レビュー PRO-13S(プロ-13S)

説明

 本ブログでは初のレビューになる、中国のメーカー、YINHE(銀河)さんの用具レビューになります!今回のラケットは今までにないラケットです!そのラケットは驚きの片面アウター、もう片面インナーというとても面白い破天荒なラケット、PRO-13S(プロ-13S)になります!!!

 このラケット、国内販売されていませんので、JTTAマークはありません。公式の試合で使用したい場合は、審判に見せて許可を得る必要ありですね汗。katso000は今回、中国取り寄せを行ってくれるネットショップさんに発注しました。値段は8,000円を切る値段で安かったので少し心配でしたが、使えるものが届きましたね。

 片面には特殊素材「ALC」をアウターに組み合わせ、もう片面には特殊素材「KLC」をインナーに組み合わせた構成。違った飛び方、打球感に合わせてフォア面かバック面を選べるラケットになります!学生時代にこんなラケットあったら思わず手に取るよねっていうかなり気になるラケットです。卓球王国ゆうさんによると、片面のブレード設計はもう片面にも影響するので、過去にこの手のラケットは販売されていたけど、廃盤になってしまっていたらしいですね。最近だとXIOM(エクシオン)さんのIce Cream(アイスクリーム)シリーズが有名だと思います。アイスクリームはインナーかアウターで、片面ともう片面で異なる特殊素材カーボンを採用しているラケットですね。今回のプロ-13Sは片面がALCアウターでもう片面がKLCインナーになります。KLCインナーのラケットということですが、上の写真からわかるように染色材が上板にもちいてあるKLCインナーになるんですね。染色剤はインナーでも若干硬くなる印象があります。そこらへんを確認していく試打になりました。

 染色材について触れさせていただきます。上板にリンバをもちいたインナーはButterfly(バタフライ)さんのインナーフォースレイヤーシリーズ筆頭に球持ちのあるラケットで現在非常に人気ですね。一方、染色材の上板はカーボンほどではないものの硬い印象があります。katsuo000は染色材の上板を使ったラケットは、他に2本所有していますが、どちらも中国製になります。1本はHurricane 301(キョウヒョウ301)で、馬龍選手も使用していたやつの廉価盤的なラケットらしいです。キョウヒョウ301はこちらのようなラケットになります。↓

このキョウヒョウ301はHurricane Long V(キョウヒョウ龍V)にかなり似ていて、インナーALC(KLC?)系ラケットになります。ただし、重量がご覧の通り、90 gオーバーでかなり重量級になります。しかも上板に染色材でキョウヒョウ龍Vよりも打球感は硬く感じました。インナーカーボンで球持ちはないわけではないのですが、上板にコト材を使っているような硬さを感じました。つまり、Zhang Jike ALC(張継科ALC)やTimo Boll ALC(ティモボルALC)っぽい打球感なんですね。インナーフォースレイヤーALCが木材とアウターカーボンラケットの中間のようなラケットなら、この染色材をもちいたキョウヒョウ301は張継科ALCとインナーフォースレイヤーALCの中間のような打球感のようなラケットでした。この硬さは好みが分かれる硬さですが、粘着ラバーのよさを出すためには上板は硬い方が回転量が増す感覚が強いので、粘着ラバーにあわせるなら、こういった染色材を上板に採用したラケットがおすすめです。
 もう一本の染色材を上板にもちいたラケットは、先日WRMさんから購入した銀河の970XX-KLCになります。こちらは、キョウヒョウ301をスリムダウンしたようなラケットで、キョウヒョウ301をフォルティウスFTとすると、970XX-KLCはフォルティウスFT REのようなラケットに感じました。↓が970XX-KLCになります。

実際、使いやすさがあって良いラケットでした。上のキョウヒョウ301とこちらの970XX-KLCもその内レビューさせていただきますので、少々お待ちくださいね。本記事のプロ-13Sとブレードの比較を下記に示します。

・Pro-13S(プロ-13S)
 157 × 150 mm、6.0 ± 0.2 mm、87 ± 3 g
 Koto?(1) / ALC(2) / Limba?(3) / Kiri?(4) / KLC(5) / Ayous?(6) / Dyed Koto?(7)
・Hurricane 301(キョウヒョウ301)
 158 × 150 mm、5.9 ± 0.1 mm、89 ± 3 g
 Dyed Koto?(1+7) / Ayous?(2+6) / KLC(3+5) / Ayous? Kiri?(4)
・970XX-KLC
 157 × 149 mm、5.7 ± 0.1 mm、85 ± 3 g
 Dyed Koto?(1+7) / Ayous?(2+6) / KLC(3+5) / Ayous? Kiri?(4)

 今回試打したプロ-13Sの方が、ブレード厚さは厚く、攻撃的ですね。またカーテン打ちの段階から確かにアウター側とインナー側で打球感が異なるのも感じました。ただし、他のアウターカーボンやインナーカーボンと比べるとやや打球感の違いがぼやけているようにも感じましたね。

Pro-13Sの特徴

 今回アウターALC側をフォアに、インナーKLC側をバックにして試打しました。中国では、インナーKLC側にキョウヒョウなどの粘着ラバ―、アウターALCをバック側に使う、という方が一般的かもしれません。

同じラケットなのにアウターALC側は確かに硬くて飛距離が出やすく、インナーKLC側は、球持ちがあって飛距離が抑えられている!

 同じラバーを貼っても、アウターALC側かインナーKLC側かで打球感はかなり異なりました。自分は下手なバック側で顕著に異なり、やはりアウターALC側だと球を持つ前に球が離れてしまう感覚が強かったです。一方で、インナーKLC側ではしっかりボールをグリップできている感じがありました。しかもインナーKLC側の方が飛距離も抑えられる感じがありました。不思議なラケットですが、狙い通りフォアは威力とスピードの出しやすいアウターALC、バックは球持ちを感じやすいインナーKLCというないものねだりがラケット側で調整できました!この時点でかなりテンションがあがりましたね! 

中途半端感はないわけではない

 まだ完全に比較はできていませんが、張継続ALC、Reinforce AC(リーンフォースAC)と比較すると、まさにその中間的な感想になりました。つまり

フォアの満足度: 張継科ALC(◎) > プロ-13S(〇) > リーンフォースAC(△)
バックの満足度: リーンフォースAC(◎) > プロ-13S(〇) > 張継科ALC

ということです。威力や回転量は張継科ALCを使ったときが最も高いと感じました。逆にリーンフォースACだとバックは使いこなせますが、フォアの威力が減少気味と感じておりました。フォアもバックも合格点を出しつつ、得意な技術(katsuo000の場合フォア)側は威力が出せて、苦手な技術(katsuo000の場合バック)側はなんとか入れることに徹することができる、という今までにない選択肢をラケットで提案しているわけですね。面白いと思います。 

個人的には理想的なラケット!

 現代卓球は両ハンド化が著しいです。しかし選手は、フォアとバックで上達スピードも異なると思います。フォアとバックで上達スピードは異なるのに同じラケットをもちいてしまうと、どうしても下手な方に合わせる結果になりやすいと思います。今回のプロ-13Sは得手・不得手の技術にあわせて面を選ぶことができるので、ラケットやラバーのジレンマを解消してくれる選択肢の一つとなるでしょう。

おすすめのラバー組み合わせ(あくまでも個人の感想)

フォアラバー

バックラバー

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打

ロングボールやラリーでのドライブ

面を開いたドライブ

対下回転に対するループドライブ

対下回転に対するスピードドライブ

カーブ/シュートドライブ

ブロック

カウンタードライブ

ストップ

ツッツキ

フォアフリック

バックハンド系

軽打

ロングボールやラリーでのドライブ

対下回転に対するループドライブ

対下回転に対するスピードドライブ

カーブ/シュートドライブ

ブロック

カウンタードライブ

ストップ

ツッツキ

チキータ

他ラケットとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量

回転のかけやすさ

スピード

飛距離

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