Butterfly(バタフライ)Blades(ラケット)

はじめに

 2021年2月現在のButterfly(バタフライ)のラケット用具の公表性能値まとめになります。katsuo000が思うバタフライのラケットの特徴は、特殊素材とネーミングだと思います。ラケットの名前を見れば、どのような特殊素材を使用しているのかわかりやすくなっています。どの製品も他社と比較して個体差が少なく、性能や質が高い分、高価になりがちですがハズレをひきにくいと思ってます。
 2010年ごろまで、有機溶剤の後加工の禁止を受けて弾む素材開発が進んだように思います。代表的なラケットがPrimorac Carbon(プリモラッツカーボン)やGaraydia(ガレイディア)シリーズのような、上板ヒノキでアウター特殊素材、中心に桐という木材3+特殊素材2の構成の板厚ラケットでしょう。弾み、軽さ、球持ちを持ったラケットだと思います。その後、Inner Force(Layer)(インナーフォース(レイヤー))シリーズという明確にインナーラケットとわかるラケットシリーズが全盛となります。特殊素材の位置がどの位置にあるのか、非常にわかりやすく今ではメインとなった印象です。他社メーカーの方が先にインナーラケットを販売していたようですが、バタフライさんのマーケティングと戦略勝ちでインナーラケットはバタフライの専売特許のようなイメージが出来上がったように思います。逆にガレイディアシリーズは、今や廃盤に至りました。卓球の進化に伴い、バタフライも変化(あるいは進化?)してきたと言えるでしょう。ガレイディアシリーズを廃盤にして、新たに2020年4月に販売されたラケットは張本智和モデルのインナーラケットでした。インナーラケットの種類を拡充したと言えるでしょう。これはおそらく、今後流行る用具は「まず球持ちがしっかりあって、球持ちがある中で弾むラケット」と予想しての動きではないかと想像します。

Outer Blades(アウターラケット)

Cellulose Nanofiber (CNF)セルロースナノファイバー

CNF Outer(CNFアウター)
・Revoldia CNF(レボルディアCNF)
 ブレード厚:5.7 mm  平均重量:88 g  CNF Outer (5+2)

 2020年4月販売の最新の特殊素材になります。katsuo000はまだ使用経験がありませんが、他者レビューを拝見しますと、木材の球持ちと特殊素材のスピードと弾みが得られるようです。トップ選手では吉村真晴選手が、ブレードにレボルディアCNFでグリップが異なる、いわゆる特注ラケットを使用している模様ですね。会場やボールにもよると思いますが、アウターカーボンと比較すると少しボールが遅い印象もありますが、木材ラケットと比較するとスイートスポットも広く、威力のあるブレードではないかと思いますね。

Super Zylon Carbon (SZLC)スーパーザイロンカーボン

SZLC Outer(SZLCアウター)
・Mizutani Jun SuperZLC(水谷隼SZLC)
 ブレード厚:5.8 mm  平均重量:91 g  SZLC Outer (5+2)
・Zhang Jike Super ZLC(張継科SZLC)
 ブレード厚:5.6 mm  平均重量:91 g  SZLC Outer (5+2)
・Lin Yun Ju Super ZLC(林昀儒SZLC)
 ブレード厚:5.6 mm  平均重量:84 g  SZLC Outer (5+2)

 特殊素材の中で最上位の硬さと弾みを有するものになります。まとめていて気付きましたが、林昀儒SZLCの平均重量はかなり軽く、同じブレードの張継科SZLCと比較しても5 g以上軽いですね。グリップがティモボルモデルのように空洞だったりするのかもしれないなーと思った次第です。SZLCラケットは基本的に重量の重いものが多い中で軽いシリーズが出たのは嬉しいですね。

Zylon Carbon (ZLC)ザイロンカーボン

ZLC Outer(ZLCアウター)
・Timo Boll ZLC(ティモボルZLC)
 ブレード厚:5.5 mm  平均重量:86 g  ZLC Outer (5+2)
・Zhang Jike ZLC(張継科ZLC)
 ブレード厚:5.5 mm  平均重量:88 g  ZLC Outer (5+2)
 https://katsuo000.com/review_zhangjike_zlc/
・Mizutani Jun ZLC(水谷隼ZLC)
 ブレード厚:5.7 mm  平均重量:87 g  ZLC Outer (5+2)
 https://katsuo000.com/review_mizutanijun_zlc/

 ZLCアウターは少し人気が落ちてきているのかもしれません。トップ選手で使用する人が少なく、水谷隼選手の水谷隼ZLCが挙げられる程度でしょうか。特徴的な直線弾道は攻撃的ですが、その分回転をかけにくく球持ちも感じにくいラケットでもあると思います。katsuo000のレビューは主には張継科ZLCで試打したものになります(現在、王道のアウターALCへ移行中)。

Arylate Carbon (ALC)アリレートカーボン

ALC Outer(ALCアウター)
・Viscaria(ビスカリア)
 ブレード厚:5.8 mm  平均重量:86 g  ALC Outer (5+2)
・Timo Boll ALC(ティモボルALC)
 ブレード厚:5.8 mm  平均重量:86 g  ALC Outer (5+2)
・Zhang Jike ALC(張継科ALC)
 ブレード厚:5.8 mm  平均重量:88 g  ALC Outer (5+2)
 https://katsuo000.com/review_zhangjike_alc/
・Kenta Matsudaira ALC(松平健太ALC)
 ブレード厚:5.8 mm  平均重量:85 g  ALC Outer (5+2)
・Lin Gaoyuan ALC(林高遠ALC)
 ブレード厚:5.8 mm  平均重量:88 g  ALC Outer (5+2)

・Timo Boll Spirit(ティモボルスピリット)
 ブレード厚:5.8 mm  平均重量: g  ALC Outer (5+2)
 https://katsuo000.com/review_timoboll_spirit/
・Freitas ALC(フレイタスALC)
 ブレード厚:5.8 mm  平均重量: 87 g  ALC Outer (5+2)

 主流であり、初登場から現在に至るまで多くの選手が使用する王道の特殊素材になります。特にアウターALCはとても人気の高いラケットで、とてもバランスが取れていてトップ選手から中級者まで広く好まれるラケットです。バタフライさんにおいてグリップ形状や重心位置、ラケット重量などは異なるけど反発と振動が同じ数値のラケットが5本存在しています。人気が高いことがわかります。また他メーカーでも類似のラケットを精力的に販売しており、新たなラケット分類の1つとして確立しつつあると思います。

Zylon Fiber (ZLF)ザイロンファイバー

ZLF Outer(ZLFアウター)
・Timo Boll ZLF(ティモボルZLF)
 ブレード厚:5.4 mm  平均重量:83 g  ZLF Outer (5+2)

 ザイロンファイバーはカーボンを編み込んでいない繊維素材のみの特殊素材になります。カーボンが入っていない分スピードは劣るものの、扱いやすさやスイートスポットの拡張に加え、回転性能の高いラケットになると思います。過去にkatsuo000はアウターArylate(アリレート、カーボンなし)のラケットを使用していた経験がありますが、それに類似していると想像します。現在では、アウターアリレートラケットは廃盤となってしまいましたが、それを継承する形でZLFアウターラケットが位置していると考えます。

Tamca5000(T5000)

T5000 Outer(T5000アウター)
・Zhang Jike T5000(張継科T5000)
 ブレード厚:5.6 mm  平均重量:90 g  T5000 Outer (5+2)
・SK Carbon(SKカーボン)
 ブレード厚:5.2 mm  平均重量:77 g  T5000 Outer (3+2)
・Timo Boll TJ(ティモボルTJ)
 ブレード厚:5.2 mm  平均重量:70 g  T5000 Outer (3+2)

 Tamca5000はいわゆるカーボンで、とても硬くて軽い素材になります。カチカチで扱いにくさはあるものの、使いこなした時のスピードや威力         は魅力的です。

Inner Blades(インナーラケット)

Super Zylon Carbon (SZLC)スーパーザイロンカーボン

SZLC Inner(SZLCインナー)
・Harimoto Tomokazu Super ZLC(張本智和SZLC)
 ブレード厚:6.2 mm  平均重量:88 g  SZLC Inner (5+2)

 特殊素材の中で最上位の硬さと弾みを有するSZLCのインナーラケット第1号になります。ブレード厚さも7枚合板級に厚く、かなり攻撃的なラケットになっていると想像します。

Zylon Carbon (ZLC)ザイロンカーボン

ZLC Inner(ZLCインナー)
・Franziska Inner Force ZLC(フランチスカ インナーフォースZLC)
 ブレード厚:5.7 mm  平均重量:88 g  ZLC Inner (5+2)
・Harimoto Tomokazu Inner Force ZLC(張本智和インナーフォースZLC)
 ブレード厚:5.7 mm  平均重量:84 g  ZLC Inner (5+2)
・Tiago Apolonia ZLC(アポロニアZLC)
 ブレード厚:5.7 mm  平均重量:90 g  ZLC Inner (5+2)
・Inner Force Layer ZLC(インナーフォースレイヤーZLC)
 ブレード厚:5.7 mm  平均重量:89 g  ZLC Inner (5+2)

 ZLCインナーは、ZLCアウターとは逆に人気が出てきており、契約選手モデルのラケットも含め4種類のラケットが販売されています。この春に新発売のフランチスカ インナーフォースZLCはシックなデザインで人気が出そうな気がします。黄色のインナーフォースレイヤーZLCをよく拝見しましたが、今後は赤や青など種々のインナーZLCの人気が増していきそうですね。インナーラケットでは球持ちがある分、威力不足を感じやすい、それを補うためにALCよりも硬いZLCを採用したZLCインナーラケットは今やバタフライの看板ラケットの1種で、アウターALCと並んで非常に人気があるとともに、新たなラケットカテゴリーとして確立しつつあると思います!

Arylate Carbon (ALC)アリレートカーボン

ALC Inner(ALCインナー)
・Dimitrij Ovtcharov Inner Force ALC(オフチャロフ インナーフォースALC)
 ブレード厚:6.2 mm  平均重量:91 g  ALC Inner (5+2)
・Harimoto Tomokazu Inner Force ALC(張本智和インナーフォースALC)
 ブレード厚:6.0 mm  平均重量:88 g  ALC Inner (5+2)
・Inner Force Layer ALC(インナーフォースレイヤーALC)
 ブレード厚:6.0 mm  平均重量:89 g  ALC Inner (5+2)
・Inner Force Layer ALC.S(インナーフォースレイヤーALC.S)
 ブレード厚:5.5 mm  平均重量:88 g  ALC Inner (5+2)

 インナーALCシリーズも拡充されつつありますね。2021年春発売のオフチャロフインナーフォースALCはインナーフォースレイヤーALCの板厚を厚くし、より攻撃的になったラケットではないかと想像します。逆に板厚の薄い、インナーフォースレイヤーALC.Sは回転性能に特化したラケットで、オールラウンダー向けと考えることができると思います。

Zylon Fiber (ZLF)ザイロンファイバー

ZLF Inner(ZLFインナー)
・Ai Pro ZLF(福原愛プロZLF)
 ブレード厚:5.8 mm  平均重量:85 g  ZLF Inner (5+2)
・Inner Force Layer ZLF(インナーフォースレイヤーZLF)
 ブレード厚:5.3 mm  平均重量:87 g  ZLF Inner (5+2)

 カーボンが入っていない分スピードは劣るものの、扱いやすさやスイートスポットの拡張、回転性能の高いラケットで、初心者にもおすすめのラケットになりますね。やはり特殊素材が入っている分、ラケットは強く、木材ラケットよりも丈夫だと思います。幼少期から始めるのであれば長く使えるのでオススメのラケットになりますね。

Five Play Woods(5枚合板)

・Xstar V(エクスターV)
・Timo Boll J(ティモボルJ)
・Petr Korbel(コルベル)
・Maze Performance(メイスパフォーマンス)
・Maze Advance(メイスアドバンス)
・TB5 α

 バタフライの5枚合板は、入門用のラケットやハイエンドモデルまで揃っています。特に入門用は他社と同等以下の値段まで安くしている点は嬉しいですね。初心者の段階から卓球メーカートップのラケットを使っってみることは良い経験になると思います。バタフライでは、5枚合板 ≒ V or 5でVか5のついたラケットが多いですね。またハッドロウシリーズが廃盤となってしまいました。バタフライとしては木材ラケットは入門モデルを残して、高級合板ラケットを減らす一方で、特殊素材有するラケットをメインとしたいようですね。

Seven Play Woods(7枚合板)

・SK7 Classic(SK7クラシック)

Control Assist Fiber(CAF)

・Timo Boll CAF(ティモボルCAF)

Defensive(守備用)

・Inner Shield Layer ZLF(インナーシールドレイヤーZLF)
・Hadraw Shield(ハッドロウシールド)
・ダイオードV(ダイオードV)

公表性能値比較

ブレード厚 vs 反発 (特殊素材)

 katsuo000はブレード厚さをかなり重要視しております。ブレードの厚さによってどのようなラケットか想像しやすいイメージですね。

引用させていただきました。

https://www.butterfly.co.jp/

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