Spring Sponge(スプリングスポンジ)

レビュー Rozena(ロゼナ)

説明

 Butterfly(Tamasu)さんの看板商品の一つ、Rozena(ロゼナ)をレビューさせていただきます。ロゼナを語るにはまずテナジーからになると思います。世界標準Tenergy 05(テナジー05)の発売は今をさかのぼること、約13年前、2008年4月になります。有機溶剤による後加工の禁止もあいまって未だに10年以上経過した2021年現在もワールドスタンダードの名前をほしいままにするテナジー05は卓球のことを考えるにあたり、なしでは語れない存在となってしまいました。このテナジーシリーズの特徴を2021年現在改めてkatsuo000なりに考えると次のようになると思います。

テナジーシリーズの特徴
・高い回転性能
・高いスピード性能
・軽い

 テナジーシリーズが上述のような特徴をもつのは、Butterfly独自のスポンジによるところが大きいと思います。テナジーシリーズに採用されているスポンジは、Spring Sponge(スプリングスポンジ)というオレンジ色のスポンジで、そのスポンジの気泡はそれぞれ独立気泡構造となっており、高い性能を示すことができているそうです。このスプリングスポンジは、Butterflyだけの技術で他の競合卓球メーカーと差別化された技術になります。他の競合卓球メーカーは、ラバー製造を基本的には外注しているのに対し、Butterflyは、卓球メーカーであるにもかかわらず、スポンジ製造工場を保有し差別化を図っているわけですね。このスプリングスポンジのためにテナジーは高い性能を出せるわけですが、転売や偽物が出回ったことに加え研究開発費がかかるために、オープン価格化してしまい他のラバーと比べて倍近い値段となっている点も(悪い)特徴といえるでしょう。ただしトップ選手の使用率は高くワールドスタンダードであることは疑いようはありません。
 最もトップ選手の使用率が高く、回転性能の高いテナジー05の他に、トップシートの違いによってスピード性能の高いTenergy 64(テナジー64)、スピンとスピードのバランスのとれたTenegy 80(テナジー80)、カウンターや前陣に強いTenergy 25(テナジー)、先日発売になったパワーのTenergy 19(テナジー19)とシート形状だけで5種類存在します。各シートの説明は以下のようになります。
 No. 051.7 mmの粒間隔が狭い。回転性能が高い。
 No. 252.65 mm粒の高さが低い。台上プレーやカウンターがやりやすい。
 No. 641.7 mmの粒間隔が広い。スピード性能が高い。
 No. 1801.7 mmの粒間隔が中間。回転もスピードもバランスが取れている。
 No. 2191.5 mmの粒間隔が狭い。ボールをよくつかみパワーを出しやすい。
それぞれのトップシートの特徴が反映して先述のように、キーフレーズがあり「回転の05」「バランスの80」「スピードの64」「前陣の25」「パワーの19」と冠されています。

 バタフライは、約13年前、2008年4月にテナジー05を発売後、2008年11月にTenergy 25(テナジー25)を、2009年4月にTenergy 64(テナジー64)を2010年7月にTenergy 05 FX(テナジー05FX)を、2010年11月にTenergy 25 FX(テナジー25FX)を、2011年11月にTenergy 64 FX(テナジー64FX)を、2013年1月にTenergy 80(テナジー80)を、2014年4月にTenergy 80 FX(テナジー80FX)を、2017年4月にRozena(ロゼナ)を、2018年11月にテナジー05をより硬くしたTenergy 05 Hard(テナジー05ハード)を、2019年4月にテナジー超えるラバーとしてDignics 05(ディグニクス05)を発売しました。そしてテナジーからディグニクスへの移行も見えつつあった2021年3月にTenergy 19(テナジー19)が販売となりました。現在までに10種類のテナジーが存在するわけです。それぞれ新商品として販売されてきて、未だにテナジー05が人気なのは完成と信頼の現れでしょう。

 本ページでレビューするロゼナは、言ってしまえばテナジーの廉価版になります。ソフトなスプリングスポンジをあわせた、扱いやすいテナジーのようなラバーになります。中級者のバックラバーとして、または初級者の初めてのスプリングスポンジ搭載のラバーとして人気のラバーだと思います。価格帯でいうと他メーカーの看板ラバーよりも安く、最も売れているラバー、Nittaku(ニッタク)のFastarc G-1(ファスタークG-1)よりも安いラバーであり、競争の激しい実質販売価格4,000円台に投下されたラバーになりますね!この価格よりも安さと性能を求めると、Yasaka(ヤサカ)さんのRakza(ラクザ)シリーズやRigan(ライガン)、あとはXIOM(エクシオン)さんのVega X(ヴェガテン)やVega Tour(ヴェガツアー)の3,000円台のラバーになるでしょうか。このあたりとの比較は今後行っていきたいと思います。
 最近、YouTuber、ごぶりんずさんにロゼナのレビューが投稿されていましたが、かなり酷評されていました。あうあわない好き嫌いはあるかと思います。ハードなラバーを使用しているとあわないと感じるかと思いますね。

公表性能値

 Butterfly(バタフライ)さんの好評性能値を示します。

 ロゼナはある意味スピン性能の劣るテナジー05といっても過言ではないかもしれませんね。実際今回改めて試打しましたが、過去に厚のロゼナを使用したことがあります。その印象では、やはり回転性能が低いラバーという印象が強かったですね。一方で、打球感は確かにスプリングスポンジの打球感があり、感触は悪くなかったのを覚えております。

Rozenaの重量と貼り

 ロゼナは48 gでした。Butterflyさんのラバーは基本的にはスポンジ硬度と相関があるようで、テナジーFXシリーズの方がスポンジ硬度も柔らかく、重量も軽かったです。テナジーよりも少し柔らかいスポンジ硬度35なので48 gはボチボチな重さになりますね。

Rozena(ロゼナ)
 High Tension(ハイテンション)裏ラバー
・スポンジ厚:厚(1.9 mm)、特厚(2.1 mm)
・スピン:10.80
・スピード:13.00
・Sponge硬度:35
・5,000円(卓球販売店で1~2割の割引可)
・69 g(切断前) → 48 g(林高遠ALCに貼って)

Rozenaの3つの特徴

 最近はバックにテナジー系のラバーをメインで使用しているので、非常に違和感なく、むしろ好感触で使用できました。正直威力不足は否めませんでしたが、それでも扱いやすさはテナジーシリーズ、テナジーFXシリーズよりも高いと感じました!メインで使用するか迷うレベルでした。武器にするというよりはとにかく粘るための盾のようなラバーだと思います。攻めるとしたら相手のボールを利用したカウンターやブロックで少し弾いてミートするといったイメージです。
 バックラバーの現状の候補はテナジー05、Rakza X(ラクザX)でした。ラクザXと比較すると、ラクザXは少し個体差があるのと重くなりやすいので、500円前後高くなりますがロゼナの方が自分は好きだと感じた次第です。ループドライブとツッツキの質の高さはもちろんラクザXやテナジー05の方が上ですが、トータルバランスと扱いやすさはロゼナが上だと思いました。

とにかく色々な技術がやりやすい!

 正直ここまで期待していなかったのですが、とにかくやりにくい技術がなかったです。少し球を持ちすぎる感はありましたが、ループドライブ、スピードドライブ、ブロック、カウンター、ストップ、どれをとってもやりやすかったですね。特に個人的にやりやすいと感じたのがブロックでかなりやりやすかったです!あてれば入る融通の良さを感じました。ラバー全体で相手のボールの威力を吸収してくれる感じがありましたね。唯一感じたのが、シートだけでボールを取ろうとしたときは、スベルような感じがあり、この部分だけ扱いにくいと感じました。しっかりスポンジまでくい込ませて打つラバーだと感じました。

上回転のラリーで、スプリングスポンジらしさが出る!

 上回転のラリーのときに、くい込ませながらドライブやくい込ませながら弾くことで、上回転をかけ返すことができて、かつ相手のコートにおさまってくれる感じがあったので好印象でしたね。テナジー05だと、もっとドライブだけをかけるようにしないとオーバーかネットへ行ってしまう感じがあります。硬さを感じやすいのがテナジー05であり、ただあてるだけだと威力を出しにくくしっかり回転をかけながら飛ばしてやって初めていいボールが出せます。一方、ロゼナは弾くだけでもおさまりが良く、テナジー64とかテナジー80らしい部分があるといえるのかもしれません。シートの粒形状について確かな情報はありませんが、どちらかというと64とか80に近いシートだと思います。従って上回転のラリーでは少ないエネルギーで弧線を描きながら加速するようなボールが打ちやすかったです。この弧線と加速がスプリングスポンジらしさだと思います。そういったボールが出せるのもロゼナの特徴であり良いところだと思います。

くい込みの良さで球を持ちまくる!

 シートの粒形状は感覚的には64とか80に近いと思いますが、スポンジもやや柔らかくボールを非常にグリップします感覚的にはテナジー05に近い感覚で持ってくれる感じがありました。従ってループドライブも打ちやすかったです。ただし、回転をかけて飛ばせば何でも入る、という感じではなくて回転で沈み切らないので、ある程度飛距離を考えながら打つ必要性は感じました。このあたりは好みがわかれそうですが、初中級者にあわせたスプリングスポンジのラバーという意味では納得です。テナジー05とテナジー80(katsuo000はテナジー64を使ったことがないため)の良いところ、欲しい部分をバランスよく共存させてくれていると思います。このロゼナから、より自分の特徴やよく使う技術を武器にするために各テナジーへ変更していけるようなラバーだと感じました。一方でテナジー05の特徴やテナジー64の特徴をそのままほしいと思うと確かにがっかりすると感じました。バランスタイプなので、テナジー80が一番近いかもしれませんね。とがった性能は求めても難しいと思います。非常にバランスの良いラバーで、なんでもしなければいけないペンドラの方にもオススメできると思いました。

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打
 球を持ちますね。Dignics 05(ディグニクス05)と比較してもかなり球を持つと感じました。

ラリーでのドライブ
 特にやりにくいわけではありませんが、球を持つので思ったよりフォアサイドへ行き過ぎる感じがありました。これは慣れかな。回転量はくい込ませた時に初めてでますので、上回転のラリーでは回転をかけやすく、回転で落とせると感じました。このあたりはさすがスプリングスポンジといったところでしょうか。

面を開いたドライブ

対下回転に対するループドライブ

対下回転に対するスピードドライブ

ブロック

カウンタードライブ

ストップ

ツッツキ

フリック

サービス

バックハンド系

軽打
 非常にやりやすかったです。球を持つのと、結構無茶に押してもしっかりラバーが吸収してくれるので強引に押しこんでも結構入ってくれて好印象でした。これは試合で頼れる奴と思います。

ラリーでのドライブ
 バックハンドは自分の腕とフットワークが下手なのでどうしても打球点が前後しやすくて不安定なのですが、ロゼナはその打球点の前後を吸収してくれるようなラバーで非常に好感触でした。質は低いかもしれませんがとにかく入れようとすれば入る感じなのが嬉しかったです。また前陣頂点前をドライブするのも、非常にやりやすく苦手を感じさせませんでした。

対下回転に対するループドライブ
 テナジー05やテナジー05FXと同じくらいボールを持つので、球質は低いもののコントロールしやすい感じがありました。しっかりつないで次の球を攻める、そういったつなぎのループドライブがしやすいラバーだと思います。

対下回転に対するスピードドライブ
 ある程度くい込みがいいのでスピードドライブもかなりやりやすかったです。テナジー05FXほどボールの沈みこみに期待はできないものの、打てて入ると感じさせるラバーでした。

ブロック
 テナジー05やテナジー05FXと比較すると最も秀でていると感じたのがブロックでした。とてもやりやすくて好印象でしたね。スポンジが硬く、かつシートもいい意味で相手の回転に対し鈍感さを持っていると思います。

カウンタードライブ
 頂点前をややミート気味にとらえても十分安定してカウンターが入る感じがあって好印象でした。回転で落とし込むのは少し難しいラバーだと思うので、逆にミートっぽい打ち方があうラバーだと思います。バックは思い切り回転をかけてカウンタードライブすることは少ないと思うので、そういう意味でもバックに合うラバーだと感じました。

ストップ
 唯一難しさを感じたのがストップでした。弾きやすいので、短い時間でボールをタッチしないと相手の回転をダイレクトに受けやすいと感じました。

ツッツキ
 こちらもストップ同様、回転をかけにくかったです。くい込みが良すぎてオーバーしたり、逆に滑ってネットミスしたり少し難しかったですね。

チキータ
 簡単にあげやすくて、やりやすかったです。ただし、威力はあまりないと感じました。威力を求めるのであればテナジーシリーズでしょう。

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 テナジー80 FX > Rozena > Evolution MX-P

スピード
 テナジー80 > Rozena > テナジー05

扱いやすさ
 Rasanter R48 > Rozena> Rakza X

https://amzn.to/3w3JiEi

レビュー Tenergy 80 FX(テナジー80FX)

説明

 Butterfly(Tamasu)さんのテナジーシリーズの一つ、Tenergy 80 FX(テナジー80 FX)をレビューさせていただきます。世界標準Tenergy 05(テナジー05)の発売は今をさかのぼること、約13年前、2008年4月になります。有機溶剤による後加工の禁止もあいまって未だに10年以上経過した2021年現在もワールドスタンダードの名前をほしいままにするテナジー05は卓球のことを考えるにあたり、なしでは語れない存在となってしまいました。このテナジーシリーズの特徴を2021年現在改めてkatsuo000なりに考えると次のようになると思います。

テナジーシリーズの特徴
・高い回転性能
・高いスピード性能
・軽い

 テナジーシリーズが上述のような特徴をもつのは、Butterfly独自のスポンジによるところが大きいと思います。テナジーシリーズに採用されているスポンジは、Spring Sponge(スプリングスポンジ)というオレンジ色のスポンジで、そのスポンジの気泡はそれぞれ独立気泡構造となっており、高い性能を示すことができているそうです。このスプリングスポンジは、Butterflyだけの技術で他の競合卓球メーカーと差別化された技術になります。他の競合卓球メーカーは、ラバー製造を基本的には外注しているのに対し、Butterflyは、卓球メーカーであるにもかかわらず、スポンジ製造工場を保有し差別化を図っているわけですね。このスプリングスポンジのためにテナジーは高い性能を出せるわけですが、転売や偽物が出回ったことに加え研究開発費がかかるために、オープン価格化してしまい他のラバーと比べて倍近い値段となっている点も(悪い)特徴といえるでしょう。ただしトップ選手の使用率は高くワールドスタンダードであることは疑いようはありません。
 最もトップ選手の使用率が高く、回転性能の高いテナジー05の他に、トップシートの違いによってスピード性能の高いTenergy 64(テナジー64)、スピンとスピードのバランスのとれたTenegy 80(テナジー80)、カウンターや前陣に強いTenergy 25(テナジー)、先日発売になったパワーのTenergy 19(テナジー19)とシート形状だけで5種類存在します。各シートの説明は以下のようになります。
 No. 051.7 mmの粒間隔が狭い。回転性能が高い。
 No. 252.65 mm粒の高さが低い。台上プレーやカウンターがやりやすい。
 No. 641.7 mmの粒間隔が広い。スピード性能が高い。
 No. 1801.7 mmの粒間隔が中間。回転もスピードもバランスが取れている。
 No. 2191.5 mmの粒間隔が狭い。ボールをよくつかみパワーを出しやすい。
それぞれのトップシートの特徴が反映して先述のように、キーフレーズがあり「回転の05」「バランスの80」「スピードの64」「前陣の25」「パワーの19」と冠されています。

 バタフライは、約13年前、2008年4月にテナジー05を発売後、2008年11月にTenergy 25(テナジー25)を、2009年4月にTenergy 64(テナジー64)を2010年7月にTenergy 05 FX(テナジー05FX)を、2010年11月にTenergy 25 FX(テナジー25FX)を、2011年11月にTenergy 64 FX(テナジー64FX)を、2013年1月にTenergy 80(テナジー80)を、2014年4月にTenergy 80 FX(テナジー80FX)を、2017年4月にRozena(ロゼナ)を、2018年11月にテナジー05をより硬くしたTenergy 05 Hard(テナジー05ハード)を、2019年4月にテナジー超えるラバーとしてDignics 05(ディグニクス05)を発売しました。そしてテナジーからディグニクスへの移行も見えつつあった2021年3月にTenergy 19(テナジー19)が販売となりました。現在までに10種類のテナジーが存在するわけです。それぞれ新商品として販売されてきて、未だにテナジー05が人気なのは完成と信頼の現れでしょう。

 本ページでレビューするテナジー80FXはソフトなスプリングスポンジをあわせた、扱いやすテナジーの一つになります。中級者のバックラバーとして、または初級者のテナジーとして人気のラバーだと思います。

公表性能値

 Butterfly(バタフライ)さんの好評性能値を示します。

 Butterflyにおいて、公表性能値は、FXによりません。競合他社メーカーでは、ソフトなスポンジをあわせたラバーは回転性能が高かったり、はじきやすいのであれば、スピード性能が高かったりするのですが、そういったことはないというButterflyさんの主張といえる公表性能値になります。実際に柔らかいスポンジは使いやすさはあがる一方でMaxの回転量やスピードは出しにくい印象は確かにあります。ただし、しっかりくい込ませれば回転量もスピードも出ると思います。ある意味、柔らかいラバーでMaxの回転量やスピードを出すのは、逆に技術力が必要だったりするようにも感じます。そういう意味でテナジー80FXは高性能かつ扱いやすいラバーといえるでしょう。

やりやすい技術

 Butterflyさんホームページ上には、各テナジーのやりやすい技術についてレーダーチャートが掲載されています。各技術のやりやすさを、モノサシで測り、その数値を下記図にしてみました。項目は
 ・ループドライブのかけやすさ
 ・スピードドライブの打ちやすさ
 ・カウンタードライブのやるやすさ
 ・台上プレーのやりやすさ
 ・ブロックのしやすさ
 ・スマッシュのしやすさ

の6つになります。個人的に重要な項目はループドライブ、スピードドライブ、台上プレー、ブロック、カウンタードライブになります。スマッシュも粘着ラバーでなければ慣れで打てるでしょう。

Butterflyさんのホームページより引用させていただきました。

https://www.butterfly.co.jp/product/tenergy/

 このチャートを見ると、テナジー80FXもテナジー05FX同様に、真ん中に存在していることがわかります。やりにくい技術が少ないことの現れだと思います。コストを考えなければ初心者から中級者までオススメできるラバーといえるでしょう。

おすすめラケット組み合わせ

 メーカー推奨の組み合わせも掲載されるようになりました。こちらも掲載していこうと思います。以下全てButterflyさんホームページより引用させていただきました。まずテナジーFX系を並べてみました。

Butterflyさんのホームページより引用させていただきました!

https://www.butterfly.co.jp/product/tenergy/
Tenergy 05 FX(テナジー05FX)
 ・Timo Boll ZLF(ティモボルZLF)
  安定したプレーを求める選手へ
 ・Inner Force Layer ALC(インナーフォースレイヤーALC)
  多彩な技術の習得に
 ・Maze Advance(メイスアドバンス)
  筋力に自信がない選手に
Tenergy 80 FX(テナジー80FX)
 ・Marcos Freitas ALC(フレイタスALC)
  バランスの取れた広い領域でのプレーに
 ・Timo Boll CAF(ティモボルCAF)
  威力を追求するオールラウンドプレーに
Tenergy 25 FX(テナジー25FX)
 ・Timo Boll ZLC(ティモボルZLC)
  相手のプレーを利用したい選手へ
Tenergy 64 FX(テナジー64FX)
 ・Timo Boll TJ(ティモボルTJ)
  トップを目指すジュニア選手へ
 ・Maze Advance(メイスアドバンス)
  初めてテナジーを使う選手へ

 基本的には、初心者や中級者向けのフレーズが多いように感じました。唯一、テナジー25FXのみがティモボルZLCとの組み合わせが提案されているだけで、基本的には非常に扱いやすいラケットとの組み合わせが多い印象です。個人的には威力よりも扱いやすさ、卓球の楽しさを感じてほしい、というメーカー側の意図を感じます。ただし、初心者でテナジーは家計簿泣かせです。娘がそうしたいというなら協力しますが。。。汗
 もうすぐ4月になり、ステップアップや新しい環境で気持ちを新たにテナジーに挑戦しようと思うのであれば上述のようにテナジーFX系と組み合わせていくことは一つオススメといえるでしょう。

Tenergy 05 Hard(テナジー05ハード)
katsuo000のレビュー↓
  https://katsuo000.com/review_tenergy_05_hard/
 ・Viscaria(ビスカリア)
  オールラウンドなパワープレーに
 ・Inner Force Layer ALC(インナーフォースレイヤーALC)
  回転を重視した前中陣でのプレーに
 ・SK7 Classic(SK7クラシック)
  木材合板ラケットを好むパワーヒッターへ
Tenergy 05(テナジー05)
katsuo000のレビュー↓
  https://katsuo000.com/review_tenergy_05/
 ・Zhang Jike ALC(張継科ALC)
  死角のないオールラウンドプレーに
 ・Harimoto Tomokazu Inner Force ZLC(張本智和インナーフォースZLC)
  打球の回転を重視する攻撃的なプレーに
 ・Inner Force Layer ALC(インナーフォースレイヤーALC)
  打球の回転と安定性を求める選手へ
Tenergy 19(テナジー19)
katsuo000のレビュー↓
  https://katsuo000.com/review_tenergy_19/
 ・Lin Yun-Ju Super ZLC(林昀儒Super ZLC)
  スピードとスピンをともに追求
 ・Inner Force Layer ZLC(インナーフォースレイヤーZLC)
  回転重視のパワフルなプレーを
 ・Timo Boll ALC(ティモボルALC)
  威力を追求するオールラウンドプレーに
Tenergy 80(テナジー80)
 ・Mizutani Jun ZLC(水谷隼ZLC)
  テクニカルなプレーを目指す選手へ
 ・Tiago Apolonia ZLC(アポロニアZLC)
  堅実なプレーを目指す選手へ
 ・Inner Shield Layer ZLF(インナーシールドレイヤーZLF)
  オールラウンドなカットプレーに
Tenergy 25(テナジー25)
 ・Mizutani Jun Super ZLC(水谷隼Super ZLC)
  相手のプレーを利用したい選手へ
 ・Inner Force Layer ALC.S(インナーフォースレイヤーALC.S)
  前陣で回転を駆使する選手へ
Tenergy 64(テナジー64)
 ・Matsudaira Kenta ALC(松平健太ALC)
  前陣でのスピーディーなプレーに
 ・Inner Force Layer ZLF(インナーフォースレイヤーZLF)
  フラットな打法を多用する選手へ
 ・Petr Korbel(コルベル)
  回転をかける感覚を身につけたい選手へ

 テナジー全体でみると、テナジー64は初中級者へ、テナジー25は弾むアウターSuper ZLCとの組み合わせ、テナジー80やテナジー05が中上級者へ、テナジー05ハードやテナジー19が上級者やトップ選手へオススメといった印象です。テナジー25と水谷隼Super ZLCの組み合わせは、2021年に始まった話ではなく、前々からButterflyさんは提案している印象です。結構気になる組み合わせですね。

Tenergy 80 FXの重量と貼り

 テナジー80FXのラバー重量は約45 gでした。テナジー05FX(46 g)より少し軽いですね。全体的に高性能で軽量なラバーが多いのが、Butterflyさんの特徴で、今回もやはり軽くて品質が高いことがわかります。

Tenergy 80 FX(テナジー80FX)
 High Tension(ハイテンション)裏ラバー
・スポンジ厚:厚(1.9 mm)、特厚(2.1 mm)
・スピン:11.25
・スピード:13.25
・Sponge硬度:32
・オープン価格(8,900円 + 税)
・66 g(切断前) → 45 g(林高遠ALCに貼って)

Tenergy 80 FXの3つの特徴

やはりバックハンドに持ってこい!

 柔らかいので、とにかくバックハンドに持って来いでした!やはりシートの粒形状の影響をうけ、テナジー05FXと比較すると、テナジー80FXの方がブロックやミート全般がやりやすいと感じました。もちろん、しっかりスポンジまでくい込ませればドライブもしっかり回転がかかりますが、薄く薄くとらえようとするとたまに滑るようにも感じましたので、バックで厚く当てるのであれば05FXよりも80FXの方がオススメといえるでしょう。

ブロックが入れやすい!

 徳にやりやすい技術としては、ブロックで弾みを利用すれば相手のコートに入れることは何とかできる感じがありました。テナジー80も同じように感じたのですが、相手の回転がかかっていてもナックルでもラケットとラバーの弾みで相手のコートにとにかく入れるのは非常にやりやすいラバーだと思います!面を作って相手コートに入れることを覚えたいのであれば非常に良いラバーだと思いますね。一方で、やはり棒玉にもなりやすいので、試合では多少押すなり回転をかけるなりできるとより良いと思います。

回転よりもスピードが出しやすい!

 05FXと比較するとやはり、回転よりもスピードで押せるラバーだと感じました。ドライブやチキータは回転量よりも、ピッチと直線性とスピードで相手の時間を奪うように使うと80FXが活かせると思います。特にスピード系のチキータは非常にやりやすくて、よかったです。ただし上をとらえるというよりは回転軸をずらすことでやりやすさが出るということです。扱いやすく、ピッチと球のスピードが欲しいのであれば、非常に良い選択肢だと思いました。

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打

ラリーでのドライブ
 回転をかけて飛ばしたときに沈みにくく、少し弱く打って飛距離を抑える必要があると感じました。ディグニクス05では思い切り回転をかけて飛ばせば、安心して回転量でボールが沈むので相手のコートに入ると感じますが、やはり80のシートの形状では少し回転のかかりがあまく、自分のコート側で弧線の頂点が来るようなイメージでドライブすべきと感じました。

面を開いたドライブ

対下回転に対するループドライブ

対下回転に対するスピードドライブ

ブロック

カウンタードライブ

ストップ
 止めやすいです。ただ回転をかけようとすると弾いてしまいました。

ツッツキ
 回転はかけにくいです。入れる分なら非常にやりやすいです。

フリック

サービス
 回転はかからないわけではないですが、少し回転量の最大値に不満を感じました。

バックハンド系

軽打
 軽打からテナジー05と比べると球離れが早いと感じました。シートの粒形状の影響を受けてのことだと思います。 

ラリーでのドライブ
 比較的安定感はありました。しっかりくい込ませることができれば回転もしっかりかかって好印象でした。やはりスピードが出しやすく、バックハンドのパワーを補いやすいと思います。

対下回転に対するループドライブ
 05よりも球離れも早く、シートだけでとらえようとすると少しすべりそうにもなって難しかったです。特にハーフロングのボールのループドライブは難しいと感じました。一方で飛距離のあるボールならしっかり引き込めるので、引き込めれれば簡単に持ち上げられる感じはありました。このあたりはソフトなスポンジの効果だと思います。

対下回転に対するスピードドライブ
 少し角度が難しく、回転で落とし込むというよりは直線に飛ばしてネットを超えさせるイメージでドライブすることになると思います。このあたりは好みだと思いますが、katsuo000はあまり好みではなかったです。

ブロック
 テナジー05FXと比較するとそこまで回転の影響をうけやすいとは思いませんでした。05FXよりもかなりブロックはやりやすいと思います。

カウンタードライブ
 どちらかというとミートの方がやりやすかったです。

ストップ
 やりやすかったです。

ツッツキ
 柔らかい分、はじきやすいので回転は、テナジー05の方がやかけやすいです。

チキータ
 簡単にあがるのでやりやすかったです。スピードも出しやすいのでエースは狙いやすいと思います。

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 テナジー05 FX > テナジー80 FX > Evolution MX-P

スピード
 Evolution MX-P > テナジー80 FX > Fastarc G-1

扱いやすさ
 テナジー05FX > テナジー80 FX > テナジー19

https://amzn.to/2P3Jcvq

レビュー Tenergy 05 FX(テナジー05FX)

説明

 Butterfly(Tamasu)さんの看板ラバーの一つ、Tenergy 05 FX(テナジー05 FX)をレビューさせていただきます。まず改めてTenergy(テナジー)について書かせていただきます。世界標準Tenergy 05(テナジー05)の発売は今をさかのぼること、約13年前、2008年4月になります。有機溶剤による後加工の禁止もあいまって未だに10年以上経過した2021年現在もワールドスタンダードの名前をほしいままにするテナジー05は卓球のことを考えるにあたり、なしでは語れない存在となってしまいました。このテナジーシリーズの特徴を2021年現在改めてkatsuo000なりに考えると次のようになると思います。

テナジーシリーズの特徴
・高い回転性能
・高いスピード性能
・軽い

 テナジーシリーズが上述のような特徴をもつのは、Butterfly独自のスポンジによるところが大きいと思います。テナジーシリーズに採用されているスポンジは、Spring Sponge(スプリングスポンジ)というオレンジ色のスポンジで、そのスポンジの気泡はそれぞれ独立気泡構造となっており、高い性能を示すことができているそうです。このスプリングスポンジは、Butterflyだけの技術で他の競合卓球メーカーと差別化された技術になります。他の競合卓球メーカーはラバー製造は基本的には外注しているのに対し、Butterflyは、卓球メーカーであるにもかかわらず、スポンジ製造工場を保有し差別化を図っているわけですね。このスプリングスポンジのためにテナジーは高い性能を出せるわけですが、転売や偽物が出回ったことに加え研究開発費がかかるために、オープン価格化してしまい他のラバーと比べて倍近い値段となっている点も(悪い)特徴といえるでしょう。ただしトップ選手の使用率は高くワールドスタンダードであることは疑いようはありません。
 最もトップ選手の使用率が高く、回転性能の高いテナジー05の他に、トップシートの違いによってスピード性能の高いTenergy 64(テナジー64)、スピンとスピードのバランスのとれたTenegy 80(テナジー80)、カウンターや前陣に強いTenergy 25(テナジー)、先日発売になったパワーのTenergy 19(テナジー19)とシート形状だけで5種類存在します。各シートの説明は以下のようになります。
 No. 051.7 mmの粒間隔が狭い。回転性能が高い。
 No. 252.65 mm粒の高さが低い。台上プレーやカウンターがやりやすい。
 No. 641.7 mmの粒間隔が広い。スピード性能が高い。
 No. 1801.7 mmの粒間隔が中間。回転もスピードもバランスが取れている。
 No. 2191.5 mmの粒間隔が狭い。ボールをよくつかみパワーを出しやすい。
それぞれのトップシートの特徴が反映して先述のように、キーフレーズがあり「回転の05」「バランスの80」「スピードの64」「前陣の25」「パワーの19」と冠されています。

 バタフライは、約13年前、2008年4月にテナジー05を発売後、2008年11月にTenergy 25(テナジー25)を、2009年4月にTenergy 64(テナジー64)を2010年7月にTenergy 05 FX(テナジー05FX)を、2010年11月にTenergy 25 FX(テナジー25FX)を、2011年11月にTenergy 64 FX(テナジー64FX)を、2013年1月にTenergy 80(テナジー80)を、2014年4月にTenergy 80 FX(テナジー80FX)を、2017年4月にRozena(ロゼナ)を、2018年11月にテナジー05をより硬くしたTenergy 05 Hard(テナジー05ハード)を、2019年4月にテナジー超えるラバーとしてDignics 05(ディグニクス05)を発売しました。そしてテナジーからディグニクスへの移行も見えつつあった2021年3月にTenergy 19(テナジー19)が販売となりました。現在までに10種類のテナジーが存在するわけですね。それぞれ新商品として販売士てきて、未だにテナジー05が人気なのは完成と信頼の現れでしょう。

 そして、テナジー05FXは世界標準テナジー05にソフトなスプリングスポンジをあわせた、扱いやすくなった世界標準テナジーといえると思います。中級者のバックラバーとして、初級者の初めてのテナジーとして非常に人気のラバーだと思います。

公表性能値

 Butterfly(バタフライ)さんの好評性能値を示します。

 公表性能値は、FXの有無によりません。競合他社メーカーでは、ソフトなスポンジをあわせたラバーは回転性能が高かったりするのですが、そういったことはないというButterflyさんの主張のようにも感じます。実際に柔らかいスポンジは使いやすさはあがる一方でMaxの回転量やスピードは出しにくい印象ではありますが、出せないわけではないということなのかもしれませんね。そういう意味でテナジー05FXは高性能かつ扱いやすいラバーといえるでしょう。

やりやすい技術

 Butterflyさんホームページ上には、各テナジーのやりやすい技術についてレーダーチャートが掲載されています。各技術のやりやすさを、モノサシで測り、その数値を下記図にしてみました。項目は
 ・ループドライブのかけやすさ
 ・スピードドライブの打ちやすさ
 ・カウンタードライブのやるやすさ
 ・台上プレーのやりやすさ
 ・ブロックのしやすさ
 ・スマッシュのしやすさ

の6つになります。個人的に重要な項目はループドライブ、スピードドライブ、台上プレー、ブロック、カウンタードライブになります。スマッシュも粘着ラバーでなければ慣れで打てるでしょう。

Butterflyさんのホームページより引用させていただきました。

https://www.butterfly.co.jp/product/tenergy/

 このチャートを見ると、本当にテナジー05FXは中心に存在していることがわかります。やりにくい技術が少ないということですね。コストを考えなければ初心者から中級者までオススメできるラバーといえるでしょう。

おすすめラケット組み合わせ

 メーカー推奨の組み合わせも掲載されるようになりました。こちらも掲載していこうと思います。以下全てButterflyさんホームページより引用させていただきました。まずテナジーFX系を並べてみました。

Butterflyさんのホームページより引用させていただきました!

https://www.butterfly.co.jp/product/tenergy/
Tenergy 05 FX(テナジー05FX)
 ・Timo Boll ZLF(ティモボルZLF)
  安定したプレーを求める選手へ
 ・Inner Force Layer ALC(インナーフォースレイヤーALC)
  多彩な技術の習得に
 ・Maze Advance(メイスアドバンス)
  筋力に自信がない選手に
Tenergy 80 FX(テナジー80FX)
 ・Marcos Freitas ALC(フレイタスALC)
  バランスの取れた広い領域でのプレーに
 ・Timo Boll CAF(ティモボルCAF)
  威力を追求するオールラウンドプレーに
Tenergy 25 FX(テナジー25FX)
 ・Timo Boll ZLC(ティモボルZLC)
  相手のプレーを利用したい選手へ
Tenergy 64 FX(テナジー64FX)
 ・Timo Boll TJ(ティモボルTJ)
  トップを目指すジュニア選手へ
 ・Maze Advance(メイスアドバンス)
  初めてテナジーを使う選手へ

 基本的には、初心者や中級者向けのフレーズが多いように感じました。唯一、テナジー25FXのみがティモボルZLCとの組み合わせが提案されているだけで、基本的には非常に扱いやすいラケットとの組み合わせが多い印象です。個人的には威力よりも扱いやすさ、卓球の楽しさを感じてほしい、というメーカー側の意図を感じます。ただし、初心者でテナジーは家計簿泣かせです。娘がそうしたいというなら協力しますが。。。汗
 もうすぐ4月になり、ステップアップや新しい環境で気持ちを新たにテナジーに挑戦しようと思うのであれば上述のようにテナジーFX系と組み合わせていくことは一つオススメといえるでしょう。

Tenergy 05 Hard(テナジー05ハード)
katsuo000のレビュー↓
  https://katsuo000.com/review_tenergy_05_hard/
 ・Viscaria(ビスカリア)
  オールラウンドなパワープレーに
 ・Inner Force Layer ALC(インナーフォースレイヤーALC)
  回転を重視した前中陣でのプレーに
 ・SK7 Classic(SK7クラシック)
  木材合板ラケットを好むパワーヒッターへ
Tenergy 05(テナジー05)
katsuo000のレビュー↓
  https://katsuo000.com/review_tenergy_05/
 ・Zhang Jike ALC(張継科ALC)
  死角のないオールラウンドプレーに
 ・Harimoto Tomokazu Inner Force ZLC(張本智和インナーフォースZLC)
  打球の回転を重視する攻撃的なプレーに
 ・Inner Force Layer ALC(インナーフォースレイヤーALC)
  打球の回転と安定性を求める選手へ
Tenergy 19(テナジー19)
katsuo000のレビュー↓
  https://katsuo000.com/review_tenergy_19/
 ・Lin Yun-Ju Super ZLC(林昀儒Super ZLC)
  スピードとスピンをともに追求
 ・Inner Force Layer ZLC(インナーフォースレイヤーZLC)
  回転重視のパワフルなプレーを
 ・Timo Boll ALC(ティモボルALC)
  威力を追求するオールラウンドプレーに
Tenergy 80(テナジー80)
 ・Mizutani Jun ZLC(水谷隼ZLC)
  テクニカルなプレーを目指す選手へ
 ・Tiago Apolonia ZLC(アポロニアZLC)
  堅実なプレーを目指す選手へ
 ・Inner Shield Layer ZLF(インナーシールドレイヤーZLF)
  オールラウンドなカットプレーに
Tenergy 25(テナジー25)
 ・Mizutani Jun Super ZLC(水谷隼Super ZLC)
  相手のプレーを利用したい選手へ
 ・Inner Force Layer ALC.S(インナーフォースレイヤーALC.S)
  前陣で回転を駆使する選手へ
Tenergy 64(テナジー64)
 ・Matsudaira Kenta ALC(松平健太ALC)
  前陣でのスピーディーなプレーに
 ・Inner Force Layer ZLF(インナーフォースレイヤーZLF)
  フラットな打法を多用する選手へ
 ・Petr Korbel(コルベル)
  回転をかける感覚を身につけたい選手へ

 テナジー全体でみると、テナジー64は初中級者へ、テナジー25は弾むアウターSuper ZLCとの組み合わせ、テナジー80やテナジー05が中上級者へ、テナジー05ハードやテナジー19が上級者やトップ選手へオススメといった印象です。テナジー25と水谷隼Super ZLCの組み合わせは、2021年に始まった話ではなく、前々からButterflyさんは提案している印象です。結構気になる組み合わせですね。

Tenergy 05 FXの重量と貼り

 テナジー05FXのラバー重量は約46 gでした。テナジー05(48 g)よりも軽いですね。全体的に高性能で軽量なラバーが多いのが、Butterflyさんの特徴で、今回もやはり軽くて品質が高いことがわかります。

Tenergy 05 FX(テナジー05FX)
 High Tension(ハイテンション)裏ラバー
・スポンジ厚:厚(1.9 mm)、特厚(2.1 mm)
・スピン:11.5
・スピード:13.0
・Sponge硬度:32
・オープン価格(8,900円 + 税)
・66 g(切断前) → 46 g(林高遠ALCに貼って)

Tenergy 05 FXの3つの特徴

バックハンドに持ってこい!

 柔らかいので、とにかくバックハンドに持って来いでした!3球目のバックハンドスピードドライブが非常に打ちやすかったです!回転でしっかり弧線も描けるので、非常に安心してスイングできると感じました。またインパクト不足になりやすいバックハンドでもしっかり球をもって回転をかけることもできるので中陣や後陣下がっても負けない卓球ができると感じました。

柔らかいのにストップも止まるしカウンターもしやすい!

 ストップもカウンターも非常に良かったです。カウンタードライブがやりやすいのは驚きました。やはりシートの形状による球持ちのおかげだと思います。この性能なら粘る卓球もしやすいと思います!

FXだけで意外と硬い!

 FXということで柔らかさを感じはしますが、シートの形状の影響で思ったより硬さを感じました。扱いやすいのに硬さも感じるので、ドライブも威力が出しやすいのだと思いました。この硬さは現代的な卓球にマッチした性能であると感じました。

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打

ラリーでのドライブ

面を開いたドライブ

対下回転に対するループドライブ

対下回転に対するスピードドライブ

ブロック

カウンタードライブ
 やりやすいです。相手の回転の影響を受ける前に上書きできる感じを感じました。これは高性能ですね。

ストップ
 止めやすいです。ただ回転をかけようとすると弾いてしまいました。

ツッツキ
 テナジー05と比較すると少し回転をかけにくいです。

フリック

サービス

バックハンド系

軽打
 軽打でテナジー05と差をあまり感じませんでした。 

ラリーでのドライブ
 ドライブがやりやすかったです。ボールもそろえやすく、非常に安定感を感じました。威力はそこまで高くないと思います。

対下回転に対するループドライブ
 やりやすかったです。少しすっぽ抜ける感じもあり、回転量もテナジー05と比較すると低いと感じましたが、とにかく持ち上げやすいのでとっさでもドライブできると感じました。

対下回転に対するスピードドライブ
 これはかなり良かったです。インパクトはそこまでいらないし、前陣バックハンドからのスピードドライブって相手は予想しづらいのでかなり得点を取りに行きやすいと感じました。

ブロック
 回転の影響は受けると感じました。特にkatsuo000はバックハンドは硬めのラバーの方がブロックしやすいと感じる方なので、やや難しいと感じました。重いボールに対し影響をもろに受ける印象です。

カウンタードライブ
 どちらかというとミートの方がやりやすかったです。

ストップ
 やりやすかったです。

ツッツキ
 柔らかい分、はじきやすいので回転は、テナジー05の方がやかけやすいです。

チキータ
 簡単にあがるので非常に好感触でした。威力は少ないかもしれませんが前陣で横回転を入れるなどすると相手は嫌だと思います。

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 テナジー80 > テナジー05 FX > Evolution MX-P

スピード
 Evolution MX-P > テナジー05 FX > Fastarc G-1

扱いやすさ
 Rasanter R48 ≧ テナジー05FX > テナジー19

https://amzn.to/3qHp9zO

レビュー Tenergy 19(テナジー19)

説明

 2021年春の新商品目玉の一つ、Butterfly(Tamasu)さんのTenergy 19(テナジー19)をレビューさせていただきます。今更ではありますが、改めてテナジー05について書かせていただきます。

 世界標準Tenergy 05(テナジー05)の発売は今をさかのぼること、約13年前、2008年4月になります。有機溶剤による後加工の禁止もあいまって未だに10年以上経過した2021年現在もワールドスタンダードの名前をほしいままにするテナジー05は卓球のことを考えるにあたり、なしでは語れない存在となってしまいました。全日本選手権のランカーは男女問わずテナジー05を使う選手が複数名いるのが当たり前になり競合他社はテナジー05に追いつけ、追い越せと新商品開発することが当たり前になりました。現時点でkatsuo000が思うテナジー05を意識したラバーは、打球感の似たEvolution MX-P(エヴォリューションMX-P、TIBHAR)やTarget Pro GT-H47(ターゲットプロGT-H47、cornilleau)回転性能の似たRasanter R48(ラザンターR48、andro)、打球感も回転性能も近いDynaryz AGC(ダイナライズAGC、joola)などだと思います。また木材合板系ラケットと相性が良く回転性能が似ていて、カウンター性能はテナジー05を上回るといえるQ5(キューファイブ、mizuno)やテナジー以上の回転性能を感じさせるRasanter R53(ラザンターR53、andro)などなどテナジー05を超えると感じさせるラバーまでもが登場するようになりました。
 これに対しバタフライは、2017年4月にテナジーの廉価版であるRozena(ロゼナ)を、2018年11月にテナジー05をより硬くしたTenergy 05 Hard(テナジー05ハード)を、2019年4月にテナジー超えるラバーとしてDignics 05(ディグニクス05)を発売しました。そしてテナジーからディグニクスへの移行も見えつつあった2021年3月改めて新テナジー、テナジー19が販売となりました。このテナジー19の公表性能値はなんとテナジー05以上のスピンとスピード性能を持つラバーということで、情報発信後、SNSやYou tubeで一気に話題になりましたね。改めてテナジーの新製品を出してきたバタフライさんはどんな戦略や顧客ニーズを予想してテナジー19の販売を決めたのか。その真意はわかりませんが、ここにきて改めて新しいテナジーということで有名You Tuber各位がこぞって試打動画をあげています。katsuo000は全く無名ですし、本レビューを投稿したときには既に後発のレビューとなると思いますが、katso000が感じたことを改めて発信したく、そういった内容含めて楽しんでいただければ幸いです。

トップシート

 テナジーはトップシートに採用している粒形状によって、それぞれのラバーの特徴がわかれます。現在までにシート形状の違いによって05、80、64、25と4種類、スポンジ硬度の硬さで2種類の4×2種類が存在します。またトップ選手の使用率の高くTenegy 05(テナジー05)の特徴をさらに際立たせるためにスポンジをさらに硬くしたTenergy 05 Hard(テナジー05ハード)も入れると、テナジーは9種類が存在します。それぞれのトップシートにはそれぞれキーフレーズが付されて販売されており、「回転の05」「バランスの80」「スピードの64」「前陣の25」と言われています。そして10種類目となるテナジー19のトップシートには、「パワーの19」というキーフレーズを冠されて発売されました。このテナジー19のトップシートには、「ツブ間隔の狭い”開発コードNo.219″を採用」していて、スピードと回転の両立とテナジーの中でも特にボールをつかむ感覚のあるラバーということです。ディグニクスを含めて、Butterflyさんのトップシートは以下の種類が存在することになると思います。
 No. 051.7 mmの粒間隔が狭い回転性能が高い。
 No. 252.65 mm粒の高さが低い台上プレーやカウンターがやりやすい。
 No. 641.7 mmの粒間隔が広いスピード性能が高い。
 No. 1801.7 mmの粒間隔が中間回転もスピードもバランスが取れている。
 No. 2091.5 mm粒の高さが低い粘着力と弾みを高次元に両立する。
 No. 2191.5 mmの粒間隔が狭いボールをよくつかみパワーを出しやすい。
トップシートは既に200番を超え、それだけの粒形状について検討してきたことがわかりますね。上記には粒について言及していますが、粒形状には、粒の高さ、粒の太さ、粒の間隔の3つの因子があり、それらを、おそらく粒の太さだけでも0.01 mm~3.00 mm位(これだけでも300種類)でふっているんでしょうか。粒の高さ、感覚のコンビネーションがいくつあるかわかりませんが、1000種類くらいありそうですね。細かくふるよりも狙いを定めたり量産技術を考慮して狙いを定めて開発しているのだと思います。こういった検討、理系卓人のkatsuo000も是非やりたいですね~。楽しそうだなーと思ってしまいました。(苦笑)

公表性能値

 Butterfly(バタフライ)さんの公表性能値を示します。

 やはりテナジー19の注目ポイントは、テナジー05を超える性能で数値がついていることだと思います。世界標準テナジー05よりも回転もスピードも上というのは驚異的なラバーだと思いますね。

やりやすい技術

 Butterflyさんホームページ上には、各テナジーのやりやすい技術についてレーダーチャートが掲載されています。各技術のやりやすさを、モノサシで測り、その数値を下記図にしてみました。項目は
 ・ループドライブのかけやすさ
 ・スピードドライブの打ちやすさ
 ・カウンタードライブのやるやすさ
 ・台上プレーのやりやすさ
 ・ブロックのしやすさ
 ・スマッシュのしやすさ

の6つになります。個人的に重要な項目はループドライブ、スピードドライブ、台上プレー、ブロック、カウンタードライブになります。スマッシュも粘着ラバーでなければ慣れで打てるでしょう。

 このチャートを見ると、テナジー19は、テナジー05よりもドライブやブロックでやりにくさがあるように見えますね。公表性能値は高い一方で、質の高いドライブという点では、テナジー05より劣るということなのかもしれません。

おすすめラケット組み合わせ

 メーカー推奨の組み合わせも掲載されるようになりました。こちらも掲載していこうと思います。以下全てButterflyさんホームページより引用させていただきました。

Tenergy 19(テナジー19)
 ・Lin Yun-Ju Super ZLC(林昀儒Super ZLC)
  スピードとスピンをともに追求
 ・Inner Force Layer ZLC(インナーフォースレイヤーZLC)
  回転重視のパワフルなプレーを
 ・Timo Boll ALC(ティモボルALC)
  威力を追求するオールラウンドプレーに

 非常に球持ちの良いテナジー19は、ZLC系のラケットや、アウターALCの中でも威力が出しやすく先端重心のティモボルALCとの組み合わせが提案されています。確かに打感が柔らかいので、ハードなアウターSuper ZLCとの組み合わせは、バランスが取れそうに感じますね。あとはアウターZLC、Timo Boll ZLC(ティモボルZLC)やZhang Jike ZLC(張継科ZLC)にもあうと思います。2021年新発売の新ラケットを推したような気もします。

試打前の前情報 from You tube

 情報がネット上に発信されたときの性能としては、テナジー05とDignics 05(ディグニクス05)の間に位置するラバーという情報も発信がされていて、非常に高い注目をあびています。試打動画を拝見する限り、どちらかといえばフォアよりバック向きとする意見が散見するとともに、テナジー05よりも打球感的に回転量が低いとする意見も拝聴しました。そのあたりについてkatsuo000の言葉でレビューしていきたいと思います。

 既に閲覧可能なYou tube動画のテナジー19の試打動画から、テナジー19について簡単にまとめると以下のような内容になるかと思います。
 打球感 柔らかい テナジー19 < テナジー05 硬い
 弧線 強い テナジー19 > テナジー05 直線的
 回転のかけやすさ かけやすい テナジー19 > テナジー05 かけにくい
 最大回転量 強い テナジー05 > テナジー19 弱い
これらの点をふまえつつ、katsuo000もレビューしていきたいと思います。

Tenergy 19の重量と貼り

 テナジー19のラバー重量は約47 gでした。テナジー05(48 g)よりもやや軽いですね。全体的に高性能で軽量なラバーが多いのが、Butterflyさんの特徴で、今回もやはり軽くて品質が高いことがわかりますね!

Tenergy 19(テナジー19)
 High Tension(ハイテンション)裏ラバー
・スポンジ厚:厚(1.9 mm)、特厚(2.1 mm)
・スピン:11.7
・スピード:13.2
・Sponge硬度:36
・オープン価格(8,900円 + 税)
・70 g(切断前) → 47 g(林高遠ALCに貼って)

 なおkatsuo000は気づきませんでしたが、テナジーの表記も変わりました。↓はテナジー05です。

Tenergy 19の3つの特徴

 正直、いい意味で裏切られたラバーでした。特にフォアで使ったときの印象がかなり良かったです。柔らかいのにストップが止まってカウンターもしやすいって、かなりチートな気がしました。この無二な感じはまさに世界をけん引するButterfly Quality(バタフライクオリティー)ですね!確かに回転量は若干不満を感じましたが、スピード系ラバーに良く感じられるオーバーミスしてしまう不安感、回転でボールが沈まない感じは感じず自信をもって前へスイングできるラバーでした!

3球目を多少強引にパワードライブしやすい!

 非常にくいこみが良いので、ボールの回転量を気にせずにスイングスピードとパワーで強打しやすかったです。現在学生の方はわからないかもしれませんが、有機溶剤を塗ったラバーで3球目強打しているような感覚があってスピードドライブ(パワードライブ)で強引に打ち込んでゆく戦術ができてしまうラバーだと感じて非常に気持ちよかったですね!また上述のとおり、回転がかかるのでスピードドライブもしっかり沈んで台に入る安心感がありました!この感じがテナジー64やディグニクス64にはないように感じましたね。

柔らかいのにストップがビタどまり!でカウンターもしやすい!

 ストップもカウンターも非常に良かったです。柔らかいと感じるラバーはストップやカウンターで相手の回転の影響を受けやすい傾向にあるのですが、むしろこのテナジー19はストップがピタどまりでカウンターもやりやすくて驚きました!さすがテナジーですね!

上回転ラリーで、弧線がエグイ!

 くい込みの良いNo. 219のシートを採用したことで、扱いやすさにくわえ弾道がエグくなったと感じました!非常に強い弧線を描き、相手のコートに入ったあと、まるでDignics 09C(ディグニクス09C)やDignics 05(ディグニクス05)のようにボールが跳ね上がる感じがありました!これはテナジー05でもたまに出るのですが、相当体勢の良い状態で打球しないと難しいと思います。一方テナジー19ならかなり容易にこの弾道が出せて非常に好感触でした。ただスピードがあるというわけではなく、強い弧線と跳ね上がる弾道は、新しいテナジー19の3つ目の特徴だと感じました!

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打
 特に軽打で差は感じませんでした。やはり柔らかさは感じます。

ラリーでのドライブ
 ラリーで打つスピ―ド系ドライブはそこまで良いとは感じませんでした。いたって普通と印象です。ただしスマッシュやミートでも簡単に飛距離が出てしかも安定する感じもあって、このあたりがテナジー19の特徴だと感じましたね。スマッシュやミートもパワーで運べる感じです。この感覚が3球目の打ちやすさへのインスピレーションにつながったように感じます。

面を開いたドライブ
 面を開いてのスピードドライブは上述のとおりかなり良かったです。加えて多少巻き込んでもスピードドライブできそうなくらい強引にもっていける感じがあって良かったですね!

対下回転に対するループドライブ
 ハーフロングの難しいボールですら質の高いループドライブにしやすい感じがありました。ただ回転量で攻めるというよりはとにかくパワーでねじ込む(自分のイメージの弧線をスイングで作り出して、その通りに持っていける感じ)がやりやすかったです。

対下回転に対するスピードドライブ
 これが最もよかったです。テナジーということで、テナジー05以上の回転性能といいつつも、シートでかけた際の打球感からくる回転量は少し弱さも感じ、普段使うディグニクス05と比較するとどうしても回転量に不満を感じるのは否めませんでしたが、このスピードパワードライブのためにテナジー19を使おうか迷っている状況です。

ブロック
 柔らかい打球感ですが、そこまで相手の回転の影響をうけやすいとは感じませんでした。特にTenergy 05 FX(テナジー05FX)のように柔らかいテナジーは非常に相手の回転の影響を受けやすいと感じますが、そういったことはなかったと感じました。

カウンタードライブ
 やりやすいです。ボールがしっかり沈む感じがありました。安心してカウンタードライブできると感じました。

ストップ
 止めやすいです。ただ回転をかけようとすると思ったより弾いてしまいました。このあたりは腕でしょう。

ツッツキ
 やはりテナジー05やディグニクス05の方が回転量は多いと感じました。

フリック
 あつかいやすいラバーなので乗せ打ち系の打ち方が安定していました。回転でももちろん安定すると思います。

サービス
 ディグニクス05などのようにぶつけるように回転をかけることで回転量の高いサーブを出ました。出しにくいといったことは感じませんでしたね。

バックハンド系

軽打
 軽打で特に違和感はありませんでした。 

ラリーでのドライブ
 ドライブもやりやすかったです。しかし少しボールの質は低いと感じました。

対下回転に対するループドライブ
 やりやすかったです。非常にグリップするので簡単に持ち上がりました。その分質は少し低いかもしれません。

対下回転に対するスピードドライブ

ブロック
 やりやすかったです。回転の影響は受けにくいと思います。

カウンタードライブ
 カウンターというよりもカウンターミートがしやすかったですね。

ストップ
 やりやすかったです。

ツッツキ
 少しぶっ飛んでしまいました。テナジー05の方がやりやすいと感じてしまいました。

チキータ
 簡単にあがるので非常に好感触でした。VICTAS(ヴィクタス)Triple Double Extra(トリプルダブルエキストラ)に近いやりやすさがあったように思います。

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 テナジー05 > テナジー19 > テナジー80

スピード
 テナジー80 > テナジー19 > テナジー05

食い込ませたときのスピードドライブのやりやすさ
 テナジー19 > ディグニクス09C > ディグニクス05

フォアカウンタードライブのやりやすさ
 ディグニクス05 > テナジー19 > テナジー05

https://amzn.to/3bfK4p5

レビュー Spin Art(スピンアート)(廃盤)

説明

 既に廃盤となってしまった、Butterfly(バタフライ)のSpin Art(スピンアート)についてレビューさせていただきます。2020年現在、市内のオープン戦ならギリギリ使っていいと思いますが、、、公式戦では使えない、使わない方がいいラバーになりますね。
 *廃盤になったラケットは使用可能。廃盤になったラバーは使用不可。

 このスピンアートはスポンジにモンスターラバー、Tenergy(テナジー)シリーズと同じSpring Sponge(スプリングスポンジ)を使用しています。しかもシートには微々粘着シートを使用したラバーで、2020年の用具界の台風の目、Dignics 09C(ディグニクス09C)と類似のカテゴリーのラバーになりますね!バタフライでは「粘着性ハイテンション」ラバーとタイプ分類しています。「粘着性ハイテンション」と言う言葉に心が踊ったのは自分だけですかね。テクノロジーはテナジーと同じ、「ハイテンション」、「スプリングスポンジ」の2つになります。試合に出ていてもなかなか見なかったラバーになりますね。

 使用していた選手で有名な選手は、全日本代表・卓球人気の立役者、福原愛選手になりますね!廃盤になって、時代が変わっていくことを感じます(オジサン発言ですね)。余談ですが、スポーツに限らず変化の激しい時代ですね!この変化を楽しめるくらいの余裕が欲しいものです汗

性能値

 バタフライさんの公表性能値になります。

 スピンはTenergy 05(テナジー05)と同じ11.5です。スポンジ硬度は一方で硬度はかなり硬いですね。ディグニクス09Cよりも硬いラバーになります。

スピンアートの貼りと重量

IMG_4795

 実際にパッケージを開けてみると目に入ってくるのはスポンジがオレンジで思わずテナジー!?と思える外観です。シートを見るとテナジーではなくスピンアートと書かれていて、触ると本当に気持ち粘着質な触り心地です。粘着と言われないとわからないかもしれないレベルですね。ただ気をつけないと台とべたりと引っ付いてしまいますね。埃や白いラインをもぎ取ってきます。粘着ラバーはついつい表面の埃についついデリケートになってしまいます汗。

Spin Art(スピンアート)
 ハイテンション裏ラバー
 スプリングスポンジ
 粘着性ハイテンション
・Sponge Thickness: 厚(1.9 mm)、特厚(2.1 mm)
・Speed:11.75
・Spin:11.5
・Sponge硬度:48
・廃盤
・76 g(切断前) → 50 g

 ラバー重量は49 gでした。いつもはZhang Jike ZLC(張継科ZLC)に貼るのですが、今回は貼っていないので、省略させていただきますね。ラバー重量がやや重くテナジーよりも3〜5 gくらい重くなるイメージです。平均値をとったわけではないですが標準サイズのラケットで50 g前後の重さになりました。この辺りは粘着ラバーらしい重量だと思います。
 katsuo000の個人の余談ですが、バタフライのマークは、最新のディグニクスなどに採用されている左右対称のマークよりも、一世代前の左右非対称マークがカッコいいって思ってます。スピンアートは左右非対称マークですね!左右対称のバタフライのマークは、あれはあれで良いんですが自分は非対称マークの方が好きでしたね。

 katsuo000はスピンアートを使っていた時期がありました。このスピンアート、本当に良いラバーで、あくまで個人の意見ですが、Dignics 09C(ディグニクス09C)よりも好みなラバーでした。どのように好みなのかレビューさせていただきます。

Spin Artの3つの特徴

1. 粘着ラバーよりの粘着テンションラバー!

 先日販売されたディグニクス09Cと比べると、同じ粘着テンションラバーでも、スピンアートは圧倒的に粘着ラバーよりのラバーになります。つまりHurricane(キョウヒョウ)っぽい打球感のラバーになりますね!ディグニクス09Cよりもハードなラバーなので、もちろん使いこなせば癖球も出せますキョウヒョウ系の癖球というよりもはテナジー05以上にギュルんとホップする感じの癖球ドライブが打てるラバーでした。自分はバック側に貼っていたのでそのような使い方はできなかったのが残念ですが汗。バタフライの中でも異色のラバーだったと思いますね!使いこなすにはかなり難しさのあるラバーですので、廃盤になったのも納得です。
 昨今流行りの粘着テンションラバー、Rakza Z Extra Hard(ラクザZエキストラハード)、Omega VII China Guang(オメガ7チャイナ光)やOmega VII China Ying(オメガ7チャイナ影)、Blue Grip C1(ブルーグリップC1)と比べても遜色のなかったラバーではないかと思いますね。このラバーを廃盤にしてディグニクス09Cを販売すると判断したバタフライは時代を作っていると思います。

2. 弾まないので台上がおさまる!

 自分が一番信頼していたのは、この台上の部分ですね!特にその中でも気に入っていたのがブチギレツッツキです!非常にツッツキが切りやすかったです!自分はツッツキが下手くそでテナジー05では弾みすぎて切ることができなかったんですよね汗。このスピンアートだとツッツキがブチブチ切ることができましたし、チキータやバックハンドドライブも弾まないので思い切り回転をかけることができてやりやすかったです!

3. 価格がテナジーよりも安い!

 もう廃盤なので今では手に入らないラバーで特徴と言えませんが、テナジーシリーズのラバーよりも安かったラバーになりますね!価格が安いのも気に入っていた理由でした。

各技術レビュー

フォアハンド

軽打
 硬いですね!Tenrgy 05 Hard(テナジー05ハード)よりも硬いので当然と言えば当然ですが、打球感がかなり硬いです!

ロングボールやラリーでのドライブ
 少しボールは遅いですね。特に弾くとマッドな打球感しか感じずボールが伸びにくいですね。しっかり回転をかけた方がボールの2速の伸びが良かったですね!

面を開いたドライブ
 さすがバタフライという感じで、スポンジは負けませんね。むしろ自分のスイングスピードの遅さを感じてしまうかもしれません。ただ、キョウヒョウと比べるとスピードは出ますし打ちやすいと感じました。

対下回転に対するループドライブ
 これですね!エゲツナイのが打てます!コントロールもしやすいですね!回転量も良好で、硬さのあるラバーですのでテナジー05以上、テナジー05ハードと同等以上の回転量になっていると思います!

対下回転に対するスピードドライブ
 少し難しいのですが、スプリングスポンジを使っている分、キョウヒョウよりスピードが出ましたね!良いラバーです! 

カーブ/シュートドライブ
 横を入れた方が食い込んで安定すると思いました。

ブロック
 少し回転の影響を受けたり、硬さで落としたりしましたね。難しさを感じました。

カウンタードライブ
 打球点を少し落としたカウンタードライブはやりやすかったですね。

ストップ
 もちろんやりやすいです。切れますね!

ツッツキ
 ブチギレです!

フォアフリック
 球離れが早いので低いボールには難しかったです。

バックハンド系

軽打
 硬いですね。

ロングボールやラリーでのドライブ
 ドライブもあまり回転をかけられなかったと思います。それくらい硬いです。ただミートは良くて、前・中陣からのミートは良かったですね。

対下回転に対するループドライブ
 やりにくくはないのですが、切れていたり深くて球足が速いと落としてしまいそうでした。

対下回転に対するスピードドライブ
 ほぼ無理でしたね汗。どちらかというとミートの方が安定していました。

カーブ/シュートドライブ
 回転量が弱く、曲がらないですね汗

ブロック
 やはり硬いラバーなので難しかったです。落としやすかったです。

カウンタードライブ
 バックでは難しかったです。

ストップ
 やりやすいですね!

ツッツキ
 ブチギレですね!得点源でした。

チキータ
 練習して途中から少し安定しました!

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Dignics 05 > Spin Art ≧ Tenergy 05 Hard > Tenergy 05

スピード
 Tenergy 05 > Spin Art > Hurricane NEO III Blue SPonge

ポストTenergy 05 / 05 Hard(テナジー05/05ハード)を探せ!

はじめに

 色々なラバーを使って来ました。レビューをまとめていく中で、ラバーとラバーの比較というものを行っていくのが当然です。過去Livedoor Blogでも記載させていただきましたが、改めまして、ポストテナジー05/05ハードに関する記事を書こうと思います。個人の感覚によるところもありますが、お付き合いいただければ幸いです。

なぜテナジー05/テナジー05ハードに変わるラバーを探すのか

 katsuo000も「安かろう、悪かろう」という思いがあり、高いラバーを選んでしまい、Butterfly(バタフライ)さんのTenergy 05(テナジー)を使い続ける時期がありました。もちろん、ワールドスタンダード(世界標準)であるテナジー05の価値の高さは疑うものではありません。バタフライ製ラバーに今後も高いお金を払う生活は続くでしょう。(悲)

 今まで散々何度も1万円近くするラバーを買ってきて断言できる点はバタフライさんのラバーは「高性能なのに軽い!」というのが一番目立つ点だということは、自分自身が確信を持って言えることだと思っております。テナジー05は高性能なスピン系テンションなのに軽い。逆のラバー(高性能だが重いラバー)はおそらく技術ハードルが低いのではないかと思われますね。つまり、高性能なスピン系テンションで重いラバーというやつですね。技術ハードルなんてユーザー側はどうでもいい話ではありますが、軽くて高性能なラバーは確実に売れるはずです。なぜなら軽い方が様々な選手が使用できると思いますし、広い層に合うといえるからです。多少重くしたいならラケットやサイドバランサーで調整できるためですね。

Tenergy 05(テナジー05)
・2008年4月発売
・ハイテンションラバー
・High Tension(ハイテンション)
・Spring SPonge(スプリングスポンジ)
・Spin:11.5
・Speed:13.0
・Sponge硬度:36(バタフライ基準)
・スポンジ厚さ:特厚(2.1 mm)、厚(1.9 mm)、中(1.7 mm)
・原産国:日本
・8,600円 + 税
・カット前 72 g → カット後 約47~48 g

katsuo000のレビュー:https://katsuo000.com/review_tenergy_05/

Tenergy 05 Hard(テナジー05ハード)
・2018年11月発売
・ハイテンションラバー
・High Tension(ハイテンション)
・Spring SPonge(スプリングスポンジ)
・Spin:11.5
・Speed:13.0
・Sponge硬度:43(バタフライ基準)
・スポンジ厚さ:特厚(2.1 mm)、厚(1.9 mm)
・原産国:日本
・8,600円 + 税
・カット前 76 g → カット後 約50~52 g

katsuo000のレビュー:https://katsuo000.com/review_tenergy_05_hard/

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 この事実を鑑みて考えるとまずTenergy 05 Hard(テナジー05ハード)はバタフライの中では重たいラバーです。05ハードの性能は確かに高いが重たいなら、他のメーカーのポストテナジーと称されるラバーでも良いのではないか、と考えてもおかしくないですよね。要は05ハードと同等以上の回転とスピードで、同じ重さくらいで価格は安いラバーを探していこうと考えたわけです。また単純な寿命を比較することは難しいですが、巷にあふれる情報において、「テナジーは寿命が短い」というものがあると思います。実際、短いと感じます。TSPの粘着シートを貼ってしっかり管理していてもシートのへたりを感じるラバーがテナジーだと思いますね。寿命が短いのに高いラバーを買うことの苦しさ、テナジーユーザーの悩ませるポイントだと思います。Dignics(ディグニクス)の登場により、若干テナジーの販売価格が下がったようにも感じますが、いまだにバタフライさんは強気のオープン価格です。これは本当に悩ましいですよね。

Tenergy 05 / Tenergy 05 Hard(テナジー05/テナジー05ハード)
・誰もが認める高性能なラバー!
・高い回転性能!
・ワールドスタンダード(世界標準)

× 寿命が短い
× 価格が高い

 そこで、テナジー05/テナジー05ハードの次のラバーを探そう!というテーマになります!

katsuo000が感じるポストTenergy 05 / 05 Hard

 2020年12月現在、だいぶ試打が進みましたので、kastuo000的な目線でポストテナジー05/05ハードをあげさせていただきます!ある程度試打できたメーカーは以下になります。

 andro(アンドロ)
 DONIC(ドニック)
 Joola(ヨーラ)
 cornilleau(コニヨール)

の4社になります。

1. Rasanter R53(ラザンターR53)

Rasanter R53(ラザンターR53)
・UMテンションラバー(テンゾーバイオスUM)
・Energy Cell(エナジーセル)
・Spin:125
・Speed:118
・Sponge硬度:53(ドイツ基準)
・スポンジ厚さ:ULTRAMAX(2.3 mm)、2.0 mm、1.7 mm
・原産国:ドイツ
・6,500円 + 税
・カット前 72 g → カット後 約52 g

katsuo000のレビュー:https://katsuo000.com/review_rasanter_r53/

 katsuo000としては、かなり本気で推しているラバーがRasanter R53(ラザンターR53)になります。katsuo000が種々の技術に点数をつけて比較した時にテナジー05/05ハードよりも高い点数がつくラバーで一番のラバーがR53ですね。なんと言ってもドライブの荒々しさがたまりません!このラバーは無二なラバーの1つだと感じますので、なんとなくテナジー05ハードを使っているのであれば是非試してみて欲しいラバーになりますね。レビューも作成していますので是非ご覧ください。

Rasanter R53(ラザンターR53) の比較
・Spin: R53 ≧ 05 Hard > 05
・Speed: 05 > R53 ≧ 05 Hard
・球持ち打球感: 持つ 05 > 05 Hard > R53
https://amzn.to/33ChZ85

2. Rasanter R48(ラザンターR48)

Rasanter R48(ラザンターR48)
・UMテンションラバー(テンゾーバイオスUM)
・Energy Cell(エナジーセル)
・Spin:125
・Speed:118
・Sponge硬度:53(ドイツ基準)
・スポンジ厚さ:ULTRAMAX(2.3 mm)、2.0 mm、1.7 mm
・原産国:ドイツ
・6,500円 + 税
・カット後 約47~48 g

katsuo000のレビュー:https://katsuo000.com/review_rasanter_r48/

 R53に続き、Rasanter R48(ラザンターR48)になります。Rasanter R47(ラザンターR47)も使ったことがありますが、名前からは想像できないくらい異なるラバーがR48とR47になります。圧倒的に使いやすくて、回転もかけやすくかつ回転性能が高いラバーがR48になります。硬度からは想像できないほど、打球感がハードでマッドなラバーがR47になると思います。テナジー05のような扱いやすさ、軽量さ、そして圧倒的な回転性能を有するのがR48だと思いますね。

Rasanter R48(ラザンターR48) の比較
・Spin: 05 Hard > R48 ≧ 05
・Speed: 05 ≧ R48 > 05 Hard
・球持ち打球感: 持つ 05 > R48 ≧ 05 Hard
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3. Blue Fire M1 Turbo(ブルーファイヤM1ターボ)

Blue Fire M1 Turbo(ブルーファイヤM1ターボ)
・FD3 Tension(FD3テンション)
・Spin:10+++
・Speed:10++
・Sponge硬度:50(ドイツ基準)
・スポンジ厚さ:MAX(2.2 mm)、2.0 mm、1.8 mm
・原産国:ドイツ
・5,660円 + 税
・カット後 約52 g

katsuo000のレビュー:https://katsuo000.com/review_bluefire_m1_turbo/

 DONIC(ドニック)さんのブルーラバーになります。ブルーラバーはAcuda Blue(アクーダブルー)やBlue Grip(ブルーグリップ)を含めると20種類存在しますね汗。自分も試打するまでどのようなラバーなのか分かりませんでしたが、明らかに回転性能が高いシリーズはBlue Fire(ブルーファイヤ)シリーズになります!ブルーファイヤM1ターボは重量級のラバーですので、どちらかと言えば05ハードに近いラバーになると思います。

Blue Fire M1 Turbo(ブルーファイヤM1ターボ) の比較
・Spin: 05 Hard > M1 Turbo ≧ 05
・Speed: 05 > M1 Turbo> 05 Hard
・球持ち打球感: 持つ 05 > M1 Turbo ≧ 05 Hard
https://amzn.to/3inBpBT

4. Blue Fire JP01 Turbo(ブルーファイヤJP01ターボ)

Blue Fire JP01 Turbo(ブルーファイヤJP01ターボ)
・FD3 Tension(FD3テンション)
・Spin:10+++
・Speed:10+
・Sponge硬度:47.5(ドイツ基準)
・スポンジ厚さ:MAX(2.2 mm)、2.0 mm、1.8 mm
・原産国:ドイツ
・5,849円 + 税
・カット後 約48 g

katsuo000のレビュー:https://katsuo000.com/review_bluefire_jp01_turbo/

 ブルーファイヤやブルーストームはなかなか高性能なラバーですが弧線がやや低い傾向を感じました。その中でもブルーファイヤJP01ターボは軽量でで、非常に弧線の高いラバーでした。弧線が非常に高いので対下回転ドライブは、かなりやりやすいラバーになりますね!ターボと名前がついていますが、硬度もそこまで硬くないので、ポスト05をお探しであれば試してみてはいかがでしょうか。

Blue Fire JP01 Turbo(ブルーファイヤJP01ターボ) の比較
・Spin: 05 Hard > 05 > JP01 Turbo
・Speed: 05 > JP01 Turbo> 05 Hard
・球持ち打球感: 持つ JP01 Turbo > 05 > 05 Hard
https://amzn.to/33EGQrQ

5. Rhyzer Pro 50(ライザープロ50)

Rhyzer Pro 50(ライザープロ50)
・Spin:9
・Speed:9.5
・Sponge硬度:ハード(Joola基準)
・スポンジ厚さ:MAX(2.2 mm)、2.0 mm
・6,800円 + 税
・カット後 約50 g

katsuo000のレビュー:https://katsuo000.com/review_rhyzer_pro_50/

 Joola(ヨーラ)のライザープロになります。グリップするのでかなり好みなラバーでした。どちらかと言えばカーボンありラケットにあうと言われるラバーになります。打球感はまさにテナジー05ハード、という感じで、非常に類似のラバーだと感じました。ループドライブやサーブはマッドな打球感から非常に重くて回転量のあるボールを出すことができます!お試しあれ〜。

6. Dynaryz AGR(ダイナライズAGR)

Dynaryz AGR(ダイナライズAGR)
・Hyper Bounce Sponge(ハイパーバウンススポンジ)
・Advanced Surface Traction(アドバンストサーフェイストラクション)
・Spin:10
・Speed:11
・Sponge硬度:ハード(Joola基準)
・スポンジ厚さ:MAX(2.2 mm)、2.0 mm
・7,600円 + 税
・カット後 約50 g

katsuo00のレビュー:https://katsuo000.com/review_dynaryze_agr/

 Joola(ヨーラ)のダイナライズは2020年3月日本発売の新作ラバーになりますね。同じスポンジがハードに分類されるライザープロ50と比較しても圧倒的に食い込んで扱いやすく、katsuo000にはバック用のラバーと感じたほどです。打球感はまさにテナジー05だと感じました。ボールの伸びや回転量は打球感以上に高く、扱いやすいラバーであるのにボールの重さや回転量は高いものがありました。ラリーでドライブを連打するような攻撃がやりやすいラバーだと思います!

Dynaryz AGR(ダイナライズAGR) の比較
・Spin: 05 Hard > 05 ≧ ダイナライズ
・Speed: ダイナライズ ≧ 05 > 05 Hard
・球持ち打球感: 持つ 05 ≧ ダイナライズ > 05 Hard

7. Target Pro GT-X51(ターゲットプロGT-X51)

Target Pro GT-X51(ターゲットプロGT-X51)
 Made in Germany
・Sponge Thickness:2.0 mm、MAX
・スピード:16.0
・スピン:17.0
・Sponge硬度:H(51)
・6,800円 + 税 ・72 g(切断前) → 49 g(張継科ZLCに貼って) 

katsuo00のレビュー:https://katsuo000.com/review_targetpro_gt_x51/

 cornilleau(コニヨール)のターゲットプロは少し古いラバーになりますね。katsuo000には非常に高品質なラバーと感じましたが、少し回転量の弱さも感じたラバーでした。打球感はまさにテナジー05だと感じました。どちらかというと扱いやすいラバーで、回転量はまずまずのものがありました。ラリーでドライブを連打するような攻撃がやりやすいラバーだと思います!

Target Pro GT-X51(ターゲットプロGT-X51) の比較
・Spin: 05 Hard > 05 > ターゲットプロGT-X51
・Speed: ターゲットプロGT-X51 ≧ 05 > 05 Hard
・球持ち打球感: 持つ ターゲットプロGT-X51  > 05

8. Target Pro GT-H47(ターゲットプロGT-H47)

Target Pro GT-H47(ターゲットプロGT-H47)
 Made in Germany
・Sponge Thickness:2.0 mm、MAX
・スピード:15.5
・スピン:17.0
・Sponge硬度:MH(47)
・6,800円 + 税
・70 g(切断前) → 47 g(張継科ZLCに貼って)

katsuo00のレビュー:https://katsuo000.com/review_targetpro_gt_h47/

 cornilleau(コニヨール)のターゲットプロは少し古いラバーになりますね。katsuo000には非常に高品質なラバーと感じましたが、少し回転量の弱さも感じたラバーでした。GT-X51よりもさらに扱いやすさを求めるのであれば、こちらのGT-H47がオススメです。やはり打球感はまさにテナジー05だと感じました。扱いやすいラバーで、回転量はまずまずのものがありました。ラリーでドライブを連打するような攻撃がやりやすいラバーだと思います!

Target Pro GT-H47(ターゲットプロGT-H47) の比較
・Spin: 05 Hard > 05 > ターゲットプロGT-X51 >GT-H47
・Speed: ターゲットプロGT-X51  > GT-H47 ≧ 05 > 05 Hard
・球持ち打球感: 持つ ターゲットプロGT-H47 > GT-X51  > 05

まとめ

 いかがでしたか?各社テナジー05、テナジー05ハードのようなラバーが出てきました。テナジー05やテナジー05ハードに無二の特性を感じないのであれば、移行検討はすべきだと思いますね。ドイツのラバー製造技術は、明らかにテナジー05と同じ域の技術力まで至りつつあるように思います。ご参考いただければ幸いです。

レビュー Tenergy 05(テナジー05)

説明

 今や全てのラバーの世界標準:World Standardである、Tenegy 05(テナジー05)。テナジー05を超えるラバーとしてButterfly(バタフライ)からDignics(ディグニクス)シリーズが販売された現在でも、テナジー05の存在感は確かなものがあります。それはトップ選手やバタフライと契約する選手が未だにこのラバーを使用していることが1つの理由と言えるでしょう。それではディグニクスシリーズのラバーが登場した今、テナジーシリーズ、そしてテナジーシリーズの中における代表的なラバー、テナジー05はどのようなラバーなのか、考察しながらレビューをしていきたいと思います。
 テナジー05の発売はなんと10年以上前の2008年になります。当時スピードグルーの全面禁止という大きなルール変更は、強烈な衝撃を与えました。その激震の中で世界標準への高みを駆け上がり、モンスターラバーとなったのがテナジー05です。スピードグルーが使えなくなって、後加工による高弾性ラバーのスピード性能もスピン性能も引き出せなくなったルールの中で、テナジー05と「スピン系テンション」ラバーが台頭しました。今なお、スピードグルーの禁止と一部の選手の補助剤使用問題(ルール上は禁止であるラバーの後加工)は解決していないのが実情ですが、スピードグルーが使えなくても、高いスピード性能とスピン性能を有するテナジー05は、卓球界の救世主のような存在と言えたでしょう。このような時代の後押しも相まってモンスターラバーは誕生しました。

性能値

 テナジー05の公表性能値について、確認してみましょう。バタフライさん公表の性能を表と図にしてみました。

 この性能図から分かることは、回転性能とスピード性能をどちらも高い性能を有しているラバーの1つがテナジー05であることがわかります。テナジー05に回転性能もスピード性能も勝るラバーはDignics 05(ディグニクス05)とDignics 80(ディグニクス80)の2枚しか存在しないこともわかります。どちらのラバーもスポンジ硬度がテナジー05よりも硬いラバーですので、テナジー05よりも扱いが難しいと言えるでしょう。このハイバランスな性能がテナジー05の特徴と言えると思います。

 スポンジ硬度を反映させた図からも分かるように、回転とスポンジ硬度の和が50以下で最も高いスピン性能を有するラバーがテナジー05ですね。スポンジ硬度が低い中で、回転性能に長けるラバーであると言えますね。

 続いて、テナジー05と他のテナジーについて、比較していきます。バタフライさん公表の6つの技術のやりやすさについて数値化したものになります。
 スピードドライブ × ループドライブ
 スマッシュ × カウンタードライブ
 ブロック × 台上

 回転系の技術に少し寄っていますが、すべての技術が非常にやりやすいことが分かると思います。トップ選手が求めるラバーの条件に、どの技術もアナなく行える、という観点があると聞いたことがあります。トップ選手はあらゆる選択肢を持つので1つでも欠点や課題を持つ用具、というのは選びたくないわけですね。また現代卓球において重要な回転量も補える、という点は見逃せませんね。まとめると、どのような技術でも平均点以上を確実に取れる、回転性能の高いラバーがテナジー05といえるでしょう。

テナジー05を使用するトップ選手

 2020年7月時点でテナジー05を使用する選手を下記に挙げさせていただきました。

・張本智和選手 / バック
・松平健太選手 / フォア・バック
・吉田雅己選手 / フォア
・戸上隼輔選手 / バック

 張本選手や戸上選手は、チキータで有名な選手になります。2人の攻撃的なレシーブチキータはテナジー05の性能によって得られている部分もあると言えるでしょう。
 また松平健太選手は長くテナジー05を使用・愛用してきた選手で、得意な技術は多彩なブロック技術ですね。吉田選手の得意な技術はカウンターパワードライブが挙げられると思います。
 このように各選手を象徴する得意技は異なると感じます。これは異なる特徴的な技術でもテナジー05なら出来てしまう万能性、扱いやすさを象徴していると言っても過言ではないと思います。

なぜDignics 05ではなくTenergy 05

 性能表・図からわかるようにテナジー05は非常にバランスの取れたスピード性能とスピン性能を持つことがわかります。テナジー05よりも高いスピード性能、スピン性能のラバーも確かに存在しますが、それらは基本的にはテナジー05よりもスポンジ硬度が硬かったり、扱いやすさが変わるラバーでもあると言えます。つまり10年以上前に発売されてもなお、テナジー05がトップ選手に愛用されるのは、高いスピード性能、高いスピン性能に加え、高いコントロール性能、扱いやすさ、など総合的なバランスで選ばれていると言えるでしょう。
 またディグニクスシリーズは非常に癖の強いラバーでもあり、テナジー05にあった打ち方が必ずしもディグニクスシリーズのラバーにあうと言い切れません。逆に、テナジー05はどのようなスイングでも、そのスイングの特徴を活かすことのできてしまう順応性を感じる部分もあります。katsuo000のカーテン試打の印象として、粘着ラバーにあう面を開いて弾きながら回転をかける打法においてもテナジー05は一定の回転量とスピードを感じることができました。これはスプリングスポンジによるところが大きいように感じます。打球感が似ていると言われる他社メーカーのラバーと比較しても、このテナジー05のどのような打法でも回転がかかってスピードも出せる特徴は驚異的だと感じますね。一部の中国トップ選手が使用していたのも納得です。
 また選手のプレイを引き出すラバーは、ディグニクスよりもテナジーだったということもあり得るようです。1つ参考になると思われる事実を紹介させていただきます。バタフライの契約選手で、2020年1月の全日本選手権3位に入った吉田雅己選手です。彼の用具遍歴は次のようになります。

フォア: テナジー05
バック: テナジー80
 ↓
フォア: Dignics 05(ディグニクス05)
バック: Dignics 80(ディグニクス80)
 ↓
2020年1月全日本選手権大会のラバー
フォア: テナジー05
バック: テナジー80

 上記からわかるようにディグニクスを使っていて、そこからまたテナジーに戻っているわけですね。彼は2020年1月の全日本選手権において町飛鳥選手に勝利しています。町選手は現代的なラバーを選択されていて、フォアにTenergy 05 Hard(テナジー05ハード)、バックにディグニクス05を選んで出場されていたようです。選手の技術や戦術など卓球の勝敗を分ける要因は様々にありますが、吉田選手が勝利できた理由としてテナジー05とテナジー80の存在は0ではないと想像します。このように、性能だけで選べばディグニクスシリーズの方が良いように感じますが、実際の試合では、性能だけが勝敗を決めるわけではないことがわかります。このような理由から、ディグニクスを選ぶ選手、テナジーを選ぶ選手、とわかれるのだと想像します。

Tenergy 05の貼り合わせと重量

 それではいつものようにZhang Jike ZLC(張継科ZLC)に貼ってみました。

貼り終えた写真は後日掲載させてください。(申し訳ありません。)

Tenergy 05(テナジー05)
 High Tension(ハイテンション)裏ラバー
・スポンジ厚:中(1.7 mm)、厚(1.9 mm)、特厚(2.1 mm)
・スピン:11.5
・スピード:13
・Sponge硬度:36
・オープン価格(8,900円 + 税)
・72 g(切断前) → 約47 g(張継科ZLCに貼って)

 テナジー05はバタフライのラバーの中では重い方だとは思いますが、それでも40 g後半におさまる軽量なラバーになりますね。

Tenergy 05の3つの特徴

1. 勝手にドライブ回転がかかる!オートマ性能!

 モンスターラバー、テナジーのテナジーらしい点として、勝手にドライブ回転がかかるオートマ性能があると言われています。実際、自分のラケットすら持っていなくてフォア打ちもできない方にテナジーを貼ったラケットをお貸しして打っていただきました。ドライブのかけ方も感覚もわかっていない方が、ただボールの後ろを押しているだけなのに、ボールが異様に伸びてきたことを覚えています。「これがオートマ性能か!?」と感じました。プラボールも硬くなり回転がかかりにくいので、この恩恵はあまり感じなくなりましたが、「オートマ性能」という言葉は、回転をかけやすいラバーであることが分かる言葉だと思います。

2. 回転性能が高い!

 粘着ラバーでドライブしたかのように、ループドライブで相手のブロックのオーバーミスを誘うことができます!テナジー05のループドライブはブロックしづらいので試合前のラケット交換時にしっかり確認が必要だと思います。結構嫌なボールが飛んできますね。グリップ力の高さで、低くて浅い質の高いループドライブが打ちやすく、打たれたループドライブに対するカウンターも取りづらくて苦労します。自分がテナジー05を使っていたら、積極的にループドライブを多用して相手のミスを誘ったり、ループドライブの後もスピードドライブなどを連打して、その後のラリーを有利に展開したいと考えますね。
 もちろんTenergy 05 Hard(テナジー05ハード)と比較すると、少し飛んでいってしまう感じがあるので少しループドライブの質が下がると感じますが、テナジー05でも十分な回転量が得られます。

3. 軽くて扱いやすくて高性能!

 やはり特筆すべきは、この回転性能で50 gを切る軽量さだと思います。回転量と重いボールの出せるラバーは他にも多数あると思いますが扱いやすさ、50 gを切る軽さ、などトータルバランスの優れたラバー、テナジー05はやはり、無二のラバーであり世界標準のラバーだと言えるでしょう。軽いラバーはどうしても回転量不足を感じたり、ボールが軽くなりがちな印象ですが、そう言ったボールの軽さをテナジー05では感じることは稀だと思います。この軽いのに回転がかかるテナジー05の性能は、日本のバタフライ工場でなければなかなか製造できないようですね。

各技術レビュー

フォアハンド

軽打
 軽打からボールがイキイキしている感じがありますね。特に貼りたての時はイキイキしたボールが出やすい印象です。軽打でも若干のボールの弧線が出ていると感じやすいと思います。

ロングボールやラリーでのドライブ
 ドライブは非常に打ちやすいですね。強く打つほどボールが上に上がりやすいので、ラケットを寝かして強烈なスピードドライブが打ちたくなります。ラケット面を寝かしてラバー面が下を向いているくらいでちょうどいいドライブが打てますね。テナジー05と比較するとテナジー80の方が、グリップ力が弱く球離れが早く、ボールが上に上がらないので、同じスイングだと80ではネットミスしやすい印象です。05を使うのであれば、ラケット面を開いて、ラバーは下を向いてスピードドライブを打った方がいいと思いますね。

面を開いたドライブ
 既に少し触れていますが、面を開いたドライブも非常に打ちやすかったです。これはテナジー05の隠れた特徴だと思います。一部のテナジー05に打球感が似ていると言われるドイツ製のラバーでは、面を開いたドライブだと落ちると感じましたね。グリップせずにどうしても弾いてしまう感じがしました。その分、バックハンドでは使いやすいと思いますが、フォアにはやはりテナジー05がいいですね!

対下回転に対するループドライブ
 非常に強烈なループドライブが打ちやすいです。05の特徴でもある高いスピン性能が発揮できる技術だと思います!非常にグリップ力に富むラバーですので、スイングスピードが遅くても打球点を落としてしっかりスポンジに食い込ませながら上へスイングすることで、低くて回転量の多い、質の高いループドライブが打てると思います!テナジー05はグリップ力が高く、球持ちを感じるラバーですので、あまり巻き込んでしまうと逆に横回転を利用してカウンタードライブを狙いやすくなるので、フラット気味に縦回転をしっかりかけにいけるのもテナジー05の嬉しいところだと思います。

対下回転に対するスピードドライブ
 スピードドライブは、面を開いた方が打ちやすかったです。ぶつけながら回転をかけるようなイメージで打つと安定しますね。この打ち方で強烈で強い回転をかけられるのがテナジー05の特徴とも言えるかもしれませんね。

カーブ/シュートドライブ
 カーブドライブでは巻き込むように打つと思いますがそうするとボールは少し走りにくいですね。シュートドライブの方が、スピードものせやすい印象でした。

ブロック
 個人的にはブロックは少しやりにくかったですね。ラバーが柔らかいので、スマッシュなどのボールは取りやすいですが、ループドライブなどの回転の乗ったボールは回転の影響を受けやすくてオーバーミスしやすかったです。回転性能の高いラバーでは、よくあることだと思います。従ってアクティブブロックのように自分で積極的に回転をかけるブロックにすることで安定すると思います。サイドスピンブロックやドライブ回転をかけるアクティブブロックを積極的に行った方が安定すると思います。

カウンタードライブ
 ラバー全体としては柔らかいので、前陣でのカウンタードライブは個人的には難しいと感じました。少しステップバックして頂点前後にしっかり回転を上書きするようにカウンタードライブすると安定したカウンタードライブを打てると思います。

ストップ
 結構柔らかいので、意外と弾みます。また回転の影響も受けやすいので気を使う印象でした。

ツッツキ
 意外と食い込むので切るとオーバーミスが増える印象でした。

フォアフリック
 柔らかいので、乗せ打ち系のフリックがやりやすかったです。

バックハンド系

軽打
 球持ちを感じます。ただ弾みもあるので、自分のスイングだとオーバーミスが多くなりやすかったですね。

ロングボールやラリーでのドライブ
 安定感のあるドライブは打ちやすいですね。スピードドライブ系を打つには安定したインパクトが必要だと感じました。

対下回転に対するループドライブ
 非常に打ちやすいですね。球持ちがあるので、多少スイングが遅くなっても入れることは容易だと思います。威力不足になりがちなので、そこは注意した方が良いと感じました。

対下回転に対するスピードドライブ
 フラット気味にぶつけるように打って、驚くようなスピードドライブが入ってしまうこともありました。どちらにしても安定したドライブを打つにはある程度のしっかりしたインパクトが必要だと感じました。自分にはバックハンドで使いこなるほどの技量はなかったと思ってます。

カーブ/シュートドライブ
 バックハンドカーブドライブは結構嫌がる人がいて得点力になりました。それでも1試合で数回入る程度でしたが。

ブロック
 フォアのブロックと同様、回転の影響を受けやすいと感じました。ドライブ系のボールには必ずボールの上をとらえるようにするとボールの威力を抑えてブロックしやすかったです。本当はアクティブブロックができると得点率が上がると思うのですが、自分にはその技量がなかったです。

カウンタードライブ
 自分には技量が足りず、カウンタードライブをしようとするとオーバーミスが多かったです。もう少し硬いラバーの方がやりやすいと感じました。

ストップ
 バックの方が感覚はあるので、やりやすかったです。自分にはテナジー系のラバーで切るストップやツッツキは安定感よくできなかったです。この辺りも技量が足りませんね。

ツッツキ
 一定以上の低さでツッツクことは容易でした。張本選手のようにしっかり切るのは自分には難しかったです。技量だと思いますね。Zhang Jike ZLC(張継科ZLC)は板厚が5.5 mmと薄いので台上は思いの外、弾まないんですよね。打球感は硬いので、球離れは速いのですが、シートで捉えるようなイメージで最小限の食い込みでツッツクと切れるかもしれません。

チキータ
 球持ちがあるので、思ったよりオーバーミスしやすいんですよね。自分が思うよりも下を狙った方が良いと思います。また調子こいて、スピードを出そうとすると今度はネットミスするので、気をつけてください。しっかり回転をかけるか、スピード系のチキータをするときは、かなりのスイングスピードで回転をがっつりかけないと落ちるので気をつけてください。

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Dignics 05 > Tenergy 05 Hard ≧ Tenergy 05 > Omega VII Tour

スピード
 Dignics 05 > Omega VII Tour > Tenergy 05

食い込ませたときの弧線の出しやすさ(ボールの沈み込みやすさ)
 Tenergy 05 ≧ Tenergy 05 Hard > Dignics 05

https://amzn.to/39Nh9q8

レビューTenergy 05 Hard(テナジー05ハード)

説明

 今や全てのラバーの世界標準である、Tenegy 05(テナジー05)。ワールドスタンダードに君臨するテナジー05は、2008年に販売され10年以上経過しました。ボールはセルロイドからプラボールへと変わり、トップ選手はボールの威力や性能を求めて、扱える範囲で硬いラバーを要求するようになったそうです。テナジー05の公表硬度はButterfly(バタフライ)規格で36°。バタフライの高い製造技術と品質管理でもラバーの個体差による、重量違い、硬度違いは生じているそうです。トップ選手は製造されたラバーの中で、自分にあった重量と硬度のラバーを選んでいると伺います。どうやら近年トップ選手から硬いテナジー05を使用したいという要望が多かったそうですね。トップ選手たちが使いたいという要望から商品化へと話が進んだのだと思います。そこでテナジー05販売から10年後の2018年、文字通りテナジー05よりもスポンジ硬度の硬いTenergy 05 Hard(テナジー05ハード)が販売されるに至りました。他のテナジーシリーズ(Tenegy 25(テナジー25)、Tenergy 64(テナジー64)、Tenergy 80(テナジー80))にはなかった36°よりも7°硬い43°のスポンジを採用しています。トップ選手の使用者が増えているラバーとなります。

公表性能値

 バタフライさんは他社と異なり、スポンジ硬度を変更してもスピード性能とスピン性能を変更して公表しません。やりやすい技術と、ラバーが持つポテンシャルは異なると考えてのことではないかと想像します。ラバーのポテンシャルは、スポンジ硬度ではなく公表されている性能値を見れば良いと思います。つまり、潜在的なスピード性能も回転性能も、テナジー05ハードと柔らかいスポンジを採用しているTenergy 05 FX(テナジー05FX)で、かわらないということでしょう。メーカーによっては、スポンジ硬度が柔らかくなると公表値のスピード性能を高くしたりコントロールしやすいなど記載されていることもありますが、バタフライさんは異なるスタンスを貫かれている印象です。

↓横軸はスポンジ硬度+スピン性能をとっています。

やりやすい技術

 バタフライさんのパンフレットには、「あなたの『テナジー』を見つけよう」と題して各『テナジー』の様々な技術における「やりやすさ」をチャート表示してくれています。ホームページ上でも『テナジー』特設ページにて確認できると思います。パンフレットを見て、各技術のやりやすさを、モノサシで測り、その数値を下記図にしてみました。項目は
 ・ループドライブのかけやすさ
 ・スピードドライブの打ちやすさ
 ・カウンタードライブのやるやすさ
 ・台上プレーのやりやすさ
 ・ブロックのしやすさ
 ・スマッシュのしやすさ

の6つになります。個人的に重要な項目はループドライブ、スピードドライブ、台上プレー、ブロックの4つになりますね。カウンタードライブはなかなか打てませんし、スマッシュも粘着ラバーでなければ慣れで打てるでしょう。

 このチャートを見ると、やはりドライブ系技術はテナジー05ハードが良いだろうと思います。ブロックはやはり難しいのかもしれませんね。

 スマッシュやブロックはTenergy 64(テナジー64)がやりやすいこともよくわかりますね。バランスが取れているラバーが結局テナジー05 FXかTenergy 80(テナジー80)になると思います。実際にテナジー05ハードを使ってみて、このチャートが当てはまるのか、また打球感、使いこなせるのか、難しい技術はないのか、などなどレビューしていきたいと思います。

Tenergy 05 Hardのラバー貼りと重量

 Butterfly(バタフライ)さんのZhang JIke ZLC(張継科ZLC)に貼り合わせました。使用した接着剤は同じくバタフライさんのFree Chack II(フリーチャック2)になります。

 Tenergy 05 Hard(テナジー05ハード)
 High Tension
 Spring Sponge
・Speed:13
・Spin:11.5
・Sponge硬度:43°
・オープン価格(8,900円 + 税)
・76 g(切断前) → 52g(張継科ZLCに貼って、だいたい50~52g)

Tenergy 05 Hardの3つの特徴

 05ハードを一言でまとめると、「粘着ラバー(Hurricane(キョウヒョウ))に近いスピン系テンションラバー」です。そして、粘着ラバーで不満を感じやすくなるスピードを補えるラバーが05ハードになります。それでは3つの特徴です。

1. 粘着ラバー顔負けの質の高いループドライブ!

 なんと言っても05ハードはループドライブですね!少し長くなりますが、テナジー05ハードとその他のラバーとを比較していきましょう。

vs Tenergy 05 & Dignics 05 & Dignics 09C

 まず同じバタフライさんのラバー、Tenergy 05(テナジー05)、Dignics 05(ディグニクス05)、Dignics 09C(ディグニクス09C)と比較します。テナジー05ハードとテナジー05を比較すると、テナジー05でも十分強烈な回転がかかっていると思います。しかしながら、テナジー05と比較して05ハードの方が、同等以上の回転量と、ボールの重さ、そしてプレッシャーのあるループドライブが打てると思います。ボールの重さやプレッシャーと、表現が抽象的になってしまいますね。テナジー05では回転量によってオーバーミスしてしまうくらいですが、05ハードだと、回転量によるオーバーミス以外にも、1球1球のボールの回転量の違いによるネットミス、テナジー05よりも強いインパクトで打ったとわかる打球音によるプレッシャーで、シンプルな打球ミス(ラケットかどに当てたり、指や腕に当ててしまったり)、またテナジー05よりも明らかにボールにキレがあると感じました。続いて、ディグニクスと比較すると、ディグニクスシリーズの方が回転量は多いと思いますが、05ハードの方がスポンジが硬いので、低い弧線弾道を出しやすいと思います。よってディグニクス05やディグニクス09Cと比較して、05ハードの方が、回転量+弾道の低さと浅さのトータルのループドライブの質は高いと感じました。またスポンジ硬度が硬いために、テナジー05、ディグニクス05、ディグニクス09Cと比べて、05ハードの方が1球1球のループドライブの回転量に軽微な変化が出たり、癖球っぽくなったりしやすい点も特筆すべきでしょう。このような特徴があるためにトップ選手でも使用者が多いのだと想像します。

vs Hurricane NEO III

 代表的な粘着ラバーである、Double Happiness Shanghai(DHS)のHurricane NEO III(キョウヒョウNEO3)と比較すると、やはり粘着ラバーらしい沈む癖球はキョウヒョウNEO3に部があります。しかし、05ハードはかなり粘着ラバーに近い感覚でループドライブできると感じました。またキョウヒョウNEO3は面を開いてぶつけながらドライブすることでスピードドライブも回転がかかり安定します。キョウヒョウNEO3と同じ打ち方をしても、しっかり回転がかかる感じが05ハードにもありました(ただし弧線は直線的でしたが)。また特徴の3つ目で記載しますが中陣からのスピードドライブは明らかに05ハードの方に部がありました。結論として粘着ラバーにかなり近い感覚でループドライブや対下回転ドライブができるのに粘着ラバーで不利となる中陣からのドライブも威力が出せるラバーが05ハードだと言えると思います。

vs Fastarc G-1

 検証中になります。少々お待ちください。

vs V>15 Extra

 VICTAS(ヴィクタス)さんのV>15 Extraと比較すると、V>15 Extraはそもそもシートだけでドライブするよりもループドライブにおいても少しぶつけ気味にスポンジまで食い込ませるようにして回転をかけないと回転がかかりにくいラバーになります。従ってV>15 Extraを使うと、どうしてもループドライブのコントロールが少し難しくなります。浅く低くコントロールしたループドライブをするよりは、打球点を落としてもぶつけながら擦り上げることでスピードと癖球らしさを出しやすいのがV>15 Extraになると思います。従ってやりやすいドライブの種類が異なると言えるでしょう。ループドライブのコントロール、回転量は抜群に05ハードの方が高いと思います。

vs Omega VII Tour & Omega VII Hyper

 XIOM(エクシオン)のハイエンドラバー、Omega VII Tour(オメガ7ツアー)とOmega VII Hyper(オメガ7ハイパー)と比較します。オメガ7シリーズがドイツ製ラバーであり、重量が重い割には食い込みやすく扱いやすいラバーになります。05ハードと比較すると、全体的な扱いやすさとラリー時のスピードはオメガ7ツアーやオメガ7ハイパーの方があると思います。一方で、ラバーのポテンシャルを引き出したループドライブの回転量のMax値は05ハードの方が高いと思います。

vs DNA Pro H

 検証中になります。少々お待ちください。

vs Rasanter R53

 Andro(アンドロ)の赤のRasanter R53(ラザンターR53)と比較します。このR53はかなり高性能なラバーで回転量だけで比較すると、05ハードと同等以上の回転量を引き出せるのがR53になります。ただし、ループドライブで求められる低くて浅い弾道のコントロールにしやすさは05ハードの方がやりやすいと感じました。R53は粒形状が少し狭くて詰まった形状のようなので、球離れがやや早く感じやすいラバーとなっています。打点を落としても弧線を作りやすくR53らしい癖球も出しやすい非常に高性能なラバーでしたが、遅くて低くて浅い弾道のループドライブは少し難しかったです。

vs Rhyzer Pro

 Joola(ヨーラ)の少し古いラバー、Rhyzer Pro(ライザープロ)と比較します。05ハードと遜色ない、かなり近い感覚でループドライブができる感じがライザープロにありました。05ハードの価格が高いと感じるのであれば、ライザープロはかなりありだと思います。ただしライザープロはシートだけに食い込ませた時は浅くコントロールしやすいですが、スポンジまで食い込ませた途端に想像以上に弾む感覚がありました。この辺りは05ハードとは異なると感じましたね。また回転量の高さ、出しやすさは05ハードの方が上だと感じました。

2. ビタっと止めやすい台上ツッツキ&ストップ

 ツッツキがとてもやりやすいですね!打点を遅くしたり頂点よりも後でツッツキしても簡単にストップできるくらいの台上のビタ止まり感がありました。このラバーのおかげで相手のドライブを防いで先手が取れることも多々ありました。スピン系テンションラバーで、粘着ラバーのような低く短い台上を求めるのであれば、05ハードだと思います。

3. 粘着ラバーでは難しい中陣スピードドライブも顕在

 05ハードをメインで使おうと感じさせたのが、中陣からのドライブです!当時はフォアにキョウヒョウNEO3を使っていましたが、粘着ラバーで中陣ドライブはどうしてもスピードを出すことが難しく、振り回されることが多くて苦しいと感じていました。05ハードなら後ろからでも巻き返せると分かってありだと感じました。

各技術レビュー

フォアハンド

軽打
 フォアで使う分には特に違和感はなかったです。

ロングボールやラリーでのドライブ
 キレのあるドライブが打ちやすいです。スポンジが硬いので、中陣からのドライブにはパワーを要しますが、そのパワーをしっかり伝えてくれる感じが05ハードにはありますね。パワーロスも少ないと思います。

面を開いたドライブ
 意外だったのですが、面を開いてもしっかりドライブがかかります。粘着ラバーやキョウヒョウ特有のものだと思っていたのですが、05ハードでもかなりいい感じに回転がかかっていて好感触でした。このスピン性能があるため、中国のトップ選手もバック面にバタフライさんのラバーを使うのだと思います。

対下回転に対するループドライブ
 すでに詳細を特徴の部分で記載しましたが、かなり好感触です。05ハードを使う1つのメリットだと思います。ループドライブで得点を狙うことも可能だと思う、高い質のループドライブが打てると思います。

対下回転に対するスピードドライブ
 容易ではないと感じました。やはりスポンジが硬いので、食い込みにくく、ドライブ回転をかけにくいといえばかけにくかったです。チャート表において、スピードドライブはうちやすいとなっていましたが、それなりの技術力またはインパクトが必要と言えるでしょう。面を開いてインパクト時に弧線を作るように打球することで、スピードドライブがうちやすくなると思います。

カーブ/シュートドライブ
 他のハイエンドでハードなラバーと比較するとハードなスプリングスポンジと言えど、かなり食い込みが良いので、弾道の曲がるカーブ/シュートドライブが打ちやすかったです。自分から回転をかけに行くよりも相手のボールを利用することで、スポンジへ強く食い込ませながら回転をかけると、想像以上に強い回転がかかって好感触でした。

ブロック
 フラットに当てるよりもアクティブブロック気味に打球した方が安定してよかったです。スピードを出すのは食い込み方にもよるので、難しいですがやはり弧線の安定感はさすがテナジーというものがありますね。チャート表ではブロックは難しいという評価になっていたと思いますが、しっかりボールの上をとらえるように打球してあげれば安定しますしスポンジが硬いので回転の影響を受けにくくやりやすかったですね。

カウンタードライブ
 どちらかというと打球点を落としてしっかり自分の回転をかけたカウンタードライブがやりやすかったです。食い込みが良いので打球点の早いカウンタードライブは食い込みをコントロールしづらく難しかったです。どちらかと言えば、ディグニクスの方がカウンターはしやすかったですね。

ストップ
 特徴でも挙げているくらいやりやすいです。05ハードを使うメリットにもなると言えます。非常に低くて浅いストップが可能です。

ツッツキ
 低く浅くツッツキしやすいです。ハーフロングで台からギリギリ出るようなツッツキもしやすくてよかったですね。ただし切るのは結構難しくて、やはりスポンジへ食い込ませた方が回転をかけやすいのですが、そうするとコントロールしにくかったです。

フォアフリック
 自分は乗せるフリックをするのですが、球離れが速いので05ハードは結構難しかったです。

サービス
 非常に出しやすかったです。早くて下回転や順横下回転系のサーブが好印象でした。しっかり持ち上げないといけない球足の早いロングサーブを、相手のバックか、ミドルに出して持ち上げたところをカウンタードライブ、なんてパターンがしやすいと思います。

バックハンド系

軽打
 まずまず硬いので、球離れの早さでポトっと落ちやすい感じがあります。この感覚に慣れる必要があると言えますね。

ロングボールやラリーでのドライブ
 打球点を落とすと非常に回転がかかっていい感じですが、自分は腕がついていかず、弾くようなドライブを主体で使っていました。それでも入ってしまうのが、テナジーのいいところだと思います。

対下回転に対するループドライブ
 バックハンドでのループドライブにはかなりパワーを要しますね。慣れるといいドライブが打てると思いますが、そもそも感覚がないと厳しいかもしれません。

対下回転に対するスピードドライブ
 正直まともに打てる感じはあまりなかったです。バックハンドの技量不足ですね。

カーブ/シュートドライブ
 打球点を落とした時には想像以上に曲がるドライブが打ちやすかったです。

ブロック
 アクティブブロックするとボールが伸びて良かったです。安定感もあって非常に好感触でした。ここら辺は人それぞれで、チャート表では想像できない部分だと思います。ただしフラットで打つのは少し難しいかもしれません。

カウンタードライブ

ストップ
 低く浅くおさまって良好です。ツッツキのつもりがストップになることもありました。

ツッツキ
 上述の通りです。非常に良好でした。

チキータ
 思ったより難しかったです。スポンジに食い込ませると飛距離が出やすいので結構オーバーミスが多かったですね。

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 ディグニクス09C ≧ ディグニクス05 > テナジー05ハード ≧ テナジー05

スピード
 ディグニクス05 > ディグニクス09C ≧ テナジー05ハード ≧ テナジー05

食い込ませたときの弧線の出しやすさ(ボールの沈み込みやすさ)
 ディグニクス09C ≧ テナジー05ハード > テナジー05 > ディグニクス05

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