説明
Dynaryz(ダイナライズ)シリーズはJoola(ヨーラ)の最新のラバーで、2020年春発売のラバーになります。2020年現在Joola(ヨーラ)の最新のハイエンドラバーに位置します。Joolaは日本ではむしろラージボール卓球の方で有名なメーカーで、そちらの方がご存知の方も多いのではないかと思います。しかしながら、Joolaの用具は卓球王国を拝読していると度々取り上げられます。良い製品が多いのではないかと想像しておりました。
今回katsuo000が試打したラバーはDynaryz AGR(ダイナライズAGR)です。ダイナライズには2種類あり、柔らかいACCと硬いAGRになりますね。ネイミングがとてもカッコ良くて思わず「ダイナライズ!」と言いたくなるなーと思いました。
Dynaryzには新しい技術のスポンジとシートを採用していて、打球感が良い!ということが強調されていました。どのようなラバーなのかほとんど情報がなかったのですが、性能値や価格帯から悪いラバーではないと期待して購入しました。
性能値
公表性能値を比較してみましょう。
DynaryzはJoolaのラバーのカテゴリーではプレミアムという最上位に位置するラバーで、価格も最も高い7,600円 + 税になります。割引されて5,500円くらいになりますでしょうか。かなり高いですね。Rhyzer Pro(ライザープロ)よりもDynaryz AGRの方が回転とスピード性能が上ということで嫌でも期待が高まりました!Joolaの1番のスピン系テンションラバーがDynaryz AGRと考えて良いでしょう!
ダイナライズAGRの貼りと重量
いつものようにZhang Jike ZLC(張継科ZLC)に貼りました。
そこまで重くなかったです。球をついてみてもRhyzer Pro 50よりも柔らかいラバーでした。
Dynaryz AGR(ダイナライズAGR) スピン系テンション 次世代Hyper Bounce Sponge(ハイパーバウンススポンジ) Advanced Surface Traction(AS Traction、アドバンスドサーフェイストラクション) Made in Germany ・Sponge Thickness: 2.0 mm、Max ・Speed:11 ・Spin:10 ・Category:Premium ・Sponge硬度:Hard ・7,600円 + 税 ・72 g(切断前) → 50 g(張継科ZLCに貼って)
想像以上に食い込みが良くて、正直大丈夫かなと貼りたては不安になりました。実際に試打するとそれは杞憂に終わりました。
Dynaryz AGRの3つの特徴
1. Tenergy 80系の打球感!回転量は05!
初めに使って感じたことは、「あ、これ硬めのスポンジなのにめっちゃ食い込む系のラバーだ!」でした。そしてめちゃめちゃTenergyっぽい!球離れはやや早いから、Tenergy 80の打球感。受けていただいた方からは、回転量があってイキイキしたドライブだとおっしゃっていただきました。回転量は感覚ですが、Tenergy 05に近いものがあると感じました!
余談ですが、ドイツの各メーカーは打倒テナジーを目指して、テナジーのようなラバー開発をしてきたのではないかと想像します。とにかく食い込みが良くてインパクトが比較的弱いバックでも十分使えるラバーでした。価格は高めですが、非常にテナジーらしいラバーだと思いました!テナジーと比較すると安いと思いますし、寿命を考えるとアリだと思います!
2. 軽快な打感で連打しやすいのにボールは重い!
使ってみて感じたのが、とにかく連打しやすい!それなのにある程度ボールは重いとおっしゃっていただきました。打球感的にはそこまで重くないと思うのですが、食い込みが良い分、想像以上に回転がかかっているボールがあるようでした。ドイツ製ラバーは、過去は硬くて食い込ませることができれば、癖球のようなボールが出せたイメージでしたが、連打が難しかったと思います。しかしDynaryz AGRは連打がしやすい!これはドイツ製ラバーではなくどちらかというと日本製ラバーの特徴を持つようなラバーだと思います!
3. バックでも扱えるのに満足できる回転とスピード!
非常にバランスの取れたラバーで、フォアでもバックでも使いやすかったです!katsuo000はフォアはハードなラバーが好きなので、Dynaryzを使うならバック側だと思います。バックハンドで対下回転ループドライブを打ってみましたが、相手をしてくれた方は結構オーバーミスされていて、打球感から感じる想像以上に回転量が高いのだと気づきました。感覚的にはテナジー80か、テナジー05並みの回転量はあったと思います!またドライブが非常にイキイキしていて、ドライブが暴れる、荒れるというよりは、回転量でドライブが伸びやすい、と表現できると感じました。扱いやすいのに威力が出る、非常に高性能なラバーだと思います!
katsuo000のイメージとしては、Rasanter R48(ラザンターR48)をもう少し硬くしたようなラバーでした。もっと硬くするとRasanter R53(ラザンターR53)のようになるのかもしれませんが、R53ほど硬くはなく、R48よりももっと威力が欲しいけどR53は硬すぎるなら、ちょうど良いラバーかもしれません。
各技術レビュー
フォアハンド
軽打
50 gでしたが柔らかいです。同じくらいの重量だと、Dignics 09C(ディグニクス09C)やTenergy 05 Hard(テナジー05ハード)ですが、Dynaryz AGRの方が圧倒的に食い込みやすくて扱いやすかったです。
ロングボールやラリーでのドライブ
食い込みやすいのでスピードも出しやすいですし、しっかり引っかかるので強い回転のドライブも打ちやすかったです。
面を開いたドライブ
面を開いた方がより食い込みますが、あまり食い込ませると、スポンジが厚い分、想像以上に飛距離が出やすいと感じました。
対下回転に対するループドライブ
フォアで使っても満足する回転量を得ることができました。飛び出しも良いので、低くて浅くて遅いループドライブというよりは、食い込みを活かして回転による球足の速い深いループドライブの方が武器になりやすそうでした。
対下回転に対するスピードドライブ
スピードドライブも食い込みやすいので打ちやすかったです。板に当たるはテナジー05と比べるとあるので、あまりスピードを出そうとすると回転がかからず安定しないかもしれません。
カーブ/シュートドライブ
そこまで硬くないので並みなカーブ/シュートドライブでした
ブロック
シートが強いので食い込みの割にはやりやすかったです。
カウンタードライブ
打球点が早すぎると安定しないので、しっかり距離をとって上書きドライブすると安定しました。
ストップ
切れませんが、低く返せました。
ツッツキ
切れませんが、抑えることは可能でした。
フォアフリック
柔らかいのでボールを長く持ってくれるので非常にコントロールしやすかったです。かなりやりやすかったですね。
バックハンド系
軽打
違和感なく使えました。
ロングボールやラリーでのドライブ
回転もかけやすくてとても安定しました。打球感がマッドなラバーではないので、連打もしやすかったです。
対下回転に対するループドライブ
連打がしやすいのに、回転量もあって驚きました。いいラバーですね!
対下回転に対するスピードドライブ
少し難しいですが、食い込みが良いので練習すれば安定すると思います。
カーブ/シュートドライブ
ブロック
食い込みが良いのでミート系のボールのブロックがやりやすかったです。
カウンタードライブ
ストップ
回転はかかりませんが、やりやすかったです。
ツッツキ
回転をかかりませんが、やりやすかったです。
チキータ
少し食い込みすぎてオーバーミスもありましたが、慣れれば問題なくできると思います。
他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)
回転量
Tenergy 05 ≧ Dynaryz AGR > Tenergy 80
スピード
Tenergy 64 > Dynaryz AGR > Tenergy 80 > Tenergy 05
コメント
Comments are closed.