Rally Ace(ラリーエース)

レビュー Maple S Inner (メイプルSインナー)

説明

 最近ラケットを買いまくっています汗。本ページではRally Ace (ラリーエース)さんのラケット、Maple S Inner (メイプルSインナー)をレビューします。Rally Ace (ラリーエース)さんのラケット、2本目になります。1本目に試打したラケットはLimba Inner (リンバインナー)になります。このラケット、かなり良かったですね。ちょくちょく使っていましたが、カーボンが特殊なのか、木材か、接着剤なのか、現在流行りの上板Limba (リンバ)+インナーカーボンラケットと大差ない性能を感じました。しっかり弧線が出るので、Yasaka (ヤサカ)さんのラケットよりも高品質で、Butterfly (バタフライ)さんのラケットやkatsuo000が好きなOSP (ハンガリーのハンドメイドラケットメーカー)に近いクオリティーのラケットといっても良いように思います。惜しむとすれば、Rally Ace (ラリーエース)さんの上板の違いが性能にどのように影響しているのか、もう少し言及してほしいなーという点と、威力不足を感じるのでインナーモデルでも板厚のラインナップを増やしてほしいなーという点でしょうか。用具レビュワーとして言及できることを言及していきますね。
 1本目で試打したLimba Inner (リンバインナー)は、現在大流行のインナーカーボン系ラケットと同じ上板にLimba (リンバ)をもちいたインナーカーボンラケットになります。一方、Rally Ace (ラリーエース)さんは、Limba (リンバ)に加え、Maple (メイプル)、Zebra (ゼブラ)、今は廃盤のようですがMahogany (マホガニー)がラインナップしていました。種々調べるとLimba (リンバ)よりもMaple (メイプル)の方が密度が高くおそらく硬質な木材といえそうです。またRally Ace (ラリーエース)さんは、Maple S (メイプルS)シリーズという、Maple (メイプル)をもちいた木材のみシリーズの拡充をはじめたり、またCellurose Nano Fiber (セルロースナノファイバー (CNF))を採用したArc Caster (アークキャスター)でも上板に楓 (カエデ) ≒ Maple (メイプル)を採用、ということで、結構Maple (メイプル)推しなのかなーと思ってます。Limba Inner (リンバインナー)がかなり良かったこともうけ、上板硬めのインナーラケットはどのようなラケットなのか気になっていました。
 Rally Ace (ラリーエース)さんのLimba Inner (リンバインナー)は、おそらくカーボンだけの素材ラケットだと思うのですが、Yasaka (ヤサカ)のMa Lin Carbon (馬林カーボン)などと比較しても明らかに強打時の弧線の強さや球持ちの良さ、粘りを感じ、普通のカーボンではなくALC (アリレートカーボン)やAC (アラミドカーボン)系の打感に近いものを感じるラケットだと思ってます。使っていて本当に違和感がなくてRally Ace (ラリーエース)さんのラケットは良かったですね。Limba Inner (リンバインナー)から心を掴まれ、今回レビューするのは、Maple S Inner (メイプルSインナー)というラケットになります。
 Rally Ace (ラリーエース)さんのラケット、2本目は何がいいかなーと、パンフレットを眺めながら考えていました。どのラケットがいいのか、結構悩みました。前述のとおり、Rally Ace (ラリーエース)さんはMaple (メイプル)材が推しではないか、と感じました。そこで、Maple (メイプル)のインナーに着目し、かつ他の木材と明らかに異色なMaple S (メイプルS)シリーズのインナーが気になりました。つまりMaple S Inner (メイプルSインナー)ですね。

Rally Ace Blade (ラリーエース) ラケット

Rally Ace: https://www.center-field.co.jp/

 改めてインナーシリーズについて比較してみます。Rally Ace (ラリーエース)さんでは4つの木材、メイプル、リンバ、ゼブラ、マホガニーを扱っていましたが、現在はマホガニーがなくなっていますね。それぞれのインナーシリーズについて次のような簡単な説明がされていました。
 Maple Inner (メイプルインナー):
  高い反発力と安定性を兼ね備え、威力ある攻守のバランスがとても良いです。
 Limba Inner (リンバインナー):
  インナーの良さからボールを掴む感覚と球持ちが良いタイプです。
 Zebra Inner (ゼブラインアー):
  天然木とインナーカーボンとの組み合わせで威力と安定性を高めています。
 (Mahogany Inner (マホガニー):
  アウターよりやや弱い反発力で、技巧タイプに向いています。)

Maple S Inner (メイプルSインナー)

 まず、Maple S (メイプルS)シリーズとは何ぞや?ということで、調べてました。Maple S (メイプルS)シリーズでは、なんと柾目 (まさめ)の木材を上板にもちいているそうです。

 板目 (いため)がよく使われるもので、板目 (いため)で木材を使ったほうが、無駄なく木材を使えるようです。一方、柾目 (まさめ)で木材を使おうとすると無駄が生じるため、どうしても量が少なくなってしまう使い方になるそうです。
 今回のMaple S Inner (メイプルSインナー)はMaple Inner (メイプルインナー)よりも軟らかい打球感を求め、それでいて、Maple (メイプル)材の特徴的な質の高い回転量や威力をそなえさせたモデルではないかと思います。それではLimba Inner (リンバインナー)と比較してどのようなラケットなのかレビューしていきたいと思います。

 スペックでは90 g ± となっていましたが、84 gとやや軽いものが届きました。貼ったラバーはHybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)Dignics 05 (ディグニクス05)になります。ちなみにブレード面積のスペックは158 × 150 mmになります。

Maple S Innerの3つの特徴

思ったより柔らかいのに上板の硬さが活き活きとした鋭い回転量!

 まず初打ちの感想は、「違和感なく使える」でした。上板変更したのに、いいじゃん!と思いました。打っていて感じたのは若干Limba (リンバ)よりも打感が硬い気がするけど、インナーらしい球持ちと弧線が得られるね、と感じました。そして2つ目の感想は、「違和感なく使えるのに、かなりボールが沈むし回転量も多そう!」でした。これはいいですね!おそらく硬質なMaple (メイプル)の良い面と、柾目 (まさめ)の柔らかさによって得られる、矛盾した性能の両立を感じました。これはかなりあり!だと感じましたね。またMaple (メイプル)という硬質な木材にかなり好印象をもちました!
 ちなみにMaple S Inner (メイプルSインナー)の硬さは、上板Limba (リンバ)のインナーカーボンよりも若干硬く、上板Koto (コト)のインナーカーボンよりも軟らかいと感じる打球感でした。

ブレード面積が小さく、バックハンド主戦向き!

 Limba Inner (リンバインナー)の特徴でもふれましたが、近年トレンドの張本智和インナーフォース系やオフチャロフインナーフォース系のラケットは、158 × 152 mmとレギュラーサイズよりもブレード面積が広い設計となっています。インナーカーボン系のラケットについては、この158 × 152 mmのブレード面積が一般的になってきていて、Nittaku (ニッタク)さんの最新の彩 (いろどり)シリーズのインナーカーボンであるSO-TEN (蒼天 (そうてん))も同じ158 × 152 mmのブレード面積になりますね。最近Harimoto Tomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)を試打したときにはあまりブレード面積の広さの影響を感じませんでしたが、やはりブレード面積が異なるとラケット重量や、操作性への影響も出ます。もちろん練習量でカバーはできると思いますが、フォアバックの切り返し、ドライブ待ちしていて、いきなり台上、や台上待ちしてのロングに対するドライブなど、コンマ1秒で遅れてしまうとNGな場面で、影響を感じると思います。気にする人はしっかり気にしてほしい部分だと思います。

5.6 mmのブレード厚さは、やはりかなりおさまりが良い!

 Limba Inner (リンバインナー)の特徴でもやはり触れましたが、板厚5.6 mmは、かなり薄い運類になると思います。これはトップのトップ層よりも一般層を意識した扱いやすい、思い切り打ってもオーバーミスしづらい板厚ではないかと思いますね。相当厚くぶつけて初めてカーボンの音が鳴る感じですね。板厚5.6 mmは、かなりおさまりが良いです。飛距離が出にくいです!張本智和インナーフォースALCやReinforce AC (リーンフォースAC)、オフチャロフインナーフォースALC、サイバーシェイプカーボンなどのインナーラケットは、下がった時に飛距離が出にくいということもあるためか、6.0 mm以上のブレード厚さになります。個人的には下がった時には楽ですが、少し弾み過ぎるようにも感じるラケットですね。やはり板厚6 mmとなると7枚合板などと同じくらいの板厚にもなってくるので飛距離がでますね。ここら辺は好みだと思いますが、katsuo000はブレード厚さは薄いのが好みなので、Maple S Inner (メイプルSインナー)のブレード厚さ5.6 mmはかなり気に入りました。

他ラケットとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量(Max)
 Tornado King Power > Maple S Inner > Ma Lin Hard Carbon

スピード
 Ma Lin Hard Carbon > Maple S Inner > Inner Force Layer ALC.S

レビュー リンバインナー (Limba Inner)

説明

 久々にラケットを買いまくってしまいました。今回レビューするのは、新進気鋭のブランド、Rally Ace (ラリーエース)さんのリンバインナーになります!発売したときから、ブレード厚さが薄くて最近の卓球のトレンドを把握したラインナップだと思っておりました。そして、木材を前面に出したネーミングをしていると思います。4種類の木材それぞれに、5枚合板、7枚合板、アウター、インナー、が基本的なラインナップになります。そして、最近カーボンを芯材にしたセンターシリーズも登場しました。katsuo000が気になっていたのはカーボンシリーズで、アウターもインナーも5.6 mmと非常に薄いブレード厚さのラケットシリーズになります。メイプルインナーにしようか迷ったのですが、やはり個人的に非常に大好きなリンバのインナーを購入することにしました。リンバは本当にいい木材で、現在メインで使用しているラケットも上板はリンバで比較もしやすいだろうと思いリンバにしました。

Rally Ace Blade (ラリーエース) ラケット

Rally Ace: https://www.center-field.co.jp/

 改めてインナーシリーズについて比較してみます。Rally Ace (ラリーエース)さんでは4つの木材、メイプル、リンバ、ゼブラ、マホガニーを扱っています。それぞれのインナーシリーズについて次のような簡単な説明がされています。
 Maple Inner (メイプルインナー):
  高い反発力と安定性を兼ね備え、威力ある攻守のバランスがとても良いです。
 Limba Inner (リンバインナー):
  インナーの良さからボールを掴む感覚と球持ちが良いタイプです。
 Zebra Inner (ゼブラインアー):
  天然木とインナーカーボンとの組み合わせで威力と安定性を高めています。
 Mahogany Inner (マホガニー):
  アウターよりやや弱い反発力で、技巧タイプに向いています。

 最も上に記載されているのが、メイプル系ですので、メイプルを推しているように思います。確かにメイプルを上板にもちいているラケットをkatsuo000は知りません。お小遣いに余力があれば、メイプルも購入してみたいですね。一方で、リンバは最近のインナーカーボン系のラケットの上板に最も採用されている木材であるため、他のブランドとの差別化は弱いのかもしれません。また木目が特徴的なゼブラもあまりききませんね。マホガニーは使ったことがありませんが、聞いたことがあるので、他ブランドでも扱いがあったと思います。木材の違いは、打球感に大きく影響するので、こだわる人は本当にこだわります。それではリンバインナーを試打していきましょう。

 スペックでは90 g ± となっていましたので、想像よりも軽いものが届きました。

 貼ったラバーは、Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)Dignics 09C (ディグニクス09C)になります。

 ブレード面積のスペックは158 × 150 mmになりますが、バタフライなどのレギュラー面積である157 × 150 mmに近いと感じました。

Limba Innerの3つの特徴

まさにトレンドのインナーラケットど真ん中!

 違和感なく使えると感じました。一番近いと感じたラケットは、Virtuoso AC (ヴィルトーソAC)になります。Virtuoso AC (ヴィルトーソAC)はもちろん上板にリンバを使用しており、そのブレード厚さは5.65 mm ± 0.05で、katsuo000が所有しているものは、5.69 mmになります。リンバインナーは5.6 mmなので、そりゃ似ますよね笑。非常に良かったです!やや高級ラケットではある分、申し分ないスペックで、しっかり回転もかかりしなり、厚く当てるとカーボンが前に出てきて高い音もなり非常に良かったですね。今後サブラケットとして使用していきたいと本気で思っています。

ブレード面積が小さく、バックハンド主戦向き!

 Virtuoso AC (ヴィルトーソAC)のブレード面積は、158 × 152 mmとかなり広いです。この広さによってしなりと球持ちを与えている設計ですね。近年トレンドの張本智和インナーフォース系やオフチャロフインナーフォース系のラケットと同じブレード面積であるのがVirtuoso AC (ヴィルトーソAC)になるんですね。一方リンバインナーは正直、そこまでブレード面積の広さを感じず、個人的には非常に振り抜きやすいと感じました。張継科 (Zhang Jike)選手や樊振東 (Fan Zhendong)選手は157 × 150 mmのブレード面積である、Viscaria (ビスカリア)や樊振東ALC (Fan Zhendong ALC)を使用しています。ブレード面積が小さいラケットの方が切り返しがしやすくバックハンド主戦の選手の中には好む方も多いのではないかと思います。katsuo000もブレード面積は157 × 150 mmの方がバックハンドはやりやすいと感じています。もちろん、158 × 152 mmの方が遠心力が働く分、Maxの威力は出るイメージですが、コントロールが悪くなると感じます。最近158 × 152 mmが増えてきていますが、あえての158 × 150 mmでバランスをとったブレード面積は、良い選択肢だと思います。ブレード面積が小さい方が好きという方には、オススメですね!逆に、ブレード面積が広い方が好み、というのであれば張本智和インナーフォース系やVirtuoso AC (ヴィルトーソAC)をオススメします。

5.6 mmのブレード厚さはおさまりが良い!

 相当厚くぶつけて初めてカーボンの音が鳴る印象です。厚く当ててカーボンまで到達すると、高い音が鳴るので、おそらくカーボン素材は普通のカーボンだと思いました。アラミドカーボンやALC系であればもう少し柔らかい、または低い音が鳴ると思います。普通のカーボンなので、5.6 mmとかなりブレード厚さは薄いラケットになりますね。そのおかげもあり、かなりおさまりが良いと感じました。飛距離が出にくいです!張本智和インナーフォースALCやReinforce AC (リーンフォースAC)、オフチャロフインナーフォースALC、サイバーシェイプカーボンなどのインナーラケットは、下がった時に飛距離が出にくいということもあるためか、6.0 mm以上のブレード厚さになります。個人的には下がった時には楽ですが、少し弾み過ぎるようにも感じますね。また薄いブレードは回転性能も高くなりやすいです。ここら辺は好みだと思いますが、katsuo000はブレード厚さは薄いのが好みなので、リンバインナーのブレード厚さ5.6 mmはかなり気に入りました。

他ラケットとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量(Max)
 Virtuoso+ > Limba Inner > Virtuoso AC

スピード
 Virtuoso AC > Limba Inner > Virtuoso+

飛距離
 Reinforce AC > Limba Inner > Virtuoso+