中学生から初めるなら3~6年間使えるラケットと尖ったラバーを!

初心者が初ラケットラバーを買うなら 中・高校生編

ラケットは3~6年間使えるものを!

 本記事は、タイトルにあるように中学生以上の学生初心者が、卓球を初めたいと思いたった際に、役立つような情報を提供したいと思います。katsuo000がこだわる中高生へススメたいラケットの考え方は、3年あるいは6年間、ラケットを変更しなくても良いような選択、になりますね!やはり、学生時代は短いです。自分も高校生に上がった際に変更しましたが、変更後は卒業まで使いきりました。ラケットの変更やラバーの変更は大きな変化をもたらしますし、どんなトップ選手でもラケットやラバーの変更直後は凡ミスが増えます。従って学生時代は、ラケットやラバーの変更は極力なくすことで、実力を出しやすくなりベターだと思います!

ラバーは性能の尖ったものを!

 中・高校生以上で卓球を初めた際、小学生以下から卓球を初めている同い年の選手が強敵として立ちふさがってくることと思います。彼らに卓球という競技として勝てる可能性を上げたいなら、ポイントになるのが尖った性能のラバーになります。この当たりは感性もあり正解はありませんが、こういうこともある、程度に参考にしていただければと思います。そして、その尖った性能のラバーと相性の良いラケットと、ラケット&ラバーはセットで選択すべきと思います。よって中高生のラケットを考えた場合、扱いやすさもありながら、どのような尖った性能のラバーで卓球の戦術をデザインしていくのかまで、選択した方が良いということになると思います。まずどのような尖った性能のラバーがあるのか概説します。

尖った性能のラバーとは?

 ラバーは複数あり、本ブログで取り上げているラバーは基本的には裏ソフトラバーになります。尖った性能のラバーは、一つの性能を犠牲にしても、他のことに秀でるような特殊なラバーになります。ここで紹介するのは、粘着ラバー、表ソフトラバー、半粒ラバー、イボ高(粒高)ラバー、アンチラバーの5種類になります。

粘着ラバー

 粘着ラバーは尖った性能のラバーの中では、最も癖の少ないラバーかもしれません。トップ選手、特に中国のトップ選手が使用するラバーでもあります。近年ブームが来ており、主流になるかもしれないラバーでもあります。日本国内ではスピン系テンションラバーが主流です。やはり小学生以下から卓球をしている子は基本的には、裏ソフトラバーやスピン系テンションラバーのボールを受け慣れているので、打ちやすいと感じるはずですね。スピン系テンションラバーの、ボールの速さ、回転量、軌道など、どれも慣れていて、返球も自然とできてしまうのですね。一方、粘着ラバーで回転重視だったり癖球で勝負に挑めば、相手はやりにくいと思わせることができるかもしれない、という意味で尖った性能のラバーの1つ目に粘着ラバーをあげました。粘着ラバーを使った戦術として、カットや回転量の多いループドライブ、硬さを利用してミートとドライブを使いこなし回転量の差で勝負する、レシーブを切って持ち上げさせてボールをカウンターする、などなど、スピン系テンションラバーよりも技巧的な戦術を取りやすいラバーになりますね。

粘着ラバー
 近年種類も増えてきているラバー。回転性能に特化したラバー。

メリット
 スピン系テンションラバーよりも回転をかけたり回転量の高いボールが打ちやすい。
 ラバーによっては癖球が出やすい。
 ~5球目までは強い。台上はやりやすい。
デメリット
 スピードボールを打とうとすると、扱いが難しい。扱いきるために、パワーが必要。
 スピードが出しづらく、打っていて爽快感も乏しい。
 ラリーになると弱い。下がると不利になりやすい。

相性の良いラケット
 木材合板系
 インナーカーボン系
 アウターカーボン系(トップ選手向き)

表ソフトラバー

 表ソフトラバーは女子のトップ選手、伊藤美誠選手がバックサイドに使用するラバーですね。日本の女子トップ選手には、使用者の多いラバーになります。ただし伊藤美誠選手のように、ドライブもミートもフリックもチキータも逆チキータもやろうと思うのは、危険です。トップ選手でもあそこまで多様な戦術や引き出しをもつことは極めて難しいです。(伊藤美誠選手はおそらくバック面に表を貼っていなくてもあれだけの多彩な戦術がとれる努力とセンスのある選手だと思いますね。) 表ソフトラバーを使った戦術として、下回転系にはツッツキで上回転系にはショートと卓球をシンプルにできる、反対面のスピン系テンションラバーとボールの質の差を出す、テンポの速い返球で相手を振り回す、などなど、スピン系テンションラバーよりもシンプルで単純な戦術を取りやすいラバーになりますね。

表ソフトラバー
 伊藤美誠選手がバックに使用するラバー。相手の回転に対しやや鈍感。
 やることをシンプルにでき、かつ反対面のラバーと球質に変化をつけられる。

メリット
 回転にやや鈍感に対応しやすい。
 やることや打法をシンプルにできる。(大きく、3つツッツキ、ショート、ミート)
 表ソフトラバーと裏ソフトラバーによる球質の変化が自然とつく。
デメリット
 強い回転量は得られない。
 単調になりやすい。
 下がると威力のあるボールが打てない。
 回転で安定を得られないので、安定感を出すために地味な練習の量が必要。

相性の良いラケット
 木材合板系(ショートの変化が得やすい、ただし好みがある)
 カーボン系(インナー・アウターどちらでも、ただし上級者向け)

半粒ラバー

 半粒ラバーは後述のイボ高ラバーと表ソフトラバーを足して2で割ったようなラバーになります。女子のトップ選手、福原愛選手がバックサイドに使用したラバーですね。福原愛選手のように攻撃もできるし、相手のドライブを反転して返球も可能なラバーになります。いいとこどりができているので、女子選手で使用者の多いラバーだと思います。 半粒ラバーを使った戦術として、難しいボールには角度をあわせて返球しチャンスボールは打ち込むというシンプルで単純な戦術を取りやすいラバーになりますね。表ソフトラバー以上に、半粒ラバーで返球したボールは回転が反転・変化するので、我慢強く返球していれば相手のミスも期待できます。守備型や前陣攻守と呼ばれる戦型に向いたラバーになります。

半粒ラバー
 福原愛選手がバックに使用したラバー。変化もつけられるし、攻撃もできる。攻撃の威力は表ソフトラバーの方が、変化の幅はイボ高ラバーの方が上ではあるが、表ソフトラバー以上の変化と、粒高ラバー以上の攻撃力を備えたラバーである。

メリット
 回転に鈍感に対応できる。
 イボ高ラバー以上に攻撃もできる。
 相手の攻撃に対し表ソフトラバー以上の変化をつけることができる。
 やることや打法をシンプルにできる。(大きく、3つツッツキ、ショート、ミート)
デメリット
 強い回転量は得られない。
 下がると威力のあるボールが打てない。
 単調になりやすい。
 決定打が得づらい。

相性の良いラケット
 木材合板系

イボ高ラバー

 相手のドライブに対し、回転を反転・変化して返球がしやすいラバーになります。アンチ粒は使うことが出来なくなり、その変化の幅は低下しましたが、それでもなかなか極悪なラバーで、毎年何人かの経験年数の長い卓人を敗北に追い込むラバーだと思います。 イボ高ラバーを使った戦術として、 どんなボールにも角度をあわせて返球し続け、相手のミスを待つという極めてシンプルで単純な戦術を取りやすいラバーになります。半粒ラバー以上の回転の反転・変化がある一方で強打しづらいので、半粒ラバー以上に我慢強く返球して相手のミスをひたすら待つにつきます。超守備型やカットマンに向いたラバーになります。

イボ高ラバー
 相手の回転を反転する変化系ラバーといわれるラバー。
 経験年数の長い卓人を敗北させるラバーの代名詞!

メリット
 回転に鈍感に対処できる。
 相手のボールの回転を、簡単に反転・変化させて返球できる。
 表ソフトラバーや半粒ラバー以上に相手のミスを期待できる。
デメリット
 技術がないと強い回転量が得られない。
 威力のあるボールが打てない。
 下がるとカットしかない。
 単調になりやすい。

相性の良いラケット
 木材合板系

アンチラバー

 こちらも変化系ラバーと呼ばれるラバーです。裏ソフトラバーではありますが、ツルツルでボールをラバーの上で滑らせることで反転・変化を与えます。ラバーにもよりますが、ミートで攻撃もしやすいですし、変化をつけるために技術が必要ですがプレイヤーの技術でボールに変化をつけられるので、使いこなせれば半粒やイボ高ラバー以上に相手のミスを誘えるラバーになります。アンチラバーを使った戦術は半粒ラバーと似ていてい、 難しいボールには角度をあわせて返球しチャンスボールは打ち込むというシンプルで単純な戦術を取りやすいラバーになりますね。半粒ラバー以上に使いこなすことは難しいですが、技術があればボールを意のままに扱うことができるようなラバーになります。やはり半粒ラバー同様に守備型や前陣攻守と呼ばれる戦型に向いたラバーになります。

アンチラバー
 どんなボールも普通に打つとナックルにして返球可能。台上でラバー表面で滑らせることで回転の反転が可能。マニュアルに変化をつけるラバー。

メリット
 回転にかなり鈍感に対処できる。
 ナックルボールが出やすい。
 技術で相手のボールの回転を反転・変化できる。
デメリット
 半粒ラバーのように自動で変化をつけにくい。
 下がると威力のあるボールが打てず、カットしかできない。
 単調になりやすい。

相性の良いラケット
 木材合板系

まずは尖った性能のラバーと戦型を決めよう

 中高生がラケットやラバーを買うときのポイントを概説しました。具体例はまた別のページで書かせていただきますが、この内容にあるように尖った性能のラバーに着目してオールラウンドに全てできる状態を目指すのではなく、何か1つに秀でた選手を目指すことがポイントになると思います。そして、ラケットはなるべく変更しないために安いものではなく、長く使えるものを購入しましょう。読者の方の一助になれば幸いです。

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