Nittaku(ニッタク)

レビュー Genextion V2C (ジェネクションV2C)

はじめに

 幸運なことに、Nittaku (ニッタク)さんのジェネクション&ジェネクションV2Cモニター募集キャンペーンに当選しました。ということで、ガチレビュー&モニターさせていただきます!Nittaku (ニッタク)さんの本気のラバー、Genextion V2C (ジェネクションV2C)Genextion (ジェネクション)です!まず、Nittaku (ニッタク)さんの2024年の新作ラバーはGenextion (ジェネクション)でしたね。として、日本一売れていたラバーFastarc G-1 (ファスタークG-1)、およびHammond Z2 (ハモンドZ2)を超えるラバーとして発売されたラバーがGenextion (ジェネクション)でした!そして2025年春、Genextion (ジェネクション)に粘着シートをあわせたラバーとして発売されたのがGenextion V2C (ジェネクションV2C)になります!

 Nittaku (ニッタク)さんの2024年の新作ラバー、Genextion (ジェネクション)はマッド感の増したスピン系テンションラバーでした!Genextion (ジェネクション)という言葉は、Generation = 世代から派生したNittaku (ニッタク)さんの造語とkatsuo000は考えております。もしかしたら、次の世代 = Next Generationをもじった造語なのかもしれませんね。

 日本一売れていたラバーFastarc G-1 (ファスタークG-1)の次のラバーとして2022年に発売したラバーがHammond Z2 (ハモンドZ2)が発売されました。Nittaku (ニッタク)さんが、日本一売れていたラバーFastarc G-1 (ファスタークG-1)からの次の日本一売れるモンスターラバーを模索していることが伺えました。Fastarc G-1 (ファスタークG-1)がなぜ日本一売れていたのか、これはButterfly (バタフライ)さんのTenergy (テナジー)のオープン価格化、ラバー高騰などの外部環境因子が大きかったのが実情でしょう。外部環境因子が大きいとはいえ、Fastarc G-1 (ファスタークG-1)の性能も高かったのは事実で、Tenergy (テナジー)らしい球持ちを有しながら、ドイツ製ラバーらしくドライブボールが揃わず荒れ球 ≒ 癖球が出るラバーでした。Fastarc G-1 (ファスタークG-1)の次のラバーとして、2022年に発売されたHammond Z2 (ハモンドZ2)は国産製造のラバーではありますが、ドイツ製造のFastarc G-1 (ファスタークG-1)を継承したラバーといえる高性能ラバーです!特にHammond Z2 (ハモンドZ2)で特筆すべきはシートの透明感で、ドイツ製ラバーの曇り系シートとは差別化された美しいラバーです!しかも価格もFastarc G-1 (ファスタークG-1)と同価格で設定されていて円安でドイツ製ラバーの高騰を考慮すると、とても良い選択肢だったと思います!あまり話題にはなりませんでしたが、昨年2024年には、硬度を柔らかくした特別仕様のHammond Z2 (ハモンドZ2)も発売されました。これはHammond Z2 (ハモンドZ2)に対し一定の評価を得られていることが伺えますね!そして、Nittaku (ニッタク)の2024年に発売された新しいドイツ製ラバーがGenextion (ジェネクション)ですね!ドイツ製の新ラバーとして、Fastarc G-1 (ファスタークG-1)を超えるラバーとして、Genextion (ジェネクション)はマッド感の増したスピン系テンションラバーでした。そして、シートに粘着性シートを採用したGenextion V2C (ジェネクションV2C)はどのようなラバーなのでしょうか!?Genextion (ジェネクション)自体が粘着ラバーテイストのシートを適用したスピン系テンションラバーでマッド感マシマシでした。そのGenextion (ジェネクション)に、さらに粘着性シートを採用することで、より粘着ラバーらしさが加味されたのではないかと想像されますね。どのようなラバーなのか試打レビューしていきます!

 なお、Nittaku (ニッタク)さんのGenextion V2C (ジェネクションV2C)の紹介ページには、時吉佑一選手の名前を挙がっています。katsuo000が学生時代に対戦も経験しています。時吉選手は同世代で憧れの選手でした。現在はチキータやバックハンドドライブがとても綺麗でエグイイメージが強いですね。個人的な時吉選手のイメージは、豪快なフォアドライブやフォアスマッシュだと思います。中学生のときから変わらないイメージです。
 時吉選手が使用するGenextion V2C (ジェネクションV2C)はどのようなラバーなのか楽しみながら試打しました!

説明

 改めて、Nittaku (ニッタク)のスピン系テンションラバーについて俯瞰してみようと思います。まずは各ラバーの説明を、Nittaku (ニッタク)さんのホームページから引用してみました。

Genextion V2C (ジェネクションV2C) 微粘着が成すハイクオリティな球質

 絶妙な微粘着の配合で、ボールとラバーのほどよい接触時間を確立。相手の強い回転の影響を受けづらく、特に台上技術においてよりコントロールがしやすくなりました。また、ラケット面をより被せて水平スイングをしてもボールをしっかりと掴んでくれるため、早い打点での質の高いカウンターを可能に。台についてからグッと沈むボールの軌道で相手を翻弄します。質の高い台上技術とカウンターを武器にする、ワンランク上のプレーヤーへ。

Genextion (ジェネクション) 掴んで深く飛ばすパワーヒッター

 硬いラバーの特長である重いドライブや押し負けない引き合いを可能にしながら、ブロックなどの守備技術では操作性に優れます。インパクトの強いドライブの質が高く、インパクト後にボールの軌道がグッと上がり、より飛距離の出る鋭いボールを繰り出すことが可能に。台についてからグンと上に伸び上がるボールの軌道も特長で、相手を圧倒します。パワーとスピードで押していく、ダイナミックなトッププレーヤーへ。

Hammond Z2 (ハモンドZ2) “落ちない”から打ち負けない

 ニッタクを象徴する“赤”をまとった「バルクヘッドスポンジ」は、隔壁が強く、エネルギーロスを軽減し、反発力を強化。天然ゴム比率が高く、ゴムシート密度が大きい「ナチュラルリッチシート」は、薄くとらえても“落ちない”のが魅力。相手の回転を利用したカウンター、台から離れても相手のコートに深く突き刺さるドライブを武器に打ち合いを制す!ベストセラー「ハモンドシリーズ」の爽快感のある打球の良さを継承しながら、トップ仕様のラバーに仕上げました。

Fastarc G-1 (ファスタークG-1) スピンドライブ重視

 スピンドライブ重視!シートでグリップして弧を描く、強烈なスピン!どんな位置からでも打ち抜ける威力、強いドライブに打ち負けない強靭さが魅力!その実力は世界のトップが証明し続ける!
ファスタークとは?:Fast(速さ)とArc(弧)を描くボール軌道を開発コンセプトとした、トップ選手が勝つために選ぶギアです。
テンションスピンシート:グリップ感覚に優れたゴム成分と粒形状で、抜群の威力を実現した「テンションスピンシート」。硬く粒が詰まったシートは打ち合いで押し負けず、ボールにパワーが伝わります。
ストロングスポンジ:ハードな打球感でありながらボールをしっかり捉えて押し出し、ボールに更なる威力を生み出すスポンジです。
G-1・・・シートでグリップして弧を描く!強いドライブに打ち負けない強靭さが魅力!

 説明からGenextion (ジェネクション)Fastarc G-1 (ファスタークG-1)や特にHammond Z2 (ハモンドZ2)よりもボールが上に上がり、弾みも回転も高性能化しつつシート形状を粘着ラバーよりにすることで、粘着ラバーらしさを備えたスピン系テンションラバーと理解できそうです。そして、Genextion V2C (ジェネクションV2C)は、シート形状に加え、粘着成分を配合させたシートを適用したラバーであり、さらに粘着ラバーらしさの増したラバーに仕上がっているといえそうです。ちなみに、「卓球グッズ2025」によるとV2Cは Various Value (多様な価値)の意味も含ませているということです。
 普段フォアにはドイツ製粘着ラバーであるJekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)を使用していますので、ドイツ製粘着ラバーとしてどのようなラバーなのかレビューしていきたいと思います!

性能値

 公表性能値を比較してみましょう。

SpeedSpinSpongePrice
(yen / without tax)
Genextion V2C16.0014.052.5 (42.5)9,800
Genextion16.5013.552.5 (42.5)9,800
Hammond Z216.0013.050.0 (40.0)6,800
Fastarc G-115.0012.547.5 (37.5)6,800
Hurricane Pro III Turbo Blue14.7515.060.0 (50.0)6,600

 公表性能値としてkatsuo000が気にするのは回転性能です!Genextion V2C (ジェネクションV2C)はHurricane (キョウヒョウ)を除くラバーで最もスピン性能が高いことが伺えますね!性能値だけで決めるならkatsuo000はGenextion V2C (ジェネクションV2C)を使いたいと感じますね!

WeightShore aShore aShore cShore cSheet-SpongeSheet Sponge
gSheetShpongeSheetSpnoge(shore a)(shore c)
Genextion V2C4929.828.043.843.81.750.00
Genextion4930.927.144.341.63.832.67
Jekyll & Hyde C555331.431.450.952.10.00-1.17
Dignic 09C5033.431.850.849.11.581.67
Hurrican Pro III
Turbo Blue
5836.841.453.157.6-4.67-4.50
Triple Double Extra5025.131.842.146.1-6.67-4.00
Rakza Z Extra Hard5530.330.846.547.8-0.50-1.25
Rising Dragon II4631.432.547.245.7-1.081.50
Rasanter C535228.426.142.839.22.333.67
Dynaryz ZGR5833.732.248.248.01.500.17
DNA Dragon Grip5231.630.545.546.91.08-1.42
DNA Dragon Power 57.55533.632.249.948.01.421.92
Hybrid K35128.525.342.240.33.171.92
Hybrid K3 Pro5130.830.248.248.40.67-0.25
Hurricane NEO III
Blue Sponge 39°
4529.833.245.644.9-3.330.67

 各社の粘着ラバーを比較しました。予想はしていましたが、Genextion V2C (ジェネクションV2C)は中国粘着ラバーの特徴であるシート側の方が柔らかくスポンジ側が硬い設計のラバーではなく、スピン系テンションラバーに近い硬度値を示しました。これはNittaku (ニッタク)さんの扱うラバーの中には中国製粘着ラバーであるHurricane (キョウヒョウ)があり、このHurricane (キョウヒョウ)との差別化を考慮した結果ではないかと想像します。一方で、Genextion (ジェネクション)と比較するとGenextion V2C (ジェネクションV2C)の硬度は近しい値ではあるものの、シート側、スポンジ側の硬度差が小さくなっていました。シート側がスポンジ側よりも軟らかい、という設計ではないですが、シートがより柔らかい仕様となっていることが伺え、やはりGenextion V2C (ジェネクションV2C)Genextion (ジェネクション)よりも粘着ラバーらしい数値となっていることがわかりました。これらの結果を鑑みると、Genextion V2C (ジェネクションV2C)はスピン系テンションラバーよりの粘着テンションであり、katsuo000が使用しているJekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)に近いラバーであると考えられますね。Jekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)は絶妙な設計でシートが若干柔らかい設計で中国製ラバーらしさを有しながら、スピン系テンションラバーらしいイキイキとした打球感というまさに矛盾をはらんだラバーでした。Genextion V2C (ジェネクションV2C)はどのようなラバーでしょうか!?

ジェネV2Cの貼りと重量

 この1年紆余曲折が激しく、katsuo000はアウターカーボンをメインラケットとして使うようになってきています汗。今回は、久々におし入れから出してきたTimo Boll Spirit (ティモボルスピリット、廃盤)へ貼りました。学生時代にメインで使っていたラケットであるため汗をよく吸ってややマイルドな打感のアウターALCラケットです!

↑ピントがずれていてすみません汗。

Genextion V2C (ジェネクションV2C)にはNittaku製のラバー保護フィルムが同封されていました。これは嬉しいですね。

Genextion V2C (ジェネクションV2C)
・Sponge厚:厚、特厚
・Spin:14.0
・Speed:16.0
・Sponge硬度:52.5 (42.5)
・9,800円 + 税
・72 g(切断前) → 49 g(:Timo Boll Spirit (ティモボルスピリット、廃盤) 157 x 150 mmのブレード面積に貼って)

 重量は49 gでGenextion (ジェネクション)と同じ重量でした!粘着ラバーとしてはそこまで重たくないといえそうですね。

ジェネV2Cの3つの特徴

1. 粘着ラバーの中では弾む!正統派粘着テンション!

 教科書のような粘着テンションラバーといえるのかもしれません!Genextion (ジェネクション)よりもさらにボールを掴んで球を持つようになったと感じました。他社のドイツ製ラバーと比較すると打球音は低めでこもり気味の打球音のため良いボールを打った感がやや控えめなラバーだと感じました。その分、思い切りぶつけるように打球することで、良いボールが行く感じがありましたね。気になるのはエネルギーロスを感じやすい点で、エネルギーロスととるのかループドライブとのギャップが出しやすい、ボールをしっかり持てる、と考えるかは使用者によると思いました。Hurricane (キョウヒョウ)に近く、かつHurricane (キョウヒョウ)ではスピードドライブが打てないと感じるなら、Genextion V2C (ジェネクションV2C)は一つの選択肢となると思います。

2. 粘着ラバーの中では飛ばせるラバー!相手のドライブを倍返し!

 Genextion (ジェネクション)では、マッドな打感が一つの特徴として挙げましたが、Genextion V2C (ジェネクションV2C)は粘着ラバーだと思って使うと、粘着ラバーの中では飛ばすことのできるラバーだと感じました。思い切り打てたときは、相手のコートから回転でさらにボールが伸びる感じがあり、Jekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)に近いものも感じました。Jekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)はかなりエネルギーロスを感じづらい、イキイキとしたラバーなので、これは好みの分かれ目だと多みますね。Genextion V2C (ジェネクションV2C)の方がどんなラケットでもループドライブがしやすく、その分、下回転打ちにはパワーを要するラバーだと思います!またラリー重視で相手の回転の影響を受けにくく相手のドライブを利用して「倍〇し」しやすいラバーがGenextion V2C (ジェネクションV2C)だと思います!

3. 球持ちが増して台上やサーブがやりやすい!

 Genextion (ジェネクション)と比べると球持ちがマシマシなので、台上からフリックやストップがとてもやりやすかったです。またサーブも回転を思い切りかけることができるためやりやすいと感じました。球持ちがある分、1秒に満たない時間ではあるものの相手に時間的余裕を与えると思います。相手の時間をほんの一瞬でも与えたくないなら、Genextion (ジェネクション)がオススメであり、球持ちを活かして懐深くドライブを掛けたいなら、Genextion V2C (ジェネクションV2C)が良さそうです!どちらもスピン系テンションに準ずるスピードは十分に出せるので、十分ノータッチも狙えるラバーであり、その中でもっと球持ちと粘着ラバーらしいラバーがGenextion V2C (ジェネクションV2C)といえそうです。
 最近の卓球トレンドに合致した良いラバーで、時吉選手が使用していることからも高い性能が伺える1枚だと思います!

各技術レビュー

フォアハンド

軽打
 違和感はありませんでした。テンション系らしいスピードがでます!

ロングボールやラリーでのドライブ
 中陣くらいで腰を落として、どんなボールに対してもガンガンドライブをかけて相手コートに放り込むようなラバーだと思います。Jekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)は中陣からでも打ちぬけるラバー、Genextion V2C (ジェネクションV2C)は中陣から粘りつつチャンスメイクするラバーだと思いました。

面を開いたドライブ
 面を開いてぶつけるようにして回転を掛けた方が良いドライブが打てると思います。チョリはしやすいですが、シートが結構柔らかいのスポンジ含めてドライブするイメージが強いと思います。

対下回転に対するループドライブ
 Jekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)よりもループの質を高くしやすいと思います。回転量は多分Jekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)の方が出しやすいと思いました。ただJekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)はスピードも出やすいので使いこなすには結局どちらも技量が必要といえるでしょう。

対下回転に対するスピードドライブ
 Jekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)と比較するとパワーを要すると思います。ただ打てないわけではないので、思い切りぶつけて粘着ラバーらしく弧線で相手のコートに落とし込めると思います。

カーブ/シュートドライブ
 カーブ/シュートとどちらもやりやすいです。玄人好みのラバーだと思います。

ブロック
 ブロックのやりやすさはGenextion (ジェネクション)同様やりやすかったですね。ブロッキングゲームがめちゃめちゃやりやすいです。戦型が思い切りかわりそうなラバーです。

カウンタードライブ
 これもやりやすかったですね。Genextion (ジェネクション)以上にかけ返しがやりやすくて回転もかけやすいので相手のコートに収まると感じました。カウンタードライブを軸に試合する、という戦い方もできそうな気になるかもしれません。

ストップ
 Genextion (ジェネクション)もやりにくい感じはありませんでしたが、シートが柔らかいのでより球持ちを感じやすくなったラバーがGenextion V2C (ジェネクションV2C)ですね。

ツッツキ

フォアフリック
 相手の逆をつくようなフリックがしやすいと思います。

サービス
 よく切れるし、2バウンドもさせやすいと思います。

バックハンド系

軽打

ロングボールやラリーでのドライブ

対下回転に対するループドライブ

対下回転に対するスピードドライブ

カーブ/シュートドライブ

ブロック

カウンタードライブ

ストップ

ツッツキ

チキータ

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Dignics 09CGenextion V2C > Rasanter C53

スマッシュやミートのスピード
 Dignics 09CGenextion V2CHurricane Pro III Turbo Blue

https://amzn.to/4kTUPhn

レビュー Genextion (ジェネクション)

はじめに

 Nittaku (ニッタク)さんの2024年の新作ラバー、Genextion (ジェネクション)をレビューします!Genextion (ジェネクション)という言葉は、Generation = 世代から派生したNittaku (ニッタク)さんの造語と思われます。もしかしたら、次の世代 = Next Generationをもじった造語なのかもしれませんね。

 日本一売れていたラバーFastarc G-1 (ファスタークG-1)の次のラバーとして2022年に発売したラバーがHammond Z2 (ハモンドZ2)が発売されました。Nittaku (ニッタク)さんが、日本一売れていたラバーFastarc G-1 (ファスタークG-1)からの次の日本一売れるモンスターラバーを模索していることが伺えますね!Fastarc G-1 (ファスタークG-1)がなぜ日本一売れていたのか、これはButterfly (バタフライ)さんのTenergy (テナジー)のオープン価格化、ラバー高騰などの外部環境因子が大きかったのが実情でしょう。外部環境因子が大きいとはいえ、Fastarc G-1 (ファスタークG-1)の性能も高かったのは事実で、Tenergy (テナジー)らしい球持ちを有しながら、ドイツ製ラバーらしくドライブボールが揃わない荒れ球が出るラバーでした。Fastarc G-1 (ファスタークG-1)の次のラバーとして、2022年に発売されたHammond Z2 (ハモンドZ2)は国産製造のラバーではありますが、ドイツ製造のFastarc G-1 (ファスタークG-1)を継承したラバーといえる高性能ラバーです!特にHammond Z2 (ハモンドZ2)で特筆すべきはシートの透明感で、ドイツ製ラバーの曇り系シートとは差別化された美しいラバーです!しかも価格もFastarc G-1 (ファスタークG-1)と同価格で設定されていて円安でドイツ製ラバーの高騰を考慮すると、とても良い選択肢だったと思います!あまり話題にはなりませんでしたが、昨年2024年には、硬度を柔らかくした特別仕様のHammond Z2 (ハモンドZ2)も発売されました。これはHammond Z2 (ハモンドZ2)に対し一定の評価を得られていることが伺えますね!そして、Nittaku (ニッタク)の2024年に発売された新しいドイツ製ラバーはGenextion (ジェネクション)ですね!ドイツ製の新ラバーとして、Fastarc G-1 (ファスタークG-1)を超えるラバーとして、Genextion (ジェネクション)はどんなラバーなのでしょうか!?

説明

 改めて、Nittaku (ニッタク)のスピン系テンションラバーについて俯瞰してみようと思います。まずは各ラバーの説明を、Nittaku (ニッタク)さんのホームページから引用してみました。

Genextion (ジェネクション) 掴んで深く飛ばすパワーヒッター

 硬いラバーの特長である重いドライブや押し負けない引き合いを可能にしながら、ブロックなどの守備技術では操作性に優れます。インパクトの強いドライブの質が高く、インパクト後にボールの軌道がグッと上がり、より飛距離の出る鋭いボールを繰り出すことが可能に。台についてからグンと上に伸び上がるボールの軌道も特長で、相手を圧倒します。パワーとスピードで押していく、ダイナミックなトッププレーヤーへ。

Hammond Z2 (ハモンドZ2) “落ちない”から打ち負けない

 ニッタクを象徴する“赤”をまとった「バルクヘッドスポンジ」は、隔壁が強く、エネルギーロスを軽減し、反発力を強化。天然ゴム比率が高く、ゴムシート密度が大きい「ナチュラルリッチシート」は、薄くとらえても“落ちない”のが魅力。相手の回転を利用したカウンター、台から離れても相手のコートに深く突き刺さるドライブを武器に打ち合いを制す!ベストセラー「ハモンドシリーズ」の爽快感のある打球の良さを継承しながら、トップ仕様のラバーに仕上げました。

Fastarc G-1 (ファスタークG-1) スピンドライブ重視

 スピンドライブ重視!シートでグリップして弧を描く、強烈なスピン!どんな位置からでも打ち抜ける威力、強いドライブに打ち負けない強靭さが魅力!その実力は世界のトップが証明し続ける!
ファスタークとは?:Fast(速さ)とArc(弧)を描くボール軌道を開発コンセプトとした、トップ選手が勝つために選ぶギアです。
テンションスピンシート:グリップ感覚に優れたゴム成分と粒形状で、抜群の威力を実現した「テンションスピンシート」。硬く粒が詰まったシートは打ち合いで押し負けず、ボールにパワーが伝わります。
ストロングスポンジ:ハードな打球感でありながらボールをしっかり捉えて押し出し、ボールに更なる威力を生み出すスポンジです。
G-1・・・シートでグリップして弧を描く!強いドライブに打ち負けない強靭さが魅力!

 時代の変化を受け、説明文の変化を感じますね。説明からGenexion (ジェネクション)Fastarc G-1 (ファスタークG-1)よりもボールが上に上がり、弾みも回転も高性能化したラバーと理解できるでしょう。普段Fastarc G-1 (ファスタークG-1)を使いこんでいるわけではないですが、Dignics 05 (ディグニクス05)と比較してGenextion (ジェネクション)がどのようなラバーかレビューしていきましょう。

性能値

 公表性能値を比較してみましょう。

SpeedSpinSpongePrice
(yen / without tax)
Genextion16.5013.552.5 (42.5)9,800
Hammond Z216.0013.050.0 (40.0)6,800
Fastarc G-115.0012.547.5 (37.5)6,800
Genextion V2C16.0014.052.5 (42.5)9,800
Hurricane Pro III Turbo Blue14.7515.060.0 (50.0)6,600

 公表性能値としてkatsuo000が気にするのは回転性能です!Nittaku (ニッタク)のスピン系テンションラバーの中で最も回転性能が高く、かつ最もスピードも速い、スピン系テンションラバーとしていますね!これは期待が持てますね!待望のGenextion (ジェネクション)の性能、を確認する前に、他社ラバーとの硬度比較です!

WeightShore aShore aShore cShore cSheet-SpongeSheet Sponge
gSheetShpongeSheetSpnoge(shore a)(shore c)
Genextion4930.927.144.341.63.832.67
Dignics 054834.331.350.048.22.921.83
Q Power5031.229.443.842.71.751.08
Fastarc G-14928.926.442.339.82.502.58
Hammond Z24932.230.643.242.21.581.00
Genextion V2C4929.828.043.843.81.750.00
Ventus Extra4929.927.842.141.02.171.08
Rakza XX5131.527.942.340.63.581.75
Rakza X5027.824.741.339.33.171.92
Rakza 74927.827.240.039.00.581.00
Nuzn 555432.327.848.244.54.423.67
Rasanter R535234.029.947.045.34.081.67
Blue Strom Pro5029.626.343.240.63.332.58
Dynaryz Inferno5228.127.341.440.90.750.50
DNA Platinum XH5333.630.346.243.73.332.50
Evolution MX-D5331.529.845.642.11.753.50
Hybrid MK Pro4733.129.246.344.23.922.17

 各社のラバーと比較した表になります。今回の試打をして強く感じた点として、硬度表だけではラバー性能を表現できない部分があるなーと感じました。レビューにもあるとおり、Nittaku (ニッタク)製ラバーや一部のドイツ製ラバーには、「マット感」をもったラバーが一定の割合で存在しています!このマット感、katsuo000は、過去には中国製粘着ラバーなどの打球感として表現したり感じたものでした。近年ドイツ製ラバーにもマッド感のあるラバーとマッド感のない軽快なラバーとの2分化が進んでいるように感じています。どちらが優れるか、というよりも完全に好みの世界だと思いますね。個人的にkatsuo000はマッドな打球感のあるラバーをフォアに、軽快な打感のラバーをバックに使いたい卓人です。今回のGenextion (ジェネクション)、Nittaku (ニッタク)製ラバーらしさといえるようなマッド感の強いラバーでした!非常にマッド感の強くなった打球感を有していましたね。このマッドな打球感は、硬度計で計測した値ではわかりにくいもので、大きな影響はシートの粒形状やシートの厚さが影響していると想像します。しかもマッド感な打感は、大きく使用感に影響するので、今後シートの粒形状についての表現が増えていくのではないかと思いますね。
 今回のGenextion (ジェネクション)はマッド感は強またはMaxで、近いラバーとしてはOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)や廃盤のOmega VII Hyper (オメガVIIハイパー)などが挙げられると思います!マッド感の要因の大部分は、おそらくシートの粒形状でしょう!卓球グッズ2024でも特集されており分かった点としてGenextion (ジェネクション)Fastarc G-1 (ファスタークG-1)とHurricane (キョウヒョウ)系ラバーのシートの中間のシート形状を有するようです、つまり次のようなシートの特徴を持つのがGenextion (ジェネクション)になりますね!
 Fastarc G-1 (ファスタークG-1): 薄いシート、高い粒
 Hurricane (キョウヒョウ)系ラバー: 厚いシート、低い粒
 Genextion (ジェネクション): 中間の厚さのシート、中間の高さの粒
 いきなり上の情報だけだと、まるでFastarc G-1 (ファスタークG-1)は薄いシートで高い粒形状のラバーと認識されるかもしれませんが、Fastarc G-1 (ファスタークG-1)は他のFastarc (ファスターク)ラバーと比較して、粒と粒の間は狭く、粒形状は太めと比較説明されています!

 この事実を考慮すると、Genextion (ジェネクション)はスピン系テンションラバーを意識しつつ、粘着ラバーよりの設計も採用して開発されたスピン系テンションラバーであることがわかりますね!そりゃ打球感がマッドになりますね。同じようなラバーコンセプトとして、シートは粘着ではないものの粘着ラバーのシートに近い設計で開発されたラバーの1枚がOmega VII Hyper (オメガVIIハイパー)でした。そりゃ打感のマッド感が似てくるはずだと思います。そして粘着ラバーの筆頭であるHurricane (キョウヒョウ)と比較するとスピン系テンションラバーよりのシート設計であることから、粘着テンションに近いラバーがGenextion (ジェネクション)というラバーといえるでしょう!つまり、粘着性シートではないもののシートは粘着ラバーを参考に設計したスピン系テンションラバー、それがGenextion (ジェネクション)の姿の一つといえそうですね!
 重量についてもそこまで重たいラバーではないのですが、Genextion (ジェネクション)の50 g以下の重量よりも、上述の打感のマッド感が使い手を選ぶものと想像します。この感覚はFastarc G-1 (ファスタークG-1)Hammond Z2 (ハモンドZ2)にも感じられたものでしたが、Genextion (ジェネクション)では、マッド感に磨きがかかっていて、Fastarc G-1 (ファスタークG-1)Hammond Z2 (ハモンドZ2)を上回るマッド感Maxなラバーだと強く感じました!
 Genextion (ジェネクション)の計測された重量や硬度は、大人しいともいえる値を示しました。しかしながらシートの粒形状から、シートは硬さを感じないわけではないですし、スポンジもくい込みの良さを感じますが、それ以上に全体としてかなりマッドな打球感であるため、かなりインパクトを強く打つことで初めて良いボールが出るラバーだと感じるラバーでした。シート形状の評価を進めることができていないため、試打者のイメージや感覚が先行した部分は否めませんが、卓球王国などの情報と総合しても、間違ってはいないレビューとなっていると思います。

ジェネクションの貼りと重量

 紆余曲折もあり、katsuo000はアウターカーボンをメインラケットとして使うようになってきています汗。今回は、久々におし入れから出してきたTimo Boll Spirit (ティモボルスピリット、廃盤)へ貼りました。学生時代にメインで使っていたラケットであるため汗をよく吸ってややマイルドな打感のアウターALCラケットです!

↑指が入ってすみません。

Genextion (ジェネクション)
・Sponge厚:厚、特厚
・Spin:13.5
・Speed:16.5
・Sponge硬度:52.5 (42.5)
・9,800円 + 税
・74 g(切断前) → 49 g(:Timo Boll Spirit (ティモボルスピリット、廃盤) 157 x 150 mmのブレード面積に貼って)

 重量は49 gで近年では、中程度に重たいと判断できそうな重さです。しかしながら前述のとおり、かなりマッド感のあるラバーです!重量以上に重さを感じるような気がするのが、Genextion (ジェネクション)の特徴ともいえるでしょう。

ジェネクションの3つの特徴

1. スピン系テンションラバーなのにかなりのマッド感!強インパクトでエグ味が出る!

 スマッシュばりのインパクトが出せると、相当良いボールが飛び出る感じがあります!どこまでのインパクトが出せるか、は選手にもよると思いますが、katsuo000は声を出すくらい瞬間的なインパクトが必要だと感じるラバーでした。強いインパクトで打球することができると相当いいボールが行く感じがありますね!このインパクトを継続的に出せるかどうか、がポイントだと思います!従って自分から3球目などカチコム際には結構しっかり打たないといけないし、楽ではない感じがあると思います。一方で、相手のボールをうまく利用するような考えでラバーをくい込ませると、良いボールが打ちやすかったです!

2. マッドなラバーだからこそブロック性能が高い!

 マッドな打感であることで、ブロック時に利点が得られるラバーだと思います。まず相手の回転の影響を受けにくいですね!なのでブロックがしやすいです!また強インパクトはブロック時の方がむしろ出しやすいこともあり、相手のボールを利用した打球時はエゲつないボールで返球できてしまいます。もちろん慣れも必要ですが相手の回転を活かしていると実感しやすいラバーとなっていますね。加えて、打球感がマッドですがボールは落ちにくいので、ミート気味の打球も落ちることなく、相手コートに入ります。この辺りの使い方は使用者に依存しますが、ブロック時にむしろ活きる要素をもったラバーに仕上がっていると感じました!

3. 相手のボールを利用したドライブ時に回転量と伸びを実感!

 ブロックはどちらかというと台にはりついて使うことが多いと思いますが、アウターカーボンラケットを使うと、中陣から刺すようなボールを打ちやすくなります。下がった位置から打点を落としつつ、ドライブで回転とプレッシャーのかかるようなボールを送ることはプレッシャーになるのではないかと思います。そういった打点を落としつつラバーに強くくい込ませてドライブするときに、Genextion (ジェネクション)がイキイキと良いドライブが打ちやすく、ドライブボールの伸びは良かったです!自分から3球目などでスピードを出すときよりも楽に良いボールやスピードが出せる感じがありました。ブロック性能も高いのでラリー志向でラバーを選ぶのであれば、このラバーはかなり良い選択肢だと思いますね!感覚ですがFastarc G-1 (ファスタークG-1)よりもスピードが欲しいと感じる卓人、また粘着ラバーのように上へ上がってほしいと感じるならGenextion (ジェネクション)への移行をオススメします!

各技術レビュー

フォアハンド

軽打

ロングボールやラリーでのドライブ

面を開いたドライブ

対下回転に対するループドライブ

対下回転に対するスピードドライブ

カーブ/シュートドライブ

ブロック

カウンタードライブ

ストップ

ツッツキ

フォアフリック

サービス

バックハンド系

軽打
 違和感はありませんでした。テンション系らしいスピードがでます!

ロングボールやラリーでのドライブ
 下がった時、バックサイドを突かれると、硬くてマッド感のあるラバーですので、インパクトを出しづらくラケットをあわせるだけになってしまってボールの質が下がるというのがありました。むしろ回転を掛けに行くときは違和感なくかかるのと、インパクトがないとスピードが出しづらいので、相手のボールの威力を活かしながら回転をかけて安定させると非常に安定すると感じました。
 硬さからくる球離れは感じますが、球持ちを感じられるラバーなのでしっかり打てばしっかりドライブ回転でボールが沈むので安心して強打しやすいと思います。

対下回転に対するループドライブ
 しっかり回転がかかりますが、インパクトが不足すると回転量も落ちる感じがあり、良い意味で癖が出ていると感じました。回転量はしっかりとしたインパクトがないと出づらい感じはありましたので、このあたり好みが分かれそうな気がしました。

対下回転に対するスピードドライブ
 インパクトが必要なので技量が必要だと思います。自分にはやや難しかったです。

カーブ/シュートドライブ

ブロック
 やりやすいですね、中陣からでもかなり安定して返球できました。ブロックやラリーから試合をメイクできると思いました。

カウンタードライブ
 カウンタードライブまたはカウンターでかけ返しがやりやすかったです。相手のボールを利用してかけ返すとループドライブなどの感覚以上に、回転がかかっていて台に収まる感じがあると感じました。

ストップ

ツッツキ

チキータ
 ボールを掴むのでチキータはやりやすかったです!意外と前に振ってもボールがあがるので、ナックル系のボールや横回転が強いサーブなら攻撃的にチキータがしやすいと感じました。チキータの自信が持てるようなラバーだと思います!

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Dignics 05GenextionFastarc G-1

スマッシュやミートのスピード
 Dignics 05GenextionFastarc G-1

ドライブのスピード
 Dignics 05GenextionFastarc G-1

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レビュー Hurricane Pro III Turbo Blue (キョウヒョウプロ3ターボブルー)

 Hurricane Pro III Turbo Blue (キョウヒョウプロ3ターボブルー) (Nittaku)のレビューになります。近年の粘着ラバーのブームの中で、中国製の粘着シートと日本製のハードスポンジを組み合わせたキョウヒョウになります。Nittaku製のキョウヒョウは、中国製シート+日本製スポンジのタイプをラインナップしていて、Nittaku製キョウヒョウは基本的には、中国製シート+日本製スポンジで構成されているイメージです。もちろん、katsuo000は後加工やブースター、有機溶剤を使わない貼り付けでのレビューになりますので、よろしくお願い申し上げます。

説明

 中国卓球を語る上で今や避けては通れない粘着ラバーの代表的な存在、それがHurricane (キョウヒョウ)になります。今回はニッタク製のHurricane (キョウヒョウ)シリーズである、Hurricane Pro (キョウヒョウプロ)シリーズの1枚、最硬硬度のスポンジとあわせた、Hurricane Pro III Turbo Blue (キョウヒョウプロ3ターボブルー)をレビューします。それでは、まずNittakuさんのカタログの説明、およびホームページの説明を引用させていただきます。

パワー系スイングのターボブルー!

 スイングの速さで勝負するプロ仕様!破壊力のあるプレーをするならコレ!キョウヒョウプロ3のトップシートにスピード性能を向上させるアクティブチャージ (AC)を内蔵した日本製高弾性スポンジを搭載。

Nittaku カタログより

平野早矢香さん (ニッタクボール・用具アドバイザー) コメント

 バチンって当たるか、キュってループをかけるか。面の出し方・当て方・つかむ技術を磨いて使いこなす、上級者向けラバーです。使いこなす事ができればとにかく威力が出ます!ボールを受けた側も押される感覚があります。そして、相手が取りにくいと感じる変化のある球質が出せるラバーなので、試合展開を優位に運べると思います。パワー系スイングの男子や上級の女子に使ってもらいたい、破壊力のあるプレーで勝負してください!

時吉佑一選手 / コーチ (吉村真晴選手のコーチとして世界卓球2023などに帯同)コメント
 待望のブルースポンジです!私はずっとキョウヒョウを使っていますが、このブルースポンジはかなり威力のあるボールが出せます!キョウヒョウを使いこなすプレーヤーが求める条件は「回転をかけたときに飛ぶ」という部分にあります。それがターボブルーでは十分に発揮されるので、まさに待望のキョウヒョウラバーという感じてですね。使いこなしているプレーヤー全体に言えるのは、しっかりと回転を掛けて飛ばすためのパワーを要するということです。相手コートにバウンドした後、ボールが伸びるような軌道を描けるのも、このブルースポンジの特徴なので、私はとても気に入っています。キョウヒョウユーザーだけでなく、パワー系スイングを得意とする上級者にもオススメです。

新井卓将コーチコメント

 カットマンにもおすすめです!ツッツキがめちゃくちゃやりやすくて、カットもかなり切れますよ!相手のボールの威力を吸収してくれるような感じで、ゆったりとしたカットができます。反撃時もミート打ちやドライブで威力を発揮しますし、特に低い打点でのカーブロングが抜群に安定して、とにかくスゴイと感じました。カットのしやすさ切りやすさ、高い打点でのスマッシュ、ドライブの威力と安定感、低い打点でのカーブロング、連続攻撃をされないためのしのぎのブロックなど、ブルースポンジはかなり高いレベルでそれらの要求を満たしてくれるラバーです。攻撃型プレーヤーだけでなく、高いレベルで勝負するカットマンにもおすすめです。

Nittakuのホームページより

ハードなブルースポンジ

『ターボオレンジ』よりも5度硬い日本製スポンジを搭載し、ハードヒッターのみが使うことが許された仕様になっている。ラバーの色は黒のみなので選ぶ時は注意しよう。
翔龍と比較した性能
スピード: -2 (遅い)
強ドライブのスピン: -1 (少ない)
ループドライブのスピン: +1 (多い)
カウンタードライブ: +3 (入る)
ツッツキ&ストップの質: +1 (高い)

コントロール (扱いやすさ): -3 (難しい)

球の重み: -2 (軽い)

 かなり硬いラバーですが、ある程度飛ぶので好印象でした。気をつけないといけないのは、他のラバーに比べてもビックリするくらい重いこと。ラケットがズシッときます。よほどパワーに自信のある選手か、ラケットを軽くして全体重量を抑えないと振り切ることは難しいと思います。私もスイングスピードが落ちてしまい、良いボールになりにくかった。カウンターはかなり質の高いボールが打てました。相手の回転を利用するプレーはすごくやりやすい。逆に自分のボールにして打つのは大変です。少しでも逆を突かれてしまった時は対応できない難しさがありました。

岩崎栄光選手/コーチの試打企画 (卓球王国)より

 パワーヒッター御用達であることが伝わる説明になりますね。自分自身は、ハードなラバーをフォアに使うことが好きなので、Hurriane Pro III Turbo Blue (キョウヒョウプロ3ターボブルー)のようなラバーは好みですね。初めて使ったころは、軽いラバーを使用していたので、硬すぎて使いこなせる感じではありませんでした。改めて使いこなせるのか、どのようなラバーなのかレビューしていきたいと思います。

Nittaku製Hurricane (キョウヒョウ)

 中国トップ選手はDouble Happiness Shanghai (紅双喜、DHS)製を使用していますが、日本ではNittaku (ニッタク)が総代理店でありキョウヒョウという名前のラバーを販売しています。同じ名前ですが、スポンジが日本製であるため、基本的にはDHS製キョウヒョウとは別物だと考えてください。唯一キョウヒョウ3国狂ブルー (Hurricane III National Rubber Blue Sponge)は、DHS製のいわゆる中国トップ選手も使用するラバーと同じ品質のラバーになりますね。Nittaku製のキョウヒョウは中国製の粘着シートに日本製のスポンジを組み合わせたものが主流で、扱いやすい分やや回転量や癖球が出にくいラバーとなっています。初中級者で導入として使用するのは非常にオススメのラバーになるでしょう。

 2023年時点でNittaku製キョウヒョウは、以下のラインナップとなっていました。
・Nittaku Hurricane II(ニッタク キョウヒョウ2)
・Nittaku Hurricane III(ニッタク キョウヒョウ3)
・Hurricane Pro II(キョウヒョウプロ2)
・Hurricane Pro III(キョウヒョウプロ3)
・Hurricane NEO III(キョウヒョネオ3)
・Hurricane Pro III Turbo Orange(キョウヒョウプロ3ターボオレンジ)
・Hurricane Pro III Turbo Blue(キョウヒョウプロ3ターボブルー)

・Hurricane III National Rubber Blue Sponge(キョウヒョウ3国狂ブルー)
 計8種類ですね。

 Nittaku製のキョウヒョウは、スポンジ厚さとシートの色(赤・黒)を選ぶことになりますが、本ページでレビューするHurricane Pro III Turbo Blue (キョウヒョウプロ3ターボブルー)Hurricane III National Rubber Blue Sponge (キョウヒョウ3国狂ブルー)はシートの色は黒のみになります。シートがすけてしまいスポンジの青色が透けてしまうため黒シートのみになるというものですね。Hurricane III National Rubber Blue Sponge(キョウヒョウ3国狂ブルー)を除いてNittaku製のキョウヒョウは、中国製のシートに日本製のスポンジをあわせているので、比較的弾ませやすい傾向があります。自分がもし、Nittaku製キョウヒョウの中からラバーを選ぶとしたら硬くて粘着力も強いプロを冠するシリーズ、とりわけ本ページでレビューしているHurricane Pro III Turbo Blue(キョウヒョウプロ3ターボブルー)を選ぶと思います。このラバーは、硬いもののスポンジのおかげで結構弾むラバーになっている印象ですね。その分、DHS製のキョウヒョウと比べると癖球も出にくい印象です。続いて、Nittaku公表の回転性能、スピード性能になります。

SpinSpeedSponge
Stiffness
Hurricane III National Rubber Blue Sponge
キョウヒョウIII国狂ブルー
15.0014.7542.5
Hurricane Pro III Turbo Blue
キョウヒョウプロIIIターボブルー
15.0014.7550.0
Hurricane Pro III Turbo Orange
キョウヒョウプロIIIターボオレンジ
15.0014.7545.0
Hurricane Pro III
キュウヒョウプロIII
15.0010.2542.5
Hurricane Pro II
キョウヒョウプロII
15.5010.0042.5
Hurricane NEO III
キョウヒョウNEO III
15.0011.2542.5
Nittaku Hurricane III
ニッタクキョウヒョウIII
14.5010.2537.5
Nittaku Hurricane II
ニッタクキョウヒョウII
15.009.7537.5

↓Hurricane Pro III Turbo(キョウヒョウ プロ3ターボ)シリーズ(Hurricane Pro III Turbo Blue (キョウヒョウプロ3ターボブルー)とHurricane Pro III Turbo Orange(キョウヒョウプロ3ターボオレンジ))は同じスピードとスピン性能になります。

硬度計比較

Weight Shore a
(sheet)
Shore a
(sponge)
Shore c
(sheet)
Shore c
(sponge)
sheet-sponge
(shore a)
sheet sponge
(shore c)
Hurricane Pro III Turbo Blue
(キョウヒョウプロ3ターボブルー)
5836.841.453.157.6-4.67-4.50
Hurricane NEO III
National Rubber
Blue Sponge
(国チーム用
キョウヒョウ3
ブルースポンジ
国狂3
ブルースポンジ)
4836.938.251.152.1-1.25-1.00
Hurricane Pro III Turbo Orange
(キョウヒョウプロ3ターボオレンジ)
5533.137.951.353.2-4.83-1.92
Dignics 09C5033.431.850.849.11.581.67
Omega VII China Ying
オメガVIIチャイナ影
5734.332.650.550.31.670.17

 表からわかるように、キョウヒョウはシートよりもスポンジの方が硬いラバーになっています。またこのスポンジが硬くてシートが柔らかい、という特徴は一つのキョウヒョウシリーズの特徴といえるでしょう。このようにシートの方が柔らかいラバーを硬度表から探すと、中国製粘着ラバーをのぞくと、Rakza Z Extra Hard (ラクザZエキストラハード)Rakza Z (ラクザZ)Golden Tango (ゴールデンタンゴ)、Hybrid K1J (ハイブリッドK1J)、Vega DEF (ヴェガDEF)、などが挙げられます。挙げられたラバーで硬いラバーは、やはり癖球が出やすいラバーのイメージがありますね。かなりシート側が柔らかくて、非常に球持ちを感じやすいラバーになっています。球持ちという点では非常に球を持つと感じやすいラバーがキョウヒョウシリーズであることは確かだと思います。

ターボブルーの貼りと重量

 やはりキョウヒョウはアウターカーボンに貼らないと、ということで、今回は廃盤になってしまったZhang Jike ALC (張継科ALC)に貼りました。Fine Zip (ファインジップ)を使うか迷いましたが、今回は試打ということで、トロサラ系のFree Chack II (フリーチャック2)で貼りました。

Hurricane Pro III Turbo Blue (キョウヒョウプロ3ターボブルー)
・Sponge Thickness:中 / 厚 / 特厚 mm
・Sponge硬度:50.0°
・92 g(切断前) → 58 g (Fine ZipでZhang Jike ALC (張継科ALC)に貼って)

 さすがに重たいですね。普段からOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)を使っているので違和感はありませんでしたが、この重量が良いと感じるかは人によると思います。

キョウヒョウプロIIIターボブルーの3つの特徴

キョウヒョウの中ではかなり弾む!でもやはりキョウヒョウ!

 キョウヒョウの中ではかなり弾みますね。この打球感は、DHS製のキョウヒョウNEOシリーズ並みかそれ以上の弾みだと感じました。ただし、DHS製のキョウヒョウNEOはもっと軽くてスポンジもしなやかさがを感じますが、ターボブルーは、スポンジがコチコチの鉄板のようなラバーでした。硬くてしなやかさががないので、どうしてもスピン系テンションラバーのようにくいこませても、弾いたドライブになりやすく、勝手にスピードが出てしまいやすいと感じるラバーでした。この感覚は、Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)にも感じさせられる部分がありますが、Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)と比べると弾みは弱いため、自分好みかもしれません。ただし、アウターALCのZhang Jike ALC (張継科ALC)にあわせてもボールのスピードが遅いと感じるラバーでした。特にキョウヒョウの特徴である2速の伸びを求めた場合、かなり打ち方を意識しないと棒球になりやすいイメージもありました。岩崎栄光選手/コーチの試打でもあるように弾む分、癖を出せる打ち方を意識しないと味が出せないラバーであるともいえるでしょう。Nittaku製のキョウヒョウシリーズの中では最も新しいラバーだけあって、飛ばしやすいと感じる点は、ありと感じさせるラバーだと感じました。ただスピード性能を意識すると、アウターカーボンか、インナーカーボンでも硬めで威力の出しやすいラケットとあわせる必要があると思います。

めちゃめちゃ重い!Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)よりもマッドで重さを感じる!

 Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)は癖や回転量も得られるラバーではありますが、前陣から中陣位からでもスピードが遅いと感じにくいくらいスピードを出しやすいラバーでもありますが、このターボブルーは、打感がマッドで、中陣のスピードドライブでノータッチはやや難しいかもしれないと感じました。この感覚はキョウヒョウらしいなーとも感じますし、キョウヒョウといえば、この弾まない性能ですので、当然といえば当然かもしれません。トップ選手でこのラバーを使用して勝つ選手が出てくると人気も出ると思いますが、本場のHurricane III National Rubber Blue Sponge(キョウヒョウ3国狂ブルー)も発売されてしまうと、DHS製を使うだろうと思いますね。

Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)よりもループドライブの質は高い!

 ループドライブの質を比較したとき、勝手に弾みやすいOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)と比較すると、ターボブルーの方が質の高いループドライブがしやすいといえるでしょう。プラボールになって、抗菌仕様も増え、回転や癖で点数をとりにくくなりましたので、正直ループドライブの質は高いものの慣れられるとOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)よりもターボブルーの方がスピードドライブが打ちにくい分、選択肢がせばまるようにも思いました。この辺りは好みにもよると思いますね。キョウヒョウの、相手のコートについてから低く前に伸びるドライブを目指すのであればOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)よりも断然ターボブルーの方が良いですが、ボールの伸びがあってもうまい選手は上手に返球しますし、スピードが遅いことを活かせるかどうかがポイントだと思いますね。

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打
 思ったよりも弾みます。弾きやすくラケットを厚ラケにすれば下回転のミートもしやすいかもしれません。

ロングボールやラリーでのドライブ
 くいこまないので、手で打球してはだめですね。しっかり体幹を使って打ちましょう。そうすることでいいボールが打てると思います。また中国選手のように面を開いた方がボールの伸びも得られると思います。

面を開いたドライブ
 この打ち方ができないと、キョウヒョウは使いきれないです。巻き込んでしまうと味が出ないので、しっかり面を開き、気持ちシュート回転をかけるようにドライブをするのがコツだと思います。ただこのラバーはかなり弾むので回転をしっかりかけれるようにインパクトを強く、かつしっかり球を持つイメージでドライブするといいと思います。

対下回転に対するループドライブ
 非常に質の高いループドライブがしやすいです。ただし、弾みもあるので、高くなると撃ち込まれると思います。上手に浅く低く薄くとらえるといいと思います。

対下回転に対するスピードドライブ
 アウターカーボンでようやく使えそうなスピードが出ました。でも結構弾いているのと、回転を掛けにくいとも感じました。自分レベルでは、インナーの方が回転をかけやすくて扱いやすいかもしれませんね。

ブロック
 やりにくさはなかったです。

ストップ

ツッツキ

フォアサーブ
 少したたきつけるように切ると切りやすいと思います。やはり弾みますね。

バックハンド系

軽打

ロングボールやラリーでのドライブ

対下回転に対するループドライブ

対下回転に対するスピードドライブ

ブロック

ストップ

ツッツキ

チキータ
 

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 キョウヒョウ3国狂ブルー ≧ キョウヒョウProIII ターボブルー オメガVIIチャイナ影

スピード
 オメガVIIチャイナ影キョウヒョウProIII ターボブルー 普狂NEO3

https://amzn.to/3IISxSd

2023年 Nittaku卓球用具カタログ

日本一売れているラバーG-1のNittaku!

 未だに日本一売れているラバー、Fastarc G-1 (ファスタークG-1)です。ただ、円安の影響を受け、ついに値上がりしてしまいましたね。この影響か、直近3ヶ月の卓球王国掲載の裏ラバー売れ筋1位はRozena (ロゼナ)がランクインしています。G-1は今年一年は勝負の年になりそうですね。

Nittakuさんの電子カタログ: https://www.nittaku.com/products/catalog/

2023年の新商品!

IRODORI series (彩シリーズ)

GYO-EN (暁炎)

SO-TEN (蒼天)

 ぶっちゃけ、かなり欲しいなーと思ってます。欲しいのはSO-TEN (蒼天)の方ですね。欲しい理由は、①現在メインはTornado King Power (トルネードキングパワー) (廃盤)であること、②Tornado King Power (トルネードキングパワー)と同じメーカーで、インナーカーボン板薄系のラケットであること、の2点ですね。正直改めて王道インナーを試していきたいと思っていて、
 ・Harimoto Tomokazu Inner Force ALC (張本智和インナーフォースALC)
 ・Hina Hayata H2 (早田ひなH2)
 ・ZX-Gear IN (ゼクスギアイン)
 ・SO-TEN (蒼天)
 ・Synteliac VCI OFF (シンテリアックVCIオフ)
 ・Limba Inner (リンバインナー)
 ・Virtuoso AC (ヴィルトーソAC)
 ・Tornado King Power (トルネードキングパワー)
あたりが気になっています。まー正直自分レベルだと、差は軽微な気がしていて、ブレード面積の違いの方が影響大きいかなーなんて思ってますね。Tornado King Power (トルネードキングパワー)のみ上板が硬い、ということと、2021年のNittakuカタログにおいて、Tornado King Power (トルネードキングパワー)はインナーといいつつ、かなり弾むラバーにカテゴライズされていて、もっと安定感の出るラケットがあるのであれば、やはりそちらの方がいいのかな~などと考えたり考えなかったりしている状況です。あとはブレード厚さの違いをどこまで意識するかですね。ブレード厚さが厚い方が飛距離と威力は出しやすいですが、個人的には安定感が落ちる印象です。
 Limba Inner (リンバインナー) = Virtuoso AC (ヴィルトーソAC) 5.6 mm <
  SO-TEN (蒼天) 5.7 mm < Hina Hayata H2 (早田ひなH2) 5.8 mm <
  ZX-Gear IN (ゼクスギアイン) = Synteliac VCI OFF (シンテリアックVCIオフ) 5.9 mm <
  Harimoto Tomokazu Inner Force ALC (張本智和インナーフォースALC)
となりますね。多分、Virtuoso AC (ヴィルトーソAC)、SO-TEN (蒼天)、Hina Hayata H2 (早田ひなH2)あたりのブレード面積の広いラケットを今後試してみたいと思っています。少々余談が長くなりましたが、それくらいNittakuのラケットに興味が向いておりますね~。

Nittaku (ニッタク)さんのラバーも更新しましたので、よろしくお願いします。
 →: https://katsuo000.com/nittaku-rubbers/

レビュー Sieger PK50 (ズィーガーPK50)

説明

 Nittaku (ニッタク)さんの微粘着ラバー、Sieger PK50 (ズィーガーPK50)をレビューします!Nittaku (ニッタク)といえば、あの日本一売れているラバー、Fastarc G-1 (ファスタークG-1)が思い浮かびますよね。スピン系テンションラバーの代表格であるFastarc G-1 (ファスタークG-1)。ただFastarc G-1 (ファスタークG-1)は2010年発売とやや古いラバーになります。またNittaku (ニッタク)さんは中国卓球の代表ラバー、Hurricane (キョウヒョウ)を扱うメーカーでもあり、本格派粘着ラバーも取り揃えています。一方で、スピン系テンションラバー (Fastarc G-1 (ファスタークG-1))と本格派ド粘着ラバー (Hurricane (キョウヒョウ))の間を取り持つようなラバーの取り扱いがありませんでした。間を取り持つようなラバー、球持ちの強いスピン系テンションラバーとして、ドイツ製微粘着ラバーとして、Sieger PK50 (ズィーガーPK50)が発売されました。Nittaku (ニッタク)さんの2023年パンフレットから、Sieger PK50 (ズィーガーPK50)の説明文を引用させていただきます。

弧線が高いから自信が持てる!

 体勢が崩れたり遅れたりしても、攻めきれる強さ!その秘密は高いスピン性能を持つ「Sタッチシート」&”つかんで飛ばす”「PK50スポンジ」。4球目までにラリーが終わる確率は約60%と言われ、その間の勝負を決める技を磨くことは勝つための絶対条件!切って攻めるツッツキが、圧倒的な武器になる!+チキータも味方にして、ラリー戦を制する勝利者は君だ!

Nittaku 2023年春パンフレットより

 、Fastarc G-1 (ファスタークG-1)も、グリップ力が強くて多くのトップ選手が使うラバーですが、ドイツ製ラバーのためか、シートが厚くて硬い分、チップしやすいというイメージがある人もいるかもしれません。スポンジ厚さMaxが発売されて、チップはしにくくなりましたが、落とすというのはいいイメージはありません。そのイメージを払拭するような宣伝広告になりますね。評判も悪くないようで、非常に期待の試打になりました。

性能値

 公表性能値を比較してみましょう。

SpinSpeedSponge硬度Price
Hammond Z2
ハモンドZ2
13.0016.0040.06,800 + tax
Fastarc G-1
ファスタークG-1
12.5015.0037.56,800 + tax
Fastarc P-1
ファスタークP-1
12.2515.5037.56,800 + tax
Sieger PK50
ズィーガーPK50
12.7514.7540.05,500 + tax
Hurricane III National Rubber Blue Sponge
キョウヒョウ国狂ブルー
15.0014.7542.518,000 + tax
Hurricane Pro III Turbo Blue
キョウヒョウプロ3ターボブルー
15.0014.7550.06,600 + tax
Hurricane Pro III Turbo Orange
キョウヒョウプロ3ターボオレンジ
15.0014.7545.06,300 + tax

 Fastarc G-1 (ファスタークG-1)からもっと回転がかかるようにしたラバーはSieger PK50 (ズィーガーPK50)であることがわかりますね。また2023年の価格改定に伴い、日本一売れているラバーFastarc G-1 (ファスタークG-1)が、税込み価格7,480円のHammond Z2 (ハモンドZ2)と同じ値段となりました。一方で、Sieger PK50 (ズィーガーPK50)も価格はあがりましたが、1,430円 (税込み価格で)安い6,050円でFastarc G-1 (ファスタークG-1と比べるとコスパの良いラバーに感じると思います。2023年の市場の動向も楽しみですね。続いて、硬度計で計った硬さを比較してみましょう。

Weightshore ashore ashore cshore cshore ashore c
gsheet sidesponge sheetsponge sidesheet-spongesheet-sponge
Sieger PK505226.429.241.943.6-2.8-1.7
Dignics 09C5033.431.850.849.11.61.7
Dignics 054834.331.350.048.22.91.8
Tenergy 054732.226.844.643.35.41.3
Hammond Z24932.230.643.242.21.61.0
Fastarc G-1 Max4928.926.442.339.82.52.6

 Hammonde Z2 (ハモンドZ2)Fastarc G-1 (ファスタークG-1)と比べると、Sieger PK50 (ズィーガーPK50)は微粘着ラバーではありますが、やや重いことがよくわかります。またドイツ基準で50°のPKスポンジは、そこまで硬さを感じるわけではなかったです。むしろ、シートがやや柔らかくスポンジが硬いHurricane (キョウヒョウ)に近いスポンジ設計になっているため、むしろ慣れれば扱いやすいラバーでもあるといえるでしょう。さすが、Hurricane (キョウヒョウ)を扱うNittaku (ニッタク)さんといえるでしょう。

Sieger PK50の貼りと重量

 今回Sieger PK50 (ズィーガーPK50)は、WRMさんで購入した銀河のVenus V-14 (金星V-14)に貼りました。

Sieger PK50 (ズィーガーPK50)
 Sタッチシート / PK50スポンジ
・Sponge Thickness:中/厚/特厚 mm
・Speed:14.75
・Spin:12.75
・Sponge硬度:40.0° (ドイツ基準50°)
・5,500円 + 税
・73 g(切断前) → 52 g (Venus V-14 (金星V-14)に貼って)

 貼りあがり重量は52 gとやや重いラバーとなりました。シートの粘着感は弱く、まさに微粘着シートだと感じました。

Sieger PK50の3つの特徴

粘着ラバーというよりはスピン系テンションに限りなく近い!球持ちが良いラバーが好きならG-1よりも使いやすい!?

 Sieger PK50 (ズィーガーPK50)は、かなりスピン系テンションラバーに近い性能でした!Hammonde Z2 (ハモンドZ2)Fastarc G-1 (ファスタークG-1)と比べると、そこまで硬さを感じにくいラバーで、中級者向けのラバーと言えるかもしれません。シートもHammonde Z2 (ハモンドZ2)Fastarc G-1 (ファスタークG-1)と比べて柔らかいため、簡単にくい込み回転をかけやすいですね!イメージとしては、Joola (ヨーラ)さんのGolden Tango (ゴールデンタンゴ)に近いイメージで、Golden Tango (ゴールデンタンゴ)をもっとスピン系テンションラバーらしくしたようなラバーだと感じました。

シートがやわらかいのでとにかく球持ちが抜群!

 さきほども触れましたが、シートが柔らかいラバーですので、球離れが遅い分、非常に扱いやすいと感じるラバーだと思います。こういったラバーは個人的にはバックハンドでツッツキ、チキータ、ドライブするのに向いているラバーだと感じますね。ただバックハンドで使おうと思うと52 gですのでやや重いと感じるかもしれません。また粘着ラバーではなくスピン系テンションだと思ってフォアで使うのもアリだと思います。強く打った時に粘着ラバーらしい癖球が出ることもあり、フォアで使っても味の出る面白いラバーだと思います!

もちろん台上の操作性も高く、バックハンドでも使える!

 微粘着ラバーですので、台上はしっかり止まり、チキータも球持ちがいいため、引きつけたいだけ引きつけてコースをついたり、スピードを出したりすることがしやすいと思います。サーブもしっかり切れるのに、速いロングサーブも出せて操作性も抜群です。バランスの良いラバーという点でも非常にオススメしやすいラバーだと思います。

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打
 特に違和感なかったです。

ロングボールやラリーでのドライブ
 全然違和感なく使えました。Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)と比べるとやはりスピード性能が高く、回転性能や粘着ラバーらしい癖球は出にくいと感じました。しっかり身体を入れると回転量の多いドライブも可能です。

対下回転に対するループドライブ
 球持ちがいいのでループドライブはかなりやりやすかったです。Rigan Spin (ライガンスピン)よりも回転量の多いドライブが打ちやすいと感じました。こういうラバーは好みです。

対下回転に対するスピードドライブ
 意外とやわらかいので、スピードドライブも打ちやすいです!

カーブ/シュートドライブ

ブロック
 やりにくさはありませんでした。

カウンタードライブ
 球を持つのでやりやすいですが、相手の回転の影響も受けるので、しっかり見極めは重要だと思います。

ストップ
 やりやすかったです。当たり前に止まりました。

ツッツキ

フォアサーブ
 良く切れますし、サーブの球足も速くて良かったです。

バックハンド系

軽打
 やや重たいと感じつつも、違和感はありませんんでした。

ロングボールやラリーでのドライブ
 キョウヒョウなどと比較すると中陣からのドライブがやりやすかったですし、スピードも出しやすかったです。

対下回転に対するループドライブ
 シートの柔らかさで球持ちを感じるラバーですので、バックハンドでもやりやすかったです。

対下回転に対するスピードドライブ

カーブ/シュートドライブ

ブロック
 非常にやりやすかったです。回転に負けない硬さを感じました。

ストップ
 やりやすかったです。

ツッツキ
 切りやすかったです。

チキータ
 球を持つので、ネットにひっかけることは少ないと思います。飛距離が出にくいラバーですので、台上のチキータや台上ドライブ、フリックはかなりやりやすいと思います。

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Dignics 05 > Sieger PK50 ≧ Fastarc G-1

スピード
 Fastarc G-1 > Sieger PK50 > Dignics 09C

https://amzn.to/3JKXL0H

レビュー Hammond Z2 (ハモンドZ2)

説明

 Nittaku (ニッタク)さんの2022年の新商品、Hammond Z2 (ハモンドZ2)をレビューします!あの日本一売れているラバー、Fastarc G-1 (ファスタークG-1)を、公表性能値で超えるラバー、Hammond Z2 (ハモンドZ2)ですね!Nittaku (ニッタク)さんの2022年春のパンフレット、卓球王国やYou tubeなどでの宣伝広報を見て、Hammond Z2 (ハモンドZ2)への本気度が伝わってきました。「落としてたまるか! I’ll Never Drop it Down!」の広告をたくさん見たのではないでしょうか。Nittaku (ニッタク)さんの2022年パンフレットからの説明文になります!

”落ちない”から打ち負けない

 ”赤”をまとった「バルクヘッドスポンジ」は、隔壁が強く、エネルギーロスを軽減、反発力を強化。天然ゴム比率が高い「ナチュラルリッチシート」は、薄くとらえても”落ちない”のが魅力。相手の回転を利用したカウンター、台から離れても相手のコートに深く突き刺さるドライブを武器に打ち合いを制す!

 ニッタクを象徴する”赤”の「バルクヘッドスポンジ」。ゴムシート密度が大きい「ナチュラルリッチシート」

Nittaku 2022年春パンフレットより

 、Fastarc G-1 (ファスタークG-1)も、グリップ力が強くて多くのトップ選手が使うラバーですが、ドイツ製ラバーのためか、シートが厚くて硬い分、チップしやすいというイメージがある人もいるかもしれません。スポンジ厚さMaxが発売されて、チップはしにくくなりましたが、落とすというのはいいイメージはありません。そのイメージを払拭するような宣伝広告になりますね。評判も悪くないようで、非常に期待の試打になりました。

性能値

 公表性能値を比較してみましょう。

SpinSpeedSponge硬度Price
Hammond Z2
ハモンドZ2
13.0016.0040.06,800 + tax
Fastarc G-1
ファスタークG-1
12.5015.0037.56,300 + tax
Fastarc P-1
ファスタークP-1
12.2515.5037.56,300 + tax
Sieger PK50
ズィーガーPK50
12.7514.7540.05,000 + tax
Hurricane III National Rubber Blue Sponge
キョウヒョウ国狂ブルー
15.0014.7542.515,000 + tax
Hurricane Pro III Turbo Blue
キョウヒョウプロ3ターボブルー
15.0014.7550.06,300 + tax
Hurricane Pro III Turbo Orange
キョウヒョウプロ3ターボオレンジ
15.0014.7545.06,000 + tax

 あのFastarc G-1 (ファスタークG-1)よりもスピンもスピードも高い性能を持つのがHammond Z2 (ハモンドZ2)になっていますね。キョウヒョウ系のラバーと比べると少し回転性能に劣りますが、キョウヒョウは粘着ラバーです。ハモンドZ2の前にはSieger PK50 (ズィーガーPK50)も発売されましたが、Fastarc G-1 (ファスタークG-1)を超えるラバーではありませんでした。今回、Fastarc G-1 (ファスタークG-1)を超えることを明示して発売されたハモンドZ2は、期待を持ってしまいますね。ただし、ラバーの値段も500円高くなっています。このあたり、どのように評価されるか、市場の動向も楽しみですね。続いて、硬度計で計った硬さを比較してみましょう。

Weightshore ashore ashore cshore cshore ashore c
gsheet sidesponge sheetsponge sidesheet-spongesheet-sponge
Dignics 09C5033.431.850.849.11.61.7
Dignics 054834.331.350.048.22.91.8
Tenergy 054732.226.844.643.35.41.3
Hammond Z24932.230.643.242.21.61.0
Fastarc G-1 Max4928.926.442.339.82.52.6

 Hammonde Z2 (ハモンドZ2)は、Fastarc G-1 (ファスタークG-1)と同じ重さで、硬さだけが硬くなったラバーということで、Fastarc G-1 (ファスタークG-1)ユーザーが非常に移行しやすいラバーといえそうな値となりました。このあたりは、意識していそうですね。一方でFastarc G-1 (ファスタークG-1)を使用するトップ選手があまり移行していないようで、このあたりは影響しそうな気がしています。Fastarc G-1 (ファスタークG-1)ユーザーで有名な選手は、女子トップ選手の伊藤美誠選手や男子では森園政崇選手が有名ですが、こういったトップ選手がFastarc G-1 (ファスタークG-1)からハモンドZ2へ移行しないのは、なぜか。トップ選手の感覚はわかりませんので、想像の域を出ることはないですが、やはりFastarc G-1 (ファスタークG-1)には他のラバーにはない味があるのかもしれませんね。

Hammond Z2の貼りと重量

 今回Hammond Z2 (ハモンドZ2)は、Alnade Inner (アルネイドインナー)に貼りました。

Hammond Z2 (ハモンドZ2)
 ZCセットチャージ
・Sponge Thickness:中/厚/特厚/MAX mm
・Speed:16.00
・Spin:13.00
・Sponge硬度:40.0°
・6,800円 + 税
・69 g(切断前) → 49 g (Alnade Inner (アルネイドインナー)に貼って)

 貼りあがり重量は49 gと一般的な重さでした。あけるとシートに強いテンションがかかっていて、反りあがっていました。今回主にバックで使用しています。

Hammond Z2の3つの特徴

日本製だけどドイツ製ラバーのようにカウンターがやりやすい!

 2021年の終わりから2022年にかけて、ドイツ製ラバーが非常に日本製ラバー (要はTenergy 05 (テナジー05))に非常に近づきました。その中で、Nittaku (ニッタク)さんの新製品として発売されたHammond Z2 (ハモンドZ2)は、日本製ラバーなのにいい意味でドイツ製ラバーらしさ、相手のドライブに負けない攻撃的なラバーでした。テンションも強いので、強く弾む感じもあり、攻撃的なラバーだと感じました。タイミング的にも、Tenergy 05 (テナジー05)よりもDignics 05 (ディグニクス05)を意識しているような使い心地でした。要はDignics 05 (ディグニクス05)に似た強い弾みと回転性能のあるラバーだということです。Fastarc G-1 (ファスタークG-1)はいいラバーですが、ハモンドZ2の方が弾みも強く、ドライブが突き刺さると同時に、カウンターも打ちやすく、攻撃的で非常に好みだと感じました。

イカついパワフルなドライブ!

 インパクトの強い「落としてたまるか!」のフレーズから、シートの強いスピンテンション系のラバーをイメージする人が多いと思うのですが、思ったよりドライブがパワフルでイカついと感じました。バックハンドで使用しましたが、重く感じた分、非常に攻撃的で相手のドライブにも負けにくく、悪い点がみつからなかったです。少しシートの粒がわかるくらいテンションがかかっている分、ちょっとツッツキが飛び出るイメージがありましたが、ここは慣れで対応可能だと思います。チキータやバックハンドドライブも非常に安定感があってネットミスよりもオーバーミスが多かったと感じたところからも「落としてたまるか!」を体現しているラバーだと感じました。弧線の強さはDignics 05 (ディグニクス05)の方が強いのですが、ラバーがDignics 05 (ディグニクス05)ほど硬くはないので、しっかりボールをグリップできてチキータやバックハンドドライブが非常にやりやすく感じました。ただ、ボールを持っている感が少し弱いので、このあたりは得手不得手が出そうなイメージですね。こういった特徴もDignics 05 (ディグニクス05)らしさを感じました。

いい意味でDiginics (ディグニクス)の廉価版!

 値段も考慮すると、Dignics (ディグニクス)の廉価版という表現をしても良いのではないかと思いました。どこまで意識しているかわかりませんが、スポンジの色、シートの粒形状など、Dignics 05 (ディグニクス05)に似ていると感じました。今後ハモンドZシリーズのようなラバーが登場するかもしれませんが、ディグニクスの中でもDignics 05 (ディグニクス05)Dignics 80 (ディグニクス80)に近いラバーという認識で良いと思います。ディグニクスシリーズの性能を高く評価するのであれば、このラバーを高く評価するのではないかと思います。まだ、バタフライさんからディグニクスシリーズの廉価版が発売されていない今、かなり良い選択肢ではないかと思いますね!

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打
 特に違和感なかったです。ただ抗菌ボールで打ったためか、少し威力がないようにも思いました。

ロングボールやラリーでのドライブ
 全然違和感なく使えました。Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)と比べるとやはりスピード性能が高く、回転性能は劣る、という感じでした。

面を開いたドライブ

対下回転に対するループドライブ
 思ったより打ちにくかったです。ディグニクスっぽさがあるという表現が正しいと思います。慣れるとディグニクスよりも弧線は弱いので、扱いやすいと感じました。

対下回転に対するスピードドライブ

カーブ/シュートドライブ

ブロック
 これはよかったです。相手のボールに負けないんですよね。この感じのラバーは好みです。

カウンタードライブ
 やりやすかったです。

ストップ

ツッツキ
 少し飛び出すと感じました。

フォアフリック

フォアサーブ

バックハンド系

軽打
 やや重たいと感じつつも、ボールが早くて良かったです。

ロングボールやラリーでのドライブ
 ボールがイカつくてかなり驚きました。これはありですね。もし欠点を挙げるならFastarc G-1 (ファスタークG-1)の方が、ボールが荒れやすく、Hammond Z2 (ハモンドZ2)の方がボールが揃いやすいかもしれません。

対下回転に対するループドライブ
 ループドライブも打ちやすかったです。Dignics 05 (ディグニクス05)と比べると少し回転量が弱い気もしましたが、抗菌ボールの影響が出ているかもしれません。

対下回転に対するスピードドライブ

カーブ/シュートドライブ

ブロック
 非常にやりやすかったです。回転に負けない硬さを感じました。

カウンタードライブ
 やりやすいと感じました。シートが強いからかなと感じます。

ストップ

ツッツキ
 少し弾みが強いと感じやすかったです。テンションの強いラバーだからだと思います。

チキータ
 ネットミスがほとんどなかったです。良くボールを持ち上げてくれて使いやすかったです。

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Dignics 05 > Hammond Z2 ≧ Fastarc G-1

スピード
 Dignics 05 > Hammond Z2 > Fastarc G-1

https://amzn.to/3gJR8Q3

ついに出た!このタイミング

Hina Hayata H2 発売!

 今や、全日本の新女王、早田ひな選手の選手モデルラケットが、契約しているNittakuさんから発売になります!伊藤美誠選手のMima Ito Carbon(伊藤美誠カーボン)に続き、早田選手モデルラケットはHina Hayata H2というネーミングのラケットのようですね!

 Nittaku: https://www.nittaku.com/products/rackets/post-154

 手ごたえを感じやすいソフトな打球感で、繊細なボールタッチが可能なブレードに、弾性率の高いケブラー®とカーボンを組み合わせた新素材「PKC」をインナーに搭載。木材の良さを活かしながら、爆発力を秘めたラケットに仕上がりました。こだわり抜いた大きめのブレード形状は、回転と安定感を生み出すしなりを最大限に引き出します。しなやかさにパワーを秘めた、早田ひなのためのラケットです。

https://www.nittaku.com/products/rackets/post-154

 注目点は3つで、インナーラケットであること、特殊素材はPKC、ブレード面積が広い、の3点ですね。

 インナータイプということで、最近はやりのラケットタイプになりますね。自分もインナーカーボンを最近好んで使っているので、少し気になります。早田選手はフォアにはキョウヒョウを使っているはずです。キョウヒョウは癖球は出やすい分、ボールのスピードが落ちるので、アウターALC系かインナーカーボンにあわせるのが最近のトレンドだと思います。インナーカーボンを選ぶ当たりは、威力よりもコントロールを重視したように感じますね。

 そして2つ目のPKCですね。こちらの特殊素材は初めて登場だと思いますが、Nittakuのカーボンの中で、今まで最もスピードが出る素材だったケプラーカーボンよりもさらにスピードの出る特殊素材なのがPKCだそうです。次のような説明が確認できます。

PKC
 高モジュラスのケブラー®を使用し、ケブラー®カーボン素材全体の硬化設計を調整することで反発力が高く、パワーの出しやすいラケットを実現します。

ケプラーカーボン
 ケブラー®のマイルドな打球感とカーボンを組み合わせました。高反発でスピード性能がありながらも、スイートエリアの広いラケットを実現します。

https://www.nittaku.com/wp-content/uploads/2022/06/0ab4c9ca8b955ff5e5053eba2a06e1f0.pdf

 3つ目がブレード面積ですね。ブレード面積が大きく、158 × 152 mmということで、張本智和選手モデルの『張本智和インナーフォース』シリーズと同じブレード面積になりますね。ブレード面積が広いことのメリットはとにかく威力が出しやすい点です。身体の大きい選手にはメリットの多いラケットになると思いますね。一方でブレード面積が広いことのデメリットは、ラバーの量もレギュラーサイズ(157 × 150 mm)よりも多くなる分、どうしても重くなること、意外と些細な点ですが、切り返しなどが遅くなること、などが挙げられます。馬龍選手のキョウヒョウ龍5もブレード面積が広くて、類似の設計になっていることから、わかるようにパワータイプの選手にオススメなラケットのようですね。

 +アルファのポイントですが、ブレード厚さ5.8 mmと、インナー系のラケットのわりには、薄い設計になっているのも特徴的ですね。インナーで5.8 mmはやや薄いです。ZLCインナーは5.7 mmですが、アラミド系のカーボンということで、どちらかというとALCに近いはずなので、それで5.8 mmはやはり薄いといえるでしょう。個人的にはリーンフォースACやインナーフォースレイヤーALCの6.0 mmは弾み過ぎると感じるので、5.8 mmの薄さは面白いと感じました。女子選手の方が、大きなラリーではなく前陣から中陣までの戦いになるために、弾みよりもおさまりの良さを意識したのかもしれませんね。

 やはり女子選手を中心に売れそうなラケットだと思います。発売は2022/7/7です。予約殺到かな。

レビュー Fastarc G-1 Max(ファスタークG-1 マックス)

説明

 日本で最も売れているラバー。それはButterfly(バタフライ)さんのモンスターラバー、Tenergy(テナジー)シリーズでもなく、モンスターラバーを超えるDignics(ディグニクス)でもありません。日本一売れているラバー、それはNittaku(ニッタク)のFastarc G-1(ファスタークG-1)になります!

 2021年に、このファスタークG-1のスポンジ厚がMaxのラバーが販売されました。今回はその、MaxのG-1のレビューになります。既に有名関西YouTuber、ごぶりんずさんでも、MAXについては好評という動画を投稿されています。特に比較試打は注目ですね。

ごぶりんずTV 特厚と比較: https://m.youtube.com/watch?v=xgE1J5pYHFY

ごぶりんずTV MAX試打: https://m.youtube.com/watch?v=3gaRzUszFng

 katsuo000の言葉で、G-1の特厚とMAXがどのように違うのか触れていきたいと思います!

何故Fastarc G-1は日本一売れているのか!?

 MAXと特厚の違いに入る前に、このG-1というラバーがなぜ日本一売れているのか、改めて書いていきたいと思います。理由は主に3つある、というのが、卓球王国などの評価になりますね。3つの理由は以下になります。
   1. プラボールの導入
   2. テナジーシリーズの値上げ(オープン価格化)
   3. トップ選手の使用

1. プラボールの導入
 プラボールの導入となり、ボールが硬くなりました。ボールが38 mmから40 mmへ変更した際も回転が、かかりにくくなりましたが、さらに回転がかからなくなりましたね。このセルボールからプラボールへの変更を受けて硬くて回転のかかるラバーの評価が上がりました。ファスタークG-1は硬くて回転のかかるラバーですので、まさにプラボールにフィットしたラバーと言えるでしょう。プラボール導入によってファスタークG-1の評価が上がったと言えるでしょう。

2. テナジーシリーズの値上げ(オープン価格化)
 モンスターラバー、テナジーシリーズがオープン価格となりました。これは実質の値上げに相当します。オープン価格化の前までは、卓球ショップでは定価の2〜3割の割引という恩恵を受けることができて、5,000円前後でした。しかしながらバタフライさんはオープン価格化し、現在ではテナジーは7,000円以上する高価なラバーとなってしまいました。改めて使用者を選ぶラバーとなってしまっています。この影響を受けて、ポストテナジーを探訪する選手が増えたようですね。確かにラバー1枚に10,000円もかかるとなると、流石に多くの卓人のお財布には厳しいと感じられたようですね。ファスタークG-1は定価6,000円+税と価格設定もこれまた丁度良い価格設定だったのかもしれません。この価格から、卓球ショップでは店舗割引を受けられるので、実質5,000円を切る値段で購入できるでしょう!ただし、2022年に入り、円安の影響をもろに受けて、ドイツ製ラバーであるG-1も300円値上がりして、6,300円+税になってしまいました。この影響がどのように出るのか楽しみですね。実際値上がりに対し不満の声も聴きますからね。

3. トップ選手の使用
 そして、最後にトップ選手の使用実績ですね。なんといっても日本女子代表の石川佳純選手、伊藤美誠選手でしょう。また、男子でも森園政祟選手も、チキータのためにバックにファスタークG-1を使用しています。このように男女どちらのトップ選手も使用実績があることは非常に大きな宣伝効果があると言えるでしょう。現在は石川佳純選手は使用していない模様ですが、伊藤美誠選手はフォア側に使用しています!(SNSなどの噂では、伊藤美誠選手は現在50°のファスタークG-1を使っているという話もありますが、何にせよファスタークG-1を使用されています)。伊藤美誠選手が使用しているという事実が非常に大きな宣伝効果と信頼となって、多くの卓人が使用したい、使用しよう、と考えるに至っているのは事実でしょう。

Fastarc(ファスターク)シリーズ

 ファスタークG-1およびそれ以外のFastarc(ファスターク)シリーズの由来などについて触れさせていただきます。ニッタクさんによると、ファスタークの名前は、英語のFast(速さ)とArc(弧線)をくっつけた造語ということです!なかなかのネーミングだと思います。さらにファスタークG-1のGはGrip(グリップ)のGということらしく、「シートでグリップして弧を描く」ラバーだそうです。

 ファスタークシリーズの中でも最も回転性能の高いラバーがファスタークG-1になります。なぜ回転性能が高いのかというと、シートの粒形状が太くて狭いからになりますね。粒形状は打球感にも強く影響するので重要です。モンスターラバーのテナジー05も粒形状は太くて狭いため、G-1とテナジー05で、打球感に類似点があると言えるでしょう。(もちろん、かなり別物のラバーではありますが。)
 他のファスタークシリーズを確認してみましょう。スポンジ硬度がG-1と同じでスピードタイプのシートの粒形状であるFastarc P-1(ファスタークP-1)、スポンジ硬度は柔らかくて、G-1と同タイプのシートの粒形状であるFastarc C-1(ファスタークC-1)、スポンジ硬度が柔らかくて、スピードタイプのシートの粒形状であるFastarc S-1(ファスタークS-1)が販売されています。テナジーシリーズほど種類は多くありませんが、パンフレット上はイメージしやすい説明になっていることからもポストテナジーとして手に取りやすいものになっていると言えるでしょう。またテナジーシリーズと異なり、ファスタークシリーズは種類によって値段も異なり、G-1とP-1が最も高く、スポンジ硬度の柔らかいC-1とS-1は安い値段設定になっていることも嬉しいですね。G-1が硬すぎると感じたのであれば、C-1へ変更するのもありと言えるでしょう。

  以下ホームページより引用

*******************

スピンドライブ重視!
シートでグリップして弧を描く、強烈なスピン!
どんな位置からでも打ち抜ける威力、強いドライブに打ち負けない強靭さが魅力!
その実力は世界のトップが証明し続ける!
2021年7月1日にスポンジ厚「MAX」が新登場!
ファスタークとは?
Fast(速さ)とArc(弧)を描くボール軌道を開発コンセプトとした、トップ選手が勝つために選ぶギアです。

テンションスピンシート
 グリップ感覚に優れたゴム成分と粒形状で、抜群の威力を実現した「テンションスピンシート」。硬く粒が詰まったシートは打ち合いで押し負けず、ボールにパワーが伝わります。

ストロングスポンジ
 ハードな打球感でありながらボールをしっかり捉えて押し出し、ボールに更なる威力を生み出すスポンジです。

◆ファスタークシリーズ 性能比較
 G-1・・・シートでグリップして弧を描く!強いドライブに打ち負けない強靭さが魅力!
 P-1・・・スピードドライブ重視!ボールを薄く捉えても、ノンスリップ感は抜群!
 C-1・・・バランスラリー重視!安定した台上プレーからのカウンターや両ハンドドライブ!
 S-1・・・スピードスマッシュ重視!前中陣でのミート打ちやブロックからのスピードドライブ!

《卓球王国》異例のロングセラー「ファスタークG-1」の秘密に迫る!
《vol.1》第1回目「ファスタークの基本性能」
《vol.2》第2回目「異色のロングセラー」
《vol.3》第3回目「偶然?必然?」
《vol.4》第4回目ロングセラーを記録している「ファスタークG-1」の秘密に迫る!

【動画配信中】
「伊藤美誠選手【すべては勝利のために】」
「森薗政崇選手【ファスタークG-1への想い】」
「【厚さ選びに迷わない】田添健汰が打つファスタークG-1! 【特厚とMAX】」
「ファスタークG-1ブラインド試打in神奈川大学卓球部」

【選手のコメント】
◆伊藤美誠(スターツ)
 回転がかかる時とかからない時があります。いい意味でイレギュラーするのです。世界で戦う時もそうですが、私のカウンターに対してネットに落とすことが多く、クセ球が出るのだと感じています。そこがいいですね。

◆石川佳純(全農)
 私は発売当初(2010年11月)から、ファスタークG-1を使っています。ファスタークG-1は、スピードが出るし、しっかりとボールを持ってくれるシートなので、コントロールしやすいと思います。また回転がかけやすく、台上処理がすごくやりやすく非常に満足しています。ファスタークG-1が一番満足できるラバーだと思います。

◆森薗政崇(BOBSON)
 僕の打ち方にもよると思うのですが、スピードが出て弧線を描きながらもやや直線的な弾道になり、相手のコートに突き刺さるボールを受けた相手からもやりづらいとよく言われます。ファスタークG-1は、前陣でプレーする僕のスタイルに合っているラバーだと思います。(2021年全日本選手権シングルス準優勝)僕はバック面にファスタークG-1を中学から使い続けている。このラバーはとてもグリップ力が強く、僕の武器であるチキータのやりやすさと威力において、勝るラバーはほかにないと感じている。チキータが強みであると思い込んでいたため、それに固執しすぎていた。全日本前にバックのブロックとカウンターミートを強化したが、安定性と威力が出せることに驚いた。G-1がぼくのリクエストにしっかり応えてくれた。もっともっと強くなりたい。何度かほかのラバーを試したこともあるが、そのたびにG-1の良さを再確認する。僕はこれからもG-1と共に戦い続けます。

********************

https://www.nittaku.com/products/rubbers/post-3

性能値

 まず、Nittakuさんの2022年の一覧表になります。

 ニッタクさんは、中国製のシートを採用したHurricane(キョウヒョウ)シリーズも販売しており、近年話題となっているHurricane Pro III Turbo(キョウヒョウプロ3ターボ)シリーズの2枚やその他のキョウヒョウシリーズの回転性能は際立って高いものになっています。ファスタークG-1よりも、今年新発売のハモンドZ2、スピード性能の点だけであればFastarc P-1(ファスタークP-1)や2020年のパンフレットからは消えてしまったAlhelg(アルヘルグ)といったラバーの方が高いです。バランスと信頼のあるラバーが、ファスタークG−1のニッタクのラバーの中での立ち位置と言えるでしょう。あるいはスピン系テンションラバーの中で最も回転性能の高いラバーといえば良いでしょうか。

硬度比較

G-1 Max 49 g
 shore cシート側: 42.3°  shore cスポンジ側: 39.8°

G-1 特厚 48 g
 shore cシート側: 43.3°  shore cスポンジ側: 41.0°

テナジー05 47 g
 shore cシート側: 44.6°  shore cスポンジ側: 43.3°

ディグニクス05 48 g
 shore cシート側: 50.0°  shore cスポンジ側: 48.2°

 特厚と比較すると、Maxの方がスポンジが厚くなってシートが薄くなったのか、かなりくい込みやすくなった印象ですね。ややG-1そのものは、やや古いラバーでもあるので、ディグニクスよりもテナジーに近い数値になっていると思います。

ファスタークG-1マックスの貼りと重量

 Rein Force AC(リーンフォースAC)に貼りました。

Fastarc G-1(ファスタークG−1)Max(マックス)
 Tension Spin Sheet(テンションスピンシート)
 Strong Sponge(ストロングスポンジ)
・Speed:15.00
・Spin:12.50
・Sponge Thickness: 中(1.7 mm)、厚(1.9 mm)、特厚(2.1mm)、Max(マックス)
・Sponge硬度:37.5(ドイツ基準47.5)
・6,000円 + 税
・69 g(切断前) → 49 g(張継科ZLCに貼って)

Fastarc G-1マックスの3つの特徴

特厚よりも扱いやすくなった!とりあえずグリップして回転かけたいならコレ!

 このG-1 Maxは特厚と比べると抜群に扱いやすいと感じました。くい込みが良いのと、ラケット芯に至りにくいのが良かったです。特厚は思い切りくい込ませようとすると、容易に芯の硬い部分に当たってしまい、回転量と重さを出しにくい感じがありました。まさに、スポンジ厚さを薄くしたときあるあるな感じでした。この感じがなくなっただけ、といえばそれまでですが、そういった部分がなくなったのは非常にストレスがなくなった気がしました。飛距離も出しやすくなり、ドライブもかなりのびのび打てると感じました。ただ特厚の時と比較して、感覚的には、ボールの揃いやすさが、Maxは増えた気がしました。それでもシートの硬いラバーと同じように、回転がかかるときはしっかりかかるし、スピードドライブを打つと、重くて、回転量は減ったりと、回転の幅が出やすいと感じました。シートがやはり硬いためでしょう。この癖球とも呼べるボールのばらつきは、試合で相手がG-1を使用してきた際には注意しないといけない部分だと改めて感じましたね。

シートが硬いので、ブロックがとても安定する!

  またシートが硬いラバーなので、ブロックやカウンターがめちゃめちゃやりやすいですね。中級者以上の方へ、迷ったらこのラバーをススめることのできるラバーだと思います。盾として使いやすいラバーだと思います。ディグニクスはシートが硬いですが弾むし弧線が非常識に上へ上がるラバーです。威力は物足りないかもしれませんが、その分、ブロックのおさまりや制御がしやすいG-1は改めていいラバーだと感じました。

バックドライブもチキータもど安定!

 今回久々に使いましたがバックドライブやチキータはめちゃめちゃ入れやすいと感じました。ボールをグリップしている時間をしっかり感じられて、ボールを上書きするように打てるのは、安心した返球に繋がるのでいいと思います。森園選手が使う理由も納得しました!

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打
 特に違和感なかったです。Maxになって、かなりくい込みが良くなって扱いやすくなった印象です。

ロングボールやラリーでのドライブ
 特厚のときは、下がれば下がるほど、ボールの伸びが少ないと感じました。下がるとどうしても弾き気味にドライブになり、飛距離も出づらく使いにくいと感じました。Maxでは、そういったストレスがなくなった印象です。下がってもスポンジが厚いので、エネルギーロスを感じず相手のコートの深いところにしっかり届く感じがありました。早くこれを使いたかった。また特厚はスポンジが薄いので球離れもまずまず早いと感じましたが、Maxはスポンジが厚くなって非常に球持ちを感じやすくなりました。G-1はテナジー05っぽさ、粘着ラバーぽさ、グリップ感があるラバーなので、シートだけで捉えて回転だけを思い切りかけるドライブでも良いドライブがしやすいと感じました。

面を開いたドライブ
 これも打ちやすいですね!非常に好感触でした。スピードドライブで回転量も乗せるのが結構難しかったですが、安定しやすかったので非常に好感触でしたね!

対下回転に対するループドライブ
 テナジー05よりも売れている一つの理由が対下回転ドライブだと思います。やりやすいですね。非常に強烈な回転のドライブができると感じましたね。良いラバーだと思います。回転量でいうとテナジー05やディグニクス05に匹敵するレベルだと思います。Maxになってシートの硬さも相まってテナジー05よりもG-1の方が回転量の最大値は上かもしれません。

対下回転に対するスピードドライブ
  回転量は落ちると思いますが、非常に打ちやすかったです。これは不思議な感じでしたね。テナジーの方がスイングスピードとか角度がシビアなイメージです。自分はスピードドライブで回転をかけることが下手くそなためだと思いますね。

カーブ/シュートドライブ
 これは思ったより曲がらなかったですね。回転量の幅を感じました。横回転はアンドロのラバーの方が好印象ですね。

ブロック
  ボールをグリップできるしシートは硬いし、ということで非常にやりやすかったです。特にスピードドライブに対するブロックはかなりやりやすかったですね!このやりやすさは最高です。

カウンタードライブ
 シートが硬いのでカウンターもしやすいですね。MX-PやR53の方がくい込む分、カウンタードライブがやりにくいと感じましたが、G-1は回転量がやや落ちる分、やりやすかったです。

ストップ / ツッツキ
 グリップするので、非常に止めやすかったです。良いですね!ただ、気を抜くと軽くなりそうでしたね。

フォアサーブ
 しっかり切ることができて良かったです。かなり好感触でした!

バックハンド系

軽打
 こちらも違和感なくて良かったですね!特厚よりもMaxになって球持ちがさらに良くなったのもあると思います。もっと早く出してほしかったというのも感じました。R53は良いラバーでしたがシートの粒形状の違いでどうしても球離れを感じやすく、慣れが必要と感じました。しかしながらG-1は、粒は太く粒と粒の間も狭い粒形状ですので、打球時ボールをしっかりグリップしてから離すようなイメージで打てるので安定感もあって好きですね。良いです!この感じはDNAプラチナXHに似ていると思いますが、DNAプラチナはややシートのくい込みが良かったのと、重量が重いという点があります。G-1は軽くて安いのでその点は明らかにDNAプラチナよりも良いと思います。

ロングボールやラリーでのドライブ
  こちらも非常にやりやすかったです。特厚では弾いてしまいやすかったですが、スポンジの厚いMaxでは、そういったことはなかったですね。返球自体が非常にやりやすいと感じました。ただ特厚の時の方が癖球が出やすかった気がバックハンドでも感じました

対下回転に対するループドライブ
 ボールをグリップするので、イメージ通りのボールが打ちやすかったです。やりやすくて楽しかったです。回転量は並かもしれません。この当たりは古いラバーなので仕方ないかもしれませんね。

対下回転に対するスピードドライブ
 弾きやすいラバーでもあるので、こちらもテナジー05よりもやりやすかったですね!ディグニクス05もスピードが出しやすく最近はかなり入るようになりましたが、多分ディグニクス05よりも扱いやすいぶん、G-1の方がスイングスピードが遅くても入る気がしますね!

カーブ/シュートドライブ

ブロック
 ドイツ製ラバーのボールはブロックしやすいのですが、ディグニクス09Cなどのループドライブは回転をモロに受けて、オーバーミスが多かったです。この辺りは慣れも必要かなと感じましたね。シートが負けている感じではないので、慣れたらいけると思います。

カウンタードライブ
 自分はテナジー05よりもやりやすいと感じました。シートが強いからかなと感じます。

ストップ / ツッツキ
 これも良かったです!止まりますね!切れますね!良いです!しっかりグリップするので弾いて浮くこともなくて好きな打球感でした!

チキータ
  ボールを持つのでやりやすかったです。

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 ディグニクス05 > Q5 ≧ DNAプラチナXH ≧ ターゲットプロXD-52.5 ≧ ラザンターR53 >G-1 max > ラザンターR48 ≧ エボリューションMX-D > テナジー05

スピード
 ディグニクス05 ≧ エボリューションMX-D > ラザンターR53 ≧ Q5 ≧ ラザンターR48 > ターゲットプロXD-52.5 > DNAプラチナXH > G-1 Max

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2022年 Nittaku卓球用具カタログ

日本一売れているラバーG-1のNittaku!

 未だに日本一売れているラバー、G-1です。昨年G-1にスポンジ厚さがMaxとなるラバーが発売され、拡充されました。伊藤美誠選手、森園政崇選手、など有名選手が使用するラバーというのも特徴ですね。

Nittakuさんの電子カタログ: https://www.nittaku.com/products/catalog/

2022年の新商品!

Hammond Z2(ハモンドZ2)

 今年の大注目は、Nittakuの新作ラバー、ハモンドZ2ですね!なんといっても日本一売れているラバーFastarc G-1(ファスタークG-1)の次となるようなラバー(少なくとも性能値的な話)を発売するからですね。発売後、レビューも多く挙がることが予想されます。G-1層がハモンドへ移行するのかG-1にとどまるのか、楽しみですね。まず気になるのが、伊藤美誠選手、森園政崇選手が移行するのか、G-1を使い続けるのか。6月以降楽しみに待ちましょう。

Review Fastarc G-1

Explanation

The best-selling rubber in Japan. It’s neither Butterfly’s monster rubber, the Tenergy series, nor Dignics, which surpasses monster rubber. The best-selling rubber in Japan, it will be Nittaku’s Fastarc G-1! It can be said that it was too late to review, but I was finally able to try it out, so I will review it again.

Why is Fastarc G-1 the best-selling product in Japan?

There are three main reasons why this rubber is the best-selling rubber in Japan. The three reasons are as follows.

・Introduction of plastic balls
・Price increase of the Tenergy series (open price)
・Use of top players

・Introduction of plastic balls
With the introduction of plastic balls, the balls have become harder. When the ball was changed from 38 mm to 40 mm, it became harder to rotate, but it didn’t rotate anymore. Following the change from cell balls to plastic balls, the evaluation of hard and rotating rubber has risen. Fastarc G-1 is a hard and rotating rubber, so it can be said that it is a rubber that fits plastic balls. It can be said that the introduction of plastic balls has raised the evaluation of Fastarc G-1.

・Price increase of Tenergy series (open price)
Monster rubber and Tenergy series are now open price. This is a real price increase. Before the open price, the table tennis shop was able to benefit from a 20 to 30% discount on the list price, which was around 5,000 yen. However, Mr. Butterfly has become an open price, and now Tenergy has become an expensive rubber that costs more than 7,000 yen. It has become a rubber that selects the user again. It seems that the number of players exploring post-Tenergy has increased due to this influence. Certainly, when it costs 10,000 yen for one piece of rubber, it seems that many table people’s wallets seemed to be tough. The Fastarc G-1 has a list price of 6,000 yen + tax and pricing may have been just right. From this price, you can get a store discount at the table tennis shop, so you can actually buy it for less than 5,000 yen!

・Use of top players
And finally, it’s the usage record of top players. After all, it is Kasumi Ishikawa and Mima Ito of the Japan Women’s National Team. In addition, both boys and Masatoshi Morizono use Fastarc G-1 for Chiquita. It can be said that the fact that both male and female top players have a track record of use in this way has a very large advertising effect. It seems that Kasumi Ishikawa is not currently using it, but Mima Ito is using it on the fore side! (Rumors such as SNS say that Mima Ito is currently using the 50 ° Fastarc G-1, but he is using the Fastarc G-1 anyway). It is true that the fact that Mima Ito is using it has become a huge advertising effect and trust, and many tablemates have come to think that they want to use it or want to use it.

Fastarc series

I would like to touch on the origins of the Fastarc G-1 and other Fastarc series. According to Nittaku, Fastarc’s name is a coined word that combines the English words Fast and Arc! The rubber with the highest rotational performance in the Fastarc series is the Fastarc G-1.
Other Fastarc series have the same sponge hardness and speed type sheet grain shape, Fastarc P-1, and the sponge hardness is soft and the same type sheet grain shape as G-1. Fastarc C-1 is on sale, and Fastarc S-1 is a speed type sheet with a soft sponge hardness. There are not as many types as the Tenergy series, but it can be said that it is easy to pick up as a post-Tenergy because the explanation is easy to imagine on the pamphlet. Also, unlike the Tenergy series, the Fastarc series has different prices depending on the type, G-1 and P-1 are the highest, and C-1 and S-1 with soft sponge hardness are also happy that the price is set cheaply. Hey. If you feel that G-1 is too hard, you may want to change to C-1.
The G of Fastarc G-1 seems to be the G of Grip, and it is said that it is a rubber that “grips with a seat and draws an arc”.

Published performance value

Nittaku also sells the Hurricane series that uses seats made in China, and two of the Hurricane Pro III Turbo series and other Hurricane series that have become a hot topic in recent years. The rotation performance of the is remarkably high. Rubbers such as the Fastarc P-1 and Alhelg, which disappeared from the 2020 pamphlet, are more expensive than the Fastarc G-1 in terms of speed performance. It can be said that the rubber that is most often referred to as the balanced type is the standing position among the Nittaku rubbers of Fastarc G-1. Or is it the rubber with the highest rotational performance among spin tension rubbers?

Fastarc G-1 sticking and weight

Fastarc G-1
Tension Spin Sheet
Strong Sponge
・Speed: 15.00
・Spin: 12.50
・Sponge Thickness: 1.7 mm, 1.9 mm, 2.1mm, Max
・Sponge sttifness: 37.5 (German standard: 47.5)
・6,000 yen + tax
・70 g (before cut) → 48 g (after cut)

Three features of Fastarc G-1

If you can control it well, it will take a lot of rotation!

This rubber felt very good. After all, I felt that it would take a lot of rotation. I’m seriously thinking about using it for my job. Sweat. It took a lot of rotation! Serve was also able to make a downward rotation like the ball returns like Dignics 05! This is great! It will be a comparison with Dignics 05, but the ease of handling is overwhelmingly G-1, and the speed performance is better with Dignics 05. Also, while I felt the high performance of Dignics 05 for the ease of aligning the balls, I felt that the G-1 had a wide range of rotation. I felt once again that this difference is a part that must be noted when the opponent uses the G-1 in the game.

Chiquita is easy to do! Easy to control both spin type and speed type chiquita!

After all I felt that Chiquita was extremely easy to put in. You have plenty of time to grip the ball. I felt that the amount of rotation would drop a little, but the Fastarc G-1 was easier to do with Chiquita than the Dignics 05! I understand why Morizono uses it!

You can hit a drive with a wide range of spin!

As I mentioned in the first one, I think it’s a habit ball that seems to be German rubber or G-1. Even if I was driving in the same way, I felt that there was a considerable range of rotation amount depending on when I was able to apply rotation as much as I could and when I just put it in or bounced it. I felt that this has the effect of disturbing the opponent’s block angle by using the Fastarc G-1. Actually, I also felt that the block angle was easy to get out of order when the opponent was driving with G-1 in the game, but I felt that it was easy to hit such a drive!

Each technical review

Forehand

Light hit
I didn’t feel any discomfort. I felt that the hardness was quite similar to that of Dignics 05. I felt that it was a little hard and hard rubber compared to Tenergy.

Drive on long balls and rallies
When using the G-1, I felt that the lower the ball, the less the ball stretched. If it goes down, it will drive like playing, but I felt that it would be a drive that does not stretch and speed does not come out with such a rotation method. If you rotate it with a sheet like using adhesive rubber, or hit it like V> 15 Extra and make it bite into it, and then rotate it from the bite before you play it, you can hit a good drive with rotation. I felt that. Perhaps the G-1 has a Tenergy 05-like feel and a grip like an adhesive rubber, so I felt that it would be easier to drive even with a drive that captures only the seat and takes the plunge to rotate. I’m not used to driving when I bite into it and spin it, but I felt that V> 15 Extra is probably more likely to be a violent drive.
Also, because it is a hard rubber, I felt that the ball was released fairly quickly. In the front team, I think you can feel the speed of the ball because it is quite fast. On the other hand, when driving from the middle team and the apse, if you do not hit it fairly firmly, you may feel lack of power such as insufficient speed and insufficient rotation. On the contrary, if it doesn’t go down to that level, I felt that G-1 was better than Dignics 05.

Drive with open face
This is also easy to hit! It felt very good. It was quite difficult to put the amount of rotation on the speed drive, but it was easy to stabilize, so it felt very good!

Loop (top spin) drive against back spin
This was a pretty good feeling! I felt that you could drive with a very strong rotation. I think it’s a good rubber. In terms of the amount of rotation, I think it is at a level comparable to Tenergy 05 and Dignics 05. Probably, in plastic balls, the maximum value of the amount of rotation may be higher in G-1 than in Tenergy 05 due to the hardness of the sponge.

Speed ​​drive against back spin
I think the amount of rotation will drop, but it was very easy to hit. This was a strange feeling. The image of Tenergy is that the swing speed and angle are more severe. I think it’s because I’m not good at spinning with speed drive.

Curve / shoot drive
This didn’t bend as much as I expected. After all I felt the range of the amount of rotation.

Block
It was easy to do because I could grip the ball. Especially the block for speed drive was pretty easy to do!

Counter drive
I felt that it was a little more susceptible to the influence of the opponent’s drive because it was easy to spin. I felt that it was necessary to get used to this area.

Stop
It grips, so it was very easy to stop. nice one!

Push
It was good because it also grips. However, it seemed to be lighter if I took it easy.

Serve
I’m glad I was able to cut it firmly. It felt pretty good!

Back hand

Light hit
I’m glad I didn’t feel any discomfort here either! Rasanter R48 and Rasanter R53 were also good rubbers, but due to the difference in the grain shape of the sheet, it was easy to feel the ball coming off, and I felt that it was necessary to get used to it. However, I like the G-1 because it has a thick grain and a narrow grain shape between the grains, so you can hit the ball with the image of firmly gripping the ball and then releasing it, which gives you a sense of stability. Is good!

Drive on long balls and rallies
This was also very easy to do! In the case of Dignics 05, the speed and the amount of rotation are very high, but the appearance of the arch line and the trajectory of the ball change considerably depending on whether you hit it like playing or hitting it with rotation. With a backhand that tends to slow down the swing speed, it often fails to rotate the ball, so it’s really difficult to stabilize, isn’t it? Sweat. On the other hand, since there is no such thing in G-1, I felt that the return ball itself was very easy to do. However, I think that the ball quality is likely to be low. However, by using high-performance rubber such as Dignics 05 for the forehand, I felt that the difference in ball quality could be used as a weapon! This was also felt when using V> 15 Extra. I think the combination of Japanese rubber and German rubber is an ant!

Loop (top spin) drive against back spin
Very easy to hit! nice one~! It grips so it was easy to hit the ball as you imagined! By taking the plunge, I was able to put it on the opponent’s court without anxiety!

Speed drive against back spin
It’s also an easy-to-play rubber, so it was easier to do than Tenergy 05! Dignics 05 is also easy to get speed, and recently it has come in quite a bit, but maybe it is easier to handle than Dignics 05, so I feel that G-1 can enter even if the swing speed is slow!

Block
German rubber balls are easy to block, but loop drives such as the Dignics 09C are subject to rotation and have many over-misses. I felt that it was necessary to get used to this area. I don’t feel like the seat is losing, so I think you can get used to it.

Counter drive
I found it easier to do than Tenergy 05. I feel that the seat is strong.

Stop
This was also good! It will stop!

Push
It will expire! Is good! Because it grips firmly, it didn’t float and I liked the shot feeling!

Chiquita
It’s easy to do! It was great!

Comparison with other rubbers (individual impressions)

Spin amount
 Dignics 05 > Fastarc G-1 ≧ Tenergy 05

Ease of spin
 Tenergy 05 > Fastarc G-1 > V>15 Extra

Speed
 Dignics 05 > V>15 Extra > Fastarc G-1 > Tenergy 05

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