2022/5/16~5/22 Youth Contender Berlin

WTTユースコンテンダーベルリン!

 松島選手世代は今年、海外遠征が多くて大変ですね。既にパリ五輪の次の選考も実は開始していると言えるのかもしれません。日本選手の皆さん、頑張って!そして注目は女子ですね。張本選手の妹、という表現は既に失礼にあたるのかもしれません。張本美和選手ですね。着実に全日本やTリーグで存在感を出してきています。一般トップ選手も参加のWTTコンテンダードーハでは快進撃ベスト8ですからね、今回も期待大です。

JTTA: https://jtta.or.jp/tour/5804
WTT: https://worldtabletennis.com/eventInfo?eventId=2547

日本の出場選手

男子

 ・松島 輝空選手(木下アカデミー) 
  ブレード: 張本智和インナーフォースALC
  フォア: テナジー05ハード
  バック: ディグニクス05

 ・吉山 和希選手(愛工大名電中学校) 
  ブレード: 特注(スーパーALCインナー)
  フォア: ディグニクス05
  バック: テナジー05

 ・渡部 民人選手(星槎中学校) 
  ブレード: 張本智和インナーフォーススーパーZLC
  フォア: ディグニクス09C
  バック: ディグニクス80

 ・川上 流星選手(星槎中学校) 
  ブレード: レボルディアCNF
  フォア: ディグニクス09C
  バック: ディグニクス80

女子

 ・張本 美和選手(木下アカデミー)
  ブレード: 張本智和インナーフォースALC
  フォア: ディグニクス05
  バック: ディグニクス05

 ・面手 凛選手(山陽学園中学)

 ・青木 咲智選手(ミキハウスJSC)

 ・小塩 悠菜選手(星槎中学校)

 ・香取 悠珠子選手(星槎中学校)

 ・高森 愛央選手(ミキハウスJSC)

結果

U19男子

準優勝
 ・松島 輝空選手(木下アカデミー) 
  ブレード: 張本智和インナーフォースALC
  フォア: テナジー05ハード
  バック: ディグニクス05

U17男子

優勝
 ・松島 輝空選手(木下アカデミー) 
  ブレード: 張本智和インナーフォースALC
  フォア: テナジー05ハード
  バック: ディグニクス05

準優勝
 ・吉山 和希選手(愛工大名電中学校) 
  ブレード: 特注(スーパーALCインナー)
  フォア: ディグニクス05
  バック: テナジー05

U15男子

優勝
 ・吉山 和希選手(愛工大名電中)
  ブレード: 特注(スーパーALCインナー)
  フォア: ディグニクス05
  バック: テナジー05

U13男子

準優勝
 ・川上 流星選手(星槎中学校) 
  ブレード: レボルディアCNF
  フォア: ディグニクス09C
  バック: ディグニクス80

U19女子

優勝
 ・張本 美和選手(木下アカデミー)
  ブレード: 張本智和インナーフォースALC
  フォア: ディグニクス05
  バック: ディグニクス05

3位
 ・小塩 悠菜選手(星槎中学校)

U17女子

優勝
 ・張本 美和選手(木下アカデミー)
  ブレード: 張本智和インナーフォースALC
  フォア: ディグニクス05
  バック: ディグニクス05

 3位
 青木 咲智選手(ミキハウスJSC)

U15女子

準優勝
 青木 咲智選手(ミキハウスJSC)

3位
 ・高森 愛央選手(ミキハウスJSC)

卓球王国 2022年6月号 -その3-

松平健太のゼロストップ Vol.2 からの考察

 5月号に続き、技術特集で、松平健太選手の台上技術が取り上げられています。5月号では、所属のTT彩たまのユニフォームでしたが、6月号では契約したてのTIBHAR(ティバー)ユニフォームになっており、複数日で撮影されたのではないかと思われます。

 今回初の技術特集について、katsuo000は記事として取りあげたいと思いました。考察ポイントは回転へ準ずるか反するか、になります。

 松平健太選手は、言わずも知れたトップ選手であり、キング水谷隼選手がいなければ日本卓球界をトップで牽引していても何ら違和感のない選手だと思います。水谷選手という驚異的な天才がいたから松平健太選手がかすんでしまいますが、やはり松平健太選手も天才と言われた選手です。水谷選手に世界卓球で勝利した張本選手も、2018年のブルガリアOPで松平健太選手に辛酸をなめています。そんな松平健太選手の技術はまさに教科書と言っても良いと思うのです。

 そんな松平健太選手の台上ストップ技術について、特集されていました。特に違和感なく拝読させていただきました。よくよく読み返していて、気になったのはトップ選手のストップは基本的には相手の回転に反する(相手の回転に逆らう)角度でラケットを出して相手の回転を抑え込む、ということです。katsuo000が指導を受けたものと同じものだと感じました。従って例えば、右利きの順回転系の横上回転サーブに対しては、相手の回転を受けるとボールは右へ飛んでしまうので、ラケット角度はフォア側を向けるようにしてとらえるということです。この捉え方をすると相手の回転の影響をもろに受けやすいですが、それ以上の角度でしっかりボールを制御してあげるわけですね。この当たりの角度が試合で出せるのが、まさにトップ選手なのだと思います。自分は試合では横はわかっても下の強い横なのか、上の強い横回転なのか、判断に迷うときは往々にしてあります。こういったサーブに対しても的確に判断して横下回転ならこの角度、横上回転ならこの角度、と考えてストップできるのですから、トップ選手は凄いなーと思います。自分は下ならストップまたはツッツキにいきますが、横上とわかったんらストップではなく、フリック気味に払ってしまいますね。結構ストップをするのはリスキーなイメージです。しかも回転に逆らう面で角度を出すので、角度次第でミスやチャンスボールになりやすいのも、この返球方法だと思ってしまいます。ただ、ストップという技術は基本的には相手の回転に対し逆らうようなラケットの出し方で角度を調整するのが正しい、というのがkatsuo000の理解ですね。

 katsuo000は回転に順ずる角度の出し方、もレシーブの1手段として悪くない、場合によっては効果的という認識です。そのメリットの一つとしては、ボールの反発が少なく浮きにくい、相手が取り慣れていないこともある、といった点が挙げられると思います。回転に順ずるというのは、上回転のボールをカットするとか、右利き順横回転に対して、同じ回転をかけるように返球する、などですね。ただしトップ選手がストップにおいて、回転に順ずる面を出さないのは、恐らくコントロールがしづらいといった点があるのではないか、というのが今回の松平健太選手の台上ストップから、考察した点でした。特にトップ選手のストップは打球点が非常に早く相手の時間を奪う点もあるため、その打球点でストップを決めるには、やはり回転に対して反する角度で相手の回転を抑え込むのが良いのでしょう。Y.Y Link(ワイワイリンク)の横山選手/コーチもストップの動画を多くYou tubeなどで挙げてますが、やはり回転に反する面を出しますよね。上回転系のボールにはラケット角度をやはり立てて、切り落とすようにストップしています。やはりストップは回転に反する角度で行うものなのでしょう。

 全日本選手権を経験しているコーチにも伺ったことがありますが、相手の回転に対し順ずるボールが打ちにくいかどうかでいうと、全然嫌ではなく、打ち込めるとおっしゃっておりました。むしろ飛んでこないことが多いので、その時に打ちにくいと感じる程度だそうです。自分は一般の試合で、普段なれていない回転に順ずる返球で試合を崩された経験があったので、聞いてみた次第でしたが、トップ選手はそんなことはないようですね。おそらく、トップ選手は、どんな回転のボールでも自分の回転にして相手のコートに入れる打ち方を理解しているので、回転のことにそこまで捕らわれることはないのかもしれません。むしろ回転を意識しすぎて返球が遅くなるほうが致命的なのかもしれませんね。

卓球王国 2022年6月号 -その2-

これで決まり!初めてのマイラケ

 毎年、4月ごろ発売の卓球王国では、卓球初心者向けのコンテンツが特集されます。もう当たり前の話、もありますが、これを機にまとめさせていただきます。

1. ラケットとラバーは別売り

 貼りあがったものは例え安くても購入すること自体をオススメしません。それはラバーが既に劣化していること、ラケット木材があまりにも卓球を想定したものでないもの、などなど理由を挙げたらキリがありません。初期投資は卓球では結構必要で、悪癖にもつながるので、「可能な限り」ではなく「必ず」ラケットとラバーは初心者向けのもので良いので別売りのものを購入して使うことをオススメします。
 最近では、ネットショップでラケットとラバーをセット購入することで、貼ることをサービスしてくれるお店も増えました。総額5~6千円位はしてしまいますが、「必ず」ラケットラバーは別売りのものを貼って使いましょう。確かにラケットとラバーが貼られたものが、スポーツショップなどで売っていて値段も2~3千円くらいでしょうが、これを使っていてうまくなる選手を見たことがありません。場合によっては用具マニアや卓球狂の人にラバーをもらってもいいかもしれないですね。是非別売りのラケットとラバーで卓球を始めましょう。

2. シェークとペンから選ぼう

 卓球入門で一番初めに考えるのがグリップでしょう。最近はシェークが多いですね。簡単に特徴を挙げてみました。
・シェークハンドの特徴
 両サイドのボールに強い。フォア前が難しい。最近のトレンド。トップ選手も9割シェーク。
 デメリットとして、片面ペンと比べるとラバーが2倍、手首が効くなら回転量はペンの方がかかる。
・ペンの特徴
 昔は主流でしたが、最近ではマイノリティ。卓球においてグリップは非常に重要なのですが、そのグリップの良し悪しもフォアとバックや技術によって異なる、などと言われるのがペンの特徴。
 片面ペンのデメリットとして、バックハンドの威力不足。近年の卓球の高速化でフットワークで補えなくなりつつあります。
 中国式ペンの両ハンド型であれば、バックハンドの威力不足は補える可能性あり。同じ戦型は少ないので特徴が出しやすいはず。デメリットはシェークのバックハンドより打球範囲が狭い点。

3. ラバーは裏ソフトで始めよう

 ラバーの種類はめちゃめちゃあります。まずはオーソドックスな裏ソフトから始めることをオススメします。
・裏ソフト
 回転もかかるし、ミートもできる。基本となるラバー。
・表ソフト
 伊藤美誠選手も使用する表ソフト。回転がかかりにくい分、初速が速くてナックルなどの初心者にとって取り慣れないボールを出すことができる。
・粒高やアンチ、変化系
 ナックルなどの取りにくいボールを常に出しやすくしたようなラバー。カットマンや反転式などの選手の使用者が多い。初心者が試合で勝ちやすくなるラバーであるが、一定レベル以上になると極端に勝てなくなるラバーでもある。

各メーカーのオススメ

Butterfly(バタフライ)

・Maze Advance(メイスアドバンス) 5,700円 + 税
・TB5α(TB5アルファ) 4,500円 + 税
・Xster V(エクスター5) 3,500円 + 税
・Hadraw JPV-R(ハッドロウJPV-R) 9,500円 + 税
・Sriver EL(スレイバーEL) 3,200円 + 税
・Roundell(ラウンデル) 4,200円 + 税 

Victas(ヴィクタス)

・SWAT(スワット) 5,500円 + 税
・V-Wood(V-ウッド) 3,500円 + 税
・BlockMan(ブロックマン) 6,500円 + 税
・Ventus Regular(ヴェンタスレギュラー) 2,500円 + 税
・Triple Regular(トリプルレギュラー) 3,800円 + 税
・VJ>07 Regular(VJ>07レギュラー) 3,500円 + 税

Nittaku(ニッタク)

・Latika(ラティカ) 6,500円 + 税
・Sanalion(サナリオン) 5,500円 + 税
・Ruuking(ルーキング) 2,500円 + 税
・Hammond(ハモンド) 3,200円 + 税
・F-Road(エフロード) 2,800円 + 税

Avalox(アバロックス)

・Blue Thunder 555(ブルーサンダー555) 6,900円 + 税
・P500(P500) 6,900円 + 税

mizuno(ミズノ)

・Altius ST5(アルティウスST5) 6,200円 + 税
・Zephyr II(ゼファーII) 5,500円 + 税
・Q1(キューワン) 4,200円 + 税
・unison+(ユニゾン+) 3,500円 + 税

juic(ジュウイック)

・Tenamu(テナム) 6,500円 + 税
・Driva Smash Ultima(ドライバスマッシュアルティマ) 4,000円 + 税

STIGA(スティガ)

・Allround Evolution(オールランドエボリューション) 8,800円 + 税
・BANDA Allround(バンダオールランド) 4,800円 + 税
・Defensive Clasic(デフェンシブクラシック) 9,500円 + 税
・Mendo(メンド) 2,500円 + 税
・DNA Future M(DNAフューチャーM) 3,500円 + 税

andro(アンドロ)

・Timber 5 OFF(ティンバー5オフ) 5,800円 + 税
・Inizio All(イニツィオオール) 3,800円 + 税
・GTT45(GTT45) 3,200円 + 税

Donic(ドニック)

・Velbesia(ヴェルベシア) 6,200円 + 税
・ブレイザーFL 3,800円 + 税
・Solo(ソロ) 2,600円 + 税

Yasaka(ヤサカ)

・Mark Wood(マークウッド) 6,000円 + 税
・Earlest 7+(アーレスト7+) 4,800円 + 税
・Tenacity Wood(テナシティーウッド) 6,500円 + 税
・Mark V(マークV) 3,200円 + 税
・Original Extra(オリジナルエキストラ) 2,700円 + 税

TIBHAR(ティバー)

・Samsonov Pure Wood(サムソノフピュアウッド) 7,500円 + 税
・Rapid(ラピッド) 3,800円 + 税
・Crazy Bull(クレイジーブル) 4,200円 + 税

XIOM(エクシオン)

・Offensive S(オフェンシブS) 6,800円 + 税
・Allround S(オールラウンドS) 6,800円 + 税
・Vega Intro(ヴェガイントロ) 3,200円 + 税
・Vega Elito(ヴェガエリート) 4,000円 + 税

個人的な最強コスパの組み合わせ

 個人的にオススメはバタフライのラケットにVICTASのラバーの組合せになります。ラケットもラバーも基本は抑えられているので、もし知らない中学生や小学校高学年の学生さんへススメるならこの組み合わせになると思います。定価8,500円 + 税ですが割引もあるので、7,000円台が相場でしょうか。1万円くらいが確かに相場ではありますが、初心者であればこの組み合わせでも十分です。

・Xster V(エクスター5) 3,500円 + 税 Butterfly(バタフライ)

https://amzn.to/3KBGowC

・Ventus Regular(ヴェンタスレギュラー) 2,500円 + 税 Victas(ヴィクタス) × 2枚

https://amzn.to/3LH3jYs

参考例: 娘の用具について

 katsuo000の娘のケースについて紹介します。身体がまだ成長していないこともあって、ラケットのグリップがもっと細い方がいい、などの情報もあって迷いましたが、手元にあるインナーフォースレイヤーZLFにGTTのピンクラバートヴェンタスレギュラーにしました。自分はラケットをいくつも持っていたし、インナーZLFは軽量ラケットかつ特殊素材入りのラケットなので、ぶつけたり、落としたりゾンザイな扱いにも強いという点で選びました。自分も小学生~中学生でだいぶラケットのサイドをボロボロにしたので、木材系ラケットだと割れてしまうことを想定した次第です。ただ初心者には18,000円+税のラケットは高すぎるのでオススメはしません。
 ラバーについては、性能よりも見た目を重視してピンクラバーのあるGTTにしました。残りの1枚は安さでヴェンタスレギュラーに決めました。ラバーは消耗品なので初めは見た目重視でも全然良いと思います。ご参考まで。

レビュー Ultimate Carbon(アルティメイトカーボン)(廃盤)

説明

 Ultimate Carbon(アルティメイトカーボン)は、ハンガリーのハンドメイド=手作り卓球工房OSP(オーエスピー)より販売されているラケットの1つになります。2022年現在OSPでも取り扱いが終わってしまい、廃盤のラケットになってしまいました。もしかしたら、WRM経由で購入できるかもしれませんが、OSPでも取り扱い終了してしまっているようなので、なかなか難しいかもしれません。こちらのページでは廃盤した製品としてレビューさせていただきます。
 OSPでは現在、Ultimate II(アルティメイトII)およびUltimate II+(アルティメイトII+)が販売されていて、これらは7枚合板ラケットになっています。Ultimate Carbon(アルティメイトカーボン)の合板構成は木材6+センターとインナー位置にカーボン3枚の9枚になります。センターカーボン構成のラケットかつインナーカーボンで、カーボン3枚ですが、球持ちは抜群にあるラケットです。しなりの中に芯がしっかりしているラケット、といえばよいでしょうか。個人的には7枚合板のようなパワフルさを持ちつつ、5.7 mmとブレード厚さがめちゃ薄いラケットがUltimate Carbon(アルティメイトカーボン)になりますね。キーワードは次の3つになります。
・OSP Blades
・インナーカーボン(Inner Carbon)/ センターカーボン(Center Carbon)
・上板リンバ

OSP Blades

 OSPはハンガリーの卓球ラケットのハンドメイド工房になります。
ホームページ: https://ospblades.com/
実際にオーダーメイドをお願いしたことがないのですが、ホームページの情報からオーダーメイドすると、下記のように様々な仕様のラケットをお願いすることができるようです。

ラケットモデル(種類)

 OSPのラケットの特徴は、弾み過ぎず強い球持ちのあるラケットです。トップ選手にとっては弾みの弱さや爽快感の低さを感じるかもしれませんが、中級者以上の層にささる高い安定感とラリー志向のラケットが多いと思います。球持ちがあるけどボールが軽くなったり威力不足になるラケットや、もっと弾むラケット、スピードのでるラケットは他メーカーでも扱いがあると思いますが、ここまで球持ちと安定感のあってボールの重さや威力を感じるラケットを販売するラケットメーカーは少ないと思いますね。注目のラケットを以下に挙げます。

Martin AC(マーティンAC)
 アラミドカーボンアウター仕様のラケットです。最新のラインアップで、まだWRMで取り扱いはありませんが、今後WRMで取り扱い販売されるのでしょうか?。アウターカーボン、板厚5.8 mm、上板リンバのラケットになります。非常にスタンダードなブレードの厚さですが上板Limba(リンバ)なので、張継科ALCや林高遠ALCよりも柔らかくて球持ちを感じるはずです。打球感が近そうなラケットはフレイタスALCになりますが、フレイタスALCはブレード厚さが6.0 mで、マーティンACの方が薄いので飛距離も抑えられておさまりが良いと思います。水谷隼ZLCシリーズも上板がリンバなので、打球感は似ているかもしれません。

Martin Pro(マーティンプロ)
 7枚合板なのに珍しい板厚6.0 mm、上板リンバのラケットです。上板リンバは、例えばミズノのフォルティウスFTが挙げられるますが、板厚6.0 mmはフォルティウスFT Reの6.1 mmよりも薄いですね。7枚合板の力強さと、飛距離が抑えられたラケットではないかと想像します。

Virtuoso AC(ヴィルトーソAC)
 このラケットは、自分をインナーカーボンに導いてくれたラケットですね。ブレード厚さが5.7 mmと薄く、最近流行の張本智和インナーフォースALCよりも薄いので飛びすぎということは少なくて非常におさまりが良いです。そして上板リンバで抜群に球を持ちます。バックハンドでもかなり持つのでオススメのラケットです。WRMさんではブレード面積やや広めの158 × 150 mmが販売されています。バックハンド主戦を目指すなら海外サイトで157 × 150 mmのレギュラーサイズ(OSPではスモールサイズ)を購入した方がいいかもしれません。非常にオススメの一本です。

Virtuoso+(ヴィルトーソ+)
 5枚合板で板厚5.8 mm、上板リンバのラケットです。非常に球持ちを感じるオーソドックスなラケットです。5枚合板なのに、しっかりとした重量があって好印象でした。5枚合板のラケットは、同じ値段のラケットでも、個体を選別して選ばないと軽い個体と重い個体とではかなり異なるラケットになっめしまいます。5枚合板はやはり中級者以上では重いラケットの方が威力と扱いやすいさを両立できると思います。そういう意味でヴィルトーソ+は重かったので非常に好印象でした。

Vario AC+(ヴァリオAC+)
 最新のOSPラケットで、片面は上板コト材にアラミドカーボンアウター、もう片面は上板リンバにインナーアラミドカーボンという、男心をくすぐる一本ですね。片方は攻撃的に、もう片方は球持ちを重視するという構成になっています。合板構成も芯材から非対称となるラケットはあまり一般的ではなく中途半端になりやすいと言われますが、一般層でフォアもバックも同じレベルでスイングできるレベルの人は少ないわけで、こういったラケットの需要は少なからずあるのではないかと想像します。自分が持っているラケットではPro-13Sという中国製のラケットが近いと思いますが染色剤を上板に使用していてやや硬めのイメージです。OSP製のVario AC+の方が球持ちを抜群に感じられるのではないかと想像します。

グリップ

OSPの特徴として、全てのラケットについて、グリップ形状を6種類から選ぶことができます。
 フレア(FL)
 ラウンドストレート(丸ストレート、R-ST)
 スクエアストレート(角ストレート、S-ST)
 コニック(Co)
 アナトミック(AN)
 中国式ペンホルダー
最近はフレアが主流ですが、ストレートでも2種類から選べるのは嬉しいですね。どのグリップも手に吸い付くようなグリップでオススメです。

ヘッドサイズ(ブレード面積)

 OSPでは、ヘッドサイズ(ブレード面積)もオーダーできるようですね。katsuo000はそこまでヘッドサイズ(ブレード面積)にこだわりはないのですが、S、M、Lから選べるようです。ブレード面積が広いとラバーのサイズも必然的に広くなるので、その分ラケットが重くなる印象がありますね。

インナーカーボン / センターカーボン

 このUltimate Carbon(アルティメイトカーボン)はInner Carbon(インナーカーボン)ラケットになります。インナーカーボンは現在の卓球界では主流のラケットカテゴリーです。カーボンの威力はやや落ちますが、木材ラケットと類似の高い球持ちと、強振したときのカーボンらしい威力が前に出るラケットです。インナーカーボンは個人的には避けていたのですが、近年自分のバックハンド技術の低さに、球持ちのよいラケットをどんどん探求して、ついにインナーカーボンに行きつきました。今はインナーカーボンで落ち着いた感があります。

 さらにUltimate Carbon(アルティメイトカーボン)は、センターである芯材にもカーボンを使用したラケットになります。最近では、Rally Ace(ラリーエース)さんというメーカーでもセンターカーボンのラケットを扱われるようになりました。センターのみにカーボンを挟むとほぼ木材合板系のラケット性能の中で厚く当てた時に芯を感じられるラケットになるそうです。今回のアルティメイトカーボンでは、インナー位置と芯材にカーボンを使用しています。板厚5.7 mmという薄さの中でしなりを抑えてパワーを出しやすくしている、その役割の一役を担っているのがセンターの芯材のカーボンではないかと思います。最近のトレンドはブレード厚さが非常に薄いラケットです。ただ薄すぎるラケットはしなり過ぎて、厚く当てた時ですらしなってしまって逆にパワーロスしてしまうような感覚を感じることがあります。これらしなり過ぎのラケットに、しっかりと芯を通すのがセンターカーボンの役割だと思います。今回のアルティメイトカーボンでもしなり過ぎを抑えるために芯材にカーボンを使用したのではないかと思います。

上板リンバ

 OSP製のラケットは、上板に上質なリンバを使用している製品が多いと感じます。このリンバというのは非常に打球感のいい木材で、katsuo000もかなり好みの上板です。バタフライさんではインナーカーボンラケットの全ての上板にリンバを使用しているのではないかと思います。リンバを使うことでボールをしっかり持てて、かつミートやスピードも出しやすいラケットになるイメージです。インナーカーボンと上板リンバの組合せは、昨今の卓球のトレンドの王道的な構成で、抜群の相性とラケットの球持ちを実現した組み合わせだと思います。OSPはWRMが取り扱いを始めるころから、リンバ仕様のラケットを多く取り扱っていて、リンバの扱いに長けるイメージがありますね。非常に個人的な見解ですが、今回のアルティメイトカーボンに限らず、是非一度はOSPの上板リンバのラケットを使ってみていただき、OSPの扱うリンバの素晴らしさを感じてほしいなーと思いますね。それくらい一球打つだけで手に吸い付くような球持ちを感じられるのが、OSPの上板リンバのラケットです。

性能表

 OSPのホームページより数値を確認して作成しました。ただしこの表は新しいものでUltimate Carbon(アルティメイトカーボン)は入っていません。従って今回のレビューではあまり参考になりません。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: OSP_table.png

Ultimate Carbonの特徴

バツグンの球持ちとパワー!

 まず一番強く感じたのがパワフルさです。これはVirtuoso AC(ヴィルトーソAC)でも感じられなかった部分で、インナーカーボンとはまた違う、パワフルさを感じました。これは合板構成が9枚と枚数が多いことに加え、おそらく芯材にカーボンを使用することで、しなりを抑えた結果ではないかと思います。7枚合板のような相手のボールに負けないパワーを感じることができて非常に良かったです!インナーカーボンラケットよりも7枚合板系のラケットを選ぶ人は、このパワフルさで7枚を選ぶのではないか、と感じました。このパワーを遺憾なく発揮しやすいのは、やはりフォアハンド主戦で回り込みを多用する選手にオススメになりますね。逆にバックハンドはラケットの重量やブレード面積の広さからも、やや振り抜きにくいと思います。あとはWRMのやっすんさんのようにバックハンドに表を貼る選手にもめちゃめちゃオススメの一本と言えるでしょう。アウターカーボンは弾み過ぎるけど、それに準ずる威力とスピードが欲しい、木材感のあるラケットでないと表を使いこなせない、という人にめちゃめちゃ刺さるラケットだと思います。

90 g台の重量で板薄なのに全然おされない!

 ブレード厚さ5.7 mmの薄さで、9枚の木材とカーボンの構成、その重さは90 g以上ということで、かなりしなりのあるラケットのはずなのに、全然おされませんでした。9枚構成で接着剤を塗る層が増えることで、7枚合板に近い性能になったのかもしれません。Virtuoso+(ヴィルトーソ+)は抜群の球持ちでしたが、かなり手に響く感じがあって相手のボールの影響を非常に受けすぎる印象でした。7枚合板からヴィルトーソ+のような5枚合板へ移行すると、響きすぎることによるブロックの不安定を感じるのではないかと思います。5枚合板が難しいのはこの部分だと思います。当然ですが、アルティメイトカーボンはインナーカーボンで5枚合板と比べればもちろん押されません。特徴的にアルティメイトカーボンはインナーカーボンの中でも抜群に押されないラケットだと感じました。このラケットならむしろ表と合わせてもいいところどりをするんじゃないかと思います。それくらいラケットが7枚合板らしさもあわせもったラケットがアルティメイトカーボンでした。

OSP製のラケットの中でもかなり弾むラケット!

 5.7 mmというブレード厚さからは想像できないほど、ボールが深くて弾みを感じることができました。ただ弾むので、その分、回転性能は他のOSP製ラケットと比べると落ちる印象ではありました。でもブレード厚さ5.7 mmなので抜群の台へのおさまりを与えてくれるレベルだと思います。OSPは弾むに関しては大人しめのラケットが多い中で威力も出せるブレードだったと思います。廃盤?は正直惜しいです。また同じようなコンセプトのラケットは正直他メーカーでも見当たらないのも残念で惜しいと感じる気持ちを強めていると思います。メルカリや一部の市場ではまだみかけるラケットかもしれませんので、見かけた際には保管状況や値段にもよりますが、レア度の高いラケットであるので購入を検討してほしい一本になります。

他ラケットとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Virtuoso AC > Ultimate Carbon > Reinforce AC

スピード
 Revoldia CNF > Ultimate Carbon > Virtuoso AC

飛距離
 Revoldia CNF > Ultimate Carbon > Virtuoso AC

2022/5/11~5/15 WTT Feeder Westchester

WTTフィーダーウェストチェスター!

 月火水木金と、トップ選手に平日も土日もありません!アメリカで連戦です!フリーモントからの移動、大変だと思いますが、頑張れ!

JTTA: https://jtta.or.jp/tour/6020
WTT: https://worldtabletennis.com/eventInfo?eventId=2570

 張本キラーのChuang Chih-Yuan(荘智淵、中華台北)選手らが出場予定ですね。荘智淵選手は日本人に強くて、打ち合いに強い大島選手や張本選手ですら、トーナメント1戦目で苦戦するイメージです。既にベテランの域ですが、その強さは今年も顕在か、楽しみです。

日本の出場選手

男子

 ・宇田 幸矢選手(明治大学) WR31 → WR27
  ブレード: 特注(ZLカーボンインナー)
  フォア: ディグニクス05
  バック: ディグニクス80

 ・戸上 隼輔選手(明治大学) WR66 → WR49
  ブレード: 張継科ALC
  フォア: テナジー05ハード
  バック: テナジー05

 ・及川 瑞基選手(木下グループ) WR234
  ブレード: ビスカリアスーパーALC
  フォア: ディグニクス09C
  バック: ディグニクス05

 ・田中 佑汰選手(愛知工業大) WR148
  ブレード: インナーフォースレイヤーALC
  フォア: ディグニクス05
  バック: ディグニクス05

 ・篠塚 大登選手(愛工大名電高) WR205 → WR88
  ブレード: 張継科ALC
  フォア: ディグニクス05
  バック: ディグニクス05

 ・横谷 晟選手(愛知工業大) WR430
  ブレード: コルベル?
  フォア: ディグニクス05
  バック: ?

 ・松島 輝空選手(木下アカデミー)  WR284
  ブレード: 張本智和インナーフォースALC
  フォア: テナジー05ハード
  バック: ディグニクス05

女子

 ・森 さくら選手(日本生命) WR114
  ブレード: インナーフォースレイヤーALC
  フォア: テナジー05ハード
  バック: テナジー05

 ・小塩 遥菜選手(JOCエリートアカデミー/星槎) WR243
  ブレード: 松下浩二
  フォア: V>15エキストラ
  バック: カールP1V

 ・笹尾 明日香選手(日本生命)

 ・吉本 はな選手

結果

男子優勝

 ・Chuang Chih-Yuan(荘智淵)選手(中華台北) 
  ブレード: 張継科Super ZLC
  フォア: ディグニクス05
  バック: ディグニクス05

男子3位

 ・戸上 隼輔選手(明治大学) WR66 → WR49
  ブレード: 張継科ALC
  フォア: テナジー05ハード
  バック: テナジー05

 ・田中 佑汰選手(愛知工業大) WR148
  ブレード: インナーフォースレイヤーALC
  フォア: ディグニクス05
  バック: ディグニクス05

男子ダブルス優勝

 ・宇田 幸矢選手(明治大学) WR48 → WR31
  ブレード: 特注(ZLカーボンインナー)
  フォア: ディグニクス05
  バック: ディグニクス80

 ・戸上 隼輔選手(明治大学) WR73 → WR66
  ブレード: 張継科ALC
  フォア: テナジー05ハード
  バック: テナジー05

女子優勝

 ・小塩 遥菜選手(JOCエリートアカデミー/星槎) WR243
  ブレード: 松下浩二
  フォア: V>15エキストラ
  バック: カールP1V

女子3位

 ・森 さくら選手(日本生命) WR114
  ブレード: インナーフォースレイヤーALC
  フォア: テナジー05ハード
  バック: テナジー05

 ・笹尾 明日香選手(日本生命)

女子ダブルス優勝

 ・森 さくら選手(日本生命)
  ブレード: インナーフォースレイヤーALC
  フォア: テナジー05ハード
  バック: テナジー05

 ・笹尾 明日香選手(日本生命)

卓球王国 2022年5月号 -その2-

 日付が前後してしまいましたが、5月号のピックアッププロダクトになります。(汗)申し訳ありません。(汗)。

Pick Up Product(ピックアッププロダクト)

・Latika NK(ラティカNK)

 唐橋卓球別注のラティカになるそうです。ラティカといえば、Nittaku(ニッタク)の定番5枚合板ラケットで、佳純ベーシックをベースに、ブレードを少し大きくすることで、ブロックと攻撃の安定性を強化したモデルです。特に卓球王国さんでは、中国式ペンをおしていました。Latika(ラティカ)そのものはブレード面積が広いようですが、中国式のLatika NK Cはコンパクトで丸みのあるブレード形状で重心がグリップ側によることで振り抜きやすくなっているそうです。

Nittaku: https://www.nittaku.com/products/rackets/post-50

https://amzn.to/37QUNaW

・Tenacity Wood(テナシティウッド)
 ヤサカの最新ラケットは、守備用のラケットになります。テナシティとは、粘り強さという意味だそうです。グリップもシェーク、カット用シェーク、中国式と3タイプがラインナップしていて嬉しいですね。ブレード厚さは5.2 mmとまさに守備用といえる薄いラケットです。威力の物足りなさはあるかもしれませんが、粘りに粘っていくラケットになっているようです。取りこぼしの少ないラケットとして、またとにかくとにかく粘る選手へオススメだそうです。自分もこういった安定感のあるラケットも使ってみようかなと思ったりしてしまいます。

https://amzn.to/37Q9Kdl

2022年 TIBHAR卓球用具カタログ

TIBHAR

 TIBHAR(ティバー)さんは、今本当に熱いメーカーですね!昨年はヨルジッチ選手が張本選手に勝利し、今年は全日本選手権準優勝の松平健太選手が契約しました!卓球You tuberのわったさんやユージくんとも契約して、かなり注目のメーカーだと思います。katsuo000ブログでもTIBHARさんの用具レビューは伸びやすいです!新商品のハイビリッドK3も大注目ですね。既に貼っているので速くレビューしたいです!

TIBHARさんの電子カタログ: http://www.tibhar.jp/TIBHAR_2022catalog.pdf

2022年の新商品!

Hybrid K3(ハイブリッドK3)

「ヨルジッチ選手仕様のハイブリッドな粘着性テンション。驚きの回転力とスピードを実現した高性能ラバー」

 2021年世界選手権ヒューストン大会で競合を次々と倒して上位に進出したダルコ・ヨルジッチ選手。彼がフォア面に使用するのは粘着テンションの決定版と言われる「ハイブリッドK3」。「下回転のボールを打つ時や相手のボールをカウンターする時、このラバーは安定感があり、僕に自信を与えてくれる。」スポンジ硬度53度で強烈な摩擦力を備えている。

 既にラバーに貼ってみたのですが、ハイブリッドK1J同様に、割とテンションよりの粘着テンションラバーと感じています。ディグニクス09CやラクザZ系に近いラバーだと予想しながらの試打になると思います。早く試打したいです!

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Darko Jorgic(ヨルジッチ)

 ダイニーマはアリレート系やアラミド系に近い柔らかい素材だそうです。試打してみないとわかりませんが、インナーALCに近いのではないかと想像します。

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Fortino Pro DC Inside(フォーティノプロDCインサイド)

 ダイニーマ素材は、TIBHARさんのオリジナルな素材なので、上のヨルジッチモデルラケットよりも個人的にはこちらの方が使ってみたいです。ただブレード厚さ6.2 mmは少し厚いと感じますね。ドイツ製のラケットってやはり厚いものが多いですよね。ここは好みが分かれるところだと思います。 

アパレル

 アパレルに、わったさんやユージ君がいるのが、非常に好印象でした。androに加えTIBHARさんも日本での存在感が今後高まりそうですね!

レビュー Alnade Inner(アルネイドインナー)

説明

 YASAKA(ヤサカ)の人気ラケット、Alnade Inner(アルネイドインナー)をレビューさせていただきます。このラケットは、もともとは特注ラケットだったそうですね。ヤサカさんは特殊素材入りのラケットはあまり扱っておらず扱っていても、Butterfly(バタフライ)さんの売れ筋と言えるラケットに似たラケットをヤサカの値段で販売しているような感じです。そしてヤサカのAlnade(アルネイド)は、バタフライでいうところの売れ筋商品Viscaria(ビスカリア)やTimo Boll ALC(ティモボルALC)と類似のラケットとして販売されているラケットになるでしょう。この青いグリップのアルネイドは、やはりアウターポリアラミド(PA)カーボンで、ビスカリアなどに使用されるアリレートカーボン(ALC)に近い打球感と弾みがあります。この青のアルネイドは、ブレード厚さもビスカリアなどと同じで、値段は定価12,000円+税と安く、非常に売れ筋商品だと思います。
 ただ最近のトレンドは、アウターカーボンではなく、インナーカーボンですよね。バタフライでも張本智和モデルのインナーで特殊素材をALC、ザイロンカーボン(ZLC)、スーパーZLC(スーパーZLC)にしたものが販売されています。このようにインナーカーボンラケットでボールをしっかり掴み、どんな技術もソツなくこなすのがトレンドですよね。本ページでレビューするアルネイドインナーは文字通り、アルネイドのインナーバージョンなので、このようなインナーラケットが人気であるというトレンドから生まれたといえるでしょう。このグリップが赤いアルネイドインナーは卓球ナビでもレビュー数が多く、また卓球You tuber「ごぶりんず」さんのヤンマさんも使用していたラケットということで、話題性の高いラケットであるともいえるでしょう。

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レビューポイント

 個人的に気になる点として、以下3つが挙げられると思います。
  ① 同じヤサカのReinforce AC(リーンフォースAC)との違い。
  ② 他のインナーカーボンラケットとの違い。
  ③ 上板(表面板)に何を使っているのか。

この3点について可能な範囲で言及していきたいと思います。リーンフォースACはインナーカーボンラケットシリーズであるリーンフォースシリーズの中で、カーボンにPAカーボンを使用したラケットになります。リーンフォースシリーズは、販売価格9,000円 + 税と10,000円を切る値段と、今トレンドのインナーカーボンラケットということで、これまた人気のラケットシリーズです。その中でも明らかに今流行りのラケットを意識したといえるのがリーンフォースACになります。

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アルネイドインナーの特徴

リーンフォースACよりもおさまりが良い!

 リーンフォースACと比較すると打球感はほぼほぼ同じで、おさまりが良いというのがアルネイドインナーの違い・特徴だと感じました。これはブレード厚さがアルネイドインナーが5.8 mmに対し、リーンフォースACはHarimoto Tomokazu Inner Force ALC(張本智和インナーフォースALC)などと同じ、6.0 mmになります。結構飛距離が出るのがリーンフォースACの特徴で中陣からの打ち合いでも一般レベルなら十分に弾むのがリーンフォースACだと思います。実際アウターカーボンからリーンフォースACへ変えた際、そこまで違和感なく中陣で打ち合えると感じました。もちろん、中-後陣からの一発の速さは劣るところもありますが、飛距離は木材系ラケットと比べると十分出るので、十分ラリー勝負できると思います。
 アルネイドインナーは、打球感はほぼほぼリーンフォースACと同じように感じましたが、台上や前陣でのおさまりの良さがバツグンでした。これはやはりブレード厚さがリーンフォースACよりも薄いからでしょう。また6 mmを切るブレード厚さのため、リーンフォースACよりも明らかにしなりも感じられて回転もかけやすかいと感じました。このしなりは好みが分かれる部分かもしれませんが、自分はおさまりの良さと回転のかけやすさを強く感じたので好印象でした。陣からの威力、特にスピードはやはりさらに劣ると感じましたが、木材ラケットほど劣るわけではありませんので、この部分は、個人的には気にならない人の方が多いと思いました。

 リーンフォースACはスピン系テンションラバーだけではなくて、最近トレンドの粘着テンションともあわせやすく、また粘着テンションラバーの飛距離やスピードを補いやすいと思います。一方でアルネイドインナーは、おさまりが非常によいので、スピン系テンションラバー、最近多い硬度50°以上のハードなラバーとも相性抜群と感じました。リーンフォースACとアルネイドインナーの差は軽微ですが絶妙で、使い込むほど違いを感じるのではないかと思います。

振り抜きやすい!

 アルネイドインナーは、アルネイドと同様にブレード面積はレギュラーである157 × 150 mmになります。張本智和シリーズやNittaku(ニッタク)から販売された馬龍選手モデルのキョウヒョウ龍5はブレード面積がやや広い158 × 152 mmや158 × 150 mmになります。アルネイドインナーはレギュラーと呼ばれるブレード面積で、しかも平均ラケット重量も85 gと平均的なので、中学生やレディースでも非常に振り抜きやすいのが一つの特徴だと思います。これは個人的にも良い点だと思いました。どうしてもインナーラケットや木材ラケットで威力を出そうとするとラケット重量は重くなりがちですが、このアルネイドインナーは軽量かつしなりも強いので非常に振りやすいラケットでした。
 もちろん、軽量で振り抜きやすくてしなるラケットなので、その特徴はそのまま、相手のボールの影響を受けやすいとか、相手のボールに押されやすいという点であることも触れておきます。やはりブロックなどで少し気を遣う必要があるのがアルネイドインナーですね。相手の強度も全部カウンターや強打しにいくなら、アルネイドインナーの方がやりやすいかもしれません。

上板(表面板)はリンバ?

 正直、アルネイドのインナーバージョンということで、試打するまでは上板にコト材を使っているのではないかと思って購入しました。実際の試打では、全くコト材の硬さを感じなかったので、おそらく上板はリンバではないかと思います。上板にコト材を使っているラケットはニッタクさんのTornado King Power(トルネードキングパワー)になります。このトルネードキングパワーと比較するとアルネイドインナーは明らかに打球感が柔らかく安心感があったのでリンバだと確信してしまいました。
 トルネードキングパワーはインナーラケットであるにもかかわらず、アウターカーボンラケットのようなキレと威力のボールが打てる非常に優秀なラケットですね。上板にコトをもちいていて、打球感もかなり硬く、回転性能の高いラバーや粘着ラバーと相性がバツグンです。一方で最近のスピン系テンションラバーを使いこなすのはやや難しいとも感じました。廃盤ですが、まだ手に入るかもしれませんので、気になる方は是非検討してみてください。

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各技術レビュー

 試打時の組合せは、フォアにOmega VII China Ying(オメガVIIチャイナ影)、バックにDignics (ディグニクス05)になります。

フォアハンド系

軽打
 ボールを掴みますね。非常に回転をかけやすく、ボールを吸い付く感じもあって扱いにくいとは微塵も感じませんでした。弧線がやや高いと感じました。

ロングボールやラリーでのドライブ
 一発で打ち抜ける感じではなく、回転量で勝負しやすいと感じました。ボールはやはり弧線が強く想像以上に山なりになっていたと思います。

バックハンド系

軽打
 球をもって打ちやすいと感じました。ふり遅れはないのですが押されると感じましたね。

ブロック
 相手の回転の影響をうけやすく、また古いラバーを使ったためか、結構滑りました。

他ラケットとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 リーンフォースAC > アルネイドインナー > 水谷隼ZLC

スピード
 張継科ALC > アルネイドインナー > Virtuoso+

2022/5/3~5/8 WTT Feeder Fremont

WTTフィーダーフリーモント!

 WTTの試合です。GWですが、出場者に休みはないです。でも休みだから、余裕もあって応援の視聴率は必ず上がるはず!

JTTA: https://jtta.or.jp/tour/6016
WTT: https://worldtabletennis.com/eventInfo?eventId=2569

 有力な海外出場予定選手は、フォア表の巨人、Mattias Falck(マティアス ファルク、Sweden)選手、張本キラーのChuang Chih-Yuan(荘智淵、中華台北)選手らが出場です。荘智淵選手は日本人に強くて、大島選手もよくトーナメント1戦目で当たって負けてしまうイメージですね。既にベテランの域ですが、その強さは今年も顕在か、楽しみです。

日本の出場選手

男子

 ・宇田 幸矢選手(明治大学) WR48 → WR31
  ブレード: 特注(ZLカーボンインナー)
  フォア: ディグニクス05
  バック: ディグニクス80

 ・戸上 隼輔選手(明治大学) WR73 → WR66
  ブレード: 張継科ALC
  フォア: テナジー05ハード
  バック: テナジー05

 ・及川 瑞基選手(木下グループ) WR85
  ブレード: ビスカリアスーパーALC
  フォア: ディグニクス09C
  バック: ディグニクス05

 ・田中 佑汰選手(愛知工業大) WR122
  ブレード: インナーフォースレイヤーALC
  フォア: ディグニクス05
  バック: ディグニクス05

 ・篠塚 大登選手(愛工大名電高) WR205
  ブレード: 張継科ALC
  フォア: ディグニクス05
  バック: ディグニクス05

 ・横谷 晟選手(愛知工業大) WR419
  ブレード: コルベル?
  フォア: ディグニクス05
  バック: ?

女子

 ・森 さくら選手(日本生命)
  ブレード: インナーフォースレイヤーALC
  フォア: テナジー05ハード
  バック: テナジー05

 ・小塩 遥菜選手(JOCエリートアカデミー/星槎)
  ブレード: 松下浩二
  フォア: V>15エキストラ
  バック: カールP1V

 ・笹尾 明日香選手(日本生命)

 ・吉本 はな選手

結果

 男女シングルスダブルスともに、日本が優勝ということで、嬉しいですね!次の試合も頑張ってください!

男子優勝

 ・篠塚 大登選手(愛工大名電高) WR205
  ブレード: 張継科ALC
  フォア: ディグニクス05
  バック: ディグニクス05

男子ダブルス優勝

 ・宇田 幸矢選手(明治大学) WR48 → WR31
  ブレード: 特注(ZLカーボンインナー)
  フォア: ディグニクス05
  バック: ディグニクス80

 ・戸上 隼輔選手(明治大学) WR73 → WR66
  ブレード: 張継科ALC
  フォア: テナジー05ハード
  バック: テナジー05

女子優勝

 ・笹尾 明日香選手(日本生命)

女子ダブルス優勝

 ・森 さくら選手(日本生命)
  ブレード: インナーフォースレイヤーALC
  フォア: テナジー05ハード
  バック: テナジー05

 ・笹尾 明日香選手(日本生命)

雑感 2022/4/27

↑ 娘用のピンクラバーです。

娘と卓球 目線って大事!

 最近娘と卓球をしに行くのですが、もって15分でした。2週間ぶりくらいに、懲りずに娘にラケットを持たせて卓球をさせました。この日、何も考えず、小さい子供用の台を見つけたので台を使わせ、目線を変えて卓球をさせてみました。すると、まずボールが良くあたるようになりました。本人もコントロールして打てている部分もあるようでした。(まだラリーできるレベルではないですが。汗)

 楽しいか聞いてみると、少し低い声で「楽しい」と小声で言っていました。この日はなんと25分くらい打てたでしょうか。本人も楽しそうにしていました。もちろんそれでも30分くらいすると飽きてきていたと思います。

 目線の大切さを知った一日でした。小さい子はまずは目線から、そして環境から整えた方がいいのかもしれません。