説明
もう2024年になってしまいました。バタフライさんの2023年の大本命商品、Glayzer (グレイザー)をレビューします。Rozena (ロゼナ)が発売後、常に売れ筋ラバー上位にくい込んでいるように、Glayzer (グレイザー)およびGlayzer 09C (グレイザー09C)も売れるだろう、高性能・高コスパラバーがこのGlayzer (グレイザー)シリーズでしょうね。このラバーは、ディグニクスの廉価品ということで、性能に加え、ディグニクスのようにシートの耐久性も高く、購入後長く使い続けるという話を伺いますね。だいたい3ヵ月スパンごとにGlayzer (グレイザー)シリーズの追加発注があるそうで売れまくっているみたいですね。価格的には小-中学生でも手に入る価格体で、他メーカーは戦々恐々でしょう。実際価格、性能、そして重量の面で、多くの卓人に刺さるラバーなのは疑いようがないです。今回はDignics 05 (ディグニクス05)の廉価品であるGlayzer (グレイザー)をレビューしますので、よろしくお願いします。
『ディグニクス』の魅力をそのままに。そして、その魅力を
より多くのプレーヤーに体験してもらえるように。その性能で、可能性を引き出せ
スプリングスポンジXを搭載。ディグニクスシリーズの技術を用いて開発したシートを採用。そして、手に入れやすい価格設定。目指すプレーに応じて選べる2種類のラインナップ。あなたの可能性を引き出せる性能に、今、手は届く。さぁ、その手応えを、実感しよう。威力と安定した弧線を両立するハイパフォーマンスラバー
グレーの「スプリングスポンジX」を採用した『グレイザー』。球持ちがよく、表面の摩耗耐久性が高いシートと、スポンジ硬度38°に設計された「スプリングスポンジX」の組み合せは、打球に回転による威力をもたらすとともに、安定した弧線を描く打球を可能にします。回転を重視したパワフルな両ハンドドライブやカウンターが打てる喜びを、より幅広いレベルの選手に提供します。ディグニクスシリーズよりも軟らかいスプリングスポンジXを採用し、使いやすさが向上
https://www.butterfly.co.jp/catalog/ または https://www.butterfly.co.jp/product/glayzer/
グレイザーシリーズに採用した「スプリング スポンジX」は、ディグニクス シリーズで採用したスポンジをベースに開発したものです。
ということで、Glayzer (グレイザー)の魅力は、特設サイトを読めば非常にわかりやすいのではないかと思います。バタフライさんは看板ラバーや看板製品については、特設サイトを作成してくれますので、情報も得やすいと思いますね。
特設サイト: https://www.butterfly.co.jp/product/glayzer/
メーカー公表性能
Weight | Spin | Speed | Arc | Sponge | |
g | ° | ||||
Glayzer (グレイザー) | 46 | 73 | 81 | 82 | 38 |
Dignics 05 (ディグニクス05) | 48 | 85 | 86 | 88 | 40 |
Dignics 09C (ディグニクス09C) | 50 | 96 | 79 | 96 | 44 |
Tenergy 05 (テナジー05) | 47 | 76 | 83 | 79 | 36 |
Glayzer 09C (グレイザー09C) | 48 | 87 | 75 | 95 | 42 |
Rozena (ロゼナ) | 48 | 70 | 83 | 75 | 35 |
公表の性能表になります。特に新しくなったバタフライさんの性能表には弧線の項目が加わり、打球点を落とした場合や中・後陣からのドライブのイメージがしやすい点は非常に良いと思います。寿命はともかく回転性能の面でなかなか素晴らしいものがあるRozena (ロゼナ)は、弧線値 (Arc)が最も低く75になっていますね。ボールが直線的になること、ブロックやカウンターなどでは相手のスピードを奪いやすいことが伺えますね。打点を落とす場合は少し上方向へスイングしないとネットにかかるかもしれませんね。Dignics 05 (ディグニクス05)はやはり弧線値 (Arc)が高いですね。弧線値 (Arc)は高いですが、それを感じられるほどのインパクトと球を持つ打ち方ができるか、がポイントですね。やはりこのラバーは扱いの難しいラバーだと思います。使いこなすとエゲつないことも事実だと思いますが。弧線値 (Arc)で注目するとやはり09CシートのDignics 09C (ディグニクス09C)とGlayzer 09C (グレイザー09C)の値が目立ちますね。これらのラバーは下回転打ちまでは素晴らしいですが、ラリーになったときのボールのスピードをどのように保つかがカギなイメージです。本ページでレビューするGlayzer (グレイザー)は実はTenergy 05 (テナジー05)よりも回転値 (Spin)もスピード値 (Speed)も低い値になりますね。その代わり、弧線値 (Arc)はTenergy 05 (テナジー05)を上回るということで、Tenergy 05 (テナジー05)よりも中級者にオススメのラバーといえるでしょうね。この立ち位置ということは、ゆくゆくはTenergy FX (テナジーFX)系のラバーと競合しそうなポジションなので、もしかしたら、移行していくのかもしれませんね。個人的にもTenergy FX (テナジーFX)系ラバーのポジションがぼんやりしていると感じますし、価格に見合わないと感じてやめる人が出てくるとBryce FX (ブライスFX)などのように廃盤に向かうかもしれませんね。逆にRozena (ロゼナ)だけだった廉価版のポジションにGlayzer 09C (グレイザー09C)とGlayzer (グレイザー)が加わったのはこの廉価版のポジションのラバーの種類の拡充につながりユーザー目線にたったときには嬉しいと思います。価格的にTenergy (テナジー)と冠するラバーは高すぎるから使わない、と考えた時にRozena (ロゼナ)だけだとどうしても気に入らない人がいたと思いますが、Glayzer 09C (グレイザー09C)とGlayzer (グレイザー)が加わることで選択肢とカバーするラバー種類が増えたのは大きいと思います。両面テナジーがいい、という一般層は多いと思いますがそういった選手が継続的にラバーを変えることが難しくて他ブランドへ逃がさずに抱え込めるようにGlayzer (グレイザー)が加わっているイメージですかね。また柔らかさと直線性を求めるならRozena (ロゼナ)もあるので、まとまりがいいと思います。少なくとも迷ったならGlayzer 09C (グレイザー09C)かGlayzer (グレイザー)、とRozena (ロゼナ)を貼れば、まー間に合うなーと思いますね。このバタフライのラバーと比較して、弧線や回転性能、その他無二の性能を有してかつコスパもある他ブランドのラバーがあまり思い浮かばないですね。特にGlayzer (グレイザー)がいいですね。いくつかある他ブランドのトップラバーを貼るか、Glayzer (グレイザー)を貼るか、迷った時にはとりあえずGlayzer (グレイザー)を選ぶってことがこれから増えそうです。使ってみた印象からもまずは安心してスイングできるのはGlayzer (グレイザー)ですね。
硬度計比較
Weight | shore a | shore a | shore c | shore c | shore a | shore c | |
g | sheet side | sponge | sheet | sponge side | sheet-sponge | sheet-sponge | |
Glayzer | 46 | 30.0 | 21.0 | 41.2 | 35.8 | 9.00 | 5.33 |
Rozena | 48 | 31.4 | 25.9 | 42.4 | 38.8 | 5.50 | 3.67 |
Dignics 05 | 48 | 34.3 | 31.3 | 50.0 | 48.2 | 2.92 | 1.83 |
Tenergy 05 | 47 | 32.2 | 26.8 | 44.6 | 43.3 | 5.42 | 1.25 |
Dignics 09C | 50 | 33.4 | 31.8 | 50.8 | 49.1 | 1.58 | 1.67 |
Glayzer 09C | 48 | 26.3 | 23.3 | 40.7 | 36.7 | 3.08 | 4.00 |
Glayzer (グレイザー)を確認すると、今まで見たことないくらいシートとスポンジの数値差が大きい結果となりました。またRozena (ロゼナ)よりも軟らかい結果となりました汗。どれも室温で測定していますので季節の影響を受けているのかもしれないですね。比較しているどのラバーよりもシート側ととスポンジ側の硬度差が高いため、これは扱いやすくて球持ちも強く感じるラバーであることが予想できました。おそらく廉価版Tenergy 05 (テナジー05)としても使えることは確実でしょうね。変わらないか、同等以上の性能とTenergy 05 (テナジー05)以上の寿命が期待できることがGlayzer (グレイザー)にはあるといえるでしょう。人によっては、違いは感じるがほとんど同じラバーとして使える、という人も出てくるのではないかなーと思いますね。これはもうこの時点でめちゃめちゃありなラバーと思います。
Glayzerの貼りと重量
Glayzer (グレイザー)はMa Lin Carbon (馬林カーボン)に貼りました。
Glayzer (グレイザー) ・Sponge Thickness:厚 (1.9)、特厚 (2.1) mm ・Sponge硬度:38° ・Spin:73 ・Speed:81 ・弧線:82 ・5,500円 + 税 ・46 g (Ma Lin Carbon (馬林カーボン)に貼って)
グレイのスポンジはやや玄人的な外観ですが、重量も軽いのでGlayzer (グレイザー)は脅威的ですね。これでTenergy (テナジー)級の回転性能と弾みが得られるのであれば、こりゃ使わない手はないですよね。
グレイザーの3つの特徴
廉価版Dignics 05に加え、廉価版Tenergy 05らしさもある!
硬度計測した段階で感じましたが、Dignics 05 (ディグニクス05)の廉価版というよりも、Tenergy 05 (テナジー05)の廉価版というフレーズとして浮かびました。実際シートの粒間隔を広げているDignics 80 (ディグニクス80)はDignics 05 (ディグニクス05)と比べて使いやすく、評判のいいラバーです。Tenergy 05 (テナジー05)から移行しやすいラバーがDignics 80 (ディグニクス80)でした。硬度を柔らかくすることで、扱いやすくなり、かつシートは同等となると、Dignics 80 (ディグニクス80)よりもGlayzer (グレイザー)の方が、Tenergy 05 (テナジー05)からディグニクスらしさを求めるなら移行しやすいことになるでしょう。よりディグニクスらしい、攻撃的で高い威力を求めるのであれば、Dignics 05 (ディグニクス05)一択でしょうが、扱いの難しさを考慮すると、Glayzer (グレイザー)は非常に良い選択肢となるでしょうね。個人的には抜群の扱いやすさがありすぎて、自分としては、「これTenergy 05 (テナジー05)?」と感じるくらい球持ちを感じました。シートは05系なのでツッツキなど回転もしっかりかかるし、自分はバックハンドにはGlayzer (グレイザー)の方が安心感をもってスイングできるから練習なく試合するならGlayzer (グレイザー)がいいなーと感じました。
フルスイング時の回転量やスピードはやはり低いか!?その分オートマ感は加点!
思い切りフルスイングしたときの感動はやはり、Dignics 05 (ディグニクス05)やDignics 80 (ディグニクス80)の方が高いと思います。一方で、特にDignics 05 (ディグニクス05)についてはかなりマニュアル感が強いラバーで自然と強烈なボールが出るというよりは使いこなして初めて強烈なボールが出る感じがDignics 05 (ディグニクス05)でしたが、Dignics 05 (ディグニクス05)と比較して、Tenergy 05 (テナジー05)によったので、オートマ感は感じられるかもしれません。くい込みも良いので自然と強烈なボールを打ちやすいのも、Glayzer (グレイザー)に軍配があがると思います。オートマ性能はディグニクスシリーズになって消えたイメージがありますが、そんなディグニクスシリーズと比べるとオートマに良いボールにしてくれる感じがあるのがGlayzer (グレイザー)といえると思います!一方で渾身のパワーでフルスイングしたときのボールの質とスピード、回転量はやはりDignics 05 (ディグニクス05)に軍配があがるでしょう。
Dignics 80よりもツッツキやストップは止めやすい!
Dignics 80 (ディグニクス80)は使いやすくて非常に高性能ラバーで、販売も伸びていると聞きます。ディグニクスシリーズのスピン系テンションラバーの中で回転もかかって、普通に使ってTenrrgy (テナジー)シリーズよりも回転もスピードもレベルアップしたと感じるラバーがDignics 80 (ディグニクス80)だと思います。ただこのラバー、唯一台上がやや収まりにくさのあるラバーで、ナックル系のサーブに対して普通に当てると棒球になってしまいますね。この部分で止めやすさ、ストップやツッツキの質の高さを得やすいのがDignics 05 (ディグニクス05)でした。この違いはまさにシート形状の結果であると思います。より粒と粒の間隔がせまいDignics 05 (ディグニクス05)の方がツッツキやストップが止めやすく、質の高いボールを送りやすいと思います。もちろん水谷隼選手のように技術とブロッキングのレベルの高さでレシーブストップやレシーブ台上を補うことでラバーの難しさを補う戦略もありだと思いますが、ストップなどの台上技術のやりやすさを求める場合は、Dignics 80 (ディグニクス80)は選択肢として、少し考えてしまうラバーではないかと思いますね。そこに新しい選択肢としてGlayzer (グレイザー)が加わったことは大きいと思います。やはりツッツキやレシーブはしっかり止まりますし、回転もかかるので多少浮いても相手のミスも期待できる高い質を得やすいのがGlayzer (グレイザー)でした。くい込みの良さは相手の回転の影響の受けやすさも受けやすいので、上書きのしやすさではやや心もとないかもしれませんが、相手の回転にあわせつつ回転を上乗せするのであればGlayzer (グレイザー)は良い選択肢だと思います!これはありですわ!
各技術レビュー
フォアハンド系
軽打
特に気になりませんでした。
ロングボールやラリーでのドライブ
面を開いたドライブ
対下回転に対するループドライブ
対下回転に対するスピードドライブ
カーブ/シュートドライブ
ブロック
カウンタードライブ
ストップ
ツッツキ
フォアフリック
フォアサーブ
バックハンド系
軽打
バックで使った印象として、Dignics 05 (ディグニクス05)よりも硬さで落ちる印象は少なかったです。硬度以上にくい込ませやすいと感じると思います。
ロングボールやラリーでのドライブ
ラリー時はボールを持てるので、当てるだけなら安心して相手コートに入れやすいと思います。回転のかかるラバーなので少しでも回転をかけたいと思った時にかけやすいラバーだと思います。
対下回転に対するループドライブ
やりやすいですが、やや回転量は低い気がしました。自分の腕の低さによるかもしれません。
対下回転に対するスピードドライブ
打ちやすかったです。
カーブ/シュートドライブ
ブロック
違和感なくブロックできました。
カウンタードライブ
ストップ
よくとまりました。
ツッツキ
きれますね。
チキータ
かなりやりやすかったです。しっかりくい込むのと、多少一歩目が出遅れてしまっても大雑把に振って相手のコートに入れることができると感じました。ただ使い込むことで雑な処理になりやすくなりそうなので、あまりオススメはできないかもしれないです。
他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)
回転量
Dignics 80 (ディグニクス80) >≧ Glayzer (グレイザー) > Tenergy 80
スピード
Dignics 80 (ディグニクス80) >Glayzer (グレイザー) > Tenergy 05 FX