メーカー

レビュー 5Q VIP

説明

 ドイツの卓球用具メーカー、TIBHAR(ティバー)といえばベラルーシの生きる伝説Vladimir Samsonov(ブラディミル サムソノフ)選手が契約するメーカーになります。ベラルーシのサムソノフ選手といえば、現在44歳で、なお現役で活躍するヨーロッパの「巨人」ですね。40代で今なお現役で非常に安定感のあるバックハンドと長身の強烈なフォアハンドドライブが特徴で、プレースタイルはブロックとカウンターを軸にしたスタイルになります。過去に世界ランキング1位を経験していて、ヨーロッパ大会では未だに上位入賞する実力を有します。ティバーはドイツのメーカーで、近年日本でも着実に存在感のあるメーカーとなってきました。ヨーロッパにおいては選手を支える確かな存在感のあるメーカーと言えるでしょう。最近では、岡山リベッツ所属の田添響選手が契約されているようです。

 本ページでレビューするラバーはティバーさんの5Q VIP(ファイブキューヴィップ)になります。あまり認知されていないラバーで、卓球王国さんでも特別取り上げられているラバーではありません。katsuo000としては、まずまず高価なラバーでもあったので気になってしまい購入した次第です。この5Q VIPには5Q(ファイブキュー)という前身のラバーも存在します。5Qの謳い文句は「ボールを深く掴める」、「ボールを手でもって投げ返す」となります。公表性能値は看板ラバーであるEvolution(エヴォリューション)シリーズと比較すると低くなっていますが、扱いやすいラバーシリーズといえるでしょう。その5Qの進化版である5Q VIPはティバーのラバーの中でも非常に高価7,200円+税になります。トップ選手では、チャイニーズタイペイの陳建安選手がバックハンドに使用しているようですね。トップ選手の使用に満足する高い回転性能と扱いやすさとはどのようなものか、期待しながら試打しました。

性能値

 公表性能値を比較してみましょう。

 *非常にわかりにくくて申し訳ありません。Evolution MX-P(エヴォリューションMX-P)とEvolution MX-S(エヴォリューションMX-S)と、英語のカタログのQuantum X Pro(クァンタムXプロ)のスピード、スピン性能が同値であるため、Evolution MX-Pのみプロットしています。上記図でQuantum X Proは日本語のカタログのものになります。

 サイトによっては「10+」のような表現を使っているものもありますが、三桁の数値で評価されているものを採用しました。実際のスピン性能は柔らかいラバーの方が高いとしているようですね。5Q VIPもスピードというよりも回転性能が高いとされているラバーになっています。

5Q VIPの貼りと重量

 いつものようにZhang Jike ZLC(張継科ZLC)に貼りました。

 ラバーは四角ではなく、ひし形のような形のラバーでした。これは驚きで印象的でしたね。

5Q VIP(ファイブキューヴィップ)
 回転系テンション OFF
・Sponge Thickness:1.7/1.9/2.1 mm
・Speed:110
・Spin:118
・Control:90
・Sponge硬度:45°
・7,200円 + 税
・72 g(切断前) → 50 g(張継科ZLCに貼って)

 硬度のわりに重かったですね汗。

5Q VIPの3つの特徴

 驚くような性能ではありませんでしたが、玄人好みの非常に良いラバーでした。様々な中間硬度のラバーが販売されていますが、トップ選手レベルでも合格の出せるボールの質が得られるのに、扱いやすいラバーとしては、かなりありだと思いました。見直されても良いと思いますね!

柔らかいのにボールの質が高い!

 5Q VIPはやはり柔らかいのですが、そのボールは非常に質が高いと思いました。フォアで使ったときのサーブ、ドライブに違和感はなくループドライブも深いのに弧線の低いドライブが打ててとても扱いやすいと感じました。柔らかさに慣れが必要と感じたのは上回転のラリー時で、弧線が上に上がるラバーではないので思ったよりネットミスが多かったです。柔らかいとポヨンと勝手に弾んでしまう印象がありましたが、むしろこのラバーは柔らかいのにおさまりが良く、思い切りドライブをかけても飛距離がでないのでおさまりやすくて良いと感じました!ミディアム硬度で、同じスポンジ硬度のRhyzer Pro 45(ライザープロ45)と比較しても、シートが硬いためかそこまで柔らかいラバーという感じではなく、Tenergy 05(テナジー05)とTenergy 05 FX(テナジー05FX)の間のような硬さ、打球感と球質と感じました。

緩急がつけやすい!

 特にフォアで使ったときに感じたのですが、非常に緩急がつけやすいと感じました。ボールをつかんで放すというイメージで打てる感じが確かにあり、上回転のラリーにおいても、ループドライブのように遅くて低い質の高いドライブが打てそうなコントロールの制度があったと感じました。一方で柔らかいのでスピードドライブも打ちやすくまさに緩急自在、玄人好みの性能でした!

バックハンドでも十分に使える!

 特に好印象だったのが、対下回転に対するバックハンドドライブで、ぶつかってしまってこすり上げることができない、ということはほとんどなかったです。しっかりドライブをかけることができますので、ミスした理由が不明瞭なものが激減すると思います。また中陣からバックハンドでドライブをかけられなくてもボールを乗せて飛ばすことも容易でこういった使い方もあるのかと、教えてくれました。ボールをつかんで放す、と聞くとドライブをかけるときの球持ちのことを想像しがちだと思うのですが、ドライブだけじゃなくてツッツキやフリック、中陣からのフィッシュや乗せ打ちなどでも、高い球持ちを感じさせる、その球持ちが扱いやすさとなって、バックハンドでも高い扱いやすさを発揮することを教えてくれました。

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打
 特に違和感ありませんでした。

ロングボールやラリーでのドライブ
 飛距離が出にくいと感じましたが、個人的には飛距離が出てしまうラバーよりも出にくいラバーの方が好みです。そのため上回転のラリーでも緩急自在でとても好印象でした。

面を開いたドライブ
 少しくい込みすぎてしまう感じがありましたが、くい込ませても球持ちを感じるのでコントロールしやすかったです。スピードは少し遅いかもしれません。

対下回転に対するループドライブ
 質の高い低くループドライブが非常にやりやすかったです!これは武器になりますね。

対下回転に対するスピードドライブ
 柔らかい分、少し回転量は少ないと感じました。

カーブ/シュートドライブ

ブロック
 柔らかいので、スマッシュなどのミート系のボールはブロックしやすいですが、回転量のあるドライブは少し回転の影響を受けやすかったです。

カウンタードライブ
 上述にもあるように回転の影響を受けやすかったです。

ストップ
 球をもつので止めやすかったです。切れている感じはないです。

ツッツキ
 少しすべりやすかったです。

フォアフリック

フォアサーブ
 しっかり切ることができて良かったです。好感触でした!

バックハンド系

軽打
 弧線を描きやすかったです。始動が遅れても球を持つので間に合う感じがありました。

ロングボールやラリーでのドライブ
 球の質は少し低そうでしたが、非常にコントロールしやすくて扱いやすかったです。

対下回転に対するループドライブ
 やりやすかったです。アウターZLCでもこの球持ちですので、初中級者の方のラバーにも良いように思いました。少し価格が高いですが。

対下回転に対するスピードドライブ
 弾む過ぎないのでおさまりました。少しスピードは遅いですかね。

カーブ/シュートドライブ

ブロック
 ミート系のボールに対しては、入れやすかったですけど回転の影響は受けやすかったです。

カウンタードライブ
 少し影響を受けるので、しっかり体を使って入れてあげないと安定しませんでした。

ストップ
 止めやすかったです。柔らかいから弾むという感じではありませんでした。このあたりも好印象でした。

ツッツキ
 低く入りやすいですね。切れてはいないと思います。

チキータ
 弾みにくいので思い切り回転をかけにいけました。

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Tenergy 80 >5Q VIP > Tenergy 64

回転のかけやすさ
 Tenergy 05 FX > 5Q VIP > Rasanter R48

スピード
 Tenergy 05 > 5Q VIP > Hurricane NEO III

レビュー Vega X(ヴェガテン)

説明

 韓国の卓球メーカーXIOM(エクシオン)は、新進気鋭のメーカーで、コスパの良いVega(ヴェガ)シリーズと、ハイエンドモデルのOmega(オメガ)シリーズの大きく2種類のラバーシリーズが有名ですね。特にVega Europe(ヴェガヨーロッパ)は、コスパ、扱いやすさ、性能の3拍子そろったラバーで、初中級者層に浸透したラバーとなっています!また最近では、ブラジルのハードヒッター、Hugo Calderano(ウーゴカルデラノ)選手がXIOMと契約し、用具変更後も順調にワールドツアーランキングを一桁まで上げています。カルデラノ選手が使用しているHugo Hyper Axylium(ウーゴハイパーアクシリウム)とOmega VII Tour(オメガ7ツアー)も人気急上昇のことでしょう。

 本ページでレビューするラバーはXIOMさんのVega X(ヴェガテン)になります。Vega Xは2009年にVega(ヴェガ)が販売されて10年目を記念するとともに、Vega史上最高傑作のラバーとして宣伝されています。ラバーデザインはVega PRO(ヴェガプロ)のスポンジを踏襲しつつ、Omega VII(オメガ7)シリーズなどと同じサイクロイドシステムを採用したトップシートをあわせているそうです。オメガとヴェガの中間的な立ち位置のラバーで4,200円+税という低価格であるのに、卓球王国によると性能は6,000円台のラバー(Fastarc G-1、Rakza X、Evolution MX-Pなど)と勝負できるとうたっているそうです。実際、4,200円よりも高くしたかったそうですが、おそらくYASAKA(ヤサカ)のRigan(ライガン、3,700円+税)を見すえて値段をさらに下げて4,200円+税としているそうですね!卓球王国のレビューにおいても、その性能の高さがにじみ出ていたように思います。実際にどのようなラバーなのかレビューしていきたいと思います!

[ad01]

性能値

 公表性能値を比較してみましょう。

 説明でも触れましたが、スピードとスピン性能はOmegaシリーズと比較すると劣るものの、ヴェガシリーズの中では突出していて、抜きんでていることがわかります。一方でVega Xよりも過去に販売されたVega Tour(ヴェガツアー)の方が、公表性能値は高く、Vega TourはOmega Vシリーズよりも高い公表性能値となっていますね。正直、今回Vega Xの試打は非常に好感触でしたので、改めてVega Tourについても今の用具でしっかり試打してみようと思っております!そちらのレビューも期待いただければ幸いです。

Vega Xの貼りと重量

 いつものようにZhang Jike ZLC(張継科ZLC)に貼りました。

Vega X(ヴェガテン)
 Dynamic Friction(ダイナミックフリクション)
 Cycloid(サイクロイド)
 Carbo Sponge(カーボスポンジ)
・Sponge Thickness:1.8/2.0/max mm
・Speed:9.5
・Spin:11.0
・Sponge硬度:47.5°
・4,200円 + 税
・72 g(切断前) → 52 g(張継科ZLCに貼って)

 やっぱりといえばやっぱりなのですが、XIOMさんのラバーは重いですね。しかしながら、球つきやカーテン打ちでは非常に回転性能が高くとても好感触でした!

Vega Xの3つの特徴

弾きやすいのに、抜群の球持ちと回転量!

 球つきやカーテン打ちで最も感じたのが、球持ちと回転量でした!この良好な打感はやはり台で打っても再現され、しっかり球を持って回転をかけたと思ったときに思った通りの回転量のボールが打てる感じがあってとても好感触な試打となりました!球をしっかり持つので我慢すればしかっりボールをコントロールできる、それなのに、思い切り弾こうと思えば思い通りの直線性でミート系が走る感じもありました!非常に使い勝手が良いと感じましたね!回転性能は非常に高く、しっかり使いこなせればTenergy 05(テナジー05)並みにかかると思います。ただし、テナジー05以上の回転性能は出しにくいようにも感じました。特にフォアで使うと柔らかすぎて、エネルギーロスを強く感じましたね。ただし回転はかけやすく、サーブやループドライブは非常にやりやすかったです。このあたりがVegaらしいと感じました!

硬めのシートと柔らかいスポンジのバランスが絶妙で扱いやすい!

 明らかにシートは硬くスポンジは柔らかいラバーで、52 gを思わせない軽快な使い心地でした。非常に扱いやすく、扱いやすさの方向性はRasanter R48(ラザンターR48)のように質の高いボールが手軽に出しやすいラバーと、Rakza(ラクザ)系のとにかく台に入れやすい、の良いとこどりをしているように感じました。
 自分はバックハンドが下手なのですが、Vega Xが抜群にバックハンドにマッチしました!その要因はシートとスポンジの絶妙な硬さのバランスではないかと直感的に感じました。シートが硬いラバーは回転量が強くかかる印象があるのですが、その分、しっかりくい込まる必要があり難しいと感じます。V>15 ExtraやFastarc G-1(ファスタークG-1)などを扱いきるには一度思い切りぶつけてから、回転をかけるようなイメージで回転をかける必要があって、イメージはできますが咄嗟にそのような打ち方ができず慣れが必要と感じていました。しかし、Vega Xはそういった打ち方はあまり必要はなく、どちらかといえばRakza(ラクザ)系やTenergy(テナジー)系のシートでこすりながら打球するイメージで十分に良い球が出ると感じました!この部分が非常に好感触で、扱いやすく初打ちとは思えない扱いやすさと切れを感じさせてくれました!

納得の最高傑作!惜しまれるのは重量か!?

 この高い性能で4,200円+税は安すぎるでしょ!半端ないです!52 gと少し重いのと、ツッツキですべりやすいのが少し気になりましたが、この扱いやすさ、性能の高さ、コスパは非常に気に入りました!最高傑作という言葉の意味、katsuo000は納得した次第です。重さは、張継科モデルのようにグリップ重心のラケットならあまり気にならないと思いますし、滑りますが許容範囲のようにも感じました。
 また気になるのはVega Tour(ヴェガツアー)との比較です。張継科ZLCでVega Tourを使ったことがないので単純比較できませんが、現状のイメージでは、Vega Xの方が少し滑ることが多いですが、Vega Tourよりも球持ちが良くて何より飛び過ぎないので思い切り回転をかけられるイメージですね。Vega TourはOmega VIIシリーズに非常に似ていて球持ちと回転よりもスピードが出やすいと感じるラバーでした。公表性能値はあくまで公表値で台上でどれくらいの回転をかけやすいか、かかっているかはやはり別物だと感じますね。

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打
 勝手に飛ぶ感じはなく非常にやりやすいです。じゃっかん、柔らかすぎるようにも感じました。

ロングボールやラリーでのドライブ
 やはりボールが浅く、多少ぶつけるようにしないとボールが落ちやすいと感じました。特に引合いでは相当ひきつけないとボールが飛ばせないとも感じました。このあたりは柔らかい扱いやすいラバー特有の特徴だと思います。同じような柔らかさを感じたラバーはRasanter R48ですが、R48の方がシートも柔らかく、パワーロスはあまり感じなくて、飛ばせないとか落ちるという感じはあまりなかったと思います。R48の方がトップ選手が好むラバーといえるかもしれませんね。

面を開いたドライブ
 いいですね!回転がかかっているので、しっかり落ちて深いところにボールが入りました。

対下回転に対するループドライブ
 しっかり球を持つので非常に好感触でした。あんなにスピードドライブやミートがしやすいのに、この球持ちは、正直他のラバーではないと思います!回転量も十分のドライブがうてると感じました!

対下回転に対するスピードドライブ
 普通、ループドライブがやりやすいとスピードドライブがやりにくい、ということは往々にしてあるのですが、このVega Xは上述のとおり、感じなかったです。これは驚きでしたね!

カーブ/シュートドライブ

ブロック
 シートが硬く、自分は自分から回転を上書きしにいくようなイメージでブロックした方が良い印象でした。前陣でハイピッチで少し伸ばすようにブロックするのが良いと思います。

カウンタードライブ
 シートが硬く、それなのに球持ちがあるのでやりやすかったです。シートが硬いので回転の影響はうけにくく、しっかり打球点を落としてもしっかりカウンターしやすくて球を持つラバー独特のやりやすさもありました!

ストップ
 滑り気味でしたが、止めることはできました。ただし滑らせない方が安定すると思います。

ツッツキ
 ツッツキも回転がかかるので鋭くうてると感じました。回転で安定する印象です。くいこみが良いのにツッツキがあばれずとても良いラバーでした!

フォアフリック

フォアサーブ
 しっかり切ることができて良かったです。好感触でした!

バックハンド系

軽打
 ちょっとおちやすかったですが、慣れれば問題なしでした。

ロングボールやラリーでのドライブ
 バックハンドでは、ちょうどよい硬さで非常にやりやすかったです。あんなに盛り返しのバックハンドドライブが決められたのは久々でとても気持ちよかったです!

対下回転に対するループドライブ
 やりやすかったです!この球持ちはたまらんですね!安心感がありました!

対下回転に対するスピードドライブ
 スピードドライブもしっかり入りました!球持ちがあるラバーはどうしても硬すぎてスピードドライブが打ちにくいことが多いのですがこんなに気持ちよくスピードドライブが打てるラバーはほかに知りません。半端ないです!

カーブ/シュートドライブ

ブロック
 入れやすかったですけど、少し滑ってしまいました。

カウンタードライブ
 フォアほどはやりやすくはなかったです。ここは腕を磨く必要アリですね汗。

ストップ
 良かったです。飛び出してしまうということもなかったですね。

ツッツキ
 切ってチャンスメイクしやすかったです。非常に好感触でした。

チキータ
 弧線を作りやすくやりやすかったです!

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Rasanter R48 ≧ Tenergy 05 ≧ Vega X > Evolution MX-P

回転のかけやすさ
 Tenergy 05 FX ≧ Vega X ≧ Rasanter R48

スピード
 Rasanter R48 ≧ Vega X > Tenergy 05

https://amzn.to/3i6qw8F

レビュー Quantum X Pro(クァンタムエックスプロ)

説明

 ドイツの卓球用具メーカー、TIBHAR(ティバー)といえばベラルーシの生きる伝説Vladimir Samsonov(ブラディミル サムソノフ)選手が契約するメーカーになります。ベラルーシのサムソノフ選手といえば、現在44歳で、なお現役で活躍するヨーロッパの「巨人」ですね。40代で今なお現役で非常に安定感のあるバックハンドと長身の強烈なフォアハンドドライブが特徴で、プレースタイルはブロックとカウンターを軸にしたスタイルになります。過去に世界ランキング1位を何度も経験していて、ヨーロッパ大会では未だに上位入賞する実力を有します。ティバーはドイツのメーカーで、日本では少し知名度は低いですが、ヨーロッパにおいては選手を支える確かな存在感のあるメーカーと言えるでしょう。最近では、岡山リベッツ所属の田添響選手が契約されているようです。

 本ページでレビューするラバーはティバーさんのQuantum X Pro(クァンタムエックスプロ)になりますね。2020年秋販売のラバーで、中~上級者をターゲットに販売されているそうです。価格は、看板であるEvolution(エヴォリューション)シリーズの定価6,000円+税よりも500円安い5,500円+税になりますね!日本販売はこのQuantum X Proだけですが、ティバーさんのホームページで英語のカタログを拝見しますと、他に2種類のQuantum(クァンタム)と冠するラバーがありました。それらを含めて、公表性能値は比較しておりますので、ご参考ください。
 このQuantum X Proは、非常に売れているようで、宣伝文句は「打てばわかる!」ですね。最近でもSNS上で、元オランダ代表、王者水谷隼選手のプライベートコーチ、現在はアジア地区のゼネラルマネージャーG.C. Forster(G.C. フォースター)さんも、宣伝されてますね!「打てばわかる!」という宣伝をきいて、katsuo000としては、「Tenergy 05(テナジー05)に似てるということ?」と想像しておりました。実際、ティバーさんのトップ選手用ラバー、Evolution MX-P(エヴォリューションMX-P)は、打球感がかなりテナジー05に似ているラバーになります。それでは、MX-Pとクァンタムと、どう違うのか、そのあたり含めて書いていきたいと思います!なお、Quantum(クァンタム)とは「量子」のことで、化学材料として量子ドットという言葉があったりします。ラバーに量子ドットなどが入っているわけではないと思いますが、最先端の技術で製造されていると感じさせる、それを意図したひびきだと思いますね。

性能値

 公表性能値を比較してみましょう。

 *非常にわかりにくくて申し訳ありません。Evolution MX-P(エヴォリューションMX-P)とEvolution MX-S(エヴォリューションMX-S)と、英語のカタログのQuantum X Pro(クァンタムXプロ)のスピード、スピン性能が同値であるため、Evolution MX-Pのみプロットしています。上記図でQuantum X Proは日本語のカタログのものになります。

 サイトによっては「10+」のような表現を使っているものもありますが、三桁の数値で評価されているものを採用しました。実際のスピン性能は柔らかいラバーの方が高いとしているようですね。このあたり、実際に試打して確認していきたいと思います。

 今回困ったことに、日本語のホームページと英語のパンフレットとで、性能値が異なっていました。この辺り、メーカーの意図が反映しているのではないかと勘ぐってしまいますね汗。性能値はおいておいて、katsuo000が感じた印象を数値化し、ラバー比較も更新していきますので、ご参考いただけたら嬉しいです!

Qunatum X Proの貼りと重量

 いつものようにZhang Jike ZLC(張継科ZLC)に貼りました。

Quantum X Pro(クァンタムエックスプロ)
 回転系テンション OFF
・Sponge Thickness:1.8/2.0/max mm
・Speed:115 (英語のカタログ値125)
・Spin:115 (英語のカタログ値120)
・Control:95 (英語のカタログ値80)
・Sponge硬度:47.5°
・5,500円 + 税
・72 g(切断前) → 50 g(張継科ZLCに貼って)

 思ったより重くなりました。それでもラケットを持った時には重さは感じませんでした。

Quantum X Proの3つの特徴

テナジー05っぽい!

 katsuo000はやっぱり、クァンタムXプロはテナジー05っぽいじゃん!と思いました。フォアで使ったときの印象としてはほぼ同じ硬度のEvolution MX-Pよりも柔らかく感じ、弱い力で簡単に回転をかけられると感じましたね!イメージでいうとテナジー05に近い打球感でボールの回転量はTenergy 80(テナジー80)に近いと感じましたね。ただしクァンタムXプロもエヴォMX-Pも、テナ05に似て非なるラバーです。テナ05はラケットをしならせボールが衝突するのではなく、引きつれだけで回転を思い切りかけながらも、しっかりと飛ばせます。この辺りがまさに無二の性能で、トップ選手が使用するテナ05の魅力だと思います。テナ05はくいこみますが、ラケットの板に届くようなヤワなラバーではないんですよね。一方でラバーがしっかりくいこんで、板にカツンと当たることで、スピードを得て飛ばすのがティバーのラバーになると思っています。結果的にテナ05はドライブが走りますが使いこなすことが難しく、一方でティバーのラバーは扱いやすく、どちらもブロックやミートがやりやすくて、そのかわり少し回転量の低さを感じさせます。

 次に気になるのはクァンタムXプロとEvolution MX-Pは、どのようにどう違うのか、になりますね。katsuo000が考える違いは3点になります。

クァンタムXプロとEvolution MX-Pの違い
 1. スポンジの厚さとくい込みの違い
 2. シートの硬さの違い
 3. 滑りやすさ

スポンジの厚さとくい込みの違い
 カタログから見ても明らかですが、クァンタムXプロとEvolution MX-Pで同じスポンジの厚さのものはありません。クァンタムXプロは近年のドイツ製ラバーに多い、シートが薄くスポンジが厚いタイプのラバーで、Max(2.1 mmより厚い)というスポンジ厚さのラバーが販売されています。一方Evolution MX-Pは少し古いので、一番厚いもので2.1 mmになりますね。また同じタイプのスポンジではなく、クァンタムXプロの方がしっかりコシがあってでもくいこみやすい感じがあると思いました。Evolution MX-Pへ採用するなら、もっと硬いスポンジになるのではないかと想像します。

シートの硬さの違い
 使って感じたことですが、Evolution MX-Pと比べてクァンタムXプロの方が、シートが薄い分、弱いと感じました。そのため扱いやすく、回転もかけやすいですが、相手のボールの回転の影響も受けやすいと感じましたね。良い面と悪い面はどうしてもコインの表と裏のようなものですので仕方ないですね。

滑りやすさ
 1つ目と2つ目にも関わりますが、シートとスポンジであわさったときに、クァンタムXプロは滑りやすさを感じました。Evolution MX-Pはトップ選手向きラバーですので、滑りやすさは全く感じませんが、クァンタムXプロは中上級者向けということもあり、滑りやすくなっています。滑りやすいと言っても、全日本実業団出場レベルのkatsuo000の腕には、使っても良いと感じてしまいましたね。1本のミスも許されないトップ選手には致命的だと思わせるでしょうが、中級者なら扱いやすい、上級者なら滑ることも含めて、武器にできるのではないかと思います。

下回転打ちがしやすい!

 非常にボールが上へ上へとあがると感じました。バックハンドドライブでもかなり安定して、ループもスピードドライブもどちらもやりやすく、良かったですね!上に上がるというラバーといえば、たとえばDignics 09C(ディグニクス09C)やDignics 05(ディグニクス05)が挙げられると思いますが、それらはしっかり回転をかけないとオーバーしてしまいます。もちろん、ディグニクスシリーズは回転性能も高いのでしっかり回転をかければしっかり沈んで台におさまりますが、クァンタムXプロはちょうど良い上への上がり方でした。近いと感じたラバーはやはりテナ05になりますが、テナ05と比べると少し弧線は低いようにも思いました。

回転量もあってミートもしやすい!

 Evolution MX-Pでも感じたことですが、打球感はまさにテナ05ですが、回転もかかって弾きもしやすいラバーでした。ドイツ製ラバー、Fastarc G-1(ファスタークG-1)やV>15 Extraはしっかりくい込ませてから回転をかけないとかけづらい感じがありましたが、そういったことは全くなくクァンタムXプロは日本製ラバーに近い打球感でその中でミートもしやすい非常にバランスの良いラバーでした!特にミートはテナ05では少し難しいと感じることもあると思いますがクァンタムXプロでは非常にやりやすいと思います!

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打
 特に違和感ありませんでした。回転量が低く回転で飛ばすというよりはラケットの板で飛距離をコントロールするようなイメージでしょうか。

ロングボールやラリーでのドライブ
 ディグニクス05との比較ですが少しボールが浅く感じましたね。あまり飛ばすとボールが沈まないので安定しないとも感じました。ただし、受けていただいた方にはボールの威力はあるとおっしゃっていただきましたので、押される重いボールになっていたと思います!

面を開いたドライブ
 いいですね!板に届いているのですが、自分は好きです。人によっては嫌う人もいるかと想像します。

対下回転に対するループドライブ
 しっかり回転がかかって好感触でした。フォアで使っても十分な回転量だと感じました!

対下回転に対するスピードドライブ
 いいドライブが入りますが、少し回転量は少ないと感じました。なので気を抜くとオーバーミスしやすいと感じました。

カーブ/シュートドライブ

ブロック
 できるのですが、滑ると感じやすかったです。自分はダメだーと感じましたが、この滑る感じを逆に武器にできれば素晴らしいと思います!

カウンタードライブ
 少しくい込みやすくて、相手の回転の影響は受けやすかったです。しっかり回転はかかるので上書きカウンタードライブはやりやすいと思います!

ストップ
 しっかり止まりました。ぶっ飛ぶ感じもそこまでなかったです。

ツッツキ
 しっかりと回転のかかったツッツキが可能で良かったですね。カウンターのチャンスメイクがしやすかったです!憶測ですが、サムソノフ選手の意見が反映してツッツキやストップがやりやすいのではないかと想像します。

フォアフリック

フォアサーブ
 しっかり切ることができて良かったです。好感触でした!

バックハンド系

軽打
 少し弧線が少なく、ネットに引っ掛けそうになるとも感じました。

ロングボールやラリーでのドライブ
 下から上へふると安定は感じましたが、スピードドライブを打とうとすると、回転でおさまらずオーバーミスが増えました。この辺りは自分のバックハンド技術の低さのためでしょう。

対下回転に対するループドライブ
 非常にやりやすかったです。ラザンターシリーズは少しグリップ感が少ないので、このグリップ感は好みです!回転量は少ないように感じました。

対下回転に対するスピードドライブ
 結構安定して驚きました。良かったです!

カーブ/シュートドライブ

ブロック
 入れやすかったですけど滑ってしまいました。

カウンタードライブ
 少し影響を受けましたが、球持ちはいいので、しっかり上書きすれば入りますね。良かったです!

ストップ
 良かったです。飛び出してしまうということもなかったですね。

ツッツキ
 切れてチャンスメイクしやすかったです。非常に好感触でした。

チキータ
 弧線を作りやすくやりやすかったです!

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Tenergy 80 > Quantum X Pro > Tenergy 64

回転のかけやすさ
 Rasanter R48 > Quantum X Pro > Tenergy 80

スピード
 Tenergy 80 > Quantum X Pro > Tenergy 05

レビュー Stradivarius(ストラディヴァリウス)

説明

 Stradivarius(ストラディヴァリウス)XIOM(エクシオン)のラケットになります。名前の由来について、メーカーパンフレットに記載はありません。おそらく、最も高価といわれる楽器バイオリンの名前で、ストラディヴァリさんが作ったバイオリン、ストラディヴァリウスからつけられていると思われます。何故ストラディヴァリウスという名前をつけたのか、ここからはkatsuo000の勝手な憶測にはなりますが、記述させていただきますね。お付き合いくださる方、ありがとうございます。
 楽器バイオリンで有名なストラディヴァリウスとは、1億円以上するバイオリンの総称で、ストラディヴァリさんが作成したバイオリンです。ストラディヴァリさんは、17~18世紀の方で、その頃に1000本程度の楽器バイオリンを作成しました。その音色が極めて優れているため、200年以上たった現在でもプロ中のプロバイオリニストが使用するのがストラディヴァリウスという超高級な楽器バイオリンになります。200年以上前に、既に楽器バイオリンの形と音色は出来上がっていたわけですね。この話を、卓球界における名ラケット、Butterfly(バタフライ)さんのVISCARIA(ビスカリア)にみたて、ビスカリアと類似のラケットであることを暗に示唆する意味でストラディヴァリウスという名前をつけてあるのだと勝手にkatsuo000は想像しています。
 確認できるXIOMさんのラケット、ストラディヴァリウスの仕様は次のようになります。

Stradivarius(ストラディヴァリウス)
・5+2 Outer Aramid Carbon(アラミドカーボン)
・ブレード厚さ:5.7 mm
・上板:Koto(コト)材

一方、ビスカリアの仕様は次のようになります。

VISCARIA(ビスカリア)
・5+2 Outer Arylate Carbon(ALC, アリレートカーボン)
・ブレード厚さ:5.8 mm

今後ラケットのレビューを書いていくにあたり、板構成の話をしますが、確証がない情報と確証のある情報を明らかにしていきたいと考えております。上記はメーカー公表情報になりますね。下記よりkatsuo000がググって得られた不確かな情報を交えてストラディヴァリウスについて説明していきます。

 海外サイトまで含めると木材構成について次のような情報を得られました。
・Stradivarius: Koto (1,7)/Aramid C (2,6)/Ayous (3,5)/Kiri (4=center)
・VISCARIA: Koto (1,7)/ALC (2,6)/Limba (3,5)/Kiri (4=center)
 上記のように赤字部分が異なっているようです。一般的に、アラミドカーボンは廉価版アリレートカーボン(ALC)のようで、卓球王国さんでもバタフライさんのALCラケットと類似のラケットを他メーカーで探すとアラミドカーボンラケットがよく紹介されています。もちろん、アラミドカーボンとALCを比較試打して打球感がどこまで同じかkatsuo000も検証できているわけではありませんが、とりあえず、大きな差はなしと考えています。一方明らかに異なる材料としては添板の木材で、Ayous(アユース)とLimba(リンバ)のようですね。katsuo000としてはこの添板が異なるために、差として表れていると想像しております。なお、本レビューは、最近手に入れたZhang Jike ALC(張継科ALC)との比較になっていきます。

性能表

 明確な性能表がXIOMより公表されているわけではありません。現状、板厚のみの情報になりますね。

Stradivarius(ストラディヴァリウス)
・5+2 Outer Aramid Carbon(アラミドカーボン)
・ブレード厚さ:5.7 mm
・上板:Koto(コト)材
・重量:88 g
Zhang Jike ALC(張継科ALC)
・5+2 Outer Arylate Carbon(ALC, アリレートカーボン)
・ブレード厚さ:5.8 mm
・重量:88 g

Stradivariusの特徴

打球感は張継科ALCやティモボルスピリットとほぼ同じ!

 弧線の出方や弾みなど諸々含めて、極めて張継科ALCやティモボルスピリットに似ているラケットでした。バタフライのラケットと比較すると非常にリーズナブルに購入できたので非常に気に入りましたね。昨年メインで使用していたZhang Jike ZLC(張継科ZLC)と比較しても非常に弧線を描きやすく球持ちを感じやすく、それでいてアウターカーボンのスピードも健在であり確かに非常にバランスの良いラケットであると実感しました!

重心はグリップ重心で、張継科モデルと類似

 また購入しないとわからない点として、重心の話があります。握ったり使用した印象としてこのラケットはグリップ重心のラケットであると感じました。ティモボルスピリットは明らかに先端重心のラケットで、一方で張継科モデルのラケットは基本的にはグリップ重心のラケット設計をされているようです。今回のこのストラディヴァリウスはティモボルモデルのラケットではなく、どちらかというと張継科モデルに近いラケットであると言い切れるでしょう。そのため、フォアとバックの切り替えしがしやすく、またバックハンドの振りぬきもしやすいと感じます。またグリップ重心のラケットは実際のラケット重量よりも軽く感じやすく、このラケットも漏れなく軽いと感じやすかったです!この点も非常に気に入った点になりますね。

張継科ALCよりも剛性が低い(と感じた)

 これは張継科ALCとの比較になりますが、少し板の剛性が低いと感じました。その要因はおそらく、板厚よりは添え板のアユースとリンバとの違いではないかと想像しています。木材も生き物ですのでkatsuo000が所有するそれぞれのラケットの特徴が下記に完全にあてはまると保証はできませんが若干アユースよりもリンバの方が密度が大きく剛性を感じやすいのではないかと想像しております。

Ayous(アユース)
 Density(密度) = 0.38 g cm-3
 Monnin Hardness = 1.1
 Compressive Strength = 30 MPa
 Bending Strength = 52 MPa
 Stiffness:7260 MPa
Limba(リンバ)
 Density(密度) = 0.45 - 0.65 g cm-3
 Monnin Hardness = 2.4
 Compressive Strength = 47 MPa
 Bending Strength = 86 MPa
 Stiffness:10490 MPa

 特に差を感じやすかったのが強打時で面を開いて、思い切りボールを打ったとき、カンとカーボンのような硬い素材にあたっている感じが、ストラディヴァリウスだと少し弱いと感じやすかったですね。したがって、フォアドライブで安定感を求めると、思ったより回転がかかっておらず威力が出なかったり、入れに行くループドライブですら芯を感じづらく回転が弱く、想像以上にボールがすっぽ抜けるようなオーバーミスが多かったです。それならばと思い切りぶつけに行くと流石にネットを超えず、少し慣れが必要と感じました。
 一方でブロックやバックハンドは押されにくく、ツッツキやストップもやりやすかったです。全体的に安定感があって、球持ちを強く感じやすい構成になっていると思います!

おすすめのラバー組み合わせ(あくまでも個人の感想)

フォアラバー

 剛性が少し感じにくいので、ラバーは硬めのものをあわせても良いと感じました。例えばRasanter R53(ラザンターR53)や粘着ラバーや粘着テンションラバーもいけると思います。逆に柔らかくて弾むラバーは相性がわるいと思います。XIOM(エクシオン)のラバーを考えると重くて硬いラバーが多いですので、相性が良いと想像します。

バックラバー

 バックはスピン系テンションラバーでも良いと思いますが、スピードを出しづらいと思いますのでスピン系テンションの中でも、スピード性能の高いラバー、例えばTenergy(テナジー)シリーズでも05よりは64や80系が良いと思いました。やはりこの特徴を持つラバーは、XIOM(エクシオン)さんのVega(ヴェガ)シリーズやOmega VII Pro(オメガ7プロ)などがあうのではないかと思いますね。

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打

ロングボールやラリーでのドライブ

面を開いたドライブ

対下回転に対するループドライブ

対下回転に対するスピードドライブ

カーブ/シュートドライブ

ブロック

カウンタードライブ

ストップ

ツッツキ

フォアフリック

バックハンド系

軽打

ロングボールやラリーでのドライブ

対下回転に対するループドライブ 

対下回転に対するスピードドライブ

カーブ/シュートドライブ

ブロック

カウンタードライブ

ストップ

ツッツキ

チキータ

他ラケットとの比較(あくまでも個人の感想)

回転
 張継科ALC > Stradivarius > 水谷隼ZLC

回転のかけやすさ
 合板系 > Stradivarius > 張継科ZLC

スピード
 張継科ZLC > 張継科ALC > Stradivarius > 合板系

飛距離
 水谷隼ZLC > Stradivarius > 張継科ALC

Review Hurricane NEO III Blue Sponge for Ministry Term

Explanation

In this page, Hurricane NEO III Blue Sponge for Ministry Term is reviewed. katsuo000 was used Hurricane NEO III Blue Sponge for Ministry Term in forehand side rubber for several periods. It should be noted that, this review was using Hurricane NEO III Blue Sponge for Ministry Term pasted with general water-based glues (without organic-based speed glue, such as Booster, which is prohibited in Japan).
A big Chinese sports maker, Double Happiness Shanghai (DHS) sells Hurricane NEO III and lots of top Chinese players use rubbers produced by DHS. When talking about Chinese table tennis, we don’t avoid about Hurricane, which is representative a tacky rubber. DHS sells two kinds of tacky rubbers, which are Hurricane and Sky Line. Sky Line is used by penholder drive type players such as Xu Xin. On the other hand, shake hand drive type players use Hurricane. There are several kinds of rubbers named Hurricane, thus, a little very confusing. Therefore, let me explain kinds of Hurricane.

Hurricane made by Nittaku

Chinese Top Players use Hurricane by DHS, however, tacky rubbers named Hurricane are also sold by Nittaku in Japan. Name are the same, but, the performance of them are very different at all, I guess.

Below are line up of Hurricane by Nittaku on 2020.

・Nittaku Hurricane II
・Nittaku Hurricane III
・Hurricane Pro II
・Hurricane Pro III
・Hurricane NEO III
・Hurricane Pro III Turbo Orange
・Hurricane Pro II Turbo Blue

7 kinds of Hurricane are sold by Nittaku. We select color (red / black) of sheet and thickness of sponge in Hurricane by Nittaku. Hurricane by Nittaku are composed from tacky sheet made in China and sponge made in Japan. The sponge made in Japan are softer, thus, Hurricane by Nittaku are tending to be better to control. If katsuo000 need to select Hurricane by Nittaku, Hurricane Pro series, which possess hard sponge and very tacky, are expected to recommend. Hurricane Pro series such as Hurricane Pro II and Hurricane Pro III are close to Chinese tacky rubbers with low bounce and heavy weight for raging drives. Moreover, katsuo000 suggested that Hurricane by Nittaku are heavier than that by DHS.

Hurricane Pro III Turbo Blue and Hurricane Pro III Turbo Orange show the same speed and spin numbers.

Let’s get back to Hurricane NEO III by DHS.

Hurricane made by DHS

Below are line up of Hurricane by DHS.

・Hurricane II
・Hurricane III
・Hurricane III-50
・Hurricane 8
・Hurricane NEO II
・Hurricane NEO III

6 kinds of Hurricane are sold by DHS. So, rubber named ‘Hurricane NEO III blue sponge‘ are one of ‘Hurricane NEO III‘s. In addition, classes of rubbers are also existing in DHS. Classes are ‘for General use‘, ‘for Ministry Term‘, and ‘for National Term’. These are not ‘Blue sponge‘ type in ‘for general use’. There are ‘Blue sponge‘ type only in ‘for Ministry Term‘ and ‘for National Term‘. Moreover, there are ‘White sponge‘ type only in ‘for National Term‘. Of course, we also select both thickness and stiffness of sponge in Hurricane. After here, mainly Hurricane NEO III is described.

Shape (for General, Ministry Term, National Term)

katsuo000 strongly feels important about packaged shape of Hurricane NEO III. Performance of Hurricane NEO III for Ministry / National Term are very different from Hurricane NEO III for General, and Hurricane NEO III for Ministry / National Term show better spin and bounce with feeling to grab a ball. Package shape of Hurricane NEO III for General is octagon, package shape of Hurricane NEO III for Ministry Term is hexagon, and Hurricane NEO III for National Term is rectangle. Area of rubbers is octagon < hexagon < rectangle. Below are pictures of Hurricane NEO III for referring

For General = Octagon

Hurricane NEO III for General

For Ministry Term = Hexagon

Hurricane NEO III Blue Sponge for Ministry Term

For National Term = Rectangle

Hurricane NEO III for National Term

Like pictures, package shape of rubbers are different, thus, players easily distinguish which rank (for General, Ministry Term, National Term) of Hurricane NEO III.

Sponge (Orange, White, Blue)

Orange Sponge

At first, standard sponge for Hurricane NEO III is orange sponge. From for General to National Term, there are orange sponge in all rank of rubbers. Players, who try to use Hurricane NEO III for the first time, probably use Hurricane NEO III with orange sponge. This orange sponge is a little hard, similar to iron and not so feel to grab a ball. katsuo000 suggested especially, top spin drive is often raging, thus Hurricane NEO III by DHS is completely different comparing to Hurricane by Nittaku.

White Sponge

katsuo000 doesn’t know about Hurricane NEO III with white sponge. This Hurricane NEO III with white sponge is very rare and for use in back side rubber with very soft sponge. Ma long may use this type of rubber his back side rubber.

Blue Sponge

Blue sponge Hurricane NEO III is existing for Ministry Term and National Term. Sheet color of rubber is only black. This is said to be that red sheet put on blue sponge, red sheet is transparent becoming not red rubber, thus there’re no red sheet on blue sponge in DHS. Almost all top Chinese players use blue sponge rubber on their fore side. So top players use this special Hurricane with blue sponge. Hurricane NEO III with blue sponge is easier to grab a ball letting feel better control with arc by swing, comparing to orange sponge even the same sponge stiffness. Therefore, Hurricane NEO III with blue sponge are often used in fore side rubber.

Stiffness and Thickness of Sponge

Sponge Stiffness

Currently players select sponge stiffness of rubbers. For example, in Tenergy 05 by Butterfly there are 3 stiffness of sponge, Tenergy 05, Tenergy 05 FX, and Tenergy 05 Hard. Both speed and spin performances are the same, but the stiffness are different. Spin amount, controllability, speed are also different. In Tenergy 05, we select 3 stiffness. On the other hand, in Hurricane NEO III by DHS, we select more stiffness.
In Hurricane NEO III for General, we select 39, 40, and 41 stiffness. But, searching widely and deeply, we find Hurricane NEO III with from 35 to 42 stiffness. Changing 1 stiffness, 7 kinds of stiffness is existing!

Sponge Thickness

In Hurricane NEO III, we select 2.20 mm, 2.15 mm, and 2.10 mm.

Price and others

Talking about price of Hurricane NEO III, Hurricane NEO III for General is about 3,000 yen is web site. Hurricane NEO III for General shows often raging drive comparing to Hurricane by Nittaku, but sponge is very hard, thus not easy to control and flying distance is short. On the other hand, price of Hurricane NEO III for Ministry / National Term is very high. Hurricane NEO III for Ministry Term is about 5,000 – 6,000 yen, Hurricane NEO III for National Term is about 8,000 yen. Hurricane NEO III for Ministry / National Term is very easy to grab a ball and easier to control. In addition, Hurricane NEO III for Ministry / National Term with blue sponge shows more expensive but much easier to control. katsuo000 think top Chinese players maybe carry out pre- (and/or post-) processing into Hurricane NEO III for National Term.

*Specification of Top Players

katsuo000 found Hurricane NEO III for National Term specified for Ma Long and Fan Zhendong.
Hurricane NEO III for National Term with Blue Sponge, Black, 42, 2.10 mm
Hurricane NEO III for National Term, Red, 37, 2.10 mm
Hurricane NEO III for National Term with Blue Sponge, Black, 41.5, 2.10 mm
All Hurricane NEO III specified for top players possess 2.10 mm thickness, which means pre- and/or post- processing is carried out. Price was about 15,000 yen!

Fake of Hurricane NEO III for Ministry / National Term

There are fake of Hurricane NEO III for Ministry / National Term. One of method to judge fake or not is using anti-counterfeit seal. katsuo000 suggest that it’s better to buy packaged rubber because Hurricane NEO III for Ministry / National Term is pre-processing before forwarding. Below is checking page of serial number by DHS.

http://www.dhs-sports.com/search.shtml

Jump to serial number for DHS site

After buying, we can check Hurricane NEO III for Ministry / National Term by serial number. After click, we find 2 type of expressions. Off course, this check doesn’t guarantee completely, but, it will be a relief.

Judge to Fake

Judge to Genuine

katsuo000 recommend to beginner not to buy just with interest.

Summary of Hurricane NEO III by DHS

There’re 6 kinds of Hurricane by DHS.

・Hurricane II
・Hurricane III
・Hurricane III-50
・Hurricane 8
・Hurricane NEO II
・Hurricane NEO III

In each of Hurricane by DHS, there’re lots of kinds below.
3 Ranks (for National /Ministry Term, General)
3 Sponges (Orange, White, Blue)
7 Stiffness (35 – 42)
3 Thickness (2.10, 2.15, 2.20 mm)
There’re 6 × 1(or 2 or 3)× 2(or 3)× 7 × 3 = 378 selections.

Maybe, DHS change specifications for each players. DHS offers lots of selections. This may be Players First mind. Finally, katsuo000 makes a comment.

・Hurricane II: Strongly tacky. not so bounce
・Hurricane III: Slightly tacky. Standard.
・Hurricane III-50: Slightly tacky.
・Hurricane 8: Slightly tacky. Slightly tensioned. Bounce.
・Hurricane NEO II: Strongly tacky. pre-processing.
・Hurricane NEO III: Slightly tacky. pre-processing.

Top Japanese Players using Hurricane by DHS

Currently, not all top Chinese players but also top Japanese players use Hurricane Blue Sponge! Yuya Oshima (just a small period, now he use Tenergy 05 Hard), who won second prize of men’s doubles in World Table Tennis 2017, used Hurricane Blue Sponge. Kasumi Ishikawa and Hina Hayata, who won all Japan table tennis champion ship, are now use Hurricane Blue Sponge by DHS on their fore hand side. Moreover, it tends to increase Japanese women players who use Hurricane by DHS (I’m not sure Blue Sponge or not). For instance, chopper players such as Honoka Hashimoto and Hitomi Sato are use Hurricane By DHS. Saki Shibata and Satsuki Odo, who are drive type players belonged to Shitennoji High School, are also use Hurricane by DHS. Top players tend to use Hurricane by DHS (not by Nittaku).

Comparison of Hurricane by Nittaku and by DHS

katsuo000 felt Hurricane by Nittaku are higher bounce than Hurricane by DHS, because of softer sponge than Hurricane by DHS sponge made in China. Moreover, Hurricane by DHS is not so bounce anyway in good or bad way. Thus, using Hurricane by DHS, even in receive, we hit top spin drive with all our power. Of course, using outer carbon such as Timo Boll Spirit (5 play woods with 2 outer arylate carbon and blade thickness is 5.8 mm), power drives with Hurricane by DHS often hit the net during even up rotation rallies. It’s necessary for using Hurricane by DHS to rub up the ball. However, even in up rotation rallies, drive with Hurricane by DHS often possess highest spin amount such as slow-top-spin-loop drive against back rotation. Then change into Hurricane Blue Sponge by DHS, katsuo000 loved to use Hurricane Blue Sponge by DHS for a year because of softer feeling to hit a ball. katsuo000 felt to use Hurricane Blue Sponge by DHS not only with similarity to spin tension type rubbers, but also with enough spin amount in serve and raging drives. In addition to the performance and utility of Hurricane Blue Sponge by DHS, storage the Hurricane by DHS with TSP tacky sheet enables to prolong the life span of rubbers. Characteristic performance of Hurricane Blue Sponge by DHS is compatibility of both highest spin amounts by Chinese tacky-sheeted rubbers with enough speed by hitting with power.

katsuo000 use Hurricane by DHS with blades below:
Zhang Jike ZLC (5 play woods + 2 outer zylon carbon with blade thickness: 5.5 mm)
Timo Boll Spirit
(5 play woods + 2 outer arylate carbon with blade thickness: 5.8 mm)
Mizutani Jun ZLC
(5 play woods + 2 outer zylon carbon with blade thickness: 5.7 mm)
Mizutani Jun SuperZLC
(5 play woods + 2 outer super zylon carbon with blade thickness: 5.8 mm)
Fortius FT ver. D
(7 play woods + 2 outer polyester fiber with blade thickness: 6.4 mm)
Fortius FT
(7 play woods with blade thickness: 6.4 mm)
Virtuoso+
(5 play woods with blade thickness: 5.8 mm)
Ultimate Carbon
(4 play woods + 3 inner carbon with blade thickness: 5.7 mm)
Sardius
(3 play woods + 2 Tamca 5000 Carbon with blade thickness: 7.2 mm)

The weight of Hurricane NEO III Blue Sponge for Ministry Term (sponge was 2.15 mm with 40 stiffness) after cut (without post processing) was about 47 g. This weight was lighter than other Chinese-tacky rubbers. Some players prefer to use heavy tacky rubbers because their higher bounce. Anyway, this lighter weight (below 50 g) of Hurricane NEO III Blue Sponge for Ministry Term was one of characteristics.

3 Points of Hurricane NEO III Blue Sponge for Ministry Term

Best Gear for Raging Drive with Sinking Down!

Characteristic of Hurricane is topspin drive with Raging and Sinking Down! This by only Hurricane. Players, who use Hurricane, love the raging topspin drives. Using and using Hurricane with harder and harder sponge, you control the raging topspin drives. Raging drive by Hurricane is accelerating speed with sinking down after bouncing the table, which is very different from other hard rubbers. For example, Raging drive by Tenergy and Dignics is hopping up after bouncing the table (the opposite). Anyway, raging drive by Hurricane is amazing because some of top players say they don’t want to touch the raging drive by Hurricane.

Easy to Service Ace because of Spin Amount and Speed

Second characteristic of Hurricane NEO III Blue Sponge for Ministry Term is service compatibility of high spin amount and high speed. Thus, using Hurricane, you earn small points by services. Hurricane NEO III is tacky rubber thus easy to control half long serve with high speed due to pre-processing. katsuo000 often used side and back spin serve with high speed, which seems to be knuckle ball (no rotation) but very heavy back spin.

Best Balanced Tacky Rubber with Good Touch against short ball and High Bounce from middle distance!

Third characteristic of Hurricane NEO III Blue Sponge for Ministry Term is best balance. When receiving and/or touching ball on the table, it’s easy to control stop and push. Moreover, during up rotation rallies, it’s enough bounce for speed drive. Tacky rubbers tend to be more difficult to control speed drive than spin tension type rubbers. Using tacky rubbers, katsuo000 often open blade face to utilize bending of rubber and blade, then, hit a ball with all power sequentially making spin and arc by follow through, finally, katsuo000 enable speed drive. After understanding this way for speed drive, katsuo000 control speed drive with ignoring the spin amount and height of ball. It’s advantage to use tacky rubbers for ignoring not only spin amount but also height of ball. These points enable killing speed drives. katsuo000 felt easy speed drives because of Hurricane NEO III Blue Sponge for Ministry Term. Of course, it’s necessary for using Hurricane to hit with more power and stronger touch, however, katsuo000 felt possible intense speed rallies against spin tension rubbers. katsuo000 felt impossible rallies by using Hurricane NEO III for General. Hurricane NEO III Blue Sponge for Ministry Term possess wider territory, which is one of characteristics.

Review of Every Technique

Fore Hand Series

Light hitting
Firstly, it’s not so bounce. The sounds little bit cute. Blue sponge is feeling better touch, however, in comparison, lower bounce than spin type tension rubbers.

Drive during Rally
Drives with light hitting are normal drive. Drives with powerful hitting become raging drive ball. katsuo000 felt it’s better to seek raging ball not speed.

Top Spin Slow Drive against back spin ball
katsuo000 often depend on this type drive for earning points. katsuo000 felt high quality of top spin drive with Zhang Jike ZLC and Hurricane NEO III Blue Sponge for Ministry Term.

Speed Drive against back spin ball
If you control face-opened drive, you probably hit good speed drive. Swing of drive are different from each other. Drive ball also affected by swings. This rubber is attractive because swings including follow through effect drive ball. It’s manual (not automatically).

Block
It’s not easy to block.

Counter-Drive
It’s easier to control counter-drive by using Hurricane NEO III Blue Sponge. katsuo000 felt stable after inviting a ball to hit a counter-drives.

Stop
It’s easy to stop outstandingly, even after vertex.

Push
It’s also easy to push similar to stop.

Serve
It’s compatible both high spin amount and speed.

Back Hand Series

katsuo000 never use Hurricane NEO III Blue Sponge for Min on back side.

Light hitting

Drive during Rally

Top Spin Slow Drive against back spin ball

Speed Drive against back spin ball

Block

Counter-Drive

Stop

Push

Chiquita

Comparing to other rubbers (Personal Impressions)

Spin Amount
Dignics 09CDignics 05 > Hurricane NEO III Blue Sponge for Min > Tenergy 05

Speed
Dignics 05 > Dignics 09C > Tenergy 05 > Hurricane NEO III Blue Sponge for Min

Control of Raging Drive
Hurricane NEO III Blue Sponge for Min > Dignics 09C > Dignics 05 > Tenergy 05

https://amzn.to/3kk5jZH

レビュー Virtuoso+(ヴィルトーソ+)

説明

 Virtuoso+(ヴィルトゥオーソ+)は、ハンガリーのハンドメイド=手作り卓球工房OSP(オーエスピー)より販売されているラケットの1つになります。WRM(ワールドラバーマーケット)さんのYou Tubeで知り、そのままWRM経由で購入しました。
 Virtuoso+は5枚合板ラケットになりますね。木材系ラケットはそこまで長く使ったことがなかったのですが、当時は粘着ラバーを使っており、何気ない興味で購入しました。5枚合板で有名なラケットは、Butterfly(バタフライ)さんのPetr Korbel(コルベル)が有名でしょう。また最近では新規参入してくれた総合スポーツメーカーmizuno(ミズノ)さんの5枚合板も注目されています。2020年発売のAltius ST 5(アルティウスST5)や、日本リーガーの軽部隆介選手の使用するFortius FT 5(フォルティウスFT5)などが人気だと思います。それらのラケットを公表性能値で簡単に比較するのであれば、最も重要な要素は板厚と重量でしょう。木材合板系ラケットは上板にどのようなラケットを使用するかで打球感が大きく変化するので、非常に重要だと思いますが、なかなか上板の情報は得られないので今回は割愛します。

 Virtuoso+: 5.75 ± 0.05 mm / 88 g
 Petr Korbel: 5.90 mm / 94 g
 Altius ST5: 5.9 mm / 77 g
 Fortius FT5: 6.6 mm / 85 g

となります。Virtuoso+はどちらかといえば、コルベルに近いラケットと考えて良いでしょう。バタフライさんはどのように品質を維持しているかわかりませんが、平均重量94 gはさすがですね。
 一般的に木材合板系ラケットでは、重たいラケット、密度の高いラケットの方が良いと言われています。重いラケットの方が威力や飛距離が出やすいためです。日本式単板ペンラケット製造技術には、木材を圧着させて密度を上げるような技術もあると聞いたことがありますね。トップ選手も使用するといわれるコルベルは、重い重量のものを揃えているという点でさすがバタフライさんですね。
 一方、フォローしますと、アルティウスST5は初中級者をターゲットとしたラケットであり、またmizuno(ミズノ)さんの評価の高いラバー、Qシリーズは全体的に重量の重いものが多いことも考慮され、あえて軽いラケット設計となっています。またフォルティウスFT5は、もともとあった7枚合板ラケットFortius FT(フォルティウスFT)をベースにしていると思われますので、板厚の厚い設計となっていますね。

性能表

 OSPのホームページより数値を確認して作成しました。

 katsuo000が気にするのはスピード性能、スピン性能、板厚ですね。

 当然といえば当然ですが、板厚はスピード性能と相関があって、スピン性能と板厚は逆相関しますね。個人的にはカーボンや特殊素材ありのラケットは画期的なもので、板厚を薄くしながらスピード性能を高くすることが可能なまさに万能ラケットを可能とする発明だと思います。

 今回レビューするVirtuoso+はスピード性能はやや低く、OSPにおけるオーソドックスな5枚合板というラケットになりますね。

Virtuoso+の特徴

バックハンド技術は弾くようにうっても回転がよくかかる!

 一発で気に入ったのがバックハンドになります!とにかくバックハンド技術が安定しました。非常に回転がかけやすく、バック対バックなどでは、多少弾き気味に打ってもボールが安定しました。この性能は非常に好感が持てましたね。バックハンド系技術はどうしても打てる範囲が狭くなってしまうと思うのですが、バックサイドに切れたボールやバックミドルのボールでもしっかり回転をかけて安定させられる安心感があるのは、試合でも安心につながると思います。プラボールになってボールも随分遅くなりましたので、ブロッキングゲームも可能とできる高い性能だと思いました。

回転がとにかくかけやすい!

 合板系ラケットですので、当然と言えば当然ですが、とにかく回転をかけやすいです!ラケットにしなやかさとタフさがあるため、打球音はポコポコした感じですが、硬めの回転性能の高いラバーを貼っていても球持ちを感じやすく、ラバーのポテンシャルを高く発揮してくれますね!他にも5枚合板のラケットはもっていますが、ボールが軽くなりやすかったり、柔らかすぎて回転がかからなかったりすることもあります。Virtuoso+は重量もしっかりとあって、回転量と威力のあるボールが打ちやすく、また相手のボールに対しても攻撃的に回転で上書きを狙える素晴らしさがありました。非常に高い弧線を描くラケットでした。

硬いラバーと相性が良い!

 katsuo000はVirtuoso+に、粘着ラバーや硬いラバーをあわせていました。というのはVirtuoso+はラバーのポテンシャルを出しやすく、かつ柔軟さを持つラケットですので、軟テンション系ラバーはおそらく、回転性能を逆に落としてしまうようにも感じました。あわせたラバーはTenergy 05 Hard(テナジー05ハード)やDignics 05(ディグニクス05)、Hurricane NEO III Blue Sponge(キョウヒョウNEO3ブルースポンジ)などになりますね。スピード性能がやはり少し低いので、スピン系テンションラバーとあわせた方が万人受けすると思います。 

おすすめのラバー組み合わせ(あくまでも個人の感想)

フォアラバー

Dignics 05(ディグニクス05)

Tenergy 05 Hard(テナジー05ハード)

Rasanter R53(ラザンターR53)

Q5(キューファイブ)

バックラバー

Omega VII Tour(オメガ7ツアー)

Tenergy 05(テナジー05)

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打

ロングボールやラリーでのドライブ

面を開いたドライブ

対下回転に対するループドライブ

対下回転に対するスピードドライブ

カーブ/シュートドライブ

ブロック

カウンタードライブ

ストップ

ツッツキ

フォアフリック

バックハンド系

軽打

ロングボールやラリーでのドライブ

対下回転に対するループドライブ 

対下回転に対するスピードドライブ

カーブ/シュートドライブ

ブロック

カウンタードライブ

ストップ

ツッツキ

チキータ

他ラケットとの比較(あくまでも個人の感想)

回転

回転のかけやすさ

スピード

飛距離

レビュー Timo Boll Spirit(ティモボルスピリット)(廃盤)

説明

 ドイツの皇帝、Timo Boll(ティモ・ボル)選手は、現在39歳でいまだに現役としてドイツ代表であり、ヨーロッパの代表であり、日本トップ選手のライバルとして君臨するスーパー選手です。2019年時でも、日本の森園選手や水谷選手が惜敗することからも、その高い実力は明らかでしょう。本ページでレビューするラケットは、katsuo000が学生の時に購入したメインラケットであり、皇帝ボル様が愛用したTimo Boll Spirit(ティモボルスピリット)になりますね!現在では、ティモボルスピリットの継承ラケット、Timo Boll ALC(ティモボルALC)が極めて有名だと思います。ボル選手も現在はティモボルALCを使用しており、数本のティモボルALC使い回しているそうですね。
 ティモボルスピリットは、古くはVISCARIA(ビスカリア)というラケットをベースにボル選手用にチューンしたラケットがティモボルスピリットだそうです。このビスカリアはkatsuo000が述べなくてもご存知の方も多いと思いますが、下記にまとめさせていただきます。

VISCARIA(ビスカリア)
 ○初のArylate Carbon(アリレートカーボン、ALC)採用ラケット。
 ○Timo Boll(ティモ・ボル)選手が使用。
  その後、張継科(Zhang Jike、中国)選手を中心に多くのトップ中国選手が使用。
  世界中のバタフライ契約するトップ選手が多数使用。
 ○バタフライのスピン系テンションラバーとも、中国製の粘着ラバーともあわせられるハイバランス。
 ○あまりの高い人気のために、廃盤後2019年に価格倍以上になって再販。
 ・5+2 Outer ALC
 ・ブレード厚:5.8 mm
 ・平均重量:86 g
 ・反発特性:11.8
 ・振動特性:10.3
 ・定価:27,500円 + 税(2019年4月再販価格、1993年販売時10,000円 + 税)

 当時は有機溶剤が当たり前の時代であり、またヒノキ+アウターカーボン系の厚ラケットも多くのトップ選手が使用し活躍した時代です。ボル選手もビスカリアに、さらなる攻撃的な威力を求めたようですね。グリップ部分を空洞化して先端重心設計のラケットとして販売されたラケットが、本ページでレビューするTimo Boll Spirit(ティモボルスピリット)になります。ティモボルスピリットは今では廃盤ですが、その後継ラケット、ティモボルALC(ティモボルALC)が神ヒットラケットとして販売されています。卓球王国6月号別冊「卓球グッズ2017」において、ティモボルALCについて特集されていましたので、ティモボルALCに関して、いくつか引用させていただきます。

『ティモボルALC』の特徴
  「アリレート カーボン」は振動減衰性(打球時のラケットの振動数を減らす効果)の高い「アリレート」と高反発な「カーボン」を編み込んだもので、反発特性と振動特性のバランスに優れたバタフライ独自の素材。この「アリレート カーボン」が『ティモボルALC』の弾みと回転性能のバランスの良さを生み出している。攻撃力と守備力を両立し、前陣から中陣での安定感のあるプレーを目指す選手向きのラケット。

ボル自身が語る『ティモボルALC』
 「自分の感覚どおりのプレーができるラケット」『ティモボルALC』は期待したとおりの打球が出せ、自分の感覚どおりのプレーができるラケットです。もっとドライブのスピードが出るラケットもありますが、そうしたラケットではコントロールが難しかったり、やりやすい技術が偏ったりしてしまううえ、使う選手には高いレベルが求められます。その点、『ティモボルALC』は私にとって最もバランスのとれた性能で、どんな技術でも高いレベルでプレーできますね。

『ティモボルALC』から見える黄金レシピ
衝撃吸収性素材×カーボン
 衝撃吸収性に優れる”柔”の特殊素材 弾みは弱め
  ×
 弾みを向上させる”剛”の「カーボン」 球離れが早く、回転がかけにくい
  ↓
 ”柔”×”剛”のバランス型特殊素材 双方の長所が融合し弱点を解消!



6 mm以下に収まる、やや薄めの板厚設計
 バランス型特殊素材とはいえ、木材ラケットやインナー特殊素材に比べれば、反発力が強く回転はかけにくい。特殊素材の性能を最大限に保ちつつ、扱いやすくするために板厚を薄く設計し、ラケットにしなりを持たせている。しなりがあるぶん、ボールをつかむ感覚があり、回転がかけやすくなる。『ティモボルALC』も5.8 mmと薄めに設計されており、回転のかけやすさが特長だ。


||

現代のアウター特殊素材ラケットの黄金レシピ!

 このようにティモボルALCは大ヒットラケットだということがわかりますね。もちろん個体差はありますが、概ねティモボルALC≒ティモボルスピリットと思って良いと思います。

性能表

 現在、日本のButterfly(バタフライ)公式サイトでは、ティモボルスピリットは廃盤となってしまっています。そこで、ヨーロッパの卓球ネット販売ショップ、Megaspin.netさんより、ラケット性能表を引用させていただきました。

 類似のラケットと一緒に性能表を載せています。ご存じの方も多いと思いますが、Lin Gaoyuan ALC(林高遠ALC)、Matsudaira Kenta ALC(松平健太ALC)、Timo Boll ALC(ティモボルALC)、Timo Boll Spirit(ティモボルスピリット)、VISCARIA(ビスカリア)、Zhang Jike ALC(張継科ALC)はブレード構成はほぼ同じラケットになります。そして、平均重量、グリップサイズ、グリップ形状(角型、丸型など)、グリップ内部空洞か否か、などの点がおそらく異なると思います。ネット上ではButterfly(バタフライ)さんのラケットは金太郎あめ商法と揶揄されるのを散見しますが、重心位置やグリップ形状が異なると、やりやすい技術が異なってくることをkatsuo000は感じます。このやりやすい技術は個人差があって定量化も難しく、トップ選手モデルとしてブランド化しつつ、差別化しているのではないかと想像します。そのあたりの詳細情報も是非開示してほしいと感じます。ティモボルスピリットはグリップ部分が半空洞、ティモボルALCはグリップ部分が空洞、という情報を聞いたことがあります。実際に確かめていませんが、平均重量で最も軽いラケットがティモボルALCであることからも、その通りなのではないかと思います。

 ティモボルスピルット、省略すると「ティモボスピ」は一世を風靡しました。「ティモスピ」が人気を博した時代に、katsuo000も高校生となり、調子に乗って「ティモスピ」を使うことにしました(苦笑)。ちなみに「ティモスピ」を使用する前は、BISIDE(バイサイド)という、Butterfly(バタフライ)のArylate(アリレート)をアウターに配したブレード厚の薄いラケットを使っていました。高校生になって、力も付くと勝手に思い込み、さらなるパワードライブが打ちたかったのだと思いますね(苦笑)。当時、自分はティモボルスピリットを完全に使いこなすことができていませんでした汗。コト材とカーボンの打球感がどうしても硬いと感じていました。特に10代のkatsuo000はバックハンド技術がかなり低く、難しいと感じていました。30代に入って、Zhang Jike ZLC(張継科ZLC)と比較した性能をレビューさせていただきます。

ティモボルスピリットの3つの特徴

先端重心の高い攻撃力!

 先端重心にする設計は、ブレード面積を広くするかグリップを軽くするか、の2通りがあると思います。ティモボルスピリットは、説明のところでも触れましたが、後者のグリップを半空洞化して軽量化しているために先端重心を感じやすいラケットになりますね。そのため遠心力を活かした攻撃的なボールが出しやすいラケットになっています。

アウターALC+コト材の球持ちと弧線!

 張継科ZLCや水谷隼ZLCと比べると明らかに球持ちを感じるラケットでした!学生時代の先入観からALCは硬いものだと思っていましたが、久々に使ってみると明らかに柔らかいと感じました。また、板厚 5.8 mmという厚さは非常にバランスが良く、フォアの強打やスピードドライブが打ちやすいと感じました。飛距離が出しやすいんですよね。ただ技術力がまだまだ未熟なバックハンドではややオーバーミスが多く、回転量でボールを下降させることができていないんだなーと感じましたね。
 もちろん、アウターZylon Carbon(ザイロンカーボン、ZLC)系ラケットと比較すると弧線を強く感じました。ZLC系ラケットはやはり非常に直線的ですね。ティモボルスピリットも弧線を強く感じました。

半空洞によって軽くて振りぬきやすい!

 ラケット内部が空洞ですので、軽く非常に振りぬきやすいラケットになっています。スピン系テンションを使いこなそうと思ったときにこの軽さは一つのメリットだと思います。現行のティモボルALCも軽いラケットですので、軽さも一つの特徴と言えるでしょう。

おすすめのラバー組み合わせ

 グリップ内部が空洞ということで、中国製の粘着ラバーよりは、スピン系テンションラバーの方があわせやすいラケットだと思います。粘着ラバーは重いのでグリップ空洞化による先端重心だとさらにラケットが重く感じやすくコントロールが難しくなると思いますね。スピン系テンション、Tenergy(テナジー)やDignics(ディグニクス)といったラバーと相性が良いでしょう。

フォアラバー

Tenergy 05 Hard(テナジー05ハード) / Tenergy 05(テナジー05)

 

Dignics 05(ディグニクス05)

バックラバー

Tenergy 05 FX(テナジー05FX)

Rozena(ロゼナ)

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打
 

ロングボールやラリーでのドライブ
 

面を開いたドライブ
 

対下回転に対するループドライブ
 

対下回転に対するスピードドライブ
 

スマッシュ
 

カーブ/シュートドライブ
 

ブロック
 

カウンタードライブ
 

ストップ
 

ツッツキ

フォアフリック
 

サーブ
 

バックハンド系

軽打
 

ロングボールやラリーでのドライブ
 

対下回転に対するループドライブ 

対下回転に対するスピードドライブ

ミート(スマッシュ)

ブロック

ツッツキ

チキータ

他ラケットとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Fortius FT > Timo Boll Spirit > 水谷隼ZLC

スピード
 Zhang Jike ZLC(張継科ZLC) > Timo Boll Spirit > Fortius FT

飛距離
 水谷隼ZLC > Timo Boll Spirit > 張継科ZLC

レビュー Rhyzer Pro 45(ライザープロ45)

説明

 Rhyzer Pro 45(ライザープロ45)はJoola(ヨーラ)のラバーで、既にレビューしたRhyzer Pro 50(ライザープロ50)の硬度を柔らかくしたラバーのようですね。どちらもJoola(ヨーラ)のハイエンドラバーに位置します。日本ではJoolaはラージボール卓球の方が有名なメーカーかもしれません。しかしながら、Joolaの用具は卓球王国を拝読していると度々取り上げられます。良い製品が多いことを反映しているのでしょう。Rhyzer Pro 50(ライザープロ50)のキャッチコピーは「鋭く尖った」ラバーでしたが、名前のとおり50°のハードなスポンジを採用していて、ヘビー級ラバーでした。打球感としては、Tenergy 05 Hard(テナジー05ハード)に近く、若干ミートがしやすく、回転性能が劣りはするものの、非常に高性能なラバーでした。Rhyzer(ライザー)シリーズには、Rhyzer 48(ライザー48)、Rhyzer 43(ライザー43)と柔らかいラバーと、今回試打したRhyzer Pro 45(ライザープロ45)が販売されています。Rhyzer Pro 50(ライザープロ50)が非常に好感触でしたので、Rhyzer Pro45(ライザープロ45)もとても期待感をもって試打しました。

 なお、ライザープロ50の試打は下記になります。↓
https://katsuo000.com/review_rhyzer_pro_50/

性能値

 公表性能値を比較してみましょう。

 Rhyzer Pro 45は、スピードはRhyzer Pro 50よりもスピードは劣るものの、スピン性能は同値で非常に高いラバーになりますね。価格は6,800円 + 税とやや高めです。

Rhyzer Pro 45の貼りと重量

 いつものようにZhang Jike ZLC(張継科ZLC)に貼りました。

 ずしりとくる重さを感じました。個人的には好きな類のラバーになりますね。

Rhyzer Pro 48(ライザープロ48)
 スピン重視テンション
 Made in Germany
・Sponge Thickness: 2.0 mm、Max
・Speed:8.5
・Spin:9
・Category:Professional
・Sponge硬度:Midium Hard
・6,800円 + 税
・68 g(切断前) → 48 g(張継科ZLCに貼って)

 打球感が想像以上に柔らかく、正直扱いきれなかったです汗。

Rhyzer Pro 45の3つの特徴

スポンジが柔らかく、シートが硬い!

 個体差もあるのかもしれませんが、かなり柔らかいラバーでした。スポンジが柔らかいのですが、シートは硬めで、確かにトップ仕様ということを感じましたね。カーテン打ちの段階でわかりましたが、かなりラバーとスポンジにくい込ませるようにしないと回転がかからないと感じました。うまくくい込ませることができるとかなり好感触に回転がかかりました!

ブロックやカウンターがかなりやりやすい!

 シートが硬いため、かなりブロックやカウンターが非常にやりやすかったです。カウンターは、回転系ではなくミート系のカウンターがしやすいですね!かなり好感触で、驚きました!あまり回転の影響を考えずに持っていけるんですね。柔らかくてシートが硬いラバーならではの特徴だと思います。

ヨーロッパタイプ軟テンション系の高性能ラバー

 あまり軟テンションを比較したことがないのですが、回転性能や相手のボールに負けない強さなどを考慮すると非常に高性能なラバーだと感じました。軟テンション系ラバー、例えばVega Euro(ヴェガヨーロ)やOmega VII Euro(オメガ7ヨーロ)、Tenergy 05 FX(テナジー05FX)などが挙げられると思います。Rhyzer Pro 45はその中でもシートが硬く、他の軟テンション系ラバーとは一線を画すと感じましたね。

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打
 特に違和感を感じませんでした。柔らかいので球持ちも感じられました。

ロングボールやラリーでのドライブ
 あまり回転がかかっていないように感じました。しっかりくい込ませないと回転がかかりませんね!ただし非常にコントロールしやすかったです。特にフォアハンドで使った場合にはとても制御が良かったですね。

面を開いたドライブ
 シートが強いので、どんなに強くラバーにくい込ませても、ブレードの硬さで弾くことはなかったです。非常に強いラバーですね。

対下回転に対するループドライブ
 難しかったです。スポンジが柔らかいために、薄くとらえようとするとスリップしたり、厚く当てすぎてオーバーしたり、と難しかったです。

対下回転に対するスピードドライブ
 これは慣れもあると思いますが、非常に良かったです。スピードドライブは打ちやすいですね!

カーブ/シュートドライブ
 回転をかけるには相当くいこませる必要がありますので、下がったときなどにカーブドライブやシュートドライブは好印象でしたね。

ブロック
 非常にやりやすかったですね。スポンジは柔らかくシートが硬いので、ネットミスも思ったより少なかったです。

カウンタードライブ

ストップ
 止めやすいのですが、シートで打とうとして、スポンジが柔らかすぎて滑らしてしまうことが何度かありました。

ツッツキ
 切れなくはないですが、切ろうとするととばしてしまいやすいと感じました。

フォアフリック

サーブ
 思ったより回転がかかっていないと感じました。

バックハンド系

軽打
 球持ちを感じました。

ロングボールやラリーでのドライブ
 悪くなかったです。非常にコントロールしやすかったですが、ボールが沈まないと感じました。

対下回転に対するループドライブ
 難しかったです。自分には扱いきれなかったですね。 

対下回転に対するスピードドライブ
 打ちやすいと思いますが、慣れが必要だと思います。

カーブ/シュートドライブ

ブロック
 やりやすかったです。シートが硬いのも非常に好印象でした。ブロックのためにもバックで使うことをお勧めします。

カウンタードライブ
 バックでのミート系カウンターが良かったです。ブロックするとむしろ回転の影響をうけやすいので、ミートなりドライブなり、何かしら自分からボールに力を加えたほうが良いと感じました。

ストップ
 やりやすかったですが、よく滑らしてしまいました。慣れが必要です。

ツッツキ
 滑らせてしまいました。

チキータ
 思ったよりも難しかったです。柔らかすぎて逆に回転がかからず弧線を描きづらいと感じました。

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Rhyzer Pro 50 ≧ Rhyzer Pro 45 > Bryce Highspeed

スピード
 Dignics 05 > Rhyzer Pro 45 > Tenergy 05

Review Rasanter R48

Explanation

katsuo000 feels high spin performance in andro rubbers made in Germany, especially Rasanter series. The latest Rasanter rubber is Rasanter R48, which was started to sell in Japan on May 2020. Rasanter R48 is Crimson Rasanter, and is applied sponge with Energy Cell Technology, which is made a difference from other Green Rasanters. The same category with Ranter R48 is Rasanter R53. katsuo000 is now acclaiming Rasanter R53 with amazing spin performance and raging power drive as exceeding rubber than a World Standard Tenergy 05! Therefore, katsuo000 was expecting to buy Rasanter R48. Rasanter R47, which is one of Green Rasanters, has already been sold before 2020. Somebody feels “Why now Rasanter R48“? Actually, a friend of mine, who has used Rasanter R47 before, was not interested in Rasanter R48. And there’s information (from Table Tennis Kingdom, Japanese magazin) that someone feels Rasant series (now end of sale) were better than Rasanter series. However, Rasanter R48 is recommended more than Rasanter R53 as “R48 will be symbolized Rasanter series!” Anyway, emphasizing, Rasanter R48 is not just the minor changed rubber from Rasanter R47 at least.
Akifumi Hamakawa (Best 16 in All Japan Championship in 2019), who is contract player with andro Japan for promotion and public relation activities, is now using Rasanter R48 for both fore and back sides. By the way, Simon Gauzy, who is fantasista from France and a top world player, is now using Rasanter R53 for both fore and back sides. It’s very effective promotion which the fact top players uses the latest rubbers.
Promotion words with Rasanter R48 by andro is “Evolution of Rotational and Acceleration Powers. Super Monster Gear equipper with Energy Cell.katsuo000 assumed ‘Monster Gear’ means maybe Tenergy 05, thus, imaging that andro wants Rasanter R48 to be said as ‘Super’ with meaning to overcome the Tenergy 05.

Public Properties of Rasanter R48

In fact, Rasanter V47 is the fastest speed property in all Rasanter series. One of Currently trends is high spin performance, which is required because of spin down by stiffer plastic ball (ABS resin). Therefore, Crimson Rasanters possess high spin performance. katsuo000 felt Rasanter R53 with high spin performance and raging drive with strong arc, (not so linearity). Comparing to Rasanter R53, Rasanter V47 is faster because drive by V47 is linearity and time to grip ball by V47 is shorter than time of R53. Rasanter R48 is a rubber to be easy to control from Rasanter R53, but R48 possesses higher spin property than R53.

Paste and Weight of Rasanter R48

Rasanter R48
    UM Tension (Tensor Bios UM)
    Energy Cell
    for 40+ Plastic Ball
・Sponge Thickness:1.7 mm、2.0 mm、ULTRAMAX(UM)
・Speed:119
・Spin:124
・Control:80
・Sponge stiffness:48°
・6,500 yes + tax
・70 g (before cut) → 48 g (after cut paste to Zhang Jike ZLC)

Three Points of Rasanter R48

katsuo000 felt R48 was easy to control! One of pro coaches, who was participant to All Japan Championship, now uses R48 on his back side. He also said it’s very easy to control. Before using R48, he used Rasanter R42. katsuo000 also felt about about 45 as sponge stiffness.

Higher Spin Performance than Tenergy 05!

R48 Feeling touch and grip a ball was similar to Tenergy 80. katsuo000 felt time of R48 to grip ball is shorter than time of Tenergy 05. This depended on the sheet shape. Sheet of R48 is maybe narrower pimple and wider distance between pimples than sheet of Tenergy 05. However, spin performance of R48 was amazingly high! R48 is very easy to control, controllability of R48 is similar to Rasanter R42. But, the spin performance of R48 is similar to Tenergy 05! katsuo000 felt the Tenergy 05 era can be end!

Easy to Control as Back Side Rubber!

R48 is easy to control, thus, capable to use in back side rubber! Back hand drive is very good to control even hitting unreasonable posture. Back hand drives are very stable because of high spin performance. Using R48 in fore side, katsuo000 felt high spin performance in drives and services. katsuo000 didn’t feel dissatisfied with fore hand. R48 is easy to control and high spin performance, which is cheat in a sense! R48 possesses contradictory performance!

Rasanter R48 is faster than R53

If you feel to be dissatisfied with speed of R53, katsuo000 recommended R48. katsuo000 felt good speed drive with high sound.

Review of Every Technique

Fore Hand Series

Light hitting
katsuo000 felt soft. Honestly speaking, too soft.

Drive during Rally
katsuo000 felt good to hit a drive. Sponge of R48 is softer than R53, thus easy to control drive. Ballistic of drive by R48 is similar to R53. But the power drive by R48 is not so raging such as R53.

Top Spin Slow Drive against back spin ball
katsuo000 felt time to grip of R48 is short, thus, little a bit difficult.

Speed Drive against back spin ball
Very good! It may be cheat! katsuo000 felt very easy to hit enough for speed drive!

Curve- / Reverse Curve- Driveドライブ
Curve- drive is also good and katsuo000 felt stable. Drive by R48 is no raging and similar to drive by Tenergy 05.

Block
Receivable to spin. Thus, over mistakes against top spin drive may increase. However, very easy to control against smash and knuckled ball (no spin ball).

Counter Drive
Counter drive with Rewriting spin is good.

Stop
Better to stop than Rasanter V47. But, making spin amount higher is difficult.

Push
Good to control low. But spin amount is not so high.

Service
Very good spin amount! No dissatisfied.

Back Hand Series

Light hitting
Very good to control.

Drive during Rally
Both drives with hitting only sheet and through sheet and sponge is good!

Top Spin Slow Drive against back spin ball

Speed Drive against back spin ball
Very good! katsuo000 felt very easy to hit enough for speed drive!

Curve- / Reverse Curve- Driveドライブ

Block

Counter Drive
Receivable to spin.
Stop

Push

Chiquita
Chiquita with R48 is stable to control. But, sponge thickness is UM, katsuo000 felt mistakes increase.

Comparing to other rubbers (Personal Impressions)

Spin Performance
 Dignics 05 > Tenergy 05 Hard > R53 > R48 ≧ Tenergy 05

Speed
 DIgnics 05 > R48 > R53 > Tenergy 05 > Tenergy 05 Hard

Enabling to make Arc
 R53 ≧ R48 > Tenergy 05 > Dignics 05

https://amzn.to/34jy438

レビュー Evolution MX-S

説明

 Evolution(エヴォリューション)シリーズはドイツの卓球用具メーカー、TIBHAR(ティバー)のトップ選手用のラバーシリーズになります。スポンジ硬度で3種類、シートの種類で2種類で、スポンジ硬度3種×シート2種で6種類のEvolutionシリーズが存在します。スポンジ硬度が最も柔らかいFlexible(フレキシブル、FX)、中間高度のElastic(エラスティック、EL)、ハードなMaximum(マキシマム、MX)と、パワー系のシート(P)およびスピン系の硬めのシート(S)ですね。今回レビューするEvolution MX-S(エヴォリューション マキシマムスピン)はベラルーシの生きる伝説Vladimir Samsonov(ブラディミル サムソノフ)選手も使用するラバーになりますね。ベラルーシのサムソノフ選手といえば、現在44歳で、なお現役で活躍するヨーロッパの「巨人」ですね。40代で今なお現役で非常に安定感のあるバックハンドと長身の強烈なフォアハンドドライブが特徴で、プレースタイルはブロックとカウンターを軸にしたスタイルになります。過去に世界ランキング1位を何度も経験していて、ヨーロッパ大会では未だに上位入賞する実力を有します。TIBHARはドイツのメーカーで、日本では少し知名度は低いですが、ヨーロッパにおいては選手を支える確かな存在感のあるメーカーと言えるでしょう。最近では、岡山リベッツ所属の田添響選手がフォア面でEvolution MX-Sを使用されているようです。MX-Pよりもシートが硬く、名前からスピン性能の高いラバーのようなので非常に期待感をもってレビューしました!

性能値

 公表性能値を比較してみましょう。

 *非常にわかりにくくて申し訳ありません。Evolution MX-P(エヴォリューションMX-P)とEvolution MX-S(エヴォリューションMX-S)のスピード、スピン性能が同値であるため、同じ場所にプロットされています。

 サイトによっては「10+」のような表現を使っているものもありますが、三桁の数値で評価されているものを採用しました。実際のスピン性能は柔らかいラバーの方が高いとしているようですね。このあたり、実際に試打して確認していきたいと思います。

MX-Sの貼りと重量

 いつものようにZhang Jike ZLC(張継科ZLC)に貼りました。

Evolution MX-S(エヴォリューションMX-S)
 回転系テンション OFF+
・Sponge Thickness:1.7/1.9/2.1 mm
・Speed:125
・Spin:120
・Control:80
・Sponge硬度:45.7-47.7°
・6,000円 + 税
・74 g(切断前) → 50 g(張継科ZLCに貼って)

 そこまで重たいといった感じは受けませんでしたが、重量としては重いようです。性能値はMX-Pと同等になりますね。

Evolution MX-Sの3つの特徴

Dignicsっぽい!

 このラバー、カーテン打ちの時点で感じてましたがかなりButterfly(バタフライ)さんのDignics(ディグニクス)に似ていると感じました!これは大きな発見ではないかと感じました。結論から申し上げると、ツッツキのしやすくなったDignics 80(ディグニクス80)、というのが一番しっくりきました!Dignics 05(ディグニクス05)と比較すると圧倒的に扱いやすく、ディグニクス80っぽいのですが、ディグニクス80は少々ツッツキが吹っ飛びやすい印象があります。MX-Sはツッツキに関しても極めて好印象でかなり卒のないまとまりを感じるラバーでした。シートは硬いですが、スポンジはMX-Pと同じタイプのスポンジのようなので、スポンジの食い込みの良さを感じましたね。食い込みの良さはTenergy(テナジー)らしさも感じました。

ツッツキがしやすい!

 1つ目でも触れましたが、ツッツキが非常に好印象でした。弾道が非常に低く相手に打ち込ませないツッツキがしやすいですね!この理由だけでも使ってみる価値は高いと思います!MX-Pでも感じましたが回転はかけやすいですが、回転性能は見劣りするとも感じました。ここがほしい部分だと感じましたね。ワールドラバーマーケット(WRM)さんでも、MX-Sはカットマンにオススメといったレビューがあったように思いますが、ツッツキのしやすさはかなり好印象でした。

シートが硬く、ブロックやカウンターがしやすい!

 シートが硬かったので想定してましたが、やはりブロックやカウンターはかなりやりやすかったです。前陣でも中陣でもカウンターやブロックができると思います。2つめと3つめの特徴からやはりサムソノフ選手のバックハンドのツッツキとブロックを支えているといえそうなラバーでした!シートの硬さのわりには食い込みが良いラバーのおかげでツナギもしやすくブロックに徹することのできるラバーでもあると感じましたね。

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打
 特に違和感なかったです。この段階ではディグニクスらしさもあまり感じませんでした。

ロングボールやラリーでのドライブ
 フォアでの感想は正直、攻撃力不足を感じました。ボールが浅くなりやすく、回転量も少し弱いようで、カウンターもくらいました。その分、ディグニクス05と比べて非常に扱いやすいのは良かったです。どちらかというと、相手のドライブに対してくらいついていくときに良さが出ると思います!

面を開いたドライブ
 これは良かったです。ラケットが張継科ZLCではなく、Timo Boll ALC(ティモボルALC)などのもう少し板厚のあるラケットであればさらに打ちやすいのではないかと感じました。このあたりはどちらかというとMX-PやTenergy(テナジー)らしさを感じる打球感でした。

対下回転に対するループドライブ
 悪くはないですが、良くもないと感じてしまいました。回転量が少し弱いかもしれません。多分自分が使いこなせていなくて、もっとしっかりラバー全体でくい込ませたら良いのかもしれません。シートでもとらえやすいですが、少しスポンジが柔らかくて回転をしっかり伝えるにはコツが必要と感じました。

対下回転に対するスピードドライブ
 これも良かったんですよね。回転で飛ばすというよりは弾き気味で打って入る感じでした。ディグニクス05では絶対に入らない打ち方な気がします。ディグニクスは回転をかけて飛ばさないとネットに直行するイメージです汗。

カーブ/シュートドライブ
 回転量の低さを感じました。

ブロック
 これは比較的やりやすかったです。スピードドライブに対するブロックはかなりやりやすかったですね!

カウンタードライブ
 やりやすかったです。

ストップ
 グリップするので、非常に止めやすかったです。良いですね!

ツッツキ
 こちらもグリップするので良かったです。しかし、気を抜くと軽くなりそうでしたね。

フォアフリック

フォアサーブ
 しっかり切ることができて良かったです。好感触でした!

バックハンド系

軽打
 ディグニクスらしさは、バックで使ったときに顕在化しました。シートが硬いためだと思います。

ロングボールやラリーでのドライブ
 やりやすかったです!ミートもドライブもやりやすくて非常に好印象でした。少しグリップ感が弱いのでそこは練習量が必要だと感じました。バックハンド用のラバーとしては非常に優秀なラバーだと思います!将来的にディグニクスなどの硬いラバーを使おうと思うなら、現在の本職ラバーにしても良いかなって思ったほどです。

対下回転に対するループドライブ
 少し球離れの速さを感じました。シートが硬いためでしょう。できなくはないです。

対下回転に対するスピードドライブ
 フォアで良かったのですが、バックでは難しく感じました。腕の問題だと思います。

カーブ/シュートドライブ

ブロック
 非常にやりやすかったです。回転に負けない硬さを感じました。

カウンタードライブ
 やりやすいと感じました。シートが強いからかなと感じます。

ストップ
 これも良かったです!止まりますね!

ツッツキ
 切れますね!良いです!しっかりグリップするので弾いて浮くこともなくて好きな打球感でした!今今はあつかいやすさと回転量の差を生かしたいのでRakza X(ラクザX)をバック本職としていますが、Rakza Xの課題はツッツキで、あまり質の高いツッツキにはなりにくいので、こちらから積極的に回転をかけてあげる必要性を感じました。MX-Sは若干オートに質の高いツッツキができて良かったですね!

チキータ
 やりやすいですね!素晴らしかったです!

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Tenergy 05 > Evolution MX-S ≧ Evolution MX-P

回転のかけやすさ
 Tenergy 05 > Evolution MX-S > Fastarc G-1 > V>15 Extra

スピード
 Evolution MX-P > Evolution MX-S > Tenergy 05

https://amzn.to/3n1BnCp