Butterfly(バタフライ)

レビュー Zyre03 (ザイア03) Innovative Future Standard! (革新的次世代標準)!

はじめに

 2025年の卓球新商品の大注目のラバー、Zyre 03 (ザイア03)がやっと出ました!予約購入して早速貼って試打して、性能の高さにこんなに早くレビューを書くつもりはなかったのですが、有益なレビューを投稿できると感じたのと、この心の方がたくさんかけるんじゃないなかーと感じましたのでレビューさせていただきます!Zyre 03 (ザイア03)! 正直、このラバー、個人的にはDignics 05 (ディグニクス05)を超える世界標準となるようなラバーだと思っています。それくらいDignics 05 (ディグニクス05)よりも使いやすいと言っても過言ではないかもしれません!
 レビューに入る前に誰が使っているのか使用者を確認してみましょうか!まずは日本のエース張本智和選手ですね!ラケットをHarimoto Tomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)へ変更しバック側にこのZyre 03 (ザイア03)を使用されていますね!そして妹の張本美和選手!彼女はフォア面にZyre 03 (ザイア03)を使用されています。続いて戸上隼輔選手と宇田幸矢選手!戸上選手はアウターALCのFan Zhendong ALC (樊振東ALC)に両面Zyre 03 (ザイア03)を、宇田幸矢選手はバックにZyre 03 (ザイア03)を使用していますね。海外選手では台湾エースで中国選手とも渡り合うLin Yun-Ju (林昀儒 )選手がアウターSZLCのLin Yun-Ju Super ZLC (林昀儒SZLC)のバック面にZyre 03 (ザイア03)を使用していますね。またドイツのPatrick Franziska (フランチスカ)選手はインナーZLCのPatrick Franziska Innerforce ZLC (フランチスカインナーフォースZLC)の両面にZyre 03 (ザイア03)を使用していますね。要するにどんなタイプの選手でもそしてインナーカーボンでもアウターカーボンでも多くのプロ選手がZyre 03 (ザイア03)を使用しているのがわかります!
 ただ気を付けたいのはこのラバー、プロ仕様ではないか、そう感じさせるようなラバーでもあると思います。このあたりもレビューさせていただければと存じます!それではZyre 03 (ザイア03)のレビューです、どうぞ!

説明

Zyre 03 (ザイア03) ~つよさの形を変えていけ~

新たな視点で開発された、低く密集したツブ構造のシート。
そのイノベーションは、かつてないスピンを生み、打球の軌道を、高く深く変え、決定打も、つなぎの一打も、その質を高めてゆく。
あらゆる一打が変わる。
戦い方が増える。成長の道筋が広がる。
つよさの形がここから変わる。

ツブをとにかく低くする。
進化したシート形状技術「リコシート」。
リコシートは、「ツブを従来よりも低くし、高密度に配置」する形状技術。
ラバーのスピードおよびスピン性能を飛躍的に高め、打球にさらなる威力をもたらします。
※スピードとスピンのエネルギーの総和

ボール衝突時のエネルギーをスポンジにより効率的に伝えられるようになりました。ボール衝突時にツブが過剰に変形しづらくなることも、打球のエネルギーロスを防ぐ一因となります。
シート表面もたわみづらくなることでボールとシート表面の接触面積が増加。グリップ力が向上し、ラバー性能が進化しました。

開発コードNo.303のツブ形状
『ディグニクス05』と同程度の厚みのシートベースに従来よりも極端に低いツブを密集させた、リコシート技術による設計のツブを組み合わせました。
開発コードNo.303のツブ形状は、従来よりも直径の小さなツブをルール限界まで高密度に配置しているのが特徴。 低いツブ形状が最大限に機能し、高いグリップによる回転性能とエネルギー効率の向上で、さらなる威力を発揮します。
※ツブ形状:「直径」「高さ」「ツブとツブの間隔」などの要素で構成

低いツブが耐久性向上にも寄与
強い衝撃に対する表面強度が飛躍的に向上
密集した低いツブ構造により、ツブが倒れても表面が切れにくくなり、強い衝撃に対する耐久性が大幅に向上。バタフライ独自の試験では、『ディグニクス05』比で表面強度が約40%アップしていることがわかりました。ラケットを台にぶつけた際も、ラバーがより傷みにくくなっています。
※バタフライ独自のラバー強度試験の結果から判断。実際の打球では発生しないような強い衝撃をラバー表面の同じ位置に衝突させ続け、切れるまでの回数で比較

表面の摩耗耐久性も高くキープ
『ディグニクス05』と同じ配合技術により、同等の摩耗耐久性を実現。弾力を維持したまま柔軟性を高める独自配合は、球持ちの良さにも貢献しています。
※バタフライ独自のラバー耐久性の結果から判断

薄いシートに合わせた極厚スポンジで、最適化された反発力。

ツブを低くすることに注目した結果、シートが薄型に。その分、スポンジを厚くして、最適な反発力を確保。分厚いスポンジが打球時のボールの変形を抑え、エネルギーロスを防ぐ構造を実現しました。※『ザイア03』のスポンジ厚が2.5の場合、ラバー全体の厚みは従来の1.9(旧アツ)と、スポンジ厚が2.7の場合、ラバー全体の厚みは従来の2.1(旧トクアツ)とそれぞれ同程度です。

極厚かつ硬めのスポンジ。だけど、それほど重くない。
『ザイア03』は、薄めのシート(ゴム板状で比重が大きい)と、厚めのスポンジ(気泡を含むゴムで比重が小さい)を組み合わせた構造になっています。このため、ラバー全体の硬度が比較的低く、軽くなりやすいのが特徴です。実際に、『ザイア03』(スポンジ厚2.7)は、スポンジ硬度44と硬めのスポンジを採用しているにも関わらず、『ディグニクス05』(2.1)と比べて約1g重く、『ディグニクス09C』(2.1)と比べると約2g 軽いという結果になりました。ラバーの重量化によるスイングスピードの低下を防ぎ、組み合わせるラケットの選択肢も減らしません。

軟らかい打球感と控えめな打球音。これが新世代ラバーの心地よさ。
ツブ形状の工夫とスポンジ比率の高さにより、エネルギーロスが減少。スイングの力をより効率よくボールに伝えることができるようになりました。結果として、同じスポンジ硬度の従来ラバーよりも軟らかく感じやすいことに加え、打球音が控えめという新世代ラバーの心地よい打球体験が誕生しました。

スプリング スポンジX
ディグニクス シリーズと同性能で、ディープレッドに染められたスポンジを搭載。「変形しやすいのに弾みが良い」という相反する性質を両立。ボールをよくつかんでから跳ね返すことができるため、強いスピンとスピードを実現する超高性能を誇ります。

弧線は高く、着地は深く。スピード、スピン、そして軌道が相手を圧倒する

ラバーの特徴と活かせる打法
 カウンタードライブ
 高い弧線を描くドライブ
 鋭いツッツキ
 ハーフロングボールに対する強打
 パワフルなドライブ
 バック対バックのラリー

衝撃的な大幅進化、再び。未だかつてないスピン性能を。
『ディグニクス05』から『ザイア03』へのスピン性能向上は、かつて『テナジー 05』が『ブライス スピード』を超えて登場したときと同等レベル。ラバーの歴史に新たな転換点を刻む、圧倒的スピンの進化です。かつてない回転性能と飛距離を備えた『ザイア03』は、ラケット面を被せて打つ場面でその真価を発揮。カウンタードライブなどを多用するプロや上級者のポテンシャルを引き出します。※ いずれもラバー性能指標を基準に算出。『ブライス スピード』から『テナジー05』における進化幅は2008年当時の指標で算出。

この性能の高さは、プロのためだけではない。
 上級者・プロのみならず、中級者でもその性能を体感可能。回転をかける感覚をつかみやすく、体力に自信がなくても深く速いボールを打ち込める性能設計で、プレーのレベルアップをサポートします。

プレーヤーの願望には、革新で応える
〇シミュレーションと測定技術の進化
 コンピューターによるシミュレーション技術を活用することで、  ボールとラバーの衝突を仮想環境で再現可能となり、  実際のサンプル作成にかかる負担が大幅に減少しました。   「高性能のカギは低いツブ」  という結論に早期に到達できたのも、 この技術によるものです。 加えて、 測定技術も進歩。 測定条件がより実戦に近づき、 測定作業の効率が上昇することで、 開発期間全体の短縮が実現しました。
〇頼りにするのは選手の声
 シミュレーションと機械評価で仕様候補を絞り込んだ後、バタフライが誇る多数の世界トップの契約選手による試打を実施し、実使用時の性能を検証しました。初期段階で高く評価した選手もいれば、新しい打球感に違和感を覚え、「性能が低い」と評価した選手もいました。これらの意見を踏まえて調整を重ね、最終的にはやや硬めのスポンジ硬度44を採用。トップ選手の知見を生かした緻密な仕様設計により、ラバーの高い性能を実現しています。
〇数値と感覚値の融合
 従来は単一条件で用具性能を評価していました。しかし現在は多様な打球条件を想定した評価が可能になったため、評価性能が選手の体感に近づいてきています。契約選手へのヒアリングでは、「カウンタードライブ時にボールが落ちにくい」という点が重視されていることが判明。『ザイア03』はこれらの要望を踏まえて設計されており、カウンター時のグリップ性能が強化されました。
 たとえ数値上は高性能であっても、打球感が従来と大きく異なると選手からの高評価を得られないことがあります。そのため、スポンジ硬度の微調整などにより打球感の最適化を図る一方で、大幅な仕様変更は行わず、選手が感覚に慣れることでラバー性能が発揮され、のちに高評価へとつながるケースもあります。性能評価手法の信頼性が向上した結果、ときには選手の感覚よりも数値データを重視することで、結果的に「プレーヤーのため」の性能を実現できるのです。

プレーヤーの「願望」に応える そして新たな「願望」を生み出す
 ラバー作りのプロであり、卓球を愛するバタフライを駆り立てるのは、「今までにないものを」「世界の先端を」そして「プレーヤーを勝利へと導くより高性能なラバーを」という純粋な情熱です。
それは、ハイテンション技術を世界で初めて搭載したときも、スポンジに着目するという革新的な視座を得たときも、そして『ザイア03』を形にする日々でも、変わることなく持ち続けてきたものです。
 ラバーの進化がプレーヤーの技術向上を促し、競技の進化へとつながる。プレーヤーはさらなる飛躍を求め、用具に対する新たな願望を抱く。そして私たちは、その願望に応えるために、再びラバーを進化させる。プレーヤーとバタフライの長年にわたる「真剣勝負」が、卓球をよりダイナミックで、クリエイティブで、そして魅力的なスポーツに発展させてきました。『ザイア03』がもたらす競技の進化を期待とともに見守りながら、私たちは新たなラバーづくりを続けます。卓球の未来に欠かせない、プレーヤーの新たな「願望」を生み出すために。

’バタフライさん特設サイトより’

 素晴らしいプレゼンテーションといえる特設ページですね。Buttefly (バタフライ)さんのホームページではいつも新商品のプレゼンテーションをホームページでされていて、素敵だなーと思います。メディアを上手に使用されていて、自分が勤める会社にもまねしてほしいと感じざるを得ませんね汗。特に素晴らしいと思うのが、これは完全に個人の感想なのですが研究開発の部分ですね。シミュレーションを使う、というのはとても大切なことでタマスさんも日本企業で古い企業体質も絶対あると思うのですが、その中でも変化をしっかりと取り入れて古いやり方を抜け出し、新しい価値を世の中に提供するという点で素晴らしいと感じました。You tube情報ですが、シミュレーションによってラバーの金型を作らずして最適化が進めることができて開発が加速したそうですね!コンセプトを固めきった後だと思いますが、大変で時間がかかって難しいと想像するのが選手試打ですね。選手は試打なんかしてる暇ないってこともあると思いますので上手に選手スケジュールを確保して試打しているのだと想像します。ここの上手なフィードバックがめちゃめちゃ大変なんじゃないかと個人的には思います。おそらくベテランで確かな感覚を持つ選手に試打していただきつつ、決まったコンセプトの中で硬度を決めていくのかなーなんて勝手に想像します。

性能値

 公表性能値を比較してみましょう。

SpeedSpinArcSpongePrice
(yen / without tax)
Zyre 03881009644Open price
Dignics 0586858840Open price
Dignics 8088828640Open price
Dignics 6490798440Open price
Dignics 09C79969644Open price
Tenergy 05 Hard82969243Open price
Tenergy 0583767936Open price
Tenergy 8085737736Open price
Tenergy 6487707536Open price
Tenergy 2564768636Open price
Tenergy 1984757836Open price
Tenergy 05 FX81646532Open price
Tenergy 80 FX83616332Open price
Tenergy 64 FX85586132Open price
Tenergy 25 FX62647232Open price
Glayzer817382385,500+tax
Glayzer 09C758795425,500+tax
Rozena837075355,000+tax
Brycehighspeed925446356,000+tax

 Zyre 03 (ザイア03)のスピード性能はDignics 64 (ディグニクス64)やBryce Highspeed (ブライスハイスピード)には劣るものの回転性能は粘着性ハイテンションラバーのDignics 09C (ディグニクス09C)を超えて100!とエグイ値を出してきました。Butterfly (バタフライ)さんの性能表は硬度の影響も踏まえた性能値となっており、非常にイメージしやすいものとなっていると思います。イメージはこの数値表からつかめるのではないかと思いますね!そしてArc、つまり弧線値がDignics 09C (ディグニクス09C)と同等の96をもったハイテンションラバー!ほぼほぼDignics 09C (ディグニクス09C)の上位互換のラバー性能と言えてしまうというとんでもないラバーが発売されたということです。ここでkatsuo000のページの特徴でもある硬度計による硬度チェックです!

WeightShore aShore aShore cShore cSheet-SpongeSheet-Sponge
gsheetspongesheetspongeshore ashore c
Zyre 034832.326.843.941.45.502.50
Dignics 054734.331.350.048.22.921.83
Dignics 804733.129.548.647.73.580.92
Dignics 644532.328.448.046.73.921.33
Dignics 09C5033.431.850.849.11.581.67
Tenergy 05 Hard5035.832.647.746.93.170.75
Tenergy 054732.226.844.643.35.421.25
Tenergy 254931.625.342.838.56.334.33
Tenergy 194732.125.841.640.96.250.67
Tenergy 05 FX4628.821.437.834.77.333.12
Tenergy 80 FX4527.520.734.530.86.833.67
Glayzer4630.021.041.235.89.005.33
Glayzer 09C4826.323.340.736.73.084.00
Rozena4831.425.942.438.85.503.67

 硬度計で硬さをチェックしたら衝撃の値が出てきました!今までも季節が異なる時期に計測してもほぼほぼButterfly (バタフライ)クオリティーはさすがMade in Japanで公表値に対応する値となってきました。なので間違いはほぼないはず。従って。。。ラバー全体で見た時、Zyre 03 (ザイア03)は明らかに柔らかいラバーであることがわかりました!基本的にShore cのシート側の値が体感的な硬度と対応します。その値が6回測定の平均で43.9!Dignics 05 (ディグニクス05)で50°に対して、Zyre 03 (ザイア03)はなんと脅威の43.9°です!こりゃ柔らかいわ!もうわけわからんくらい硬度計の評価値に差があったので、これはおそらくRico Sheet (リコシート)の薄さが利いているのではないかと思いました。多分、スポンジはSpring Sponge X (スプリングスポンジX)ということですので、スポンジ硬度は硬いのだと思いますが、シートが薄いので全体の硬さが柔らかくなっているのではないかと想像します。そして何より個人的に注目したいのはShore aのシート側とスポンジ側の硬さの差が大きいことです!今回Zyre 03 (ザイア03)は5.50°という差値になりました!この値は非常に大きくTenergy 05 (テナジー05)Rozena (ロゼナ)に近い値となっています。この値が大きいと使いやすいと感じると個人的に考察しており、この値やshore cの硬度から、Butterfly (バタフライ)さんが中級者以上でも高い性能を感じられる、と宣伝してきたのではないかと感じました。これは革命的ですよ!!!

 正直にいいます、katsuo000はZyre 03 (ザイア03)へラバーを変更しました!これは素晴らしいラバーで多分新時代の世界標準 (World Standard) = Future Standard!といえるラバーになると思いました。多分2026年の全日本選手権上位ランカーの3割~5割はこのラバーを使ってくるのではないかと現時点でも想像つきます。そしてさらにスゴイこととして、まだ硬度を硬くできる伸びしろがあることですね!もうわけわからんですが、どのようなシート形状になるのかわかりませんがいわゆる粘着系のシートと組み合わせたZyre (ザイア)シリーズが期待されますね。その性能は、正直想像もつきません。。。粘着ラバーを販売する前にスピード系や中間的なラバーなどヴァリエーションの発売やスポンジ硬度を柔らかくした初中級向けラバーの発売もありそうと感じており、粘着バージョンは2027年以降ではないかと個人的に予想します。この伸びしろがあるのって、マジで怖いしスゴイですね。革新的だし卓球ラバーに対しDisclose the Worldしてきたなーと改めて感じました。ここまで人に影響力を与える会社、Butterfly (バタフライ)って凄いですね!
 ちなみにZyre (ザイア)の名前の由来はDesire (欲望)からきているそうです。Dignics (ディグニクス)の語源はDignity (尊厳)と聞きます。なかなか洒落たネーミングで素晴らしいですね!

Zyre 03の貼りと重量

 メインのZhang Jike ZLC (張継科ZLC)に貼りました。

Zyre 03 (ザイア03)
・Sponge厚:2.5 mm、2.7 mm
・Spin:100
・Speed:88
・Arc:96
・Sponge硬度:44
・Open価格
・70 g(切断前) → 48 g(Zhang jike ZLC (張継科ZLC): 157 x 150 mmのブレード面積に貼って)

 軽いですね。公表通りの重さでスゴイですね。ちなみに自分はサイドバランサー2本にサイドテープも貼っていますので、重いです。重いラケットがこのみなのです汗。

Zyre 03の3つの特徴

 最近のButterfly (バタフライ)さんのラバーの中でも1、2を争う好みのラバーでした!とにかく回転をかけにいくと良さを感じやすいラバーです。カットマンにも良いラバーなのかもしれません。フォアで軽く使ったときにものすごい弧線の高いドライブができて驚きました。Dignics 09C (ディグニクス09C)でもあんな弧線は出ないと思います汗。バックハンドであの弧線の高いドライブが打てるように練習していきたいと感じました!

1. ディグ05よりも弱い力で球を持てて上にあがる!

 まず圧倒的に弱い力で球を持てます!これ本当に凄いです。バックハンドで使っているのですが、チキータがめちゃめちゃやりやすくなりました!弱い力でもボールを擦れるのでDignics 05 (ディグニクス05)よりも圧倒的にチキータがやりやすいですね!とにかくボールが上にあがります!チキータがしやすいのでドンドン狙えると感じました。宇田幸矢選手が2025年チャイナスマッシュで快進撃と攻撃的なレシーブチキータを決めていましたがZyre 03 (ザイア03)の力も少なからず影響しているのではないかと個人的に感じましたね。
 対下回転に対するドライブもやりやすいと思います。というのは回転全振りのドライブがしやすいためでキレイに相手のコートにおさまりますね。ただ打感が確かに感じにくいのでギュって感覚が感じにくくどれくらい回転をかけたのかわかりにくいかもしれません。これは素晴らしいラバーです!

2. 粘着ラバーのような弧線と回転量!

 かけたつもりはなくても勝手にオートマ的に回転がかかってしまいます!そして凄い弧線!抗菌プラボールになって回転が本当にかからなかく感じますが、その回転の落ちを補う素晴らしい回転性能です。相手がブロックでふかすのを久々に確認できました。これぞまさに期待していた性能ですね!完全に回転に全振りしたドライブがとてもやりやすいのでループドライブの質を上げたい人にも薦めたいと感じました。
 一部のレビューでも触れられていますが、粘着ラバーに近い打感というのも感じました。球持ちが凄いのでカーテン打ちの時などにボールを持つことを意識して打つと想像以上にボールを持てる感じがありましたね。この持ち方は粘着ユーザーはかなり好みではないかと思います!

3. ミートよりも圧倒的にドライブ特化ラバー

 ここが一番難しかったのですが、スピードドライブがかなり難しかったです。厚く当てる系のドライブですね。反発力があるので、思った以上に飛距離が出やすいと感じました。フォアハンドなら使えるのかもしれないですが、バックハンドにはまだない感覚で、これから付き合って感覚を掴みたいと感じました。牽制になるようなある程度のスピード感のある面を被せたドライブはめちゃめちゃ安定するので、正直そのレベルでも自分のレベル感では十分に性能を発揮すると感じましたね。チキータ含めてスピードドライブよりも回転に寄せたドライブが効果的だと思います!

各技術レビュー

フォアハンド

軽打

ロングボールやラリーでのドライブ
 軽く使いましたがものすごい弧線が高いです。ただ自分は下からスイングしたいのですが、フォアだとオーバーミスしそうな気がしましたね。

面を開いたドライブ

対下回転に対するループドライブ

対下回転に対するスピードドライブ

カーブ/シュートドライブ

ブロック

カウンタードライブ

ストップ

ツッツキ

フォアフリック

サービス

バックハンド系

軽打
 違和感感じませんが、ボールが落ちないです。圧倒的に落ちません。やりやすいです。

ロングボールやラリーでのドライブ
 まだ試合で使えるほど慣れていませんがボールの上を捉えるイメージで安定すると感じています。そのくらいボールが落ちません。素晴らしいですね!感覚がつかめればLin Shidong (林詩棟)選手のように弧線の高いバックハンドドライブもできそうな気がしてます (正直妄想です)。

対下回転に対するループドライブ
 めちゃめちゃやりやすいです。多分Dignics 05 (ディグニクス05)よりもやりやすいと思います!弱い近田でもボールを持つのと球を持つのでラバーと接触している時間を増やしやすく回転をめちゃめちゃかけいやすいですね!この感覚をもっともっと磨きたいのと、欲張って押したりスピードを出そうとした瞬間ミスする感じはあります汗。

対下回転に対するスピードドライブ
 トライしたのですが、全然安定しなかったです。バックハンドではまだボールを沈ませる感覚がないことがうまく打てない理由ではないかなーと感じてます。つかめたらかなり凄いことになりそうではありますが、つかめない気がします。

カーブ/シュートドライブ
 チキータもいけますし、横回転の強いチキータもやりやすいですね!球をよく持つからだと思います。これチートですわ。

ブロック
 自分はやりにくさを感じませんでした。多分、スポンジが硬いので回転の影響を受けにくいためだと思います。素晴らしい!

カウンタードライブ
 やりにくかったです。弾き過ぎです汗。多分かけ返しがバランスがいいかなーって勝手に感じてます。かけ返しでも回転特化で回転だけを掛けるイメージですかね。

ストップ
 やりやすいと思います。

ツッツキ
 ツッツキの感覚が良かったです。少なくともDignics 05 (ディグニクス05)よりも飛び出しが大人しいと感じました。凄いですね。

チキータ
 チートです。このラバーはチキータめちゃしやすいです。

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 (これ以上のラバーを今のところ知りません) Zyre 03Hurricane NEO III Blue Sponge

スピード
 Brycehighspeed > Zyre 03 > Dignics 05

https://amzn.to/48l6CD7

レビュー Fan Zhendong Super ALC (樊振東SALC)

説明

 Zhang Jike ZLC (張継科ZLC)とどうしても比較したくButterfly (バタフライ)さんの樊振東ラケットシリーズのFan Zhendong Super ALC (樊振東SALC)をレビューします!世間ではZyre 03 (ザイアー03)がメチャ話題で、もちろん購入しましたがまだサラリーマンkatsuo000は打てていないです涙。そのうち試打しますので、お待ちください!このページでは、Fan Zhendong Super ALC (樊振東SALC)をレビューします!Super ALC素材のアウターラケットですね!Super ALC素材のアウターラケット、Viscaria Super ALC (ビスカリアSALC)などが販売されてから、時間も経っていますが紆余曲折を経てアウターラケットへ回帰し、いざレビューしたいと思います!個人的にはZhang Jike ZLC (張継科ZLC)と比較したいと思って購入しました。以前もZhang Jike ZLC (張継科ZLC)の素晴らしさと愛を語りました。Zhang Jike ZLC (張継科ZLC)を超える良さを感じられるのか、非常に気になりこの度Fan Zhendong Super ALC (樊振東SALC)を買ってしまいました。まずはアウターカーボンのラケット設計を確認してみましょう。

Fan Zhendong series (樊振東シリーズ)

 樊振東選手モデルのラケットシリーズの特徴は、ほぼほぼ張継科選手モデルの後継とkatsuo000は考えております。ということで実は樊振東ラケットシリーズは初購入になります。過去にはZhang Jike ZLC (張継科ZLC)Zhang Jike ALC (張継科ALC)Lin Gaoyuan ALC (林高遠ALC)などButterfly (バタフライ)さんのラケットを使ってみました。どのラケットも特徴として上板にコト材を使った硬質な打感が特徴の本格派アウターラケットシリーズになりますね。個人的には同じブレードといえど、角型のグリップのTimo Boll Spirit (ティモボルスピリット)やTimo Boll ALC (ティモボルALC)よりもグリップがつまっているので、非常に気に入っています。初めて使うとどれも硬いアウター特殊素材ラケットだと感じると思いますが個人的にはそれぞれ異なっていて差別化されています。katsuo000のイメージを記載させていただきます。

Arylate Carbon (アリレートカーボン): 最もバランスの取れたブレード。個人的には7枚合板のような板厚を感じるラケット。言い換えると相手のボールの影響を受けにくくかつマニュアルに威力が出せて、台上の繊細なタッチから中・後陣のドライブ、多少浮いたらカチコミドライブまで、上手い選手ならオールマイティに扱いやすさと威力のバランスが◎だと思います。オールラウンダーに前中後陣どこからでも攻撃的にボールを扱えるラケットだと思います!個人的には扱いやすいのですが中陣からのドライブで威力を求めるとリスクを必要と感じるのと2025年現在のプラボールではボールが揃って処理されやすくかつ回転量もスピードも最もオーソドックスで取られ慣れしていると感じます。
 Arylate (アリレート)といえばButterfly (バタフライ)の商標登録された特殊素材で、芳香族ポリエステル系の繊維だと思います。近い素材と思われるのはmizuno (ミズノ)さんのDual Web (デュアルウェブ)というポリエステル繊維ですね。木材よりもクッション性と一定の硬さのある繊維のイメージで、ボールを掴んで飛ばすことのできる特殊素材だと思います。このアリレート繊維をカーボンと一緒に編み込んだものが、未だに卓球界で主力の特殊素材であり、カーボンの硬さを補って柔軟性と球持ちを与えるALC (アリレートカーボン)になります。katsuo000も大好きな素材で、ただのカーボン繊維と比べるとドライブ強打時でも確かな球持ちとナチュラルで強い弧線を示してくれるとともに、カーボンらしいスピードと威力の出しやすさ、を有するため世界中で認められている特殊素材だと思います。他の素材と比べても高いわけでもなく非常にオススメの素材になります。katsuo000がレビューしているラケットは以下になります。
 Outer ALC
 ・Lin Gaoyuan ALC (林高遠ALC) 5.8 mm / 157 × 150 mm Koto (廃盤)
 ・Zhang Jike ALC (張継科ALC) 5.8 mm / 157 × 150 mm Koto (廃盤)
 ・Timo Boll Spirit (ティモボルスピリット) 5.8 mm / 157 × 150 mm Koto (廃盤)

Zylon Carbon (ザイロンカーボン): ALCよりもさらに弾んで直線的で密度の高い硬質な特殊素材。カーボンと異なる点はぶつけてもドライブをかけている感覚が得られる特殊繊維。Butterfly (バタフライ)のカーボンといえばTamuca5000というカチコチのカーボンがあり、このカチコチカーボンよりもドライブとか回転系の技術のやりやすさや回転のかけやすさが得られるので、特殊素材としてZLCは優れていると思います。人によってはカーボンは同じように感じる人もいるかもしれませんがALCやT5000、他メーカーのカーボンと、ZLCはかなり異なっていると感じます。最近感じるのですが、ZLCはやや早すぎて、プラボールでスピードも決定打も打ちにくくなった今こそ良い素材だと感じますね。抗菌プラボールの今だからこそ他の人よりも攻撃的なボールを求めるならZLCを選択したいところではないでしょうか。特にアウターZLCの良さはラリー戦になったときの中陣や前陣の強打で、アウターALCよりも容易に決定打が打てるところですね。また恐らくZhang Jike ZLC (張継科ZLC)Mizutani Jun ZLC (水谷隼ZLC)と同様に操作性重視の設計で板厚をかなり薄く、5.5 mmと薄い設計とすることでまるで5枚合板のような操作性のあるラケットと思います。自分が中学生まで5枚合板に近い打感のラケットを使っていたことも相まってかZhang Jike ZLC (張継科ZLC)のとっさの使いやすさは自分の体に染みついているんじゃないかと感じることが多く、今ではこのラケット以外は考えられないくらいマイラケですね。相手の回転や威力の影響は受けやすいですが、その分、板薄のおかげで飛距離が出にくいので回転をかけやすく扱いやすさが際立つので本当に愛用しています。特にフォアドライブの感覚はアウターラケットの中でもこのラケットが1番しっくりきます。
 Zylon (ザイロン)はArylate (アリレート)よりもさらに硬くてタフな繊維になります。水谷隼選手がZylon (ザイロン)とCarbon (カーボン)を編み込んだZylon Carbon (ザイロンカーボン、ZLC)を使用していて、一気に人気が出た印象がありますね。このZylon Carbon (ザイロンカーボン)は、相手のボールの回転量に押されず打ち返せるような特徴があるのに球持ちも感じられる非常に高性能な特殊素材になりますね。ただZylon (ザイロン)もタフな繊維で、Arylate (アリレート)よりもAromatic (芳香族)性高く、かつ不対電子を持つ窒素原子によって、電子の偏りを持たせているので、分子間で強固にスタックしやすい材料です。要はArylate (アリレート)繊維よりも硬く、カーボンに近い部分もあるんですね。カーボンのみのラケットと比較すると弧線を描いて球持ちを与えてくれますが、やはりカーボンに近いづいている特殊素材がZylon Carbon (ザイロンカーボン)だと思います。ALC (アリレートカーボン、ALC)を超える威力と球持ちを求めると、Zylon (ザイロン)とカーボンを編み込んだZylon Carbon (ザイロンカーボン、ZLC)が挙げられます。硬い材料は加工も大変ですのでコストが高くなり、現状価格もALC<ZLCという状況が覆ることはありませんね。katsuo000は転々として、こちらのZLCに戻ってきた感があります汗。個人的にはインナーに配したZLCインナー系のラケットはこするときと厚く当てた時の飛距離や弧線の差が大きいと強く感じ、体感的な想像よりも弾み過ぎるイメージが強く、無理となりました。個人的に使うならアウター系の方が違和感なく扱えると感じます。またZylon Fiber (ザイロンファイバー、ZLF)を配したラケットは木材系と変わらぬ球持ちと威力およびスイートスポットの拡大が計られたラケットでしたが、Arylate (アリレート)のみを採用したラケットの廃盤に引き続き、Zylon Fiber (ザイロンファイバー、ZLF)を配したラケットも廃盤になりました。過去には福原愛選手モデルのラケットとして、インナーにZylon Fiber (ザイロンファイバー、ZLF)を配したラケット、Ai Fukuhara Pro ZLF (福原愛プロZLF) (廃盤)なども販売されていました。こちらのラケットは初心者からトップ選手までカバーできるかなり良質なラケットと聞いたことがあります。katsuo000も学生時代に使っていたラケットに似ているのでZylon Fiber (ザイロンファイバー、ZLF)をもちいたラケットは好みでした。Inner Force Layer ZLF (インナーフォースレイヤーZLF)Timo Boll ZLF (ティモボルZLF)も良いラケットです。どちらもかなり扱いやすいラケットですが、少し値段が高いこともあり、また時代の流れを受け、2024年11月に廃番となりました。非常に使いやすくてオススメでしたが致し方なしかと思います。katsuo000がレビューしているラケットは以下になります。
 Outer ZLC
 ・Zhang Jike ZLC (張継科ZLC) 5.5 mm / 157 × 150 mm Koto (廃盤)
 ・Mizutani Jun ZLC (水谷隼ZLC) 5.7 mm / 157 × 150 mm Limba

Super Arylate Carbon (スーパーALC): 今回レビューするFan Zhendong Super ALC (樊振東SALC)で使用されている素材です。イメージとしてはALCよりも密度を上げたALCでALC素材の工夫でザイロンを使わずに密度や硬さを上げた素材だと思います。ALCとZLCの間に位置するような素材と認識してますし、実際どうなのか確認していきたいと思います。ラケットの板厚は5.7 mmとZhang Jike ZLC (張継科ZLC)Fan Zhendong ZLC (樊振東ZLC)よりも厚く、Lin Gaoyuan ALC (林高遠ALC)Fan Zhendong ALC (樊振東ALC)よりも0.1 mm薄く設計されています。恐らく他のアウターALCと同じようにやや7枚合板感がありつつアウターALCの打感を継承しながらも威力の出し易いラケットとなっていると想像して購入しました。今回どう出るのか楽しみですね。
 本レビュー記事のメインである、Super Arylate Carbon (スーパーアリレートカーボン、SALC)になりますね。既にViscaria Super ALC (ビスカリアSALC)というアウター配置のSuper ALC (スーパーALC)ブレードは発売となっていました。Super ALCはALCよりも弾み、ZLCよりも弧線が出るような説明で発売されているイメージです。ラケット性能表を確認しても高い反発特性があるのに、板薄にしているため、Viscaria (ビスカリア、アウターALCラケット)よりも低い振動特性を有するラケットになっています。このように反発性能と球持ちを進化させられる素材がSuper ALC (スーパーALC)ということになりそうです。そんなSALCをアウターに配し上板にコトをもちいて、ALCよりも速いスピードが得られるラケットがFan Zhendong Super ALC (樊振東SALC)になりますかね。

Cellulose Nanofiber (セルロースナノファイバー、CNF): 新たな特殊素材として登場したCNF素材は、上板に硬質な素材を使いつつも木材感の強いかなり異質な特殊素材系のラケットです。個人的には打球感は他のアウターカーボン系のラケットと同様に硬質で、木材ユーザーから移行するというよりも、アウターALCを使っていてもっと安定感と弧線が欲しい人向けのラケットだと思います。インナーカーボンユーザーは上板の硬質な打感は得手不得手が分かれるポイントではないかと想像します。カーボンのような無機質で直線性のボールではなく、速いけど弧線を描く独特のボールが特長と思います。球を持つ感覚は感じにくいのですが、上板の硬質のわりにボールをひきつけらることができるラケットで、弧線が勝手に出て安定感が非常にあがります。ただマニュアルにボールを持てないので、卓球全体がピッチ野早い連打型になりやすい気がしますね。これもハマる人とハマらない人がいるのではないかと想像します。あと打感が苦手という意見が多い印象で、先述のとおり回転をかけたと感じる球持ち感の打感は感じにくく、katsuo000も同じ印象です。上板が硬質で芯材が軽い木材のようで芯を感じにくくカーボンとも違う打感で確かに今までにない革新的なラケットと思います。アウターZLCと比較するとやはり決定打の出しやすさはアウターZLC未満で、木材感もあるけどカーボンなみの決定力も欲しい人用と思いますね。とにかく当てれば安定感が得られるのが良くて、残念ながら球の回転量が揃い易い気もします。前中陣の連打で勝負したい人が一番需要があると思いますね。このあたり好みが分かれやすそうだと思います。個人的には変化系ラバーを使う人が使いこなせれば回転を残し易く、相手のボールにも負けないんじゃないかと想像しますね。katsuo000が持っているCNFラケットはRevoldia CNF (レボルディアCNF)になります。

Super Zylon Carbon (スーパーザイロンカーボン、SZLC): 今バタフライの特殊素材の中で最も高価な素材がSZLCですね。Zhang Jike SZLC (張継科SZLC)は使ったことがないですが、Mizutani Jun Super ZLC (水谷隼SZLC)を持っているので何となく打感が想像できます。アウターZLC系のラケットを7枚合板ぽく仕上げた攻撃的なラケットがSZLC系ですね。板厚も厚くなっていて相手のボールの影響を感じにくく、かつ手の振動も抑えられているので、1球1球のボールの細かな違いを感じるとかよりもタイミングと弾みで相手のコートへねじ込みたい人向けだと思います。個人的には一般層には不要とも言えるようなかなり特殊なラケットだと思います。やはり7枚合板感が苦手ですね汗。

総括すると特殊素材の大人しいものから順番にあげると
 CNF < ALC < SALC < ZLC < SZLC
と考えていただければ良いと個人的には思います。

なおsuper ALC素材をもちいたラケットは二本目で、一本目はHarimoto Tomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)になります。Harimoto Tomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)は、非常に攻撃的なラケットでバックハンドの決定力を上げることができると感じましたが、フォアが弾むと感じ、やはり自分はフォア主戦なので諦めました。でも良いラケットでしたね。また個人的にはブレード面積の広いラケットは苦手と思っていたのですがHarimoto Tomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)は苦手とかも感じなかったのも好印象でした。フォアだけダメでそれ以外はかなり良いラケットでした!

なおFan Zhendong (樊振東)シリーズのブレード面積はZhang Jike (張継科)シリーズと同様の157 × 150 mmのレギュラーサイズになり、グリップは丸みを帯びたタイプになりますね。個人的にはTimo Boll (ティモボル)選手は大好きですがTimo Boll (ティモボル)シリーズのラケットの四角型のグリップはやや持ちにくいと感じます。昔からラウンドタイプのグリップのラケットを使っているからでしょうね。

Blade Design (ラケット性能)

 Zhendong Super ALC (樊振東SALC) 5.7 mm / 157 × 150 mm Koto

 届いたFan Zhendong Super ALC (樊振東SALC)は90 gでした。個人的に重いラケットは好きなので、好みの方向で良かったです。ラバーは現在メインで使用しているものを新しく貼りました。フォア面にJekyll &Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)を、バック面にDignic 05 (ディグニクス05)を貼りました。グルーはフォア面バック面ともにButterfly (バタフライ製)のFree Chack II (フリーチャック2)を使いました。

 フォア面Jekyll &Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)が55 g、バック面Dignic 05 (ディグニクス05)が48 gでブレード面積157 × 150 mmで、。それでも191 gで個人的には軽いので、先端にNittaku (ニッタク)製のサイドバランサーを2本 (1本で約1g増)とButterfly (バタフライ)製6 mmのサイドテープを貼って194~195 gで試打しました。

樊振東SALCの3つの特徴

張継科ZLCよりバックドライブが上にあがりやすい!

 アウターカーボンラケットでもここまで変わるのかーと思うくらい感覚が変わりました。Zhang Jike ZLC (張継科ZLC)はバックハンドがやはり難しく、チキータが本当にオーバーミスしやすいです。最近意識して練習するようになって安定してきましたが、やはり難しい。一方このFan Zhendong Super ALC (樊振東SALC)では簡単にボールがあがるんですよね!これはチキータとかバックドライブの安定感があがる!と感じました。ただし、いいのですが残念ながら威力は明らかにZhang Jike ZLC (張継科ZLC)の方があると感じました。このあたりは安定を取るか威力を取るのか、というもののようです。

フォアの打感はやはり7枚合板より!

 Fan Zhendong Super ALC (樊振東SALC)を使って一番感じたのがこの7枚合板感でした。悪くないです、むしろこれぞまさにViscaria (ビスカリア)系のアウターALCの王道!という打感に近かったです。そして自分はこの打感がやはり苦手だと感じましたね。パワーでイケるなら微妙な高さのボールも厚くあてつつ安定感をもってスピードドライブが、低いボールについては薄く当ててループドライブがそれぞれ打てるのでしょうが、自分にはそのベースが多分Zhang Jike ZLC (張継科ZLC)にあっているんですよね汗。Fan Zhendong Super ALC (樊振東SALC)だとループドライブはオーバーし、スピードドライブはオーバーかネットというのが多く、なかなき扱いにくさを感じました。ラリーでもLin Gaoyuan ALC (林高遠ALC)や最近試したArc Caster Over (アークキャスターオーバー)よりも速くて決定力があると感じました。でもZhang Jike ZLC (張継科ZLC)の方がスピードは出せて好きだと感じました。もしLin Gaoyuan ALC (林高遠ALC)などのアウターALCのスピードが遅いと感じるなら是非使ってみることをオススメします!

セカンドラケットは確定!?

 Zhang Jike ZLC (張継科ZLC)はスピード感、フォアの打感が最高ですが、やはりレシーブがやや難しいのが難点です。やはりバランスをとるならFan Zhendong Super ALC (樊振東SALC)は扱いやすく、良いラケットだし使い心地もありというのが本音ですね!

他ラケットとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Zhang Jike ZLC (張継科ZLC) > Fan Zhendong SALC > Fortius FT ver. D

スピード
 Zhang Jike ZLC (張継科ZLC) > Fan Zhendong SALC > Lin Gaoyuan ALC (林高遠ALC)

https://amzn.to/4ohJ0nF

考察 Zhang Jike ZLC (張継科ZLC)の打球感:王道ビスカリア系ブレードからインナーカーボンラケットとの徹底比較

はじめに

 ここ最近、自分の打球感覚に変化があり、以前ほどラバーの違いを敏感に感じ取れなくなってきました。その中で改めて感じたのは、「自分にはアウターZLC系のラケットが最もしっくりくる」という確信です。この記事では、これまで使ってきたラケットやラバーとの比較を通じて、現在使用中のZhang Jike ZLC (張継科ZLC)の魅力や、それに至るまでの試行錯誤についてまとめていきます。

現在の使用用具と選定理由

本職用具
 Blade: Zhang Jike ZLC (張継科ZLC)
 Fore:  Jekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)
 Back:  Dignics 05 (ディグニクス05)

 この組み合わせを選んだ最大の理由は、「低く、質の高いループドライブを安定して打てること」にあります。Zhang Jike ZLC (張継科ZLC)は硬質でありながら板厚が5.5 mmと薄く、飛距離が出過ぎない点が大きな魅力です。特に自分のように、対上回転でも下回転と似た角度でドライブするプレースタイルにおいては、回転を強くかけてもオーバーミスしにくい特性が非常に合っています!
 アウターZLCらしくスピード性能も申し分なく、「入れるだけのボール」でも鋭さが出るため、シンプルな回転作業の繰り返しでもラリーに優位性を持てる感覚があります。

Zhang Jike ZLC (張継科ZLC)の使用感と特長

  • 安定性の高いドライブ:擦る打ち方が合いやすく、弧線が低くまとまる!
  • レシーブ性能:ツッツキも切れて、チキータにも回転が乗せやすい!
  • 中陣対応力:異質選手からオーソドックスまで、中陣ラリーで繋ぎと強打のバランスが取りやすい。
  • 難点:レシーブの難しさ、相手の強打に対する守備の面。

これらの点から、「決定力と安定感のバランス」を高水準で実現しているラケットだと感じています。現在は廃盤品となってしまいましたが、後継モデルであるFan Zhendong ZLC (樊振東ZLC)の再評価を求めたいところです。

王道ビスカリア系ALCブレードとの比較

 Zhang Jike ALC (張継科ALC)Lin Gaoyuan ALC (林高遠ALC)などの「王道ビスカリア系ALCブレード」は、確かに使いやすく、何より多くの実績のあるラケットですが、個人的には物足りなさを感じました。

  • ミート寄りでないと威力が出ない
  • 回転重視で薄く当てるとミスが出やすい
  • 中陣での決定打にやや力不足を感じる

重量がある個体 (Lin Gaoyuan ALC (林高遠ALC)、91 g)は好感触でしたが、それでもやや「守備的寄り」のラケットという印象です。対してZhang Jike ZLC (張継科ZLC)は、より攻撃的で、“回転で押し込む”卓球にマッチすると再確認しました。

Vario+ ACとの比較と選別理由

 Vario+ AC (ヴァリオ+AC)は、板厚6.1 mmというやや厚めのブレードで、王道ビスカリア系(板厚5.8 mm)と比べて0.3 mm厚いのが特徴です。7枚合板ほどではありませんが、飛距離が出やすく、オーバーミスも起きやすい傾向がありました。

特筆すべきは、片面に上板コト材+アウターアラミドカーボン系構成、もう片面に上板リンバ+インナーアラミドカーボン系構成を採用した、極めてユニークなハイブリッド設計です。フォア面には威力、バック面には球持ちと操作性を求める選手にとって、攻撃的で実戦的な性能を両立した魅力あるラケットだと感じました。
 特に、バックハンドの感覚を養ううえでは非常に優れたラケットで、自分にとっても技術向上の一助となりました。ただし、強く回転をかけたときのオーバーミスや、ドライブの“沈み”の不足が徐々に気になるようになり、結果的に使用を控えるようになりました。
 良いラケットであることは間違いありませんが、使用するにはより繊細な打球コントロールと技術が求められる印象です。

インナーラケットへの挑戦と限界

 過去数年間、バックハンド改善を目的としてインナー系にも数多く挑戦してきました。
使用してきた代表的なラケット:
 ・Reinforce AC (リーンフォースAC) 板厚 6.0 mm
  ≒ Harimoto Tomokazu Innerforce ALC (張本智和インナーフォースALC) 板厚6.0 mm
  = Inner Force Layer ALC (インナーフォースレイヤーALC) 板厚6.0 mm
 ・Alnade Inner (アルネイドインナー) (Reinforce AC (リーンフォースAC)よりも弾みをおさえる5.8 mm)
 ・Virtuoso AC (ヴィルトゥーソAC) 高威力で高品質 板厚5.7 mm
 ・Ice Cream iAZX (アイスクリームiAZX) フォア面とバック面で特殊素材の異なる
 ・上板コト材系のインナーカーボンラケット
  Tornado King Power (トルネードキングパワー)
  Ma Lin Carbon (馬林カーボン) (YASAKAの名作)
  Liberta Glorious (リベルタグロリアス) (上板コト材ではないものの硬質な上板)
  Ma Lin Hard Carbon (馬林ハードカーボン)
  Maple S Inner (メイプルSインナー) (打感はコト材ほど硬くないけど回転のかかる良ブレード)
   今はArc Caster Inner (アークキャスターインナー)

 インナー×リンバ材系の特徴として、球持ちの良さ=安定感は高いものの、強打や決定打の質が落ちやすく、引きつけ→インパクトの操作が難しく感じる場面が多くありました。特に薄く当てるドライブが主体の自分にとっては、「持ちすぎて飛ばない」「打ち切るには筋力や踏み込みが必要」といった印象です。
 インナー×コト材系のMa Lin Carbon (馬林カーボン)Liberta Glorious (リベルタグロリアス)Tornado King Power (トルネードキングパワー)といったブレードも試しましたが、インナー特有の打球時の安定感と引き換えに、攻撃時の鋭さが損なわれる感覚は拭えませんでした。やはり、アウターZLC × コト材 × 薄板という構成が、今の自分には最適だと感じています。

 今最も注目しているインナーラケットは前中陣でも使えるだろうHarimoto Tomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)ですね。今後の選択肢としてはありえるのかなーと思います。使ってみた印象としては、回転をかけにくいというのが一番感じましたが、その分下がっても押し返せるラケットで、バックハンドでも得点しやすい威力を出せると感じました。回転のかけやすさと威力が担保できるならHarimoto Tomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)もかなり良いラケットだと思いますね。

今後の候補:Revoldia CNF(レボルディアCNF)とFan Zhendong Super ALC (樊振東SALC)

現在気になっているのは以下の2本です。

 Revoldia CNF(レボルディアCNF)
 ・カーボン非使用で芯の硬さがなく、弧線が自然に出る
 ・板厚5.7 mmで回転安定性が高く、細かいラリーが得意
 ・ただし、芯がない分、強打の感覚はぼやけやすいかも。ラリー重視の一本。

 Fan Zhendong Super ALC (樊振東SALC) (アウターSALC)
 ・安定感+決定力を両立できる可能性あることを期待
 ・張継科ALCよりもパワーは確実に得られるはず、あとはループドライブの質

特にRevoldia CNF(レボルディアCNF)は、ラリーの安定感を高めつつ弧線のあるドライブを打ちたい方には魅力的だと感じます。

まとめ

打球感の変化とともに、多くの用具を試してきましたが、現時点での結論は次の通りです。

  • 自分にはアウターZLC系=Zhang Jike ZLC (張継科ZLC)がベストマッチ
  • 王道ビスカリア系ALCブレードはやや守備寄りに感じる
  • インナー系は高い攻撃技術力と鍛錬と筋力が必要で、安定重視ラリー向き
  • 攻撃的な卓球を支える用具=アウターZLC × 薄板 × コト材 = Zhang Jike ZLC (張継科ZLC)

これからも用具探求は続けていきますが、同じような悩みを持つ方の参考になれば幸いです。

内部リンク紹介

Zhang Jike ZLC (張継科ZLC)ってどんなラケットか、紹介、レビューZhang Jike ZLC (張継科ZLC)

Jekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)の使用感と比較: Jekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)
Dignics 05 (ディグニクス05)の使用感と比較:Dignics 05 (ディグニクス05)

王道ビスカリア系ALCブレード:
 Zhang Jike ALC (張継科ALC)
 Lin Gaoyuan ALC (林高遠ALC)
 Timo Boll Spirit (ティボルスピリット)
 Stradivarius (ストラディバリウス)

レビュー Harimoto Tomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)

説明

 Butterfly (バタフライ)さんの期待の最新ラケット、そして張本兄妹の新しいブレード、Harimoto Tomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)をレビューします。Super ALC素材のアウターではなくインナーラケット、これは多くの卓人が待ちに待っていたやつですよね!Super ALC素材のアウターラケット、Viscaria Super ALC (ビルカリアSALC)などが販売されてから、Super ALC素材のインナーラケットが販売されなくてずっと不思議であり、待ちに待ったやつで、期待していました!パリ五輪で、メダルをとれていたらもっともっともっと売れたのかもしれません。既に発売後、欠品となって増産となった凄さは卓球界にとどろいてますね。品切れ続出ということで、日本中や世界中の卓人が張本兄妹を認めたのだと思います。katsuo000も気になって気になって仕方がなくなって買ってしまいました苦笑。まずは張本智和シリーズのラケットについて確認してみましょう。 

Harimoto Tomokazu siries (張本智和シリーズ)

 張本智和選手モデルのラケットの特徴について概説していきたいと思います。張本智和選手はButterfly (バタフライ)と契約後、Inner Force Layer ALC (インナーフォースレイヤーALC)の特注を使用していました。2018年1月の全日本選手権でジュニアに加え、絶対王者水谷隼選手に決勝で勝利し、一般優勝を決めました。Butterfly (バタフライ)では張本ラケットプロジェクト、ということで、新たなラケットシリーズの販売を企画しました。張本智和選手が選んだラケットは、使用していたInner Force Layer ALC (インナーフォースレイヤーALC)と同じ合板構成で、ブレード面積をレギュラーサイズから広くしたラケット、Harimoto Tomokazu Innerforce ALC (張本智和インナーフォースALC)になります。このHarimoto Tomokazu Innerforce ALC (張本智和インナーフォースALC)の発売に伴い、Harimoto Tomokazu Innerforce ZLC (張本智和インナーフォースZLC)Harimoto Tomokazu Innerforce Super ZLC (張本智和インナーフォースSZLC)をラインナップされました。張本智和シリーズは、全てブレード面積をレギュラーサイズの157 × 150 mmから158 × 152 mmと広く設計されています。また全てインナーカーボンのシリーズとなっており、Harimoto Tomokazu Innerforce ALC (張本智和インナーフォースALC)のブレード構成はInner Force Layer ALC (インナーフォースレイヤーALC)と、Harimoto Tomokazu Innerforce ZLC (張本智和インナーフォースZLC)のブレード構成はInner Force Layer ZLC (インナーフォースレイヤーZLC)と、それぞれ同じになりますね。変更点はグリップデザインとブレード面積ということになります。そもそも張本智和選手は、チキータと台上から前陣での攻守とカウンターが特長の選手であり、アウターカーボンよりも操作性の高いラケットを望むことがよくわかります。ブレード面積158 × 152 mmと広くしているのも、レギュラーサイズのラケットよりもさらにしなって球持ちをよくする効果があるとともにスイートスポットが広がりブロックやカウンターもやりやすくなるそうですね。しかしながら、158 × 152 mmとブレード面積が広くなることで、ラケット重量が重くなったり、切り返しが遅くなりやすくなったりとデメリットもないわけではありません。Butterfly (バタフライ)さんも、未だにInner Force Layer ALC (インナーフォースレイヤーALC)Inner Force Layer ZLC (インナーフォースレイヤーZLC)を取り扱いして、販売していることからも、ブレード面積が異なるということは、完全に異なるラケットであると認識しているのではないかと思いますね。このあたりはさすがです。続いて、各カーボン素材について確認したいと思います。

Arylate Carbon (アリレートカーボン、ALC)
 Arylate (アリレート)といえばButterfly (バタフライ)の商標登録された特殊素材で、芳香族ポリエステル系の繊維だと思います。近い素材と思われるのはmizuno (ミズノ)さんのDual Web (デュアルウェブ)というポリエステル繊維ですね。木材よりもクッション性と一定の硬さのある繊維のイメージで、ボールを掴んで飛ばすことのできる特殊素材だと思います。このアリレート繊維をカーボンと一緒に編み込んだものが、未だに卓球界で主力の特殊素材であり、カーボンの硬さを補って柔軟性と球持ちを与えるALC (アリレートカーボン)になります。katsuo000も大好きな素材で、ただのカーボン繊維と比べるとドライブ強打時でも確かな球持ちとナチュラルで強い弧線を示してくれるとともに、カーボンらしいスピードと威力の出しやすさ、を有するため世界中で認められている特殊素材だと思います。他の素材と比べても高いわけでもなく非常にオススメの素材になります。katsuo000がレビューしているラケットは以下になります。
 Outer ALC
 ・Lin Gaoyuan ALC (林高遠ALC) 5.8 mm / 157 × 150 mm Koto (廃盤)
 ・Zhang Jike ALC (張継科ALC) 5.8 mm / 157 × 150 mm Koto (廃盤)
 ・Timo Boll Spirit (ティモボルスピリット) 5.8 mm / 157 × 150 mm Koto (廃盤)
 Inner ALC
 ・Inner Force Layer ALC. S (インナーフォースレイヤーALC.S) (レビュー前)

ちなみに、一応Butterfly (バタフライ)以外のブランドではAramid Carbon (アラミドカーボン)が類似の素材といわれています。個人的には、Arylate Carbon (アリレートカーボン、ALC)よりも若干、Aramid Carbon (アラミドカーボン)の方が硬い気はしますが、引っ張り強度や物性を比較をしたことがありませんので確かなことは不明です。ついでに、他社ブランドのAramid Carbon (アラミドカーボン)系のラケットもまとめさせていただきます。執筆時 (2024年11月)にkatsuo000がメインで使用しているVirtuoso AC (ヴィルトーソAC)はAramid Carbon (アラミドカーボン)を採用したインナーラケットになりますね。Butterfly (バタフライ)以外のブランドは以下になります。
 Outer Aramid-type Carbon
 ・Tornado King Speed (トルネードキングスピード) 5.7 mm / 157 × 150 mm Limba (廃盤)
 ・Stradivarius (ストラディバリウス) 5.8 mm / 157 × 150 mm Koto?
 Inner Aramid-type Carbon
 ・Tornado King Power (トルネードキングパワー) 5.8 mm / 157 × 150 mm Koto (廃盤)
 ・Alnade Inner (アルネイドインナー) 5.8 mm / 157 × 150 mm Limba (廃盤)
 ・Reinforce AC (リーンフォースAC) 6.0 mm / 157 × 150 mm Limba
 ・Virtuoso AC (ヴィルトーソAC) 5.7 mm / 158 × 152 mm Limba
 ・Hurricane Long V (キョウヒョウ龍5) 5.9 mm / 158 x 152 mm Limba (DHS製)

Zylon Carbon (ザイロンカーボン、ZLC)
 Zylon (ザイロン)はArylate (アリレート)よりもさらに硬くてタフな繊維になります。水谷隼選手がZylon (ザイロン)とCarbon (カーボン)を編み込んだZylon Carbon (ザイロンカーボン、ZLC)を使用していて、一気に人気が出た印象がありますね。このZylon Carbon (ザイロンカーボン)は、相手のボールの回転量に押されず打ち返せるような特徴があるのに球持ちも感じられる非常に高性能な特殊素材になりますね。ただZylon (ザイロン)もタフな繊維で、Arylate (アリレート)よりもAromatic (芳香族)性高く、かつ不対電子を持つ窒素原子によって、電子の偏りを持たせているので、分子間で強固にスタックしやすい材料です。要はArylate (アリレート)繊維よりも硬く、カーボンに近い部分もあるんですね。カーボンのみのラケットと比較すると弧線を描いて球持ちを与えてくれますが、やはりカーボンに近いづいている特殊素材がZylon Carbon (ザイロンカーボン)だと思います。ALC (アリレートカーボン、ALC)を超える威力と球持ちを求めると、Zylon (ザイロン)とカーボンを編み込んだZylon Carbon (ザイロンカーボン、ZLC)が挙げられます。硬い材料は加工も大変ですのでコストが高くなり、現状価格もALC<ZLCという状況が覆ることはありませんね。katsuo000もこちらの繊維も使っていた時がありますね。個人的にはインナーに配したZLCインナー系のラケットはこするときと厚く当てた時の飛距離や弧線の差が大きいと強く感じ、体感的な想像よりも弾み過ぎるイメージが強く、使おうとおもってやめることの方が多いです。個人的に使うならアウター系の方が違和感なく扱えると感じます。またZylon Fiber (ザイロンファイバー、ZLF)を配したラケットは木材系と変わらぬ球持ちと威力およびスイートスポットの拡大が計られたラケットとなり、Arylate (アリレート)のみを採用したラケットは廃盤となって、Zylon Fiber (ザイロンファイバー、ZLF)を配したラケットが補完する形をとりました。過去には福原愛選手モデルのラケットとして、インナーにZylon Fiber (ザイロンファイバー、ZLF)を配したラケット、Ai Fukuhara Pro ZLF (福原愛プロZLF) (廃盤)なども販売されていました。こちらのラケットは初心者からトップ選手までカバーできるかなり良質なラケットと聞いたことがあります。katsuo000も学生時代に使っていたラケットに似ているのでZylon Fiber (ザイロンファイバー、ZLF)をもちいたラケットは好みです。Inner Force Layer ZLF (インナーフォースレイヤーZLF)Timo Boll ZLF (ティモボルZLF)も所有しています。どちらもかなり扱いやすいラケットですが、少し値段が高いこともあり、また時代の流れを受け、2024年11月に廃番がアナウンスされましたね。非常に使いやすくてオススメでしたが致し方なしかと思います。katsuo000がレビューしているラケットは以下になります。
 Outer ZLC
 ・Zhang Jike ZLC (張継科ZLC) 5.5 mm / 157 × 150 mm Koto (廃盤)
 ・Mizutani Jun ZLC (水谷隼ZLC) 5.7 mm / 157 × 150 mm Limba
 Outer ZLF
 ・Timo Boll ZLF (ティモボルZLF) 5.4 mm / 157 × 150 mm Koto (廃盤)
 ・Inner Force Layer ZLF (インナーフォースレイヤーZLF) 5.3 mm / 157 × 150 mm Limba (廃盤)
 ・Franziska Innerforce ZLC (フランチスカインナーフォースZLC) (レビュー前)

Super ZLC (スーパーZLC)
 水谷隼選手が日本のトップとして卓球界をけん引していた時代、水谷隼選手は、とにかく弾みをもとめていたそうです。ラケットもラバーもとにかく弾むものを求めていて、水谷隼選手はTenergy 64 (テナジー64)などのスピードを求めたラバーを使用していました。水谷隼選手には持前の早いフットワークとフィッシュとロビングがあり、その技術によってラリーを完封されます。そういった中-後陣のオールラウンダーにとっては、弾みは命だったのでしょう。そんな彼が求めた素材の一つとして、Super Zylon Carbon (スーパーザイロンカーボン、SZLC)をアウターに配したMIzutani Jun SZLC (水谷隼SZLC)が発売されました。katsuo000も持っていますが、眠っています苦笑。方向性としては、Garaydia ZLC (ガレイディアZLC)などのHinoki (ヒノキ)系厚ラケットに近い弾みをレシーブのしやすい板薄構成で再現できるようにしたラケットだと思います。ただどっしりと重く、軽快さよりも重量のある7枚合板に近いものを感じるラケットになっていると思います。
 上述の高性能なSZLCをインナーに配したラケットが、バタフライのインナーSZLC第1号である、Harimoto Tomokazu Innerforce Super ZLC (張本智和インナーフォースSZLC)になりますね。板厚6.2 mmとかなり厚い印象ですがスピード不足を補うラケットとしては優秀でトップ選手の使用も度々拝見するラケットですね。使ったことはありませんが、球持ちがありつつも、スピードが欲しい選手にはぴったりなラケットなのかもしれません。

Super ALC (スーパーALC)
 本レビュー記事のメインである、Super Arylate Carbon (スーパーアリレートカーボン、SALC)になりますね。既にViscaria Super ALC (ビスカリアSALC)というアウター配置のSuper ALC (スーパーALC)ブレードは発売となっていました。Super ALCはALCよりも弾み、ZLCよりも弧線が出るような説明で発売されているイメージです。ラケット性能表を確認しても高い反発特性があるのに、板薄にしているため、Viscaria (ビスカリア、アウターALCラケット)よりも低い振動特性を有するラケットになっています。このように反発性能と球持ちを進化させられる素材がSuper ALC (スーパーALC)ということになりそうです。そんなSALCをインナーに配することで、球持ちと弧線を得つつ、ALCよりも速いスピードが得られるラケットがHarimoto Tomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)になりますね。
 購入者のラケットを拝見してしりましたが、実は木材も絶妙に変更しているようですね。今までのインナーカーボンラケットの王道のレシピは、芯材にアユース (Ayuse)という木材を使うことが多いです。このアユース (Ayuse)の密度は0.4 ~ 0.6 g cm-3で結構硬くてハードな木材なんですね。一方Harimoto Tomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)の芯材は桐 (Kiri)をもちいているようです。側面を拝見すると他のインナーカーボンラケットと比較して芯材の部分の気泡が多く、密度が低そうなことがわかると思います。ちなみに桐 (Kiri)の密度は0.19 ~ 0.4 g cm-3とアユース (Ayuse)よりも軽い木材であることがわかります。この桐 (Kiri)はアウターカーボンの芯材によく使われる木材だったのですが、 Harimoto Tomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)では芯材にこの桐 (Kiri)を採用したというわけですね。芯材周辺の変化は、ブレードの中ではかなり軽微の印象で変わるとしたらやはり強打時や強いボールを厚くとらえた時でしょうか。正直一般層の卓人にとってはほとんどわからないレベルだと思います。しかし密度の低い木材を使うメリットとして、おそらくラケット重量を低く抑えることができることが挙げられるのではないかと予想しますね。個人的には重い方が好きなので芯材変更は少し残念かなーとも思いました。確かにラケットも軽いものがあることを聞くと芯材の変更の効果があるだろうと思います。また前陣で詰めたいと感じる選手にとってはボールとラケットがぶつかっても芯材の密度が下がることで抜けはよくなるかもしれないですね。逆に下がった時にはボールのスピードで抜いたり威力で得点するよりも、広角に打ち込んで相手を動かすようにした方がラケットの良さが得られると思いますね。

Blade Design (ラケット性能)

 Harimoto Tomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)
  ブレード厚さ: 5.9 mm
  ブレードサイズ: 158 × 152 mm
  ブレード構成: Limba (1/7) / Ayuse? (2/6) / Super ALC (3/5) / Kiri (4)
 Harimoto Tomokazu Innerforce ALC (張本智和インナーフォースALC)
  ブレード厚さ: 6.0 mm
  ブレードサイズ: 158 × 152 mm
  ブレード構成: Limba (1/7) / Ayuse (2/6) / ALC (3/5) Ayuse (4)
 Harimoto Tomokazu Innerforce ZLC (張本智和インナーフォースZLC)
  ブレード厚さ: 5.7 mm
  ブレードサイズ: 158 × 152 mm
  ブレード構成: Limba (1/7) / Ayuse (2/6) / ZLC (3/5) Ayuse (4)
 Harimoto Tomokazu Innerforce Super ZLC (張本智和インナーフォースSZLC)
  ブレード厚さ: 6.2 mm
  ブレードサイズ: 158 × 152 mm
  ブレード構成: Limba (1/7) / Ayuse (2/6) / SZLC (3/5) Ayuse (4)

 Viscaria Super ALC (ビスカリアSALC)はViscaria (ビスカリア)と比較して0.1 mm薄いブレード設計になっています。このSuper ALC仕様と同様に、Harimoto Tomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)はHarimoto Tomokazu Innerforce ALC (張本智和インナーフォースALC)よりも0.1 mm薄い5.9 mmのブレード厚さになりますね。Butterfly (バタフライ)さんのラケットは、弾む特殊素材を組み合わせるほど、基本的には板薄設計にしているようで、設計についてはブレないと感じました。ただHarimoto Tomokazu Innerforce Super ZLC (張本智和インナーフォースSZLC)だけは異常にブレード厚さが厚く、6.2 mmとかなり板厚設計となっていますね。これは中陣~後陣からでも相当なスピードと威力が出せるラケットになっていると思いますね。しかもインナーなので、台上でも多少球持ちを感じられる設計になっているのではないかと想像はします。高価で絶対に使うことはないと思うので、さすがに買いませんが。

HarimotoTomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)

 届いたHarimoto Tomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)は87 gでした。個人的には90 gオーバーくらいの重いものを期待していたのですが、やや軽かったですね汗。ラバーは現在メインで使用しているものを新しく貼りました。フォア面にJekyll &Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)を、バック面にDignic 05 (ディグニクス05)を貼りました。グルーはフォア面はButterfly (バタフライ製)のFree Chack II (フリーチャック2)、バック面はThe World Connect製のTWC Glue Feng (TWCグルーフェン)を使いました。

 フォア面Jekyll &Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)が55 g、バック面Dignic 05 (ディグニクス05)が49 gとやはり、ブレード面積158 × 152 mmと広いことで、ラバーの重量も重くなっていましたね。それでも191 gで個人的には軽いので、先端にNittaku (ニッタク)製のサイドバランサーを2本 (1本で約1g増)とButterfly (バタフライ)製6 mmのサイドテープを貼って194~195 gで試打しました。

張本インナーSALCの3つの特徴

とにかく扱いやすい!

 やはり上板Limba (リンバ)ということで、なんら違和感なく移行できました。非常に良いブレードだと思います。また初使用で違和感なくということなので、ラケットが手汗や湿気を吸えばもっと打感が柔らかくなり、ほぼ木材のようなラケットになるんじゃないかなーと感じました。また弾むんですが、他のハードな特殊素材と比較して自分のイメージしたベクトル方向へしっかりとまっすぐ飛ばせるくらい手の響きが良かったですね。ハードなラケットでは思った方向から結構ずれた方向、ベクトルへ飛び出してしまうことはよくあります。つまりブレード面積など広くて重いにもかかわらず、かなり扱えていると感じるブレードだったということです。唯一、フォアが思ったよりも飛距離が出すぎてしまいました。このあたりはラケットを変更すると生じる違和感で、1月程度使えばFixできる感覚だと思います。また試打日にそのまま試合もしましたが、オーバーと思ったボールもしっかり沈んで入っていたので、じゃじゃ馬感は全くなく想像以上に大人しいラケットでした。

バックハンドのスピードが良い!

 バックハンドの感覚がついてきて、かなり良いイメージで打てました。これはもしかしたらブレード面積が広くてより木材のように響きやすくなっていることも関わっているかもしれません。とにかく安定感があり、しかも適度にスピードも出せるので、ミスするイメージがなくてとにかく良さしかなかったですね。唯一バックの方が少し回転量が少ない気がしましたが、安定してボールは弧線を描いていたのでフォアと比べるとどうしても回転量が低い、というレベルだと思います。回転量や癖を求めるとメインで使っているVirtuoso AC (ヴィルトーソAC)の方が良かったですね。ハンガリーのOSPのラケットはとにかく詰まっていて、非常に弾むからButterfly (バタフライ)のラケットよりも板薄なのに思い切り厚く打つとめちゃめちゃ弾むんですよね。この部分は大量生産よりもハンドメイドの方が良いのかもしれません。Virtuoso AC (ヴィルトーソAC)は1本しか持っておらずしかもPing Pong Kids (ピンポンキッズ)さんで158 × 152 mmから157 × 150 mmにカットいただき小回りの効く仕様にしました。ただHarimoto Tomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)を試打して、今の自分としてはブレード面積をそこまで気にならない感じがあったので、今後ブレード面積は広いものにも抵抗なくトライしたいと感じました。家で試打していてもブレード面積の広さを感じない感覚が出てきています。唯一気になるのはHurricane Long V (キョウヒョウ龍V)のブレードのエラのはり出方ですかね。あのエラのはり出方は気になります汗。だいぶ枝葉の話が長くなりましたが、Harimoto Tomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)は何ら違和感なく扱える非常に扱いやすいラケットでバックハンドのようにぶつけやすい打ち方では弧線を描いて安定しつつスピードも求められる扱いやすさと威力を両立するラケットでした。

パワータイプの選手にはインナーALCか!?

 ボールのスピードは確実に速くなりますがやはりスピードが出て弾むということはその分ボールは軽くなりやすいということでもあります。中陣くらいから多少打点を落としてもしっかりボールを持って回転量のあるボールを打つなら、一般層ならインナーALCに準ずるラケットでも十分かもしれません。トップ層ではスピード不足となるのかもしれませんのでアウターやインナーなど種々選択肢があるのかもしれないですね。自分もどちらかというとパワータイプだと思っているので、Harimoto Tomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)はピッチと前~中陣で勝負する選手に向いていると思いますね。これはインナーZLC系のラケットにも感じていて、スピードは出るんですがパワーや回転量の怖さが減るイメージがありますね。ZLCと比較すると球持ちとパワーを与えられると思ったので好感触ですが、やはり弾む方向へ進むということで難しさもあるということを感じました。それでもかなり扱いやすく、矛盾を可能にしようとしたメーカーの努力と技術力の高さを感じました。

他ラケットとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Inner Force Layer ALC.S > Harimoto Inner SALC > Franziska Innerforce ZLC

スピード
 Franziska Innerforce ZLC > Harimoto Inner SALC > Inner Force Layer ALC.S

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レビュー Tenergy 25 (テナジー25)

説明

 Butterfly (バタフライ)さんのTenergy 25 (テナジー25)をレビューします。なかなかレビューできていなかったですね。今年の春は新商品の動向はそこまで激しくなく、試打ラバーはそこまで増えないのかなーと感じている今日この頃ですね。個人的に期待していたXIOM (エクシオン)さんの新作Omega VIII (オメガ8)シリーズの発売を楽しみにしていました。しかしながら、日本ではまだ未発売で海外か韓国など本国で、先行発売のようですね。韓国代表男子が2024年世界卓球団体で中国男子チームに肉薄しましたから韓国における卓球熱も熱くなっているのではないかと思いますね。今のうちに試打できていなかったラバーを試打しようというkatsuo000の魂胆です。
 さてさてTenergy 25 (テナジー25)ですが、知り合いの方もメインラバーで使用されていて、結構いやらしいなーと感じていました。どのようなラバーなのか実際に使ってみて把握したいと感じて、積みラバーしている山から探し出して今回試打しようと思い立ちました。このTenergy 25 (テナジー25)というラバーは、Tenergy (テナジー)を冠するラバーですが、めちゃめちゃ癖のあるラバーですね。想像以上に癖があったので、同じ裏ラバーであったとしても、試合前の段階でラケット交換時に確認したら、気にした方がいいラバーではないかと思います。粒高と同じレベルかもしれないですね。

Tenergy (テナジー)シリーズ

 久々のテナジーですね、ということでもう耳タコかもしれませんが、Tenergy (テナジー)シリーズについて説明していきたいと思います。Tenergy (テナジー)がTenergy (テナジー)たり、特徴を引き出すために忘れてはならない理由はオレンジ色のスポンジ、Spring Sponge (スプリングスポンジ)ですね。硬さの割にくい込みがよい点が特徴で、過去はButterfly (バタフライ)だけのスポンジでした。もちろん今でもButterfly (バタフライ)さんだけのスポンジなのですが、類似の性能を示すスポンジがドイツメーカーでも生産できるようになってきたと感じます。性能は類似ですが、Spring Sponge (スプリングスポンジ)でなければ再現できない点として、重量が挙げられますね。とにかくSpring Sponge (スプリングスポンジ)は軽いです!Butterfly (バタフライ)さんのラバーの特徴でもありますね。とにかく軽く、同性能の他メーカーのラバーと比較すると3~5 g程度軽いと思います。世界のトップ選手は1秒より短い時間を競う世界でスピードと威力、そしてラリーが続くようになって持久力、が問われるようになったのではないかと想像します。そんな世界で競い合うにはButtterfly (バタフライ)は1つの選択肢だと思います。一般層においてもラケット重量が軽くできる点は非常に魅力だと思いますね。現在はSpring Sponge (スプリングスポンジ)から進化したSpring Sponge X (スプリングスポンジX)を搭載するDignics (ディグニクス)シリーズが発売されて、やや存在感は減った部分があるかと思いますが、それでも一般層では存在感は健在だと思います。
 続いてTenergy (テナジー)の特徴はテンションがかかったトップシートですね。このトップシートは5種類あり、それぞれ特徴があります。

トップシートの粒形状

 テナジーはトップシートに採用している粒形状によって、それぞれのラバーの特徴がわかれます。現在までにシート形状の違いによって05、80、64、25、19と5種類が存在します。それぞれのトップシートにはそれぞれキーフレーズが付されて販売されており、「回転の05」「バランスの80」「スピードの64」「前陣の25」「パワーの19」というキーフレーズを冠されて発売されています。
 Tenergy 25 (テナジー25)のトップシートには、「開発コードNo. 25」が採用されています。台上プレーにおけるスピンやカウンタープレーにおいて優れた性能と攻撃力を示すのが特徴ですね。
 No. 051.7 mmの粒間隔が狭い。回転性能が高い。
 No. 25:2.65 mmの粒の高さが低い。台上プレーやカウンターがやりやすい。
 No. 641.7 mmの粒間隔が広い。スピード性能が高い。
 No. 1801.7 mmの粒間隔が中間。回転もスピードもバランスが取れている。
 No. 2091.5 mm粒の高さが低い。粘着力と弾みを高次元に両立する。
 No. 2191.5 mmの粒間隔が狭い。ボールをよくつかみパワーを出しやすい。
トップシートは既に200番を超え、それだけの粒形状について検討してきたことがわかりますね。上記には粒について言及していますが、粒形状には、粒の高さ、粒の太さ、粒の間隔の3つの因子があり、それらを、おそらく粒の太さだけでも0.01 mm~3.00 mm位(これだけでも300種類)でふっているんでしょうか。粒の高さ、感覚のコンビネーションがいくつあるかわかりませんが、1000種類くらいありそうですね。細かくふるよりも狙いを定めたり量産技術を考慮して狙いを定めて開発しているのだと思います。こういった検討、理系卓人のkatsuo000も是非やりたいですね~。楽しそうだなーと思ってしまいました。(苦笑)Tenergy 25 (テナジー25)はかなり初期に発売されていて、Tenergy 05 (テナジー05)とは方向性が異なるラバーとして発売されたのかもしれませんね。
 Tenergy 25 (テナジー25)はTenergy (テナジー)シリーズの中でも異色のラバーではないかと思います。まず、粒形状が極めて太く、粒が太いとされるTenergy 05 (テナジー05)の粒の太さが直径1.7 mmに対し、このTenergy 25 (テナジー25)はなんと、2.65 mmと1 mm近く厚い形状となっています。この太さは、例えばHurricane (キョウヒョウ)などの粘着ラバーにみられるような粒の太さですね。この太さによってラバーへのくい込み感が少なく、回転のかかったボールに対しても影響を受けずに打ち返すカウンターがしやすいといえるのでしょう。また腐ってもTenergy (テナジー)ですので、回転もしっかりかかると思われます。くい込ませて球をもって回転をかける、というよりは擦って回転をかける系のラバーであるといえるでしょう。

公表性能値

 Butterfly(バタフライ)さんの公表性能値 (旧と新)を示します。

 テナジー25の注目ポイントは、Tenergy 05 (テナジー05)と同等の回転性能、Tenergy 05 (テナジー05)を超える高い弧線でしょうか。逆にスピード性能はやや低いのも特徴と言えるかもしれません。スピード性能がやや低いということでトップ選手で愛用されない理由がこの部分にありますね。中陣から後陣で勝負したり、威力が出したりできないといえるのでしょう。男子トップ選手は特にドライブ主戦型が多いのでなかなか受け入れられないでしょう。

やりやすい技術

 Butterflyさんホームページ上には、各テナジーのやりやすい技術についてレーダーチャートが掲載されています。各技術のやりやすさを、モノサシで測り、その数値を下記図にしてみました。項目は
 ・ループドライブのかけやすさ
 ・スピードドライブの打ちやすさ
 ・カウンタードライブのやるやすさ
 ・台上プレーのやりやすさ
 ・ブロックのしやすさ
 ・スマッシュのしやすさ

の6つになります。個人的に重要な項目はループドライブ、スピードドライブ、台上プレー、ブロック、カウンタードライブになります。スマッシュも粘着ラバーでなければ慣れで打てるでしょう。

 このチャートを見ると、テナジー25は、Tenergy 05 Hard (テナジー05ハード)に似た部分が多く、唯一スピードドライブがやりにくいラバーといえるでしょう。Tenergy 05 Hard (テナジー05ハード)はスポンジの硬さによって近い性能が得られる一方、テナジー25はシートの硬さでその性能を出しているということで、本質的にはかなり異なると思います。

おすすめラケット組み合わせ

 メーカー推奨の組み合わせも掲載されるようになりました。こちらも掲載していこうと思います。以下全てButterflyさんホームページより引用させていただきました。

Tenergy 25(テナジー25)
 ・Jun Mizutani Super ZLC(水谷隼Super ZLC)
  相手のプレーを利用したい選手へ
 ・Inner Force Layer ALC.S(インナーフォースレイヤーALC.S)
  前陣で回転を駆使する選手へ

 テナジー25のスピード性能をSuper ZLCで補うか、回転と前陣に特化するか、という提案といえるでしょうか。特徴のあるテナジー25の特徴を補うか活かすか、の2択というのは面白いですね。個人的には特徴を活かすInner Force Layer ALC.S(インナーフォースレイヤーALC.S)との組み合わせが気になりますね。

硬度比較

 硬度計で硬さを比較しました。

WeightShore aShore aShore cShore cSheet-SpongeSheet Sponge
gSheetSpongeSheetSpnoge(shore a)(shore c)
Tenergy 254931.625.342.838.56.34.3
Dignics 054834.331.350.048.22.91.8
Tenergy 054732.226.844.643.35.41.3
Tenergy 05 Hard5035.832.647.746.93.20.8
Rozena4831.425.942.438.85.53.7
Glayzer4630.021.041.245.89.05.3

 shore aでの硬度をみると、05系のラバーと同じくらいの硬度を示していますが、shore c側で比較すると、柔らかさがよくわかりますね。ただこの硬度よりも特徴の方が尖っているので、そちらの方が気になってあまり硬度は気にならないかもしれません。

テナジー25の貼りと重量

 今回は5枚合板のVirtuoso+ (ヴィルトーソ+)にはりました。

Tenergy 25(テナジー25)
 High Tension(ハイテンション)裏ラバー
・スポンジ厚:中(1.7 mm)、厚(1.9 mm)、特厚(2.1 mm)
・スピン:11 (旧)、76
・スピード:13.25 (旧)、64
・弧線:86
・Sponge硬度:36
・オープン価格(8,900円 + 税)
・72 g(切断前) → 約49 g(Virtuoso+ (ヴィルトーソ+)に貼って)

 テナジー25はバタフライのラバーの中では重い方で、それでも40 g後半におさまる軽量なラバーになりますね。

Tenergy 25の3つの特徴

1. 全然くい込まない!くい込まないことが特徴!

 まず驚きだったのが、ドライブが全然伸びません汗。打点を落とした時なんかは顕著なんですが、くい込まないんで、全然ドライブが伸びないんですね。5枚合板ラケットで重みもあるVirtuoso+ (ヴィルトーソ+)に貼っていて、伸びがないということなんでくい込ませて伸びのあるドライブを打つことは出せないといえるでしょう。これは面白かったですね。Tenergy (テナジー)やDignics (ディグニクス)特有のボールの高く跳ね上がる伸びは、このラバーに期待しない方がいいかもしれません。むしろ、この硬さでも思い切りくい込ませてられれば、ものすごい癖球が出るのかもしれませんが、やや非現実的な気がしました。そういった癖を求めるならラケットは合板系ではなく、硬い方がいいでしょうね。SK Carbon (SKカーボン)とかが良いかと思います。とにかく、このラバーはくい込ませて打つラバーではなく、擦って回転をかける系のラバーですね。特徴から自ずと下がってくい込ませて飛ばす系のドライブはあまりむかない一方で、くい込みにくいので相手の回転にも負けず、カウンターで打ち返しもしやすいラバーでもありますね。スピンテンション系ラバーですが、スピンテンション系というより高弾性によったラバーといってもいいかもしれません。高弾性と考えてアウターカーボン系のラケットに貼っても面白いと感じます。
 またくい込まないので、厚く当てたときの球離れはかなり早くて表ラバーのような部分もありました。相手の時間を奪うこともできるんですね。昨今のハイテンションラバーとは明らかに逆ぶりしたような性能とも言えると思います。球離れの早さで攻めるのも面白いかもしれません。

2. 擦る系の打ち方で回転性能が高い!くい込ませてドライブはむかないかも。

 粘着ラバーのように粒形状が太いので、回転性能はやはり高かったです。ただこれはVirtuoso+ (ヴィルトーソ+)のおかげもありそうな気がしました。硬いラバーでシートで擦る系がもちろん良い回転量を得られる打ち方になりますね。昨今のくい込ませて回転をかける系のラバーとは、真逆のラバーなんで打ち方を変える必要を感じるかもしれませんね。擦る系なんで低くて浅いループドライブをしたいなら、かなりとてもやりやすいラバーですし、相手のドライブに対し、カウンターループドライブみたいなのもかなりやりやすいと思います。感覚を覚える意味でもいいラバーかもしれませんね。特に浅いボールを意図的に打ちたいならかなり面白いラバーだと思います。チキータも自然と浅くなるので、安定感が出ると思いますね。

3. ブロックが容易

 シートが全然変形しないので、相手の回転の影響は本当にないですね。飛距離が勝手に出すぎることもないので、ブロックは本当にやりやすいと思います。これはこれで壁や盾として使えるラバーだなーと感じました。一方で伸ばす系のアクティブブロックはくい込まないので、やりやすいかもしれませんが、ボールの伸びは得づらいと感じました。この部分が昨今の硬いラバーとは似て非なるラバーと言えそうだなーと感じました。これは唯一無二で面白いですよ。レビュワーとしてこういうラバーに出会えるのは楽しいですね。

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打

ロングボールやラリーでのドライブ

面を開いたドライブ

対下回転に対するループドライブ

対下回転に対するスピードドライブ

カーブ/シュートドライブ

ブロック

カウンタードライブ

ストップ

ツッツキ

フォアフリック

フォアサーブ

バックハンド系

軽打

ロングボールやラリーでのドライブ

対下回転に対するループドライブ

対下回転に対するスピードドライブ

カーブ/シュートドライブ

ブロック

カウンタードライブ

ストップ

ツッツキ

チキータ

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Tenergy 05 > Tenergy25 > Rasanter V47

スピード
 Dignics 05 > Tenergy25Rasanter V47

https://amzn.to/3vhs22M

レビュー Glayzer (グレイザー)

説明

 もう2024年になってしまいました。バタフライさんの2023年の大本命商品、Glayzer (グレイザー)をレビューします。Rozena (ロゼナ)が発売後、常に売れ筋ラバー上位にくい込んでいるように、Glayzer (グレイザー)およびGlayzer 09C (グレイザー09C)も売れるだろう、高性能・高コスパラバーがこのGlayzer (グレイザー)シリーズでしょうね。このラバーは、ディグニクスの廉価品ということで、性能に加え、ディグニクスのようにシートの耐久性も高く、購入後長く使い続けるという話を伺いますね。だいたい3ヵ月スパンごとにGlayzer (グレイザー)シリーズの追加発注があるそうで売れまくっているみたいですね。価格的には小-中学生でも手に入る価格体で、他メーカーは戦々恐々でしょう。実際価格、性能、そして重量の面で、多くの卓人に刺さるラバーなのは疑いようがないです。今回はDignics 05 (ディグニクス05)の廉価品であるGlayzer (グレイザー)をレビューしますので、よろしくお願いします。

『ディグニクス』の魅力をそのままに。そして、その魅力を
より多くのプレーヤーに体験してもらえるように。

その性能で、可能性を引き出せ
 スプリングスポンジXを搭載。ディグニクスシリーズの技術を用いて開発したシートを採用。そして、手に入れやすい価格設定。目指すプレーに応じて選べる2種類のラインナップ。あなたの可能性を引き出せる性能に、今、手は届く。さぁ、その手応えを、実感しよう。

威力と安定した弧線を両立するハイパフォーマンスラバー
 グレーの「スプリングスポンジX」を採用した『グレイザー』。球持ちがよく、表面の摩耗耐久性が高いシートと、スポンジ硬度38°に設計された「スプリングスポンジX」の組み合せは、打球に回転による威力をもたらすとともに、安定した弧線を描く打球を可能にします。回転を重視したパワフルな両ハンドドライブやカウンターが打てる喜びを、より幅広いレベルの選手に提供します。

ディグニクスシリーズよりも軟らかいスプリングスポンジXを採用し、使いやすさが向上
 グレイザーシリーズに採用した「スプリング スポンジX」は、ディグニクス シリーズで採用したスポンジをベースに開発したものです。

https://www.butterfly.co.jp/catalog/ または https://www.butterfly.co.jp/product/glayzer/

 ということで、Glayzer (グレイザー)の魅力は、特設サイトを読めば非常にわかりやすいのではないかと思います。バタフライさんは看板ラバーや看板製品については、特設サイトを作成してくれますので、情報も得やすいと思いますね。
特設サイト: https://www.butterfly.co.jp/product/glayzer/

メーカー公表性能

WeightSpinSpeedArcSponge
g °
Glayzer (グレイザー)4673818238
Dignics 05 (ディグニクス05)4885868840
Dignics 09C (ディグニクス09C)5096799644
Tenergy 05 (テナジー05)4776837936
Glayzer 09C (グレイザー09C)4887759542
Rozena (ロゼナ)4870837535

 公表の性能表になります。特に新しくなったバタフライさんの性能表には弧線の項目が加わり、打球点を落とした場合や中・後陣からのドライブのイメージがしやすい点は非常に良いと思います。寿命はともかく回転性能の面でなかなか素晴らしいものがあるRozena (ロゼナ)は、弧線値 (Arc)が最も低く75になっていますね。ボールが直線的になること、ブロックやカウンターなどでは相手のスピードを奪いやすいことが伺えますね。打点を落とす場合は少し上方向へスイングしないとネットにかかるかもしれませんね。Dignics 05 (ディグニクス05)はやはり弧線値 (Arc)が高いですね。弧線値 (Arc)は高いですが、それを感じられるほどのインパクトと球を持つ打ち方ができるか、がポイントですね。やはりこのラバーは扱いの難しいラバーだと思います。使いこなすとエゲつないことも事実だと思いますが。弧線値 (Arc)で注目するとやはり09CシートのDignics 09C (ディグニクス09C)Glayzer 09C (グレイザー09C)の値が目立ちますね。これらのラバーは下回転打ちまでは素晴らしいですが、ラリーになったときのボールのスピードをどのように保つかがカギなイメージです。本ページでレビューするGlayzer (グレイザー)は実はTenergy 05 (テナジー05)よりも回転値 (Spin)もスピード値 (Speed)も低い値になりますね。その代わり、弧線値 (Arc)はTenergy 05 (テナジー05)を上回るということで、Tenergy 05 (テナジー05)よりも中級者にオススメのラバーといえるでしょうね。この立ち位置ということは、ゆくゆくはTenergy FX (テナジーFX)系のラバーと競合しそうなポジションなので、もしかしたら、移行していくのかもしれませんね。個人的にもTenergy FX (テナジーFX)系ラバーのポジションがぼんやりしていると感じますし、価格に見合わないと感じてやめる人が出てくるとBryce FX (ブライスFX)などのように廃盤に向かうかもしれませんね。逆にRozena (ロゼナ)だけだった廉価版のポジションにGlayzer 09C (グレイザー09C)Glayzer (グレイザー)が加わったのはこの廉価版のポジションのラバーの種類の拡充につながりユーザー目線にたったときには嬉しいと思います。価格的にTenergy (テナジー)と冠するラバーは高すぎるから使わない、と考えた時にRozena (ロゼナ)だけだとどうしても気に入らない人がいたと思いますが、Glayzer 09C (グレイザー09C)Glayzer (グレイザー)が加わることで選択肢とカバーするラバー種類が増えたのは大きいと思います。両面テナジーがいい、という一般層は多いと思いますがそういった選手が継続的にラバーを変えることが難しくて他ブランドへ逃がさずに抱え込めるようにGlayzer (グレイザー)が加わっているイメージですかね。また柔らかさと直線性を求めるならRozena (ロゼナ)もあるので、まとまりがいいと思います。少なくとも迷ったならGlayzer 09C (グレイザー09C)Glayzer (グレイザー)、とRozena (ロゼナ)を貼れば、まー間に合うなーと思いますね。このバタフライのラバーと比較して、弧線や回転性能、その他無二の性能を有してかつコスパもある他ブランドのラバーがあまり思い浮かばないですね。特にGlayzer (グレイザー)がいいですね。いくつかある他ブランドのトップラバーを貼るか、Glayzer (グレイザー)を貼るか、迷った時にはとりあえずGlayzer (グレイザー)を選ぶってことがこれから増えそうです。使ってみた印象からもまずは安心してスイングできるのはGlayzer (グレイザー)ですね。

硬度計比較

Weightshore ashore ashore cshore cshore ashore c
gsheet sidesponge sheetsponge sidesheet-spongesheet-sponge
Glayzer4630.021.041.235.89.005.33
Rozena4831.425.942.438.85.503.67
Dignics 054834.331.350.048.22.921.83
Tenergy 054732.226.844.643.35.421.25
Dignics 09C5033.431.850.849.11.581.67
Glayzer 09C4826.323.340.736.73.084.00

 Glayzer (グレイザー)を確認すると、今まで見たことないくらいシートとスポンジの数値差が大きい結果となりました。またRozena (ロゼナ)よりも軟らかい結果となりました汗。どれも室温で測定していますので季節の影響を受けているのかもしれないですね。比較しているどのラバーよりもシート側ととスポンジ側の硬度差が高いため、これは扱いやすくて球持ちも強く感じるラバーであることが予想できました。おそらく廉価版Tenergy 05 (テナジー05)としても使えることは確実でしょうね。変わらないか、同等以上の性能とTenergy 05 (テナジー05)以上の寿命が期待できることがGlayzer (グレイザー)にはあるといえるでしょう。人によっては、違いは感じるがほとんど同じラバーとして使える、という人も出てくるのではないかなーと思いますね。これはもうこの時点でめちゃめちゃありなラバーと思います。

Glayzerの貼りと重量

 Glayzer (グレイザー)はMa Lin Carbon (馬林カーボン)に貼りました。

Glayzer (グレイザー)
・Sponge Thickness:厚 (1.9)、特厚 (2.1) mm
・Sponge硬度:38°
・Spin:73
・Speed:81
・弧線:82
・5,500円 + 税
・46 g (Ma Lin Carbon (馬林カーボン)に貼って)

 グレイのスポンジはやや玄人的な外観ですが、重量も軽いのでGlayzer (グレイザー)は脅威的ですね。これでTenergy (テナジー)級の回転性能と弾みが得られるのであれば、こりゃ使わない手はないですよね。

グレイザーの3つの特徴

廉価版Dignics 05に加え、廉価版Tenergy 05らしさもある!

 硬度計測した段階で感じましたが、Dignics 05 (ディグニクス05)の廉価版というよりも、Tenergy 05 (テナジー05)の廉価版というフレーズとして浮かびました。実際シートの粒間隔を広げているDignics 80 (ディグニクス80)Dignics 05 (ディグニクス05)と比べて使いやすく、評判のいいラバーです。Tenergy 05 (テナジー05)から移行しやすいラバーがDignics 80 (ディグニクス80)でした。硬度を柔らかくすることで、扱いやすくなり、かつシートは同等となると、Dignics 80 (ディグニクス80)よりもGlayzer (グレイザー)の方が、Tenergy 05 (テナジー05)からディグニクスらしさを求めるなら移行しやすいことになるでしょう。よりディグニクスらしい、攻撃的で高い威力を求めるのであれば、Dignics 05 (ディグニクス05)一択でしょうが、扱いの難しさを考慮すると、Glayzer (グレイザー)は非常に良い選択肢となるでしょうね。個人的には抜群の扱いやすさがありすぎて、自分としては、「これTenergy 05 (テナジー05)?」と感じるくらい球持ちを感じました。シートは05系なのでツッツキなど回転もしっかりかかるし、自分はバックハンドにはGlayzer (グレイザー)の方が安心感をもってスイングできるから練習なく試合するならGlayzer (グレイザー)がいいなーと感じました。

フルスイング時の回転量やスピードはやはり低いか!?その分オートマ感は加点!

 思い切りフルスイングしたときの感動はやはり、Dignics 05 (ディグニクス05)Dignics 80 (ディグニクス80)の方が高いと思います。一方で、特にDignics 05 (ディグニクス05)についてはかなりマニュアル感が強いラバーで自然と強烈なボールが出るというよりは使いこなして初めて強烈なボールが出る感じがDignics 05 (ディグニクス05)でしたが、Dignics 05 (ディグニクス05)と比較して、Tenergy 05 (テナジー05)によったので、オートマ感は感じられるかもしれません。くい込みも良いので自然と強烈なボールを打ちやすいのも、Glayzer (グレイザー)に軍配があがると思います。オートマ性能はディグニクスシリーズになって消えたイメージがありますが、そんなディグニクスシリーズと比べるとオートマに良いボールにしてくれる感じがあるのがGlayzer (グレイザー)といえると思います!一方で渾身のパワーでフルスイングしたときのボールの質とスピード、回転量はやはりDignics 05 (ディグニクス05)に軍配があがるでしょう。

Dignics 80よりもツッツキやストップは止めやすい!

 Dignics 80 (ディグニクス80)は使いやすくて非常に高性能ラバーで、販売も伸びていると聞きます。ディグニクスシリーズのスピン系テンションラバーの中で回転もかかって、普通に使ってTenrrgy (テナジー)シリーズよりも回転もスピードもレベルアップしたと感じるラバーがDignics 80 (ディグニクス80)だと思います。ただこのラバー、唯一台上がやや収まりにくさのあるラバーで、ナックル系のサーブに対して普通に当てると棒球になってしまいますね。この部分で止めやすさ、ストップやツッツキの質の高さを得やすいのがDignics 05 (ディグニクス05)でした。この違いはまさにシート形状の結果であると思います。より粒と粒の間隔がせまいDignics 05 (ディグニクス05)の方がツッツキやストップが止めやすく、質の高いボールを送りやすいと思います。もちろん水谷隼選手のように技術とブロッキングのレベルの高さでレシーブストップやレシーブ台上を補うことでラバーの難しさを補う戦略もありだと思いますが、ストップなどの台上技術のやりやすさを求める場合は、Dignics 80 (ディグニクス80)は選択肢として、少し考えてしまうラバーではないかと思いますね。そこに新しい選択肢としてGlayzer (グレイザー)が加わったことは大きいと思います。やはりツッツキやレシーブはしっかり止まりますし、回転もかかるので多少浮いても相手のミスも期待できる高い質を得やすいのがGlayzer (グレイザー)でした。くい込みの良さは相手の回転の影響の受けやすさも受けやすいので、上書きのしやすさではやや心もとないかもしれませんが、相手の回転にあわせつつ回転を上乗せするのであればGlayzer (グレイザー)は良い選択肢だと思います!これはありですわ!

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打
 特に気になりませんでした。

ロングボールやラリーでのドライブ

面を開いたドライブ

対下回転に対するループドライブ 

対下回転に対するスピードドライブ

カーブ/シュートドライブ

ブロック

カウンタードライブ 

ストップ

ツッツキ 

フォアフリック

フォアサーブ

バックハンド系

軽打
 バックで使った印象として、Dignics 05 (ディグニクス05)よりも硬さで落ちる印象は少なかったです。硬度以上にくい込ませやすいと感じると思います。 

ロングボールやラリーでのドライブ
 ラリー時はボールを持てるので、当てるだけなら安心して相手コートに入れやすいと思います。回転のかかるラバーなので少しでも回転をかけたいと思った時にかけやすいラバーだと思います。 

対下回転に対するループドライブ
 やりやすいですが、やや回転量は低い気がしました。自分の腕の低さによるかもしれません。 

対下回転に対するスピードドライブ
 打ちやすかったです。

カーブ/シュートドライブ

ブロック
 違和感なくブロックできました。 

カウンタードライブ

ストップ
 よくとまりました。

ツッツキ
 きれますね。

チキータ
 かなりやりやすかったです。しっかりくい込むのと、多少一歩目が出遅れてしまっても大雑把に振って相手のコートに入れることができると感じました。ただ使い込むことで雑な処理になりやすくなりそうなので、あまりオススメはできないかもしれないです。

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Dignics 80 (ディグニクス80) >≧ Glayzer (グレイザー) > Tenergy 80

スピード
 Dignics 80 (ディグニクス80)Glayzer (グレイザー) > Tenergy 05 FX

https://amzn.to/47t04hG

レビュー Timo Boll ZLF (ティモボルZLF)

説明

 Timo Boll (ティモボル)シリーズ、といえばやはり名作Timo Boll Spirit (ティモボルスピリット)の派生であるTimo Boll ALC (ティモボルALC)が有名ですね。Timo Boll ALC (ティモボルALC)は誰もが一度は使ってみようと考えるラケットではないかと思います。そんなTimo Boll (ティモボル)シリーズのラケットから、本ページではややマイナーなTimo Boll ZLF (ティモボルZLF)を試打しましたので、紹介させていただきます。個人的にはかなり良いラケットで、昨今弾むラバーが多いですが、そんな弾むラバーとあわせても打球感をしっかり感じられるラケットだと思います!

 Timo Boll ZLF (ティモボルZLF)は現在販売されているTimo Boll (ティモボル)シリーズの中では、トップラインの1本といえるかと思います。ティモボルシリーズをまとめると次のようになりますね。

Timo Boll ALC (ティモボルALC): 上板コト材、アウターALC、板厚 5.8 mm
 Timo Boll 30th Anniversary: Timo Boll ALCと同じブレード、G-FLESSグリップ
Timo Boll ZLC (ティモボルZLC): 上板コト材、アウターZLC、板厚 5.5 mm
Timo Boll ZLF (ティモボルZLF): 上板コト材、アウターZLF、板厚 5.4 mm
Timo Boll TJ (ティモボルTJ): 10~13歳向け、3枚合板+カーボン、板厚 5.2 mm
Timo Boll CAF (ティモボルCAF): 3枚合板 + Control assited Fiber (CAF)、板厚 5.7 mm

 Timo Boll TJ (ティモボルTJ)とTimo Boll CAF (ティモボルCAF)についてはあまり情報がないのでわかりません。残る3種のラケットTimo Boll ALC (ティモボルALC)、Timo Boll ZLC (ティモボルZLC)、Timo Boll ZLF (ティモボルZLF)は、上板にコト材を使用し、アウター特殊素材5+2枚構成のラケットであり、ブレードサイズは157×150 mmの標準ブレードサイズ、グリップはスクェア (四角形)タイプの形状で内部は空洞の先端重心タイプのラケットになりますね。

Timo Boll (ティモボル)ラケット (ALC、ZLC、ZLF)の共通点
 ・板厚が6 mm未満の薄いブレード
 ・上板にコト材 (Koto)
 ・アウター特殊素材5+2枚構成のラケット
 ・標準ブレード面積 (157×150 mm)
 ・スクェア (四角形)タイプ/空洞 (先端重心)グリップ

上板にコト材
 上板にコト材を使用するラケットはアウター特殊素材ラケットに多いです。コト材はインナー特殊素材ラケットの上板によく使用されるリンバ (Limba)材と比べると、密度、重量が大きくて硬いといわれる木材になりますね。katsuo000が感じるコト材のメリット/デメリットは次のようになると思います。 
 メリット: 球持ちを感じつつ強い回転量と高い球質を得やすい木材
 デメリット: 硬いために人によっては球持ちを感じにくく、球離れも早いと感じやすい

アウター特殊素材5+2枚構成
 アウター特殊素材となるとやはり特殊素材の硬さが全面に出てくるラケットになりますね。特殊素材にどの素材を使っているか、によって弧線の出方と球のスピードは変わります。ALCはやはり弧線とスピードのバランスが高くてカーボンでなければ得られないスピードが得られつつ球を持ち弧線も描いてくれる素材になります。ZLCはALCよりもさらにスピードが出てカーボン素材だけの板よりも球持ちを感じやすい素材になります。ZLFは木材らしい弧線にプラスαのスピードがある素材でやはり大人しくなりますがその分強い弧線は安心感も強い素材だと思います。

標準ブレード面積 (157×150 mm)
 個人的に標準ブレード面積のラケットの方がバックハンド系の技術が非常にやりやすいと感じます。一方最近流行りの158×152 mmのブレード面積を持つ張本智和モデルのラケットは、ラケット重量が重く先端重心になりやすく、威力が出しやすく、かつスイートスポットが広くてブロックがしやすいラケットになると思います。ただしブレード面積は好みだと思いますし、個人のフィーリングで選ぶことが大切だと思います。個人的にはブレード面積の広いタイプのラケットは好みではないので、そのタイプのラケットはあまり試打することはありません。

スクェア (四角形)タイプ/空洞 (先端重心)グリップ
 グリップ形状は人によってかなりこだわる人もいるものだと思います。個人的にはあまりグリップの好みはなくてあまり良いとも悪いとも感じませんでした。全国レベルの選手やコーチの方の中にはグリップ形状にかなりこだわりがある人が多いイメージで、グリップがあわないから使わないという言葉も聞いたりします。スクェアタイプのグリップは水谷隼選手も好んだグリップですね。
 空洞タイプのグリップでは、軽くなり重心が先端にきて回転が自然とかかりやすかったり威力が出しやすかったりするのが特徴だと思います。この変化はTimo Boll (ティモボル)シリーズのラケットから樊振東 (Fan Zhendong、ハンシントウ)シリーズのラケットへ移行したりするときに感じやすいと思いますね。つまりTimo Boll ALC (ティモボルALC) ⇔ Fan Zhendong ALC (樊振東ALC)と移行するときに感じやすいと思います。個人的にはZhang Jike ALC (張継科ALC)などの空洞ではないとされるラケットの方が好みではあります。

 本ページのTimo Boll ZLF (ティモボルZLF)は木材の弧線の強さとTimo Boll (ティモボル)シリーズの良さ球持ちと強い回転量を感じられるラケットといえるでしょう。

Timo Boll ZLF (ティモボルZLF)

 届いたTimo Boll ZLF (ティモボルZLF)は標準的な重量でした。またスクェア (四角形)のフレア (FL)グリップを初めて使ってみましたが非常に使いやすいと感じましたね。スクェア (四角形)のストレート (ST)グリップとはまったくもって異なるフィーリングでした。ラバーはいつも通り、Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)Dignics 05 (ディグニクス05)を貼らせていただきました。

 正直、一時期メインで使っていました。というのは、最近オーバーミスが多いので、弾みを落としたくてアウターからインナー、インナーからついにアウター繊維系へと興味が移った結果ですね汗。打球感も良くて一発で気に入りました。

Timo Boll ZLFの3つの特徴

上板硬めなのに強い弧線を感じられるアウター繊維系ラケット!

 このラケットに求めていたのは、自分が中学生のときに使用していたBISIDE (バイサイド)というアウターアリレートラケットのような打球感を期待して購入しました。期待通りの打球感でまるで昔から使っていたかのような変になじみを感じさせるラケットでした。とにかく弧線を強く作ってくれますね。弧線が強いので安心して強いボールを打てると感じられるラケットでした。

球持ちと強い弧線が安心感を与えてくれるブレード

 上板コト材でアウター繊維素材のブレード構成、板厚5.4 mmと、とにかく球持ちが強いと想像できるラケットです。硬いプラボールに対しても弱いタッチで強い弧線を与えてくれるブレードでした。手打ちでも弧線を描くので、半粒や変化形のラバーを使っている人のボールを打つときも安心してボールを台に入れることができると感じました。慣れ親しんだ打球感というのもあるのかもしれませんが、弧線が強いので、強く打ってもしっかり弧線を描いて相手のコートに沈んでくれると感じさせるブレードだと思います。良いラケットだと改めて感じました。

バックハンドも振り抜きやすく、つなぎの質がとにかく高い

 86 gの重量で標準よりやや軽い個体といってもいいと思います。フレア (FL)グリップでブレード面積も標準なのでバックハンドを打つときはかなり振り抜きやすくて、かなりバンバン打てると感じました。また弧線を描きやすいというのは強い回転をかけられることよりも、つなぎのボールの質を高くしやすいと感じました。もちろんラリーは続きやすくなる傾向になりますが、硬質プラボールになってラリーはどんどん長くなる傾向にありますので、長いラリーは必然といえるのかもしれません。その中で球質を落とさずにボールをつなぐことができることは、試合でも重要な要素だと感じさせてくれるラケットでした。

他ラケットとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Virtuoso+ > Timo Boll ZLF > Fortius FT

スピード
 Fortius FT ver. D > Timo Boll ZLF > Virtuoso+

 

Dignics 05 (ディグニクス05)の難しさと魅力とは

最先端にして新「世界標準」!

 日本トップ選手が選ぶDignics 05 (ディグニクス05)について、結構使い込みましたので改めて深堀するような記事を書きたいと思い立ちました。今や、張本智和選手、戸上隼輔選手、中国選手を脅かす中華台北の林昀儒 (Lin Yun-Ju)選手と現日本男子のトップ選手から世界トップ選手までが使用するラバーであり、Tenergy 05 (テナジー05)の「世界標準」から新たな新「世界標準」と呼ばれるべきラバー、それがDignics 05 (ディグニクス05)ではないかと思います。トップ選手が使用することから、ラバーの性能は折り紙付きであることは明らかですが、一般卓人にとっては、扱いが難しいことでも結構有名なラバーではないかと思います。なぜ難しいのか、を表現するのは容易ではないですが、katsuo000が感じたことについて、綴らせていただければと思います。

Dignics 05はミート系の技術は向いていない

 まずDignics 05 (ディグニクス05)を使うときに気をつけるべきポイントは、ミート系の技術に向いたラバーではないことです。もちろんセンスのある方は関係ないのかもしれませんが、少なくともミート系で使おうとするとボールが暴れる、とkatsuo000は感じました。フォアで使っていたとき、あまりにも弾むのでミート気味に使って中陣から強打しようとしたことは何度かありますが感覚のあるフォアでも安定しませんでした。ドライブのときよりもボールの飛距離が出すぎてオーバーミスすることが多く、オーバーを意識して低く打つとネットに直撃しました。ディグニクス系のラバーはとにかくボールの弾みが尋常ではなくて、まさに「グルーしたような」レベルの弾みを示してくれます。しかしながら、その分扱いが本当に難しいと思いますね。ただ弾むだけであれば感覚があればある程度感覚でおさめられるかもしれませんが、昨今流行りの板薄のラケットを使うとラケットがしなるので、ボールのスピードや回転にも左右されやすくて、余計にミートには向かないなーと感じました。これが木材系の板厚ラケットやカーボン入りの板厚ラケットであると、ミートの感覚も変わってくると思いますが、板薄ラケットにあわせるとミートは神業的なレベルに至っているように思います。そしてミートで使うならもっと別の選択肢もあるようにも思いますね。相手の回転の影響を受けにくいラバーの方がミートには適していてやりやすいと感じるでしょう。例えばDignics 64 (ディグニクス64)などがやはり直線的でミート打ちには期待が持てると思います。このラバーでミートをするのはやはり個人の感想ではありますが、ロビングに対するスマッシュを除いて、ラバーの良さを引き出しにくい結果になると思います。

Dignics 05の打球感は球持ちを感じにくい?

 打球感覚についてがやはりトップ選手でも使用する人と使用しない人を分ける部分ではないかと想像している部分になりますね。正直初めて使うときは、球を持つくらいしっかりくい込ませようとしても、くい込ませる分弾みも強くなりやすいので「球を持つ」前に飛び出してしまうような打球感で球持ちを感じづらいと思います。この球持ちを感じにくいという点がトップ選手の人には難しいと感じさせるのではないかと勝手に想像している部分ですね。一方で無二のラバーでもあり、使いこなせるのであれば中国選手にも必殺のラバーになるようで、それを体現しているといえるのが張本選手や林昀儒 (Lin Yun-Ju)選手だと思います。

Dignics 05は回転をかけドライブするためのラバー

 では、Dignics 05 (ディグニクス05)はどのような技術にもってこいなのか、それはやはり回転をかける技術で非常に優れた性能を示すラバーだと思います。ただし、これも上手な人が使って初めて使いこなせるラバーだと思います。フォアで使っていたときも使い方を掴むために相当打ち込みんで、回転をかけることでスピードドライブが安定すると感じたときに初めて良いと感じました。そのドライブのためには相当なインパクトと準備が必要で大きなラリーなら魅力的ですが、レシーブや台上ではやはり難しさの方が目立つとも感じました。練習のやりこみでもちろん使いこなせるかと思いますが、やはりレシーブはオーバーミスが目立ちとにかく悩まされましたね。難しい要因はとにかく弾むことで、弾むのでボールが引き込めるときは上書きでなんとかおさまりが良いのですが、台上のボールになると引き込みにくくて上書きが難しくなる印象です。ツッツキやストップ、チキータなどの技術含めて小手先ではなく、少なくとも体幹を使って身体で打つようなイメージで初めて安定感が得られるようなラバーだと思いますね。レシーブなどは特に小手先で打とうとしてしまう部分が自分にはあり、また身体を使いすぎると角度を間違えるとオーバーが増えてしまい、ということで難しいと感じました。良いときは本当に良いのですが、良いボールとして相手コートに入るときとミスするときが紙一重のような状態で、やはり練習でいい状態を維持しないといけないと感じさせられました。

Dignics 05は唯一無二のドライブが打てるラバー

 もちろんめちゃめちゃ良いときはとことん良くて、フォアドライブ、バックドライブやチキータ、ツッツキ、ストップもかなり回転がかかって、卓球の質が一段あがるような素晴らしいラバーだと思います。特に前・中陣からネットスレスレのスピードドライブがガンガン打てて、めちゃめちゃ安定する、そんなイメージがあります。良いときはとことん良いラバーであるのは間違いないです。特にエグいのがブロックやかけ返し、カウンターなどで、感覚がついてくるようになるとかなりやりやすいと感じると思います。感覚にもよりますがブロック系は、やはりあまりミート気味に当てると落ちやすく、しっかりボールを持つような、ナチュラルに回転をかけるような打ち方が安定感が出るのですが、その感覚を得るまでにkatsuo000はかなり時間がかかったと思います。ブロックに回ってもやり返せる、ある意味盾でもあり矛にもなる、後の先を狙える最強無二のラバーではないかと思います。相手のドライブに対してもボールを持つことでかけ返し系のブロックやカウンターもやりやすくて安定すると感じると思います。このあたりもまさにドライブや回転をかけることに非常に適したラバーであることを感じさせるラバーだと思いますね。使いこなした時のラリーの安心感やエグさは無二のラバーであり、そのパフォーマンスは中国選手も恐怖するレベルなのだと個人的には思います。

Dignics 05をオススメする選手はどんな選手か?

 使いこなせるかどうかのポイントの最後の部分は、非常識なまでにラケット角度を寝かして、ラバーを信じて?あるいは感覚を信じて?ドライブ回転をかけに行けるかどうか、にかかっているような気がします。チキータに行くときなども相当寝かせるイメージです。katsuo000の言葉で申し上げると、どこまでラバーを信じられるか、「絶対落ちるでしょ?」って角度で打って入ってしまうのがDignics 05 (ディグニクス05)というラバーだと思います。

 個人的にオススメする選手は、長くこのラバーと付き合おう、と思える選手だとkatsuo000は思います。やはり非常識なボールが入るようなラバーなのでその感覚、センスをすぐにつかめる天才的な方は別でしょうが、基本的には慣れて扱えるようになるまで、相当の時間を要すると思います。若手であればやはり練習時間を確保できる選手になると思いますし、ハマると良いですがハマるまでに時間がかかってしまうと大きな大会でコケる原因にもなるかもしれませんので、相当な覚悟を持って挑戦した方が良いと思います。一般の選手では返球がやはり速くなるので両ハンド選手にオススメしたくて、回り込みを多用する選手には中・後陣のラリーが得意かどうかが一つの分岐点ではないかと思います。練習量が確保できる人であるなら、今のボールが何故入ったのかわからなくても気にしなくて、こうすれば入るということを掴んだらあまり色々考えずに練習のように試合で打てる人には向いているのかもしれません。練習量を確保できないのであれば、今のボールが何故入ったのか、その理由をとにかく追求して、その感覚を掴むところまで付き合いできるかどうか、分岐点になるかと思います。是非使うのであれば覚悟と根気を持って付き合うようにしてほしい、そんなラバーになると思います。

 魅了されるような唯一無二の性能を持つが、「暴れ馬」と称されるような扱いにくさがあり、火傷や大けがをする人も出てしまう、男の浪漫のような魅力をもったラバー、それがDignics 05 (ディグニクス05)だと思います。新「世界標準」であり、「唯一無二」であり、扱う人によっては「暴れ馬」とも称されてしまうようなラバー、Dignics 05 (ディグニクス05)。katsuo000から最後に手に取る方には「是非楽しんで、そして卓球という魅力にまた魅了されて。」という言葉を贈りたいです。

レビュー Glayzer 09C (グレイザー09C)

説明

 今年のバタフライさんの大本命商品、Glayzer 09C (グレイザー09C)をレビューします。Rozena (ロゼナ)が発売後、常に売れ筋ラバー上位にくい込んでいるように、Glayzer (グレイザー)およびGlayzer 09C (グレイザー09C)も上位にくい込んでくることが大いに予想されますね。もう、小-中学生でも手に入るようなラバーといえると思いますので、このラバーで幅広い層の選手が卓球するようになったとしてもおかしくないと思います。他メーカーは戦々恐々としているのかもしれませんね。

『ディグニクス』の魅力をそのままに。そして、その魅力を
より多くのプレーヤーに体験してもらえるように。

その性能で、可能性を引き出せ
 スプリングスポンジXを搭載。ディグニクスシリーズの技術を用いて開発したシートを採用。そして、手に入れやすい価格設定。目指すプレーに応じて選べる2種類のラインナップ。
 あなたの可能性を引き出せる性能に、今、手は届く。さぁ、その手応えを、実感しよう。

粘着力と弾みを両立するハイパフォーマンスラバー
 グレーの「スプリングスポンジX」を採用した『グレイザー09C』。高いハイテンション効果を持つ粘着性シートと、スポンジ硬度42に設計された「スプリングスポンジX」の組合せが、回転量の豊富な威力ある打球と台上技術のやりやすさを高いレベルで両立しつつ、安定した弧線を描いた打球を可能にします。粘着性ハイテンションラバー特有の回転重視のドライブや鋭い前陣カウンターが打てる喜びを、より幅広いレベルの選手に提供します。

ディグニクスシリーズよりも軟らかいスプリングスポンジXを採用し、使いやすさが向上
 グレイザーシリーズに採用した「スプリング スポンジX」は、ディグニクス シリーズで採用したスポンジをベースに開発したものです。『グレイザー09C』は42°に設定。『グレイザー09C』と『ディグニクス09C』をそれぞれ比較すると、2度軟らかくなっています。

ディグニクス09Cと同じ技術を用いて開発したシート
 高いテンションをかけるとシートの粘着力が低下しやすく、粘着性ラバーの特性が発揮されにくい傾向にあります。この難題をバタフライ独自の配合技術で解決しました。高いテンション効果と粘着性ラバーの特長を両立したシートが『グレイザー09C』の重要な要素となっています。

“粘着性らしさ”をもたらすツブ形状
 厚めのベースと、細めで低いツブが特徴である開発コードNo.209の形状を採用。強い回転をかけつつも、相手のネット際に短くコントロールするストップなど、粘着性ラバーの特性を生かしたプレーを引き出します。

https://www.butterfly.co.jp/catalog/ または https://www.butterfly.co.jp/product/glayzer/

 ということで、Glayzer 09C (グレイザー09C)の魅力は、特設サイトを読めば非常にわかりやすいのではないかと思います。バタフライさんは看板ラバーや看板製品については、特設サイトを作成してくれますので、情報も得やすいと思いますね。続いて、硬度計比較、重量比較へ移ります。

硬度計比較

Weightshore ashore ashore cshore cshore ashore c
gsheet sidesponge sheetsponge sidesheet-spongesheet-sponge
Dignics 09C5033.431.850.849.11.581.67
Dignics 054834.331.350.048.22.921.83
Tenergy 054732.226.844.643.35.421.25
Glayzer 09C4826.323.340.736.73.084.00
Rozena4831.425.942.438.85.503.67

 Glayzer 09C (グレイザー09C)を確認すると、なんとRozena (ロゼナ)よりも軟らかい結果となりました汗。どれも室温で測定していますので季節の影響を受けているのかもしれないですね。一方でshore aのsheet-spongeの値はRozena (ロゼナ)よりも低い結果となっており、Rozena (ロゼナ)よりもくい込ませにくいことが予想されますね。また特筆したい点として、Dignics 09C (ディグニクス09C)と比較すると48 gということで粘着テンションラバーとしてかなり軽いラバーといえるでしょう。またDignics 09C (ディグニクス09C)は扱いやすいラバーでしたが、50 gと重たいラバーでもありましたので、Glayzer 09C (グレイザー09C)は高い回転性能を有しながら、48 gと軽くて扱いやすいラバーとなっていることが予想できますね。

Glayzer 09Cの貼りと重量

 Glayzer 09C (グレイザー09C)が粘着テンションということで、Zhang Jike ALC (張継科ALC)に貼りました。

Glayzer 09C (グレイザー09C)
・Sponge Thickness:厚 (1.9)、特厚 (2.1) mm
・Sponge硬度:42°
・Spin:87
・Speed:75
・弧線:95
・5,500円 + 税
・48 g (Zhang Jike ALC (張継科ALC)に貼って)

 粘着はあるもののDignics 09C (ディグニクス09C)の微々粘着同様、Glayzer 09C (グレイザー09C)も微々粘着ラバーでした。バタフライ品質は高いことで有名ですよね。高いスピン性能と弧線の高さを有していながら48 gと相当軽いことが今回わかりました。この軽さは他社メーカーにとっては脅威になるのではないかと想像します。

グレイザー09Cの3つの特徴

良い意味でDignics 09C (ディグニクス09C)の廉価版!バックに最適!

 重量を計測した段階で感じましたが、良い意味でDignics 09C (ディグニクス09C)の廉価版というのがフレーズとして浮かびました。Dignics 09C (ディグニクス09C)はテンションと粘着のいいところどりをしたラバーで、悪く言うと中途半端らしさもあるラバーでもあります。フォアで使ったときに回転量でいやらしさを与えられるといいですが、Hurricane (キョウヒョウ)シリーズのラバーのように癖があるわけでもなく、むしろバタフライ品質で、打ち方によっては球がそろいやすいという点もあります。粘着とテンションの良さをバックに求めようとと思ってもDignics 09C (ディグニクス09C)は重量が50 gで打球感もややマッド、契約選手の中には吉村真晴選手や篠塚大登選手、及川瑞基選手のようにバック側に使用する選手も増えていますが、やはり一般層でこれをバックハンドに使うのはかなり難しいラバーになると思います。ならば、やはりGlayzer 09C (グレイザー09C)が良いといえるでしょう。打球感はDignics 09C (ディグニクス09C)よりも軽快で、バックハンドにちょうど良いラバーに仕上がっていると思いました。またDignics 09C (ディグニクス09C)をバックハンドで使用して最大限ラバーのポテンシャルを引き出せるほどハードにドライブなどが打てるか、というと相当難しいイメージですね。

回転量は十分!ただしDignics 09C (ディグニクス09C)より弱いか

 回転量は予想通り高いものでした!ただし、イメージとして回転のキレ、最大値はDignics 05 (ディグニクス05)Dignics 09C (ディグニクス09C)の方が重いと感じました。その分、Glayzer 09C (グレイザー09C)の方が回転をかけやすく、扱いやすく、自分のイメージ通りに回転をかけやすいと感じました。逆にいえば、Dignics 05 (ディグニクス05)Dignics 09C (ディグニクス09C)では、扱いが難しかったり、イメージした回転量と異なることがあると感じますね。これはおそらく、自分の力量もあると思いますが、やはりDignics 05 (ディグニクス05)Dignics 09C (ディグニクス09C)の方がハードなラバーであるためにコントロールが難しいということだと思います。

Rozena (ロゼナ)よりもカウンタードライブがやりやすい!

 感覚的な話かもしれませんが、廉価版ラバーの中でカウンタードライブが最もやりやすいと感じました。弧線がめちゃめちゃ強いのですが、この弧線の強さはディグニクスシリーズにもあったので、ディグニクスシリーズのようにスイングすれば入るというイメージですね。Dignics 09C (ディグニクス09C)も弧線が強すぎてオーバーミスしそうになるラバーで、同じようにGlayzer 09C (グレイザー09C)も非常に弧線が強くオーバーミスしそうになるようなラバーでした。つまり打点を落とすことができ、より前方向へスイングできるラバーだといえるでしょう。この弧線の強さがディグニクスシリーズやGlyazer 09C (グレイザー09C)の特徴ともいえるでしょう。

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打

ロングボールやラリーでのドライブ
 ラバーで回転をかけて、アウターのラケットで飛ばすイメージですね。木材系やインナーでは少々スピードを出すことは難しいなーと思いました。特に中陣で打ち合いではそれが顕著だと思います。

面を開いたドライブ
 打ちやすいですね。粘着ラバーらしいと思いました。

対下回転に対するループドライブ
 高い回転量を感じした。 

対下回転に対するスピードドライブ
 ぶつけるように打つことで結構簡単にスピードドライブが打てました。ぶつけても弧線を描くんですよね。しっかりボールが沈むので素晴らしいです。

カーブ/シュートドライブ
 

ブロック
 ボールをもちやすいので非常に安定すると思います。一方で、やや相手の回転の影響も受けやすいと感じました。

カウンタードライブ
 はじめはオーバーミスが頻発するかもしれません。なれると前にスイングできていボールが走ると思います。 

ストップ
 止まりますね。 

ツッツキ
 切りやすいです。ただ、ディグニクスシリーズ全般、はじきやすいので薄くとらえる感覚が必要だと思います。 

フォアフリック

フォアサーブ
 十分切れます。 

バックハンド系

軽打
 バックで使った印象として、マッド感がないです。これはいい!アウターカーボンを使うならバックはこのGlayzer 09C (グレイザー09C)を使いたいですね! 

ロングボールやラリーでのドライブ
 中陣からのボールも非常にいいです。アウターカーボンなのでスピードが出しやすいですね。 

対下回転に対するループドライブ
 ループドライブもやりやすいですが、やや軽い気がしました。 

対下回転に対するスピードドライブ 

カーブ/シュートドライブ

ブロック
 違和感なくブロックできました。このあたりは粘着らしさを感じませんでした。 

カウンタードライブ

ストップ
 よくとまりました。

ツッツキ
 きれますね。好みの切れ方です。

チキータ
 やりやすかったです。ほぼ前にスイングして入るイメージです。

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Dignics 09C (ディグニクス09C)Glayzer 09C (グレイザー09C) > Rozena (ロゼナ)

スピード
 Dignics 05 (ディグニクス05)Glayzer 09C (グレイザー09C) > Hurricane NEO 3

https://amzn.to/43hur96

2023年 Butterfly卓球用具カタログ

2023年のButterfly(バタフライ)

 今年のバタフライさんのパンフレットは、大本命のGlayzer (グレイサー)およびGlayzer 09C (グレイザー)になりますね!Rozena (ロゼナ)が発売後、常に売れ筋ラバー上位にくい込んでいるように、Glayzer (グレイザー)およびGlayzer 09C (グレイザー09C)も上位にくい込んできそうなラバーです。売れ筋ランキングの変動があるのか気になるところですね!

Butterflyさんの電子カタログ: https://www.butterfly.co.jp/catalog/

2023年の新商品!

Glayzer (グレイザー)

『ディグニクス』の魅力をそのままに。そして、その魅力を
より多くのプレーヤーに体験してもらえるように。

その性能で、可能性を引き出せ
 スプリングスポンジXを搭載。ディグニクスシリーズの技術を用いて開発したシートを採用。そして、手に入れやすい価格設定。目指すプレーに応じて選べる2種類のラインナップ。
 あなたの可能性を引き出せる性能に、今、手は届く。さぁ、その手応えを、実感しよう。

https://www.butterfly.co.jp/catalog/

威力と安定した弧線を両立するハイパフォーマンスラバー
 グレーの「スプリングスポンジX」を採用した『グレイザー』。球持ちがよく、表面の摩擦耐久性が高いシートと、スポンジ硬度38に設計された「スプリングスポンジX」の組合せは、打球に回転による威力をもたらすとともに、安定した弧線を描く打球を可能にします。回転を重視したパワフルな両ハンドドライブやカウンターが打てる喜びを、より幅広いレベルの選手に提供します。

ハイテンション裏ラバー
Made In Japan
Spin:73、Speed:81、弧線:82、スポンジ硬度:38

https://amzn.to/3GMMQSn

Glayzer 09C (グレイザー09C)

『ディグニクス』の魅力をそのままに。そして、その魅力を
より多くのプレーヤーに体験してもらえるように。

その性能で、可能性を引き出せ
 スプリングスポンジXを搭載。ディグニクスシリーズの技術を用いて開発したシートを採用。そして、手に入れやすい価格設定。目指すプレーに応じて選べる2種類のラインナップ。
 あなたの可能性を引き出せる性能に、今、手は届く。さぁ、その手応えを、実感しよう。

https://www.butterfly.co.jp/catalog/

粘着力と弾みを両立するハイパフォーマンスラバー
 グレーの「スプリングスポンジX」を採用した『グレイザー09C』。高いハイテンション効果を持つ粘着性シートと、スポンジ硬度42に設計された「スプリングスポンジX」の組合せが、回転量の豊富な威力ある打球と台上技術のやりやすさを高いレベルで両立しつつ、安定した弧線を描いた打球を可能にします。粘着性ハイテンションラバー特有の回転重視のドライブや鋭い前陣カウンターが打てる喜びを、より幅広いレベルの選手に提供します。

粘着性ハイテンション裏ラバー
Made In Japan
Spin:87、Speed:75、弧線:95、スポンジ硬度:42

https://amzn.to/41uWz7v

Mizutani Jun Major (水谷隼メジャー)

レジェンド・水谷隼がプロデュース
裏ラバー『ロゼナ』との組み合わせがお勧めの入門用ラケット

”『水谷隼メジャー』を監修したのは、「卓球を始める方に、卓球を楽しみながら早く上達して、卓球のさらなる楽しさを体験してほしい」と考えていたからです。その根底にあるのは「卓球をもっとメジャーにしたい」という熱い思いです。長年抱いてきたこの思いは、ラケットの名前にも表れています。”

”入門用のラケットとして重視した性能は、「スイング方向にボールが飛ぶ」「ボールが落ちにくい」「卓球台に収まりやすい」というものです。ネットミスを防ぐにはラケットを起こし、オーバーミスを防ぐにはラケットをかぶせるといったラケット角度の調整が必要です。
 しかし、初心者にとって、この二種類のラケット角度の調整は容易ではありません。そこで、ラケットをかぶせる調整のみで済むようにするために、「ボールが落ちにくい」性能を目指しました。

”『ロゼナ』は、このラケットに組み合わせるラバーとしてお勧めです。できれば最初から『ロゼナ』を使ってほしいですね。「回転をかけやすい」「微妙なラケット角度やスイング方向の誤差を補い、プレーに安定感を生み出す」など、初心者の上達を後押しできるラバーだからです。
 この組み合わせは、使いやすさを重視して弾みを抑えながらも、中陣でのドライブの引き合いもできるような弾みを持つ用具となっています。皆さんの上達を楽しみにしています!”

https://www.butterfly.co.jp/catalog/

水谷隼氏監修の入門用ラケット
 「卓球を楽しんでもらえるように、上達を後押ししたい」という思いで、水谷隼氏が監修。打球がスイング方向へ飛びやすく、卓球台へ収まりやすいことを重視して設計しました。裏ラバー『ロゼナ』と組み合わせれば、水谷氏が推奨する入門用の用具となります。