説明
「ラバーを低温から防ぐ」時代から「ラバーウォーマーで積極的に温める」時代へ。今、幕が開きます。
DONIC(ドニック)さんのラバー以外のアクセサリー用具、ラバーウォーマーのレビューになります。本商品は、ラバーの性能を発揮する最適な温度までラバー全体を温めることのできる商品になりますね。価格は10,780円(9,800円+税)で、Butterfly(バタフライ)のDignics(ディグニクス)シリーズと同じ値段ですね汗。かなり高価な商品ではありますが、そのレビューを書いていきたいと思います。
Donic Rubber Warmer(ラバーウォーマー) 厚さ:7 mm 重さ:118 g 最大ヒーター:45±5度 付属ケーブルで、別売りのモバイルバッテリーと接続してください。 ヒーター面(赤面)をラバーに密着させてください。 *ラケットケース内で使用するとさらに効率よく温まります。 価格:9,800円(税込み10,780円)
上の写真のオレンジの面は非常にツルツルで、この面をラバーと接触させてラバーを温めるわけですね。表面には埃などがつきにくくて、ラバーを汚さずに温めることができそうで良いと感じました。USBポートに充電池をさすと、ラバーウォーマーが温まります。DONICさんのホームページにはラバーウォーマーの特設ページが作成されていて驚きました。自分が説明するよりも非常にわかりやすいと思います。
DONICさんのラバーウォーマーの特設ページ。
https://www.donic.jp/rubberwarmer/
特設ページのラバー温度の推移の図を拝見すると、ホッカイロでいいのではないかと感じてしまいました。DONICさんの誠意は感じますが、これは促販につながるのか少し疑問を感じた次第です。重要だと思うポイントを挙げさせていただきます。
・体温で温める(人の体温は大体36度前後)
・ホッカイロで温める(最高温度67度、平均温度53度)
・ラバーウォーマー(45±5度)
まず体温で温める場合、人の体温はやや低くて時間がかかることが予想されます。一方、ホッカイロの場合、最高温度67度であり、ラバーに対し均一に温めることができないと思われます。温まりすぎている場所と温まっていない場所が存在すること、また60度を超える温度は、個人的にはラバーに対し劣化を促すのではないかと少し不安になります。ラバーウォーマーはその点45±5度という温度で、かつラバーにぴったりと均一に温められるのが何よりのメリットといえるでしょう。
使用感
完全に個人の総評ですので、あくまで参考程度にご覧ください。
他の温め方法と比べて、ラバーをいためず、埃もつけず、均一に温めることができる
練習の前に、USBにさしてラケットケース内で30分程度暖めました。付属のマイクロUSBケーブルで別売りのモバイルバッテリーと接続し約30分温めると、ラバーは20分~30分位柔らかい状態になり、本来のスピンとスピードを発揮するそうです。触った感じ、そこまで熱くなくて、本当にラバー温まっているのかなというレベルです。夏場の熱い日のラバー程度にあたたまると思っていただければと思います。ホッカイロでは、ラケットケース内であたためるとなると、デコボコするのでラケットに負担がかかったり曲がったりすることが気になりますし、何よりラバーに埃が付いてしまいそうで劣化が気になります。上述の説明でも触れましたが、ホッカイロの体感はかなり暖かい、熱い、ということがありますので、最大温度60度以上ということも考慮するとさすがにラバーをいためることにもつながりそうです。その点ラバーウォーマーはラバーを優しく温めることができると感じました。
温めた後の打球感は温まりすぎ!ということはなく、変化してもラバーの個体差かな、というレベル
また使ってみて感じましたが、打ち始めて5~10分くらいの時間帯においてグリップの強さ、扱いやすさを感じました。この時間帯が勝負となりやすい、トーナメント初戦に特に重宝しそうな用具だと感じました。また、ラバーの打球感が驚くほど変わる感じもなかったのが好印象でした。温まりすぎてぶっ飛ぶということもあるかなと予想していたのですが、実際はラバーの性能ポテンシャルを引き出すものであり、変化幅でいうとラバーの個体差くらいまでの差でしかないと感じました。その後、さわるとラバーの温度は低下していたと思いますが、冷めていった過程でラバーの打球感が使いにくいと感じるようなこともなく、あくまでメンテナンス用具の範疇で、可能な限りラバーのポテンシャルを引き出そうとするものだと感じました。
自分としては、バック側に自分の実力よりやや硬めのラバーを使用することが多いので、そのバック側のラバーを温めるのに適していると感じています。トーナメント戦の初戦に使ってみようと考えております。フォア面は硬い方が、シートだけで回転をかけやすく、エネルギーロスも少ないと感じます。フォアもバックも温めたいとなると2つ購入して、さらにラバーウォーマー専用のベルトで固定してということでお金もさらにかかりますね。
悪い用具ではない!問題はやはり値段か・・・
良い意味でも悪い意味でも、卓球をする前などにラバークリーナーで表面の埃をとる、というレベルの変化です。そしてその後の打球感に劇的な差を生むわけでもないので、あれば是非使った方がよく、なくても良いといっても過言ではない、ものだと感じました。トップ選手の中には打球感の変化に違和感を感じる人もいるかもしれません。一般レベルであれば、使いやすい程度の変化だと思います。相当練習をやりこんでいれば、差を感じるかもしれません。またカットマンなど30分から1時間以上打ち合ったり、1時間以上の練習のときには、ラバー温度は使用していないときと同程度にまで低下することが予想されますので、意味がない、ということになるかもしれませんね。あくまで気休め程度のものといっても過言ではないでしょう。
ホッカイロと比べると値段が高く、初期投資としては高すぎると感じると思います。ラバーウォーマーで劇的な性能差を感じるということもないと断言できます。子供や学生さんには少し高いメンテナンス用具だと感じました。必須アイテムではなく、ラバークリーナーなどのメンテナンス用具であり、1つあれば十分な気がしました。ご参考ください。
↓はベルトになります。