レビュー Arc Caster Over (アークキャスターオーバー)

説明

 気になるラケットブランドRally Ace (ラリーエース)さんが2025年に刷新しました!木材の名前を全面に出したラケット名から上板の種類にあわせて弧線を冠したラケット名へ刷新されました。刷新に伴い、ラケットデザインも変わりましたね!個人的に板薄アウターカーボンを探していて、Rally Ace (ラリーエース)さんのラケットは、打感が本当に素晴らしくてkatsuo000は推している良きラケットブランドですね!トレンドをしっかり押さえた球持ちの良いラケットばかりなので中級者以上にもオススメできます!今回、katsuo000がRally Ace (ラリーエース)のラケットを注目したのは、ちょうど欲しい特徴のラケットがあったからですね。今回注目したラケットはアウターカーボンかつブレード面積がアウターカーボンなのに、インナーラケットで採用されている158 × 152 mmと広い面積、かつ板厚も5.6 mmという薄さに注目して、Arc Caster Over (アークキャスターオーバー)を購入しました。
 今までにRally Ace (ラリーエース)さんのラケットはLimba Inner (リンバインナー)Maple S Inner (メイプルSインナー)、とレビューしていて、今回3本目になります。Rally Ace (ラリーエース)のラケットは素晴らしくて、katsuo000の感覚としては、まず木材の品質が高く、作りも良く、かつ一般的に販売されているインナーカーボン系のラケットよりも板薄なので全体的に技術が安定するのがポイントだと思いますね!カーボンラケットであれば威力も十分にあります!

 1本目に試打したラケットはLimba Inner (リンバインナー)は打感はまさに現在トレンドのインナーカーボンラケットで、しかも板薄なので安定感のあるレシーブ展開が可能でした。しかも威力も回転量も抜群でしたね!Yasaka (ヤサカ)さんのラケットよりも高品質で、Butterfly (バタフライ)さんのラケットやkatsuo000が好きなOSP (ハンガリーのハンドメイドラケットメーカー)に近いクオリティーのラケットといって良いと思います。
 2本目に購入したMaple S Inner (メイプルSインナー)は、Limba (リンバ)よりも硬質なMaple (メイプル、楓)の柾目を上板に配したインナーラケットですね。硬質なMaple (メイプル、楓)ですが柾目を使用することで打感が柔らかくなるとともに球質や回転量はLimba (リンバ)を上板に配したラケットよりもあがるというラケットですね。やはり打感が柔らかくなるのでKoto (コト)材を上板に配したラケットと比較すると球質や回転量は劣る気がしますが、木材の特徴を理解した非常に品質の高いラケットでしたね。

 そして今回Rally Ace (ラリーエース)さんのラケットシリーズが刷新されました!上板に使う木材によって次のように名前が変わりましたね!
 上板Maple (メイプル、楓): Arc Caster Series (アークキャスター)シリーズ
 上板Limba (リンバ):    Arc Slider Series (アークキャスター)シリーズ
 上板Zebra (ゼブラ):    Rune Split Series (ルーンスプリット)シリーズ
 上板Ash (アッシュ):    Rune Frontier Series (ルーンフロンティア)シリーズ

上板にあわせてラケット名が刷新され、さらに合板構成にあわせて名前がつくようになりました。
 V (ファイブ):    5 play woods (5枚合板)
 Over (オーバー):   FE Carbon Outer (FEカーボンアウター)
 Inner (インナー):   FE Carbon Inner (FEカーボンインナー)
 Deep (ディープ):   FE Carbon Center (FEカーボンセンター)
 CNF (シーエヌエフ): Cellulose Nanofiber (セルロースなのファイバー)

ラケットにおいて最も重要な設計の1つであるブレード厚さは、刷新にともないそれぞれのシリーズで絶妙に変更していますのでいったん割愛させていただきます。最もオーソドックスなカーボン系ラケットは基本5.6 mmと刷新前と変わらないブレード厚さになっていました。この薄さだからこそRally Ace (ラリーエース)さんの良さが出ると思います。そしてBlade Area (ブレード面積)も158 × 152 mmと、Harimoto Tomokazu Innerforce series (張本智和インナーフォース)シリーズと同じブレード面積で設計されていますね!特徴的だと思います。

Rally Ace: https://www.center-field.co.jp/

全然Arc Caster Over (アークキャスターオーバー)と関係ないのですが、2025年8月にRallys (ラリーズ)とのコラボラケットが販売されていたようです。その名はRallys Blitz CNF (ラリーズブリッツCNF)!粒高用のラケットで攻守を可能とするラケットのようですね!

【限定100本】Rallys Blitz CNF|中国式ペン|安藤実慶監修卓球ラケット

Arc Caster Over (アークキャスターオーバー)

 Maple (メイプル、楓)の密度を調べると幅はあるもののどうやらKoto (コト)と類似の密度、ということで硬質な木材のようです。つまり上板硬めで回転がよくかかるラケットシリーズがArc Caster Series (アークキャスター)シリーズということですね!FEカーボンをアウター、インナーにもちいたArc Caster Over (アークキャスターオーバー)およびArc Caster Inner (アークキャスターインナー)は板厚5.6 mmと薄く非常にしなりとおさまりのようなのあるラケットになりますね。そして、アウターのFEカーボンのArc Caster Over (アークキャスターオーバー)はラケット設計だけで特徴といえるくらい尖がったラケットになってます。①FEカーボンアウター、②アウターカーボンなのに、158 × 152 mmのブレード面積が広い、③上板Maple (メイプル、楓)で、板厚5.6 mmですね。この3つが揃っているラケットは、おそらく他メーカーでは、ないでしょう。

↑軽かったのでサイドバランサーを2本使いました。

 アウターカーボンとの相性を考慮して、普段はフォアはJekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)を使っていますが、Arc Caster Over (アークキャスターオーバー)は板厚が薄くFEカーボンもしなやかさのあるカーボンなので、フォアにJekyll & Hyde C57.5 (ジキル&ハイドC57.5)、バックはDignics 05 (ディグニクス05)を貼りました。

Arc Caster Over (アークキャスターオーバー)の3つの特徴

これはいい!アウターALCに球持ちを加えて安定型のラケット!

 アウターカーボンらしさを持ったまま、5.6 mmの板厚とブレード面積158 × 152 mmで、レギュラーブレード面積の157 × 150 mmよりもしなりと球持ちを感じる素晴らしいラケットでした。やはりRally Ace (ラリーエース)さんのラケットは非常に安心感と安定感のある打感とラリー重視のラケットが多く、とにかく格下に負けたくない、安定志向の選手にドンピシャなラケットだと思いました!使ったその日からチョリやループに対してしっかりカウンタードライブを入れに行ける感覚でとにかくド安定感が良かったです!ガンガン収まる気持ち良さを示してくれました。

王道アウターよりも球持ち良好!

 もしかしたらMaple (メイプル、楓)材が上板であるせいかもしれませんが、王道アウターであるViscaria (ビスカリア)系のラケット、katsuo000所有のラケットではLin Gaoyuan ALC (林高遠ALC)Zhang Jike ALC (張継科ALC)などと比較しても、非常に球持ちを感じました。軽量な固体のせいなのか、FEカーボンが軽量なカーボンであるからなのか、ブレード面積が158 × 152 mmと広いためなのか、それらの全てが相乗してなのか、まではわかりませんでしたが、インナーALC系のReinforce AC (リーンフォースAC)方向の球持ちを感じるアウターカーボンでした。アウターカーボンなのでリンバ材の安心した打感は感じられないのですが、王道アウターカーボンと比較すれば球持ちを感じられる素晴らしさのあるラケットだと思います。多分、katsuo000の中では、90 g台の重い個体のLin Gaoyuan ALC (林高遠ALC)よりも安定感重視で、標準的な88 g前後の固体のZhang Jike ALC (張継科ALC)よりも安心感のある打感でした。つまり、守りと安定感を重視するならZhang Jike ALC (張継科ALC)よりもArc Caster Over (アークキャスターオーバー)を選びます!それくらい良きラケットでした!

5.6 mmのブレード厚さは、やはりかなりおさまりが良い!

 ALC系のアウターカーボンで5.6 mmという薄さのラケットは現在販売されていません。つまり、ある意味攻撃力をある程度犠牲にして安定感重視のラケットとしてアウターカーボンを探索すると、自然とArc Caster Over (アークキャスターオーバー)に行きつくのではないかと思います。ラリー重視で、中陣からの巻き返しも狙えてそれでも守備力の高いラケットとして、また回転性能の高いラケットとしても非常に気に入ったラケットがArc Caster Over (アークキャスターオーバー)でした!

他ラケットとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量(Max)
 Lin Gaoyuan ALC > Arc Caster Over > Reinforce AC

スピード
 Lin Gaoyuan ALC > Arc Caster Over > Limba Inner (Arc Slider Inner)

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