雑感 2021/2/6

バックにTenergy 05(テナジー05)

 久々にテナジー05にしてみました。やっぱりいいですね!めちゃめちゃ回転がかかります。ただし、やはりテナジーって改めて扱いの難しいラバーだなーとかえてみて、改めて感じてます。というのは結構弾むんですよね。柔らかいためか、勝手に弾いてしまいやすいんですよね。スピードを出しやすいといえばいい表現ですが、球を持とうと思うと意外と離れやすいと思ったりしました。過去にテナジー05やTenergy 05 Hard(テナジー05ハード)をバックに使っていた時は、バックにそこまでの感覚がなかったので気づきにかったのだと思いますね。全体的な総評として、テナジー05を改めて使って、回転がしっかりかかってやはりいいなーというのと、ツッツキやカットがめちゃめちゃやりやすいということを感じました。一方でバックドライブ、特に上回転に対するバックドライブは難しいと感じています。自分の今までのバックの感覚が酷かったなーと改めて感じましたね。テナジー05は寿命が短いのが、やはりネックではありますが少しの間、使って、特にループドライブの感覚を確認しようかなって思ってます。

ポチリータ!

 結構ぽちったよ~。届くのが楽しみです~!今から楽しみですね~。その中に話題のテナジーも発注してしまいました。

雑感 2021/2/3

ZLC→ALCへ移行中~!

 張継科ALCと張継科ZLCを交互に使っていて感じることですが、ALCの方が圧倒的に打球点を落としたボールを強打しやすいですね。とても気に入りつつありますが、ZLCに慣れていた部分がまだALCに合わせることができなくて嫌になるときがありますね。やはり、ALCに絞って使い込むべきだな~と感じます。細かいですが、ZLCからALCに変えて感じる違和感(主にフォアハンド)は次の通りです。
 ・柔らかすぎると感じる(ボールを持ちすぎて気持ちよく飛ばしきれない。特に後陣でひきこみが甘すぎてネットミスする。)
 ・弧線を描きすぎてオーバーミスが増えた(特にカウンタードライブ)
 ・ボールが単純に遅いと感じる(特に広い体育館だと)
 一方でメリットは次の通りですね。
 〇ループドライブの質があがった(張継科ZLCだとループはどうしてもボールが高めだった。)
 〇バックハンドがやりやすくなった(特に球持ちをかんじやすくなった。一方でボールのスピードは落ちていないと感じる。)
 〇サーブも出しやすい(若干ですが、サーブも出しやすいですね。)
 おそらくですが、Dignics 05(ディグニクス05)と張継科ZLCとの相性があるのかもしれないと感じています。ぶつかりすぎてしまっていて、ZLCならDignics 09C(ディグニクス09C)の方があう気がしています。特に09Cはスピード不足を感じると思うのでそれを補う意味でも09Cと相性がいいと思います。

 試合が近い日程であるわけではないですが、早くアウターALCをものにしたいと思います!ということで現在ALCラケットが欲しくてたまらない。でも張継科ALCではなく、同じ値段の林高遠ALCか、さらに高いビスカリアが欲しい。。。フライアットカーボンプロとアルネイドも欲しいですね。近々ぽちろう。

レビュー Omega VII Pro(オメガ7プロ)

説明

 韓国の卓球メーカーXIOM(エクシオン)は、新進気鋭のメーカーで、コスパの良いVega(ヴェガ)シリーズと、ハイエンドモデルのOmega(オメガ)シリーズの大きく2種類のラバーシリーズが有名です。ハイエンドラバーシリーズのOmega(オメガ)シリーズは現在V(ファイブ)とVII(セブン)の2シリーズがメインになります。ブラジルのハードヒッター、Hugo Calderano(ウーゴカルデラノ)選手がXIOMと契約し、用具変更後も順調にワールドツアーランキングを一桁まで上げました!カルデラノ選手が使用しているHugo Hyper Axylium(ウーゴハイパーアクシリウム)とOmega VII Tour(オメガ7ツアー)も人気急上昇ですね。また、韓国の鉄壁のブロックとチキータのJeoung Youngsik(鄭栄植)選手もIce Cream AZXi(アイスクリームAZXi)と本ページでレビューするOmega VII Pro(オメガ7プロ)を使用中です。

 本ページでレビューするOmega VII Pro(オメガ7プロ)は、Omega VII(オメガ7)シリーズで一番初めに販売されたラバーになります。Omega VII(オメガ7)シリーズの特徴は、前シリーズのOmega V(オメガ5)の回転に特化したラバーとは対称的に、Artificial Intelligence (AI)によって導き出した「これまでにない打球スピード」になります。もちろんトップ選手が満足する回転量を保ちながら、これまでにないスピードドライブを可能としたのがオメガ7シリーズということです。回転もスピードも高くなっているため、オメガ7シリーズの価格はどれも、エクシオンのラバーの中で最も高価な7,000円+税になっています。

 エクシオンのラバー、その技術について言及してみます。

・MAX AT 4
 公式ルールの範囲内で、最大限のテンションをかける技術。

・ELASTO FUTURA
 オメガVIIシリーズ、ヴェガツアー、ヴェガXに搭載されている総合技術。「CYCLOID」、「DYNAMIC FRICTION」、「CARBO SPONGE」の3つの特別なチューニングを1枚のラバーに集約し、繊細なボールタッチ、他に類を見ないほどのグリップ力、画期的な弾力性を実現する技術。

・DYNAMIC FRICTION
 雪の上でも十分な摩擦力を発揮するスノータイヤから生まれたラバーの表面加工技術。表面が滑りやすいプラスティックボールを、しっかりつかみ、より多くの回転エネルギーを作り出す技術。

・CYCLOID
 プレーヤーの確率を高め、ボールの弧線がナチュラルに高く、ブロックでのネットミスを減らし、相手のコートへボールが最大限深く入る技術で、回転量と飛距離の比率を精緻に計算された設計により、高いスピードと力強いエネルギーをドライブに伝える技術。

・CARBO SPONGE
 スポンジにカーボン粒子を配合する技術。ボールをしっかりつかむ力とカタパルト効果でトップシートと相互作用できる技術。

・HYPER ELASTO
 2008年に禁止になったスピードグルーの効果の、代替とすべく開発された技術。スピードグルーなしで使ったような打球感、打球音、飛距離、回転力を実現する技術。加速性能を上げた「IMB」、弧線の高さを追及した「CST」などのバリエーションがある。

・TENSOR
 XIOMが開発した、スピードグルーと同様の、テンション効果を持たせる技術。ゴム分子の構造をピンと張りつめた状態にし、それを半永久的にキープする技術。「TENSOR」ラバーなら、余計な労力を使うことなく、楽にスピードが乗ってスピンの効いたボールを繰り出すことができる。この技術をベースに独自の考察とアレンジを加え、「HYPER ELASTO」技術を完成させた。

・BIOS
 「TENSOR」と同じく、XIOMが開発したクリーンなラバー製造技術。製造過程で、環境に悪影響を与える物質や発がん性物質などが発生したり配合されたりしない技術。「BIOS」ラバーは有害物質を徹底的に排除、製造に携わるスタッフからラバーを使うプレーヤーに至るまで誰一人として環境面、健康面で心配なく安心して使うことができる。ハイパフォーマンスでクリーンなラバーの象徴。

 既にレビューしたVega X(ヴェガX)、次回レビュー予定のVega Tour(ヴェガツアー)、そして今回レビューするオメガ7プロは全て同じ技術シンボル、ELASTO FUTURA搭載のラバーになります。よって、どのラバーもカーボスポンジとダイナミックフリクションですので、スポンジは黒く、シートはダイナミックフリクション仕様のシートでグリップ力のあるラバーといえるでしょう。

 オメガ7プロについて、パンフレット上で次のように説明されています。

自在性と決定力を贅沢に両立
少しだけ軟らかめに設計されたトップシートがボールのつかみやすさを実現。どんなに厳しい状況下においても、自由自在なスピンショット、正確無比なコントロールショットを可能にした。さらに、47.5度の高反発スポンジがボールを弾丸のように発射。スイングのエネルギーを倍加するような剛速球が相手のコートを駆け抜ける。自在性がほしいが、決定力も犠牲にしたくないーーそんな贅沢なプレーヤーの願いを忠実にかなえてくれるのが、このオメガVIIプロだ。
そして、トップレベルの選手がオメガVIIプロを使うなら、バック面におすすめしたい。現代卓球のバックハンドでは、台上のチキータで先手を取り、前陣の高速ラリーで打ち勝ち、相手の強力なドライブ攻撃をライジングのカウンターで跳ね返す・・・といったプレーが必要になるが、オメガVIIプロは、そのすべてで期待以上のパフォーマンスを生み出してくれる。飛距離も出るから、後陣に下げられたところから盛り返すパワードライブも楽々。オメガVIIプロで、あなたのバックハンドは<神化>する。

性能値

 公表性能値を比較してみましょう。

 オメガ7プロは、トップ選手用のハイエンドラバーシリーズ、オメガ7シリーズの標準的なラバーですので非常に性能が高いことがわかります。ヴェガツアーやヴェガXと比較しても圧倒的に性能が高く、やはりハイエンドシリーズとして発売されていることがわかります。
 ただし、katsuo000の感じた点としては、確かに回転の質やボールの重さ、威力の点で、オメガ7プロは確かに高性能さを感じさせるけど、値段や公表性能値ほどの開きを感じない、というのが、オメガ7プロ、ヴェガツアー、ヴェガXの印象ですね。どのラバーもELASTO FUTURA技術採用になり、硬さは違っても印象はかなり近い印象です。ヴェガツアーはややフォアには柔らかすぎるかもしれませんが、それでもどのラバーもフォアで使ってもある程度満足するボールが出せましたし、バックのレベルによっては、ベストのラバーは変わってくるとも感じました。
 最終的な総評はヴェガツアーのレビュー後に改めて書かせていただきますので、よろしくお願いします。

オメガ7プロの貼りと重量

 いつものようにZhang Jike ZLC(張継科ZLC)に貼りました。

Omega VII Pro(オメガ7プロ)
 ELASTO FUTURA ≒(DYNAMIC FRICTION × CYCLOID × CARBO SPONGE)
・Sponge Thickness:2.0/max mm
・Speed:12.5
・Spin:12.5
・Sponge硬度:47.5°
・7,000円 + 税
・67 g(切断前) → 49 g(張継科ZLCに貼って)

 思ったより重くなかったですね。XIOMさんのラバーは重いことはあるあるですが、思ったより軽くて驚きました。

Omega VII Proの3つの特徴

47.5°と感じない、くい込みの良いスポンジ!

 オメガ7プロおよび、オメガ7シリーズのラバーは、基本的にはくい込みがかなり良いスポンジを使っていて、硬度ほどの硬さを感じにくいラバーだと思います。実際、55°のオメガ7ツアーでも結構ボールをグリップしましたし、回転もかけやすかったと感じました。今回のオメガ7プロもドイツ基準で47.5°ですが、他の47.5°のラバー(Evolution MX-Pや、V>15 Extraなど)と比較してもかなりくい込みが良いラバーでした。このくい込みの良さは、Rasanter R48(ラザンターR48)を彷彿とさせるようなくい込みの良さになりますね。ただし、R48は軽快なスピードドライブが打てる一方で高い回転量も得られましたが、打感としてボールの軽さを感じました。R48に対して、オメガ7プロはコンセプトにあるようにスピード重視だが、回転量と威力はそのままのラバーとあるように、スピードは出しやすいのに打球感はかなりマッドで、軽快というよりも剛腕なドライブが打てそうな、そういった仕様のラバーとなっています。(ただし、オメガ7プロでも本当に重いパワードライブが打てるか否か、使いこなせるかどうかは、使用者の腕にかかっていて、強いインパクトとパワーでハードヒットできなければ、やはり軽いボールになる印象もありました。)
 くい込みの良いラバーは往々にして相手の回転の影響を受けやすいことが多いですが、オメガ7プロおよびオメガ7ツアーなどは、ブロックやカウンターがしやすい印象があります。それはラバー全体が強いためにラバー全体で打ち返せる感じがあります。このラバー全体で負けない感じは、他メーカーのラバーにはないオメガ7シリーズの無二の特徴であり重要視するなら、価格も納得と感じました。

高いスピード、スピードに似合わないグリップ感!

 オメガ7プロは、やはりかなりボールのスピードは速いと感じました。ブロックも勝手にカウンターになるくらいスピード感がありましたし、カウンターもやりやすいので打ち返すこともしやすく、現代卓球に必要な要素を多く持つと思います。またサーブが好印象で、滑るようにスピード感のあるサーブが出しやすかったですね。もちろんしっかりグリップするので、回転量もしっかりかかっていました。相手のチキータやレシーブドライブを防ぎやすかったですね。
 またスピードが出しやすいラバーは往々にして、ツッツキが暴れたり浮きやすいですが、スピン系テンションらしく、ツッツキやストップはしっかり止まってやりやすく、好印象でした。このような特徴を有するラバーも近年増えてきてはいますが、オメガ7プロおよびオメガ7シリーズはやはり差別化され高い性能を感じさせました。

 ヴェガXやヴェガツアーと比較すると、オメガ7プロはスピード以上に重いボールが打てそうな打球感でした。速いだけではなく、打球感としてはしっかりボールをグリップできている感じがあり、回転量も決して少ないわけではないのが、非常に面白いラバーです。スピードだけを求めると、例えばBryce Highspeed(ブライスハイスピード)のようなラバーも存在しますが、ブライスハイスピードでは、つなぎの質の高いループドライブは困難で、ネット際に低く入れないとカウンターをくらいやすいでしょう。オメガ7プロやオメガ7シリーズのラバーは、腕にもよりますが、重いループドライブも打てるラバーでありながら、特徴的なスピードが出せるラバーといえるでしょう。ハイエンドラバーとしてトップ選手好みの仕様だと思います。
 ただし使いこなす技術力も要します。誰でも重いドライブが打てる、という感じではなくそれ相応の腕とパワーが必要ですね。

総評として回転とスピードのバランス型(80らしさ)で、威力よりラリー思考のラバー

 オメガ7ツアーでもふれていますが、オメガ7プロは回転もスピードも出せる分、威力重視のラバーというよりは、ラリー思考のラバーでした。オメガ7プロはラリーの中で相手のドライブや決め球をブロックやカウンターでしのぎ、自分のドライブや連打へつなげるようなラバーだと思います。ツアーやハイパーと比較して、より打感が柔らかくまさにバックで使って活きるラバーと感じました。
 謳い文句である、「これまでにない打球スピード」は、要は感じ方次第だとも思います。スピード性能も回転性能も高いオールマイティーなラバーと捉えることもできます。スピードドライブは他のスピード性能の高いラバーと比較すると少し難しい印象がありますし、高い回転量のループドライブも他のスピン系テンションラバーと比較すると少し物足りなく感じやすい、要は中途半端なラバーとも感じやすいと思いました。結局のところ、このラバーを使いこなせるだけの技術力が必要といえるでしょう。

各技術レビュー

 試打中に、結構滑りました。印象としてオメガ7シリーズは類似のシートとスポンジでスポンジ硬度を変更している印象ですが、オメガ7プロのスポンジが柔らかすぎるのかもしれませんね。これならOmega VII Tour(オメガ7ツアー)かOmega VII Asia(オメガ7アジア)の方が安心できるかもしれません。全日本選手権出場のコーチの方も、プロは試打で少し使ってすぐに辞められたそうで、すぐにオメガ7ツアーかOmega V Tour DF(オメガ5ツアーDF)を使用されていました。特にコスパとフォアでの仕様を考えるならオメガ5ツアーDFはかなり良いと想像します。
 また、パンフレットなどの商品説明にも、「トップレベルの選手がオメガVIIプロを使うなら、バック面におすすめしたい」とあるように、オメガ7プロはバック側にあうようです。トップ選手の鄭栄植選手もバックハンドに使用しているそうですからね。くわえて今回またまた残念ながら張継科ZLCとアウターカーボンで試打してしましましたが、軽く木材+特殊繊維系ラケット、Fortius FT ver. D(フォルティウスFT ver. D)で試打したときはバックハンドの威力不足、スピード不足を補える印象がありました。オメガ7プロはインナーカーボンや木材系ラケットのバックハンドの威力不足、特にスピード不足を補えるラバーではないかと想像しますね。

フォアハンド系

軽打
 ボールは速いですね。スピードが速いと感じる一番の理由はおそらく、弧線が低いためです。

ロングボールやラリーでのドライブ
 打球感はTenergy 05(テナジー05)に近く、非常に好感触ではありますが、その割には回転量に少し不満を感じました。また中陣からのドライブは、ボールは走ると感じましたが、威力や回転量に少し不満を感じたりしました。普段はDignics 05(ディグニクス05)ですので、どうしても厳しい評価にはなりやすいと思います。比較するのであれば、Omega VII Tour(オメガ7ツアー)やOmegaVII Hyper(オメガ7ハイパー)で比較する必要があるでしょう。既にノータッチなコース取りができた際は決まるのですが、ボールのスピードの割に、非常にとりやすそうなボールになってしまっている印象で、ブロックなりカウンタードライブが簡単に返球される印象がありました。一方で、上回転のラリー時、相手のボールに対しても強さや打ちやすさを感じました。テナジーまではいかないものの、上回転ラリーで頼りになるラバーだとも感じました。

面を開いたドライブ
 スポンジが負ける感じはありませんでした。ただし、少し回転量は低い気もしました。

対下回転に対するループドライブ
 しっかり球を持つので好感触でした。打球感的に高い回転量と重いドライブがうてていると思いますが、打球感の割に少し威力不足を感じました。

対下回転に対するスピードドライブ
 テナジー05と比較すると打ちやすいですが、それでもマッドな打球感があり、爽快というよりも粘着ラバーのような打球感でした。

カーブ/シュートドライブ
 横回転は入れやすく、またしっかり曲がる印象がありました。

ブロック
 オメガ7プロはシートはそこまで硬くないのですが、ドライブに対してもブロックしやすかったです。もちろんカウンターもしやすく非常に面白かったです。前陣でハイピッチで少し伸ばすようにブロックすると振り回すことができると思います。

カウンタードライブ
 シートは硬くはないのですが、カウンタードライブはやりやすかったです。少しくい込みが良いので回転をくらうときはなくはなかったですが、全体的にラバー全体でまけずにボールを打ち返せる感じがありました。

ストップ
 ボールのスピードの割には、やすかったです。

ツッツキ
 滑ることもありましたが、直線性のあるツッツキがやりやすかったです。少し回転はかけにくかったです。

フォアフリック

フォアサーブ
 スピードのあるサーブが出しやすくて良かったです。

バックハンド系

軽打
 ちょっとおちやすかったですが、慣れれば問題なしでした。

ロングボールやラリーでのドライブ
 バックハンドにちょうどよい硬さでした。ただし、少しマッドだとも感じました。

対下回転に対するループドライブ
 少し難しかったです。フォアではやりやすかったので、技術力不足だと思います。

対下回転に対するスピードドライブ
 普通に打点の早い回転重視のドライブで攻撃的なスピードドライブになる感じでした。しっかりインパクトの強いスピードドライブは少し難しかったです。

カーブ/シュートドライブ
 チキータもかなり曲がる印象がありました。

ブロック
 やりやすかったですね。ただし、少し滑ってしまいました。

カウンタードライブ
 やりやすかったです。いいラバーだと思います。

ストップ
 良かったです。飛び出してしまうということもなかったですね。

ツッツキ
 切るよりも打点を早く直線的なツッツキがしやすかったです。

チキータ
 弧線を作りやすくやりやすかったです!

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Rasanter R48 ≧ Tenergy 05 ≧ Vega X > Omega VII Pro ≧ Evolution MX-P

回転のかけやすさ
 Tenergy 05 FX ≧ Omega VII Pro ≧ Vega X ≧ Rasanter R48

スピード
 Rasanter R48 ≧ Omega VII Pro ≧ Vega X > Tenergy 05

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雑感 2021/1/30

mizunoさんのラケットREシリーズを拝見しました

 katsuo000も使用したことのある7枚合板シリーズ、mizuno(ミズノ)さんのFortius(フォルティウス)シリーズに新しいラインナップが加わることをパンフレットで知りました。REシリーズとして、今までのFortius FT ver. D(フォルティウスFT ver. D)とFortius FT(フォルティウスFT)それぞれに対応してラケットがラインナップするようです。

 ・Fortius FT ver. D(フォルティウスFT ver. D)7+2 (Dual Web)play woods
  ブレード厚さ:6.4 mm、質量目安:90 g、ブレード面積:158×150 mm
 ・Fortius FT(フォルティウスFT)7 play woods
  ブレード厚さ:6.4 mm、質量目安:92 g、ブレード面積:158×150 mm
 ・Fortius FT ver. D RE(フォルティウスFT ver. D RE7+2 (Dual Web)play woods
  ブレード厚さ:6.1 mm、質量目安:90 g、ブレード面積:157×149 mm
 ・Fortius FT RE(フォルティウスFT RE7 play woods
  ブレード厚さ:6.1 mm、質量目安:89 g、ブレード面積:157×149 mm

 変更点はなんと、ブレード厚さ、ブレード面積、ということです。パンフレット上では、

・振り抜きやすい設計を追求
 ブレードを少し小さくすることで手元に重心を感じやすい設計に。
・従来品より設計重量で約3 g軽量化
 より幅広い層のニーズに対応。
・ユーザーの声に寄り添ったレンズ
 小さくしたに配置することによって、より握りやすいグリップに。

 というポイントだそうです。個人的な印象としては、もう別物ラケットだと思ってしまった次第です。合板構成はおそらく

 リンバ(1,9) / Dual Web(2,8) / アユース(3,7) / ヒノキ(4,6) / アユース (5)
 リンバ(1,7) / アユース(2,6) / ヒノキ(3,5) / アユース (4)

だと思います。で、上板リンバは球持ちがあって詰まった素材なので打球感良く、威力のあるボールが出せると想像します。しかしながら、ブレード面積が若干狭くなるだけでなく、ブレード厚さが薄くなるので、扱いやすいと思いますが飛距離や威力が、元祖フォルティウスFTおよびver. Dと比較して、出なくなりそうな印象ですね。6.1 mm設計の7枚合板系ラケットはkatsuo000はあまり知りません。ブレード面積を見てかなり驚いた次第ですね。近いブレード厚さは黒檀ラケット、STIGA(スティガ)のEbenholz NCT VII(エバンホルツNCT VII)とandro(アンドロ)のGauzy SL OFF(ゴーズィエスエルオフ)の6.2 mmが浮かびました。その6.2 mmよりも0.1 mm薄いですね。フォルティウスFTおよびver. Dの立ち位置としては、ブレード厚6.8 mmのSWAT Power(スワットパワー)とSK7 Classic(SK7クラシック)そしてブレード厚6.5 mmのKoki Niwa Wood(丹羽孝希ウッド)とClipper Wood(クリッパーウッド)の次に飛距離とパワーをもった7枚合板および、7枚合板+アウター特殊繊維ラケットでした。つまり、フォルティウスFTおよびver. Dの特徴の一つとして、パワフルな7枚合板ラケットでありながら、回転もかけやすく、飛距離も出すぎないちょうど良い扱いやすさ、が1つの特徴だったと思います。REシリーズはブレード厚さが薄くなったので、より5枚合板に近づいて立ち位置としてはブレード厚6.0 mmのSWAT(スワット)に近づいたように感じました。問題は価格でしょう。SWAT(スワット)は衝撃の5,200円+税であるのに対し、REシリーズは元祖と同じ値段です。これを高いと感じるのか、普通と感じるかは、使用者によるところですね。個人的には試打したいけど、ほぼ確実に自分のメインラケットになることはないことが容易に想像つくので、購入は見送り確定です汗。

 一方で既にフォルティウスFTにはFortius FT light(フォルティウスFTライト)やFortiusu FT5(フォルティウスFT5)のように軽量タイプ、5枚合板タイプも存在し、今回のREシリーズでさらに選択肢が広がったのはミズノ契約選手に憧れる層としては嬉しいことだと思います。確かに、既にFTライトやFT5がある中で、差別化を図ろうとすると、板厚を薄くすることになるのでしょうね。ただ、卓球界でも初・中級者層へ販売力の一番のポイントは価格のようですので、価格的には厳しのではないかと想像してしまいました。前出選手のような若手がこれらのラケットを使用して、アウターALC系ラケットを使用する選手と同じくらい大活躍すると変わるかもしれませんね。

雑感 2021/1/28

XIOM(エクシオン)さんのラバーの不思議

 現在、Vega X(ヴェガX)がめちゃめちゃ回転がかかるので、コスパ含めて気に入りつつあります。
と同時に周辺のXIOM(エクシオン)さんのラバーも気になってしまって、試打しようとしています。周辺のラバーとは、Vega Tour(ヴェガツアー)とOmega VII Pro(オメガ7プロ)ですね。オメガ7プロは韓国のトップ選手、鄭栄植(チョンヨンシク)選手も使用するらしいので気になっていました。値段でいうと、オメガ7プロはヴェガの2倍くらいの値段しますからね汗。過去に唯一懸賞で当たったラバーで、使わずにとっておいたラバーなのですが、ついに貼りました。個体差もあったように感じますがオメガ7プロは自分にはなし、という結論が出てしまっております。あとはヴェガツアーとヴェガXの比較へと移ろうかと思っています。数値上はヴェガツアーの方がスピン性能が高いことになっているのですが、そのあたりがどのような結果になるのか楽しみですね~。

レビュー Zhang Jike ALC(張継科ALC)

説明

 Zhang Jike ALC(張継科ALC)は2013年4月にButterfly(バタフライ)より販売された中国の張継科選手モデルのラケット4種のうちの1つになります。実際に張継科選手が今でも使用されているラケットは実はVISCARIA(ビスカリア)というArylate Carbon(アリレートカーボン、ALC)を採用したラケットになります。ビスカリアについての説明を書き始めると少々長くなりますので、今後別の記事で書かせてください。ここで触れることは、主に張継科選手ラケットモデルについてになります。
 張継科選手モデルの4本のラケットは、それぞれ採用されている特殊素材が異なっており、Super Zylon Carbon(スーパーザイロンカーボン、SZLC)、Zylon Carbon(ザイロンカーボン、ZLC)、Arylate Carbon(アリレートカーボン、ALC)、Tamca 5000T5000)の4つになります。
 なおバタフライのラケットは、基本的にはグリップにラケット名が書かれていて、わかりやすいのですが、この張継科選手モデルはグリップの名前の部分には「張継科」としかかかれておらず、どの特殊素材を使用したラケットか、ぱっと見ではわかりにくいです。違いはグリップの中心でクロスしている柄の色になりますね。

グリップのクロスしている柄の色

 SZLC: Gold(金色)
 ZLC: Gray(灰色)
 ALC: Blue(青色)
 T5000: Purple(紫色)

FullSizeRender
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 ビスカリアとほぼ同じでグリップデザインのみ変更したとされるのが、Zhang Jike ALC(張継科ALC)になると言われているます。張継科ALC類似のコンセプトで特殊素材を変更したものが残りの3種だと思われます。

画像はバタフライさんのホームページより引用させていただきました。

https://www.butterfly.co.jp/

 各ラケットを試打できているわけではありませんが、張継科モデルラケットの共通する特徴は以下の3つだと思います。

張継科モデルラケットの特徴

1. 上板にKoto(コト)材を使用のアウター特殊素材系ラケット

 おそらく張継科モデルラケット4種全て上板にはコト材と呼ばれる硬めの木材を使用していると思います。そして上板のすぐ内側の位置、アウター位置に特殊素材カーボンを配したラケットになります。どの特殊素材も張継科選手モデルに採用される特殊素材はカーボンを有する、軽くて硬くて弾む特殊素材になります。よって上板の硬いコト材+特殊素材カーボンという組み合わせのため、かなりハードな打球感のアウター特殊素材系ラケットと称することができるシリーズになります。
 この上板コト材+アウター特殊素材カーボンは好みの別れる打球感で、過去katsuo000は得意ではなく、むしろ苦手と感じる打球感でした。katsuo000が上板コト材+アウター特殊素材カーボンラケットで、硬いと感じたラケットはTimo Boll Spirit(ティモボル スピリット)になります。板薄アウターカーボンラケットの王道のラケット、ティモボル スピリットは上板コト材+アウターALCのラケットになりますが、やはり上板が硬くて、個人差はありますが球持ちを感じにくく、球離れが早い、と感じやすい木材だと感じておりました。ただ、現在はある程度慣れてきて、むしろ張継科ZLCよりもティモボルスピリットは柔らかいラケットであると感じています。

 そして張継科ラケットシリーズは、相手の回転に影響されにくいこと、回転量が高いこと、攻撃的なボールの威力(スピードや回転量)が高いこと、が特徴のラケットになります。硬めのプラスチックボールへと変わってきて、ボールの回転量が40 mmの時からさらに落ち、シートだけで回転をかけるような回転量重視のループドライブでも、上板の柔らかいラケットでは回転はかけやすいですがエネルギーロスによって回転量が落ちるように感じるようになりました。結果として簡単にブロックされたりカウンターを食らったりするようになりました。今ではブレードの薄い上板コト材のラケットでないと、回転量が少なすぎてループドライブを打つと狙われそうだと感じてしまいます。ブレードの薄い上板コト材+アウター特殊素材カーボンのラケットは、確かに台上でのタッチの難しさは感じますが、それ以上に相手の回転の影響を受けにくく、回転の上書きで相手の回転をキャンセルする力が強く、安定した回転量が得やすいと思います。

2. 粘着ラバーとの相性が良い

 粘着ラバー、特にHurricane(キョウヒョウ)系ラバーは、扱いやすさを求めるのであれば球持ちが感じやすい柔らかいラケット、例えば木材系ラケットの方が扱いやすくなります。しかしながら回転量とスピード、威力などを追究すると上板が硬く、かつ粘着ラバーのスピード不足を補うために、弾みやスピード性能の高い特殊素材ありのラケットと組み合わせていくことになります。ラケットによっては、粘着ラバーと相性の悪い特殊素材系ラケットも存在しますが、張継科選手の名前を冠したラケットは総じて粘着ラバーと組み合わせのできるラケットシリーズとなっているそうです。実際、張継科ZLCとキョウヒョウで試合に出たことありますが、普段の1.5倍くらいループドライブだけで得点できたと感じました。確かに難しさもありますが、使いこなせれば相性は抜群でしたね。その要因はおそらく、張継科モデルのラケットシリーズは全て板厚が薄く、しなりやすいラケットだからだと思います。
 上記のことを裏返すと、張継科選手モデルのラケットは万人受けするラケットではなく、中、上級者で一定の打球感覚を有した選手を想定したラケットになると思います。ある程度のインパクトとラケットのしなりを利用して安定して回転をかけることができるようになると、粘着ラバーの高い回転性能と、ラケットの高いスピード性能、が両立しやすいラケットシリーズと言えるでしょう。

3. 重心はグリップより

 張継科選手がバック主戦型の選手である、ということもあって、ラケット自体がグリップ側に重心があります。中国の馬龍選手や大島祐哉選手は、フォア主戦型でそのラケットは先端重心のラケットとなっています。手に取ると非常にわかりやすく、ブレードサイズを若干大きくすることで、スイートスポットを少し広げるとともに先端重心とすることで、遠心力によって威力が出しやすいラケットとなるわけです。これら先端重心のラケットの欠点は実際の重量以上に重たいと感じやすいことで、ブロック時なども回転の影響を受けやすいと感じます。一方、張継科選手モデルのラケットはグリップ側に重心があります。グリップ側に重心のあるラケットの特徴は、重さを感じづらく、結果的にとてもバックハンドが打ちやすくかつ切り返しもしやすくなります。またラケット角度も安定しやすく、ブロックがやりやすいと思います。欠点は先端重心のラケットと比較すると威力が出しづらいことでしょう。katsuo000も確かにフォアよりバックハンドの方が振り抜きやすいと感じました。現代卓球において、バックハンドの重要性が高まっています。バックハンドにウエイトを置いたり、バックハンドを苦手と感じるなら、張継科モデルのラケットを使うのは1つの選択肢だと思います。
 2021年1月現在、katsuo000はついに張継科ALCも購入しました。完全に確証があるわけではないですが、かなりティモボルスピリットに近いブレード構成と感じました。しかしながらティモボルスピリットとは異なり、やはりグリップ重心ですのでブロックは非常に安定しますし、全く別物のラケットですね。バタフライのラケットはブレード構成は同じでグリップだけ異なるラケットが多いなどと揶揄されることがありますが、ラケットはブレード構成だけではなく、重心位置やブレード面積、全てが非常に重要な要素であるとkatsuo000は考えますkatsuo000にとってはグリップが違えば、全く別物ののラケットだと思いますね。例えば、Timo Boll ALC(ティモボルALC)と張継科ALCの違いはグリップだけでしょう。しかしながら、重心位置やグリップの形状によって、打球感や使いやすさは雲泥の差となります。そのことをしっかり理解して購入すべきとkatsuo000は思います。また、自分自身がどの位置にラケット重心があるラケットが好みなのか把握すべきでしょう。個人的にkatsuo000は張継科選手よりもティモボル選手の方が好きです。しかしながらラケットは張継科モデルのラケットの方が好きです。このことを理解していないと高いのに残念な購入となりかねませんので是非気をつけて購入してください。

 張継科モデルラケットは人気のシリーズのラケットで、2021年現在もトップ選手が使用しています!例えば以下が知られています。

 Zhang Jike ALC(張継科ALC):戸上隼輔選手、松平健太選手、松平健太選手
                 黄鎮延(Wong Chun Ting)選手
                 邱党(Qiu Dang)選手
 Zhang Jike SZLC(張継科SZLC):林ユン儒(Lin Yun-Ju)選手(Lin Yun-Ju SZLCへ変更)
                  荘智淵(Chuang Chih Yuan)選手

張継科ALCの2つの特徴

 続いて、張継科ALCの特徴について言及させてください。2021年1月現在、張継科ALCをメインラケットに変更しました。所持しているグリップはフレア(FL)でまた張継科ALCを買うことになってもFLを購入したいと考えてます。

4. アウターALカーボン特有のパワードライブ!

 アリレート(Arylate)は特殊繊維のことで、スイートスポットを広げ打感をマイルドにしてくれる材料です。そんなアリレートとカーボンを編み込んだ材料がALCですので、カーボンのみのラケットと比較しても、柔らかさ、しなやかさ、有機的で高密度を感じさせる打感となります。非常に弧線を描きやすいので、レシーブや3球目に加え、中陣からでも、頂点後の打球点からでもスピードドライブやパワードライブが打てる安心感がありました!7枚合板、とまではいきませんが、多少難しいボールでも強引にパワードライブができる点が、このアウターALC系ラケットの特徴の一つといえるでしょう。
 また張継科ZLCと比較して、張継科ALCに変えることでボールが遅くなったことで自分自身の余裕が生まれるようになりました。カウンターによるノータッチをうけにくくなり、よりラリー勝負しやすくなったと感じています。この辺りは体力や動きの話になりますが、おじさんの域にいる自分としてはプラスになったと感じました。

5. 板厚5.8 mmの黄金値

 ビスカリア、ティモボルALC、など、アウターALCラケットまたはアウターAramid(アラミド)カーボンラケットは、そのブレード厚さ、5.8 mmと黄金値となっています。この5.8 mmは非常にバランスのとれた厚さで、ALCのやわらかい打球感と弧線に、6.0 mm以下のしなって回転のかけやすいブレード厚さ、それでいて攻撃に転じた際に軽い力で飛距離も出しやすい、オールマイティーでバランスのとれたラケットとなっています。

 katsuo000の感覚の話になってしまいますが、長く使っている張継科ZLCは打感の硬い5枚合板ような飛距離のイメージで、台上はラバーのシートだけでとらえると本当に止まるか飛距離がたりずネットミスも結構生じます。一方、張継科ALCは7枚合板と5枚合板の間のような飛距離のイメージで、打感が柔らかく板厚が厚い分、飛距離が出やすく台上も飛距離がでやすく対下回転パワードライブも打ちやすいと感じました。

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張継科ZLCとの比較

 簡易的な比較を下記にまとめてみましたので、ご参考ください!

スピード: 張継科ZLC > 張継科ALC
ボールの直線性: 張継科ZLC > 張継科ALC
最大スピン量: 張継科ZLC ≧ 張継科ALC
回転のかけやすさ: 張継科ALC > 張継科ZLC
弧線の描きやすさ: 張継科ALC > 張継科ZLC

 全日本選手権出場経験のあるコーチの方に、ドライブなどとっていただきましたところ、やはり張継科ALCの方が弧線を描くために、全体的に安定感があって良いとおっしゃっていただきました。特に苦しい体制から攻撃的なボールを打ちたいと思うと張継科ALCの方が回転で安定させられる分、安心感がありますね!またkatsuo000はフォアにDignics 05(ディグニクス05)を貼っていますので、ZLCだと直線的になりすぎて、ボールが軽くなっているとは思っていました。インパクトも強くないとディグニクス05では回転をかけられないので、ZLCでは自然にボールに対して強く打ちに行きます。従ってZLCとディグニクス05だと、打球点が落ちたボールに対してチョリることも難しく、ネット近くを狙うとミスしかねないので、ドライブをかけてある程度高めの弧線をつくって相手コートに入れる形ばかりになりやすかったですね。張継科ALCへ変更することで、自信をもって前へスイングできるようになり、自然とボールが深いところに入るようになったのではないかと思いますね。
 また試合会場によっては、張継科ZLCとディグニクス05の組み合わせは硬すぎると感じるときもありました。普段練習する場所では冷暖房も完備で、夕方の練習ということもあり硬さは気になりにくいのですが、実際の試合では体が動かないと硬さが嫌になることもあるので、張継科ALCがちょうどよいのではないかと思った次第です。

おすすめのラバー組み合わせ(あくまでも個人の感想)

フォアラバー

 張継科ZLCと同様に張継科ALCは、スピン系テンションも粘着ラバーもあうと感じました。ZLCからALCにかわってより打球感が柔らかくなっていますので、ハードなラバーを使っても使いこなせると思います。したがって無限の組み合わせがあると思います。ただ張継科ZLCと粘着ラバーとの組み合わせと比較すると少しスピード不足は否めないかもしれませんね。ほぼスピン系テンションラバーのような粘着テンションラバーであるDignics 09C(ディグニクス09C)でもスピン系テンションラバーに慣れていると遅く感じやすいですからね。またやはり個人的に、柔らかいラバーを苦手で気持ち悪い感じがするので、基本的には硬めのラバーを合わせる方が好みです。

Dignics 05(ディグニクス05)

 現在メインで仕様しています。ディグニクス05の高いスピン性能、スピード性能、カウンタードライブのやりやすさ、と張継科ALCの弾みとしなりが相まって、質の高いボールを出すことができます。張継科ZLCと比較すると少しスピード性能がおちましたが、その分台上やハーフロングのボールに対しても臆せず前にスイングできるようになったと思います。またTenergy(テナジー)と比較しても寿命が格段に長く、しっかり管理すれば週一の卓球で三ヶ月から半年は使えます。このコスパは助かりますね。

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Hurricane NEO III Blue Sponge(キョウヒョウNEO3ブルースポンジ)

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Tenergy 05 Hard(テナジー05ハード)

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Rasanter R53(ラザンターR53)

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Dignics 09C(ディグニクス09C)

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バックラバー

 季節が冬というのもあり、柔らかくて扱いやすいスピンンション系ラバーを挙げさせていただきました。

Rakza X(ラクザX)

 Yasaka(ヤサカ)のラクザXになります。このラバーは硬度は45~50°で柔らかめの個体があたれば非常に扱いやすくて、スピードドライブも打ちやすいと感じると思います。球質はディグニクスシリーズと比べると回転性能やボールの伸びという点で見劣りを感じないわけではありませんが扱いやすさ、相手のコートへのねじ込みやすさを考慮して挙げさせていただきました。またシートはどちらかといえば硬めで、相手の回転の影響もうけにくく、さらにツッツキも浮きにくいと、扱いやすさと球質を兼ね備えていると思いますね。

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Tenergy 05(テナジー05)

 やはり素晴らしくあいます。少し弧線が強すぎる気もしますが、落ちる感じは全くなく、またエグイ回転量が出せるため非常にあうと思います。ループドライブとツッツキがやりやすく、少しスピードドライブが難しいですが、挑戦するのはありだと思います。

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Vega X(ヴェガX)

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Dignics 80(ディグニクス80)

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各技術レビュー

 正直、かなりスムースに張継科ZLCから張継科ALCへ移行できました。逆は難しいと思いますが、かなり近い特性のラケットだと思います。

フォアハンド系

軽打
 張継科ZLCと比較すると、張継科ALCはスピードは遅いですね。また若干の柔らかさを感じます。あまり過信しすぎるとカーボンの硬さをもろに受けますが、ZLCからALCへ変更によって余裕は感じました。木材系ラケットと比べるとやはり打球感がハードですが、ここら辺は慣れが必要ですね。

ロングボールやラリーでのドライブ
 フォアだと少しラケットが柔らかく感じますので、結構思い切りぶつけて球をつぶすように回転をかけるイメージで強い弧線のボールが出せると感じました。ラバーはディグニクス05でしたがもっと硬くても良いと感じたほどです。張継科ZLCよりもやはりスピードは落ちますが、その分、パワーを伝えてくれているようにも思いました。弧線が強く一発で打ち抜くには少し難しさを感じますが、その分飛距離も出しやすく、楽にラリーができ、かつ強い弧線の描き方から多少強引なボールでもドライブで相手のコートにパワードライブをねじ込みやすいと感じました。
 上板にコト材を使用した典型的なラケットとして非常に良かったです。またストラディヴァリウスと比較すると芯がしっかりしていて、しっかりボールをヒットする感覚が感じられました。
 

面を開いたドライブ
 張継科ZLCと同様に、ラケットがしなりやすいので、非常に威力のあるドライブが打ちやすかったです!粘着ラバーでもテナジーやディグニクスでも、非常に回転がかかってスピードドライブでもしっかり弧線を描いて沈み込ませることができました。
 木材ラケットほど柔らかくなく、またただのカーボンラケットほど硬質でもない適度なしなりと柔軟さと剛質さだと思います。

対下回転に対するループドライブ
 これも張継科ZLCと同様、やりやすいですね!ブレードが薄いので非常に回転がかけやすいです。粘着ラバーの方が弧線の低いループドライブを制御しやすかったです。ディグニクス05は少し高いボールになりやすいです。

対下回転に対するスピードドライブ
 これも張継科ZLCと同様か、それ以上にやりやすいです。張継科ZLCはどうしても板薄な分、パワー不足になりやすいため、踏ん張りが必要でしたが、張継科ALCにすると、パワーを出しやすかったですね。非常に良いスピードドライブがしやすいです。

カーブ/シュートドライブ
 ZLCからALCへ変更して、弾道がより曲がるようになったと感じます。コースをつきやすくなったと思います。

ブロック
 やはりやりやすいです。ティモボルスピリットよりもやりやすいです。グリップ重心であることが理由の一つだと思っています。またZLCよりも球持ちを感じやすいので、アクティブブロックもしやすいですね。

カウンタードライブ
 しっかり球をもってカウンターすることがしやすくなったので、より自分のボールにしてからカウンターができる印象です。非常にやりやすいですね。

ストップ
 これも張継科ZLCと同様で、硬い打球感ですが慣れると結構しっかり止まります。ディグニクス05やキョウヒョウNEO3を使えばしっかりブチっと切れるので3球目強打は封じやすいと思います。

ツッツキ
 これも張継科ZLCと同様、同じく切れますね。良いです。

フォアフリック
 これも張継科ZLCと同様です。球離れが速いですが、しっかりドライブをかけるようにすると安定しますね。パワーフリックをするなら、乗せるよりも弾くように打つ方が安定すると思います。思い切りが大切ですね。

バックハンド系

軽打
 ZLCからALCへ変更した一番の理由はやはりバックハンドです。非常に好感触でした。これなら背伸びをしたラバーもあわせられると感じた次第です。

ロングボールやラリーでのドライブ
 ラクザXで使ってみたのですが、少し硬くてはじめは難しさを感じました。個体差だと思います。ただし、慣れればループもスピードドライブもいけました。非常に良いですね。

対下回転に対するループドライブ 
 体をしっかり入れて、ドライブをかけることで非常に回転量のあるドライブが打てるようになってきました。やはり硬いのでラバーは50°未満のラバーの方が良いと感じています。グリップを感じるラクザXやヴェガXが非常に良いですね。

対下回転に対するスピードドライブ
 こちらもしっかり回転をかけて飛ばすことを意識すると安定して打てるようになってきました。

カーブ/シュートドライブ
 カーブドライブもいやらしく曲がる印象です。スピードはやはり落ちていると思いますが、されどカーボンで威力はあると思います。

ブロック
 やりやすいです。安心感が抜群にありました。

カウンタードライブ
 やりやすくなりましたね。しっかりボールを持てるのでかなり狙いに行けると感じています。

ストップ
 ツッツキも切れますね。板厚は厚くなりましたがソフトな打球感なので球が持てて非常に切れる印象です。

ツッツキ
 ラバーにもよりますが切りやすいですね。

チキータ
 グリップ重心でやりやすいです。だいぶ感覚がつかめてきて武器になりつつあります。

他ラケットとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 張継科ZLC > 張継科ALC > Mizutani Jun ZLC(水谷隼ZLC)

回転のかけやすさ
 Inner Force Layer ZLC > 張継科ALC > 張継科ZLC

スピード
 張継科ZLC > ティモボルスピリット ≧ 張継科ALC > インナーフォースレイヤーZLC

飛距離
 水谷隼ZLC > 張継科ALC > 張継科ZLC

レビューリンク

katsuo000が他サイトでレビューしたものをご紹介!

 他のサイトでもレビューをいくつか書かせていただいてますので、そのサイトを紹介させていただきたいと思います。多くはありませんが、相互に内容を把握することで、ラケットやラバーの情報を深く広く集めるのではないかと思いますので、ご紹介させていただきます。

・卓球ナビ
 https://takkyu-navi.jp/
 こちらでもkatsuo000とkatsuo000_2でレビューさせていただいてます。katsuo000がレビューすることを楽しむようになった、そのきっかけとなるサイトになりますね。今でも多くのレビューを流し読みするのに使っています。新旧多くのレビューを閲覧できる有益サイトの1つになります。またラバーもラケットもスピードやコントロールなど数値で点数化するシステムを採用しており、レビュー数の多い用具については、一定の客観的な数値比較ができるのも魅力の一つでしょう。ただし、初心者や妄信的な意見も含まれるので、しっかりと見極める目も必要になるかもしれません。katsuo000のレビュー以外にも、もっとレビューや情報を収集したいと考えるなら是非ご覧ください。
 katsuo000: https://takkyu-navi.jp/user/detail/1000000938
 katsuo000_2: https://takkyu-navi.jp/user/detail/1000006621

・WRM卓球ラバーレビュー
 https://rubber.blog.jp/
 katsuo000またはkatsuo000+でレビューさせていただいてます。他にも粘着ラバーを中心に多数の良質なレビューが閲覧できるサイトで非常に有益な情報源の一つです。是非ご覧ください。また月一でWRMさんではレビューについて順位付けをする企画も実施されています。賞金がかかると質が上がるというのはよくあるものですね、資本主義万歳です。僭越ですがkatsuo000も何度かノミネートしていただいており、恐縮の限りです。一つのバイアスはありますが、情報量は多彩ですのでとてもオススメです。
 katsuo000+: https://rubber.blog.jp/tag/katsuo000+
 katsuo000: https://rubber.blog.jp/tag/katsuo000

レビュー 「続 卓球戦術ノート」

説明

 卓球戦術ノートとは、1975年世界選手権シングルス3位で、「ミスター・カットマン」と呼ばれ、全日本選手権で3回優勝、元全日本男子監督および近畿大学教授という経歴をもつ高島規郎(たかしま のりお)さんの人気シリーズの書物になります。今回レビューするのは、卓球戦術シリーズの1冊目「卓球戦術ノート」の刊行から、11年後の2012年に販売された「続 卓球戦術ノート」になります。非常に具体的で図解も多く、現代卓球の教科書として、指導者や中高生が手に取って良いといえる内容となっています。内容としては、『月刊 卓球王国』連載の「続・戦術ノート」(2003年1月~2007年5月号)の内容をまとめたものになっています。

「続 卓球戦術ノート」の要点

具体的な打法の解説・考え方

 約10年前に執筆された内容とはいえ、打法としての「縦のラインでボールをとらえる」や、肩甲骨打法など、具体的で基本的な打法の軸になる部分が説明されています。このような考え方は卓球を指導する方々には非常に有益な考え方ではないかと思います。少なくとも自分自身は指導者の教えを一生懸命吸収しようとして、今の卓球を作り上げていきましたので、指導者がこれらの考え方をもって指導することは大切だと思います。

戦型別攻略法およびこれからの戦術

 このシリーズで即効性が高いと感じる内容として、katsuo000が参考にしている部分になります。本書では以下の戦型について触れています。
・シェークドライブ型
・ペンドライブ型
・シェーク速攻型
・ペン速攻型
・カット主戦型
・異質前陣攻守型

 近年では、上記のような戦型に加えて、裏面を貼った中ペン型、右利き・左利き、攻撃型か、ラリー型か、ブロック型か、などなど、さらに分類が増えてきていますが、上記については現在でも通じるものでしょう。苦手な戦型や自分の戦型について、何が足りないのか、何が武器になるのか、など思考するのに非常に良いと思います。また他の戦型からヒントを得て新しい戦術や技術を広げる手助けにもなると思います。

具体的な「対処法」・「戦術」

 第4章と第6章では非常に具体的な対処法と戦術が多数挙げられています。以下に何について書いてあるのか挙げますので気になった方は是非手に取ってみてはいかがでしょうか。
 第4章 試合で困らないための「対処法」
  サービスが効かない時の対処法
  レシーブができない時の対処法
  ドライブが入らない時の対処法
  スマッシュが入らない時の対処法
  ブロックが入らない時の対処法
  カットが入らない時の対処法
 第6章 実戦での戦術の使い方
  ショートサービスからの3球目攻撃
  ロングサービスからの3球目攻撃
  逆モーションの技術・戦術
  クロス・ストレートのコース取り
  サイドスピンの有効活用
  台上が苦手な人の戦い方と技術
  ラリー戦が苦手な人の戦い方と技術
  相手のミスを誘う戦い方

レビュー

章構成とページ数
 第1章 打法と戦術:37 P
 第2章 戦型別攻略法:37 P
 第3章 打法の賢い使い方:39 P
 第4章 試合で困らないための「対処法」:37 P
 第5章 戦型別 これからの戦術:33 P
 第6章 実戦での戦術の使い方:112 P
  全307 P

図解
 トップ選手の写真も、具体的な図解も、どちらも多い構成となっています。ただし読み物でもありますので、文章量も多いです。

感想
 非常に具体性があがり、即効性もある内容だと思います。一方で日本の読み物らしく、階層的な概念や図示がないので、全ての内容を立体的に把握しづらく、時間に余裕があるのであれば自分自身で内容をまとめ階層化すると良いと思います。

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レビュー 5Q VIP

説明

 ドイツの卓球用具メーカー、TIBHAR(ティバー)といえばベラルーシの生きる伝説Vladimir Samsonov(ブラディミル サムソノフ)選手が契約するメーカーになります。ベラルーシのサムソノフ選手といえば、現在44歳で、なお現役で活躍するヨーロッパの「巨人」ですね。40代で今なお現役で非常に安定感のあるバックハンドと長身の強烈なフォアハンドドライブが特徴で、プレースタイルはブロックとカウンターを軸にしたスタイルになります。過去に世界ランキング1位を経験していて、ヨーロッパ大会では未だに上位入賞する実力を有します。ティバーはドイツのメーカーで、近年日本でも着実に存在感のあるメーカーとなってきました。ヨーロッパにおいては選手を支える確かな存在感のあるメーカーと言えるでしょう。最近では、岡山リベッツ所属の田添響選手が契約されているようです。

 本ページでレビューするラバーはティバーさんの5Q VIP(ファイブキューヴィップ)になります。あまり認知されていないラバーで、卓球王国さんでも特別取り上げられているラバーではありません。katsuo000としては、まずまず高価なラバーでもあったので気になってしまい購入した次第です。この5Q VIPには5Q(ファイブキュー)という前身のラバーも存在します。5Qの謳い文句は「ボールを深く掴める」、「ボールを手でもって投げ返す」となります。公表性能値は看板ラバーであるEvolution(エヴォリューション)シリーズと比較すると低くなっていますが、扱いやすいラバーシリーズといえるでしょう。その5Qの進化版である5Q VIPはティバーのラバーの中でも非常に高価7,200円+税になります。トップ選手では、チャイニーズタイペイの陳建安選手がバックハンドに使用しているようですね。トップ選手の使用に満足する高い回転性能と扱いやすさとはどのようなものか、期待しながら試打しました。

性能値

 公表性能値を比較してみましょう。

 *非常にわかりにくくて申し訳ありません。Evolution MX-P(エヴォリューションMX-P)とEvolution MX-S(エヴォリューションMX-S)と、英語のカタログのQuantum X Pro(クァンタムXプロ)のスピード、スピン性能が同値であるため、Evolution MX-Pのみプロットしています。上記図でQuantum X Proは日本語のカタログのものになります。

 サイトによっては「10+」のような表現を使っているものもありますが、三桁の数値で評価されているものを採用しました。実際のスピン性能は柔らかいラバーの方が高いとしているようですね。5Q VIPもスピードというよりも回転性能が高いとされているラバーになっています。

5Q VIPの貼りと重量

 いつものようにZhang Jike ZLC(張継科ZLC)に貼りました。

 ラバーは四角ではなく、ひし形のような形のラバーでした。これは驚きで印象的でしたね。

5Q VIP(ファイブキューヴィップ)
 回転系テンション OFF
・Sponge Thickness:1.7/1.9/2.1 mm
・Speed:110
・Spin:118
・Control:90
・Sponge硬度:45°
・7,200円 + 税
・72 g(切断前) → 50 g(張継科ZLCに貼って)

 硬度のわりに重かったですね汗。

5Q VIPの3つの特徴

 驚くような性能ではありませんでしたが、玄人好みの非常に良いラバーでした。様々な中間硬度のラバーが販売されていますが、トップ選手レベルでも合格の出せるボールの質が得られるのに、扱いやすいラバーとしては、かなりありだと思いました。見直されても良いと思いますね!

柔らかいのにボールの質が高い!

 5Q VIPはやはり柔らかいのですが、そのボールは非常に質が高いと思いました。フォアで使ったときのサーブ、ドライブに違和感はなくループドライブも深いのに弧線の低いドライブが打ててとても扱いやすいと感じました。柔らかさに慣れが必要と感じたのは上回転のラリー時で、弧線が上に上がるラバーではないので思ったよりネットミスが多かったです。柔らかいとポヨンと勝手に弾んでしまう印象がありましたが、むしろこのラバーは柔らかいのにおさまりが良く、思い切りドライブをかけても飛距離がでないのでおさまりやすくて良いと感じました!ミディアム硬度で、同じスポンジ硬度のRhyzer Pro 45(ライザープロ45)と比較しても、シートが硬いためかそこまで柔らかいラバーという感じではなく、Tenergy 05(テナジー05)とTenergy 05 FX(テナジー05FX)の間のような硬さ、打球感と球質と感じました。

緩急がつけやすい!

 特にフォアで使ったときに感じたのですが、非常に緩急がつけやすいと感じました。ボールをつかんで放すというイメージで打てる感じが確かにあり、上回転のラリーにおいても、ループドライブのように遅くて低い質の高いドライブが打てそうなコントロールの制度があったと感じました。一方で柔らかいのでスピードドライブも打ちやすくまさに緩急自在、玄人好みの性能でした!

バックハンドでも十分に使える!

 特に好印象だったのが、対下回転に対するバックハンドドライブで、ぶつかってしまってこすり上げることができない、ということはほとんどなかったです。しっかりドライブをかけることができますので、ミスした理由が不明瞭なものが激減すると思います。また中陣からバックハンドでドライブをかけられなくてもボールを乗せて飛ばすことも容易でこういった使い方もあるのかと、教えてくれました。ボールをつかんで放す、と聞くとドライブをかけるときの球持ちのことを想像しがちだと思うのですが、ドライブだけじゃなくてツッツキやフリック、中陣からのフィッシュや乗せ打ちなどでも、高い球持ちを感じさせる、その球持ちが扱いやすさとなって、バックハンドでも高い扱いやすさを発揮することを教えてくれました。

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打
 特に違和感ありませんでした。

ロングボールやラリーでのドライブ
 飛距離が出にくいと感じましたが、個人的には飛距離が出てしまうラバーよりも出にくいラバーの方が好みです。そのため上回転のラリーでも緩急自在でとても好印象でした。

面を開いたドライブ
 少しくい込みすぎてしまう感じがありましたが、くい込ませても球持ちを感じるのでコントロールしやすかったです。スピードは少し遅いかもしれません。

対下回転に対するループドライブ
 質の高い低くループドライブが非常にやりやすかったです!これは武器になりますね。

対下回転に対するスピードドライブ
 柔らかい分、少し回転量は少ないと感じました。

カーブ/シュートドライブ

ブロック
 柔らかいので、スマッシュなどのミート系のボールはブロックしやすいですが、回転量のあるドライブは少し回転の影響を受けやすかったです。

カウンタードライブ
 上述にもあるように回転の影響を受けやすかったです。

ストップ
 球をもつので止めやすかったです。切れている感じはないです。

ツッツキ
 少しすべりやすかったです。

フォアフリック

フォアサーブ
 しっかり切ることができて良かったです。好感触でした!

バックハンド系

軽打
 弧線を描きやすかったです。始動が遅れても球を持つので間に合う感じがありました。

ロングボールやラリーでのドライブ
 球の質は少し低そうでしたが、非常にコントロールしやすくて扱いやすかったです。

対下回転に対するループドライブ
 やりやすかったです。アウターZLCでもこの球持ちですので、初中級者の方のラバーにも良いように思いました。少し価格が高いですが。

対下回転に対するスピードドライブ
 弾む過ぎないのでおさまりました。少しスピードは遅いですかね。

カーブ/シュートドライブ

ブロック
 ミート系のボールに対しては、入れやすかったですけど回転の影響は受けやすかったです。

カウンタードライブ
 少し影響を受けるので、しっかり体を使って入れてあげないと安定しませんでした。

ストップ
 止めやすかったです。柔らかいから弾むという感じではありませんでした。このあたりも好印象でした。

ツッツキ
 低く入りやすいですね。切れてはいないと思います。

チキータ
 弾みにくいので思い切り回転をかけにいけました。

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Tenergy 80 >5Q VIP > Tenergy 64

回転のかけやすさ
 Tenergy 05 FX > 5Q VIP > Rasanter R48

スピード
 Tenergy 05 > 5Q VIP > Hurricane NEO III

雑感 2021/1/21

2021年新商品情報が展開され始めました!

 昨日Butterfly(バタフライ)さんのホームページが更新され3月以降販売となる新製品の情報がアップデートされましたね!バタフライさんの製品はみんな大注目のようでSNS上でのツイートやコメントが多かった印象です。バタフライさんの新商品の個人的な注目は

・Tenergy 19(テナジー19)
・Ovtcharov Inner Force ALC(オフチャロフインナーフォースALC)

の2つになりますね。テナジー19はkatsuo000が何かここで書かなくても粒形状が異なるという点で注目です。使ってみないと何とも言えませんが、コンセプトはわかりやすいように感じました。Tenergy 05(テナジー05)との比較がポイントになると思います。個人的に注目はオフチャロフインナーフォースALCです。こちら、板厚が6.2 mmと今までのインナーALCより0.2 mmも厚いんですよね。威力は出しやすそうですが、その分少し飛距離が出やすそうな気もします。そのあたりが気になりますね。

 続いて、卓球王国2021年3月号にはTIBHAR(ティバー)さんから

・Evolution MX-D(エヴォリューションMX-D)

の販売広告が入っていました。DはDynamic(ダイナミック)のDでMX-PのパワーとMX-Sのスピンの両方をあわせたようなコンセプトのようですね。価格は6,500円+税とEvolutionシリーズより500円高くなっていますね。これはまた話題になりそうですね~。

 Nittaku(日本卓球、ニッタク)さんも新製品のラケットが出るのではないかと想像しています。早田ひな選手が新ラケットだったらしいので。卓球王国2021年4月号には全日本選手権ランカーの用具情報が掲載されることを楽しみにしたいですね~。

いや~今年も始まりました!katsuo000もたくさん試打していこうと思います!