レビュー Jekyll & Hyde X50.0 (ジキル&ハイドX50.0)

はじめに

 先日やっと出た、Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)に続き、Jekyll &Hyde (ジキル&ハイド)シリーズ最後の1枚、Jekyll & Hyde X50.0 (ジキル&ハイドX50.0)をレビューします。
 さてさて発売を待ちに待ったJekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)は世界の両ハンド、ブラジルの至宝、Hugo Calderano (ユーゴカルデラノ)選手がパリ五輪で使用したラバーでした。XIOM (エクシオン)さんの最新ハイエンドラバー、Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)は、2024年秋からkatsuo000はさっそく使用しています。粘着らしさがあってかなり良きですね!ただ、2025年春に、硬度の異なるJekyll & Hyde C52.5 (ジキル&ハイドC52.5)Jekyll & Hyde C57.5 (ジキル&ハイドC57.5)が発売されるらしいんですよ。。。マジか!?とkatsuo000は思いましたね汗。

 メーカー公表値では、Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)が最もスピン性能が高いようですが、個人的には硬い方が回転が良くかかり好みなので、多分2025年春にはJekyll & Hyde C57.5 (ジキル&ハイドC57.5)を使っている気がしますね汗。

 さてさて、本ページのレビューするラバー、Jekyll & Hyde X50.0 (ジキル&ハイドX50.0)について確認していきたいと思います。このJekyll & Hyde X50.0 (ジキル&ハイドX50.0)、はXのついたジキハイの中では一番硬い硬度になります。50°というと、数年前は結構硬いイメージでしたが、今はそんなに硬いという気はしませんね。スピード系ラバーっぽい記述もされつつ回転量も得られる、ということで、ラバー評論家でないかぎり、 Jekyll & Hyde V52.5 (ジキル&ハイド V52.5)とどう違うの?ってなる人、結構いるんじゃないかなーと思います。発売されたとき、ラバーの公表回転性能とスピード性能もなかったこともあり、Jekyll & Hyde X50.0 (ジキル&ハイドX50.0)の少なくとも初動はあまり良くなかったんじゃないかなーと想像してます。実際に情報と貼ったラバーの感じなどから、今いまはある程度どんなラバーか把握しておりますが、情報がないとかなり冒険となるラバーでもあったと思いますね。
 よくよく考えるとVega (ヴェガ)シリーズは硬度と名前である程度どんなラバーか、使わなくてもわかるくらい、確立した地位を得たラバーだなーと思います。そして今さらですが、XIOM (エクシオン)さんのラバーにおいて、スピード系ラバー、スピード回転を両立した80の位置のラバー、回転特化のラバー、というものがないんですよね。要はButterfly (バタフライ)さんのマーケティング戦略である粒形状によるラバー性能の違いをあまりウリにしていないんです。むしろ、XIOM (エクシオン)さんは粒形状の違いを明示せず、そのかわりにあらゆる硬度の製品を出すことで痒い所に手が届く戦略なんですよね。こうすることで、自分にあう硬度が絶対にある、といえるくらいラバー種類やラバー硬度はあると思います。そして、あまり粒形状に顕著な差はないのかもしれないなー、と思いました。XIOM (エクシオン)さんのラバーは、基本硬度が硬いほど、回転もスピードも出る、基本的には80っぽいか、粘着入れば、マッド感の強い05系のラバーになっていると思います。
 今回のJekyll & Hyde X50.0 (ジキル&ハイドX50.0)は、XIOM (エクシオン)のラバーの中では一線を画しておりました。やはり弧線が低い!ボールを持ち上げても思ったよりボールが沈まずオーバー。オーバーするから低く打つと弧線が低すぎてネットミス、とそもそも表のように使った方がいいような気もするラバーでした。もちろん回転もかかるのですが、やはりミートしたときのボールの直線的なボールは魅力的でしたね。少なくともVega X (ヴェガX)とかのイメージで使うとかなり使いにくく、だからといって64系のスピードラバーという感じでもなくて、シートの硬さからEvolution MX-S (エボリューションMX-S)Evolution EL-S (エボリューションEL-S)を硬くしたようなレバーといえばいいでしょうか。軟テンション系のラバーをそのまま硬くしたような、そういったラバーがJekyll & Hyde X50.0 (ジキル&ハイドX50.0)だと思います。そして、使い心地としては、表のように使っても良いようなラバーでMaxの回転量は粘着やスピン系テンションラバーの方が高いですが、表のようにキュっと回転をかけるとツッツキもストップも質高く、ミートもできるしドライブは弧線が低いので前中陣だと相手の時間を奪える、そんなラバーだと思いますね!非常に野心的なラバーで個人的には面白いと感じました。

説明

Jekyll & Hyde series (ジキル&ハイド)シリーズ

 2022年に引き続き、XIOM (エクシオン)さんの話題の新ラバーシリーズ、大々的に宣伝されているJekyll & Hyde (ジキル&ハイド) シリーズです。2024年のパンフレットでは新発売のVega Pro Hybrid (ヴェガプロハイブリッド)などの発売もあり、Jekyll & Hyde (ジキル&ハイド) シリーズはやや大人しい感じでした。そこで2023年のXIOMさんのパンフレットからJekyll & Hyde (ジキル&ハイド) シリーズのラバー紹介を確認していきましょう。冒頭からJekyll & Hyde (ジキル&ハイド) シリーズを激しくプッシュしています!

 見開きページを惜しまずドドント3ページも使用してジキ&ハイをアピールしてますね!

2 IN 1 (Dual Max / 氷と炎の融合!)
 相反するパフォーマンスを1つのラバーに
ジキル&ハイド それは、互いに相反する要素が1つの個体に入っていることを意味する。飛び出しの速さとコントロール、スピンと打球速度は、互いに逆ベクトルの要素であり、その両方を同時に満たすラバーを作ることは難題だ。今回私たちは、ディープラーニングを基にしたCYCLOIDテクノロジーを中心に、新時代のデジタル技術を活用。これらの相反する要素を1つの調和した作品に統合し、驚くべき新商品を誕生させた。
 Jekyll & Hyde series (ジキル&ハイドシリーズ)には大きな種類としてH、V、X、Z、Cの全5種類の種類があり、さらに高度が硬いものと柔らかいものがあるようで10種類くらいを想定したラバーシリーズのようです。ただし、Jekyll & Hyde Z52.5 (ジキル&ハイドZ52.5)Jekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)はハイエンドよりのラバーであり、高額かつカスタマイズされたラバーとなっていますね。さて、各アルファベットはそれぞれ次のような意味、ネーミングになっています。各シリーズのラインナップとパンフレット情報を展開させていただきます。
 H series Hybrid (Hシリーズ): テンションと粘着のハイブリッド
 V series Drag (Vシリーズ): 最大級のスピンを生む超強力摩擦
 X series Power (Xシリーズ): 極限のドライブ攻撃のための強弾性
 Z series Custom (Zシリーズ): 世界トップレベルの選手のための特級仕様

 C series Sticky (Cシリーズ): 取り扱い簡単な新世代の中国式粘着ラバー

katsuo000の解釈は次のようになります。
 H Hybrid (ハイブリッド): 粘着シートと高弾性なスポンジ
 V Drag (ドラッグ、おそらくVはvelocity、ドラッグは補助剤的な意味合いか?): スピン系テンションで直線弾道 (80的ラバー。超スピンは粘着ラバーの方が上。Omega VII Tour (オメガ7ツアー)よりも扱いやすくてVega X (ヴェガX)よりも負けないパワーと高いスピン性能のイメージ。)
 X Power (パワー): 攻撃的な弾力とミート力 (64的ラバー。)
 Z Custom (カスタム): 国家代表級のカスタムメイドの品質をお手軽に (グルーイングしているようなイキイキした回転性能と弾力を一般普及モデルに。)
 C Sticky (スティッキー、おそらくCはChina): 使いやすい中国製粘着ラバー。

 メーカー情報によると2面性を持ったラバーシリーズになりますね。コンセプトは相反する性能を併せ持つラバーシリーズです。XIOM (エクシオン)のフラグシップともいえる安価なラバーシリーズであるVega series (ヴェガシリーズ)からトップ選手御用達のOmega series (オメガシリーズ)の橋渡し的な位置付けのラバーシリーズと、用具レビュワーゆうさんがおっしゃっていました。2024年秋冬で価格改定を実施され、Omega series (オメガシリーズ)よりもJekyll & Hyde series (ジキル&ハイドシリーズ)の方が高くなりました。ということは、もしかしたら、Jekyll & Hyde series (ジキル&ハイドシリーズ)の方が上位シリーズなのかもしれないですね。実際トップ選手が使用していることからも上位シリーズになっていくのかもしれません。このあたり、ラバーの種類が多いからこそできるのかもしれませんね。

Jekyll & Hyde H52.5 (ジキル&ハイド H52.5)
 Spin: 9.6、 Speed: 8.9、 Control: 9.0
使いやすく威力も出せる中欧ハイブリッド
 中国式の粘着ラバーと欧州式のテンションラバーを融合させたハイブリッドタイプ。使いやすいのに威力抜群で、攻守に死角のない性能を発揮。
 Jekyll & Hyde H52.5 (ジキル&ハイドH52.5)は粘着シートと高反発なスポンジをあわせていて、台上はストップなど最低限しっかり止まりながらも、下回転打ちではエゲツない快速スピードドライブが打ちやすい、そんなラバーになっています。粘着の安定感と下回転打ちのしやすさ、そしてスピン系テンションのスピードを備えたようなそんなラバーがJekyll & Hyde H52.5 (ジキル&ハイドH52.5)になります。

Jekyll & Hyde X47.5 / 50.0 (ジキル&ハイド X47.5 / 50.0) (47.5のカタログ情報)
 Spin: 9.2、 Speed: 8.4、 Control: 8.9
低弾道の連続攻撃が可能な快速モデル
 ボールのつかみと走りが両立されたコントロール性能の高いラバー。低弾道で相手コートへの到達速度が速く、相手を連打で押し込んでいける。
 本ページでレビューしているラバーはJekyll & Hyde X50.0 (ジキル&ハイド X50.0)になります。性能だけ見ると、スピードは出しやすい公表性能値でもなく、どちらかというとスピン系テンションラバーに近い印象を受けるラバーになっていますね。コンセプトとしてはスポンジを柔らかく、シートを硬くし、ミートのしやすさやスピードドライブのやりやすさ、そしてシートの硬さで得られる回転量を得るようなコンセプトのラバーだと思いますね。

Jekyll & HydeV52.5 / V47.5 (ジキル&ハイドV52.5 / V47.5) (47.5のカタログ情報)
 Spin: 8.8、 Speed: 8.5、 Control: 9.1
鋭い飛び出しと自在な弧線のハーモニー
 鋭いボールの飛び出しによる決定力と、自由な弧線を描けるスピン性能の高さが両立されたオールマイティーな1枚。Vega X (ヴェガX)の上位進化モデル。
 Jekyll & Hyde V52.5 (ジキル&ハイド V52.5)は抜群の安定感でしたね。Rozena (ロゼナ)Glayzer (グレイザー)は軽量でいて素晴らしい回転量のボールが打てるラバーですが、その分ボールの軽さや癖球が出にくいイメージがあります。つまりラリーや連打で卓球する方向に向かうイメージですね。一方でJekyll & Hyde V52.5 (ジキル&ハイド V52.5)はやはりラバーが重いので、しっかり身体を使って打つことで、ボールの威力や重さが出るラバーだと感じました。50 gを超えるラバーはやはりくい込ませた時のほんの少しの違いで回転や威力、弾道に違いが出せるイメージです。それが1球1球の違いや変化、そして癖といわれるものに変わるイメージですね。ドイツ製ラバーらしい特徴を求めるならJekyll & Hyde V52.5 (ジキル&ハイド V52.5)でしょう。

Jekyll & Hyde Z52.5 (ジキル&ハイド Z52.5)
 Spin: 9.3、 Speed: 8.9、 Control: 9.6
トップ選手に信頼される特級ハイバランス
 特別なラボでの小規模生産で丹念に作られたプレミアムラバー。正確な打球を生むバランスの良い性能で、トップ選手の多くがバック面に使用。
 Jekyll & Hyde Z52.5 (ジキル&ハイド Z52.5)はもっちもちのTenergy05という感じのラバーでした。想像以上に打球感がもちもちで、Tenergy 05 (テナジー05)と比較すると硬度は硬いので、Tenergy 05 Hard (テナジー05ハード)に似ている、と感じる人もいると思いますが、katsuo000はTenergy 05 Hard (テナジー05ハード)ほど硬いとは感じず、Tenergy 05 (テナジー05)を少し硬くして、イキイキさせたラバーのように感じました。従って「もっちもちのTenergy 05 (テナジー05)」というのが、katsuo000がJekyll & Hyde Z52.5 (ジキル&ハイド Z52.5)に冠した表現です。またOmega VII Tour i 50 (オメガVIIツアーi50)と比較するとバランスの良いラバーで、Omega VII Tour i 50 (オメガVIIツアーi50)は弾丸のようなスピード感のあるドライブが特徴的ですが、Jekyll & Hyde Z52.5 (ジキル&ハイド Z52.5)はバランス型のラバーでくい込ませやすく、弧線も強い、安定感のあるラバーだと感じました。またかなりくい込ませやすくインパクトが苦手な方にゼッサンお薦めしたいラバーでした!また何より、くい込みがいいのにシートが全く負けないっていう感じで、良いラバーだと万人が納得するラバーだと思います。

Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)
 Spin: 9.8、 Speed: 8.4、 Control: 8.9
誰もが絶賛する最新最強の微粘着ラバー
 ウーゴ・カルデラノを筆頭に、XIOM契約選手の多数がフォア面に使用。中国式粘着ラバーを凌駕する回転量と破壊力を備えた最新最強の兵器。
 katsuo000が現在フォア面にメインで使用しているラバーJekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)です。抜群の回転量が得られるラバーですね。しかも重量はOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)よりも軽くそれでいて、弾みよりも中国粘着らしさがあって、中陣から伸びるドライブが打てると感じたラバーですね。Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)もかなりいいラバーだったんですが、硬さにものを言わせているラバーでその良さを引き出すには相当なインパクトが必要になる部分もあるラバーですね。硬さで相手の回転の影響は受けにくかったりカウンタードライブがしやすかったり、回転も抜群にかかるのに弾むんで好きでしたが、中国粘着ラバーらしさはJekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)の方が上と感じ、こちらへ移行しました。VICTASさんから発売です!高いですが、かなりオススメの1枚ですね!

Jekyll & Hyde C52.5 (ジキル&ハイドC52.5)
 Spin: 9.6、 Speed: 8.2、 Control: 9.0
扱いやすくなった最新最強の微粘着ギア
 強烈な噛みつきと回転力を誇るジキル&ハイドCのトップシートに、やや柔軟なスポンジを搭載して操作性を向上。幅広いレベルに対応させた。

Jekyll & Hyde C57.5 (ジキル&ハイドC57.5)
 Spin: 9.7、 Speed: 8.5、 Control: 8.9
極めて凶暴な打球を産む最強微粘着ギア
 ボールに食いつく唯一無二の打球感、相手を恐怖に陥れる超絶ハイスピンに加え、スーパーハードなスポンジが爆発的豪速球を産むモンスター。
 公表スピン性能はJekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)に劣るものの、多分来春にはこのラバーを使っている気がしてます汗。速く使いたい。

性能値

 公表性能値を比較してみましょう。

SpeedSpinPrecision
(コントロール)
SpongePrice
(yen / without tax)
J & H C57.58.59.78.957.510,000
J & H C55.08.49.88.95510,000
J & H C52.58.29.69.052.510,000
J & H Z52.58.99.39.652.510,000
J & H V47.58.58.89.147.57,700
J & H V52.58.79.18.952.57,700
J & H X47.59.28.48.947.57,700
J & H X50.09.18.69.250.07,700
J & H H52.59.68.99.052.57,700
Omega VII Tour i509.99.99.950.0廃番
Omega VII China Guang9.09.09.555.06,700
Omega VII China Ying8.79.59.060.06,700
Omega VII Hyper9.49.69.355.06,700
Omega VII Tour9.49.39.155.06,700
Omega VII Asia9.39.29.052.56,700
Omega VII Euro8.99.08.742.56,700
Omega VII Pro9.38.79.047.56,700
Omega V Tour DF8.38.08.847.56,200
Omega V Pro8.58.08.747.56,200
Omega Asia DF8.28.28.550.06,200
Omega V Euro DF8.58.08.745.06,200
Vega Pro Hybrid8.47.48.247.55,900
Vega Asia Hybrid8.27.67.850.05,000
Vega Europe Hybrid8.07.18.445.05,000
Vega X8.08.48.447.55,000
Vega Tour7.88.08.545.05,500
Vega DEF8.27.08.057.5廃番
Vega China8.27.97.954.0廃番
Vega Japan8.07.98.048.05,200
Vega Asia DF7.87.97.542.55,000
Vega Euro DF7.98.37.837.55,000
Vega Pro8.07.27.947.55,000
Vega Asia7.97.87.347.54,800
Vega Euro7.97.08.242.54,800

 日本では、VICTAS (ヴィクタス)さんがXIOM (エクシオン)のラバーの販売元に戻りました。これに伴ったものなのか、よくわかりませんが、ラバーの性能値の記載の更新を受けています。

SpeedSpinPrecision
(コントロール)
SpongePrice
(yen / without tax)
J & H C55.08.49.88.955.010,000
J & H C57.58.59.78.957.510,000
J & H C52.58.29.69.052.510,000
Omega VII Hyper9.49.69.355.06,700
Omega VII China Ying8.79.59.060.06,700

 katsuo000が愛用していたOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)よりも、Omega VII Hyper (オメガVIIハイパー)の方が回転性能もスピードも上ですね~。続いてkatsuo000の硬度比較になります。

WeightShore aShore aShore cShore cSheet-SpongeSheet Sponge
gSheetShpongeSheetSpnoge(shore a)(shore c)
J & H X50.05131.226.341.739.84.831.92
Dignics 644532.328.448.046.73.921.33
Rakza 9493023.639.937.26.422.75
Blue Storm Z1Turbo5030.326.240.740.04.170.67
Evolution MX-S5031.327.144.740.44.174.25

 Jekyll & Hyde X50.0 (ジキル&ハイドX50.0)の硬度に注目します。ラバー重量は50 gオーバーですが、適度な硬度で特にShore Cで見ると40前後で一般的な47.5度よりもかなり柔らかいといえますね。ただシートはしっかりしていて、硬めでShore aのシート側は硬いことがわかります。つまりシートが硬く、この硬さでグリップと回転量を得ているラバーであることがわかりますね。このような指針のラバーは他社のEvolution MX-S (エボリューションMX-S)などが類似になってくると思います。Evolution MX-S (エボリューションMX-S)は、世界の壁、サムソノフ選手がバックに愛用したラバーですね。従って、Jekyll & Hyde X50.0 (ジキル&ハイドX50.0)はバックで使うのがありかもしれませんね。思ったよりも回転性能もあるラバーだったので、ミート打ちというよりドライブも意識してバックハンドで使うと良いかもしれません。

ジキハイX50.0の貼りと重量

 木材合板のラケット、TRiAD (トライアド)に貼りました。このラケットは良い木材合板なんですが、合板らしく、思い切りボールへぶつけてもカチっと感がなくしっかりボールをキャッチして放物線を描けるラケットですね。弧線がどのようになるのか確認したくて貼りました。ちなみにkatsuo000が所有しているTRiAD (トライアド)は154 x 146 mmのブレード面積と板厚5.5 mm、90 g台の重量、とかなり尖ったラケットですね。グリップがキレイなんですけど短いので、どうしても先端重心ぽくなるラケットでもあります。ラケット自体は使いにくいとかはなく、しっかりボールを掴むし、めちゃめちゃ弧線が出ますね。Jekyll & Hyde X50.0 (ジキル&ハイドX50.0)と組み合わさって、どのようなラケットになるのか楽しみながら試打しました。

Jekyll & Hyde X50.0 (ジキル&ハイド X50.0)
・Sponge厚:2.1 mm、MAX
・Spin:8.6
・Speed:9.1
・Precision (コントロール):9.2
・Sponge硬度:50
・7,000円 + 税
・67 g(切断前) → 51 g(TRiAD (トライアド): 154 x 146 mmのブレード面積に貼って)

 まずまず重たいと判断される重量ですね。フォア側にはOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)を貼っています。かなり重たいラケットになってしまいましたね汗。

Jekyll & Hyde X50.0の3つの特徴

1. 表のようなテンションラバー

 とにかく弧線が低くて扱いにくかったですね。このラバー、もしガチで使っていくなら個人的には厚ラケに近いラケットに貼ってミート打ちベースで戦術を組み立てたりすると面白いかもと思います。逆に木材系ラケットに貼ってしまうと木材系ラケットで飛距離が出づらく弧線を描こうとするのに、ラバーは直線的に飛ぼうとするので、扱いにくかったです。正直、良い組み合わせではなかったかもですね汗。あわせるなら厚ラケットととか、アウターカーボン系のラケットの方が相性が良いと思います。表らしいスポンジの柔らかさを活かしたいなら、Jekyll & Hyde X47.5 (ジキル&ハイド X47.5)と7枚合板系を組み合わせると良いように感じました。逆にJekyll & Hyde X50.0 (ジキル&ハイド X50.0)は表ラバーを使っていて、表のスポンジの柔らかさのせいで相手のボールをさばききれないと感じていたり、もっとラバーに頼らずに自分から変化をつけていきたいマニュアル感が欲しいと感じたときに選ぶと良いラバーかもしれません。個人的には野心的でどのように使ってあげるのが良いか考えていくことで今までにない卓球の門が開きそうなラバーだと思います。ただ王道ではない方向へ進みますので、ある程度覚悟をもって選んだ方が良さそうです。

2. 回転量もしっかり得られる強いシート!

 比較で出てきたラバーは軟テンション系のEvolution EL-S (エボリューションEL-S)やシートの硬さが非常に特徴的だったEvolution MX-S (エボリューションMX-S)ということで、非常にシートの硬さが特長的なラバーでした。シートの硬さでストップや強い回転のサーブやツッツキ、チキータも打てると思います。ただ弧線はEvolution MX-S (エボリューションMX-S)よりも低くこのあたりは慣れないと難しく感じるかもしれません。厚ラケットで飛距離を出してあげるとこの直線的な弾道でも入れやすくなるんじゃないかなーと思います。
 回転量はしっかり得られるラバーで弧線の低いラバーといいつつも、回転量は満足すると思います。特にシートにくい込ませたときはかなりキュっとかかります。ただシートが硬いので、シートに負けてスイングすると回転がかからないと思います。この辺りは使いこなせるか、にもかかわると思いますね。

3. ミート打ちがしやすいのに、下がってもドライブで引き返せる!

 表ラバーの最大の弱点は下がった時ですね。表を使う人は下がったらカットくらいしか打てません。これは宿命です。しかしJekyll & Hyde X50.0 (ジキル&ハイド X50.0)は、表のように使いながら下がったらドライブを打てば巻き返しは可能といえるでしょう。スポンジは柔らかめなのでくい込ませることで想像以上のエグイ回転量も期待できると思います。こういった幅を持てるという意味では、Jekyll & Hyde X50.0 (ジキル&ハイド X50.0)は面白い野心的ラバーだと思います。

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 GlayzerJekyll & Hyde X50.0Blue Storm Z1 Turbo

スマッシュやミートのスピード
 Dignics 64 Jekyll & Hyde X50.0Rasanter C53

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