レビュー Inner Force Layer ALC. S (インナーフォースレイヤーALC. S)_しなりの強いインナーALC!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

はじめに

 みんな大好きButterfly (バタフライ)さんのラケットの中でも個人的にはかなり異色なラケットの位置付けと思われるラケットのレビューです。katsuo000は非常に板薄ラケット大好きなので、カタログスペックを見ていてどうしても気になっていて購入に至りました。Inner Force Layer ALC.S (インナーフォースレイヤーALC.S)をレビューします!Butterfly (バタフライ)さんの人気の素材、ALCをもちいていてかなり板薄のInner Force Layer ALC.S (インナーフォースレイヤーALC.S)はどういった設計のラケットなのか取り上げていきたいと思います!

説明

 当時はインナーラケットかつ上板に硬いKoto (コト)材をもちいているラケットを探していました。なかなかないラケット設計でやはり万人受けしないですね。実際のInner Force Layer ALC.S (インナーフォースレイヤーALC.S)は上板Limba (リンバ)になります。上板リンバなのに、かなりの板薄設計のラケットってどんなラケットなの、って思う人も多少いるんじゃないかなーと思い、今回文字にしてみます。

 インナーラケットで国内で存在感の強いモデルはなんといってもHarimoto Tomokazu series (張本智和シリーズ)でしょう。このラケットシリーズは全てインナーラケットになっています。もともとこのHarimoto Tomokazu series (張本智和シリーズ) は張本智和選手が全日本選手権で優勝した後に製作されたシリーズですね。ベースになっているラケットは張本智和選手が使っていた特注のInner Force Layer ALC (インナーフォースレイヤーALC)をベースに製作されています。Inner Force Layer ALC (インナーフォースレイヤーALC)と同じ合板構成で、ブレード面積をレギュラーサイズから広くすることで球持ちと威力を追求したラケットがHarimoto Tomokazu Innerforce ALC (張本智和インナーフォースALC)になります。Inner Force Layer ALC (インナーフォースレイヤーALC)はどのようなラケットか確認してみましょう。最も一般的なアウターALCのViscaria (ビスカリア)、7枚合板SK7 Classic (SK7クラシック)とともに、Inner Force Layer ALC (インナーフォースレイヤーALC)とこのページでレビューするInner Force Layer ALC.S (インナーフォースレイヤーALC.S)ラケット設計を比較してみましょう。

・Inner Force Layer ALC. S (インナーフォースレイヤーALC.S) 5.5 mm / 157 × 150 mm リンバ
・Inner Force Layer ALC (インナーフォースレイヤーALC) 6.0 mm / 157 × 150 mm リンバ
・Viscaria (ビスカリア) 5.8 mm / 157 × 150 mm コト
・SK7 Classic (SK7クラシック) 6.8 mm / 157 × 150 mm リンバ

 比較するとわかる通り、Inner Force Layer ALC.Sはかなり板薄設計のラケットになっていることがわかるかと思います。この結果どのようなラケットとなっているのか触れていきたいと思います!

 板厚は何に影響を与える?

 板厚はラケット設計の中で最も重要な要素です。個人的にはラケット設計において、特殊素材よりもブレード面積よりも、板厚の方が自分にとっては大切ですね。絶対とまではいいませんが、ラケットの芯に厚くぶつけるように打球したときの飛距離は板厚に比例する、これを前提にラケットを確認してください。先ほど挙げたラケットの中で最も薄いラケットがInner Force Layer ALC.S (インナーフォースレイヤーALC.S)になります。例えば、Harimoto Tomokazu Inner Force ALC (張本智和インナーフォースALC)を使っている人が同じラバーを貼ったViscaria (ビスカリア)やInner Force Layer ALC.S (インナーフォースレイヤーALC.S)を使ってみるとぶつけた時 (特にスマッシュなど)の飛距離が意外と出ないと感じると思います。これは板厚が関係しているんですね。飛距離は別としてボールのスピードはアウターALCであるViscaria (ビスカリア)が最も速いボールが打てると感じるでしょう。ただ飛距離はまた別なんですね。飛距離で考えていくと実はかなり飛距離が出てしまうと感じるのはSK7 Classic (SK7クラシック)になります。6.8 mmの板厚ですので、中陣からでもぶつけるように厚くあてることで飛距離が出るのでかなりいいボールが打てると思います。しかもカーボンの入っていない7枚合板ですので、弧線もしっかりあって意外とガンガン入る!ってなると思います。7枚合板 (6.8 mmなど6 mm後半の板厚)とアウターカーボン (5.8 mmなど5 mm後半)の間にInner Force Layer ALC (インナーフォースレイヤーALC) (板厚6 mm、6 mm前半)が位置しますので、Viscari (ビスカリア)などのアウターカーボンと比較しても中陣からぶつける打ち方がしやすいと感じるのがインナーラケットとなると思いますね。ぶつけることでスピードはアウターカーボンと同等以上、インナーカーボンであるため操作性や球持ちは確保、というブレード設計になるのでしょうね。フラット気味に殴り合いのようなラリーをしたいならインナーカーボンか7枚合板などの板厚が厚いラケットの方が好み、という人は一定数いると思います。特にラリーで一発スマッシュを安定していれたいなら板厚が厚い方が安定感持って打てると思います。このように飛距離は板厚で決まってくると思っていただけると良いと思います。最も飛距離が出しやすいのは当然1枚単板の日ペン系のラケットで、このタイプはとにかくぶつけて飛ばせるラケットになってきますね。ペングリップは自然と手首を使うので、綺麗にぶつけるよりも自然と手首もかえって遠心力やしなりも使うことになりますが。なお板厚が厚いラケットのデメリットは回転量の最大値が落ちることにあると思っています。回転量の最大値や鋭い回転量は板薄のラケットの方が得やすくなります。このあたりは好みとして知っておくとともに対戦相手のラケットの種類を把握しておくことでもどんな特徴のボールが来るかの予想が立つと思います。

 板厚の薄いInner Force Layer ALC.S (インナーフォースレイヤーALC.S)はどんなラケット?

 それでは本ページにおけるInner Force Layer ALC.S (インナーフォースレイヤーALC.S)はどんなラケットなのでしょうか。このラケットの名前のSは恐らくSpin (回転)のSで、まさにしなりと回転量の得やすいラケットになっています。個人的な所感は、5枚合板+カーボンという感じでした。5枚合板だと手に響き過ぎてしまって相手の回転の影響が大きすぎるとかブロックが安定しない、でも7枚合板だと板厚が厚すぎて感覚が違う、という人にささると思います。ぶつけるドライブよりも回転を優先した打ち方があったラケットでかなり鋭い回転がかかるラケット設計になっていると思います。レシーブの安定感、チキータ、ループドライブや打点を落としたカーブドライブなどで強烈な回転を得たい方にオススメですね。あとは変化形表や粒高のラバーとあわせても面白い組み合わせになってくると思います。
 苦手はやはり板厚が薄いのでスマッシュやミート系の技術で、相手のボールの影響を受けやすいので手や手首だけでインパクトを出す技術は苦手になりやすいと思います。ラリー志向でオールラウンダーにもオススメできるラケットですね。

Inner Force Layer ALC.S (インナーフォースレイヤーALC.S)

 Inner Force Layer ALC.S (インナーフォースレイヤーALC.S)は、80g前半で軽量でした。板厚も薄いので重い個体は期待できないなーと思っていましたがやはり軽かったです。届く前は上板は硬いKoto (コト)材を期待していましたが、購入して軽く打ってみて、「あ、上板Limba (リンバ)だなー。」と感じました。1hくらい使って、おおよそ木材系主体で少しカーボンを入れたラケットだー、とわかりました。上板コトかつ木材よりラケットは今は廃盤のTimo Boll ZLF (ティモボルZLF)が挙がりますね。このラケットを手にしたことで、Butterfly (バタフライ)さんの販売しているインナー系のラケットは基本的に上板Limba (リンバ)であることがわかったなーと思いました。逆にインナーカーボンかつ上板Koto (コト)を採用したラケットはNittaku (ニッタク)やYasaka (ヤサカ)、Darker (ダーカー)で販売されているってことになりますかね。
 今回Inner Force Layer ALC.S (インナーフォースレイヤーALC.S)にはフォア面にOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)、バック面にはスピード系ラバーRakza 9 (ラクザ9)を貼りました。グルーはフォア面バック面ともにはButterfly (バタフライ製)のFree Chack II (フリーチャック2)を使いました。

Inner Force Layer ALC.Sの3つの特徴

かなりしなる木材系からカーボンへの橋渡し的なラケット

 カーボンラケットとは思えないくらいしなりのあるラケットで、しかも上板Limba (リンバ)なのでどんなボールに対しても吸収してインパクトの影響を逃がしてくれる、そんなソフトラケットになっていますね!個人的には5枚合板+ファイバー系ラケットに近いものを感じ、Key Shot (キーショット)などのアウターアリレートファイバーラケットに近い打球感を感じました。相手のボールに押され過ぎず、操作性や回転量やしなりは5枚合板に近い、木材合板系の球の荒れはないものの威力は5枚合板以上というラケット仕様になっていると思います。Inner Force Layer ALC (インナーフォースレイヤーALC)との差別化は板厚でなされていて、球持ちに加え威力よりも安定感が欲しい人にはもってこいのラケットだと思います。オールラウンダーまたは粒やアンチなど変化形ラバーにもあわせられる非常に面白いラケットといえるでしょう。また昨今のButterfly (バタフライ)さんのラバーはDignics 64 (ディグニクス64)ZYRE03 (ザイアー03)などとても弾むので、その弾みでも使いこなしやすいラケットになっていると思います。おそらく上手に選べば最新ラバーを両面貼っても170 g台の軽量ラケットの組み合わせが可能と思います。

ぶつけるように打っても自然と回転がかかるラケット

 上板がLimba (リンバ)と柔らかくて球持ちのあるラケットで、かつ板薄ですのでぶつけるように打つと自然としなり自然と弧線が出るラケットと感じました。この弧線は安定感の源だと思いますね。この弧線の強さが好みであればこのラケットはありだと思います。ぶつける打ち方が抜けない方にもおすすめで弧線を描くので自然とおさまり安定感も出てくるでしょう。ただ威力はカーボンにしては大人しいラケット設計といえます。このあたりは好みでしょうかね。

粘着ラバーとも相性抜群!

 粘着ラバーは木材合板とも相性が良いのは良く言われていますね。このラケットもカーボンが入っているので5枚合板よりも威力が出て、7枚合板よりもオーバーミスを抑えられると思います。飛距離が出づらいので、下がると下から上へスイングするしかないかもしれませんが5枚合板ほど下がった時にやりにくさはないと思いますね。粘着ラバーは重たかったりスイングスピードも速くしたい部分が多いと思います。そのために軽量なInner Force Layer ALC.S (インナーフォースレイヤーALC.S)は良い選択肢になるでしょう。

他ラケットとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Zhang Jike ZLC > Inner Force Layer ALC.S > Reinforce AC

スピード
 Fortius FT ver. D RE > Inner Force Layer ALC.S > Virtuoso OFF+

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。