レビュー Rasanter C48 (ラザンターC48)

説明

 この2022年夏の注目のラバー、andro (アンドロ)のRasanter C48 (ラザンターC48)について、レビューさせていただきます。既にRasanter C53 (ラザンターC53)をレビューさせていただきました。パワーセル搭載のラザンターシリーズはTenergy (テナジー)シリーズなみの高いスピン性能を持つラバーですね。しかも2022年発売のRasanter C (ラザンター カウンタースピン)シリーズは、さらに回転性能が高く、かつカウンタードライブがしやすいラバーになりますね。

 また全国で活躍される関西You tuber「ごぶりんず」さんの大東選手がバック面で使用されているのが、このRasanter C48 (ラザンターC48)になります。これはかなり期待の持てるラバーですね。また同じ硬度のRasanter R48 (ラザンターR48)も、非常に評判の良いラバーで、元卓球王国のゆうさんもTenergy (テナジー)っぽいと言わしめるラバーでした。実際SNSなど拝見していると、使用者が多いのがRasanter R48 (ラザンターR48)ですね。Rasanter C48 (ラザンターC48)とRasanter R48 (ラザンターR48)との比較もしながらレビューしていきたいと思います!

 まずはandro (アンドロ)さん公式HPのRasanter C48 (ラザンターC48)の説明ですね!

高次元の回転力を有したハイバランスラバー

 ラザンターC53の高性能はそのままに、エナジー・セル搭載の中硬度スポンジを組み合わせ、さらなるコントロール性能と安定性を追求した。回転量の多いドライブや台上技術、カウンターのしやすさが際立つ。

https://www.andro.de/ja/rasanter-c48jp

 ラザンターのVは「Velocity」=速さRは「Rotation」=回転、という意味を持たせてネーミングされています。今回のCは「Counter Spin」=カウンタースピン、というネーミングになります。andro (アンドロ)初の粘着ラバーとして、そしてEnergy・Cell (エナジー・セル)搭載の新ラバーとして発売されたのが、Rasanter C53 (ラザンターC53)Rasanter C48 (ラザンターC48)です。

性能値

 公表性能値を比較してみましょう。andro (アンドロ)の公式ページには記載されていませんが、卓球ナビさんに性能値が記載されていましたので、そちらを採用しました。

SpinSpeedControlSponge Stiffness
Rasanter C531301148753
Rasanter C481291138948
Rasanter R531251188753
Rasanter R481241198948
Rasanter R451231179145
Rasanter R501221208050
Rasanter R471211198547
Rasanter R421191169342
Rasanter R371171129737
Rasanter V471191218847
Rasanter V421161199642
Hexer Power Grip1181177947.5
Hexer Grip1171138345.0
Hexer Power Grip SFX1231099742.5
Hexer Grip SFX1231069940.0
GTT45108999145.0
GTT40108939940.0
Plaxon 5251081168052.5
Plaxon 4501081088945.0
Plaxon 400911059140.0
Plaxon 350108989635.0

 ラザンターCシリーズは他のエナジーセル搭載のラザンターラバーよりも、スピード性能が5ポイント程度下がっています。その分スピン性能は抜群に高くて、Rasanter R53 (ラザンターR53)でもかなり高かったですがR53からさらに5ポイント高くなっています。テナジーシリーズの05的ポジションのイメージだと思うとよさそうですね。硬度から、Rasanter C53 (ラザンターC53)が、Tenergy 05 Hard (テナジー05ハード)、本ページのRasanter C48 (ラザンターC48)Tenergy 05 (テナジー05)のようなラバーととらえて良いのではないかと思いますね。もちろん打球感は、やや異なりますが性能は次のようにまとめることができるでしょう。

Rasanter C53Tenergy 05 Hard
Rasanter C48Tenergy 05
Rasanter R53(Tenergy 80 Hard)
Rasanter R48Tenergy 80
Rasanter R45Tenergy 80 FX

 続いて硬度計での硬さの確認になります。

WeightShore aShore aShore cShore cSheet-SpongeSheet-Sponge
gsheetspongesheetspongeshore ashore c
Rasanter C485030.325.340.838.85.02.0
Rasanter R484831.525.339.636.06.23.6
Rasanter C535228.426.142.839.22.33.7
Rasanter R535234.029.947.045.34.11.7
Dignics 054834.331.350.048.22.91.8
Tenergy 054732.226.844.643.35.41.3
Tenergy 05 Hard5035.832.647.746.93.20.8
Dignics 09C5033.431.850.849.11.61.7

 Rasanter C53 (ラザンターC53)は、Rasanter R53 (ラザンターR53)よりも硬度は柔らかい値となりました。一方Rasanter C48 (ラザンターC48)は、Rasanter R48 (ラザンターR48)と比べてshore aでは柔らかく、shore cで硬いという値となりました。shore cは計測部分の面積が広くより平均的な数値をひろっているものと想定しております。ただしshore aの数値はより扱いやすさと密接に相関していると感じております。従って、Rasanter C48 (ラザンターC48)はほぼほぼRasanter R48 (ラザンターR48)と同程度の扱いやすさといえるでしょう。

C48の貼りと重量

 Yasaka (ヤサカ)さんのAlnade Inner (アルネイドインナー)で試打しました。

Rasanter C48 (ラザンターC48)
 微粘着テンション
・Sponge Thickness:2.0/Ultra Max mm
・Speed:113
・Spin:129
・Control:89
・Sponge硬度:48°
・6,900円 + 税
・73 g (シートなし、切断前) → 50 g (アルネイドインナーに貼って)

 予想どおり、シートに粘着は感じませんでした。微微々々粘着という感じでしょうか。最近のドイツ製粘着テンションのようなシートだと思います。重量は、50 gで予想よりやや重いですね。Rasanter C53 (ラザンターC53)でも感じましたが、シートは、TIBHAR (ティバー)さんのEvolution MX-S (エヴォリューションMX-S)Evolution EL-S (エヴォリューションEL-S)などに採用されているシートに似ている感じでした。やや硬めのシートですが、ボールに吸い付くような感じがあり、扱いこなせれば高い回転性能の得られるシートですね。

Rasanter C48の3つの特徴

 予想通り、粘着ラバーという感じは全くありませんでした。やはりバックハンドに持ってい来いの高い性能で、かなり気に入りましたね。ここ1年で、バックハンドに使いたいラバーの中でもランキング5本の指に入ると思います。一方で粘着ラバーとして、癖を求めるとヤヤ違う、となるかもしれません。

バックに持ってこい!Tenergy 05よりの性能でTenergy 05よりも現代的!

 全日本選手権での戸上隼輔選手の優勝もあって、改めてTenergy 05 (テナジー05)のバックでの使用は注目されていると思います。このRasanter C48 (ラザンターC48)は、Tenergy 05 (テナジー05)なみの弧線の強さと回転性能をもちつつ、シートが硬いので相手の回転の影響も受けにくくて、ミートもしやすいラバーでした。このラバーはいいですね。もちろんTenergy 05 (テナジー05)も素晴らしいラバーですが、Tenergy 05 (テナジー05)をより現代的でカウンター性能やミート性能を高めたようなラバーがRasanter C48 (ラザンターC48)だと感じました。これは中級者や一般層のバックハンド用のラバーとして良い選択肢になると思いました。具体的には次のように感じる人にササルのではないかと思います。バックハンドではミートを多用するが、Tenergy 05 (テナジー05)だとやや硬いので、スピードが出せない、かといってTenergy 05 FX (テナジー05FX)だと柔らかすぎるし、Rozena (ロゼナ)やTenergy 80 (テナジー80)、Dignics 80 (ディグニクス80)だと05なみの球持ちを感じられない、と感じている方ですね。特にRozena (ロゼナ)くらいの硬度で、もう少し05によっている、ストップやツッツキが止まったり切れて、ドライブの弧線が強くスピン性能、カウンター性能の高いラバーが欲しいという方には是非試してみてほしいラバーですね。長期使用を考えるレベルでした。バックハンド用のラバーに欲しい性能が現代卓球に適した形で備わったラバーだと思います。終始試打もかなり楽しく実施することができました。チキータやバックハンドドライブもしっかり持ち上がってしっかり沈むので良かったですね。特にチキータは球を持つのでやりやすかったです。

ツッツキ、ストップが質高い!

 最もRasanter C48 (ラザンターC48)で気に入った点は、このツッツキとストップの感覚です。めちゃめちゃ止まりました。粘着シートという感じではないですが、相手のボールに吸い付くような打球感のシートであるため、初めはネットミスが多かったです。慣れるとブチっと切れるし、めちゃめちゃ止まるストップを決めることができました。この性能は試合で勝てる非常に重要な性能だと思います。

もの凄くカウンタードライブがやりやすい!

 これもワンコースで打っていて直感しましたがめちゃめちゃやりやすかったです。ブロックはもちろん、かけ返しもやりやすかったですね。シートが硬いので球を持つという感じではなく、やや弾くような打感になりやすいですが、しっかりヘッドを返せばドライブをかけ返しで返球することができます。ボールのスピードも走るので素晴らしいですね。 

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打
 特に変な感じはなかったです。 

ロングボールやラリーでのドライブ
 いいですね。めちゃめちゃ使いやすいです。ボールを掴むのと、思った通りに相手のコートに沈む感じがありました。その分、Rasanter R48 (ラザンターR48)よりもボールは走りにくいと感じるかもしれませんが、これは好みだと思います。

対下回転に対するループドライブ
 打ちやすいですね。シートがボールをしっかりつかみます。回転量もTenergy 05 (テナジー05)なみですね!素晴らしい。

対下回転に対するスピードドライブ
 ループドライブと同様に打ちやすいです。

ブロック
 やりやすかったです。良く止まります。

カウンタードライブ
 これはかなり良かったです。シートがいいですね。

ストップ
 粘着ラバーのようなやりやすさを感じました。とまりまくりです。

ツッツキ
 弾まないので、非常に切りやすかったです。レシーブはかなり良いと思います。

フォアサーブ
 しっかり切ることができて良かったです。好感触でした!

バックハンド系

軽打
 違和感ありませんでした。 

ロングボールやラリーでのドライブ
 ボールの弧線が強くやりやすかったです。またバックハンドでも十分にくい込ませやすくて、スピードも出しやすくて良かったです。

対下回転に対するループドライブ
 これもやりやすかったです。しっかりボールをかみますね。 

対下回転に対するスピードドライブ
 回転性能が高いので、回転で安定感を持たせるようなスピードドライブがやりやすかったです。インパクトで安定させる感じではないと思いました。

ブロック 
 やりやすかったです。

カウンタードライブ
 シートのおかげで良かったです。

ストップ
 初め、ネットミスが多かったですがビタ止め可能で良かったです!

ツッツキ
 切れます。武器になります。

チキータ
 やりやすかったです。スピードも出しやすいですね。

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Rasanter R53 > Rasanter C48 ≧ Tenergy 05

スピード
 Rasanter R48 ≧ Rasanter C48 ≧ Dignics 09C

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