説明
Super Ventus(スーパーヴェンタス)はVICTAS(ヴィクタス)との合併が決まって廃盤となる(かもしれない?)TSPのラバーになりますね。TSPはVICTASさんの下位メーカーという位置付けになります。従って基本的にはTSPのラバーよりもVICTASさんのラバーの方が性能が優れると言えるでしょう。しかしながらどちらのメーカーのラバーも触ったことのない卓人がTSPやVICTASのラバーを選んで使おうと思ったとしてもても、どちらがより自分にあっているのかググっただけではわからないと思います。そこで、Super Ventus(スーパーヴェンタス)をV>15 Extraや他のラバーと比較しながらレビューしていきたいと思います!
TSPのラバー
katsuo000が幼少の頃(20年以上前の話)、TSPといえばSpectol(スペクトル)とSpin Pips(スピンピップス)といった表ラバーが有名でした。現在でもスペクトルやスピンピップス、そしてその発展進化系のラバーが販売されているのは少し嬉しく感じますね。一方で裏ソフトラバーで覚えているのはX’s(エクシズ)という高弾性高摩擦系のラバーくらいになります。また粒高ラバーで有名なCurl(カール)シリーズは未だに健在ですね。
katsuo000の勝手な想像なのですが、上述のスペクトルシリーズ、スピンピップスシリーズ、カールシリーズおよび本ページでレビューするスーパーヴェンタスおよびヴェンタスシリーズは人気シリーズです。従ってTSPとVICTASの合併後も名前は変わるかもしれませんが残るものではないかと思っております。売れ筋のラバーだと思いますからね。(勝手に申し上げてますので、残らなかったらすみません。)
Ventus(ヴェンタス)シリーズとSuper Ventus(スーパーヴェンタス)
Ventus(ヴェンタス)シリーズはTSPのテンションラバーシリーズになります。他にもテンション系ラバー、たとえばRegalis(レガリス)やAgrit(アグリット)などのテンション系ラバーが販売されていますが、TSPのテンション系ラバーで最も有名なのがヴェンタスシリーズだと思います。扱いやすくて、それなのにしっかりと回転とスピードが出せるラバーがヴェンタスシリーズだと思いますね。ヴェンタスシリーズはJapan Germany Combinaiton(JGコンビ)という日独両技術の融合開発のラバーで、Optimized Rotation Concept(ORC)という弧線を作る技術の適用がされているそうです。こういったテクニカルワードをつけて商品を販売していくことで他のラバーとは違って高性能な気がしますね。VICTASのラバーも同じような説明がされていますので同じような工場で製造されていそうです。
本ページでレビューするスーパーヴェンタスはヴェンタスシリーズの中でも最上位ラバーであり、おそらく現在のTSPのテンション系ラバーでも最上位ラバーに位置づけされるラバーと言えるでしょう。
スーパーヴェンタスのキーフレーズは「得点力を次のレベルに引き上げる」になります。スポンジはピンク色で日本製ラバーらしい球持ちとドイツ製ラバーらしい威力やスピードを兼ね備えたラバーだそうですね。
性能値
TSPのラバーの性能表になります。
VICTAS/TSPのメーカーページではスパーヴェンタスのスピード性能は6.70 と低い値で表示されていますね。訂正した方がいいと思うのですが。。。パンフレット記載のスピード性能は15.25と倍以上の数字なっています汗。
高弾性ではありますがヴェンタスベーシックを使用されている方のサーブやドライブを取ることがあります。木材系ラケットも相まってか結構回転がかかっている印象がありますね。従ってヴェンタスシリーズは結構レベルの高いラバーシリーズだと思います!
スーパーヴェンタスの貼りと重量
いつものようにZhang Jike ZLC(張継科ZLC)に貼りました。
Super Ventus(スーパーヴェンタス) JG Combi(Japan Germany Combination) ORC(Optimized Rotation Concept) ・Speed:15.25 ・Spin:11.75 ・Sponge Thickness: 1.8 mm、2.0 mm、MAX ・Sponge硬度:47.5(ドイツ基準) ・5,200 円 + 税 ・74 g(切断前) → 49 g(張継科ZLCに貼って)
結構重たいですね汗。この重さならV>15 Extraの方がいいかも、と思ったのはこの時だけでした。
Super Ventusの3つの特徴
とにかく扱いやすい!
予想通り扱いやすかったです!V>15 Extraの時は、初め使い方が分からなくて全然回転をかけることができなかったのですが、そういったことは全くありませんでした。V>15 Extraとスーパーヴェンタスは同じドイツ基準でスポンジ硬度47.5°のラバーではありますが圧倒的に扱いやすいラバーがスーパーヴェンタスでした!回転やドライブの爆発力、うねりはV>15 Extraの方があると思いますが、回転のかけやすさはスーパーヴェンタスの方が上だと思います。多分なのですが、V>15 Extraよりもスーパーヴェンタスの方がスポンジの食い込みは良いと思います。一方でシートの強さはどちらも同じくらい強い印象ですね。ラリー時には食い込みの良さとシートの硬さで飛距離と威力が出しやすいラバーではないかと思います。
相手をしていただいた方のコメントでは、Dignics 05(ティグニクス05)に匹敵する威力のドライブが来ているとおっしゃっていただきました。これには驚きでしたね!ややキレイなボールに揃っているというコメントもありましたが、ハイエンドラバーに迫る威力のボールが打てるようです!カーテン打ちの印象とあわせると、回転量の多いボールというよりは重いボールのドライブが打ちやすいのだと思います。
またButterfly(バタフライ)のTenergy(テナジー)シリーズからVICTASのV>15シリーズへ変更していこうと考えるのであれば、スーパーヴェンタスを挟む、経由することで、スムーズに移行しやすいのではないかと感じましたね。テナジーとV>15はどちらもハイエンドラバーですが、どちらもトンガっていていきなりテナジーからV>15などへ替えるのは打ち方を替える必要を感じやすいと思います。スーパーヴェンタスはテナジーとV>15の間のような打ち方でも入ると感じました。
V>15 Extraっぽい!
自分だけかもしれませんが、ややV>15 Extraに似ているような印象を受けました。特に下回転打ちの際は、しっかり食い込ませて、そこから擦り上げないと回転がかけにくいと感じました。特にシートだけで擦ろうとするとスリップしやすいと感じましたね。このスリップは少し残念ではありましたが意外なボールが出たりもするので、中級者層はありかもしれません苦笑。同じメーカーのハイエンドラバーということで、やはり似てくるのでしょうね。従って使いこなすには、V>15 Extraと同じような打ち方が良いと思います。
扱いやすさの中に威力を感じるラバー!
扱いやすいラバーであるにもかかわらず、自分はフォアで使っても十分にサーブ、ドライブは質の高いボールを打つことができました。他メーカーのハイエンドラバーは6,000円 + 税の中、5,200円 + 税のスーパーヴェンタスは圧倒的にコスパ良好と言えるでしょう!かなり良いラバーであったため驚きました。扱いやすくて、かつ、コスパ良いラバーの競争の中では上位に食い込んでくると感じました。ただ扱いやすいけど、威力も低下するラバーというものは結構存在しますが、スーパーヴェンタスはRasanter R48(ラザンターR48)のように扱いやすいのに非常に質の高いドライブが打ちやすいと思います!
各技術レビュー
フォアハンド系
軽打
打ちにくいといったことはありませんでした。昨今硬いスピン系テンションが多いですが、食い込みやすくて非常に打ちやすいと感じました。
ロングボールやラリーでのドライブ
軽く打っても威力のあるドライブが打てました。手だけでも十分に食い込ませて威力のあるドライブが打てると思います。また食い込みが良いので飛距離も出しやすいと感じました。ただディグニクス05だと回転をかけて飛ばしてあげると非常にいいボールが出るんですが、スーパーヴェンタスは、そういった打ち方には向かないと感じました。結構ぶつけてからドライブをかけたり、ぶつけながらドライブをかけるようなラバーだと思います。
面を開いたドライブ
V>15 Extraのように、一度ラバー面を天井に向けるように面を開いてぶつけて、食い込ませてからドライブをかけると威力のあるドライブが打てました。この打ち方は自分はあまり慣れていないので少し違和感を感じました。
対下回転に対するループドライブ
面を開いたドライブでも書いたような打ち方をした方が回転をかけやすいと思います。持ち上がりますし質の高いループドライブも打ちやすいですね。
対下回転に対するスピードドライブ
スピードドライブも打ちやすかったですが、スピードドライブで回転量をのせるのが不得意な自分では、軽いボールになりやすい印象でした。
カーブ/シュートドライブ
あまり回転量が出しやすいラバーではないので、カーブやシュートで大きく曲がる印象はありませんでした。
ブロック
やりやすかったですね。47.5°の割に食い込みがいいからだと思います。またシートは硬く回転の影響は受けにくいと思いました。また感覚的にはTenergy(テナジー05)のようにボールをグリップしやすい粒形状のようで、咄嗟のブロック時にしっかり球を持ってくれると感じました。
カウンタードライブ
ボールが上にまずまず上がって直線的なカウンターが打ちやすかったです。シートが強いためでしょうかね。V>15ほどではないですけど、カウンターもしやすいラバーだと思います。
ストップ
少し難しかったです。スポンジが食い込みやすいためか、台上全般はあてるだけでは難しく、だからといって回転をかけて安定させようとしてもディグニクス05ほど回転もかからず結構ミスを連発しました。カタログではやりやすいとのことでしたが、張継科ZLCにはあっていないのかもしれません。どちらかといえばSWAT(スワット)などの木材系ラケットの方が相性は良いのかもしれません。
ツッツキ
ストップ同様、スポンジが食い込みやすいせいか、非常に回転の影響を受けやすくて難しいと感じました。
フォアフリック
フォアサーブ
しっかり回転をかけることができて好印象でした。切れますね!これはシートが強いからだと思います。
バックハンド系
軽打
特に変な違和感はありませんでした。
ロングボールやラリーでのドライブ
食い込みがよく、ミートもしやすいのに、ドライブも打ちやすかったです。食い込ませながら回転をかけるドライブがあっていると改めて感じました。従ってラリー時のほうがいいドライブが打ちやすいと思います。
対下回転に対するループドライブ
少し難しかったです。イメージよりもネットにひっかかりやすかったのでおそらく弧線が低いのでしょう。このあたりがV>15ぽいと感じた要因です。
対下回転に対するスピードドライブ
ボールの上をこすりながらのスピードドライブ時に若干スリップというか、落ちやすいと感じました。やはり何度も書いていますように面を起こしてぶつけて、食い込ませてから角度を変えつつ回転をかけた方がドライブしやすいと思います。
カーブ/シュートドライブ
カーブさせてもそこまで曲がりませんね。回転量は弱いと思います。手首を使って押すように回転をかけると結構いいボールが行くと思います。
ブロック
やりやすかったです。食い込みが良いのに球持ちがいいからだと思います。
カウンタードライブ
これもやりやすかったですね。どちらかというとボールの上をとるのではなく、ミート気味のカウンターが向いていると思います。
ストップ
フォアのストップと同様に、難しかったので慣れが必要です。ディグニクス05は非常にやりやすいので、そのためにやりにくいと感じたのかもしれません。
ツッツキ
ストップ同様です。
チキータ
V>15のように入れるだけならやりやすいと感じました。回転量は少ないと思います。威力や回転量を求めると、Fastarc G-1(ファスタークG-1)の方が威力を出しやすいと思います。
他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)
回転量
Tenergy 05 Hard > V>15 Extra ≧ Super Ventus ≧ Bryce Highspeed
スピード
Bryce Highspeed > V>15 Extra > Super Ventus > Fastarc G-1
扱いやすさ × 回転量
Rasanter R48 ≧ Dynaryz AGR > Target Pro GT-H47 ≧ Super Ventus > Blue Storm Z1 Turbo
扱いやすさ × スピード
Blue Storm Z1 Turbo > Super Ventus > Dynaryz AGR ≧ R48 > Target Pro GT-H47