レビュー

シェイクラケット比較! 〜分類&評価について〜

シェイクラケット比較!

 卓球のラケットってラバーほどではないですけど数が多くて、どれがどう良いのかよくわかりませんよね!ラバーほど簡単に全てを比較することは難しいのですが、各メーカーのシェイクラケットの公表スペックをメーカーの垣根を超えて分類・比較して行きたいと思います!イチ卓人の主観を軸に行いますが、参考にしていただければ幸いです!

シェイクラケットを3つに分類!

 シェイクラケットは無数にありますが、現在人気の高いラケットタイプを軸に大きく3つに分類しようと思います!この3つへ分類することで、大雑把ではありますが比較・理解がしやすくなると考えます。各分類の中なら公表スペック上の比較であっても大きく外れにくいとも考えます。3つの分類は以下になります。
 1つ目の分類はインナーカーボンラケットになりますね。近年、トップ選手を中心に明らかにインナーカーボンラケットが主流となりつつあるとkatsuo000は感じています。インナーカーボンラケットは、アウターカーボンラケットよりも後に登場したこともあって、今後も多数のラケットが販売されるのではないかと想像します。アウターカーボンラケットよりも球持ちが良くてコントロールしやすく、木材系ラケットよりもスピードが出せる、まさに最もバランスの良いラケットタイプと言えるでしょう!スピン系テンションラバーを使う選手は徐々にこのインナーカーボンのラケットタイプを使用する選手が増えてきていると思いますね。
 続いて、2つ目の分類はアウターカーボンラケットですね!打球感は硬いですが、カーボンらしい高いスピード性能が特徴です。過去にはトップ選手で主流だったラケットタイプと言えるでしょう。選手の戦型やラバーによっても異なりますが、粘着ラバーを使用する選手、とりわけ中国男子トップ選手の使用率の高いラケットタイプになると言えるでしょう。中国選手のメインラバーである粘着ラバーの低いスピード性能を、アウターカーボンラケットの高いスピード性能で補う組み合わせが主になりますね。近年、中国製ラバー以外でも粘着ラバーが増えつつあり、もしかしたら改めてアウターカーボンラケットがトップ選手層の間で増える可能性もあり得ると思います。見逃せない分類となりますね。
 最後の3つ目の分類が木材系ラケットになります。なお、katsuo000の独断で本ブログではカーボンの入っていない特殊素材系のラケットは木材合板系ラケットに分類していきます。5枚合板や7枚合板系ラケット、アウター特殊繊維ラケットやインナー特殊繊維ラケット、単板ラケットもこの木材系ラケットに分類させていただきます。最も種類や幅の広い分類のラケットタイプになりますね。各分類のラケットについてそれぞれ言及していきます。

1. インナーカーボンラケット

 インナーカーボンラケットというと、トップ選手では張本智和選手中国のMa Lomg(馬龍)選手が使用している分類のラケットになりますね!球持ちのあるラケットタイプであるインナーカーボンラケットは現在徐々に徐々に卓球界を席巻している感じです。特にインナーカーボンラケットが今後席巻してくると強く感じる点として、次のような事実を挙げさせていただきます。
 ・2020年1月の全日本選手権大会男子優勝の宇田幸矢選手のラケットはインナーZLC
 ・2020年4月Butterfly(バタフライ)ラケットの新商品は主にインナーカーボンラケット
 (張本智和シリーズの拡充)

 ・バタフライのパンフレットにおけるラケット表で表の一番上にインナーカーボンが配置↓

 インナーカーボンラケットは板の中心材の板付近にカーボン素材を挟んだラケットですので、強くぶつけるようにボールを打球した時にカーボンらしい硬さと弾みとスピードを感じるラケットになりますね。少しブレード厚さの厚いラケットも多いですが、基本的には6.0 mm前半くらいの厚さのラケットが多いと思います。このラケットタイプは前述した通り、今後も種類が増えるのではないかと想像します。インナーカーボンラケットの種類が増えると考える理由は、現行の卓球ではプラボールになって反応速度に加えて筋力やパワーも必要となりつつあること、後陣から巻き返す戦型よりも前陣カウンター多用の線型の方が主流となりつつあること、の2つが主な理由です。筋力とパワーが必要である一方で台上や前陣での安定感も求められるわけですが、アウターカーボンラケットで台上をこなすには天才的なタッチセンスを要します。アウターカーボンラケットしか選択肢がなければ、卓球選手には卓球的センスと天才的なタッチセンスを要し、選手の幅が狭くなりやすいでしょう。インナーカーボンラケットの登場と扱いやすさと威力がバランスされることで、より多くの卓球アスリート、卓球選手が活躍できるようになったと思います。
 個人的な印象ですが、軽打時やラバーにのみくい込ませた時の弾みと、厚くラケットの芯まで響くようにぶつけて強打した時の弾みが異なると感じ、扱いに慣れが必要と感じました。トップ選手のように練習時間の確保ができるのであれば別ですが、個人的にはアウターカーボンラケットからインナーカーボンラケットへの移行は人によって時間を要すると感じました。用具を変更する場合はこの変化を想定した方が良いでしょう。

2. アウターカーボンラケット

 アウターカーボンラケットの使用者として代表的な選手はドイツのTimo Boll(ティモ・ボル)選手になりますね。生きる伝説ティモ・ボル選手を中心に水谷隼選手といった日本のトップ選手も使用する分類のラケットタイプがアウターカーボンラケットになりますね。近年のアウターカーボンラケットの主流は主にブレード厚さの薄いラケットになってきています。過去にはブレード厚の厚いアウターカーボンラケットも多くありました。ブレード厚の厚いアウターカーボンラケットの方向性は日本式ペンの1枚ヒノキ単板系ラケットの延長線のような方向性のアウターカーボンラケットになりますね。現在の王道となりつつあるブレード厚さの薄いアウターカーボンラケットは、ブレード厚さがだいたい6.0 mm前後のラケットというのが特徴となります。ブレード厚さが薄くなることで回転のかけやすさと回転性能が高くなるラケットタイプになりますね。katsuo000が現在メインで使っているラケット、Zhang Jike ZLC(張継科ZLC)もこのカテゴリーに分類されるラケットになります。トップ選手では、キング水谷隼選手が使用するMizutani Jun ZLC(水谷隼ZLC)や、インターハイ王者であり全日本選手権3位の戸上隼輔選手の使用するZhang Jike ALC(張継科ALC)も板薄アウターカーボンラケットと言えるでしょう。
 アウターカーボンラケットの特徴は、スピード性能が高く後陣からの巻き返しが可能ですが、アウターにカーボンを配するラケット設計ですので、打球感が硬く扱いがやや難しい、というものになります。ただし近年注目を浴びつつある粘着ラバーと組み合わせることで粘着ラバーの低いスピード性能を補うといった組み合わせが流行りつつあります。中国トップ選手でも人気で、Zhang Jike(張継科)選手やFan Zhendong(樊振東)選手といった選手がViscaria(ビスカリア)またはそれとほぼ同タイプのラケットを使用しているのはとても有名でしょう。アウターカーボンラケットでも、主流はArylate Carbon(アリレートカーボン)やAramid Carbon(アラミドカーボン)といった柔らかく扱いやすいカーボン素材を配したアウターカーボンラケットになるでしょう。

3. 木材系ラケット

 最後は木材系ラケットになります。インナーカーボンラケットが流行するということは球持ちの良い合板系ラケットも、もちろん人気があると言って過言はないでしょう。合板の人気を後押しする情報として、ファンタジスタSimon Gauzy(シモン・ゴーズィー、フランス)選手やハードヒッターHugo Calderano(ウーゴ・カルデラノ、ブラジル)選手は木材系のラケットを使用しているという事実があると思います。カルデラノ選手は2020年に入って、Hugo Hyper Axylium(ウーゴ・ハイパーアクシリウム、HAL)というアウター特殊素材系のラケットへ変更した様ですが、HALはアウターカーボン系ラケットではなく、Hyper Axylium(ハイパーアクシリウム)という特殊素材繊維がアウターに入った、木材系ラケットに近い打球感覚のラケットになるようです。つまり木材よりのラケットを使用されているということですね!
 木材系ラケットに分類されるラケットは種類が多く、さらに分類できるので、念のため少し言及しておきます。まず最も基本的な種類と言えるのが5枚合板系ラケットになります。5枚合板ラケットは近年ブレード厚さが厚くなってきて6.0 mm〜7.0 mmのものが多くなりつつある印象です。5枚号版ラケットはブレード厚さを厚くすることで飛距離を補う設計のラケットが主流となりつつあるのだと思います。次に多い種類が7枚合板系ラケットになりますね。7枚合板系ラケットはブレード厚さがだいたい6.0 mm後半から徐々に徐々に薄くなってきている印象です。7枚合板といえば威力のあるパワーボールのイメージが強いですが、7枚合板の威力を維持しつつ回転性能を補うためにブレード厚さが薄くなりつつあるようです。そして特殊素材(カーボンなし)系のラケットは、基本的にはブレード厚さは薄いラケットが多い印象です。カーボンなし特殊素材系ラケットの特徴として木材系ラケットの回転性能や球持ちを維持しながら、狭いスイートスポットを広げたり威力を高めたり軽量化しているラケットが多いですね。

各分類のシェイクラケット

今後、こちらにリンクを貼り付けていきますね。

1. インナーカーボンラケット

2. アウターカーボンラケット

3. 木材系ラケット

 まとめていくとラケットの打球感覚を想像しやすいのが、特殊素材ありのラケットになりますね!特殊素材が入っていれば特殊素材特有の硬さを感じるはずですし、その特殊素材の説明も各メーカーが豊富に発信してくれているのでわかりやすいです。どうしても特殊素材ありのラケットは木材系ラケットよりも高くなりますのでどのような付加価値があるのか発信するために特殊素材の説明は必須となるのでしょう。カーボンがなければ、特殊素材繊維となりますので聞いたことのない素材でもカーボンほど硬いことはないでしょう。そういったことからカーボンの有無問わず、ラケットの打球感覚はだいたいイメージが湧きます。
 一方で問題は5枚合板系のラケットになります。正直一番打球感やラケットの特性を想像することが難しいラケットは5枚合板系のラケットになりますね!ビギナー用からジュニア選手用、トップ選手も使用できるもの、とかなり多岐に渡ります。一方で情報がブレード厚さと重量くらいになるので情報が正直少なすぎると言えます。同じブレード厚さでも構成する木材に関する情報が少ないとどうしても打球感が想像しにくいです。上板にもちいられる木材の情報がもう少し得られるのであれば、まだ想像しやすいのですが、それらの情報がないと想像はかなり外れている気がします。もちろん板厚と上板以外にも打球感へ影響する要素(例えば重心、グリップ形状、貼り合わせる接着方法、など)はありますが、最低限上板の素材を示して欲しいなーなんて思ってしまいますね。今後情報を更新できるのであれば更新していきます。

レビュー Spin Art(スピンアート)(廃盤)

説明

 既に廃盤となってしまった、Butterfly(バタフライ)のSpin Art(スピンアート)についてレビューさせていただきます。2020年現在、市内のオープン戦ならギリギリ使っていいと思いますが、、、公式戦では使えない、使わない方がいいラバーになりますね。
 *廃盤になったラケットは使用可能。廃盤になったラバーは使用不可。

 このスピンアートはスポンジにモンスターラバー、Tenergy(テナジー)シリーズと同じSpring Sponge(スプリングスポンジ)を使用しています。しかもシートには微々粘着シートを使用したラバーで、2020年の用具界の台風の目、Dignics 09C(ディグニクス09C)と類似のカテゴリーのラバーになりますね!バタフライでは「粘着性ハイテンション」ラバーとタイプ分類しています。「粘着性ハイテンション」と言う言葉に心が踊ったのは自分だけですかね。テクノロジーはテナジーと同じ、「ハイテンション」、「スプリングスポンジ」の2つになります。試合に出ていてもなかなか見なかったラバーになりますね。

 使用していた選手で有名な選手は、全日本代表・卓球人気の立役者、福原愛選手になりますね!廃盤になって、時代が変わっていくことを感じます(オジサン発言ですね)。余談ですが、スポーツに限らず変化の激しい時代ですね!この変化を楽しめるくらいの余裕が欲しいものです汗

性能値

 バタフライさんの公表性能値になります。

 スピンはTenergy 05(テナジー05)と同じ11.5です。スポンジ硬度は一方で硬度はかなり硬いですね。ディグニクス09Cよりも硬いラバーになります。

スピンアートの貼りと重量

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 実際にパッケージを開けてみると目に入ってくるのはスポンジがオレンジで思わずテナジー!?と思える外観です。シートを見るとテナジーではなくスピンアートと書かれていて、触ると本当に気持ち粘着質な触り心地です。粘着と言われないとわからないかもしれないレベルですね。ただ気をつけないと台とべたりと引っ付いてしまいますね。埃や白いラインをもぎ取ってきます。粘着ラバーはついつい表面の埃についついデリケートになってしまいます汗。

Spin Art(スピンアート)
 ハイテンション裏ラバー
 スプリングスポンジ
 粘着性ハイテンション
・Sponge Thickness: 厚(1.9 mm)、特厚(2.1 mm)
・Speed:11.75
・Spin:11.5
・Sponge硬度:48
・廃盤
・76 g(切断前) → 50 g

 ラバー重量は49 gでした。いつもはZhang Jike ZLC(張継科ZLC)に貼るのですが、今回は貼っていないので、省略させていただきますね。ラバー重量がやや重くテナジーよりも3〜5 gくらい重くなるイメージです。平均値をとったわけではないですが標準サイズのラケットで50 g前後の重さになりました。この辺りは粘着ラバーらしい重量だと思います。
 katsuo000の個人の余談ですが、バタフライのマークは、最新のディグニクスなどに採用されている左右対称のマークよりも、一世代前の左右非対称マークがカッコいいって思ってます。スピンアートは左右非対称マークですね!左右対称のバタフライのマークは、あれはあれで良いんですが自分は非対称マークの方が好きでしたね。

 katsuo000はスピンアートを使っていた時期がありました。このスピンアート、本当に良いラバーで、あくまで個人の意見ですが、Dignics 09C(ディグニクス09C)よりも好みなラバーでした。どのように好みなのかレビューさせていただきます。

Spin Artの3つの特徴

1. 粘着ラバーよりの粘着テンションラバー!

 先日販売されたディグニクス09Cと比べると、同じ粘着テンションラバーでも、スピンアートは圧倒的に粘着ラバーよりのラバーになります。つまりHurricane(キョウヒョウ)っぽい打球感のラバーになりますね!ディグニクス09Cよりもハードなラバーなので、もちろん使いこなせば癖球も出せますキョウヒョウ系の癖球というよりもはテナジー05以上にギュルんとホップする感じの癖球ドライブが打てるラバーでした。自分はバック側に貼っていたのでそのような使い方はできなかったのが残念ですが汗。バタフライの中でも異色のラバーだったと思いますね!使いこなすにはかなり難しさのあるラバーですので、廃盤になったのも納得です。
 昨今流行りの粘着テンションラバー、Rakza Z Extra Hard(ラクザZエキストラハード)、Omega VII China Guang(オメガ7チャイナ光)やOmega VII China Ying(オメガ7チャイナ影)、Blue Grip C1(ブルーグリップC1)と比べても遜色のなかったラバーではないかと思いますね。このラバーを廃盤にしてディグニクス09Cを販売すると判断したバタフライは時代を作っていると思います。

2. 弾まないので台上がおさまる!

 自分が一番信頼していたのは、この台上の部分ですね!特にその中でも気に入っていたのがブチギレツッツキです!非常にツッツキが切りやすかったです!自分はツッツキが下手くそでテナジー05では弾みすぎて切ることができなかったんですよね汗。このスピンアートだとツッツキがブチブチ切ることができましたし、チキータやバックハンドドライブも弾まないので思い切り回転をかけることができてやりやすかったです!

3. 価格がテナジーよりも安い!

 もう廃盤なので今では手に入らないラバーで特徴と言えませんが、テナジーシリーズのラバーよりも安かったラバーになりますね!価格が安いのも気に入っていた理由でした。

各技術レビュー

フォアハンド

軽打
 硬いですね!Tenrgy 05 Hard(テナジー05ハード)よりも硬いので当然と言えば当然ですが、打球感がかなり硬いです!

ロングボールやラリーでのドライブ
 少しボールは遅いですね。特に弾くとマッドな打球感しか感じずボールが伸びにくいですね。しっかり回転をかけた方がボールの2速の伸びが良かったですね!

面を開いたドライブ
 さすがバタフライという感じで、スポンジは負けませんね。むしろ自分のスイングスピードの遅さを感じてしまうかもしれません。ただ、キョウヒョウと比べるとスピードは出ますし打ちやすいと感じました。

対下回転に対するループドライブ
 これですね!エゲツナイのが打てます!コントロールもしやすいですね!回転量も良好で、硬さのあるラバーですのでテナジー05以上、テナジー05ハードと同等以上の回転量になっていると思います!

対下回転に対するスピードドライブ
 少し難しいのですが、スプリングスポンジを使っている分、キョウヒョウよりスピードが出ましたね!良いラバーです! 

カーブ/シュートドライブ
 横を入れた方が食い込んで安定すると思いました。

ブロック
 少し回転の影響を受けたり、硬さで落としたりしましたね。難しさを感じました。

カウンタードライブ
 打球点を少し落としたカウンタードライブはやりやすかったですね。

ストップ
 もちろんやりやすいです。切れますね!

ツッツキ
 ブチギレです!

フォアフリック
 球離れが早いので低いボールには難しかったです。

バックハンド系

軽打
 硬いですね。

ロングボールやラリーでのドライブ
 ドライブもあまり回転をかけられなかったと思います。それくらい硬いです。ただミートは良くて、前・中陣からのミートは良かったですね。

対下回転に対するループドライブ
 やりにくくはないのですが、切れていたり深くて球足が速いと落としてしまいそうでした。

対下回転に対するスピードドライブ
 ほぼ無理でしたね汗。どちらかというとミートの方が安定していました。

カーブ/シュートドライブ
 回転量が弱く、曲がらないですね汗

ブロック
 やはり硬いラバーなので難しかったです。落としやすかったです。

カウンタードライブ
 バックでは難しかったです。

ストップ
 やりやすいですね!

ツッツキ
 ブチギレですね!得点源でした。

チキータ
 練習して途中から少し安定しました!

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Dignics 05 > Spin Art ≧ Tenergy 05 Hard > Tenergy 05

スピード
 Tenergy 05 > Spin Art > Hurricane NEO III Blue SPonge

各メーカーのハイエンドラバーの比較 扱いやすさ編

横並びで比較!

 今回は扱いやすさになります。katsuo000は、回転量は最大値だったりスピードだったりを求めてしまいがちですが、、、小学生や中学生、レディースの選手ならむしろこちらの方が参考になるかもしれません。また今後、とにかく粘りに粘れる(テニスでいうところのシコる)に的した用具についても考えていこうと思っていますが、今回は粘れるというよりは、少ないエネルギーで高い回転量やスピードボールが出しやすいもの、という観点で並べました。なお、Rakza(ラクザ)シリーズはまだ試打できておらず今回の比較には入れることができておりません。申し訳ありません。m (_ _)m

10点

Rasanter R48(ラザンターR48)

 1位はandro(アンドロ)さんのラザンターR48です。このラバーはとにかく柔らかくて扱いやすいラバーでした!感覚的にはTenergy 05 FX(テナジー05FX)のような柔らかさです。非常に扱いやすく、それでいて、フォアで思い切りドライブをかければ、それなりの回転量が得られます!柔らかいのでブロックやミート、スピードドライブもやりやすいですね。オススメのラバーになりますね! 少し柔らかすぎて、相手の回転の影響を受けやすいかもしれません。自分は融通の良い方ではないので使わない判断をしましたが、試合でも相手の回転量にあわせて角度調整を的確にできるのであれば、極めて高コスパでハイエンドなラバーだと言えると思います。ポストテナジー戦線の中で抜きん出た存在だと思います!もし中高生くらいで、基礎をある程度覚え、ドライブもできるようになったくらいの子で、スピン系テンションラバーを探しているのであれば、試しみる価値はかなり高いと思いますね!下手にTenergy 05(テナジー05)を使うよりも今の卓球にあっていると思います!

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Target Pro GT-H47(ターゲットプロGT-H47)

 2位はcornilleau(コニヨール)のターゲットプロGT-H47です。少し回転量が大人しいと感じましたが、スピードドライブ時のラバー・スポンジの強さを感じながらも、ツッツキも低くおさまり扱いやすく、ミートもやりやすく、とても良いラバーだと思います。日本では知名度も高くなく、価格も高いラバーではあるのでなかなかハードルは高いと思いますが、R48と比べて回転量が落ちる分、相手の回転に対しても鈍感なラバーであるとも感じました。テナジー05のようなオートマなラバーではありませんが、テナジー05よりもミートもやりやすくて扱いやすく、何より回転の影響を受けない部分は非常に好印象でした。ニッチな分、試合で使っている人は少ないと思いますので、個性を出しつつ、安定を求めたいのであれば、アリだと思います!

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9点

Dynaryz AGR(ダイナライズAGR)

 3位はjoola(ヨーラ)の最新ラバー、ダイナライズAGRです!このラバーもかなり扱いやすかったです!50 gあったので、少し重く、AGRもjoolaさんではハードなスポンジ搭載となっていますので、3位です。試打したことありませんが、硬度を落としたDynaryz ACC(ダイナライズACC)はもしかしたらこの上に来るのかもしれません。ダイナライズAGRは柔らかくて扱いやすいのに、回転量があるボールが打てました。弱い力で強烈なドライブがガンガン打てます!少し弾みが強く飛距離が出やすいので、アウターカーボンではなく木材やインナーラケットと組み合わせることで、より扱いやすくなると思います。

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Blue Storm Z1 Turbo(ブルーストームZ1ターボ)

 4位はDONIC(ドニック)さんのブルーストームです。このラバーは回転はあまりかからないのですが、ボールが直線的な弧線を描いて安定させやすいラバーでした。スピードボールの安定感が非常に高かったです。コスパもよく面白いラバーだと思います。粘着ラバーやスピン重視のスピン系テンションラバーと組み合わせることで、相乗効果の高いラリーをすることも可能だと思います!相手の回転の影響は受けにくいのでカウンタードライブもかなりやりやすいと思います!こちらもオススメですね。

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Blue Fire JP01 Turbo(ブルーファイヤJP01ターボ)

 5位は4位に引き続き、DONIC(ドニック)のブルーファイヤJP01ターボになりました。こちらの方が回転量のあるボールが打てます。JP01ターボはそこまでスポンジは硬くなく、扱いやすい上に弧線が非常に高いので、下回転を持ち上げるのも非常にやりやすいと思いますね!ブルーストームと比べるとスピードは落ちますがその分、回転性能は中の上くらいにはあるのである程度回転での勝負も可能になります。爆発力があるわけではないですが、安定感と扱いやすさのあるコスパの良いラバーだと思います!

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以下は今後コメントしていきます。

各メーカーのハイエンドラバーの比較 ツッツキ&ストップ編

横並びで比較!

 今回はツッツキ&ストップになります。近年、プラボールの変更に伴いツッツキを切ることが難しくなってきました。トップ選手のプレイを見ていると相手の3球目を封じるためにストップ&ツッツキの価値は非常に重要になりつつあると思いますね。なお、Rakza(ラクザ)シリーズはまだ試打できておらず今回の比較には入れることができておりません。申し訳ありません。m (_ _)m


 各メーカー、ツッツキとストップを強調することは少ないですよね。実際ツッツキとストップにこだわっている選手は多くはないと思います。ただ近年、katsuo000はツッツキを本職使用の基準に入れるようになりましたね。

10点満点

Dignics 05(ディグニクス05)

 相変わらずディグニクス05です汗。このラバーはディグニクスシリーズの中でも抜群にツッツキがしやすいと感じています。何が素晴らしいかというと、多少角度があっていなくても上書きツッツキができてしまうのが非常に重要なポイントだと思っています!短いタッチでカツっと回転をかけることができるので、ストップも切ることができますね。この切れ味は粘着ラバーを彷彿としますね!自分にはTenergy 05(テナジー05)やTenergy 05 Hard(テナジー05ハード)ではディグニクス05でできるような質の高いツッツキを打つことができませんでした。とにかく素晴らしいツッツキ性能ですね!是非このラバーを使う際はツッツキを試していただきたいですね。

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9点

Hurricane NEO III Blue Sponge(省チーム用キョウヒョウNEO3ブルースポンジ)

 Double Happiness Shanghai(DHS)のキョウヒョウブルースポンジです。ツッツキは切れるのですが、しっかり自分から積極的にボールを持って接地時間をある程度持たせないと切りにくいのですが、おさまりやすさや止めやすさは、やはり群を抜いて高いので9点とさせていただきました。粘着ラバーですので、当然と言えば当然かもしれません。

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8点

Hurricane Pro III Turbo Blue(キョウヒョウプロ3ターボブルー)

 Nittaku(ニッタク)さんのハイエンドラバーがランクインですね。やはり硬いのでツッツキ&ストップは非常にやりやすいです。特にターボオレンジと比べたらストップが特に止めやすいですね。粘着ラバーですので当然の性能だと思います。DHSのキョウヒョウと比べると板の硬さを感じやすく、弾きやすく回転の最大値も低いと感じたので、8点とさせていただきました。

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Hurricane Pro III Turbo Orange(キョウヒョウプロ3ターボオレンジ)

 同じく8点で4位にキョウヒョウプロ3ターボオレンジですね。やはり粘着ラバーはツッツキがやりやすいですね。上書きしやすいです。スピードが出ない分、当然と言えば当然だと思います。硬さが少し柔らかい分、ストップが止まりにくく回転量の最大値も低いと感じました。

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Rasanter R53(ラザンターR53)

 5位はandro(アンドロ)のラザンターR53になります。スポンジが硬く、球離れが速いので簡単ではなかったですが、回転量の最大値は高く、質の高いツッツキをしやすかったです。また硬いスポンジのおかげでストップもしやすく、評価の高い結果となりました。

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Q5(キューファイブ)

 6位はmizuno(ミズノ)のQ5です!このQシリーズは非常にツッツキが低くおさまりやすくて好印象でした。しかし残念ながら回転量がやや弱く、その分、低い順位となっています。もっと回転性能が高いと評価が高くなるのですが、それでもストップのしやすさは抜群にあるので、非常に良いラバーだと思いますね。

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Tenergy 05 Hard(テナジー05ハード)

 7位はテナジー05ハードです。切るのは難しかったですが、ストップがしやすかったですね。しかも打球点が遅くなってもツーバウンドさせたりハーフロングにできるのが非常に好印象でした。相手の3球目や4球目を封じることができるラバーだと感じましたね。

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Dignics 09C(ディグニクス09C)

 8位はディグニクス09Cになります。正直このラバーは粘着ラバーらしさを感じませんでしたね。想像以上に台上が浮きやすく、入りはしますが棒球になりやすいと感じました。食い込みが良すぎるのだと思いますね。当てるだけではなくしっかり接地時間を長くして回転をかけてあげると、良いのかもしれません。粘着ラバーの中では、ディグニクス09Cのツッツキ&ストップは評価が低い結果となりました。

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Target Pro GT-X51(ターゲットプロGT-X51)

 cornilleau(コニヨール)のターゲットプロGT-X51が9位になりました。このラバーは非常に懐が広く、ドイツ製ラバーらしい相手の回転の影響を受けにくさと、それでいてしっかり切ることもできて好印象でした。弾みはまずまずあるのでストップを切ったりするのは難しいのですが、ツッツキが低くおさまるところが非常に良いと感じましたね。

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Fastarc G-1(ファスタークG-1)

 10位はNittaku(ニッタク)のファスタークG-1です。このラバーは回転性能が高いですね。またドイツ製ラバーらしい回転の影響を受けにくい部分もあって攻撃系の技術よりもブロックやラリーに好印象を感じました。回転性能は高いですが、癖もあるので少し慣れないと回転をかけにくいとも感じたので10位にしました。日本で最も売れているラバーの高い回転性能を感じましたね。

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以下は今後コメントしていきます。

 回転性能が高いからツッツキやストップがしやすいわけではなく、やはり回転の影響を受けやすくて弾みやすいラバーは低い順位になりやすいと思いました。また回転性能はおいておいて相手の回転の影響を受けにくく、ツッツキとストップがおさまりやすいラバーとしてドイツ製ラバーが挙げられると感じました。今後も更新していきますのでどうぞよろしくお願いします。

各メーカーのハイエンドラバーの比較 重量&硬度編

横並びで比較!

 今回はラバー重量になります。随分見ていただいているようで、当ブログの人気のページの1つになります。ラバーはゴム製品で同じ厚さ色のラバーでも個体差が生じると言われています。平均値や標準偏差をとっているわけではありません。katsuo000が購入したラバーの重量をメモしているにすぎないのであしからず。個体差が生じたとしても、一定の指標にはなると思いますのでご参考いただければ幸いです。m (_ _)m

  • 2022年5月 久々の更新を実施しました。もう硬度も一緒に掲載します。よろしくお願いします。

ブランド別

重量順(重→軽)

 各メーカーの標準的なハイエンドラバーは基本的には48 g前後におさまりますね。表ソフトラバーは別ですが裏ソフトラバーで48 gよりも軽いとなると、回転性能だったり、エネルギーロスだったり、を感じやすくなります。重いラバーほど硬くてマッドな打球感になりやすいです!重ければ良いというものではありませんが、重量からある程度どのようなラバーかイメージできると思います。
 個人的には、これらのデータと硬度のデータからだいたいどのようなラバーか、数字から予想できるようになってきました。やはり科学の力は素晴らしくて、重量、硬度など客観的な数値はあまり嘘をつきません。
 各重量範囲で注目のラバー、重量の割に扱いやすい、性能が高いラバーについてコメントさせていただきますね!

65 ~ 54 g

Omega VII China Ying(オメガ7チャイナ影)

 XIOM(エクシオン)のオメガVIIチャイナ影。ポイントは3つです。
 ① 重いのに弾む!回転をかける意識をしないとボールが軽くなってしまうくらい弾む!
 ② ツッツキがブチ切れる!スピードロングサーブもブチ切れる!
 ③ ループドライブの回転量がエグイ!これぞまさに粘着テンションラバー!圧倒的癖球はキョウヒョウに近い!

 極めて扱いにくいラバーですが、そのポテンシャルは非常に高いと感じたのが、オメガVIIチャイナ影になります。慣れてしまえば良いのでしょうが、慣れるまでに相当時間と練習量が必要になるかもしれません。扱い切れればまさに唯一無二!

Omega VII Hyper(オメガ7ハイパー)

 XIOM(エクシオン)のオメガ7ハイパーです。ポイントは3つですね。
 ① オメガ7シリーズのラバーは基本的には非常に硬くて粘着ラバーのようなマッドな打球感なのですが、シリーズの立ち位置はスピードに特徴を持つシリーズになります。こちらのオメガ7ハイパーも非常に硬いラバーではあるのですが、硬い打球感の割にはスピード性能が高く、しかも硬いラバーでもあるので回転性能も高いラバーになっています。従って結構扱いやすいラバーになると思います!海外のレビューサイトではオメガ7シリーズは高評価されていることを見たことがあります。オメガ7シリーズのラバーは「ドライブはこう打つもの!」というわけではなく「ドライブは様々な打ち方ができてしまう!」と感じるラバーシリーズだと思いますね。
 ② 実はDignics 09C(ディグニクス09C)のように、台上ではストップはしっかり止まって、思い切りチキータを打ってもオーバーしない一方で、下がってもスピードの出せるラバーの1つだと思いますね。
 ③ 粘着テンションラバーが増え、テンションに極めて近い粘着テンションラバーや、いいとこ取りの粘着テンションなど選択肢が増えましたが、逆のラバーはほとんどなかったと思います。このオメガ7ハイパーは極めて粘着ラバーに近いスピン系テンションラバーだと思いますね。無二の特徴で面白いラバーだと思います。

 以上3点からオメガ7ハイパーについて言及させてもらいました。ご参考まで!

DNA Platinum Extra Hard(DNAプラチナXH)

 STIGA(スティガ)のDNAプラチナXHです。ポイントは3つですね。
 ① テナジー05!グリップ感覚が非常に良い!ついにここまで来た!ポストテナジー!
 ② R53やMX-Dと比較しても球持ちを感じやすい粒形状!最も05っぽいラバー!
 ③ 硬さを感じにくい扱いやすさ!

 このラバーは衝撃でした。もうテナジー05じゃなくていいじゃんと思います。しかもテナジー05は確かにハード、普通、FXと硬度を3段階選べますが、DNAプラチナは4段階選べます。その分テナジー05と比べるとちょっと重たいかもしれません。かなりオススメなラバーになります!

Target Pro XD-52.5(ターゲットプロXD-52.5)

 cornilleau(コニヨール)のターゲットプロXD-52.5です。ポイントは3つです。
 ① 球が走るのに、おさまるし回転もかかる!チート感!
 ② めちゃめちゃ扱いやすい!ドイツ製ラバーのイメージが変わる!
 ③ テナジー80っぽいラバー!

 ターゲットプロXD-52.5もかなり良かったですね。ドイツ製ラバーはそこまできたって感じのラバーです。R53よりも球持ちを感じやすく硬さも感じにくいと思います。その分、荒々しさはR53の方が上かもしれません。多少重たいのですが、その分性能は高く、あとは使い手次第と感じさせるラバーですね!

52 ~ 51 g

Rasanter R53(ラザンターR53)

 andro(アンドロ)さんのRasanter R53です。52 ~ 51 gはまだまだ重たい重量だと思いますが、その中でも取り上げたいと思うラバーはR53になりますね!このラバーのポイントは次の3つになりますね。
 ① えげつない回転性能!Tenergy 05(テナジー05)やTenergy 05 Hard(テナジー05ハード)顔負けのえげつない回転性能を持っています!値段も割引がつけば5,000円くらいなのでテナジーからの乗り換えはありだと思います!
 ② 52 gの重さの割には柔らかい!食い込みが良い!バックでは難しさを感じましたが、フォアではむしろ柔らかさを感じましたね。食い込みが良いので、軽い力でえげつない回転量のドライブが打てているようでした!
 ③ 他のラバーにはないR53らしいドライブ!非常に生き生きとしたドライブが打ちやすいラバーだと思いますね。

 以上になりますね。52 gと重いと言えば重いののですが、それに見合う性能や特徴を持っていると断言できると感じました。非常に良いラバーで本職使用はしていないもののお気に入りのラバーになりますね。

50 g

Dynaryze AGR(ダイナライズAGR)

 Joola(ヨーラ)さんの新作ハイエンドラバー、ダイナライズAGRですね。50 gでしたが非常に扱いやすく50 gを感じさせないラバーでした!扱いやすいのに威力は50 g並にあったと感じています。テナジー05ハードを柔らかくしたようなラバーだと思います!

49 ~ 47 g

Tenergy 05(テナジー05)

 モンスターラバーを挙げさせていただきました!テナジー05は非常に扱いやすいラバーですよね。少し硬いのであればFXもあります。初級者で使うのは変な癖がつくかもしれませんが、中級者以上であればどんなタイプの選手でも質の高いボールを打つことができます。それでいて47 gは驚きの軽さだと思いますね。トップ選手も使用者が多いラバーであるのは納得だと思います。

各メーカーのハイエンドラバーの比較 カウンタードライブ編

横並びで比較!

 あくまでもkatsuo000の個人的な見解になってしまいますが各社のハイエンドラバーを比較していきます!今回はカウンタードライブになります。katsuo000の個人的見解になりますのでご留意ください。
 なお、Rakza(ラクザ)シリーズはまだ試打できておらず今回の比較には入れることができておりません。申し訳ありません。m (_ _)m

 カウンタードライブは種々あると思いますが、回転の影響を受けにくいほど、またボールを持って上書きできると感じたラバーほど上位にしています。それではいきましょう!


 異論は多々あると思うのですが、個人の感覚としては上記のような順番になると感じました。あくまでも個人の意見ですが、ご参考いただければ幸いです。

10点満点

Dignics 05(ディグニクス05)

 1位は10点満点でディグニクス05になりました。使いはじめて一番気に入っている特徴が、このカウンタードライブのやりやすさになりますね。弧線が上に上に上がるラバーではありますのでオーバーミスは気をつける必要がありますが、逆にその弧線の高さに慣れてどのようにスイングすれば良いかわかれば、どんなドライブに対してもカウンターをあわせやすいと感じさせるラバーでした。またkatsuo000はそこまでカウンタードライブを試合で使えるほど上手ではないですが、このディグニクス05を使えば、上書き系の回転量重視のカウンタードライブから、スピード系のカウンタードライブまで自由自在に使い分けられると感じさせてくれました。このようにカウンタードライブがやりやすいと感じられる理由を考えてみると他のラバーと比較して大きく2つあると思います。
 1. シートが強く相手の回転に対して影響を受けにくい!
 ディグニクスシリーズ全般で言えることなのですが、相手の回転の影響を受けにくいと感じています。試合で初めて使ったときはカウンタードライブはあまりできませんでしたが、回転を喰らわないためにブロックが安定することで、勝ちを拾うことができたほどです。相手の回転量をある程度キャンセルできる性能があるためにカウンタードライブも安定するのだと思います!
 2. 回転性能が高い!
 同じくディグニクスシリーズに言えることですが、回転性能が高いために相手の回転を上書きすることもしやすいだと思います。本当にディグニクスシリーズは高性能ラバーだと思います。
 上記の2点に加えて、ディグニクス05は球持ちが良くて球を持つことができるため非常にカウンタードライブがやりやすいと感じました。華麗なカウンタードライブが際立つ愛工大名電の横谷晟選手もディグニクス05を使っていて、彼のプレイを支えているのではないかと勝手に注目しています。

Dignics 80(ディグニクス80)

 2位はディグニクス80になります!このラバーも本当にカウンタードライブがしやすいと思いました。本当に僅差ですが、2位になった理由は球持ちです。ディグニクス05とディグニクス80の球離れの感覚は似て非なるものです。どちらかに慣れればなれるほどに、もう片方で使った時に非常にやりにくいと感じるのではないかと思います。この感じはTenergy(テナジー)シリーズでもあるように思いますね。なので普段Tenergy 80(テナジー80)を使っているならディグニクス80の方がカウンタードライブしやすいと思うかもしれません。

9点

Dignics 64(ディグニクス64)

 続いて3位はディグニクス64となりました。上書き系のドライブよりはスピードの速いミートに近いカウンタードライブがやりやすかったです。カウンタードライブでミート系がやりやすいラバーは少ないと思います。逆に打球点を落とすと少し弧線が弱いのでオーバーミスが多くなりやすいと感じました。この辺は正直慣れかもしれません。

Dignics 09C(ディグニクス09C)

 ディグニクス09Cが4位になります。このラバーが4位になった理由は、他のディグニクスシリーズと比較して若干ですが回転の影響を受けやすいと感じたためですね。スポンジ硬度は他のディグニクスシリーズよりも圧倒的に硬いのですが、自分は逆に柔らかすぎると感じてしまったくらいです。ディグニクス05よりもさらにラケットを被せてスイングしないと今までにないくらい弧線が上に上がるのでオーバーミスしすぎる感じがありました。微粘着シートによってディグニクスシリーズの中で最も球持ちのあるラバーであるために、相手の回転の影響もくらいやすいのだと思います。相手の回転の影響を受けてオーバーミスしやすいと感じたのでディグニクスシリーズの中では最も低い順位にさせていただきました。
 人によっては、または使い込めば、カウンタードライブしやすいと感じると思います。特に球持ちを活かして打球点を落とした上書き系カウンタードライブがやりやすいと思います。

V>15 Extra

 V>15 Extraが5位になります!このラバーも稀有なスピード系カウンタードライブがやりやすいと感じたラバーになりますね。シートが硬く相手の回転の影響を受けにくいためにカウンタードライブがやりやすいのだと思います。使っていて非常に好感触で本職使用するか迷いましたが、重量の重さとツッツキの難しさを感じたので見送りました。それでもトップ選手が使用する事実には納得の性能だと思います!

以下は今後コメントしていきます。

 カウンタードライブの評価はまずは相手のコートに入れやすいか、の割合が強かったです。使い込めば順位は必ず変わると思いますので、参考程度にとどめていただければと思います。
 今後も徐々に更新していきたいと思いますのでよろしくお願いします。

 

各メーカーのハイエンドラバーの比較 スピードドライブのスピード編

横並びで比較!

 あくまでもkatsuo000の個人的な見解になってしまいますが各社のハイエンドラバーを比較していきます!今回はスピードドライブの速さということになります。katsuo000の個人的見解になりますのでご留意ください。
 なお、Rakza(ラクザ)シリーズはまだ試打できておらず今回の比較には入れることができておりません。申し訳ありません。m (_ _)m

 Zhang Jike ZLC(張継科ZLC)に貼って試打しているので、正直難しい判断でした。弾まないラバーでも飛距離もスピードも出やすいためですね汗。ディグニクスシリーズは粒形状と公表性能値を流用しています。なお、張継科ZLCで試打できていませんが、使って明らかにえげつない速さと感じたBryce Highspeed(ブライスハイスピード)もランキングに入れさせていただいてます。

 今回はスピードドライブの純粋な速さ、という観点で並べさせていただきました。スピードドライブのスピード編ということです。異論は多々あると思うのですが、個人の感覚としては上記のような順番になると感じました。あくまでも個人の意見ですが、ご参考いただければ幸いです。

 スピードドライブの速さに加えてスピードドライブの打ちやすさも考慮しています。

10点満点

Brice Highspeed(ブライスハイスピード)

 このラバーのスピードはえげつないです!個人的な感想は、過去有機溶剤を塗り込んだスペクトルってイメージですね。今の表ラバーは柔らかくて回転性能も高いと思いますが、飛距離は出にくいですよね。有機溶剤を練り込んだ表ラバーは飛距離も出るしスピードもエゲツなくて好きでした。それを彷彿とするような、直線的なドライブがガンガン打てます。そのスピードは多分木材合板に貼ってもアウターカーボンかと思えるようなスピードが出ると思います!ただし、弾みすぎるのでツッツキ、ストップがこれまた難しくなります。ただブライスハイスピードのスピード性能は他のラバーの群を抜いて圧倒的に1番ですね。また回転性能も高く、柔らかいラバーでもあるのでしっかり食い込んで弧線も描きます。非常に面白いラバーだと思いますね、使いこなすことができれば!

9点

Dignics 64(ディグニクス64)

 続いてスピード性能が高いのはディグニクス64です。やはりこのラバーはスピードが出ますね。ディグニクスシリーズがめちゃめちゃスピードが出るラバーシリーズなのですが、ディグニクス64およびディグニクス80は本当にスピードが出ますね。64は特にミートが良かったです。スピード性能が高いですね!それでいてディグニクスシリーズですのでカウンタードライブがとてもしやすいです!ブライスハイスピードは柔らかいと感じるラバーですが、ディグニクス64はまずまず硬さを感じ、その分、カウンタードライブがやりやすいラバーになります。ディグニクスシリーズということで回転がかかり弧線を描きやすい分、ブライスハイスピードよりも劣る2位となりました。

8点

Dignics 80(ディグニクス80)

 8点、3位はディグニクス80です!ディグニクスシリーズは今販売されているラバーの中で最も有機溶剤を塗ったような感覚のラバーだと思っています。Butterfly(バタフライ)の技術力はものすごいと思いますね。有機溶剤の感覚がわかる方も減ってきましたし死語になりつつあると思います。kastuo000ももちろん、今メインで使っている張継科ZLCには一切有機溶剤は使っていませんが、学生時代はとにかく有機溶剤を使う時代でしたのでまだ感覚は残っています。ディグニクスシリーズは貼り立てから1、2週間はかなりイキイキしていて有機溶剤を塗ったのではないかと思うような手応えの打球感が続きますね。もちろんツッツキとか軽打では感じませんが下がって、ミート気味に打った時が最も有機溶剤感を感じます。有機溶剤感があるということは、スピードが速いということですね!ディグニクス80も非常にスピードが出ます!8点ですね!

7点

Dignics 05(ディグニクス05)

 ディグニクス05は4位になります!ディグニクス05は回転がめちゃめちゃかかるのにスピードが本当にえげつないのです。最強のラバーだと思いますね。もちろん、他のディグニクス64、ディグニクス80と比べるとミートやスピードドライブは難しいと感じますが回転多めのスピードドライブが本当にやりやすいです。ループドライブは少し浮きやすいですが、サーブ、ツッツキ、チキータ、ドライブと回転系の技術は粘着ラバーに勝るとも劣らずで申し分ない性能だと思いますね。それでいて、中陣・後陣からのスピードドライブの威力もあります!この性能は無二だと思います!

6点

Dynaryz AGR(ダイナライズAGR)

 5位は同点でJoola(ヨーラ)さんのダイナライズAGRになりました。このラバーは同じメーカーのRhyzer Pro(ライザープロ50)と比べるとかなりLight(ライト)なラバーでした。重量は重いラバーでしたが、非常に打球感が柔らかくそれでいて回転、スピード、そして威力の出しやすいラバーでした!ボールがイキイキしていて少ない力で3拍子揃ったドライブが打てる良いラバーだと思いました。

以下は今後コメントしていきます。

 スピード評価は正直、イメージとスピードドライブの打ちやすさの割合が強いかもしれません。個人的にはそこまで重視していない項目でしたが、粘着ラバーではボールが遅すぎて相手の時間を奪えないと感じたのは事実ですね。
 今後も徐々に更新していきたいと思いますのでよろしくお願いします。

レビュー Rasanter R47(ラザンターR47)

説明

 ドイツ製ラバーの中でも抜群の回転性能を感じるラバーを販売しているのがandro(アンドロ)になります。katsuo000としては、もしButterfly(バタフライ)のTenergy(テナジー)シリーズやDignics(ディグニクス)シリーズを使うことができないのであればandroさんの看板ラバー、Rasanter(ラザンター)シリーズを使うと断言できます。その理由はなんといってもラザンターシリーズは高い回転性能を持つから!価格まで考慮するととても良いラバーシリーズだと思います。本日はだいぶ遅れてしまいましたが、元祖ラザンターの看板、Rasanter R47(ラザンターR47)をレビューしていきます!
 androさんといえば常にスタイリッシュなアパレルとラバースポンジの緑色で異色の存在感を放つ存在ですね。androと契約している選手を挙げると、2017年卓球ワールドカップで水谷隼選手に勝利したり、2019年世界選手権で中国のXu Xin選手(許昕選手、中国)に勝利しているSimon Gauzy選手(シモン ゴーズィ選手、フランス)や、2019年全日本選手権にランカー入りした濱川明史選手が挙げられます。また近年、日本の各地の卓球クラブコーチ陣と契約していて、katsuo000もお世話になっている全日本選手権出場経験のあるコーチさんもandroと契約されていますね。この辺りは計略的だと思います。

RasantからRasanterへ

 アンドロさんは2016年まで、看板として販売していた特徴的な緑色のスポンジのラバーRasant(ラザント)シリーズ(Rasant Grip(ラザントグリップ)、Rasant Power Grip(ラザントパワーグリップ)、Rasant Power Sponge(ラザントパワースポンジ)、Rasant Beat(ラザントビート)、Rasant Turbo(ラザントターボ)、Rasant(ラザント)の6種類)を全て廃盤とし、新たにRasanter(ラザンター)というラインナップを2017年から販売開始しました。ラザントシリーズと同じく緑色のスポンジを採用した新たなフラグシップラバーであるラザンターシリーズ。ラザンターシリーズは回転性能が高く、弧線を作りやすいRシリーズ回転性能に加えスピード性能も高いVシリーズが存在し、スポンジ硬度が反映した数字をRまたはVの後につけられて販売されています。また他のドイツメーカーに先んじて、Ultra Max(ウルトラマックス)という、スポンジ厚さ2.3 mmとする技術を搭載したラバーラインナップになります。この技術というのは、それ以前ではトップ選手用に適用された技術のようで、シートを現行よりも、さらに薄くしてその分、スポンジを厚くする、といったラバーになります。ラバーは接着層を含めて厚さが4.0 mm以内という国際ルールが存在しますので、スポンジを厚くするためにはシートを薄くする必要があるわけです。シートが薄く、スポンジが厚いラバーの方が、回転とスピードと飛距離が出しやすく、トップ選手受けする性能が出しやすいと言われているそうです。しかしシートを薄くするというのは製造バラ付きが生じやすくそれ以前ではあまり出回っていなかったようです。おそらく最新技術で生産性を上げることができ、結果低価格でシートが薄くスポンジの厚いラバーを生産できるようになり、一般市場へ販売するようになったものと思われます。この技術は日本や世界の卓球用具を牽引し世界標準となるTenergy(テナジー)シリーズを販売するButterfly(バタフライ)さんのラバーでは一般販売ではありません。バタフライさんは2020年現在においても、最もスポンジの厚い特厚でスポンジ厚さは2.1 mmとなっています。近年他のドイツメーカーまたはドイツ製ラバーでシートが薄くスポンジの厚い、いわゆるラバー厚さMaxのラバーが増えてきていますね。
 ラザンターは現在までに8種類のラザンターが販売れており、Rシリーズが6種類、Vシリーズが2種類になります。

Rasanterシリーズ

 ラザンターシリーズは、回転系のRとスピード系のVでスポンジ硬度が細かく選べるシリーズのようなネイミングとなっていますが、実際に試打すると想像と異なりました。どうやらスポンジ硬度を変えるともに、シート形状も変更していて打球感や性能、やりやすい技術は異なりました。さらにVシリーズは確かにスピードは速いですがかなりスピン系テンションで回転もかなりかかるので、決してスピード特化のラバーという訳でもありませんでした。katsuo000はR53、R48、R50、R47、V47、R42を試打しており、それらの比較を今後まとめていきたいと考えております。ここでコメントさせていただくことは、R53、R48、R50のシートの粒形状はやや細めで少し球離れの速いと感じる粒形状でした。Dignics 05(ディグニクス05)やTenergy 05(テナジー05)と比較すると球持ちを感じにくいシートの粒形状になると思います。一方で、シートは柔らかく、スポンジも食い込みがかなり良いので、ラバー全体で食い込ませると球持ちを感じるラバーだと思います。2017年に販売開始した当初は、R50、R47、R42、R37、V47、V42の6種類でした。さらに2019年10月にEnergy Cell(エナジーセル)技術搭載のR53、2020年5月に同じくエナジーセル技術搭載のR48を新発売しました。現在androさんのフラグシップラバーはR53とR48になりますね。

 ラザンターシリーズで最近注目は、紅(あか)のラザンターのR53とR48だと思います。既にレビューは作成済みですので、あわせてご覧いただけると幸いです。

性能値

 androさん公表性能値比較になります。androさんはスピードとスピンに加え、コントロールという項目を加えているのが特徴でしょうか。やはりエナジーセル採用のR53とR48は高い性能となっていて現(2020年9月現在)看板ラバーということがよくわかります!

 R47は過去に濱川選手が使用していたラバーでした。R47を端的に申し上げるとラザンターの中で打球感は最もTenergy 05(テナジー05)(人によってはTenergy 80?)に似ているラバーで、シートの粒形状による硬さを最も感じるラバーという印象でした。ラザンターシリーズはそれぞれ硬度違いのラバーではなく、それぞれコンセプトを持って開発されているのでしょう。R47はテナジー05を意識して開発された、andro版テナジー05的なラバーだと思いますね。ちなみにR47がテナジー05っぽいからといって、R50は、Tenergy 05 Hard(テナジー05ハード)に近いラバーではありません!数字の違いはスポンジの硬さ以上にコンセプトも変化しているので、安易に硬度だけで選ばない方が良いと思います。ラザンターシリーズを全く知らない人からしたら、R47、R48、R50、R53って硬度違いじゃないか、って思う人も多いと思いますが、ただの硬度違いではありません!本Rレビューでは、上記の点もふれていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

R47の貼りと重量

 いつものようにZhang Jike ZLC(張継科ZLC)に貼りました。

Rasanter R47(ラザンターR47)
 UMテンション(テンゾーバイオスUM)
 40+ Plastic Ball対応
・Sponge Thickness: 1.7 mm、2.0 mm、ULTRAMAX(2.3 mm)
・Speed:119
・Spin:121
・Control:85
・Sponge硬度:47
・6,200円 + 税
・70 g(切断前) → 49 g(張継科ZLCに貼って)

 予想通りのギリギリ49 gでした。ちょうど良い重さですね!個体差によっては50 gになるでしょうか。それでも威力と使いやすさのバランスの良い重量だと思います!

Rasanter R47の3つの特徴

 katsuo000はR50と比べたらR47を使いたいな、と思いました。R50も悪くはないですが少しスピード性能よりの設計と感じてしまいました。R47とR48は遜色つけ難いですが、癖球や荒れ球が欲しいならR48よりR47の方が得やすいのではないかと思います。

回転性能はもちろん高い!テナジー05と同等以上!

 R47はとても回転性能が高くテナジー05に匹敵する回転性能を感じました!R47はシートが硬くテナジー05のように粒形状に由来する硬さを感じるラバーでした。従ってドイツ製ラバーの中でもシートで回転をかけやすく高い回転性能を得やすいと感じました。個人的にはもう少しスポンジを硬くした方が回転量が得られるとも感じましたが、その分、レベルの高い回転量を得ながら、スピードも両立できるラバーがR47だと感じました!

スポンジ硬度47以上のRasanterの中で最も球持ちが良く、ループドライブをコントロールしやすい!

 個人的な感触ですが、ラザンターの中でR47が最もテナジー05の粒形状に近いと感じました。よって、ループドライブの制御が一番やりやすいと感じたのがR47になります。しっかりシートだけでボールをとらえようとすると、球持ちが良く回転も良くかかるのでボールが安定すると感じました。ループドライブだけでなく、ツッツキやストップ、チキータなどの回転をかける技術において、回転をかけやすいと感じるラバーでした!

ツッツキ、ストップも止まる!

 スポンジはウルトラマックス(UM)でしたが、そこまで弾むとは感じませんでした。しっかりシートでボールを捉えてあげれば、ツッツキ、ストップは止まってやりやすかったです。V47と比べたら止めやすいと思います。

各技術レビュー

フォアハンド

軽打
 そこまで硬いとは感じませんでした。

ロングボールやラリーでのドライブ
 荒れ球の順番は
荒れ R53 > R50 > R47 > R48 > V47 綺麗
 というイメージです。V>15 Extraと比べると、R50の左側にV>15 Extraが入ると思います。V>15 Extraは柔らかいスポンジですが、かなり荒れ球が出せるラバーだと思いますね。V>15 Extraが扱いにくい、もっ弧線が欲しい、回転性能が欲しいなら、Rasanterシリーズをオススメします。R50やR47、R48あたりが扱いやすく、荒れと回転性能が欲しいならR53ですね。R47はこの中では、ボールの回転量、威力、荒れ、扱いやすさ、スピードが非常にバランスが良く穴のないラバーだと思います。そのため使用者の腕がそのまま反映するラバーといってもいいかもしれませんね。

面を開いたドライブ
 シートとスポンジの両方が強く、ラケットに当たる感じはなかったです。良かったですね。

対下回転に対するループドライブ
 ープドライブのコントロールは良好でした。ラザンターシリーズの中でも最もループドライブがやりやすかったですね。

対下回転に対するスピードドライブ
 少し難しかったです。結構なインパクトが必要ですね。

カーブ/シュートドライブ
 エグさはそこまでなかったです。

ブロック
 スポンジが柔らかいため、回転の影響を受けやすいと感じました。

カウンタードライブ
 どちらかといえば、上書き系のカウンタードライブがやりやすいです。

ストップ
 ボールを止めやすくてよかったです。

ツッツキ
 こちらも低くて良かったです。

フォアフリック

フォアサーブ
 しっかり切ることができて良かったです。十分自分のラバーの回転量を確保できるラバーでした。

バックハンド系

軽打
 まずまず硬いですね。慣れればいけると思います。

ロングボールやラリーでのドライブ
 しっかりボールを掴めるので回転をかけやすいと感じました。

対下回転に対するループドライブ
 スイングスピードが遅すぎて、ボトっと落ちる時もありました。技術不足ですね。 

対下回転に対するスピードドライブ
 実力不足でした。

カーブ/シュートドライブ

ブロック
 ラザンターシリーズはブロック時、テナジー05ほどではないですが、回転の影響は受けやすいと思います。

カウンタードライブ

ストップ
 やりやすかったです。

ツッツキ
 こちらも低くて良かったです。

チキータ
 少し飛距離が出過ぎてオーバーミスが目立ちました。

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 R53 > Tenergy 05 Hard > R50 ≧ R47 ≧ R48 > Tenergy 05 ≧ V47

スピード
 V47 > R53 ≧ R50 > R48 > R47 > Tenergy 05 > Tenergy 05 Hard

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レビュー Rasanter R50(ラザンターR50)

説明

 ドイツ製ラバーの中でも抜群の回転性能を感じるラバーを販売しているのがandro(アンドロ)になります。katsuo000としては、もしButterfly(バタフライ)のTenergy(テナジー)シリーズやDignics(ディグニクス)シリーズを使うことができないのであればandroさんの看板ラバー、Rasanter(ラザンター)シリーズを使うと断言できます。その理由はなんといってもラザンターシリーズは高い回転性能を持つから!価格まで考慮するととても良いシリーズだと思います。本日はだいぶ遅れてしまいましたが、元祖ラザンターの看板、Rasanter R50(ラザンターR50)をレビューしていきます!
 androさんといえば常にスタイリッシュなアパレルとラバースポンジの緑色で異色の存在感を放つ存在ですね。androと契約している選手を挙げると、2017年卓球ワールドカップで水谷隼選手に勝利したり、2019年世界選手権で中国のXu Xin選手(許昕選手、中国)に勝利しているSimon Gauzy選手(シモン ゴーズィ選手、フランス)や、2019年全日本選手権にランカー入りした濱川明史選手が挙げられます。また近年、日本の各地の卓球クラブコーチ陣と契約していて、katsuo000もお世話になっている全日本選手権出場経験のあるコーチさんもandroと契約されていますね。この辺りは計略的だと思います。

RasantからRasanterへ

 アンドロさんは2016年まで、看板として販売していた特徴的な緑色のスポンジのラバーRasant(ラザント)シリーズ(Rasant Grip(ラザントグリップ)、Rasant Power Grip(ラザントパワーグリップ)、Rasant Power Sponge(ラザントパワースポンジ)、Rasant Beat(ラザントビート)、Rasant Turbo(ラザントターボ)、Rasant(ラザント)の6種類)を全て廃盤とし、新たにRasanter(ラザンター)というラインナップを2017年から販売開始しました。ラザントシリーズと同じく緑色のスポンジを採用した新たなフラグシップラバーであるラザンターシリーズ。ラザンターシリーズは回転性能が高く、弧線を作りやすいRシリーズ回転性能に加えスピード性能も高いVシリーズが存在し、スポンジ硬度が反映した数字をRまたはVの後につけられて販売されています。また他のドイツメーカーに先んじて、Ultra Max(ウルトラマックス)という、スポンジ厚さ2.3 mmとする技術を搭載したラバーラインナップになります。この技術というのは、それ以前ではトップ選手用に適用された技術のようで、シートを現行よりも、さらに薄くしてその分、スポンジを厚くする、といったラバーになります。ラバーは接着層を含めて厚さが4.0 mm以内という国際ルールが存在しますので、スポンジを厚くするためにはシートを薄くする必要があるわけです。シートが薄く、スポンジが厚いラバーの方が、回転とスピードと飛距離が出しやすく、トップ選手受けする性能が出しやすいと言われているそうです。しかしシートを薄くするというのは製造バラ付きが生じやすくそれ以前ではあまり出回っていなかったようです。おそらく最新技術で生産性を上げることができ、結果低価格でシートが薄くスポンジの厚いラバーを生産できるようになり、一般市場へ販売するようになったものと思われます。この技術は日本や世界の卓球用具を牽引し世界標準となるTenergy(テナジー)シリーズを販売するButterfly(バタフライ)さんのラバーでは一般販売ではありません。バタフライさんは2020年現在においても、最もスポンジの厚い特厚でスポンジ厚さは2.1 mmとなっています。近年他のドイツメーカーまたはドイツ製ラバーでシートが薄くスポンジの厚い、いわゆるラバー厚さMaxのラバーが増えてきていますね。
 ラザンターは現在までに8種類のラザンターが販売れており、Rシリーズが6種類、Vシリーズが2種類になります。

Rasanterシリーズ

 ラザンターシリーズは、回転系のRとスピード系のVでスポンジ硬度が細かく選べるシリーズのようなネイミングとなっていますが、実際に試打すると想像と異なりました。どうやらスポンジ硬度を変えるともに、シート形状も変更していて打球感や性能、やりやすい技術は異なりました。さらにVシリーズは確かにスピードは速いですがかなりスピン系テンションで回転もかなりかかるので、決してスピード特化のラバーという訳でもありませんでした。katsuo000はR53、R48、R50、R47、V47、R42を試打しており、それらの比較を今後まとめていきたいと考えております。ここでコメントさせていただくことは、R53、R48、R50のシートの粒形状はやや細めで少し球離れの速いと感じる粒形状でした。Dignics 05(ディグニクス05)やTenergy 05(テナジー05)と比較すると球持ちを感じにくいシートの粒形状になると思います。一方で、シートは柔らかく、スポンジも食い込みがかなり良いので、ラバー全体で食い込ませると球持ちを感じるラバーだと思います。2017年に販売開始した当初は、R50、R47、R42、R37、V47、V42の6種類でした。さらに2019年10月にEnergy Cell(エナジーセル)技術搭載のR53、2020年5月に同じくエナジーセル技術搭載のR48を新発売しました。現在androさんのフラグシップラバーはR53とR48になりますね。

 ラザンターシリーズで最近注目は、紅(あか)のラザンターのR53とR48だと思います。既にレビューは作成済みですので、あわせてご覧いただけると幸いです。

性能値

 androさん公表性能値比較になります。androさんはスピードとスピンに加え、コントロールという項目を加えているのが特徴でしょうか。やはりエナジーセル採用のR53とR48は高い性能となっていて現(2020年9月現在)看板ラバーということがよくわかります!

 R50は過去にSimon Gauzy選手も使用しており、androと契約して一番初めに使用していたのが、R50だったと思います。このラバーもスピードと飛距離が出る、というレビューが多いと感じます。実際、ドイツ製ラバーらしさはあり、粘着ラバーやOmega VII Hyper(オメガ7ハイパー)のようなヘビーな硬さがあるわけではありませんでした。R50を端的に申し上げるとR47の回転性能と同程度に回転性能が出せる設計で、残りの性能をスピード性能にふったラバーという印象でした。ラザンターシリーズはそれぞれ硬度違いのラバーではなく、それぞれコンセプトを持って開発されているのでしょう。R50は弧線弾道を維持しつつ、ミートなどのスピード性能を求めたラバーだと思いますね。R47とR50は、Tenergy 05(テナジー05)とTenergy 05 Hard(テナジー05ハード)の関係ではないことだけは明確です。ラザンターシリーズを全く知らない人からしたら、R47、R48、R50、R53って硬度違いじゃないか、って思う人も多いと思いますが、ただの硬度違いではありません!本レビュー、およびR47のレビュー時に、上記の点もまとめていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

R50の貼りと重量

 いつものようにZhang Jike ZLC(張継科ZLC)に貼りました。

Rasanter R50(ラザンターR50)
 UMテンション(テンゾーバイオスUM)
 40+ Plastic Ball対応
・Sponge Thickness: 1.7 mm、2.0 mm、ULTRAMAX(2.3 mm)
・Speed:120
・Spin:122
・Control:80
・Sponge硬度:50
・6,200円 + 税
・72 g(切断前) → 51 g(張継科ZLCに貼って)

 予想通りの50 gオーバーでした。なかなか重たいですね。

Rasanter R50の3つの特徴

R50はR47よりもむしろ食い込ませやすい!

 シートの粒形状がR47とR50で異なり、R50はR47よりも粒細め・粒間広めになっているようでした。従ってR50はラバー全体では食い込ませやすいと感じました。結果的にR50はミート系の技術もしやすく、下がってもスピードドライブが打ちやすいと思います!ただスポンジは硬いので食い込ませても球持ちは短く、球離れも速いと思います。
 ここから独断と偏見ですが、androさんのラケットは板厚のラケットが多い一方で、カーボンなどの特殊素材に特徴を持たせているわけではないので、ラバーの設計もスピードを出すことを考慮して設計されているものと思われます。他のラザンターシリーズについてもスピード性能を犠牲にして球持ちと回転性能を最大限に引き出そうというコンセプトの設計ラバーはないように感じました。結果的にラザンターシリーズのラバーはバタフライのシートの粒形状80に近いバランス型の粒形状が多いと思います。そしてR50はandroさんのラケットとの相性がよいと思いました。具体的に申し上げるとR50は合板系のラケットとの相性が良いラバーだと思いました。合板系ラケットにあわせればR50のハードな打球感やトゲトゲしさも丸く柔らかくなり、足りないと感じやすいスピード性能を補うことができると思います。
 少し余談ですが似ていると感じたラバーがQ5またはQ3で、Q5を気持ち柔らかくしたラバーがR50だと思います。

回転性能はもちろん高い!R47と同等以上!

 R50はR47と同様に高い回転性能を感じました。先に試打したR47はとても回転性能が高くテナジー05に匹敵する回転性能を感じました。R50も同様に高い回転性能を感じましたがR47と遜色ないレベル、同等レベルと感じました。R47はとても硬くテナジー05のように粒形状に由来する硬さを感じるラバーでした。従ってドイツ製ラバーの中でもシートで回転をかけやすく高い回転性能を得やすいと感じました。一方、R50はスポンジの硬さを感じますが、粒形状的にシートは柔らかいので食い込ませやすくどちらかというとラバー全体で食い込ませて回転をかけるラバーだと思います。その回転性能はシートが柔らかいわりには高く、また弧線を描きやすいと感じました。katsuo000が良好と感じたのはスピードドライブやミートで、スピードボールが思ったより安定すると感じました。使い方にもよると思いますが最低限の回転と弧線で安定感のあるスピードボールがR50のラリーでの特徴だと思います。使い手によっては回転性能を活かして、打球点を少し落としながらゴリゴリ重たいドライブを打ち続けることにも特徴を見出せると思います!

ツッツキ、ストップが止まる!

 弾みと飛距離のでやすいラバーでしたが一方でツッツキ、ストップは止まってやりやすかったです。カツっと切るのは難しかったですがV47と比べたら明らかに、またR48と比べても止めやすいと思います。非常に重要な性能、ツッツキ、ストップはまずまずの性能だと思います。

各技術レビュー

フォアハンド

軽打
 ULTRAMAXのためか、軽打はそこまで硬さを感じませんでした。

ロングボールやラリーでのドライブ
 どちらかというとスピードドライブがやりやすいですね。弾きやすいと感じました。多分荒れ球の順番は
荒れ R53 > R50 > R47 > R48 > V47 綺麗
 というイメージです。R48はスポンジ硬度のわりにめちゃめちゃ食い込みやすいので、荒れ球というよりは綺麗さが目立つラバーでした。R47の方が硬いと感じるかもしれません。R53が最も硬いのですが、R50も近い硬さがあります。おそらくR47、R50、R48、R53の中で最もスピードドライブ向きのシート形状を持つのがR50だと思います。従って荒れ方もR53と比較するとR50はおとなしくなると思います。

面を開いたドライブ
 スポンジが硬く、ラケットにすぐ当たるとは思いませんでした。良かったですね。

対下回転に対するループドライブ
 少し球持ちが短く、ループドライブのコントロールは難しいと感じました。

対下回転に対するスピードドライブ
 逆にこちらはフォアなら結構いけると思います。やりやすいと思います。

カーブ/シュートドライブ
 R53の方が癖球っぽさや曲がりは激しいと思います。R50は食い込ませやすいですが硬いラバーではあるので、使いこなすために少し横回転を入れたドライブにしたほうが扱いやすいと思います!

ブロック
 結構回転の影響を受けやすいと感じました。

カウンタードライブ
 どちらかといえば、上書き系のカウンタードライブがやりやすいです。

ストップ
 ボールを止めやすくてよかったです。

ツッツキ
 こちらも低くて良かったです。

フォアフリック

フォアサーブ
 しっかり切ることができて良かったです。十分自分のラバーの回転量を確保できるラバーでした。

バックハンド系

軽打
 硬いですが意外といけてしまって驚きました。

ロングボールやラリーでのドライブ
 スピード系ドライブになりやすかったです。あまり回転がかかってないとも言われてしまいました。一方で、バックならアリかなって思います。フォアとのギャップも狙えると思います。

対下回転に対するループドライブ
 少し難しかったです。たまにスイングスピードとインパクト不足で落としてしまうこともありました。 

対下回転に対するスピードドライブ
 実力不足でした。

カーブ/シュートドライブ

ブロック
 シートが柔らかめなので回転の影響は受けやすいと思います。

カウンタードライブ

ストップ
 やりやすかったです。

ツッツキ
 こちらも低くて良かったです。

チキータ
 少し飛距離が出過ぎてオーバーミスが目立ちました。

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 R53 > Tenergy 05 Hard > R50 ≧ R47 ≧ R48 > Tenergy 05 ≧ V47

スピード
 V47 > R53 ≧ R50 > R48 > R47 > Tenergy 05 > Tenergy 05 Hard

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各メーカーのハイエンドラバーの比較 ループドライブの低さ/癖編

横並びで比較!

 あくまでもkatsuo000の個人的な見解になってしまいますが各社のハイエンドラバーを比較していきます!今回はループドライブの低さ・癖ということになります。katsuo000の個人的見解になりますのでご留意ください。
 なお、Rakza(ラクザ)シリーズはまだ試打できておらず今回の比較には入れることができておりません。申し訳ありません。m (_ _)m

 今回はループドライブの低さ、癖球、コントロール、という観点で並べさせていただいてます。ループドライブの軌道制御&癖球編ということです。異論は多々あると思うのですが、個人の感覚としては上記のような順番になると感じました。あくまでも個人の意見ですが、ご参考いただければ幸いです。

 ループドライブの時にどれだけ低くコントロールできるか、沈み込むようなドライブができるか、ループドライブの得点力につながるような部分です。球持ちとも多少対応していて、硬くて球持ちがあるラバーほど上に来ていると思います。
 この項目は非常に相反する性能を象徴していて、スピードドライブのスピードやスマッシュは難しくなりやすい項目だと思います。今後スピードドライブのスピードや打ちやすさなども掲載していきますが、上にあるものほど、スピードは落ちやすくなると思います。また近年粘着ラバーも流行りループドライブだけで得点するということ自体難しくなってきていると思います。相手が打球する時にはネットよりも低い位置で打球させることができるかどうかが重要で、人によっては容易に合わせてきますね。近年katsuo000は優先度を下げつつある項目です。

10点満点

Hurricane NEO III Blue Sponge(キョウヒョウNEO3ブルースポンジ(DHS))

 ループドライブで最も得点しやすいと感じたのはやはり粘着ラバーになりますね。粘着ラバーはコントロールのしやすさ、低さ、そして、良い体勢で打てた時の回転量による沈み込みや癖球が良いですね。ドライブそのもののコントロールのしやすさは、キョウヒョウが一番しやすいとも感じます。繊細な変化やコントロールに対応したドライブの変化が得られるので、ドライブ、特にループドライブなどのドライブは非常にコントロールしやすいと思います。 

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Hurricane Pro III Turbo Blue(キョウヒョウプロ3ターボブルー)

 粘着ラバーはやはり評価が高くなります。ニッタクのキョウヒョウプロ3シリーズも上位だと感じたので2位になりますね。このラバーはループドライブに拘ってドライブした方が良いとも感じました。特に対下回転時、下手にスピードドライブを打とうとしても回転量も減ってラバーの硬さが寧ろ悪い方向に出やすいと思います。寧ろ多少浮いてもループドライブでしっかり回転だけをかけるようにしたほうが活きると思いますね。

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Tenergy 05 Hard (テナジー05ハード)

 テナジー05ハードが実は3位です。このラバーは硬さとグリップ力は非常に良好なラバーなのでループドライブの質は非常に高いものがあると思います。ループドライブだけのやりやすさと得点力という点では、ディグニクスシリーズ以上のものがあると考え、3位とさせていただきました。一方でスピードドライブは難しくなるのが、やはりデメリットだと思います。

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以下は今後コメントしていきます。

 4位以下のラバーは今後コメントさせていただきます。とりあえず、ループドライブの低さと癖、コントロール、そして質という点だけで比較させていただきました。あくまでも個人の意見ですがご参考いただければ幸いです。