レビュー

レビュー Zhang Jike ALC(張継科ALC)

説明

 Zhang Jike ALC(張継科ALC)は2013年4月にButterfly(バタフライ)より販売された中国の張継科選手モデルのラケット4種のうちの1つになります。実際に張継科選手が今でも使用されているラケットは実はVISCARIA(ビスカリア)というArylate Carbon(アリレートカーボン、ALC)を採用したラケットになります。ビスカリアについての説明を書き始めると少々長くなりますので、今後別の記事で書かせてください。ここで触れることは、主に張継科選手ラケットモデルについてになります。
 張継科選手モデルの4本のラケットは、それぞれ採用されている特殊素材が異なっており、Super Zylon Carbon(スーパーザイロンカーボン、SZLC)、Zylon Carbon(ザイロンカーボン、ZLC)、Arylate Carbon(アリレートカーボン、ALC)、Tamca 5000T5000)の4つになります。
 なおバタフライのラケットは、基本的にはグリップにラケット名が書かれていて、わかりやすいのですが、この張継科選手モデルはグリップの名前の部分には「張継科」としかかかれておらず、どの特殊素材を使用したラケットか、ぱっと見ではわかりにくいです。違いはグリップの中心でクロスしている柄の色になりますね。

グリップのクロスしている柄の色

 SZLC: Gold(金色)
 ZLC: Gray(灰色)
 ALC: Blue(青色)
 T5000: Purple(紫色)

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 ビスカリアとほぼ同じでグリップデザインのみ変更したとされるのが、Zhang Jike ALC(張継科ALC)になると言われているます。張継科ALC類似のコンセプトで特殊素材を変更したものが残りの3種だと思われます。

画像はバタフライさんのホームページより引用させていただきました。

https://www.butterfly.co.jp/

 各ラケットを試打できているわけではありませんが、張継科モデルラケットの共通する特徴は以下の3つだと思います。

張継科モデルラケットの特徴

1. 上板にKoto(コト)材を使用のアウター特殊素材系ラケット

 おそらく張継科モデルラケット4種全て上板にはコト材と呼ばれる硬めの木材を使用していると思います。そして上板のすぐ内側の位置、アウター位置に特殊素材カーボンを配したラケットになります。どの特殊素材も張継科選手モデルに採用される特殊素材はカーボンを有する、軽くて硬くて弾む特殊素材になります。よって上板の硬いコト材+特殊素材カーボンという組み合わせのため、かなりハードな打球感のアウター特殊素材系ラケットと称することができるシリーズになります。
 この上板コト材+アウター特殊素材カーボンは好みの別れる打球感で、過去katsuo000は得意ではなく、むしろ苦手と感じる打球感でした。katsuo000が上板コト材+アウター特殊素材カーボンラケットで、硬いと感じたラケットはTimo Boll Spirit(ティモボル スピリット)になります。板薄アウターカーボンラケットの王道のラケット、ティモボル スピリットは上板コト材+アウターALCのラケットになりますが、やはり上板が硬くて、個人差はありますが球持ちを感じにくく、球離れが早い、と感じやすい木材だと感じておりました。ただ、現在はある程度慣れてきて、むしろ張継科ZLCよりもティモボルスピリットは柔らかいラケットであると感じています。

 そして張継科ラケットシリーズは、相手の回転に影響されにくいこと、回転量が高いこと、攻撃的なボールの威力(スピードや回転量)が高いこと、が特徴のラケットになります。硬めのプラスチックボールへと変わってきて、ボールの回転量が40 mmの時からさらに落ち、シートだけで回転をかけるような回転量重視のループドライブでも、上板の柔らかいラケットでは回転はかけやすいですがエネルギーロスによって回転量が落ちるように感じるようになりました。結果として簡単にブロックされたりカウンターを食らったりするようになりました。今ではブレードの薄い上板コト材のラケットでないと、回転量が少なすぎてループドライブを打つと狙われそうだと感じてしまいます。ブレードの薄い上板コト材+アウター特殊素材カーボンのラケットは、確かに台上でのタッチの難しさは感じますが、それ以上に相手の回転の影響を受けにくく、回転の上書きで相手の回転をキャンセルする力が強く、安定した回転量が得やすいと思います。

2. 粘着ラバーとの相性が良い

 粘着ラバー、特にHurricane(キョウヒョウ)系ラバーは、扱いやすさを求めるのであれば球持ちが感じやすい柔らかいラケット、例えば木材系ラケットの方が扱いやすくなります。しかしながら回転量とスピード、威力などを追究すると上板が硬く、かつ粘着ラバーのスピード不足を補うために、弾みやスピード性能の高い特殊素材ありのラケットと組み合わせていくことになります。ラケットによっては、粘着ラバーと相性の悪い特殊素材系ラケットも存在しますが、張継科選手の名前を冠したラケットは総じて粘着ラバーと組み合わせのできるラケットシリーズとなっているそうです。実際、張継科ZLCとキョウヒョウで試合に出たことありますが、普段の1.5倍くらいループドライブだけで得点できたと感じました。確かに難しさもありますが、使いこなせれば相性は抜群でしたね。その要因はおそらく、張継科モデルのラケットシリーズは全て板厚が薄く、しなりやすいラケットだからだと思います。
 上記のことを裏返すと、張継科選手モデルのラケットは万人受けするラケットではなく、中、上級者で一定の打球感覚を有した選手を想定したラケットになると思います。ある程度のインパクトとラケットのしなりを利用して安定して回転をかけることができるようになると、粘着ラバーの高い回転性能と、ラケットの高いスピード性能、が両立しやすいラケットシリーズと言えるでしょう。

3. 重心はグリップより

 張継科選手がバック主戦型の選手である、ということもあって、ラケット自体がグリップ側に重心があります。中国の馬龍選手や大島祐哉選手は、フォア主戦型でそのラケットは先端重心のラケットとなっています。手に取ると非常にわかりやすく、ブレードサイズを若干大きくすることで、スイートスポットを少し広げるとともに先端重心とすることで、遠心力によって威力が出しやすいラケットとなるわけです。これら先端重心のラケットの欠点は実際の重量以上に重たいと感じやすいことで、ブロック時なども回転の影響を受けやすいと感じます。一方、張継科選手モデルのラケットはグリップ側に重心があります。グリップ側に重心のあるラケットの特徴は、重さを感じづらく、結果的にとてもバックハンドが打ちやすくかつ切り返しもしやすくなります。またラケット角度も安定しやすく、ブロックがやりやすいと思います。欠点は先端重心のラケットと比較すると威力が出しづらいことでしょう。katsuo000も確かにフォアよりバックハンドの方が振り抜きやすいと感じました。現代卓球において、バックハンドの重要性が高まっています。バックハンドにウエイトを置いたり、バックハンドを苦手と感じるなら、張継科モデルのラケットを使うのは1つの選択肢だと思います。
 2021年1月現在、katsuo000はついに張継科ALCも購入しました。完全に確証があるわけではないですが、かなりティモボルスピリットに近いブレード構成と感じました。しかしながらティモボルスピリットとは異なり、やはりグリップ重心ですのでブロックは非常に安定しますし、全く別物のラケットですね。バタフライのラケットはブレード構成は同じでグリップだけ異なるラケットが多いなどと揶揄されることがありますが、ラケットはブレード構成だけではなく、重心位置やブレード面積、全てが非常に重要な要素であるとkatsuo000は考えますkatsuo000にとってはグリップが違えば、全く別物ののラケットだと思いますね。例えば、Timo Boll ALC(ティモボルALC)と張継科ALCの違いはグリップだけでしょう。しかしながら、重心位置やグリップの形状によって、打球感や使いやすさは雲泥の差となります。そのことをしっかり理解して購入すべきとkatsuo000は思います。また、自分自身がどの位置にラケット重心があるラケットが好みなのか把握すべきでしょう。個人的にkatsuo000は張継科選手よりもティモボル選手の方が好きです。しかしながらラケットは張継科モデルのラケットの方が好きです。このことを理解していないと高いのに残念な購入となりかねませんので是非気をつけて購入してください。

 張継科モデルラケットは人気のシリーズのラケットで、2021年現在もトップ選手が使用しています!例えば以下が知られています。

 Zhang Jike ALC(張継科ALC):戸上隼輔選手、松平健太選手、松平健太選手
                 黄鎮延(Wong Chun Ting)選手
                 邱党(Qiu Dang)選手
 Zhang Jike SZLC(張継科SZLC):林ユン儒(Lin Yun-Ju)選手(Lin Yun-Ju SZLCへ変更)
                  荘智淵(Chuang Chih Yuan)選手

張継科ALCの2つの特徴

 続いて、張継科ALCの特徴について言及させてください。2021年1月現在、張継科ALCをメインラケットに変更しました。所持しているグリップはフレア(FL)でまた張継科ALCを買うことになってもFLを購入したいと考えてます。

4. アウターALカーボン特有のパワードライブ!

 アリレート(Arylate)は特殊繊維のことで、スイートスポットを広げ打感をマイルドにしてくれる材料です。そんなアリレートとカーボンを編み込んだ材料がALCですので、カーボンのみのラケットと比較しても、柔らかさ、しなやかさ、有機的で高密度を感じさせる打感となります。非常に弧線を描きやすいので、レシーブや3球目に加え、中陣からでも、頂点後の打球点からでもスピードドライブやパワードライブが打てる安心感がありました!7枚合板、とまではいきませんが、多少難しいボールでも強引にパワードライブができる点が、このアウターALC系ラケットの特徴の一つといえるでしょう。
 また張継科ZLCと比較して、張継科ALCに変えることでボールが遅くなったことで自分自身の余裕が生まれるようになりました。カウンターによるノータッチをうけにくくなり、よりラリー勝負しやすくなったと感じています。この辺りは体力や動きの話になりますが、おじさんの域にいる自分としてはプラスになったと感じました。

5. 板厚5.8 mmの黄金値

 ビスカリア、ティモボルALC、など、アウターALCラケットまたはアウターAramid(アラミド)カーボンラケットは、そのブレード厚さ、5.8 mmと黄金値となっています。この5.8 mmは非常にバランスのとれた厚さで、ALCのやわらかい打球感と弧線に、6.0 mm以下のしなって回転のかけやすいブレード厚さ、それでいて攻撃に転じた際に軽い力で飛距離も出しやすい、オールマイティーでバランスのとれたラケットとなっています。

 katsuo000の感覚の話になってしまいますが、長く使っている張継科ZLCは打感の硬い5枚合板ような飛距離のイメージで、台上はラバーのシートだけでとらえると本当に止まるか飛距離がたりずネットミスも結構生じます。一方、張継科ALCは7枚合板と5枚合板の間のような飛距離のイメージで、打感が柔らかく板厚が厚い分、飛距離が出やすく台上も飛距離がでやすく対下回転パワードライブも打ちやすいと感じました。

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張継科ZLCとの比較

 簡易的な比較を下記にまとめてみましたので、ご参考ください!

スピード: 張継科ZLC > 張継科ALC
ボールの直線性: 張継科ZLC > 張継科ALC
最大スピン量: 張継科ZLC ≧ 張継科ALC
回転のかけやすさ: 張継科ALC > 張継科ZLC
弧線の描きやすさ: 張継科ALC > 張継科ZLC

 全日本選手権出場経験のあるコーチの方に、ドライブなどとっていただきましたところ、やはり張継科ALCの方が弧線を描くために、全体的に安定感があって良いとおっしゃっていただきました。特に苦しい体制から攻撃的なボールを打ちたいと思うと張継科ALCの方が回転で安定させられる分、安心感がありますね!またkatsuo000はフォアにDignics 05(ディグニクス05)を貼っていますので、ZLCだと直線的になりすぎて、ボールが軽くなっているとは思っていました。インパクトも強くないとディグニクス05では回転をかけられないので、ZLCでは自然にボールに対して強く打ちに行きます。従ってZLCとディグニクス05だと、打球点が落ちたボールに対してチョリることも難しく、ネット近くを狙うとミスしかねないので、ドライブをかけてある程度高めの弧線をつくって相手コートに入れる形ばかりになりやすかったですね。張継科ALCへ変更することで、自信をもって前へスイングできるようになり、自然とボールが深いところに入るようになったのではないかと思いますね。
 また試合会場によっては、張継科ZLCとディグニクス05の組み合わせは硬すぎると感じるときもありました。普段練習する場所では冷暖房も完備で、夕方の練習ということもあり硬さは気になりにくいのですが、実際の試合では体が動かないと硬さが嫌になることもあるので、張継科ALCがちょうどよいのではないかと思った次第です。

おすすめのラバー組み合わせ(あくまでも個人の感想)

フォアラバー

 張継科ZLCと同様に張継科ALCは、スピン系テンションも粘着ラバーもあうと感じました。ZLCからALCにかわってより打球感が柔らかくなっていますので、ハードなラバーを使っても使いこなせると思います。したがって無限の組み合わせがあると思います。ただ張継科ZLCと粘着ラバーとの組み合わせと比較すると少しスピード不足は否めないかもしれませんね。ほぼスピン系テンションラバーのような粘着テンションラバーであるDignics 09C(ディグニクス09C)でもスピン系テンションラバーに慣れていると遅く感じやすいですからね。またやはり個人的に、柔らかいラバーを苦手で気持ち悪い感じがするので、基本的には硬めのラバーを合わせる方が好みです。

Dignics 05(ディグニクス05)

 現在メインで仕様しています。ディグニクス05の高いスピン性能、スピード性能、カウンタードライブのやりやすさ、と張継科ALCの弾みとしなりが相まって、質の高いボールを出すことができます。張継科ZLCと比較すると少しスピード性能がおちましたが、その分台上やハーフロングのボールに対しても臆せず前にスイングできるようになったと思います。またTenergy(テナジー)と比較しても寿命が格段に長く、しっかり管理すれば週一の卓球で三ヶ月から半年は使えます。このコスパは助かりますね。

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Hurricane NEO III Blue Sponge(キョウヒョウNEO3ブルースポンジ)

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Tenergy 05 Hard(テナジー05ハード)

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Rasanter R53(ラザンターR53)

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Dignics 09C(ディグニクス09C)

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バックラバー

 季節が冬というのもあり、柔らかくて扱いやすいスピンンション系ラバーを挙げさせていただきました。

Rakza X(ラクザX)

 Yasaka(ヤサカ)のラクザXになります。このラバーは硬度は45~50°で柔らかめの個体があたれば非常に扱いやすくて、スピードドライブも打ちやすいと感じると思います。球質はディグニクスシリーズと比べると回転性能やボールの伸びという点で見劣りを感じないわけではありませんが扱いやすさ、相手のコートへのねじ込みやすさを考慮して挙げさせていただきました。またシートはどちらかといえば硬めで、相手の回転の影響もうけにくく、さらにツッツキも浮きにくいと、扱いやすさと球質を兼ね備えていると思いますね。

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Tenergy 05(テナジー05)

 やはり素晴らしくあいます。少し弧線が強すぎる気もしますが、落ちる感じは全くなく、またエグイ回転量が出せるため非常にあうと思います。ループドライブとツッツキがやりやすく、少しスピードドライブが難しいですが、挑戦するのはありだと思います。

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Vega X(ヴェガX)

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Dignics 80(ディグニクス80)

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各技術レビュー

 正直、かなりスムースに張継科ZLCから張継科ALCへ移行できました。逆は難しいと思いますが、かなり近い特性のラケットだと思います。

フォアハンド系

軽打
 張継科ZLCと比較すると、張継科ALCはスピードは遅いですね。また若干の柔らかさを感じます。あまり過信しすぎるとカーボンの硬さをもろに受けますが、ZLCからALCへ変更によって余裕は感じました。木材系ラケットと比べるとやはり打球感がハードですが、ここら辺は慣れが必要ですね。

ロングボールやラリーでのドライブ
 フォアだと少しラケットが柔らかく感じますので、結構思い切りぶつけて球をつぶすように回転をかけるイメージで強い弧線のボールが出せると感じました。ラバーはディグニクス05でしたがもっと硬くても良いと感じたほどです。張継科ZLCよりもやはりスピードは落ちますが、その分、パワーを伝えてくれているようにも思いました。弧線が強く一発で打ち抜くには少し難しさを感じますが、その分飛距離も出しやすく、楽にラリーができ、かつ強い弧線の描き方から多少強引なボールでもドライブで相手のコートにパワードライブをねじ込みやすいと感じました。
 上板にコト材を使用した典型的なラケットとして非常に良かったです。またストラディヴァリウスと比較すると芯がしっかりしていて、しっかりボールをヒットする感覚が感じられました。
 

面を開いたドライブ
 張継科ZLCと同様に、ラケットがしなりやすいので、非常に威力のあるドライブが打ちやすかったです!粘着ラバーでもテナジーやディグニクスでも、非常に回転がかかってスピードドライブでもしっかり弧線を描いて沈み込ませることができました。
 木材ラケットほど柔らかくなく、またただのカーボンラケットほど硬質でもない適度なしなりと柔軟さと剛質さだと思います。

対下回転に対するループドライブ
 これも張継科ZLCと同様、やりやすいですね!ブレードが薄いので非常に回転がかけやすいです。粘着ラバーの方が弧線の低いループドライブを制御しやすかったです。ディグニクス05は少し高いボールになりやすいです。

対下回転に対するスピードドライブ
 これも張継科ZLCと同様か、それ以上にやりやすいです。張継科ZLCはどうしても板薄な分、パワー不足になりやすいため、踏ん張りが必要でしたが、張継科ALCにすると、パワーを出しやすかったですね。非常に良いスピードドライブがしやすいです。

カーブ/シュートドライブ
 ZLCからALCへ変更して、弾道がより曲がるようになったと感じます。コースをつきやすくなったと思います。

ブロック
 やはりやりやすいです。ティモボルスピリットよりもやりやすいです。グリップ重心であることが理由の一つだと思っています。またZLCよりも球持ちを感じやすいので、アクティブブロックもしやすいですね。

カウンタードライブ
 しっかり球をもってカウンターすることがしやすくなったので、より自分のボールにしてからカウンターができる印象です。非常にやりやすいですね。

ストップ
 これも張継科ZLCと同様で、硬い打球感ですが慣れると結構しっかり止まります。ディグニクス05やキョウヒョウNEO3を使えばしっかりブチっと切れるので3球目強打は封じやすいと思います。

ツッツキ
 これも張継科ZLCと同様、同じく切れますね。良いです。

フォアフリック
 これも張継科ZLCと同様です。球離れが速いですが、しっかりドライブをかけるようにすると安定しますね。パワーフリックをするなら、乗せるよりも弾くように打つ方が安定すると思います。思い切りが大切ですね。

バックハンド系

軽打
 ZLCからALCへ変更した一番の理由はやはりバックハンドです。非常に好感触でした。これなら背伸びをしたラバーもあわせられると感じた次第です。

ロングボールやラリーでのドライブ
 ラクザXで使ってみたのですが、少し硬くてはじめは難しさを感じました。個体差だと思います。ただし、慣れればループもスピードドライブもいけました。非常に良いですね。

対下回転に対するループドライブ 
 体をしっかり入れて、ドライブをかけることで非常に回転量のあるドライブが打てるようになってきました。やはり硬いのでラバーは50°未満のラバーの方が良いと感じています。グリップを感じるラクザXやヴェガXが非常に良いですね。

対下回転に対するスピードドライブ
 こちらもしっかり回転をかけて飛ばすことを意識すると安定して打てるようになってきました。

カーブ/シュートドライブ
 カーブドライブもいやらしく曲がる印象です。スピードはやはり落ちていると思いますが、されどカーボンで威力はあると思います。

ブロック
 やりやすいです。安心感が抜群にありました。

カウンタードライブ
 やりやすくなりましたね。しっかりボールを持てるのでかなり狙いに行けると感じています。

ストップ
 ツッツキも切れますね。板厚は厚くなりましたがソフトな打球感なので球が持てて非常に切れる印象です。

ツッツキ
 ラバーにもよりますが切りやすいですね。

チキータ
 グリップ重心でやりやすいです。だいぶ感覚がつかめてきて武器になりつつあります。

他ラケットとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 張継科ZLC > 張継科ALC > Mizutani Jun ZLC(水谷隼ZLC)

回転のかけやすさ
 Inner Force Layer ZLC > 張継科ALC > 張継科ZLC

スピード
 張継科ZLC > ティモボルスピリット ≧ 張継科ALC > インナーフォースレイヤーZLC

飛距離
 水谷隼ZLC > 張継科ALC > 張継科ZLC

レビューリンク

katsuo000が他サイトでレビューしたものをご紹介!

 他のサイトでもレビューをいくつか書かせていただいてますので、そのサイトを紹介させていただきたいと思います。多くはありませんが、相互に内容を把握することで、ラケットやラバーの情報を深く広く集めるのではないかと思いますので、ご紹介させていただきます。

・卓球ナビ
 https://takkyu-navi.jp/
 こちらでもkatsuo000とkatsuo000_2でレビューさせていただいてます。katsuo000がレビューすることを楽しむようになった、そのきっかけとなるサイトになりますね。今でも多くのレビューを流し読みするのに使っています。新旧多くのレビューを閲覧できる有益サイトの1つになります。またラバーもラケットもスピードやコントロールなど数値で点数化するシステムを採用しており、レビュー数の多い用具については、一定の客観的な数値比較ができるのも魅力の一つでしょう。ただし、初心者や妄信的な意見も含まれるので、しっかりと見極める目も必要になるかもしれません。katsuo000のレビュー以外にも、もっとレビューや情報を収集したいと考えるなら是非ご覧ください。
 katsuo000: https://takkyu-navi.jp/user/detail/1000000938
 katsuo000_2: https://takkyu-navi.jp/user/detail/1000006621

・WRM卓球ラバーレビュー
 https://rubber.blog.jp/
 katsuo000またはkatsuo000+でレビューさせていただいてます。他にも粘着ラバーを中心に多数の良質なレビューが閲覧できるサイトで非常に有益な情報源の一つです。是非ご覧ください。また月一でWRMさんではレビューについて順位付けをする企画も実施されています。賞金がかかると質が上がるというのはよくあるものですね、資本主義万歳です。僭越ですがkatsuo000も何度かノミネートしていただいており、恐縮の限りです。一つのバイアスはありますが、情報量は多彩ですのでとてもオススメです。
 katsuo000+: https://rubber.blog.jp/tag/katsuo000+
 katsuo000: https://rubber.blog.jp/tag/katsuo000

レビュー 「続 卓球戦術ノート」

説明

 卓球戦術ノートとは、1975年世界選手権シングルス3位で、「ミスター・カットマン」と呼ばれ、全日本選手権で3回優勝、元全日本男子監督および近畿大学教授という経歴をもつ高島規郎(たかしま のりお)さんの人気シリーズの書物になります。今回レビューするのは、卓球戦術シリーズの1冊目「卓球戦術ノート」の刊行から、11年後の2012年に販売された「続 卓球戦術ノート」になります。非常に具体的で図解も多く、現代卓球の教科書として、指導者や中高生が手に取って良いといえる内容となっています。内容としては、『月刊 卓球王国』連載の「続・戦術ノート」(2003年1月~2007年5月号)の内容をまとめたものになっています。

「続 卓球戦術ノート」の要点

具体的な打法の解説・考え方

 約10年前に執筆された内容とはいえ、打法としての「縦のラインでボールをとらえる」や、肩甲骨打法など、具体的で基本的な打法の軸になる部分が説明されています。このような考え方は卓球を指導する方々には非常に有益な考え方ではないかと思います。少なくとも自分自身は指導者の教えを一生懸命吸収しようとして、今の卓球を作り上げていきましたので、指導者がこれらの考え方をもって指導することは大切だと思います。

戦型別攻略法およびこれからの戦術

 このシリーズで即効性が高いと感じる内容として、katsuo000が参考にしている部分になります。本書では以下の戦型について触れています。
・シェークドライブ型
・ペンドライブ型
・シェーク速攻型
・ペン速攻型
・カット主戦型
・異質前陣攻守型

 近年では、上記のような戦型に加えて、裏面を貼った中ペン型、右利き・左利き、攻撃型か、ラリー型か、ブロック型か、などなど、さらに分類が増えてきていますが、上記については現在でも通じるものでしょう。苦手な戦型や自分の戦型について、何が足りないのか、何が武器になるのか、など思考するのに非常に良いと思います。また他の戦型からヒントを得て新しい戦術や技術を広げる手助けにもなると思います。

具体的な「対処法」・「戦術」

 第4章と第6章では非常に具体的な対処法と戦術が多数挙げられています。以下に何について書いてあるのか挙げますので気になった方は是非手に取ってみてはいかがでしょうか。
 第4章 試合で困らないための「対処法」
  サービスが効かない時の対処法
  レシーブができない時の対処法
  ドライブが入らない時の対処法
  スマッシュが入らない時の対処法
  ブロックが入らない時の対処法
  カットが入らない時の対処法
 第6章 実戦での戦術の使い方
  ショートサービスからの3球目攻撃
  ロングサービスからの3球目攻撃
  逆モーションの技術・戦術
  クロス・ストレートのコース取り
  サイドスピンの有効活用
  台上が苦手な人の戦い方と技術
  ラリー戦が苦手な人の戦い方と技術
  相手のミスを誘う戦い方

レビュー

章構成とページ数
 第1章 打法と戦術:37 P
 第2章 戦型別攻略法:37 P
 第3章 打法の賢い使い方:39 P
 第4章 試合で困らないための「対処法」:37 P
 第5章 戦型別 これからの戦術:33 P
 第6章 実戦での戦術の使い方:112 P
  全307 P

図解
 トップ選手の写真も、具体的な図解も、どちらも多い構成となっています。ただし読み物でもありますので、文章量も多いです。

感想
 非常に具体性があがり、即効性もある内容だと思います。一方で日本の読み物らしく、階層的な概念や図示がないので、全ての内容を立体的に把握しづらく、時間に余裕があるのであれば自分自身で内容をまとめ階層化すると良いと思います。

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レビュー 5Q VIP

説明

 ドイツの卓球用具メーカー、TIBHAR(ティバー)といえばベラルーシの生きる伝説Vladimir Samsonov(ブラディミル サムソノフ)選手が契約するメーカーになります。ベラルーシのサムソノフ選手といえば、現在44歳で、なお現役で活躍するヨーロッパの「巨人」ですね。40代で今なお現役で非常に安定感のあるバックハンドと長身の強烈なフォアハンドドライブが特徴で、プレースタイルはブロックとカウンターを軸にしたスタイルになります。過去に世界ランキング1位を経験していて、ヨーロッパ大会では未だに上位入賞する実力を有します。ティバーはドイツのメーカーで、近年日本でも着実に存在感のあるメーカーとなってきました。ヨーロッパにおいては選手を支える確かな存在感のあるメーカーと言えるでしょう。最近では、岡山リベッツ所属の田添響選手が契約されているようです。

 本ページでレビューするラバーはティバーさんの5Q VIP(ファイブキューヴィップ)になります。あまり認知されていないラバーで、卓球王国さんでも特別取り上げられているラバーではありません。katsuo000としては、まずまず高価なラバーでもあったので気になってしまい購入した次第です。この5Q VIPには5Q(ファイブキュー)という前身のラバーも存在します。5Qの謳い文句は「ボールを深く掴める」、「ボールを手でもって投げ返す」となります。公表性能値は看板ラバーであるEvolution(エヴォリューション)シリーズと比較すると低くなっていますが、扱いやすいラバーシリーズといえるでしょう。その5Qの進化版である5Q VIPはティバーのラバーの中でも非常に高価7,200円+税になります。トップ選手では、チャイニーズタイペイの陳建安選手がバックハンドに使用しているようですね。トップ選手の使用に満足する高い回転性能と扱いやすさとはどのようなものか、期待しながら試打しました。

性能値

 公表性能値を比較してみましょう。

 *非常にわかりにくくて申し訳ありません。Evolution MX-P(エヴォリューションMX-P)とEvolution MX-S(エヴォリューションMX-S)と、英語のカタログのQuantum X Pro(クァンタムXプロ)のスピード、スピン性能が同値であるため、Evolution MX-Pのみプロットしています。上記図でQuantum X Proは日本語のカタログのものになります。

 サイトによっては「10+」のような表現を使っているものもありますが、三桁の数値で評価されているものを採用しました。実際のスピン性能は柔らかいラバーの方が高いとしているようですね。5Q VIPもスピードというよりも回転性能が高いとされているラバーになっています。

5Q VIPの貼りと重量

 いつものようにZhang Jike ZLC(張継科ZLC)に貼りました。

 ラバーは四角ではなく、ひし形のような形のラバーでした。これは驚きで印象的でしたね。

5Q VIP(ファイブキューヴィップ)
 回転系テンション OFF
・Sponge Thickness:1.7/1.9/2.1 mm
・Speed:110
・Spin:118
・Control:90
・Sponge硬度:45°
・7,200円 + 税
・72 g(切断前) → 50 g(張継科ZLCに貼って)

 硬度のわりに重かったですね汗。

5Q VIPの3つの特徴

 驚くような性能ではありませんでしたが、玄人好みの非常に良いラバーでした。様々な中間硬度のラバーが販売されていますが、トップ選手レベルでも合格の出せるボールの質が得られるのに、扱いやすいラバーとしては、かなりありだと思いました。見直されても良いと思いますね!

柔らかいのにボールの質が高い!

 5Q VIPはやはり柔らかいのですが、そのボールは非常に質が高いと思いました。フォアで使ったときのサーブ、ドライブに違和感はなくループドライブも深いのに弧線の低いドライブが打ててとても扱いやすいと感じました。柔らかさに慣れが必要と感じたのは上回転のラリー時で、弧線が上に上がるラバーではないので思ったよりネットミスが多かったです。柔らかいとポヨンと勝手に弾んでしまう印象がありましたが、むしろこのラバーは柔らかいのにおさまりが良く、思い切りドライブをかけても飛距離がでないのでおさまりやすくて良いと感じました!ミディアム硬度で、同じスポンジ硬度のRhyzer Pro 45(ライザープロ45)と比較しても、シートが硬いためかそこまで柔らかいラバーという感じではなく、Tenergy 05(テナジー05)とTenergy 05 FX(テナジー05FX)の間のような硬さ、打球感と球質と感じました。

緩急がつけやすい!

 特にフォアで使ったときに感じたのですが、非常に緩急がつけやすいと感じました。ボールをつかんで放すというイメージで打てる感じが確かにあり、上回転のラリーにおいても、ループドライブのように遅くて低い質の高いドライブが打てそうなコントロールの制度があったと感じました。一方で柔らかいのでスピードドライブも打ちやすくまさに緩急自在、玄人好みの性能でした!

バックハンドでも十分に使える!

 特に好印象だったのが、対下回転に対するバックハンドドライブで、ぶつかってしまってこすり上げることができない、ということはほとんどなかったです。しっかりドライブをかけることができますので、ミスした理由が不明瞭なものが激減すると思います。また中陣からバックハンドでドライブをかけられなくてもボールを乗せて飛ばすことも容易でこういった使い方もあるのかと、教えてくれました。ボールをつかんで放す、と聞くとドライブをかけるときの球持ちのことを想像しがちだと思うのですが、ドライブだけじゃなくてツッツキやフリック、中陣からのフィッシュや乗せ打ちなどでも、高い球持ちを感じさせる、その球持ちが扱いやすさとなって、バックハンドでも高い扱いやすさを発揮することを教えてくれました。

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打
 特に違和感ありませんでした。

ロングボールやラリーでのドライブ
 飛距離が出にくいと感じましたが、個人的には飛距離が出てしまうラバーよりも出にくいラバーの方が好みです。そのため上回転のラリーでも緩急自在でとても好印象でした。

面を開いたドライブ
 少しくい込みすぎてしまう感じがありましたが、くい込ませても球持ちを感じるのでコントロールしやすかったです。スピードは少し遅いかもしれません。

対下回転に対するループドライブ
 質の高い低くループドライブが非常にやりやすかったです!これは武器になりますね。

対下回転に対するスピードドライブ
 柔らかい分、少し回転量は少ないと感じました。

カーブ/シュートドライブ

ブロック
 柔らかいので、スマッシュなどのミート系のボールはブロックしやすいですが、回転量のあるドライブは少し回転の影響を受けやすかったです。

カウンタードライブ
 上述にもあるように回転の影響を受けやすかったです。

ストップ
 球をもつので止めやすかったです。切れている感じはないです。

ツッツキ
 少しすべりやすかったです。

フォアフリック

フォアサーブ
 しっかり切ることができて良かったです。好感触でした!

バックハンド系

軽打
 弧線を描きやすかったです。始動が遅れても球を持つので間に合う感じがありました。

ロングボールやラリーでのドライブ
 球の質は少し低そうでしたが、非常にコントロールしやすくて扱いやすかったです。

対下回転に対するループドライブ
 やりやすかったです。アウターZLCでもこの球持ちですので、初中級者の方のラバーにも良いように思いました。少し価格が高いですが。

対下回転に対するスピードドライブ
 弾む過ぎないのでおさまりました。少しスピードは遅いですかね。

カーブ/シュートドライブ

ブロック
 ミート系のボールに対しては、入れやすかったですけど回転の影響は受けやすかったです。

カウンタードライブ
 少し影響を受けるので、しっかり体を使って入れてあげないと安定しませんでした。

ストップ
 止めやすかったです。柔らかいから弾むという感じではありませんでした。このあたりも好印象でした。

ツッツキ
 低く入りやすいですね。切れてはいないと思います。

チキータ
 弾みにくいので思い切り回転をかけにいけました。

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Tenergy 80 >5Q VIP > Tenergy 64

回転のかけやすさ
 Tenergy 05 FX > 5Q VIP > Rasanter R48

スピード
 Tenergy 05 > 5Q VIP > Hurricane NEO III

レビュー 「卓球戦術ノート」

説明

 卓球戦術ノートとは、1975年世界選手権シングルス3位で、「ミスター・カットマン」と呼ばれ、全日本選手権で3回優勝、元全日本男子監督および近畿大学教授という経歴をもつ高島規郎(たかしま のりお)さんの人気シリーズの書物になります。今回レビューする1冊目の「卓球戦術ノート」は2001年に刊行された、この本のシリーズの1冊目になります。この本のポイントは下記になると思います。

「卓球戦術ノート」の要点

戦型別の戦術

 katsuo000が特に興味深く読ませてもらう一番の理由は、戦型別の戦術について具体的に述べられている点です。戦型が明確になると、具体性があがり、一定の理解納得が進むため非常に参考になりますね。ただし、この本は2001年の書物ということで、チキータはまだ普及しておらずその考えが欠けたものになっているのは気をつけた方がいいかもしれません。他のシリーズ本と比較すると、最も古いので、katsuo000が学生時代に指導者からよく聞かされた鉄則や考え方が多いように感じられました。

 どのスポーツも同じだと思いますが、トレンドがあり新しい理論や考え方が常に生まれては消えています。プラボールになって、再度フォアハンドの威力は見直されてきているようにも思いますので、フォアハンド主戦の昔の考え方に触れるには非常に良い本となっていると思います!

40 mmボール移行後の書物

 2000年ごろは卓球のルールにおいて大きな変化のあったころになります。本書物は38 mmボールではなく、40 mmボール移行後の書物として書かれていて、現代卓球にも通じる部分があるといえるでしょう!ただし、プラボールではなくセルボールであることはお忘れなく。

11点制へ移行後の書物

 ボールと同じく大きなルール変化として、1セット21点制から11点制へ移行しました。変更後の日は浅かったと思いますが、11点制への考えが記載されているのは興味深いですね。

レビュー

章構成とページ数
 第1章 「戦術」とは何か:59 P
 第2章 勝つための戦い方 スコア・マネジメント:54 P
 第3章 戦型別の基本戦術:55 P
 第4章 メンタルが支える戦術:59 P
 第5章 40 mmボール時代を勝ち抜くには:42 P
  全279 P

図解
 トップ選手の写真が多数使用されている。具体的な図解は、「オーバーミスを減らして試合で勝つ」という項で使用されています。それ以外は基本的には文章による読み物になります。

感想
 どちらかといえば精神論や根性論、心の持ち方や、トップアスリートの感覚や非言語的なもの、逸話などを軸に記述されていると思います。この後の本シリーズは、具体性があがり非常に有益な考えが多数書かれていますので、即効性を求めるのであれば、そちらをオススメします。高島さんの考え方や人となりを感じつつ卓球について長く考える、また卓球指導者としての広さ深さを身につけるために、手に取ることをオススメします。

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レビュー Vega X(ヴェガテン)

説明

 韓国の卓球メーカーXIOM(エクシオン)は、新進気鋭のメーカーで、コスパの良いVega(ヴェガ)シリーズと、ハイエンドモデルのOmega(オメガ)シリーズの大きく2種類のラバーシリーズが有名ですね。特にVega Europe(ヴェガヨーロッパ)は、コスパ、扱いやすさ、性能の3拍子そろったラバーで、初中級者層に浸透したラバーとなっています!また最近では、ブラジルのハードヒッター、Hugo Calderano(ウーゴカルデラノ)選手がXIOMと契約し、用具変更後も順調にワールドツアーランキングを一桁まで上げています。カルデラノ選手が使用しているHugo Hyper Axylium(ウーゴハイパーアクシリウム)とOmega VII Tour(オメガ7ツアー)も人気急上昇のことでしょう。

 本ページでレビューするラバーはXIOMさんのVega X(ヴェガテン)になります。Vega Xは2009年にVega(ヴェガ)が販売されて10年目を記念するとともに、Vega史上最高傑作のラバーとして宣伝されています。ラバーデザインはVega PRO(ヴェガプロ)のスポンジを踏襲しつつ、Omega VII(オメガ7)シリーズなどと同じサイクロイドシステムを採用したトップシートをあわせているそうです。オメガとヴェガの中間的な立ち位置のラバーで4,200円+税という低価格であるのに、卓球王国によると性能は6,000円台のラバー(Fastarc G-1、Rakza X、Evolution MX-Pなど)と勝負できるとうたっているそうです。実際、4,200円よりも高くしたかったそうですが、おそらくYASAKA(ヤサカ)のRigan(ライガン、3,700円+税)を見すえて値段をさらに下げて4,200円+税としているそうですね!卓球王国のレビューにおいても、その性能の高さがにじみ出ていたように思います。実際にどのようなラバーなのかレビューしていきたいと思います!

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性能値

 公表性能値を比較してみましょう。

 説明でも触れましたが、スピードとスピン性能はOmegaシリーズと比較すると劣るものの、ヴェガシリーズの中では突出していて、抜きんでていることがわかります。一方でVega Xよりも過去に販売されたVega Tour(ヴェガツアー)の方が、公表性能値は高く、Vega TourはOmega Vシリーズよりも高い公表性能値となっていますね。正直、今回Vega Xの試打は非常に好感触でしたので、改めてVega Tourについても今の用具でしっかり試打してみようと思っております!そちらのレビューも期待いただければ幸いです。

Vega Xの貼りと重量

 いつものようにZhang Jike ZLC(張継科ZLC)に貼りました。

Vega X(ヴェガテン)
 Dynamic Friction(ダイナミックフリクション)
 Cycloid(サイクロイド)
 Carbo Sponge(カーボスポンジ)
・Sponge Thickness:1.8/2.0/max mm
・Speed:9.5
・Spin:11.0
・Sponge硬度:47.5°
・4,200円 + 税
・72 g(切断前) → 52 g(張継科ZLCに貼って)

 やっぱりといえばやっぱりなのですが、XIOMさんのラバーは重いですね。しかしながら、球つきやカーテン打ちでは非常に回転性能が高くとても好感触でした!

Vega Xの3つの特徴

弾きやすいのに、抜群の球持ちと回転量!

 球つきやカーテン打ちで最も感じたのが、球持ちと回転量でした!この良好な打感はやはり台で打っても再現され、しっかり球を持って回転をかけたと思ったときに思った通りの回転量のボールが打てる感じがあってとても好感触な試打となりました!球をしっかり持つので我慢すればしかっりボールをコントロールできる、それなのに、思い切り弾こうと思えば思い通りの直線性でミート系が走る感じもありました!非常に使い勝手が良いと感じましたね!回転性能は非常に高く、しっかり使いこなせればTenergy 05(テナジー05)並みにかかると思います。ただし、テナジー05以上の回転性能は出しにくいようにも感じました。特にフォアで使うと柔らかすぎて、エネルギーロスを強く感じましたね。ただし回転はかけやすく、サーブやループドライブは非常にやりやすかったです。このあたりがVegaらしいと感じました!

硬めのシートと柔らかいスポンジのバランスが絶妙で扱いやすい!

 明らかにシートは硬くスポンジは柔らかいラバーで、52 gを思わせない軽快な使い心地でした。非常に扱いやすく、扱いやすさの方向性はRasanter R48(ラザンターR48)のように質の高いボールが手軽に出しやすいラバーと、Rakza(ラクザ)系のとにかく台に入れやすい、の良いとこどりをしているように感じました。
 自分はバックハンドが下手なのですが、Vega Xが抜群にバックハンドにマッチしました!その要因はシートとスポンジの絶妙な硬さのバランスではないかと直感的に感じました。シートが硬いラバーは回転量が強くかかる印象があるのですが、その分、しっかりくい込まる必要があり難しいと感じます。V>15 ExtraやFastarc G-1(ファスタークG-1)などを扱いきるには一度思い切りぶつけてから、回転をかけるようなイメージで回転をかける必要があって、イメージはできますが咄嗟にそのような打ち方ができず慣れが必要と感じていました。しかし、Vega Xはそういった打ち方はあまり必要はなく、どちらかといえばRakza(ラクザ)系やTenergy(テナジー)系のシートでこすりながら打球するイメージで十分に良い球が出ると感じました!この部分が非常に好感触で、扱いやすく初打ちとは思えない扱いやすさと切れを感じさせてくれました!

納得の最高傑作!惜しまれるのは重量か!?

 この高い性能で4,200円+税は安すぎるでしょ!半端ないです!52 gと少し重いのと、ツッツキですべりやすいのが少し気になりましたが、この扱いやすさ、性能の高さ、コスパは非常に気に入りました!最高傑作という言葉の意味、katsuo000は納得した次第です。重さは、張継科モデルのようにグリップ重心のラケットならあまり気にならないと思いますし、滑りますが許容範囲のようにも感じました。
 また気になるのはVega Tour(ヴェガツアー)との比較です。張継科ZLCでVega Tourを使ったことがないので単純比較できませんが、現状のイメージでは、Vega Xの方が少し滑ることが多いですが、Vega Tourよりも球持ちが良くて何より飛び過ぎないので思い切り回転をかけられるイメージですね。Vega TourはOmega VIIシリーズに非常に似ていて球持ちと回転よりもスピードが出やすいと感じるラバーでした。公表性能値はあくまで公表値で台上でどれくらいの回転をかけやすいか、かかっているかはやはり別物だと感じますね。

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打
 勝手に飛ぶ感じはなく非常にやりやすいです。じゃっかん、柔らかすぎるようにも感じました。

ロングボールやラリーでのドライブ
 やはりボールが浅く、多少ぶつけるようにしないとボールが落ちやすいと感じました。特に引合いでは相当ひきつけないとボールが飛ばせないとも感じました。このあたりは柔らかい扱いやすいラバー特有の特徴だと思います。同じような柔らかさを感じたラバーはRasanter R48ですが、R48の方がシートも柔らかく、パワーロスはあまり感じなくて、飛ばせないとか落ちるという感じはあまりなかったと思います。R48の方がトップ選手が好むラバーといえるかもしれませんね。

面を開いたドライブ
 いいですね!回転がかかっているので、しっかり落ちて深いところにボールが入りました。

対下回転に対するループドライブ
 しっかり球を持つので非常に好感触でした。あんなにスピードドライブやミートがしやすいのに、この球持ちは、正直他のラバーではないと思います!回転量も十分のドライブがうてると感じました!

対下回転に対するスピードドライブ
 普通、ループドライブがやりやすいとスピードドライブがやりにくい、ということは往々にしてあるのですが、このVega Xは上述のとおり、感じなかったです。これは驚きでしたね!

カーブ/シュートドライブ

ブロック
 シートが硬く、自分は自分から回転を上書きしにいくようなイメージでブロックした方が良い印象でした。前陣でハイピッチで少し伸ばすようにブロックするのが良いと思います。

カウンタードライブ
 シートが硬く、それなのに球持ちがあるのでやりやすかったです。シートが硬いので回転の影響はうけにくく、しっかり打球点を落としてもしっかりカウンターしやすくて球を持つラバー独特のやりやすさもありました!

ストップ
 滑り気味でしたが、止めることはできました。ただし滑らせない方が安定すると思います。

ツッツキ
 ツッツキも回転がかかるので鋭くうてると感じました。回転で安定する印象です。くいこみが良いのにツッツキがあばれずとても良いラバーでした!

フォアフリック

フォアサーブ
 しっかり切ることができて良かったです。好感触でした!

バックハンド系

軽打
 ちょっとおちやすかったですが、慣れれば問題なしでした。

ロングボールやラリーでのドライブ
 バックハンドでは、ちょうどよい硬さで非常にやりやすかったです。あんなに盛り返しのバックハンドドライブが決められたのは久々でとても気持ちよかったです!

対下回転に対するループドライブ
 やりやすかったです!この球持ちはたまらんですね!安心感がありました!

対下回転に対するスピードドライブ
 スピードドライブもしっかり入りました!球持ちがあるラバーはどうしても硬すぎてスピードドライブが打ちにくいことが多いのですがこんなに気持ちよくスピードドライブが打てるラバーはほかに知りません。半端ないです!

カーブ/シュートドライブ

ブロック
 入れやすかったですけど、少し滑ってしまいました。

カウンタードライブ
 フォアほどはやりやすくはなかったです。ここは腕を磨く必要アリですね汗。

ストップ
 良かったです。飛び出してしまうということもなかったですね。

ツッツキ
 切ってチャンスメイクしやすかったです。非常に好感触でした。

チキータ
 弧線を作りやすくやりやすかったです!

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Rasanter R48 ≧ Tenergy 05 ≧ Vega X > Evolution MX-P

回転のかけやすさ
 Tenergy 05 FX ≧ Vega X ≧ Rasanter R48

スピード
 Rasanter R48 ≧ Vega X > Tenergy 05

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レビュー Quantum X Pro(クァンタムエックスプロ)

説明

 ドイツの卓球用具メーカー、TIBHAR(ティバー)といえばベラルーシの生きる伝説Vladimir Samsonov(ブラディミル サムソノフ)選手が契約するメーカーになります。ベラルーシのサムソノフ選手といえば、現在44歳で、なお現役で活躍するヨーロッパの「巨人」ですね。40代で今なお現役で非常に安定感のあるバックハンドと長身の強烈なフォアハンドドライブが特徴で、プレースタイルはブロックとカウンターを軸にしたスタイルになります。過去に世界ランキング1位を何度も経験していて、ヨーロッパ大会では未だに上位入賞する実力を有します。ティバーはドイツのメーカーで、日本では少し知名度は低いですが、ヨーロッパにおいては選手を支える確かな存在感のあるメーカーと言えるでしょう。最近では、岡山リベッツ所属の田添響選手が契約されているようです。

 本ページでレビューするラバーはティバーさんのQuantum X Pro(クァンタムエックスプロ)になりますね。2020年秋販売のラバーで、中~上級者をターゲットに販売されているそうです。価格は、看板であるEvolution(エヴォリューション)シリーズの定価6,000円+税よりも500円安い5,500円+税になりますね!日本販売はこのQuantum X Proだけですが、ティバーさんのホームページで英語のカタログを拝見しますと、他に2種類のQuantum(クァンタム)と冠するラバーがありました。それらを含めて、公表性能値は比較しておりますので、ご参考ください。
 このQuantum X Proは、非常に売れているようで、宣伝文句は「打てばわかる!」ですね。最近でもSNS上で、元オランダ代表、王者水谷隼選手のプライベートコーチ、現在はアジア地区のゼネラルマネージャーG.C. Forster(G.C. フォースター)さんも、宣伝されてますね!「打てばわかる!」という宣伝をきいて、katsuo000としては、「Tenergy 05(テナジー05)に似てるということ?」と想像しておりました。実際、ティバーさんのトップ選手用ラバー、Evolution MX-P(エヴォリューションMX-P)は、打球感がかなりテナジー05に似ているラバーになります。それでは、MX-Pとクァンタムと、どう違うのか、そのあたり含めて書いていきたいと思います!なお、Quantum(クァンタム)とは「量子」のことで、化学材料として量子ドットという言葉があったりします。ラバーに量子ドットなどが入っているわけではないと思いますが、最先端の技術で製造されていると感じさせる、それを意図したひびきだと思いますね。

性能値

 公表性能値を比較してみましょう。

 *非常にわかりにくくて申し訳ありません。Evolution MX-P(エヴォリューションMX-P)とEvolution MX-S(エヴォリューションMX-S)と、英語のカタログのQuantum X Pro(クァンタムXプロ)のスピード、スピン性能が同値であるため、Evolution MX-Pのみプロットしています。上記図でQuantum X Proは日本語のカタログのものになります。

 サイトによっては「10+」のような表現を使っているものもありますが、三桁の数値で評価されているものを採用しました。実際のスピン性能は柔らかいラバーの方が高いとしているようですね。このあたり、実際に試打して確認していきたいと思います。

 今回困ったことに、日本語のホームページと英語のパンフレットとで、性能値が異なっていました。この辺り、メーカーの意図が反映しているのではないかと勘ぐってしまいますね汗。性能値はおいておいて、katsuo000が感じた印象を数値化し、ラバー比較も更新していきますので、ご参考いただけたら嬉しいです!

Qunatum X Proの貼りと重量

 いつものようにZhang Jike ZLC(張継科ZLC)に貼りました。

Quantum X Pro(クァンタムエックスプロ)
 回転系テンション OFF
・Sponge Thickness:1.8/2.0/max mm
・Speed:115 (英語のカタログ値125)
・Spin:115 (英語のカタログ値120)
・Control:95 (英語のカタログ値80)
・Sponge硬度:47.5°
・5,500円 + 税
・72 g(切断前) → 50 g(張継科ZLCに貼って)

 思ったより重くなりました。それでもラケットを持った時には重さは感じませんでした。

Quantum X Proの3つの特徴

テナジー05っぽい!

 katsuo000はやっぱり、クァンタムXプロはテナジー05っぽいじゃん!と思いました。フォアで使ったときの印象としてはほぼ同じ硬度のEvolution MX-Pよりも柔らかく感じ、弱い力で簡単に回転をかけられると感じましたね!イメージでいうとテナジー05に近い打球感でボールの回転量はTenergy 80(テナジー80)に近いと感じましたね。ただしクァンタムXプロもエヴォMX-Pも、テナ05に似て非なるラバーです。テナ05はラケットをしならせボールが衝突するのではなく、引きつれだけで回転を思い切りかけながらも、しっかりと飛ばせます。この辺りがまさに無二の性能で、トップ選手が使用するテナ05の魅力だと思います。テナ05はくいこみますが、ラケットの板に届くようなヤワなラバーではないんですよね。一方でラバーがしっかりくいこんで、板にカツンと当たることで、スピードを得て飛ばすのがティバーのラバーになると思っています。結果的にテナ05はドライブが走りますが使いこなすことが難しく、一方でティバーのラバーは扱いやすく、どちらもブロックやミートがやりやすくて、そのかわり少し回転量の低さを感じさせます。

 次に気になるのはクァンタムXプロとEvolution MX-Pは、どのようにどう違うのか、になりますね。katsuo000が考える違いは3点になります。

クァンタムXプロとEvolution MX-Pの違い
 1. スポンジの厚さとくい込みの違い
 2. シートの硬さの違い
 3. 滑りやすさ

スポンジの厚さとくい込みの違い
 カタログから見ても明らかですが、クァンタムXプロとEvolution MX-Pで同じスポンジの厚さのものはありません。クァンタムXプロは近年のドイツ製ラバーに多い、シートが薄くスポンジが厚いタイプのラバーで、Max(2.1 mmより厚い)というスポンジ厚さのラバーが販売されています。一方Evolution MX-Pは少し古いので、一番厚いもので2.1 mmになりますね。また同じタイプのスポンジではなく、クァンタムXプロの方がしっかりコシがあってでもくいこみやすい感じがあると思いました。Evolution MX-Pへ採用するなら、もっと硬いスポンジになるのではないかと想像します。

シートの硬さの違い
 使って感じたことですが、Evolution MX-Pと比べてクァンタムXプロの方が、シートが薄い分、弱いと感じました。そのため扱いやすく、回転もかけやすいですが、相手のボールの回転の影響も受けやすいと感じましたね。良い面と悪い面はどうしてもコインの表と裏のようなものですので仕方ないですね。

滑りやすさ
 1つ目と2つ目にも関わりますが、シートとスポンジであわさったときに、クァンタムXプロは滑りやすさを感じました。Evolution MX-Pはトップ選手向きラバーですので、滑りやすさは全く感じませんが、クァンタムXプロは中上級者向けということもあり、滑りやすくなっています。滑りやすいと言っても、全日本実業団出場レベルのkatsuo000の腕には、使っても良いと感じてしまいましたね。1本のミスも許されないトップ選手には致命的だと思わせるでしょうが、中級者なら扱いやすい、上級者なら滑ることも含めて、武器にできるのではないかと思います。

下回転打ちがしやすい!

 非常にボールが上へ上へとあがると感じました。バックハンドドライブでもかなり安定して、ループもスピードドライブもどちらもやりやすく、良かったですね!上に上がるというラバーといえば、たとえばDignics 09C(ディグニクス09C)やDignics 05(ディグニクス05)が挙げられると思いますが、それらはしっかり回転をかけないとオーバーしてしまいます。もちろん、ディグニクスシリーズは回転性能も高いのでしっかり回転をかければしっかり沈んで台におさまりますが、クァンタムXプロはちょうど良い上への上がり方でした。近いと感じたラバーはやはりテナ05になりますが、テナ05と比べると少し弧線は低いようにも思いました。

回転量もあってミートもしやすい!

 Evolution MX-Pでも感じたことですが、打球感はまさにテナ05ですが、回転もかかって弾きもしやすいラバーでした。ドイツ製ラバー、Fastarc G-1(ファスタークG-1)やV>15 Extraはしっかりくい込ませてから回転をかけないとかけづらい感じがありましたが、そういったことは全くなくクァンタムXプロは日本製ラバーに近い打球感でその中でミートもしやすい非常にバランスの良いラバーでした!特にミートはテナ05では少し難しいと感じることもあると思いますがクァンタムXプロでは非常にやりやすいと思います!

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打
 特に違和感ありませんでした。回転量が低く回転で飛ばすというよりはラケットの板で飛距離をコントロールするようなイメージでしょうか。

ロングボールやラリーでのドライブ
 ディグニクス05との比較ですが少しボールが浅く感じましたね。あまり飛ばすとボールが沈まないので安定しないとも感じました。ただし、受けていただいた方にはボールの威力はあるとおっしゃっていただきましたので、押される重いボールになっていたと思います!

面を開いたドライブ
 いいですね!板に届いているのですが、自分は好きです。人によっては嫌う人もいるかと想像します。

対下回転に対するループドライブ
 しっかり回転がかかって好感触でした。フォアで使っても十分な回転量だと感じました!

対下回転に対するスピードドライブ
 いいドライブが入りますが、少し回転量は少ないと感じました。なので気を抜くとオーバーミスしやすいと感じました。

カーブ/シュートドライブ

ブロック
 できるのですが、滑ると感じやすかったです。自分はダメだーと感じましたが、この滑る感じを逆に武器にできれば素晴らしいと思います!

カウンタードライブ
 少しくい込みやすくて、相手の回転の影響は受けやすかったです。しっかり回転はかかるので上書きカウンタードライブはやりやすいと思います!

ストップ
 しっかり止まりました。ぶっ飛ぶ感じもそこまでなかったです。

ツッツキ
 しっかりと回転のかかったツッツキが可能で良かったですね。カウンターのチャンスメイクがしやすかったです!憶測ですが、サムソノフ選手の意見が反映してツッツキやストップがやりやすいのではないかと想像します。

フォアフリック

フォアサーブ
 しっかり切ることができて良かったです。好感触でした!

バックハンド系

軽打
 少し弧線が少なく、ネットに引っ掛けそうになるとも感じました。

ロングボールやラリーでのドライブ
 下から上へふると安定は感じましたが、スピードドライブを打とうとすると、回転でおさまらずオーバーミスが増えました。この辺りは自分のバックハンド技術の低さのためでしょう。

対下回転に対するループドライブ
 非常にやりやすかったです。ラザンターシリーズは少しグリップ感が少ないので、このグリップ感は好みです!回転量は少ないように感じました。

対下回転に対するスピードドライブ
 結構安定して驚きました。良かったです!

カーブ/シュートドライブ

ブロック
 入れやすかったですけど滑ってしまいました。

カウンタードライブ
 少し影響を受けましたが、球持ちはいいので、しっかり上書きすれば入りますね。良かったです!

ストップ
 良かったです。飛び出してしまうということもなかったですね。

ツッツキ
 切れてチャンスメイクしやすかったです。非常に好感触でした。

チキータ
 弧線を作りやすくやりやすかったです!

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Tenergy 80 > Quantum X Pro > Tenergy 64

回転のかけやすさ
 Rasanter R48 > Quantum X Pro > Tenergy 80

スピード
 Tenergy 80 > Quantum X Pro > Tenergy 05

レビュー Stradivarius(ストラディヴァリウス)

説明

 Stradivarius(ストラディヴァリウス)XIOM(エクシオン)のラケットになります。名前の由来について、メーカーパンフレットに記載はありません。おそらく、最も高価といわれる楽器バイオリンの名前で、ストラディヴァリさんが作ったバイオリン、ストラディヴァリウスからつけられていると思われます。何故ストラディヴァリウスという名前をつけたのか、ここからはkatsuo000の勝手な憶測にはなりますが、記述させていただきますね。お付き合いくださる方、ありがとうございます。
 楽器バイオリンで有名なストラディヴァリウスとは、1億円以上するバイオリンの総称で、ストラディヴァリさんが作成したバイオリンです。ストラディヴァリさんは、17~18世紀の方で、その頃に1000本程度の楽器バイオリンを作成しました。その音色が極めて優れているため、200年以上たった現在でもプロ中のプロバイオリニストが使用するのがストラディヴァリウスという超高級な楽器バイオリンになります。200年以上前に、既に楽器バイオリンの形と音色は出来上がっていたわけですね。この話を、卓球界における名ラケット、Butterfly(バタフライ)さんのVISCARIA(ビスカリア)にみたて、ビスカリアと類似のラケットであることを暗に示唆する意味でストラディヴァリウスという名前をつけてあるのだと勝手にkatsuo000は想像しています。
 確認できるXIOMさんのラケット、ストラディヴァリウスの仕様は次のようになります。

Stradivarius(ストラディヴァリウス)
・5+2 Outer Aramid Carbon(アラミドカーボン)
・ブレード厚さ:5.7 mm
・上板:Koto(コト)材

一方、ビスカリアの仕様は次のようになります。

VISCARIA(ビスカリア)
・5+2 Outer Arylate Carbon(ALC, アリレートカーボン)
・ブレード厚さ:5.8 mm

今後ラケットのレビューを書いていくにあたり、板構成の話をしますが、確証がない情報と確証のある情報を明らかにしていきたいと考えております。上記はメーカー公表情報になりますね。下記よりkatsuo000がググって得られた不確かな情報を交えてストラディヴァリウスについて説明していきます。

 海外サイトまで含めると木材構成について次のような情報を得られました。
・Stradivarius: Koto (1,7)/Aramid C (2,6)/Ayous (3,5)/Kiri (4=center)
・VISCARIA: Koto (1,7)/ALC (2,6)/Limba (3,5)/Kiri (4=center)
 上記のように赤字部分が異なっているようです。一般的に、アラミドカーボンは廉価版アリレートカーボン(ALC)のようで、卓球王国さんでもバタフライさんのALCラケットと類似のラケットを他メーカーで探すとアラミドカーボンラケットがよく紹介されています。もちろん、アラミドカーボンとALCを比較試打して打球感がどこまで同じかkatsuo000も検証できているわけではありませんが、とりあえず、大きな差はなしと考えています。一方明らかに異なる材料としては添板の木材で、Ayous(アユース)とLimba(リンバ)のようですね。katsuo000としてはこの添板が異なるために、差として表れていると想像しております。なお、本レビューは、最近手に入れたZhang Jike ALC(張継科ALC)との比較になっていきます。

性能表

 明確な性能表がXIOMより公表されているわけではありません。現状、板厚のみの情報になりますね。

Stradivarius(ストラディヴァリウス)
・5+2 Outer Aramid Carbon(アラミドカーボン)
・ブレード厚さ:5.7 mm
・上板:Koto(コト)材
・重量:88 g
Zhang Jike ALC(張継科ALC)
・5+2 Outer Arylate Carbon(ALC, アリレートカーボン)
・ブレード厚さ:5.8 mm
・重量:88 g

Stradivariusの特徴

打球感は張継科ALCやティモボルスピリットとほぼ同じ!

 弧線の出方や弾みなど諸々含めて、極めて張継科ALCやティモボルスピリットに似ているラケットでした。バタフライのラケットと比較すると非常にリーズナブルに購入できたので非常に気に入りましたね。昨年メインで使用していたZhang Jike ZLC(張継科ZLC)と比較しても非常に弧線を描きやすく球持ちを感じやすく、それでいてアウターカーボンのスピードも健在であり確かに非常にバランスの良いラケットであると実感しました!

重心はグリップ重心で、張継科モデルと類似

 また購入しないとわからない点として、重心の話があります。握ったり使用した印象としてこのラケットはグリップ重心のラケットであると感じました。ティモボルスピリットは明らかに先端重心のラケットで、一方で張継科モデルのラケットは基本的にはグリップ重心のラケット設計をされているようです。今回のこのストラディヴァリウスはティモボルモデルのラケットではなく、どちらかというと張継科モデルに近いラケットであると言い切れるでしょう。そのため、フォアとバックの切り替えしがしやすく、またバックハンドの振りぬきもしやすいと感じます。またグリップ重心のラケットは実際のラケット重量よりも軽く感じやすく、このラケットも漏れなく軽いと感じやすかったです!この点も非常に気に入った点になりますね。

張継科ALCよりも剛性が低い(と感じた)

 これは張継科ALCとの比較になりますが、少し板の剛性が低いと感じました。その要因はおそらく、板厚よりは添え板のアユースとリンバとの違いではないかと想像しています。木材も生き物ですのでkatsuo000が所有するそれぞれのラケットの特徴が下記に完全にあてはまると保証はできませんが若干アユースよりもリンバの方が密度が大きく剛性を感じやすいのではないかと想像しております。

Ayous(アユース)
 Density(密度) = 0.38 g cm-3
 Monnin Hardness = 1.1
 Compressive Strength = 30 MPa
 Bending Strength = 52 MPa
 Stiffness:7260 MPa
Limba(リンバ)
 Density(密度) = 0.45 - 0.65 g cm-3
 Monnin Hardness = 2.4
 Compressive Strength = 47 MPa
 Bending Strength = 86 MPa
 Stiffness:10490 MPa

 特に差を感じやすかったのが強打時で面を開いて、思い切りボールを打ったとき、カンとカーボンのような硬い素材にあたっている感じが、ストラディヴァリウスだと少し弱いと感じやすかったですね。したがって、フォアドライブで安定感を求めると、思ったより回転がかかっておらず威力が出なかったり、入れに行くループドライブですら芯を感じづらく回転が弱く、想像以上にボールがすっぽ抜けるようなオーバーミスが多かったです。それならばと思い切りぶつけに行くと流石にネットを超えず、少し慣れが必要と感じました。
 一方でブロックやバックハンドは押されにくく、ツッツキやストップもやりやすかったです。全体的に安定感があって、球持ちを強く感じやすい構成になっていると思います!

おすすめのラバー組み合わせ(あくまでも個人の感想)

フォアラバー

 剛性が少し感じにくいので、ラバーは硬めのものをあわせても良いと感じました。例えばRasanter R53(ラザンターR53)や粘着ラバーや粘着テンションラバーもいけると思います。逆に柔らかくて弾むラバーは相性がわるいと思います。XIOM(エクシオン)のラバーを考えると重くて硬いラバーが多いですので、相性が良いと想像します。

バックラバー

 バックはスピン系テンションラバーでも良いと思いますが、スピードを出しづらいと思いますのでスピン系テンションの中でも、スピード性能の高いラバー、例えばTenergy(テナジー)シリーズでも05よりは64や80系が良いと思いました。やはりこの特徴を持つラバーは、XIOM(エクシオン)さんのVega(ヴェガ)シリーズやOmega VII Pro(オメガ7プロ)などがあうのではないかと思いますね。

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打

ロングボールやラリーでのドライブ

面を開いたドライブ

対下回転に対するループドライブ

対下回転に対するスピードドライブ

カーブ/シュートドライブ

ブロック

カウンタードライブ

ストップ

ツッツキ

フォアフリック

バックハンド系

軽打

ロングボールやラリーでのドライブ

対下回転に対するループドライブ 

対下回転に対するスピードドライブ

カーブ/シュートドライブ

ブロック

カウンタードライブ

ストップ

ツッツキ

チキータ

他ラケットとの比較(あくまでも個人の感想)

回転
 張継科ALC > Stradivarius > 水谷隼ZLC

回転のかけやすさ
 合板系 > Stradivarius > 張継科ZLC

スピード
 張継科ZLC > 張継科ALC > Stradivarius > 合板系

飛距離
 水谷隼ZLC > Stradivarius > 張継科ALC

Review Hurricane NEO III Blue Sponge for Ministry Term

Explanation

In this page, Hurricane NEO III Blue Sponge for Ministry Term is reviewed. katsuo000 was used Hurricane NEO III Blue Sponge for Ministry Term in forehand side rubber for several periods. It should be noted that, this review was using Hurricane NEO III Blue Sponge for Ministry Term pasted with general water-based glues (without organic-based speed glue, such as Booster, which is prohibited in Japan).
A big Chinese sports maker, Double Happiness Shanghai (DHS) sells Hurricane NEO III and lots of top Chinese players use rubbers produced by DHS. When talking about Chinese table tennis, we don’t avoid about Hurricane, which is representative a tacky rubber. DHS sells two kinds of tacky rubbers, which are Hurricane and Sky Line. Sky Line is used by penholder drive type players such as Xu Xin. On the other hand, shake hand drive type players use Hurricane. There are several kinds of rubbers named Hurricane, thus, a little very confusing. Therefore, let me explain kinds of Hurricane.

Hurricane made by Nittaku

Chinese Top Players use Hurricane by DHS, however, tacky rubbers named Hurricane are also sold by Nittaku in Japan. Name are the same, but, the performance of them are very different at all, I guess.

Below are line up of Hurricane by Nittaku on 2020.

・Nittaku Hurricane II
・Nittaku Hurricane III
・Hurricane Pro II
・Hurricane Pro III
・Hurricane NEO III
・Hurricane Pro III Turbo Orange
・Hurricane Pro II Turbo Blue

7 kinds of Hurricane are sold by Nittaku. We select color (red / black) of sheet and thickness of sponge in Hurricane by Nittaku. Hurricane by Nittaku are composed from tacky sheet made in China and sponge made in Japan. The sponge made in Japan are softer, thus, Hurricane by Nittaku are tending to be better to control. If katsuo000 need to select Hurricane by Nittaku, Hurricane Pro series, which possess hard sponge and very tacky, are expected to recommend. Hurricane Pro series such as Hurricane Pro II and Hurricane Pro III are close to Chinese tacky rubbers with low bounce and heavy weight for raging drives. Moreover, katsuo000 suggested that Hurricane by Nittaku are heavier than that by DHS.

Hurricane Pro III Turbo Blue and Hurricane Pro III Turbo Orange show the same speed and spin numbers.

Let’s get back to Hurricane NEO III by DHS.

Hurricane made by DHS

Below are line up of Hurricane by DHS.

・Hurricane II
・Hurricane III
・Hurricane III-50
・Hurricane 8
・Hurricane NEO II
・Hurricane NEO III

6 kinds of Hurricane are sold by DHS. So, rubber named ‘Hurricane NEO III blue sponge‘ are one of ‘Hurricane NEO III‘s. In addition, classes of rubbers are also existing in DHS. Classes are ‘for General use‘, ‘for Ministry Term‘, and ‘for National Term’. These are not ‘Blue sponge‘ type in ‘for general use’. There are ‘Blue sponge‘ type only in ‘for Ministry Term‘ and ‘for National Term‘. Moreover, there are ‘White sponge‘ type only in ‘for National Term‘. Of course, we also select both thickness and stiffness of sponge in Hurricane. After here, mainly Hurricane NEO III is described.

Shape (for General, Ministry Term, National Term)

katsuo000 strongly feels important about packaged shape of Hurricane NEO III. Performance of Hurricane NEO III for Ministry / National Term are very different from Hurricane NEO III for General, and Hurricane NEO III for Ministry / National Term show better spin and bounce with feeling to grab a ball. Package shape of Hurricane NEO III for General is octagon, package shape of Hurricane NEO III for Ministry Term is hexagon, and Hurricane NEO III for National Term is rectangle. Area of rubbers is octagon < hexagon < rectangle. Below are pictures of Hurricane NEO III for referring

For General = Octagon

Hurricane NEO III for General

For Ministry Term = Hexagon

Hurricane NEO III Blue Sponge for Ministry Term

For National Term = Rectangle

Hurricane NEO III for National Term

Like pictures, package shape of rubbers are different, thus, players easily distinguish which rank (for General, Ministry Term, National Term) of Hurricane NEO III.

Sponge (Orange, White, Blue)

Orange Sponge

At first, standard sponge for Hurricane NEO III is orange sponge. From for General to National Term, there are orange sponge in all rank of rubbers. Players, who try to use Hurricane NEO III for the first time, probably use Hurricane NEO III with orange sponge. This orange sponge is a little hard, similar to iron and not so feel to grab a ball. katsuo000 suggested especially, top spin drive is often raging, thus Hurricane NEO III by DHS is completely different comparing to Hurricane by Nittaku.

White Sponge

katsuo000 doesn’t know about Hurricane NEO III with white sponge. This Hurricane NEO III with white sponge is very rare and for use in back side rubber with very soft sponge. Ma long may use this type of rubber his back side rubber.

Blue Sponge

Blue sponge Hurricane NEO III is existing for Ministry Term and National Term. Sheet color of rubber is only black. This is said to be that red sheet put on blue sponge, red sheet is transparent becoming not red rubber, thus there’re no red sheet on blue sponge in DHS. Almost all top Chinese players use blue sponge rubber on their fore side. So top players use this special Hurricane with blue sponge. Hurricane NEO III with blue sponge is easier to grab a ball letting feel better control with arc by swing, comparing to orange sponge even the same sponge stiffness. Therefore, Hurricane NEO III with blue sponge are often used in fore side rubber.

Stiffness and Thickness of Sponge

Sponge Stiffness

Currently players select sponge stiffness of rubbers. For example, in Tenergy 05 by Butterfly there are 3 stiffness of sponge, Tenergy 05, Tenergy 05 FX, and Tenergy 05 Hard. Both speed and spin performances are the same, but the stiffness are different. Spin amount, controllability, speed are also different. In Tenergy 05, we select 3 stiffness. On the other hand, in Hurricane NEO III by DHS, we select more stiffness.
In Hurricane NEO III for General, we select 39, 40, and 41 stiffness. But, searching widely and deeply, we find Hurricane NEO III with from 35 to 42 stiffness. Changing 1 stiffness, 7 kinds of stiffness is existing!

Sponge Thickness

In Hurricane NEO III, we select 2.20 mm, 2.15 mm, and 2.10 mm.

Price and others

Talking about price of Hurricane NEO III, Hurricane NEO III for General is about 3,000 yen is web site. Hurricane NEO III for General shows often raging drive comparing to Hurricane by Nittaku, but sponge is very hard, thus not easy to control and flying distance is short. On the other hand, price of Hurricane NEO III for Ministry / National Term is very high. Hurricane NEO III for Ministry Term is about 5,000 – 6,000 yen, Hurricane NEO III for National Term is about 8,000 yen. Hurricane NEO III for Ministry / National Term is very easy to grab a ball and easier to control. In addition, Hurricane NEO III for Ministry / National Term with blue sponge shows more expensive but much easier to control. katsuo000 think top Chinese players maybe carry out pre- (and/or post-) processing into Hurricane NEO III for National Term.

*Specification of Top Players

katsuo000 found Hurricane NEO III for National Term specified for Ma Long and Fan Zhendong.
Hurricane NEO III for National Term with Blue Sponge, Black, 42, 2.10 mm
Hurricane NEO III for National Term, Red, 37, 2.10 mm
Hurricane NEO III for National Term with Blue Sponge, Black, 41.5, 2.10 mm
All Hurricane NEO III specified for top players possess 2.10 mm thickness, which means pre- and/or post- processing is carried out. Price was about 15,000 yen!

Fake of Hurricane NEO III for Ministry / National Term

There are fake of Hurricane NEO III for Ministry / National Term. One of method to judge fake or not is using anti-counterfeit seal. katsuo000 suggest that it’s better to buy packaged rubber because Hurricane NEO III for Ministry / National Term is pre-processing before forwarding. Below is checking page of serial number by DHS.

http://www.dhs-sports.com/search.shtml

Jump to serial number for DHS site

After buying, we can check Hurricane NEO III for Ministry / National Term by serial number. After click, we find 2 type of expressions. Off course, this check doesn’t guarantee completely, but, it will be a relief.

Judge to Fake

Judge to Genuine

katsuo000 recommend to beginner not to buy just with interest.

Summary of Hurricane NEO III by DHS

There’re 6 kinds of Hurricane by DHS.

・Hurricane II
・Hurricane III
・Hurricane III-50
・Hurricane 8
・Hurricane NEO II
・Hurricane NEO III

In each of Hurricane by DHS, there’re lots of kinds below.
3 Ranks (for National /Ministry Term, General)
3 Sponges (Orange, White, Blue)
7 Stiffness (35 – 42)
3 Thickness (2.10, 2.15, 2.20 mm)
There’re 6 × 1(or 2 or 3)× 2(or 3)× 7 × 3 = 378 selections.

Maybe, DHS change specifications for each players. DHS offers lots of selections. This may be Players First mind. Finally, katsuo000 makes a comment.

・Hurricane II: Strongly tacky. not so bounce
・Hurricane III: Slightly tacky. Standard.
・Hurricane III-50: Slightly tacky.
・Hurricane 8: Slightly tacky. Slightly tensioned. Bounce.
・Hurricane NEO II: Strongly tacky. pre-processing.
・Hurricane NEO III: Slightly tacky. pre-processing.

Top Japanese Players using Hurricane by DHS

Currently, not all top Chinese players but also top Japanese players use Hurricane Blue Sponge! Yuya Oshima (just a small period, now he use Tenergy 05 Hard), who won second prize of men’s doubles in World Table Tennis 2017, used Hurricane Blue Sponge. Kasumi Ishikawa and Hina Hayata, who won all Japan table tennis champion ship, are now use Hurricane Blue Sponge by DHS on their fore hand side. Moreover, it tends to increase Japanese women players who use Hurricane by DHS (I’m not sure Blue Sponge or not). For instance, chopper players such as Honoka Hashimoto and Hitomi Sato are use Hurricane By DHS. Saki Shibata and Satsuki Odo, who are drive type players belonged to Shitennoji High School, are also use Hurricane by DHS. Top players tend to use Hurricane by DHS (not by Nittaku).

Comparison of Hurricane by Nittaku and by DHS

katsuo000 felt Hurricane by Nittaku are higher bounce than Hurricane by DHS, because of softer sponge than Hurricane by DHS sponge made in China. Moreover, Hurricane by DHS is not so bounce anyway in good or bad way. Thus, using Hurricane by DHS, even in receive, we hit top spin drive with all our power. Of course, using outer carbon such as Timo Boll Spirit (5 play woods with 2 outer arylate carbon and blade thickness is 5.8 mm), power drives with Hurricane by DHS often hit the net during even up rotation rallies. It’s necessary for using Hurricane by DHS to rub up the ball. However, even in up rotation rallies, drive with Hurricane by DHS often possess highest spin amount such as slow-top-spin-loop drive against back rotation. Then change into Hurricane Blue Sponge by DHS, katsuo000 loved to use Hurricane Blue Sponge by DHS for a year because of softer feeling to hit a ball. katsuo000 felt to use Hurricane Blue Sponge by DHS not only with similarity to spin tension type rubbers, but also with enough spin amount in serve and raging drives. In addition to the performance and utility of Hurricane Blue Sponge by DHS, storage the Hurricane by DHS with TSP tacky sheet enables to prolong the life span of rubbers. Characteristic performance of Hurricane Blue Sponge by DHS is compatibility of both highest spin amounts by Chinese tacky-sheeted rubbers with enough speed by hitting with power.

katsuo000 use Hurricane by DHS with blades below:
Zhang Jike ZLC (5 play woods + 2 outer zylon carbon with blade thickness: 5.5 mm)
Timo Boll Spirit
(5 play woods + 2 outer arylate carbon with blade thickness: 5.8 mm)
Mizutani Jun ZLC
(5 play woods + 2 outer zylon carbon with blade thickness: 5.7 mm)
Mizutani Jun SuperZLC
(5 play woods + 2 outer super zylon carbon with blade thickness: 5.8 mm)
Fortius FT ver. D
(7 play woods + 2 outer polyester fiber with blade thickness: 6.4 mm)
Fortius FT
(7 play woods with blade thickness: 6.4 mm)
Virtuoso+
(5 play woods with blade thickness: 5.8 mm)
Ultimate Carbon
(4 play woods + 3 inner carbon with blade thickness: 5.7 mm)
Sardius
(3 play woods + 2 Tamca 5000 Carbon with blade thickness: 7.2 mm)

The weight of Hurricane NEO III Blue Sponge for Ministry Term (sponge was 2.15 mm with 40 stiffness) after cut (without post processing) was about 47 g. This weight was lighter than other Chinese-tacky rubbers. Some players prefer to use heavy tacky rubbers because their higher bounce. Anyway, this lighter weight (below 50 g) of Hurricane NEO III Blue Sponge for Ministry Term was one of characteristics.

3 Points of Hurricane NEO III Blue Sponge for Ministry Term

Best Gear for Raging Drive with Sinking Down!

Characteristic of Hurricane is topspin drive with Raging and Sinking Down! This by only Hurricane. Players, who use Hurricane, love the raging topspin drives. Using and using Hurricane with harder and harder sponge, you control the raging topspin drives. Raging drive by Hurricane is accelerating speed with sinking down after bouncing the table, which is very different from other hard rubbers. For example, Raging drive by Tenergy and Dignics is hopping up after bouncing the table (the opposite). Anyway, raging drive by Hurricane is amazing because some of top players say they don’t want to touch the raging drive by Hurricane.

Easy to Service Ace because of Spin Amount and Speed

Second characteristic of Hurricane NEO III Blue Sponge for Ministry Term is service compatibility of high spin amount and high speed. Thus, using Hurricane, you earn small points by services. Hurricane NEO III is tacky rubber thus easy to control half long serve with high speed due to pre-processing. katsuo000 often used side and back spin serve with high speed, which seems to be knuckle ball (no rotation) but very heavy back spin.

Best Balanced Tacky Rubber with Good Touch against short ball and High Bounce from middle distance!

Third characteristic of Hurricane NEO III Blue Sponge for Ministry Term is best balance. When receiving and/or touching ball on the table, it’s easy to control stop and push. Moreover, during up rotation rallies, it’s enough bounce for speed drive. Tacky rubbers tend to be more difficult to control speed drive than spin tension type rubbers. Using tacky rubbers, katsuo000 often open blade face to utilize bending of rubber and blade, then, hit a ball with all power sequentially making spin and arc by follow through, finally, katsuo000 enable speed drive. After understanding this way for speed drive, katsuo000 control speed drive with ignoring the spin amount and height of ball. It’s advantage to use tacky rubbers for ignoring not only spin amount but also height of ball. These points enable killing speed drives. katsuo000 felt easy speed drives because of Hurricane NEO III Blue Sponge for Ministry Term. Of course, it’s necessary for using Hurricane to hit with more power and stronger touch, however, katsuo000 felt possible intense speed rallies against spin tension rubbers. katsuo000 felt impossible rallies by using Hurricane NEO III for General. Hurricane NEO III Blue Sponge for Ministry Term possess wider territory, which is one of characteristics.

Review of Every Technique

Fore Hand Series

Light hitting
Firstly, it’s not so bounce. The sounds little bit cute. Blue sponge is feeling better touch, however, in comparison, lower bounce than spin type tension rubbers.

Drive during Rally
Drives with light hitting are normal drive. Drives with powerful hitting become raging drive ball. katsuo000 felt it’s better to seek raging ball not speed.

Top Spin Slow Drive against back spin ball
katsuo000 often depend on this type drive for earning points. katsuo000 felt high quality of top spin drive with Zhang Jike ZLC and Hurricane NEO III Blue Sponge for Ministry Term.

Speed Drive against back spin ball
If you control face-opened drive, you probably hit good speed drive. Swing of drive are different from each other. Drive ball also affected by swings. This rubber is attractive because swings including follow through effect drive ball. It’s manual (not automatically).

Block
It’s not easy to block.

Counter-Drive
It’s easier to control counter-drive by using Hurricane NEO III Blue Sponge. katsuo000 felt stable after inviting a ball to hit a counter-drives.

Stop
It’s easy to stop outstandingly, even after vertex.

Push
It’s also easy to push similar to stop.

Serve
It’s compatible both high spin amount and speed.

Back Hand Series

katsuo000 never use Hurricane NEO III Blue Sponge for Min on back side.

Light hitting

Drive during Rally

Top Spin Slow Drive against back spin ball

Speed Drive against back spin ball

Block

Counter-Drive

Stop

Push

Chiquita

Comparing to other rubbers (Personal Impressions)

Spin Amount
Dignics 09CDignics 05 > Hurricane NEO III Blue Sponge for Min > Tenergy 05

Speed
Dignics 05 > Dignics 09C > Tenergy 05 > Hurricane NEO III Blue Sponge for Min

Control of Raging Drive
Hurricane NEO III Blue Sponge for Min > Dignics 09C > Dignics 05 > Tenergy 05

https://amzn.to/3kk5jZH

レビュー Virtuoso+(ヴィルトーソ+)

説明

 Virtuoso+(ヴィルトゥオーソ+)は、ハンガリーのハンドメイド=手作り卓球工房OSP(オーエスピー)より販売されているラケットの1つになります。WRM(ワールドラバーマーケット)さんのYou Tubeで知り、そのままWRM経由で購入しました。
 Virtuoso+は5枚合板ラケットになりますね。木材系ラケットはそこまで長く使ったことがなかったのですが、当時は粘着ラバーを使っており、何気ない興味で購入しました。5枚合板で有名なラケットは、Butterfly(バタフライ)さんのPetr Korbel(コルベル)が有名でしょう。また最近では新規参入してくれた総合スポーツメーカーmizuno(ミズノ)さんの5枚合板も注目されています。2020年発売のAltius ST 5(アルティウスST5)や、日本リーガーの軽部隆介選手の使用するFortius FT 5(フォルティウスFT5)などが人気だと思います。それらのラケットを公表性能値で簡単に比較するのであれば、最も重要な要素は板厚と重量でしょう。木材合板系ラケットは上板にどのようなラケットを使用するかで打球感が大きく変化するので、非常に重要だと思いますが、なかなか上板の情報は得られないので今回は割愛します。

 Virtuoso+: 5.75 ± 0.05 mm / 88 g
 Petr Korbel: 5.90 mm / 94 g
 Altius ST5: 5.9 mm / 77 g
 Fortius FT5: 6.6 mm / 85 g

となります。Virtuoso+はどちらかといえば、コルベルに近いラケットと考えて良いでしょう。バタフライさんはどのように品質を維持しているかわかりませんが、平均重量94 gはさすがですね。
 一般的に木材合板系ラケットでは、重たいラケット、密度の高いラケットの方が良いと言われています。重いラケットの方が威力や飛距離が出やすいためです。日本式単板ペンラケット製造技術には、木材を圧着させて密度を上げるような技術もあると聞いたことがありますね。トップ選手も使用するといわれるコルベルは、重い重量のものを揃えているという点でさすがバタフライさんですね。
 一方、フォローしますと、アルティウスST5は初中級者をターゲットとしたラケットであり、またmizuno(ミズノ)さんの評価の高いラバー、Qシリーズは全体的に重量の重いものが多いことも考慮され、あえて軽いラケット設計となっています。またフォルティウスFT5は、もともとあった7枚合板ラケットFortius FT(フォルティウスFT)をベースにしていると思われますので、板厚の厚い設計となっていますね。

性能表

 OSPのホームページより数値を確認して作成しました。

 katsuo000が気にするのはスピード性能、スピン性能、板厚ですね。

 当然といえば当然ですが、板厚はスピード性能と相関があって、スピン性能と板厚は逆相関しますね。個人的にはカーボンや特殊素材ありのラケットは画期的なもので、板厚を薄くしながらスピード性能を高くすることが可能なまさに万能ラケットを可能とする発明だと思います。

 今回レビューするVirtuoso+はスピード性能はやや低く、OSPにおけるオーソドックスな5枚合板というラケットになりますね。

Virtuoso+の特徴

バックハンド技術は弾くようにうっても回転がよくかかる!

 一発で気に入ったのがバックハンドになります!とにかくバックハンド技術が安定しました。非常に回転がかけやすく、バック対バックなどでは、多少弾き気味に打ってもボールが安定しました。この性能は非常に好感が持てましたね。バックハンド系技術はどうしても打てる範囲が狭くなってしまうと思うのですが、バックサイドに切れたボールやバックミドルのボールでもしっかり回転をかけて安定させられる安心感があるのは、試合でも安心につながると思います。プラボールになってボールも随分遅くなりましたので、ブロッキングゲームも可能とできる高い性能だと思いました。

回転がとにかくかけやすい!

 合板系ラケットですので、当然と言えば当然ですが、とにかく回転をかけやすいです!ラケットにしなやかさとタフさがあるため、打球音はポコポコした感じですが、硬めの回転性能の高いラバーを貼っていても球持ちを感じやすく、ラバーのポテンシャルを高く発揮してくれますね!他にも5枚合板のラケットはもっていますが、ボールが軽くなりやすかったり、柔らかすぎて回転がかからなかったりすることもあります。Virtuoso+は重量もしっかりとあって、回転量と威力のあるボールが打ちやすく、また相手のボールに対しても攻撃的に回転で上書きを狙える素晴らしさがありました。非常に高い弧線を描くラケットでした。

硬いラバーと相性が良い!

 katsuo000はVirtuoso+に、粘着ラバーや硬いラバーをあわせていました。というのはVirtuoso+はラバーのポテンシャルを出しやすく、かつ柔軟さを持つラケットですので、軟テンション系ラバーはおそらく、回転性能を逆に落としてしまうようにも感じました。あわせたラバーはTenergy 05 Hard(テナジー05ハード)やDignics 05(ディグニクス05)、Hurricane NEO III Blue Sponge(キョウヒョウNEO3ブルースポンジ)などになりますね。スピード性能がやはり少し低いので、スピン系テンションラバーとあわせた方が万人受けすると思います。 

おすすめのラバー組み合わせ(あくまでも個人の感想)

フォアラバー

Dignics 05(ディグニクス05)

Tenergy 05 Hard(テナジー05ハード)

Rasanter R53(ラザンターR53)

Q5(キューファイブ)

バックラバー

Omega VII Tour(オメガ7ツアー)

Tenergy 05(テナジー05)

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打

ロングボールやラリーでのドライブ

面を開いたドライブ

対下回転に対するループドライブ

対下回転に対するスピードドライブ

カーブ/シュートドライブ

ブロック

カウンタードライブ

ストップ

ツッツキ

フォアフリック

バックハンド系

軽打

ロングボールやラリーでのドライブ

対下回転に対するループドライブ 

対下回転に対するスピードドライブ

カーブ/シュートドライブ

ブロック

カウンタードライブ

ストップ

ツッツキ

チキータ

他ラケットとの比較(あくまでも個人の感想)

回転

回転のかけやすさ

スピード

飛距離