キョウヒョウNEO3 (紅双喜(DHS))省チーム用ブルースポンジ黒をレビューします。俗に言う、省狂NEOブルスポというやつですね。自分のメインのフォアラバーとして愛用していました。
なお、本レビューはあくまで有機溶剤を使わず、一般的な水系溶剤で貼った場合の試打レビューになります。(katsuo000は、高校生までは有機溶剤全盛期に卓球をしていたので、有機溶剤を使った経験はあります。しかしながら現在は全く使っておりませんし、試打目的で使うつもりもありません。)
説明
中国の総合スポーツメーカーDouble Happiness Shanghai(DHS、紅双喜)のラバーで、中国代表の選手はほぼ皆DHS製のラバーを使用しているようです。中国卓球を語る上で今や避けては通れない粘着ラバーの代表的な存在がHurricane(キョウヒョウ)になります。DHSが販売する粘着ラバーは2種類あって、もう1種類はSky Line(天極)になります。天極は主に中国選手ではペンホルダードライブ主戦型の選手が使用しているようです。現在の現役の選手ではXu Xin(許昕)選手が天極を使用していると言われます。一方、主に中国選手でシェイクハンドドライブ主戦型の選手がキョウヒョウを使用するようです。キョウヒョウと冠されるラバーはいくつか存在し、かなり紛らわしいので、まずそこから説明させていただきます。
Nittaku製Hurricane(キョウヒョウ)
中国トップ選手はDHS製を使用していますが、日本ではNittaku(ニッタク)も同名のラバーを販売しています。同じ名前ですが、中国トップ選手が使うものとは、十中八九別物だと思います。
まずNittaku製キョウヒョウは、2020年現在以下のラインナップになります。
・Nittaku Hurricane II(ニッタク キョウヒョウ2)
・Nittaku Hurricane III(ニッタク キョウヒョウ3)
・Hurricane Pro II(キョウヒョウプロ2)
・Hurricane Pro III(キョウヒョウプロ3)
・Hurricane NEO III(キョウヒョネオ3)
・Hurricane Pro III Turbo Orange(キョウヒョウプロ3ターボオレンジ)
・Hurricane Pro II Turbo Blue(キョウヒョウプロ3ターボブルー)
全部で7種類になります。
過去には、Hurricane NEO II(キョウヒョウネオ2)などもありましたが、2020年現在廃盤となったようです。また、DHS製ラバーの一部でITTF登録番号の記載のないものはルール上使用できなくなったようです。Nittakuのホームページには案内が掲載されていました。
Nittakuの案内になります。
https://www.nittaku.com/wp-content/uploads/2019/10/0449.pdf
Nittakuのホームページより引用させていただきました。
Nittaku製のキョウヒョウは、スポンジ厚さとシートの色(赤・黒)を選ぶことになります。Nittaku製のキョウヒョウは、中国製のシートに日本製のスポンジをあわせているようなので、食い込みやすく比較的扱いやすい傾向があります。自分がNittaku製キョウヒョウの中からラバーを選ぶとしたら硬くて粘着力も強いプロを冠するシリーズを選ぶと思います。プロ2やプロ3は全然弾まなくて、硬くて重い傾向にあるので、まさにド粘着というラバーになります。上手に使いこなせばド粘着の癖球も出やすいと思います
↓Hurricane Pro III Turbo(キョウヒョウ プロ3ターボ)シリーズ(Hurricane Pro III Turbo Blue (キョウヒョウプロ3ターボブルー)とHurricane Pro III Turbo Orange(キョウヒョウプロ3ターボオレンジ))は同じスピードとスピン性能になります。
今後、キョウヒョウ プロ3ターボシリーズもレビューしたいと思ってます。やはり日本のラバーの中では、近年注目の粘着ラバーですからね。それではDHSのキョウヒョウNEO3に戻ります。
DHS製Hurricane(キョウヒョウ)
DHS製のHirricane(キョウヒョウ)は、
・Hurricane II(キョウヒョウ2)
・Hurricane III(キョウヒョウ3)
・Hurricane III-50(キョウヒョウ3-50)
・Hurricane 8(キョウヒョウ8)
・Hurricane NEO II(キョウヒョウNEO2)
・Hurricane NEO III(キョウヒョウNEO3)
の6種類が存在します。
上記6種類に加えて、細かく販売時の形 (一般用、省チーム用、国チーム用)、スポンジ(オレンジ、ホワイト、ブルー)、スポンジ厚さ、スポンジ硬度を選択することになると思います。以下キョウヒョウNEO3について、主に記述していきます。
形(一般用、省チーム用、国チーム用)
個人的に最も変わると感じる選択肢が販売時の形、一般用か、省・国チーム用か、の部分になります。一般用は八角形、省チーム用は六角形、国チーム用は四角形、で面積は 八角形 < 六角形 < 四角形 となります。以下写真になりますのでご参考ください。
一般用 = 八角形
一般用Hurricane NEO III(キョウヒョウNEO3)
省チーム用 = 六角形
省チーム用Hurricane NEO III Blue Spone(キョウヒョウNEO3ブルースポンジ)
国チーム用 = 四角形
国チーム用Hurricane NEO III(キョウヒョウNEO3)
写真のように、販売されているラバーの形が異なっており、見る人が見ればどのランクのラバーかわかるようになっています。
スポンジ(オレンジ、ホワイト、ブルー)
オレンジスポンジ
まず標準的なスポンジがオレンジスポンジになりますね。一般用から国用まで、どのクラスのラバーもオレンジスポンジのラバーが存在します。初めてキョウヒョウを使おうという人は、まずはこのオレンジスポンジのキョウヒョウを使うことになると思います。硬くて、食い込みにくいですが、キョウヒョウらしい癖球も出しやすく、一般用から国用まで、しっかりとしたド粘着ラバーになります。特にNittaku製のキョウヒョウと比較しても癖球の出やすさが段違いで、別ラバーと感じると思います。
ホワイトスポンジ
ホワイトスポンジのキョウヒョウについて、確かな情報を得ておりません。しかしながら数は少ないものの流通しているようです。バック側で使うためのラバーのようで、柔らかい硬度のものが流通しているようです。かなり特殊で希少性の高い種類がホワイトスポンジのキョウヒョウになります。
ブルースポンジ
スポンジは、省チーム用または国チーム用にブルースポンジが存在します。シートの色は黒色のみになります。赤色シートにブルースポンジをあわせると、赤色シートが透けてしまうため、赤色シートのブルースポンジはないと言われていますね。よく中国のトップ選手がフォア面に使用するラバーはほぼ全員青色、ブルースポンジだと思います。まさに、トップ選手たちは、この特殊なブルースポンジのキョウヒョウを使用されているわけですね。ブルースポンジの方が同じ硬度でも食い込みやすく、スイングで弧線を作りやすいと感じると思います。従ってフォア側で使用することが多いラバーになるのだと思います。
スポンジ硬度とスポンジ厚さ
スポンジ硬度
近年のラバーはスポンジ硬度を選べる種類のラバーも増えました。例えば、Butterfly(バタフライ)のTenergy 05(テナジー05)にはTenergy 05 FX(テナジー05FX)とTenergy 05 Hard(テナジー05ハード)存在します。スピード性能とスピン性能は同じですが、スポンジ硬度が違うために、やりやすい技術や回転量の幅、スピードが異なってきます。テナジー05は3種類から選べるわけですね。一方、DHSのキョウヒョウのスポンジ硬度の選択肢はかなり多いです。
一般的なキョウヒョウNEO3の硬度の選択肢は39°、40°、41°の3種類になります。一方で、ネット上で種類を探していくと、硬度の種類は35°から42°まであるようですね。1°ずつ変えられるとして、7種類はあることになります。これだけ種類があると、かなり細かく硬度を選択できることになりますね。
スポンジ厚さ
一般的なラバー、例えば、テナジー05では特厚、厚、中の3種類になります。キョウヒョウNEO3も同じく2.20 mm、2.15 mm、2.10 mm、と大きくは3種類になりますね。
価格と追記
値段の話をさせていただきます。一般用の八角形のキョウヒョウは、ネット通販なので3,000円台で購入可能です。Nittaku製キョウヒョウよりも癖球が出やすいですが、食い込みにくいので、扱いにくくかつ飛距離が出しにくいです。一方で、省チーム用や国チーム用になると、値段が跳ね上がり、省チーム用で5,000円〜6,000円、国チーム用で8,000円くらいになります。硬度にもよりますが省・国チーム用のラバーは食い込みやすく扱いやすくなっていきます。スポンジをさらにブルースポンジにすることで、値段がまた高くなりますが(省チーム用で8,000円、国チーム用で10,000円以上)、食い込みもよくなってかなり扱いやすくなると思います。
中国トップ選手は、おそらくこの国チーム用のキョウヒョウへ前(or 後)加工をしていると言われています。
*トップ選手の仕様
あるサイトで、Ma Long(馬龍)選手やFan Zhendong(樊振東)選手のキョウヒョウNEO3と同じ仕様のラバーとして販売しているものも見つけました。
・国チーム用Hurricane NEO III Blue Sponge
(キョウヒョウNEO3ブルースポンジ)、黒、42°、2.10 mm
・国チーム用Hurricane NEO III
(キョウヒョウNEO3)、赤、37°、2.10 mm
・国チーム用Hurricane NEO III Blue Sponge
(キョウヒョウNEO3ブルースポンジ)、黒、41.5°、2.10 mm
スポンジ厚さが2.10 mmということで、おそらくさらなる加工をしているものと思われます。値段は15,000円くらいです汗。
本物・偽物問題
一般的な市場で出回らないために、省チーム用キョウヒョウと同等以上のラバーは偽物が出回っているようです。自分は日本語の記載もあるサイトから購入していて、気になるような物はありませんでした。なかなか本物偽物を見分ける方法が難しいようです。良さそうな方法は、偽造防止シールで見分ける方法が良いようです。あとはパッケージに入っているものを購入する、などでしょうか。キョウヒョウNEO3は已打底加工されていますので、真空パックされています。あるべきパッケージ、シールなどが貼ってあれば偽物は少なそうですね。一方、国チーム用キョウヒョウ3の中には、パッケージなしで販売されているものもありました。そこまで違和感はないのですが、かなりシートが浮きやすかったですね。シートの粘着力はあるのにシートが浮くために使えなくなる、という悲しい事態がよく生じました。もしかしたら偽物だったかもしれません。そう言ったことを考慮すると多少高くてもパッケージのしっかりした商品を購入することをオススメします。
なお、自分も下記サイトからDHSのシリアルナンバーを入れたことがあります。
DHSのシリアルナンバーチェックページへ飛びます。
上記サイトへ自分が購入したキョウヒョウのシリアルナンバーを打ち込んでチェックをかけてみると、次の2つのパターンのページが現れます。このチェックで100%安心できるわけではないのですが、気休め程度にはなると思います。
偽物だと判定された場合↓
您输入的防伪码不存在,请确定产品来源,谨防假冒!
はGoogle翻訳すると
「入力したセキュリティコードは存在しません。製品の提供元を確認し、偽造に注意してください!」と訳されました。
本物だと判定された場合↓
您输入的防伪码存在,该产品由红双喜生产,请放心购买。
はGoogle翻訳すると
「入力したセキュリティコードは存在します。この製品はDouble Happinessによって製造されています。安心して購入してください。」と訳されました。
あまり初心者の方が興味本位で購入するのはおすすめできそうにありません。しっかり自己責任で購入しましょう。
DHS製キョウヒョウをまとめると、、、
・Hurricane II(キョウヒョウ2)
・Hurricane III(キョウヒョウ3)
・Hurricane III-50(キョウヒョウ3-50)
・Hurricane 8(キョウヒョウ8)
・Hurricane NEO II(キョウヒョウNEO2)
・Hurricane NEO III(キョウヒョウNEO3)
と6種類あり、それぞれに
国、省、一般(3種)
スポンジ(オレンジ、ホワイト、ブルー 1 or 2 or 3種)
スポンジ硬度(35°〜42° 約7種)
スポンジ厚さ(2.10 mm、2.15 mm、2.20 mm 3種)
と、6 × 1(or 2 or 3)× 2(or 3)× 7 × 3 = 378の選択肢があります。
上記から、わかるようにDHS製のキョウヒョウは仕様がかなり細かいです。おそらく各選手ごとに細かく仕様を変更しているものと思われます。Butterfly(バタフライ)でも、契約選手は硬度や重量を指定したものを扱っていると言われています。従って、DHSの対応は選手ファーストな考え方によるものだと思います。
最後に、簡単に6種類のキョウヒョウについてコメントさせていただき、DHS製キョウヒョウの総括とさせていただきます。
・Hurricane II(キョウヒョウ2)
強粘着 回転はかかる分、弾まない
・Hurricane III(キョウヒョウ3)
微粘着 扱いやすいキョウヒョウの中で標準的なキョウヒョウ
・Hurricane III-50(キョウヒョウ3-50)
微粘着 使ったことないので不明
・Hurricane 8(キョウヒョウ8)
微粘着 ややテンションがかかっていて 弾む
・Hurricane NEO II(キョウヒョウNEO2)
強粘着 已打底あり
・Hurricane NEO III(キョウヒョウNEO3)
微粘着 已打底あり 現在最も標準的なプラボール対応のキョウヒョウ
キョウヒョウの中でも弾むキョウヒョウ それでも高弾性ラバーほどしか弾まない
DHS製キョウヒョウを使用する日本選手
キョウヒョウブルースポンジのラバーは名だたる中国選手が使用しているのはもちろんのこと、日本選手では2017年世界卓球ダブルス準優勝の大島祐哉選手(一時期のようで、今はテナジー05ハードを使っているようです)、女子全日本選手権で優勝経験のある石川佳純選手や早田ひな選手がフォア面で使用しているようです。
また、女子選手でブルースポンジかどうかは分かりませんが、キョウヒョウを使用する選手は増加傾向にあります。カットマンの橋本帆乃香選手、佐藤瞳選手、四天王寺のドライブ主戦型芝田沙季選手や大藤沙月選手も使用しているようです。
トップ選手はNittaku製のものではなく、DHS製のものを使うケースが多いようです。
個人的なNittakuとDHS製キョウヒョウの比較
自分にとっては初めて使用したキョウヒョウはNittakuのキョウヒョウPro3で、弾まなくて驚いたのを覚えています。安いのもあってDHS製一般用八角形のNEO3を長く使っていた時期もありました。ただ、一般用のキョウヒョウNEO3はかなり硬くて弾まなくて、Timo Boll Spirit(ティモボルスピリット、アウターALC)に貼っていても下がったら、しっかり球を持ってやらないと全部ネットに引っかかるくらい弾みません。その分、しっかり回転をかける癖がつくのでラリーでも相手がドライブで蒸したり、癖球が出たりして得点源になりますが、ラリーが長引いて体力的にシンドイし、浮いたツッツキの強打が打てる気が当時はしなかったです。
そんな時、興味もあってブルースポンジを使ってみたら、ノーマルスポンジよりもかなり柔らかいのでテンションのようにも使えて、癖球も出てサーブも切れて、思い切り振ることができれば強打もいけるとわかり、加えてTSP製ラバー保護シートを貼れば寿命はかなり長くなることがわかり、そこから2年くらい愛用しました。性能面で粘着ラバーのブチギレの切れ味を維持しながらナックルサーブやドライブ強打でノータッチが狙えるのがキョウヒョウNEO3ブルスポの良いところです。メインラケット用のラバーはちょいちょい新調していますが、どれが一番古かったかわからないくらいシートの粘着力はTSPの保護シートで補えるので、他のラバーへどんどん移植が進んでいきました。木材系ラケットからアウター特殊素材ラケットへ変更する際に、キョウヒョウNEO3からキョウヒョウ3へ変更したり硬度を柔らかくしたりしましたが、徐々に硬度を硬くしていき、最後は省チーム用キョウヒョウNEO3ブルースポンジの40°を使っていました。
今までにキョウヒョウNEO3ブルースポンジをあわせたラケットは以下の通りです。
・Zhang Jike ZLC(張継科ZLC)
・Timo Boll Spirit(ティモボルスピリット)
・Mizutani Jun ZLC(水谷隼 ZLC)
・Mizutani Jun SuperZLC(水谷隼SZLC)
・Fortius FT ver. D(フォルティウスFT ver. D)
・Fortius FT(フォルティウスFT)
・Virtuoso+(ヴィルトゥーソ+)
・Ultimate Carbon(ウルティメイトカーボン)
・Sardius(サーディウス)
省チーム用キョウヒョウNEO3ブルースポンジの2.15 mm、40°のラバー重量は約47 gでした。粘着ラバーでこの重量はかなり軽量だと思います。粘着ラバーの場合、重い方がいいと感じる人もいらっしゃると思いますのでケースバイケースではあります。省チーム用キョウヒョウNEO3ブルースポンジの重量はある意味一つの特徴でしょう。回転のかかるハイエンドラバーは50 g以上が当たり前のようになってきています。50 gを下回る重量であることは、このことだけでも1つの特徴だと思います。
それでは各技術について書かせていただきます。
Hurricane NEO III Blue Sponge(省チーム用キョウヒョウNEO3ブルースポンジ、省狂NEO3ブルスポ)の3つの特徴
レビューであるのに、説明だけで相当長くなってしまいました汗。本レビューはあくまで有機溶剤を使わず、一般的な水系溶剤で貼った場合の試打レビューになります。
沈み込む癖球ドライブのための最強ラバー!
キョウヒョウの特徴とは、なんと言ってもキョウヒョウ独特の沈み込む癖球ドライブになります!この癖球ドライブが打てるからこそ、キョウヒョウを使っているという人は多いでしょう。中国製ラバーの代名詞というべき、癖球ですね。使い込めば使い込んでいくほど、キョウヒョウの中でも硬いラバーを選んでいくことで、癖球を出しやすくなると思います。
近年のラバーは硬くなる傾向で、各社のハイエンドラバーは各ラバーらしいボールのウネリのようなものが出るようになってきたと思います。その中でもキョウヒョウの癖球ドライブは、有名だと思います。キョウヒョウの癖球ドライブは、他社のラバーとはかなり異なり、加速しながら沈み込むようなドライブになるのが特徴だと思います。テナジー05の癖球はむしろ跳ね上がるようにホップするので、真逆の変化と言えるかもしれませんね。オーバーミスしそうな弾道で一度上に上がってネットを超えてから急激に台の深いところへ吸い寄せられるように沈み込む癖球ドライブは、かなりいやらしいドライブとして相手コートに突き刺さることでしょう。
回転量と球足の速さでサービスエースが取りやすい!
キョウヒョウNEO3ブルースポンジの2つ目の特徴として、回転量と球足の速いサーブを出すことができます。これはかなり得点源になると思います。粘着ラバーなので、ハーフロングサーブも出しやすく、已打底もあるので、球足の速いサーブも出しやすいです。1球目攻撃と言われるサーブでの得点率を上げやすいのは、中級者以上でも非常に武器になると思います。自分は特に下回転系または横下回転系の球足の速いサーブを多用しました。軽く持ち上げるだけでは、ネットミスしてしまう、ナックルのようにも見えるサーブになりますね。
食い込みやすいのに、いい意味で弾まない!台上最強の粘着でありながら中陣でも打ち合える絶妙なバランス!
そして、キョウヒョウNEO3ブルースポンジの3つ目の素晴らしいところは、最高のバランスになります。癖球が出せる一方で、スピードも出せるのです。粘着ラバーは総じてスピン系テンションと比較するとスピードドライブはやはり容易ではありません。面を開いてスポンジの食い込みやラケットのしなりを利用して、回転をかけながらバチんと弾き、フォロースルー含めてスイングで弧線を描かせることで、スピードドライブを可能とします。一度この打ち方を覚えると、ボールにかかっている回転や、ある程度の球の高さ、をある程度無視して、安定して強烈なスピードドライブを打てるようになります。回転を無視できることはスピン系テンションでも同じですが、ある程度の高さを無視してスピードドライブできるのが粘着ラバーの特徴だと思いますね。これにより3球目必殺のスピードドライブを可能にするわけですね。このスピードドライブはスピン系テンションラバーで放つスピードドライブよりも初速は遅いですが、伸びや弾道が見慣れないため実際よりも体感は速いと感じやすいと思います。このスピードドライブがブルースポンジ系のラバーはかなり打ちやすいと思います。
そして下がった時も一定の飛距離を出しやすいので、引き合いも可能です!もちろんスピン系テンションラバーと比較するとかなりパワーを要しますが、中陣からでもノータッチの狙える球威のドライブが打ちやすいですね。これはバランスが取れていると思います。一般用八角キョウヒョウNEO3では、中陣の引き合いは正直厳しかったです。この抜群の守備範囲が得られるのも、キョウヒョウNEO3ブルースポンジの特徴になります!
各技術レビュー
フォアハンド
軽打
軽打からキョウヒョウは弾みません。ラケットによってはペコペコとした可愛い音がしますね。ブルースポンジで食い込みやすいと言っても、スピン系テンションと比較したら高弾性ラバーのような弾みと球の伸びではないかと感じるのが、キョウヒョウの軽打になります。
スマッシュ
キョウヒョウは総じてスマッシュはかなりやりにくいですね。弾こうとしても食い込んでしまって勝手に何かしらの回転をかけてしまうためだと思います。ここは気をつけた方が良いと思います。中国選手はロビングを上げられた時はバック面に使っているスピン系テンションラバーを使ってフォアスマッシュすることが多いのは、このためですね。でもタイミングとタッチを短くすることでスマッシュもできます。
ロングボールやラリーでのドライブ
軽く打つと、普通のドライブと変わりません。思い切りぶつけにいけばいくほど癖球系のドライブになりやすいですね。スピードを出すより、癖球を出すようにした方が相手のミスを狙えると思います。
面を開いたドライブ
面を開いてのドライブが最もやりやすいラバーの1つがキョウヒョウNEO3ブルースポンジだと思います。回転をかけやすいですね。もちろん自分で弧線を作る必要はありますが、弧線を作った時にしっかり弧線を作ってくれる、キョウヒョウらしさも顕在です。逆にこの自分で弧線を作れる感じが掴めないと少し扱いにくいラバーと言えるかもしれません。
対下回転に対するループドライブ
得点源です。総じて硬くて板薄のラケットでループドライブすればするほど、球離れは速くなって難しくはなりますが、それ相応の質の高いループドライブになりやすいと感じました。張継科ZLCと組み合わせた時はループドライブで相当点数が取れましたね。自信を持ってドライブできると思います。
対下回転に対するスピードドライブ
面を開いたドライブができれば、違和感なく打てると思います。人によってスイングはいろいろあると思いますが、このラバーはそれぞれの癖に応じてくれるのも良いところだと思います。スイングは大きくなりがちですが、テイクバックからフォロースルーまで全てがドライブを変化させる因子となりうると感じました。それくらい色や味が出せるラバーであることが魅力の1つでもあると思います。
カーブ/シュートドライブ
カーブドライブもシュートドライブもやりやすいですね。個人的にはシュートドライブの方が、面が開きやすいので回転をかけやすいと感じました。
ブロック
ブロックは少しやりにくいです。特に相手の回転の影響も受けやすいので、ただ当てるだけのブロックは得策ではないですね。
カウンタードライブ
カウンタードライブは台上で打点の早いドライブよりも引き付けて、多少打点を落として自分のボールにして打つカウンタードライブの方が打ちやすかったです。食い込みの良いラバーですので、相手の回転の影響は受けやすいので、打点を落とすことで回転が弱くして、そこから自分で弧線を作ってあげることで、回転量にかかわらずカウンタードライブしやすい感じがありました。
ストップ
抜群にとまります。特に打点が遅くなったり、頂点後にボールを打ってもストップにできるやりやすさがありました。
ツッツキ
低くおさまると思います。切ったりするのは特段やりやすいという印象はありませんでした。
フォアフリック
結構思い切り弾かないとネットに引っかかりやすいです。ドライブ回転をかけて安定させるか、ナックルで押し込むか、迷いやすかったですね。自分はドライブよりはナックルの方が球質の差が出て相手は嫌じゃないかと想像してナックル系のフリックを多用しました。ただ、当て方を間違えると、勝手に回転をかけてしまうので、スパッと短い打球時間で打った方が安定すると思います。
バックハンド系
バックハンドで使った経験はあまりありません。今度更新していこうと思います。
軽打
ロングボールやラリーでのドライブ
対下回転に対するループドライブ
カーテン打ちの感想としては、かなりやりやすいです。スポン系テンションよりもループドライブがやりやすいですね。
対下回転に対するスピードドライブ
カーテン打ちだけですが、面が変わりやすいのでスピードドライブは難しい気がしました。
カーブ/シュートドライブ
カーテン打ちではよく曲がって好感触でした。
ブロック
カウンタードライブ
ストップ
ツッツキ
チキータ
他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)
比較ラバーは
・省チーム用キョウヒョウNEO3ブルースポンジ(省狂NEO3ブルスポ)
・Dignics 05(ディグニクス05)
・Dignics 09C(ディグニクス09C)
・テナジー05(Tenergy 05)
・Nittaku製キョウヒョウNEO3(Nittakuキョウヒョウ)
回転量
ディグ09C ≧ ディグ05 > 省狂NEO3ブルスポ > テナ05 ≧ Nittakuキョウヒョウ
スピード
ディグ05 > ディグ09C > テナ05 > 省狂NEO3ブルスポ > Nittakuキョウヒョウ
食い込ませたときの弧線の出しやすさ(ボールの沈み込みやすさ)
省狂NEO3ブルスポ > ディグ09C > テナ05 > ディグ05 > Nittakuキョウヒョウ
癖球の出しやすさ
省狂NEO3ブルスポ > ディグ09C > Nittakuキョウヒョウ ≧ ディグ05 > テナ05
癖球の嫌らしさ
省狂NEO3ブルスポ > ディグ09C > ディグ05 > Nittakuキョウヒョウ > テナ05
ご紹介ありがとうございます
キョウヒョウ3−50実際使いました
感想としてはドイツテンション感覚7割粘着感覚3割と言うかなりテンションラバーに偏ったラバーです
またスポンジが柔らかくてテンション入ってるから癖玉がほぼ出ません
だからこれテンションラバーで良くね?と言う考えに至り使っていません
やっぱりトップ選手が使って通りキョウヒョウ使うならやはりキョウヒョウNEO3かNEO2になると考えに至りました
その代わりにやっぱり硬くて粘着ラバーだから使いこなすには筋力と足腰の強さと粘着ラバの感覚を養う必要があります
使えこなせないとやはり飛ばなくて遅いだけなので
やっぱりキョウヒョウ使うには選手自身がストイックになる必要があります
>つばきさん
お返事遅れてしまって恐縮です。
コメントいただきどうもありがとうございます。
キョウヒョウ3-50のコメントどうもありがとうございます。
実際に使ってのコメント、大変貴重ですよね。
また、同じ感想をネット上でも散見しますので、やはり癖球はでにくくなるようですね。
おっしゃる通り筋力重要だと思います。
またキョウヒョウに限らず硬いラバーを使いこなす感覚があるかどうかは重要だと思ってます。
つばきさんは現在どのラケットにどのラバーを貼っていらっしゃるんですか?
ご教授いただければ幸いです。
今はマリンソフトカーボン中国式ペン
フォア面省キョウヒョウNEO3
バックフェイトソフト薄
です
フォアのドライブ出来るし逆にバックでキョウヒョウドライブも出来ます
フェイトソフトフォア面でもぶち切れ下回転打ち返せますしバックでも打ち返せます
僕は正真正銘男だけど産まれ付き筋力と体力が無いからペン粒と言うスタイルを続けています
ですが結局男性の世界ドライブが席巻担ってるから結局粒高の変化だけでは厳しと考え打ち返せないと勝てないと考え今のスタイルに至りました
またまた返答遅れてすみません。m(_ _)m
普通のペン粒ではないですね!
進化系ペン粒!?
粒と粘着をあわせると、相乗効果が高そうですね!
現代的で、自分が現役の時にはなかったスタイルですが、今後増えてもおかしくなさそうな戦型ですね。
過去自分はペン粒の方で積極的にドライブで打ち返してくる選手を知りません。
粒/インナーカーボンでドライブされたことありますが、かなり取りにくかったです。
そんなドライブをイメージしてます。
そうですね、ドライブが席巻してますね。
だからこそ、粒ドライブとか、ミート打ちがうまいとそれだけで武器になる可能性が高いのかもしれませんね。
マティアス・ファルク選手みたいに。
非常に想像力を駆り立てていただきました。
今後も是非コメントや知識をお教えください。
日本では結局の所ペン粒=ブロックマンと言う固定概念が強いですから当たらなくて当然です
何故なら日本の場合山下ふみよ選手と言う方がオリンピック選手になられて過去今で言う伊藤選手フィーバー起こしたそうです
だから山下選手の卓球が日本ではペン粒の理想形になっているためブロックばっかりだけたまにプッシュといスタイルが非常に多いです
それで過去オリンピック出たからです
ですが用具の発展に伴いそもそも受けきれないと言う事態になっているためもう古い考えです
悪い言い方すれば今はブロックマンはオワコンです
その為に僕はペン粒でも打つと言う考えに至りました
>つばきさん
またまた返答遅れてすみません。
たしかに、ペン粒=ブロックマンと言う固定概念は強いと思います。
ふみよ選手といえば最近DVDが出てた方ですよね。
他の方のブログでふみよ選手をリスペクトする記事を読んだことがあります。
攻撃的なカットマンが増えている昨今ですから攻撃的なペン粒選手も今後増えていくと思います。
ドライブマンはさまざまな戦型対策をしなくちゃですね汗
ペン粒でのドライブとキョウヒョウによる粘着ドライブを打つスタイルは変化系の究極のスタイルの一つかもしれないですね!
おっしゃる通り日本ではつぶ高と言うかペン粒に限ってはブロックマンと言う固定概念が根強いです
固定概念が有るからこそまず第一前提条件として全てのループドライブ、スピードドライブ、スマッシュをブロック出来て当たり前と言う考え自体が日本卓球全体としてあり続けています
有るからこそ、そもそも打たないまずはブロックが重要視されます
ですが用具の発展に伴いそもそも受けきれる事が厳しいと言うか出来ない所まで来ています
だから粒高使いも変化だけでなく打てる様になるのがより現実的な話しです
あれから考えが変わりやっぱり男性はそもそも受けきれないし
粒高通用するのは男性だと市内予選までだし打ち抜かれて終るが多発するし結局サンドバックだし3球目攻撃で終るのが多発する為粒高は無しになりました
今は最終的にはアバロックスp500
フォア面省キョウヒョウブルースポンジNEO3 21.5mm41度
バックモリストspアツ
に至りました
キョウヒョウは問題無く使いこなせています
逆にテンション裏ソフトラバーは飛び過ぎるし筋力で相乗効果による殴り合いになるけど僕には使いこなせないです
中陣〜後陣を動き周りドライブで打ち合う為の筋力や体力が僕には無いため
> つばきさん
お久しぶりです。
またコメントしていただきありがとうございます。
粒高はやめてしまったのですね。
アンチ粒がなくなり、ボールも硬いプラボールになって、回転量は落ちましたから、どうしても粒高は厳しいのかもしれませんね。
アバロックスP500ということは5枚合板に省チーム用キョウヒョウNEO3ブルースポンジですね。
41°とはカチカチのやつですが、アバロックスP500なら使いやすそうですね。
モリストSPも木材と組み合わせたことで変化がでそうで非常に癖のある(良い意味です)卓球になりそうだと思いました。
現代の表ラバーは、うまく使いこなせれば、ブチギレのツッツキなど回転の幅も広いので、実は興味があったりします。
自分は、散々試打しましたが、ディグニクス05が一番いいという結論に至りつつあります。
腕に合わないラバーではありますが、寿命も長く半年以上使い続けてもなお、回転量に驚いてもらえて楽しいですね。
ディグはプロが認めるほど長持ちしますね
ディグに関しては長く使っても回転量が減らなくてあまり張替えないんだとか
後やっぱり粒高は男性の世界ではまず厳しいです
結局ox守備用ラケットにしても受けきれない
結局打ち抜かれて終わり、ドライブの回転量がレベルが上がる程跳ね上がって終わりになりますから
後は王子卓球監督の意見では変化すらも感じ無くなるだそうです
相手が言うには止まったら浮くんだそうです、其処を叩かれる
その為に王子卓球では粒高は推奨していないだそうです
はい、ディグは寿命が長くて半年くらい使えますよ!
粒高は厳しいですか〜。
プラボールになって粒高も当てるだけでは変化しなくなりましたよね。
当てた時にしっかり粒を倒して滑らせないと切れないと感じています。
同じ粒を貼っている人でも技術の差で変化が異なると感じます。
王子卓球、というのは作間さんのことですか?
作間さんは詳しくはないのですが、剛力スーパードライブは使ってみたいなーと眺めています。
ラケットが重い方が確かにボールの重さは出ると思いますので。
王子卓球では、粒高は推奨していないということは半粒とかになるんですかね。
粒やアンチは種類が多くて正直わからないです。
使いこなせるとも思えないので、今のところ試す予定はなくて申し訳ないです。
現在のモリストSPはどうですか?
モリストSPは確かテンションがかかっていて、それでいてスピンもかかる印象です。
アバロックスと組み合わせることで、ドライブに対してブロックすることで止まりそうですね。
あの木材系のラケットはプラボールになってブロックのボールが止まりやすいので結構苦手です。
打球点が落ちてしまうのでどうしても速いボールが打ちにくくなる印象です。
決めようとするからいけないのかもしれませんがね。。。
モリストspはバックで打ちまくりたいのですがやはり表なのでやっぱり上級者には問題なく練習出来ますが初心者さんや中級者さんと相手するとなると途端にラリーが続かない為に出し惜しみしている状態です
やっぱり皆裏裏ばっかりですから
後アバロックスは粘着と大変相性良いですがやっぱり弾みは物足りない為に完全に回転重視になってしまいます
>つばきさん
モリストSPの連打は取りにくそうですね!表の練習となるとピッチの緩急やドライブを上から叩くような練習ができるといいんですかね。
表ラバーは球離れはとても早いですが、プラボールになって減速が目立つようになりましたね。個人的には飛んできてくれる方がラリーはしやすくて飛んでこない方がいやらしいと思います。アバロックスとモリストSPの組み合わせならツーバウンドは無理でもハーフロングブロックならできそうな気がします。カーボンが入ったラケットだとそういったブロックが難しくなりますよね。悩ましい話だと思います。
あれからエボリューションMXーP使っていましたが硬すぎるのと結局自分も打ちやすいけど相手も打ちやすいためカウンターされやすいのがネックになった為に今はフォア天極3ブルースポンジバックキョウヒョウNEO3を使っています
バックで裏面ですが39度まで落とせば案外使いやすいです
軽くく裏面打ってみましたが綺麗に裏面で打ち返す事が出来ました
やっぱり両面粘着がペンでは一番使いやすいです
逆にテンションいれると本当に微妙
単純に飛ぶからバックショートが難しくなったり台上がシビアになったりプレー領域も中陣〜後陣にならざるを得ないです
あとカウンターもされやすいのがネック
そう考えたらやっぱり両面粘着が最もペンの特徴を最大限発揮出来ます
やっぱり前陣〜中陣の卓球では飛ばない方が使いやすいです
単純に飛ぶ用具は台に近い卓球ではかなりシビアになってしまいます
椿さん
返事遅れてしまってすみません。
エボリューションMX-Pではあわなかったんですね。確かにあのラバーは相手にミスさせるラバーではなく、扱いやすくてコスパの良いラバーですからね。
天極3ブルースポはドライブは凄そうですね~。
両面粘着って怖いですね。キョウヒョウNEO3は39°でもかなりハードだと思いますが意外に使いやすいというのは凄いですね。
シュシンも両面粘着ですからね、ペンドラの最終形態は両面粘着なのかもしれませんね!
回転量の幅や癖球で相手のミスを狙えるのは確かに粘着ラバーの良い点だと思います。
自分はうまい相手は粘着ラバーでもミスしてくれないことに気づき、それに頼らないためにも粘着ラバーを卒業してしまった次第ですね汗。
粘着ラバーは3球目はいいですけど、ラリーはしんどいというのもあります汗
結局うまい選手はどちらを使ってもうまいのですがね。
やっぱり卓球強い人は何持たせてやらさせても強いです
実際中国人選手がミニラケットとミニ卓球台で卓球させたらめちゃくちゃラリー続きましたしお遊び感覚でロビングやらさせたら上手に返せてました
やっぱり用具の本質的な特徴を把握しやすいと言うか打球感を直ぐに解る人が多いです
後はやっぱりテンションラバーの到着点は日本人選手やヨーロッパの選手の卓球に行き着くと思います
逆にペンは中国製粘着ラバーに行き着きますね
やっぱりテンションだと飛ぶし回転も球質も弾道も同じになり自分も打ちやすいけど相手も打ちやすい卓球になってしまいます
其れだとペンでは結局中陣〜後陣になって結局バックショートが活かせなくなりシェイクで良くね?になり活かせなくなるのを感じました
裏面打法も同様に飛んで同じ回転、弾道ならシェイクで良くね?になりやはり活かせなくなると最近初めて凄く感じました