レビュー Vega DEF (ヴェガDEF)

説明

 XIOM (エクシオン)のラバーは個性的で大好きです。そんなXIOM (エクシオン)さんのラバーから少しVega (ヴェガ)シリーズのマイナーな1枚、Vega DEF (ヴェガDEF)をレビューさせていただきます。話題のJekyll & Hyde (ジキル&ハイド) シリーズとは異なり小・中級者用ラバーシリーズであるVega (ヴェガ)シリーズのラバーでかなり異色ともいえるラバー、Vega DEF (ヴェガDEF)の全容についてレビューさせていただきますので、参考になれば幸いです。

 このラバーは安売りしていたのですが、パッケージが破けるという災難にもあい、貼って試打しました。説明にもあるようにカットマン用を念頭に開発されたラバーで、硬度57.5°のカチコチラバーになります。実はこのラバーよりもさらにスピード性能が低く回転性能の高いVega (ヴェガ)シリーズのラバーが硬度54°のVega China (ヴェガチャイナ)になりますね。Vega China (ヴェガチャイナ)もいつか試打したいところですが、まだ手に入れていません汗。どうやらVega China (ヴェガチャイナ)の方がスポンジの気泡がほとんどなく、おそらくキョウヒョウを意識いたラバーのようなのですよね~。また試打するときが来ましたらレビューしますので、その際には是非ぜひ読んでいただければと思います。Vega DEF (ヴェガDEF)に戻りまして、このラバーの進化系として位置するのが、Omega VII China (オメガVIIチャイナ)シリーズのOmega VII China Guang (オメガVIIチャイナ光)とOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)になりますね。やはり気になる点として、Vega DEF (ヴェガDEF)Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)やキョウヒョウとの比較ですよね。そこらへんを意識しながらレビューさせていただきます。

Vega (ヴェガ)シリーズ
 XIOM (エクシオン)といえば、安価なスピン系テンションラバーのVega (ヴェガ)というイメージが強いのではないかと思います。Vega (ヴェガ)シリーズの種類の多さは目を見張るものがあり、一番有名なVega (ヴェガ)はVega Europe (ヴェガヨーロッパ)でしょうか。使いやすいものから、高性能なものまで種々ありますので、一度確認してみましょう。
 Vega X (ヴェガX): シリーズ10周年記念の傑作
 Vega Tour (ヴェガツアー): 上位技術を転用した高品位ギア
 Vega Pro (ヴェガプロ): 攻撃を主体とする中級者に最適
 Vega Asia (ヴェガアジア): 様々な戦型にマッチする幅広さ
 Vega Europe (ヴェガヨーロッパ): 最高の使いやすさで長年大人気
 Vega Asia DF (ヴェガアジアDF): グリップ力抜群の攻撃的ラバー
 Vega Europe DF (ヴェガヨーロッパDF): グリップ力抜群の攻守両用ギア
 Vega Japan (ヴェガジャパン): 日本製ラバーのような安定感
 Vega China (ヴェガチャイナ): 中国製粘着ラバーのティスト
 Vega Elite (ヴェガエリート): スピード感と軽量さにすぐれる
 Vega Intro (ヴェガイントロ): コスパ最強のビギナー用ラバー
 Vega DEF (ヴェガDEF): カットマン用ながら攻撃も秀逸
 Vega SPO (ヴェガSPO): 攻撃的なスピード系表ソフト

 Vega (ヴェガ)を冠するラバーは13種類あり、基本的にはスピン系テンションラバー群になります。初めて卓球をする選手には、Vega Intro (ヴェガイントロ)、ティーンプレイヤーの2枚目のラバーにはVega Elite (ヴェガエリート)が用意されています。そこから戦型や硬度の選択肢、フォア面、バック面などにあわせて、Vega Euro (ヴェガユーロ)Vega Asia (ヴェガアジア)Vega Japan (ヴェガジャパン)などがVega (ヴェガ)シリーズの代表的なラバーになりますね。さらに粘着ラバーやカットマン用、異質選手用のラバーとして、Vega China (ヴェガチャイナ)や本ページでレビューするVega DEF (ヴェガDEF)Vega SPO (ヴェガSPO)がラインナップされています。また最新トップシートを採用した、Vega Europe DF (ヴェガヨーロッパDF)Vega Asia DF (ヴェガアジアDF)、中級者用のVega Pro (ヴェガPro)、トップ選手用のOmega (オメガ)シリーズと同じ技術を採用したVega Tour (ヴェガツアー)、最新技術を採用して高コスパのVega X (ヴェガX)、と展開されます。やはり卓人の戦型の人数や分布から、スピン系テンションラバーの種類が多いです。その中で異色を放つ、Vega DEF (ヴェガDEF)は微粘着系でカットマン用の弾まないラバーとしての立ち位置といえるでしょう。katsuo000はとんがったラバーが好きなので、イメージとしては粘着ラバーだと思って使ってやろうと考えました。

性能値

 公表性能値を比較してみましょう。

SpeedSpinSpongePrice (without tax)
Vega X 1211.547.55,000
Vega Tour1212.545.05,000
Vega DEF81257.54,400
Vega China712.554.04,400
Vega Japan10.310.545.04,400
Vega Asia DF9942.54,200
Vega Euro DF8.5937.54,200
Vega Pro101047.54,200
Vega Asia9847.54,400
Vega Euro8.5842.54,400
Vega Elite8840.04,000
Vega Intro7747.53,200

 Vega DEF (ヴェガDEF)はスピード性能は低いものの、回転性能はVega (ヴェガ)シリーズでもトップレベルになりますね。個人的に回転性能の高いラバーは好みなので、楽しく試打しました。

WeightShore aShore aShore cShore cSheet-SpongeSheet Sponge
gSheetShpongeSheetSpnoge(shore a)(shore c)
Dignics 09C5033.431.850.849.11.61.7
Dignics 054834.331.350.048.22.91.8
Tenergy 054732.226.844.643.35.41.3
Jekyll & Hyde H52.54933.429.345.544.94.10.6
Vega DEF5531.939.151.952.7-7.2-0.8
Omega VII China Ying5734.332.650.550.31.70.2
Hurricane NEO II5131.535.048.148.2-3.50-0.1

 Vega DEF (ヴェガDEF)は、想像以上に重いラバーで驚きました。この重量は確かにOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)と同類の印象を受けました。またシートよりもスポンジが硬いラバーですね。これは、粘着系ラバーにみられる特徴で、これは期待が持てますね。Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)は公表硬度は60°ですので柔らかいラバーではありませんが、Vega DEF (ヴェガDEF)と比べると柔らかいという結果になりました。これには驚きですね。カットマン用ということで、弾みはある程度落としているのかもしれませんね。

Vega DEFの貼りと重量

 今回は銀河さんのアウターアラミドカーボン系ラケット、Venus V-14 (金星V-14)に貼りました。

 なかなか高品質とはいいがたいスポンジ側でした。しかも1枚ものの重量が78 gはかなり重いです。

Vega DEF (ヴェガDEF)
・Sponge Thickness:2.0/MAX mm
・Speed:8
・Spin:12
・Sponge硬度:57.5°
・4,400円 + 税
・78 g (カット前) → 55 g (Venus V-14 (金星V-14)に貼って)

 重たいですね。反対側にはHurricane NEO II (キョウヒョウNEO2)を貼っていましたが、同じようなカチコチ感でした。

Vega DEFの3つの特徴

想像以上に弾む!Hurricane NEO IIよりも弾む!

 Hurricane NEO II (キョウヒョウNEO2)と比較すると、弾まないと感じました。Hurricane NEO II (キョウヒョウNEO2)が強粘着系ラバーであり、おそらくVega DEF (ヴェガDEF)よりもカットマン用のラバーの立ち位置でも良いかもしれません。そのくらいカチコチラバーであるのがHurricane NEO II (キョウヒョウNEO2)になりますね。Vega DEF (ヴェガDEF)は硬度比較では硬いラバーでしたが、プラボールに対し、しっかりくい込むので、思ったより扱いやすくて弾むと感じました。ラケットによってはOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)よりもあわせやすいかもしれませんね。もちろん、Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)と比べると、Vega DEF (ヴェガDEF)は弾みませんが、Hurricane NEO II (キョウヒョウNEO2)と比べると弾みます。このラバー関係は大切ですね!

回転性能も高く、キョウヒョウのように使える!

 弾むといっても回転性能は抜群でした!いいループドライブが打てましたね。相手のミスを誘えて、低くて飛ばず、回転量の高いドライブが打ちやすかったです。下がっても相手のドライブに負けるわけでもなくなかなかバランスの良さを感じました。逆に弾まないと感じる人の方が多いかもしれませんが、katsuo000としては好きなラバーの1枚かもしれません。キョウヒョウよりも新品が臭くないのもなかなか高評価です。

キョウヒョウよりもバックカウンターしやすい!

 Hurricane NEO II (キョウヒョウNEO2)やその他のキョウヒョウは、どれもボールをしっかり持ちます。ボールの持ちという点ではトップレベルのラバーと言えるでしょう。その分、ボールを持つ分、返球がワンテンポ、一瞬遅れます。その分、威力や相手の時間を奪いにくいと言えるのかもしれません。一方Vega DEF (ヴェガDEF)は弾みもあるということもあり、バックカウンターで特に良さを感じました。打点の早いブロックやカウンター時にHurricane NEO II (キョウヒョウNEO2)よりも攻撃的に使えて良いと感じました。中陣からでも、キョウヒョウ系ラバーよりミートがしやすいと感じましたね。

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打
 思ったよりくい込みを感じましたね。というか、Hurricane NEO II (キョウヒョウNEO2)が硬すぎです。Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)と比べると弾まないですね。

ロングボールやラリーでのドライブ
 ぼちぼちのスピードと感じました。上手に使えばノータッチも狙えます。なかなかバランスがいいと思います。

面を開いたドライブ

対下回転に対するループドライブ
 良いドライブが打てました。これはいいですね。こういうラバーは好きです。

対下回転に対するスピードドライブ
 意外と弾むので、相手の時間を奪うくらいのスピードドライブは打てると感じました。

カーブ/シュートドライブ
 打点を落としてカーブドライブがしやすかったですね。というかkatsuo000はカーブドライブをとっさにしやすいようで、意識しなくてもカーブドライブがどんどん出てました。

ブロック
 弾まないので、やりやすかったです。

カウンタードライブ
 やりやすいですね。弾まないので、相手の回転に対し上書きしやすいと感じました。こういうラバー好きですね。しかもあまり個人的に好印象ではなかった、アウターのVenus V-14 (金星V-14)とあわせているのに、やりやすかったです。もしかしたら相性が良かったのかもしれませんが。

ストップ
 もちろん飛ばないので、めちゃめちゃやりやすかったです。 

ツッツキ
 切れますよ~。でもHurricane NEO II (キョウヒョウNEO2)の方が切れます。

フォアフリック

フォアサーブ
 当然抜群にきれます。こういうラバーで気を付けるべきは、ロングサーブのスピードとキレですね。Venus V-14 (金星V-14)などのアウターカーボンとあわせた方が出しやすいと思います。木材系だとやや難しい気がします。

バックハンド系

軽打
 弾まないですが、くい込みがいいので、丁度よく打てました。

ロングボールやラリーでのドライブ
 中陣でも思ったより良かったです。威力が出しやすかったですね。自分にあっていたのかもしれないです。

対下回転に対するループドライブ

対下回転に対するスピードドライブ

カーブ/シュートドライブ

ブロック

カウンタードライブ
 残念なことに、「え!?」と思う落ち方をする時がありました。くい込みがいい分、安いラバーあるあるのラバーが負けて落ちる、というやつだと思います。自分レベルであれば気にならないレベルだと思います。

ストップ
 よくとまります。

ツッツキ
 よく切れます。

チキータ
 威力のあるチキータよりも安定感のあるチキータがやりやすかったです。

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Hurricane NEO II (キョウヒョウNEO2) > Vega DEFOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)

スピード
 Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)Vega DEFHurricane NEO II (キョウヒョウNEO2)

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