レビュー Rhyzer Pro 50(ライザープロ50)

説明

 Rhyzer Pro(ライザープロ)はJoola(ヨーラ)のラバーになります。Joola(ヨーラ)のハイエンドラバーの1つに位置します。日本ではJoolaはラージボール卓球の方が有名なメーカーかもしれません。しかしながら、Joolaの用具は卓球王国を拝読していると度々取り上げられます。良い製品が多いことを反映しているのでしょう。
 今回katsuo000が試打したラバー、Rhyzer Pro(ライザープロ)のキャッチコピーは「鋭く尖った」ラバーです!50°のハードなスポンジを採用していて、ヘビー級ラバーになりますね。Rhyzer(ライザー)シリーズには、Rhyzer 48(ライザー48)、Rhyzer 43(ライザー43)と柔らかいラバーと、Rhyzer Pro 45(ライザープロ45)が販売されていて、今回のRhyzer Pro 50(ライザープロ50)はまさにハードヒッター用のラバーだそうです。
 katsuo000が着目したのは、Rhyzer Pro 50(ライザープロ50)がアウターカーボンにあうラバーと、卓球王国でレビューされていた点です。50°の硬度のラバーが果たして本当にアウターカーボンにあうのでしょうか。Zhang Jike ZLC(張継科ZLC)をメインに使う自分としてはかなり気になる点ですね。一般的には硬いラバーは柔らかいラケット、木材やインナーカーボンに合わせるのがセオリーです。しかしながら、Joolaさんはアウターカーボンラケットを多く販売しています。Butterfly(バタフライ、タマス)では廃盤となったヒノキを使った板厚アウターカーボン系ラケットタイプをJoolaさんでは現在でも販売しているメーカーになります。例えばヒノキのアウターカーボンで板厚が厚いNobilis(ノビリス、3+2アウターPBO-C、板厚7.1 mm)やRossi Emotion PBO-C(ロスコフエモーションPBO-C、5+2インナーPBO-C、板厚6.3 mm)など、飛距離が出しやすそうなラケットが多いですね。本当にアウターカーボンラケットとRhyzer Pro 50(ライザープロ50)は相性が良いのか、試打してみました。

性能値

 公表性能値を比較してみましょう。

 Rhyzer Pro 50は、Rhyzerシリーズの中でスピード、スピンともに最高値のラバーになりますね。価格は6,800円 + 税とやや高めですね。

Rhyzer Pro 50の貼りと重量

 いつものようにZhang Jike ZLC(張継科ZLC)に貼りました。

 ずしりとくる重さを感じました。個人的には好きな類のラバーになりますね。

Rhyzer Pro 50(ライザープロ50)
 スピン重視テンション
 太めの粒形状、粒と粒の間が狭い
 Made in Germany
・Sponge Thickness: 2.0 mm、Max
・Speed:9.5
・Spin:9
・Category:Professional
・Sponge硬度:Hard
・6,800円 + 税
・74 g(切断前) → 51 g(張継科ZLCに貼って)

 打球感はかなり硬いですね。粘着ラバーのようなハードなラバーです。

Rhyzer Pro 50の3つの特徴

1. Tenergy 05 Hardのようなラバー!

 ドライブを打った瞬間に「あ、Tenergy 05 Hardだ!」と感じました。05ハードは結構長いこと使っていたので、打球感はかなり知っているつもりです。具体的にどのような打球感かというと、粘着ラバーのように打球感が硬くシートも強いのでシートだけでボールを捉えやすいラバーです。シートだけでボールを捉えてもチップすることはなくしっかりボールを引っ掛けてキュッと回転をかけやすいラバーでした。またスポンジまで食い込ませるとテナジー05ハードとは打球感は違ってきますが飛距離もスピードも得られ、粘着ラバー以上のスピードを出しやすかったです。回転量は、Tenergy 05 Hardに近いものがあると感じました!

2. 確かにアウターカーボン系ラケットでもオーバーミスが少ない!

 アウターカーボン系ラケットと相性が良いって具体的にどういうことなのか、あまり想像していませんでしたが、打ってみてわかりました。アウターカーボン系ラケットを使っていると飛距離が出やすいのでオーバーミスが多くなりやすいです。しかしながら、このライザープロ50だとオーバーミスが少なくレシーブから思い切りドライブをかけに行けると感じました!
 アウターカーボン系ラケットは飛距離が出やすいラケットですので、一番手を焼くのがレシーブになります。レシーブでオーバーミスしやすかったり、オーバーミスを怖がって置きにいくようなレシーブをして浮いてしまって、相手の強打を喰らう、ということが多いのではないでしょうか。しかしライザープロ50なら1球目のレシーブドライブから、全部台におさまるし、ツッツキもピタリと止まって非常に好感触でした。飛距離が何故が出ないんですよね。これはアウターカーボンを使っていて困っている方にぜひ使って欲しいと感じました。張継科ZLCとも相性抜群でした!

3. ドイツ製ラバーらしいシンプルなブロックがやりやすい

 テナジー05やテナジー05ハードは、回転をかけやすい分、回転の影響を受けやすいのでシンプルなブロックが少し難しいですが、ライザープロ50はドイツ製ラバーらしくシンプルなブロックでも相手のボールの影響を受けにくく、当てるだけのブロックがとてもしやすかったです。テナジー05ハードを使っていた時は、少しボールの上を捉えながらブロックをすることで安定させていましたが、咄嗟のブロックは難しかったです。ライザープロ50では咄嗟のブロックがとてもやりやすかったです。またカウンタードライブも回転の影響を受けにくい分、やりやすかったです!

各技術レビュー

フォアハンド

軽打
 硬さを感じますね。粘着ラバーっぽくて、弾むラバーではないですね。

ロングボールやラリーでのドライブ
 ラバーは硬いですが、スピン重視テンションラバーということで回転のかかったドライブがギュルんと打てますね!

面を開いたドライブ
 硬いラバーなのでくい込ませることが結構難しいです。粘着ラバーやテナジー05とは異なり弾いてしまいやすい感じはありました。その分、ミートに近いスピードドライブが打ちやすかったです。

対下回転に対するループドライブ
 これは非常に好感触でした!自分はループドライブが得点源ですが、ライザープロ50なら試合でも十分使える質の高いループドライブが打てると感じましたね。

対下回転に対するスピードドライブ
 くい込ませることが難しいので、少し安定させることが難しかったです。慣れればいけると思います。

カーブ/シュートドライブ
 ボールが浅めに入りやすいので、しっかり横をとって横回転をかけてあげるとかなりいやらしく曲がると思います。いいですね。プラボールになって横回転系の技術は見直しても良いと感じます。

ブロック
 シートもスポンジも硬いので食い込みの割にはやりやすかったです。

カウンタードライブ
 どちらかというと上書き系のカウンタードライブがやりやすくてカウンタースピードドライブは難しかったです。

ストップ
 ぶつ切りで切れました。いいですね。ボールを止めやすくてストップにならなくても下回転の強いツッツキになりました。

ツッツキ
 切れますね!次球のカウンタードライブの準備に移りやすいと思います。

フォアフリック
 ラバーが硬いので難しかったです。フリックは硬いラバーではあまりしない方がいいかもですね。

バックハンド系

軽打
 ちょっと硬いですね。

ロングボールやラリーでのドライブ
 弾力というかコシのあるラバーなので打てなくはないです。あとは腕ですかね。

対下回転に対するループドライブ
 難しいツッツキでなければ、質の高いループドライブができますね! 

対下回転に対するスピードドライブ
 少し難しいです。腕の問題ですね。

カーブ/シュートドライブ
 浅く入りやすいので、チキータも曲がりやすいです。

ブロック
 くい込みにくいですが球持ちがあるシートのおかげでやりやすかったです。

カウンタードライブ
 バックでのカウンタードライブは腕が足りませんでした。難しかったです。

ストップ
 いいですね!やりやすかったです。テナジー05ハードのようにやりやすかったです。

ツッツキ
 回転もかかってよかったです。

チキータ
 1球目から違和感なく入りました。硬すぎて落ちるっというのも少ない印象です。

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Dignics 05 > Tenergy 05 Hard ≧ Rhyzer Pro 50 > Dynaryz AGR > Tenergy 80

スピード
 Dignics 05 > Dynaryz AGR > Tenergy 80 > Tenergy 05 ≧ Rhyzer Pro 50

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