レビュー Lin Gaoyuan ALC(林高遠ALC)

説明

 Lin Gaoyuan ALC(林高遠ALC)は2019年11月にButterfly(バタフライ)より販売された中国の林高遠選手モデルのラケットになります。実際に林高遠選手が使用しており、ベスト・ギア・オブ・ザ・イヤー2020のシェークハンド部門で1位を獲得したラケットですね!ブレード構成は、いまや王道の構成である、アウターArylate Carbon(アリレートカーボン、ALC)ラケットになります。アウターALCの歴史は古くは、VISCARIA(ビスカリア)にまでさかのぼります。ALCが開発される以前は軽量で弾むカーボン素材を採用したラケットと木材合板系ラケットの大きく2つのラケットが存在しておりました。ボールへのタッチセンスのある選手はカーボンラケットを使いこなす一方で、有機溶媒による後加工もできた時代ですので、木材合板も人気の時代でした。実際当時の世界チャンピオンになる中国選手は粘着ラバーと木材合板ラケットを使用する選手の方が多かったと思います。当時のButterflyでもカーボンラケットを販売していたそうですが、特殊繊維であるArylate(アリレート、AL、カーボンは編み込んでいない繊維)をアウターに配置したKey Shot(キーショット)というラケットも販売していました。キーショットは木材合板ラケットのような打球感や球持ちを維持し操作性をあげながら、スイートスポットが広がるとともに木材合板ラケットよりも威力のあるボールが出しやすい、ということで高い評価を受けていたそうです。そこで、操作性の高いアリレートと高反発で威力の高いカーボンの良いところどりをするために開発されたのが、アリレート繊維とカーボン繊維を編み込んだALCだったそうです。当時、ビスカリアに加え、上板にHinoki(ヒノキ、檜)を採用したIOLITE(アイオライト)も同時に販売されました。ちなみにアイオライトは精密機械と呼ばれた金メダリストのKong Linghui(孔令輝)選手が使用したKong Linghui Special(孔令輝スペシャル)の原型となったラケットですね。今では廃盤となってしまいプレミアもついて高額で取引されるアイオライトですが、現役時代1枚檜単板のペン表速攻型だったkatsuo000の父はアイオライトを好んで使用しており、「ちょうだい」といっても却下されたラケットです。ビスカリアはその後、ドイツの皇帝Timo Boll(ティモボル)選手や中国のカリスマ王者Zhang Jike(張継科)選手が使用し、王道のラケットとしての存在感を高めていきます。Butterflyさんもビスカリアの派生ラケットとして、Timo Boll Spirit(ティモボルスピリット)や上板がLimba(リンバ)のTimo Boll Spark(ティモボルスパーク)などを発売していきました。日本では、ビスカリアはいったん廃盤となる一方で、同じブレード構成である2008年11月に選手モデルでティモボルスピリットの派生であるTimo Boll ALC(ティモボルALC)を、2013年4月にZhang Jike ALC(張継科ALC)が発売されました。しかしその後も多くの中国トップ選手がビスカリアを愛用し大活躍してしまい、同じブレードのラケットである、ティモボルALCや張継科ALCが存在するにもかかわず、ビスカリアのその人気はおさまるどころか爆発し、2019年4月に復刻するに至りました。アウターALCは今や王道のブレードといえるでしょう。林高遠ALCもビスカリアと同じブレード構成のラケットでグリップ形状やデザインが異なるラケットとなっております。

林高遠ALCの特徴

上板にKoto(コト)材を使用した王道のアウター特殊素材系ラケット

 林高遠ALCは王道のブレードであ上板にはコト材と呼ばれる硬めの木材を使用しています。このブレード構成はビスカリアやティモボルALC、張継科ALCなどと同じで次のような構成になります。

コト(1/7)|ALC(2/6)|リンバ(3/5)|Kiri(桐)(4/芯)

上板のすぐ内側の位置、アウター位置にALCを配していることがわかります。上板に硬いコト材+ALCという組み合わせであるため、木材合板系ラケット含めラケット全体から見ると基本的には硬いと感じさせるハードなラケットであることは否めません。ただし、特殊素材カーボンをアウターに配置したラケット群の中で比較すると、ALCの特徴である柔+剛の特徴、カーボンのスピードとアリレートの球持ちと弧線を感じさせる非常にバランスのとれたラケットになっています。この特徴は同じブレード構成であるビスカリアやティモボルALCでも同様になります。この上板コト材+ALCの打球感は木材系ラケットと比較すると、やはり硬く木材合板系ラケットから変更すると手を焼く打球感だと思います。中・上級者では、カーボン素材のスピードと威力を持ちながら、強い弧線が出るこのブレード構成はトップ選手にとっては非常にバランスが取れていて人気であり、王道になります。

粘着ラバーとの相性が良い

 林高遠選手はフォア面に中国製のHurricane(キョウヒョウ)を、バック面にはDignics 09C(ディグニクス09C)を使用しており、両面に粘着ラバーを使用しています。このことからわかるように林高遠ALCは粘着ラバーとも相性が良いラケットになります。もちろん粘着ラバーの種類も増え、全ての粘着ラバーがあうとは言い切れませんんが、中国製粘着ラバーの王道、キョウヒョウシリーズやバタフライ最新のディグニクス09Cなどはアウターカーボンラケットにあうといわれていますので、林高遠ALCとの相性を疑う必要はないでしょう。今後、ドイツ製粘着ラバーとの相性も確認していきたいと考えております。

グリップ重心でブロックなど安定感がある

 林高遠選手がバック主戦型の選手であるということもあり、林高遠ALCはラケット自体がグリップ側に重心がありました。つまり張継科モデル、Zhang Jike ZLC(張継科ZLC)や張継科ALCと同じ、グリップ重心で扱いやすいラケットになりますね。
 中国の馬龍選手や木下マイスター東京の大島祐哉選手は、ブレード面積が広くスイートスポットを少し広げるとともに先端重心になりやすい設計のラケットを使用されています。こういったラケットの特徴として、遠心力を活かした威力のある強烈なボールが打ちやすく、フォア主戦型の選手が好んで使うラケットになります。これらのラケットは攻めている間は非常に強力なボールが打てる一方で守りにまわったときは、先端重心のラケットの欠点として、実際の重量以上に重たいと感じやすくブロック時なども回転の影響を受けやすいと感じます。
 一方、張継科ZLC、張継続ALC、そして林高遠ALCはグリップ側に重心があります。グリップ側に重心のあるラケットの特徴は、重さを感じづらく(人にもよると思います)、バックハンドが振り抜きやすく打ちやすくなります。また重心が手元にある分、切り返しもコンマ数秒だと思いますが速くなります。個人的には、ラケット角度も安定しやすく、ブロックがやりやすいと強く感じます。欠点は先端重心のラケットと比較すると威力が出しづらいことでしょう。katsuo000はグリップ重心のラケットにブロックの安定感と、切り返しのしやすさ、そしてバックハンドの安定感を感じます。現代卓球において、バックハンドの重要性が高まっています。バックハンドにウエイトを置いたり、バックハンドを苦手と感じるなら、グリップ重心のラケットを使うのは1つの選択肢だと思います。
 ちなみにブレード広さが同じ面積で、グリップを半空洞や空洞にして先端重心にしているラケットがTimo Boll(ティモボル)モデルのラケットになると思います。katsuo000が所有しているラケットはTimo Boll Spirit(ティモボルスピリット)になりますね。基本的な打球感は張継科ALCや林高遠ALCに酷似していますが、普段使っているラケットがグリップ重心のラケットであるため、やはり先端重心のメリットデメリットを感じやすいですね。ティモボルモデルのラケットではブレード面積が同じであるため、ブレード面積の広いラケットと比較すると、ラケット重量が軽くなり振り抜きやすいというメリットがあると思います。インターハイで人気のTimo Boll ALC(ティモボルALC)も少し気にはなりますが、現状購入予定はありません。

アウターALC特有のパワードライブ!

 アリレート(Arylate)は特殊繊維のことで、スイートスポットを広げ打感をマイルドにしてくれる材料です。そんなアリレートとカーボンを編み込んだ材料がALCですので、カーボンのみのラケットと比較しても、柔らかさ、しなやかさ、有機的で高密度を感じさせる打感となります。非常に弧線を描きやすいので、レシーブや3球目に加え、中陣や頂点後の打球点からでもスピードドライブやパワードライブが打てる安心感がありました!張継科ZLCと比べると難しいボールでも林高遠ALCなら強引にパワードライブができる点が、このアウターALC系ラケットの特徴の一つといえるでしょう。
 また張継科ZLCと比較して、張継科ALCに変えることでボールが遅くなったことで自分自身の余裕が生まれるようになりました。カウンターによるノータッチをうけにくくなり、よりラリー勝負しやすくなったと感じています。この辺りは体力や動きの話になりますが、おじさんの域にいる自分としてはプラスになったと感じました。

板厚5.8 mmの黄金値

 ビスカリア、ティモボルALC、など、アウターALCラケットまたはアウターAramid(アラミド)カーボンラケットは、そのブレード厚さ、5.8 mmが黄金値となっています。この5.8 mmは非常にバランスのとれた厚さで、ALCのやわらかい打球感と弧線に、6.0 mm以下のしなって回転のかけやすいブレード厚さ、それでいて攻撃に転じた際に軽い力で飛距離も出しやすい、オールマイティーでバランスのとれたラケットとなっています。

 katsuo000の感覚の話になってしまいますが、長く使っている張継科ZLCは打感の硬い5枚合板ような飛距離のイメージで、台上はラバーのシートだけでとらえると本当に止まるか飛距離がたりずネットミスも結構生じます。一方、林高遠ALCは7枚合板と5枚合板の間のような飛距離のイメージで、打感が柔らかく板厚が厚い分、飛距離が出やすく台上も飛距離がでやすく対下回転パワードライブも打ちやすいと感じました。

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張継科ALCとの比較

 正直申し上げて、張継科ALCと林高遠ALCの違いを把握することができませんでした。それくらい似ていると思います。今後差を感じた際は更新しますが、現状はほぼ同じでデザインのみ異なると表記させていただきます。グリップ側に重心があり、ビスカリアやティモボルALCのように角ばっておらずラウンドタイプのグリップです。握っている間も本当に差を感じにくいと感じます。異なると意見があれば是非ご教授お願い申し上げます。

おすすめのラバー組み合わせ(あくまでも個人の感想)

フォアラバー

 張継科ALCと同様に林高遠ALCは、スピン系テンションも粘着ラバーもあうと感じました。ただ張継科ZLCと粘着ラバーとの組み合わせと比較すると少しスピード不足は否めないかもしれません。ほぼスピン系テンションラバーのような粘着テンションラバーであるDignics 09C(ディグニクス09C)でもスピン系テンションラバーに慣れていると遅く感じやすいですからね。またやはり個人的に、柔らかいラバーを苦手で気持ち悪い感じがするので、基本的には硬めのラバーを合わせる方が好みです。

Dignics 05(ディグニクス05)

 現在メインで仕様しています。ディグニクス05の高いスピン性能、スピード性能、カウンタードライブのやりやすさ、と林高遠ALCの弾みとしなりが相まって、質の高いボールを出すことができます。またTenergy(テナジー)と比較しても寿命が格段に長く、しっかり管理すれば週一の卓球で三ヶ月から半年は使えます。このコスパは助かりますね。

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Tenergy 05 Hard(テナジー05ハード)

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Rasanter R53(ラザンターR53)

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Dignics 09C(ディグニクス09C)

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バックラバー

Rakza X(ラクザX)

 Yasaka(ヤサカ)のラクザXになります。このラバーは硬度は45~50°で柔らかめの個体があたれば非常に扱いやすくて、スピードドライブも打ちやすいと感じると思います。球質はディグニクスシリーズと比べると回転性能やボールの伸びという点で見劣りを感じないわけではありませんが扱いやすさ、相手のコートへのねじ込みやすさを考慮して挙げさせていただきました。またシートはどちらかといえば硬めで、相手の回転の影響もうけにくく、さらにツッツキも浮きにくいと、扱いやすさと球質を兼ね備えていると思います。

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Tenergy 05(テナジー05)

 やはり素晴らしくあいます。少し弧線が強すぎる気もしますが、落ちる感じは全くなく、またエグイ回転量が出せるため非常にあうと思います。ループドライブとツッツキがやりやすく、少しスピードドライブが難しいですが、挑戦するのはありだと思います。

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Vega X(ヴェガX)

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Dignics 80(ディグニクス80)

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各技術レビュー

 正直、張継科ALCとほぼ同じです。違和感ありません。

フォアハンド系

軽打
 林高遠ALCは、アウターZLCと比べるとスピードは遅いです。また柔らかさを感じます。あまり過信しすぎるとカーボンの硬さをもろに受けますが、ZLCからALCへ変更することで余裕は生まれたと感じています。木材系ラケットと比べるとやはり打球感がハードですが、ここら辺は慣れが必要ですね。

ロングボールやラリーでのドライブ
 フォアだと少しラケットが柔らかく感じますので、結構思い切りぶつけて球をつぶすように回転をかけるイメージで強い弧線のボールが出せると感じました。ラバーはディグニクス05でしたがもっと硬くても良いと感じたほどです。強い弧線の描き方から多少強引なボールでもドライブで相手のコートにパワードライブをねじ込みやすいと感じました。
 上板にコト材を使用した典型的なラケットとして非常に良かったです。またストラディヴァリウスと比較すると芯がしっかりしていて、しっかりボールをヒットする感覚が感じられました。

面を開いたドライブ
 安定して威力のあるドライブが打ちやすかったです!非常に回転がかかってスピードドライブでもしっかり弧線を描いて沈み込ませることができました。木材ラケットほど柔らかくなく、またただのカーボンラケットほど硬質でもない適度なしなりと柔軟さと剛質さだと思います。

対下回転に対するループドライブ
 ブレードが薄いので非常に回転がかけやすいです。粘着ラバーの方が弧線の低いループドライブを制御しやすかったです。ディグニクス05は強めにインパクトしないといけない分、少しボールが高くなりやすいです。

対下回転に対するスピードドライブ
 張継科ZLCと比べると打ちやすいですね。ある程度のボールでもパワーで持っていけると感じております。非常に良いスピードドライブがしやすいです。

カーブ/シュートドライブ
 弾道が曲がると感じます。コースをつきやすくなったと思います。

ブロック
 やはりやりやすいです。ティモボルスピリットよりもやりやすいです。グリップ重心であることが理由の一つだと思っています。アクティブブロックもしやすいですね。

カウンタードライブ
 しっかり球をもってカウンターすることがしやすくなったので、より自分のボールにしてからカウンターができる印象です。ただ飛距離が出やすいので、オーバーミスが増えた印象です。この辺は慣れて修正していきたいと思ってます。

ストップ
 ディグニクス05やキョウヒョウNEO3を使えばしっかりブチっと切れるので3球目強打は封じやすいと思います。

ツッツキ
 ラバーのシートでとらえることでブチっと切りやすくて良いです。

フォアフリック
 これもやりやすいですね。張継科ZLCよりも球離れが遅いのでレシーブから相手の虚を付ける気がします。

バックハンド系

軽打
 ZLCからALCへ変更した一番の理由はやはりバックハンドです。非常に好感触でした。これなら背伸びをしたラバーもあわせられると感じた次第です。

ロングボールやラリーでのドライブ
 テナジー05はかなり良く非常にボールをグリップして多少低いボールでも強引に持っていける感じがありますね。ループもスピードドライブもいけました。非常に良いですね。

対下回転に対するループドライブ 
 体をしっかり入れて、ドライブをかけることで非常に回転量のあるドライブが打てるようになってきました。やはり硬いのでラバーはドイツ基準で50°未満のラバーの方が良いと感じています。グリップを感じるテナジー05、ラクザXやヴェガXが非常に良いですね。

対下回転に対するスピードドライブ
 こちらもしっかり回転をかけて飛ばすことを意識すると安定して打てるようになってきました。

カーブ/シュートドライブ
 カーブドライブもいやらしく曲がる印象です。スピードはやはり落ちていると思いますが、されどカーボンで威力はあると思います。

ブロック
 やりやすいです。安心感が抜群にありました。

カウンタードライブ
 やりやすくなりましたね。しっかりボールを持てるのでかなり狙いに行けると感じています。

ストップ
 ツッツキも切れますね。板厚は厚くなりましたがソフトな打球感なので球が持てて非常に切れる印象です。

ツッツキ
 ラバーにもよりますが切りやすいですね。

チキータ
 グリップ重心でやりやすいです。だいぶ感覚がつかめてきて武器になりつつあります。

他ラケットとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 林高遠ALC = 張継科ALC
> Mizutani Jun ZLC(水谷隼ZLC)

回転のかけやすさ
 林高遠ALC = 張継科ALC

スピード
 林高遠ALC = 張継科ALC

飛距離
 林高遠ALC = 張継科ALC

レビュー Tenergy 19(テナジー19)

説明

 2021年春の新商品目玉の一つ、Butterfly(Tamasu)さんのTenergy 19(テナジー19)をレビューさせていただきます。今更ではありますが、改めてテナジー05について書かせていただきます。

 世界標準Tenergy 05(テナジー05)の発売は今をさかのぼること、約13年前、2008年4月になります。有機溶剤による後加工の禁止もあいまって未だに10年以上経過した2021年現在もワールドスタンダードの名前をほしいままにするテナジー05は卓球のことを考えるにあたり、なしでは語れない存在となってしまいました。全日本選手権のランカーは男女問わずテナジー05を使う選手が複数名いるのが当たり前になり競合他社はテナジー05に追いつけ、追い越せと新商品開発することが当たり前になりました。現時点でkatsuo000が思うテナジー05を意識したラバーは、打球感の似たEvolution MX-P(エヴォリューションMX-P、TIBHAR)やTarget Pro GT-H47(ターゲットプロGT-H47、cornilleau)回転性能の似たRasanter R48(ラザンターR48、andro)、打球感も回転性能も近いDynaryz AGC(ダイナライズAGC、joola)などだと思います。また木材合板系ラケットと相性が良く回転性能が似ていて、カウンター性能はテナジー05を上回るといえるQ5(キューファイブ、mizuno)やテナジー以上の回転性能を感じさせるRasanter R53(ラザンターR53、andro)などなどテナジー05を超えると感じさせるラバーまでもが登場するようになりました。
 これに対しバタフライは、2017年4月にテナジーの廉価版であるRozena(ロゼナ)を、2018年11月にテナジー05をより硬くしたTenergy 05 Hard(テナジー05ハード)を、2019年4月にテナジー超えるラバーとしてDignics 05(ディグニクス05)を発売しました。そしてテナジーからディグニクスへの移行も見えつつあった2021年3月改めて新テナジー、テナジー19が販売となりました。このテナジー19の公表性能値はなんとテナジー05以上のスピンとスピード性能を持つラバーということで、情報発信後、SNSやYou tubeで一気に話題になりましたね。改めてテナジーの新製品を出してきたバタフライさんはどんな戦略や顧客ニーズを予想してテナジー19の販売を決めたのか。その真意はわかりませんが、ここにきて改めて新しいテナジーということで有名You Tuber各位がこぞって試打動画をあげています。katsuo000は全く無名ですし、本レビューを投稿したときには既に後発のレビューとなると思いますが、katso000が感じたことを改めて発信したく、そういった内容含めて楽しんでいただければ幸いです。

トップシート

 テナジーはトップシートに採用している粒形状によって、それぞれのラバーの特徴がわかれます。現在までにシート形状の違いによって05、80、64、25と4種類、スポンジ硬度の硬さで2種類の4×2種類が存在します。またトップ選手の使用率の高くTenegy 05(テナジー05)の特徴をさらに際立たせるためにスポンジをさらに硬くしたTenergy 05 Hard(テナジー05ハード)も入れると、テナジーは9種類が存在します。それぞれのトップシートにはそれぞれキーフレーズが付されて販売されており、「回転の05」「バランスの80」「スピードの64」「前陣の25」と言われています。そして10種類目となるテナジー19のトップシートには、「パワーの19」というキーフレーズを冠されて発売されました。このテナジー19のトップシートには、「ツブ間隔の狭い”開発コードNo.219″を採用」していて、スピードと回転の両立とテナジーの中でも特にボールをつかむ感覚のあるラバーということです。ディグニクスを含めて、Butterflyさんのトップシートは以下の種類が存在することになると思います。
 No. 051.7 mmの粒間隔が狭い回転性能が高い。
 No. 252.65 mm粒の高さが低い台上プレーやカウンターがやりやすい。
 No. 641.7 mmの粒間隔が広いスピード性能が高い。
 No. 1801.7 mmの粒間隔が中間回転もスピードもバランスが取れている。
 No. 2091.5 mm粒の高さが低い粘着力と弾みを高次元に両立する。
 No. 2191.5 mmの粒間隔が狭いボールをよくつかみパワーを出しやすい。
トップシートは既に200番を超え、それだけの粒形状について検討してきたことがわかりますね。上記には粒について言及していますが、粒形状には、粒の高さ、粒の太さ、粒の間隔の3つの因子があり、それらを、おそらく粒の太さだけでも0.01 mm~3.00 mm位(これだけでも300種類)でふっているんでしょうか。粒の高さ、感覚のコンビネーションがいくつあるかわかりませんが、1000種類くらいありそうですね。細かくふるよりも狙いを定めたり量産技術を考慮して狙いを定めて開発しているのだと思います。こういった検討、理系卓人のkatsuo000も是非やりたいですね~。楽しそうだなーと思ってしまいました。(苦笑)

公表性能値

 Butterfly(バタフライ)さんの公表性能値を示します。

 やはりテナジー19の注目ポイントは、テナジー05を超える性能で数値がついていることだと思います。世界標準テナジー05よりも回転もスピードも上というのは驚異的なラバーだと思いますね。

やりやすい技術

 Butterflyさんホームページ上には、各テナジーのやりやすい技術についてレーダーチャートが掲載されています。各技術のやりやすさを、モノサシで測り、その数値を下記図にしてみました。項目は
 ・ループドライブのかけやすさ
 ・スピードドライブの打ちやすさ
 ・カウンタードライブのやるやすさ
 ・台上プレーのやりやすさ
 ・ブロックのしやすさ
 ・スマッシュのしやすさ

の6つになります。個人的に重要な項目はループドライブ、スピードドライブ、台上プレー、ブロック、カウンタードライブになります。スマッシュも粘着ラバーでなければ慣れで打てるでしょう。

 このチャートを見ると、テナジー19は、テナジー05よりもドライブやブロックでやりにくさがあるように見えますね。公表性能値は高い一方で、質の高いドライブという点では、テナジー05より劣るということなのかもしれません。

おすすめラケット組み合わせ

 メーカー推奨の組み合わせも掲載されるようになりました。こちらも掲載していこうと思います。以下全てButterflyさんホームページより引用させていただきました。

Tenergy 19(テナジー19)
 ・Lin Yun-Ju Super ZLC(林昀儒Super ZLC)
  スピードとスピンをともに追求
 ・Inner Force Layer ZLC(インナーフォースレイヤーZLC)
  回転重視のパワフルなプレーを
 ・Timo Boll ALC(ティモボルALC)
  威力を追求するオールラウンドプレーに

 非常に球持ちの良いテナジー19は、ZLC系のラケットや、アウターALCの中でも威力が出しやすく先端重心のティモボルALCとの組み合わせが提案されています。確かに打感が柔らかいので、ハードなアウターSuper ZLCとの組み合わせは、バランスが取れそうに感じますね。あとはアウターZLC、Timo Boll ZLC(ティモボルZLC)やZhang Jike ZLC(張継科ZLC)にもあうと思います。2021年新発売の新ラケットを推したような気もします。

試打前の前情報 from You tube

 情報がネット上に発信されたときの性能としては、テナジー05とDignics 05(ディグニクス05)の間に位置するラバーという情報も発信がされていて、非常に高い注目をあびています。試打動画を拝見する限り、どちらかといえばフォアよりバック向きとする意見が散見するとともに、テナジー05よりも打球感的に回転量が低いとする意見も拝聴しました。そのあたりについてkatsuo000の言葉でレビューしていきたいと思います。

 既に閲覧可能なYou tube動画のテナジー19の試打動画から、テナジー19について簡単にまとめると以下のような内容になるかと思います。
 打球感 柔らかい テナジー19 < テナジー05 硬い
 弧線 強い テナジー19 > テナジー05 直線的
 回転のかけやすさ かけやすい テナジー19 > テナジー05 かけにくい
 最大回転量 強い テナジー05 > テナジー19 弱い
これらの点をふまえつつ、katsuo000もレビューしていきたいと思います。

Tenergy 19の重量と貼り

 テナジー19のラバー重量は約47 gでした。テナジー05(48 g)よりもやや軽いですね。全体的に高性能で軽量なラバーが多いのが、Butterflyさんの特徴で、今回もやはり軽くて品質が高いことがわかりますね!

Tenergy 19(テナジー19)
 High Tension(ハイテンション)裏ラバー
・スポンジ厚:厚(1.9 mm)、特厚(2.1 mm)
・スピン:11.7
・スピード:13.2
・Sponge硬度:36
・オープン価格(8,900円 + 税)
・70 g(切断前) → 47 g(林高遠ALCに貼って)

 なおkatsuo000は気づきませんでしたが、テナジーの表記も変わりました。↓はテナジー05です。

Tenergy 19の3つの特徴

 正直、いい意味で裏切られたラバーでした。特にフォアで使ったときの印象がかなり良かったです。柔らかいのにストップが止まってカウンターもしやすいって、かなりチートな気がしました。この無二な感じはまさに世界をけん引するButterfly Quality(バタフライクオリティー)ですね!確かに回転量は若干不満を感じましたが、スピード系ラバーに良く感じられるオーバーミスしてしまう不安感、回転でボールが沈まない感じは感じず自信をもって前へスイングできるラバーでした!

3球目を多少強引にパワードライブしやすい!

 非常にくいこみが良いので、ボールの回転量を気にせずにスイングスピードとパワーで強打しやすかったです。現在学生の方はわからないかもしれませんが、有機溶剤を塗ったラバーで3球目強打しているような感覚があってスピードドライブ(パワードライブ)で強引に打ち込んでゆく戦術ができてしまうラバーだと感じて非常に気持ちよかったですね!また上述のとおり、回転がかかるのでスピードドライブもしっかり沈んで台に入る安心感がありました!この感じがテナジー64やディグニクス64にはないように感じましたね。

柔らかいのにストップがビタどまり!でカウンターもしやすい!

 ストップもカウンターも非常に良かったです。柔らかいと感じるラバーはストップやカウンターで相手の回転の影響を受けやすい傾向にあるのですが、むしろこのテナジー19はストップがピタどまりでカウンターもやりやすくて驚きました!さすがテナジーですね!

上回転ラリーで、弧線がエグイ!

 くい込みの良いNo. 219のシートを採用したことで、扱いやすさにくわえ弾道がエグくなったと感じました!非常に強い弧線を描き、相手のコートに入ったあと、まるでDignics 09C(ディグニクス09C)やDignics 05(ディグニクス05)のようにボールが跳ね上がる感じがありました!これはテナジー05でもたまに出るのですが、相当体勢の良い状態で打球しないと難しいと思います。一方テナジー19ならかなり容易にこの弾道が出せて非常に好感触でした。ただスピードがあるというわけではなく、強い弧線と跳ね上がる弾道は、新しいテナジー19の3つ目の特徴だと感じました!

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打
 特に軽打で差は感じませんでした。やはり柔らかさは感じます。

ラリーでのドライブ
 ラリーで打つスピ―ド系ドライブはそこまで良いとは感じませんでした。いたって普通と印象です。ただしスマッシュやミートでも簡単に飛距離が出てしかも安定する感じもあって、このあたりがテナジー19の特徴だと感じましたね。スマッシュやミートもパワーで運べる感じです。この感覚が3球目の打ちやすさへのインスピレーションにつながったように感じます。

面を開いたドライブ
 面を開いてのスピードドライブは上述のとおりかなり良かったです。加えて多少巻き込んでもスピードドライブできそうなくらい強引にもっていける感じがあって良かったですね!

対下回転に対するループドライブ
 ハーフロングの難しいボールですら質の高いループドライブにしやすい感じがありました。ただ回転量で攻めるというよりはとにかくパワーでねじ込む(自分のイメージの弧線をスイングで作り出して、その通りに持っていける感じ)がやりやすかったです。

対下回転に対するスピードドライブ
 これが最もよかったです。テナジーということで、テナジー05以上の回転性能といいつつも、シートでかけた際の打球感からくる回転量は少し弱さも感じ、普段使うディグニクス05と比較するとどうしても回転量に不満を感じるのは否めませんでしたが、このスピードパワードライブのためにテナジー19を使おうか迷っている状況です。

ブロック
 柔らかい打球感ですが、そこまで相手の回転の影響をうけやすいとは感じませんでした。特にTenergy 05 FX(テナジー05FX)のように柔らかいテナジーは非常に相手の回転の影響を受けやすいと感じますが、そういったことはなかったと感じました。

カウンタードライブ
 やりやすいです。ボールがしっかり沈む感じがありました。安心してカウンタードライブできると感じました。

ストップ
 止めやすいです。ただ回転をかけようとすると思ったより弾いてしまいました。このあたりは腕でしょう。

ツッツキ
 やはりテナジー05やディグニクス05の方が回転量は多いと感じました。

フリック
 あつかいやすいラバーなので乗せ打ち系の打ち方が安定していました。回転でももちろん安定すると思います。

サービス
 ディグニクス05などのようにぶつけるように回転をかけることで回転量の高いサーブを出ました。出しにくいといったことは感じませんでしたね。

バックハンド系

軽打
 軽打で特に違和感はありませんでした。 

ラリーでのドライブ
 ドライブもやりやすかったです。しかし少しボールの質は低いと感じました。

対下回転に対するループドライブ
 やりやすかったです。非常にグリップするので簡単に持ち上がりました。その分質は少し低いかもしれません。

対下回転に対するスピードドライブ

ブロック
 やりやすかったです。回転の影響は受けにくいと思います。

カウンタードライブ
 カウンターというよりもカウンターミートがしやすかったですね。

ストップ
 やりやすかったです。

ツッツキ
 少しぶっ飛んでしまいました。テナジー05の方がやりやすいと感じてしまいました。

チキータ
 簡単にあがるので非常に好感触でした。VICTAS(ヴィクタス)Triple Double Extra(トリプルダブルエキストラ)に近いやりやすさがあったように思います。

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 テナジー05 > テナジー19 > テナジー80

スピード
 テナジー80 > テナジー19 > テナジー05

食い込ませたときのスピードドライブのやりやすさ
 テナジー19 > ディグニクス09C > ディグニクス05

フォアカウンタードライブのやりやすさ
 ディグニクス05 > テナジー19 > テナジー05

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雑感 2021/3/3

投票していただいた皆さんに感謝!!

 今年の1月からWRM(ワールドラバーマーケット)さんのレビューを投稿させていただいてます。投稿させていただき、月一で5位以内に入れれば、優秀レビューワーとして、投票対象になります。2月はなんと11ptも入れていただきました。感激です!!

 今年は勢力的にレビューを投稿していこうと考えております。また、katsuo000以外の人のレビューに触れていただくことで、様々な視点で用具について理解したり、新たな一面を感じることができると思います。本ブログでは今後も取り上げさせていただきますので是非よろしくお願いします!また、上の画像からわかりますように、WRMさんでいただけるポイントもいただけてしまうという至れり尽くせりの非常にありがたいシステムです。この記事を読んでいる方も是非レビューしてみるのも良いのではないでしょうか!?

Tenergy 19の感想

 打ちました。想像以上に良くて驚きました。さすがバタフライ!感覚的にはR48にやっぱり似ているんですが、R48よりもかなりカウンターがしやすくて驚きました。これは素晴らしい!近いうちにレビューを書きたいと思ってます。はじめは継続利用を考えていなかったのですが、想像以上によくて迷っています汗。多分継続はしないつもりですが、中級者層でパワードライブを楽に打ちたいと思うのであればありなラバーだと思いました。詳しくは近日中にあげるレビューを是非読んでください。

雑感 2021/3/2

Tenergy 19の試打動画が凄い

 もう、すごいですね。世界のButterfly、世界のTamasu。Tenergy 19(テナジー19)の試打動画が、大量に投稿されていて、試打しなくてももう、どんなラバーかわかる気がしてきました汗。皆さん基本的には比較対象はTenergy 05(テナジー05)で試打してくれていて、非常にわかりやすい比較になていると感じます。基本的には
打球感 柔らかい テナジー19 < テナジー05 硬い
弧線 強い テナジー19 > テナジー05 直線的
回転のかけやすさ かけやすい テナジー19 > テナジー05 かけにくい
最大回転量 強い テナジー05 > テナジー19 弱い
という感じっぽいですね。特にポイントは、弧線の強さのようで、テナジー05よりもプラスティックボールで弧線が出やすいラバーというのが特徴になりそうですね。テナジー05の方が直線的になりやすいというのが面白いですね。テナジー05も十分弧線が出しやすかったりループドライブがしやすいラバーだと思いますが、少しテナジー05は粘着ラバーっぽい感じがあるといえばあると言えるのかもしれませんね。そういう意味ではテナジー19はスピン系テンションらしいラバーと言えるのかもしれません。スピン系テンションらしいスピードと回転を両立しているという意味ではテナジー19の方がスピン系テンションらしいと感じてきております。試打してレビューしていきたいと思います。

打感的にはRasanter R48(ラザンターR48)に似ている?ヨーロッパ選手が好きそうなテナ19

 感覚的な話になってしまいますが、テナ19はR48に似ているような気がしてます。特にスポンジ硬度のわりにかなりくいこみを感じやすいラバーという点ではかなり近い気がします。5月に発売予定のRasanter R45(ラザンターR45)も近そうな気がしてます。くいこみがいいのでスピードドライブは打ちやすいけどループドライブがやりにくかったり、スリップしたり、回転が弱くなりそうな印象ですね。ドイツ製ラバーラザンターはドイツのラバーですのでヨーロッパで評価が高くなるようなラバーとして開発されているので当然といえば当然ですが。XIOM(エクシオン)さんのEuro系ラバーからわかるように、柔らかいラバーはヨーロッパ選手が好みますよね。特にバックハンドを豪快にスイングするヨーロッパの選手は、かなりボールをスポンジまでくいこませるドライブをするイメージです。日本人やアジアではループドライブに代表されるシートだけでドライブする技術を多用する人も多いので、この辺りが違いとして現れているのではないかと想像しますね。バタフライさんの戦略としては、もしかしたらヨーロッパ市場を狙ったラバーなのかもしれないと感じた次第です。そういう意味ではテナ19はドイツ製ラバーっぽいテナジーでもあると思います。

更新 2021/2/28

ホームページを更新しました。

 今日だけではないですが、更新してます。数値情報をちょくちょく追加させてもらってますね。ご参考いただければ幸いです。

届いた! 19~

 早速届きました。たしかにくい込み良い感じですね。試打楽しみです!もう既に試打動画がガンガンあがっているので、遅いレビューになるとは思うのですが楽しみにしていただけると嬉しいです。

雑感 2021/2/26

トップ選手の用具

 卓球王国さん最新号で、例年に引き続き全日本選手権ランカーの用具が掲載されました。katsuo000はこれを毎年楽しみにしております。地味に嬉しい点は、全日本ジュニア男子優勝の濱田一輝選手のラケットがなんと張継科ZLCであったことですね。自分も長く張継科ZLCを使っていましたので、やはり良いラケットであることが証明されたような気がして嬉しかったです。3年分くらいを軸に特集ページを作成したいなーなんて勝手に考えております。
・ディグニクス率の上昇(30%→40%)(卓球王国さんもとりあげてます)
・ラケットアウターはVISCARIA(ビスカリア)とRevoldia CNF(レボルディアCNF)が多いか。
・ラケットインナーはインナーALCが圧倒的に多い。
・木材合板はやはり一般選手に多い。
・ジュニア選手の中にはフォアにテナジー05、バックにディグニクス05という選手が増えた。
といったところですかね。このあたりの変遷を特集していきたいですね。特に一般とジュニアでの傾向の違いとか面白そうです。安定感はテナジー05の方があると思いますが、スピードやカウンターのやりやすさはディグニクス05の方があります。バックにテナジー05はもしかしたらこれから減るのかもしれませんね。

雑感 2021/2/24

各種2021年春のカタログ入手!

 新しいカタログを見るとテンションのあがる卓人は少ないと思いますが、katsuo000は上がる人間です苦笑。現在までにゲットした2021年春カタログは
 ・Butterfly(バタフライ)
 ・Mizuno(ミズノ)
 ・Nittaku(ニッタク)
 ・VICTAS(ヴィクタス)
 ・Yasaka(ヤサカ)
 ・andro(アンドロ)
 ・STIGA(スティガ)
になります。
 ニッタクさんやSTIGAで新商品のラケットがありました。特にSTIGAの新商品ラケットは話題になりそうで、表紙にも掲載されていました。

STIGAさんの注目の新作
INSPIRA CCF(インスピーラCCF)
 ブレード厚:6.3 mm  平均重量:88±5 g  Carbon Inner (5+2)  24,000円+税
インナーラケットはCENTRIC Carbon(セントリックカーボン)についで、2本目になるのでしょうか。板厚が厚くなっていることからCCFテクノロジーはALCのように柔らかく感じやすいカーボン技術のようですね。上板が気になるところですが、Legacy Carbon(レガシーカーボン)は上板にLimba(リンバ)を採用していたようなので、このインスピーラCCFも上板にリンバと予想しています(あくまで勝手な予想です、悪しからず)。STIGAさんは今までの高級木材ラケットブランドのイメージを守る戦略のように感じます。

Yasakaさんの新作アルネイドインナーは差別化されたラケットではないか
 Yasaka(ヤサカ)さんからAlnade Inner(アルネイドインナー)がついに公式販売となりました。ゴブりんずさんで有名な赤のアルネイド、Alnade(アルネイド)と同じ板を使用しているなら上板にKoto(コト)材使用で、バタフライのインナーラケットとは明らかに差別化されるラケットだと思います。自分はインナーカーボンラケットは苦手な印象があるので、検証したいですが購入予定はありません。

遅すぎた?本場中国ラケットラバー
 ついにNittakuさんからDouble Happiness Shanghai(DHS)製のHurricane Long 5(キョウヒョウ龍5)やHurricane III National Rubber Blue Sponge(キョウヒョウ3国狂ブルー)が販売されるようになりました。遅すぎた感もある気がしますし、値段も正規品のためかかなり高価格設定になっていますね。こちらキョウヒョウ龍5はインナーALCでほぼ張本智和インナーフォースALCに類似な気がしなくはないのですが、キョウヒョウ3国狂ブルーは已打底なしなんですね。ファインジップで後加工必須の印象です。厚さが4 mmを超えないように気を付けないといけませんね。

TSPとの統合でVICTASラバーがわかりやすくなった!
 Ventus Extra(ヴェンタスエキストラ、旧Super Ventus(スーパーヴェンタス))の他のVICTASラバーとの比較ができるようになりましたね。弧線がより強くでやすいラバーがヴェンタスエキストラ、より攻撃的で総合的な威力、爆発力のあるラバーがV>15 Extra(V>15エキストラ)といえると思います。また更新にともない若干性能値に変動があったみたいです。弧線の高さの値が上昇しましたね。

XIOM(エクシオン)さん、ラバー性能値に基準変更で、抜本的に数値変更
 XIOMさんですが、2021年のラバー性能表を確認すると、2020年から変更となっておりました。ここまでごっそり変更するのは、これはこれで衝撃的です。今後XIOMさんのページで両方記載していこうと思っております。
 逆に販売時から全く性能値の修正のないButterfly(バタフライ)のぶれのない表記は凄いですね。ただしラケットの方は平均重量値が一定期間ごとに更新している模様で、あくまで参考値ということだと感じます。平均重量値を更新しているあたりは良心的と感じます。

 

Yasaka (ヤサカ) Rubbers (ラバー)

ブランド

良心的な価格と、マークVの安心感。

 ヤサカといえばやはり良心的な価格とマークVの安心感だと思います。ラクザシリーズは2022年ついに価格が値上がりしてしまいますが、それでもまだまだ良心的な価格で販売してくれていますね。

 YASAKAさんの電子カタログ

ヤサカ契約選手の紹介

 ヤサカは契約選手やアドバイザーが少ないので紹介させていただきます。ある意味狭き門ともいえる契約選手陣ですね。実績は全日本選手権ベスト4以上と言ってよいでしょうか。ただ残念ながら何人かの有名なトップ選手がドイツブランドへ契約変更しました。これは、選手たちへのリスペクトやサポート含めての結果ではないかなーと思います。個人的には契約ブランドを変更しても日本のトップ選手を全力応援したいkatsuo000になります。

アドバイザー Ma Lin(馬琳)コーチ

 アドバイザーに君臨するのは、ペンドラの憧れ、中国の馬琳(Ma Lin)コーチになりますね。もう選手ではなくコーチとさせていただきました。ゆくゆくは監督になるのでしょうか。東京五輪2020大会でもかっこいいマスクをつけて中国ベンチコーチされてましたね。馬琳コーチの名前を冠した合板やカーボンシリーズは未だにヤサカの名作であり、多くの選手が使用していることで有名です。katsuo000も試打しましたが、Ma lin Carbon (馬林カーボン)は抜群の扱いやすさで、カーボンが入っていないように感じるくらいかなり扱いやすい素晴らしいラケットでした。インナーカーボンラケットですが、カーボンの役割はファイバー素材程度で本当にオススメです。

契約選手 Mattias Falck(マティアス ファルク)選手

 2019年の世界選手権ブダベスト大会で準優勝したシンデレラボーイ、マティアスファスク選手ですね。フォアに表を使うスウェーデンの巨人になります。YGサーブと強烈なバックハンドドライブ、そして打球点の速いフォア表のミートは、世界の中でも異質のプレイヤーといえるでしょう。

 Blade: Falck Carbon(ファルクカーボン)
 Fore: Rakza PO(ラクザPO)
 Back: Rakza X(ラクザX)

*ファルクカーボンは日本未発売。Ma Lin Soft Carbon(馬琳ソフトカーボン)をベースとしたラケットでインナーカーボン。
Yasakaのホームページ内で用具紹介された後、ラケットを変更したようです。
 :https://www.yasakajp.com/smash/mattias_falck/

契約選手 英田 理志(Satoshi Aida)選手

 両面裏ソフトラバーを使用し、攻撃もカットもするオールラウンド型で全日本選手権ベスト8まで勝ち上がり、現在はTT彩たまで活躍するトップ選手になります。独特の戦型はなかなかマネしづらいですが、カットも攻撃もできる英田さんの戦型は、非常に取りこぼしも少ない戦型でうらやましい戦型です。

 Blade: MASAMUNE(正宗)
 Fore: Rakza 7(ラクザ7)
 Back: Rising Dragon(翔龍)?

ラバー

 Yasakaさんのラバーはやっぱり、低価格でコスパに優れたラバーが多いことがうれしいですね。気を付けるべきは個体差で、パッケージ状態で重量を測定するなど確認してから購入をオススメします。自分にあった重さ、硬さのラバーを選ばないと、重さ、硬さによっては驚くほど打球感のことなるラバーになるためですね。基本的には重たい≒硬いラバーだと思います。Rakza X (ラクザX)が気に入り、まとめ買いした時に、最も重たい個体は打球感がイメージとは異なり驚いた次第ですね。逆に柔らかい個体を選べばかなり扱いやすいラバーといえると思います。勿論威力を求めて硬めのラバーを選ぶのもありだと思います。そういった個人のマネージメント含めて行うのであればYasakaは抜群にオススメできるラバーだと思います。

Mark V(マークファイブ)シリーズ

 Yasakaの看板ラバーはハイエンドラバーのRakza(ラクザ)シリーズではなく、Mark V(マークV)シリーズになります。過去にはフランスの音速左腕Jean-Philippe Gatien(ジョン-フィリップ ガシアン)が使用し、1993年世界卓球で優勝しています。現在は、どちらかといえば初・中級者向けラバーの立ち位置で、4月になると販売数が激増するラバーになりました。katsuo000も幼少期に使用した懐かしのラバーになります。

・Mark V(マークファイブ)
 Spin:10、 Speed:10、 スポンジ硬度:40~45°
・Mark V HPS(マークファイブHPS)
 Spin:10、 Speed:12、 スポンジ硬度:40~45° 
・Mark V HPS Soft(マークファイブHPSソフト)
 Spin:10+、 Speed:11+、 スポンジ硬度:35~40°
・Mark V M2(マークファイブM2)
 Spin:10-、 Speed:11、 スポンジ硬度:45~50° 
・Mark V AD(マークファイブAD)
 Spin:10+、 Speed:10-、 スポンジ硬度:35~40°
・Mark V 30°(マークファイブ30°)
 Spin:11、 Speed:9、 スポンジ硬度:30~35°
・Mark V XS(マークファイブXS)
 Spin:11、 Speed:9+、 スポンジ硬度:40~45°
・V Stage(ブイステージ)
 Spin:11+、 Speed:12、 スポンジ硬度:43°

Rakza(ラクザ)シリーズ

 Yasakaのハイエンドラバーはやはりハイブリッドエナジー型ラバー、Rakza(ラクザ)シリーズになりますね。扱いやすさと性能の高さ、そしてコスパは「流石のヤサカ!」と思えるラバーばかりだと思います。

Rakza XX (ラクザXX)

 Spin:13+、 Speed:12-、 スポンジ硬度:47~52
 ラバー重量:51 g
 硬度計評価 shore a (sheet):31.5、 shore a (sponge):27.9
       shore c (sheet):42.3、 shore c (sponge):40.6
 katsuo000のレビュー: https://katsuo000.com/review_rakza_xx/

Rakza Z Extra Hard (ラクザZエキストラハード)

 Spin:14+、 Speed:11-、 スポンジ硬度:52~57
 ラバー重量:55 g
 硬度計評価 shore a (sheet):30.3、 shore a (sponge):30.8
       shore c (sheet):46.5、 shore c (sponge):47.8
 katsuo000のレビュー: https://katsuo000.com/review_rakza_z_xh/

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Rakza Z (ラクザZ)

 Spin:14+、 Speed:11-、 スポンジ硬度:47~52
 ラバー重量:54 g
 硬度計評価 shore a (sheet):29.5、 shore a (sponge):30.6
       shore c (sheet):44.6、 shore c (sponge):45.8
 katsuo000のレビュー: https://katsuo000.com/review_rakza_z/

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Rakza X (ラクザX)

 Spin:13+、 Speed:11、 スポンジ硬度:45~50
 ラバー重量:50 g
 硬度計評価 shore a (sheet):27.8、 shore a (sponge):24.7
       shore c (sheet):41.3、 shore c (sponge):39.3
 katsuo000のレビュー: https://katsuo000.com/review_rakza_x/

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Rakza X Soft (ラクザXソフト)

 Spin:14、 Speed:10+、 スポンジ硬度:40~45

Rakza 7 (ラクザ7)

 Spin:14、 Speed:11、 スポンジ硬度:45~50
 ラバー重量:49 g
 硬度計評価 shore a (sheet):27.8、 shore a (sponge):27.2
       shore c (sheet):40.0、 shore c (sponge):39.0
 katsuo000のレビュー: https://katsuo000.com/review_rakza_7/

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Rakza 7 Soft (ラクザ7ソフト)

 Spin:14+、 Speed:11-、 スポンジ硬度:37~42

Rakza 9(ラクザ9)

  Spin:13+、 Speed:11+、 スポンジ硬度:40~45

Rigan(ライガン)シリーズ

 マークVからラクザシリーズへの移行をサポートする扱いやすいハイブリッドエナジー型ラバーがライガンシリーズになりますね。非常に球持ちがあって扱いやすい良いラバーでオススメになります。

Rigan Spin(ライガンスピン)

 Spin:13-、 Speed:10+、 スポンジ硬度:40~45

Rigan(ライガン)

 Spin:12+、 Speed:10+、 スポンジ硬度:40~45

中国製粘着ラバーシリーズ

 中国製の粘着ラバーで、ザ粘着ラバーというよりは粘着テンションラバーになると思います。

Rising Dragon II(翔龍II)

 Spin:14-、 Speed:10、 スポンジ硬度:47~52
 ラバー重量:46 g
 硬度計評価 shore a (sheet):31.4、 shore a (sponge):32.5
       shore c (sheet):47.2、 shore c (sponge):45.7
 katsuo000のレビュー:

Rising Dragon(翔龍)

 Spin:13+、 Speed:10+、 スポンジ硬度:47~52
 ラバー重量:43 g
 硬度計評価 shore a (sheet):29.5、 shore a (sponge):28.6
       shore c (sheet):42.4、 shore c (sponge):40.6
 katsuo000のレビュー: https://katsuo000.com/review_rising_dragon/

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ヤサカ 卓球ラバー 翔龍 B-50 Yasaka
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ページ更新 2021/2/20

やはりButterfly(バタフライ)のページから更新です

 もうすぐ春になりますかね。昨年の4月からはじめた、本ブログももうすぐ1年ということで、情報のアップデートを図ろうと考えております。まずはバタフライさんのラバーのページの更新ですね。カタログも更新されたようで、手元に冊子はないですがインターネットで確認させていただきました。相変わらずカッコよくて思わず使いたくなる感じです。

https://www.butterfly.co.jp/catalog/

上記にあわせ、ラバーページも更新させていただきました。

https://katsuo000.com/butterfly-rubbers/

第二子出産も控えておりますので、試打できなくなるとこのような更新が増えると思いますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

雑感 2021/2/18

林高遠ALCは良いけど。。。

 張継科ALCとの比較が難しいです。ほぼ差がない気がしております。林高遠ALCの方がグリップがより詰まっててバックハンドがやりやすかったり威力が出しやすい気がするのですが、そもそもラケット単独で林高遠ALCの方が3gも重いので、個体差な気もして林高遠ALCと張継科ALCの比較レビューが書けるほど2つの違いを把握できませんでした。諸事情で来週は卓球が全くできない予定ですので、この期に過去記事の更新を図ろうと考えてます。レビューではなく過去記事更新が続くと思いますがご了承ください。