レビュー Triple Double Extra(トリプルダブルエキストラ)

説明

 発売から随分間が空いてしまいましたが、VICTAS (ヴィクタス)さんのTriple Double Extra (トリプルダブルエキストラ)をレビューさせていただきます。発売当時は丹羽孝希選手がバック面に使用するということで話題になりました!TSP (ティーエスピー)とVICTAS (ヴィクタス)の統合によってTSPのTriple (トリプル)というラバーが、VICTAS (ヴィクタス)ブランドで2020年12月に、改めて発売となりました。Butterfly (バタフライ)さんは2020年4月に現在も超人気のDignics 09C (ディグニクス09C)を発売していますので、各社粘着ラバーを発売することは意識していたものと思います。このVICTAS (ヴィクタス)さんのTriple (トリプル)シリーズは、粘着ラバーで有名な中国製になりますが、中国粘着ラバーのように重くて弾まないラバーではなく、現在流行の一定の弾むを持った粘着テンション系のラバーになります。しかもスポンジはブルースポンジで明らかにキョウヒョウNEO3ブルースポンジを意識したラバーになっていますね。

 発売時は人気でしたが丹羽選手が用具変更後にあまり結果を出せず、東京五輪2020ではV>15 Extra (V>15エキストラ)へ戻して参戦したこともあり、その後の人気はやや下がった印象です。一方で卓球You Tuberで全日本選手権にも出場した神戸TCの吉田和也コーチは、バック面に本ページでレビューするTriple Double Extra (トリプルダブルエキストラ)を使用されていますね。技術動画にも挙がっている2トンツッツキはトリプルダブルエキストラを使うことでさらに切れるようになったようですし、チキータやラリーでのバックボレーと、トリプルダブルエキストラの特徴を活かして得点していることを試合動画などで説明されています。

2トンツッツキ: https://www.youtube.com/watch?v=PJJPQOxcog4

 周りでもこのラバーは好評で、発売後すぐに両面で使用する選手もいました。シートが柔らかめなため球持ちが良くてチキータが安定し、ラリーでぶつけ気味に打っても弧線を強く描くので安定する、ということで、使用されていましたね。自分もスポンジの硬さの割にシートの柔らかさが特徴のラバーだであり、そこまで癖を感じないラバーだと感じました。今回自分も購入し、アウターALCに貼って試打したレビューを紹介させていただきます!

性能値

 公表性能値を比較してみましょう。

 VICTAS (ヴィクタス)さんの性能表はややわかりにくかったですが、2022年のパンフレットから、スピードとシートの強さ (スピン)を軸にとった図が掲載されるようになりました。このような図を作成すると、右上にあるラバーが最も性能の高いラバーというイメージになります。図の中では、V>15 Stiff (V>15スティフ)やV>11 Extra (V>11エキストラ)が性能の高いラバーのように見えてきますね。実際の試打比較を今後してみたいところです。もちろん、2022年話題のV>20 Double Extra (V>20ダブルエキストラ)やV>22 Double Extra (V>22ダブルエキストラ)は高い性能値になっていますね。一方で本ページでレビューするTriple Double Extra (トリプルダブルエキストラ)は強粘着のためかスピード性能はかなり低く、シートも柔らかいのでスピン (シートの強さ)性能もそこまで高くない値となっていますね。

 Triple Double Extra (トリプルダブルエキストラ)について注目すべきはVICTAS (ヴィクタス)ラバーの中で「弧線の高さ」が9.4と最も高い値になっていますね!VICTAS (ヴィクタス)のラバーは直線的なラバーが多いので、トリプルダブルエキストラは、その中でも弧線の強さが特徴のラバーといえるでしょう。続いて硬度計で測定した値比較です。

 重量は、V>15 Extra (V>15エキストラ)と同等で、硬さもV>15 Extra (V>15エキストラ)Ventus Extra (ヴェンタスエキストア)と同等と、なりました。VICTAS (ヴィクタス)のカタログでスポンジ硬度を比較すると、V>15 Extra (V>15エキストラ)はドイツ基準で硬度47.5°、Triple Double Extra (トリプルダブルエキストラ)は57.5°になり、これはV>15 Extra (V>15エキストラ)はシートが硬く、トリプルダブルエキストラはシートが柔らかいことを示唆するものといえるでしょう。スポンジは硬くてもトリプルダブルエキストラは、ラバー全体ではハイエンドラバーと同等の硬さにおさまっているようです。

 シート側の硬さとスポンジ側の硬さの差を確認すると、トリプルダブルエキストラのシートがとても柔らかいことがよくわかると思います。このシート側とスポンジ側の硬さの差が強い弧線を作り出すことに一役かっているのではないかと思います。

Triple Double Extraの貼りと重量

 今回はLin Gaoyuan ALC (林高遠ALC)に貼りました。

Triple Double Extra (トリプルダブルエキストラ)
 粘着ラバー
・Sponge Thickness:2.0/MAX mm
・Sponge硬度:57.5°
・弧線の高さ:9.4
・スピード:6.2
・ドライブの精度:7.3
・シートの強さ:8.0
・反発:5.8
・5,200円 + 税
・67 g (切断前) → 50 g (林高遠ALCに貼って)

 50 gということで、やや重いですね。最近はもっと重いラバーも登場していますので、最重量級とは呼べませんが、重たいラバーではあると思います。

Triple Double Extraの3つの特徴

中国製強粘着ラバーにしては扱いやすい!

 中国製ラバー、要はHurricane (キョウヒョウ)系のラバーと比べると抜群に扱いやすいラバーだと感じました。ドライブをかけようとするのではなくて、ぶつけるような打ち方でも弧線を描くので、ドライブを打ったつもりではなくても弧線を描いて相手のコートに勝手に入る感じがありました。また思い切り回転をかければ、粘着ラバーらしい強いドライブ回転が、ぶつけるように打てばスピードと重さのあるドライブが打てる感じがありました。癖を強く出そうとするときだけ、57.5°の硬いスポンジに強くくい込ませる必要があり、自分の場合はフォアでないと少し難しいと感じました。弧線の沈み込みや癖はキョウヒョウに軍配があがりますが、回転量とスピードの両立は十分にできる粘着ラバーで、最近流行のドイツ製粘着テンションラバー同様に人気の出るラバーだと思います。

ツッツキが切れて、チキータもど安定!

 バックで使うと非常に良くて、Lin Gaoyuan ALC (林高遠ALC)の高い回転性能を引き出しやすくてツッツキがブチ切れて良かったですね。カットマンとまではいきませんが、相手のロングサーブに対してあえてツッツキして打ちミスも狙えると思います。また弧線が非常に高いので、相手のサーブを持ち上げてバックハンドドライブしたりチキータしたりするのが非常にやりやすかったです。このやりやすさは、銀河のMoon Blue Sponge (月ブルー)を思い出させるものでした。あえてここで、Moon Blue Sponge (月ブルー)との硬度比較を示します。

 Moon Blue Sponge (月ブルー)の方が、ややシートは硬くて、その分スポンジが柔らかい設計になっていますね。ただ個人的にはどちらも打球感が似ているラバーだと感じました。かなり近い打球感でしたので、打球感を求めるなら、Moon Blue Sponge (月ブルー)の方が安くて良いかもしれません。ただスピードはMoon Blue Sponge (月ブルー)よりもTriple Double Extra (トリプルダブルエキストラ)の方が高いと感じました。

前へスイングするラバー

 粘着ラバー自体、面を開いてスイングすることで良さが出るラバーだと思いますが、このTriple Double Extra (トリプルダブルエキストラ)も同様でした。あまりシートだけで打とうとするとシートが柔らかいので、味が出づらいです。むしろ面を開いて前へスイングし、弾くようにぶつけながらスポンジにくい込ませて回転をグイとかけてあげるとかなりいいドライブが打てると思います。シートで打つような打ち方はこのラバーの味が出づらくなるかと思います。硬いスポンジにガンガンくい込ませるように面を開いてドライブをするのが、トリプルダブルエキストラの味の出し方だと思います。

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打
 特に違和感を感じませんでした。弾みはOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)の方があると思います。

ロングボールやラリーでのドライブ
 やはり威力はもっと硬度が硬いOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)の方が出しやすいと思いました。またシートが柔らかすぎて、薄目にシートだけで回転をかけようとした際に、自分はよく滑りました。個人的には慣れが必要だと感じました。

面を開いたドライブ
 弧線を開いて打つと、思い切りスポンジにあたるのですが、このとき想像以上にスポンジが硬いと感じました。シートが柔らかい分かなりギャップを感じましたね。

対下回転に対するループドライブ
 悪くはないのですが、シートがやや柔らかいので、結構回転をかけるのが大変だと感じました。V>15 Extra (V>15エキストラ)の方が回転量だけは上かもしれません。

対下回転に対するスピードドライブ
 弧線を作りやすいので、とても打ちやすかったです。多少打球点を落としてもしっかり引き付けて、思い切りぶつけつつしっかり回転をかけることで簡単に相手のコートに入る感じがありました。これはいいですね。スピードもまずまず出るので非常に良かったです。

カーブ/シュートドライブ
 カーブドライブはあまりオススメしません。シュートドライブは面を開くので、良いと思います。

ブロック
 思ったよりシートがクッションになるので弾まないと感じました。粘着ラバーなので、ブロックはやりにくいといわれますが、例にもれずやりやすいとは感じませんでした。

カウンタードライブ
 自分はシートで打つので、やりにくかったです。

ストップ & ツッツキ
 良く止まるし、良く切れて好みなラバーでした。

フォアサーブ
 切れます。ただ、シートが柔らかいので思い切りくい込ませる必要はありでした。

バックハンド系

軽打
 バックでも使えるラバーでした。シートが柔らかい分、思ったよりおさまりが良かったです。

ロングボールやラリーでのドライブ
 シートが柔らかいので、とにかく安定感を出しやすかったです。個人的にはバックハンドに使いたいと感じました。ただ自分の場合は、フォアで出せるような癖は、バックではインパクト不足で出しにくかったです。

対下回転に対するループドライブ
 シートがやわらかいので入れるだけならやりやすかったです。

対下回転に対するスピードドライブ
 思ったよりやりやすかったです。ただ、インパクトは強くないと安定しません。

ブロック
 思ったよりネットミスが多かったです。弾まない分おさまりがいいのだと思います。

カウンタードライブ
 自分の腕では難しかったです。

ストップ & ツッツキ
 フォア同様、良く止まってよく切れました。

チキータ
 やりやすいですね!素晴らしかったです!

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Dignics 09C > Triple Double Extra ≧ Rakza Z

スピード
 Rakza Z Extra Hard > Triple Double Extra > Hurricane

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TIBHAR (ティバー)の新作はEL-D/FX-D!

TIBHAR (ティバー)といえばMX-D!

 MX-Dは発売後、その高い性能とコスパがネットでも話題となりました。ドイツの技術力向上でTenergy 05 (テナジー05)なみの、くい込みの良さと回転量と弾みを持ったラバーがドイツでもつくられるようになってきました。その技術と、ドイツ製ラバーにあるシートの硬さをハイブリッドしたようなラバーがEvolution MX-D (エボリューションMX-D)になりますね!ディグニクスらしさもあり、扱いやすさもあり、シートの硬さでツッツキも切れるし、打ち合いやラリーでは、負けるどころかむしろ強い。値段もバタフライラバーより安い!ということで、MX-Dが売れることも非常に納得です。
 「卓球グッズ2022」のブラインド試打企画では、Evolution MX-D (エボリューションMX-D)が最高評価の4.4を獲得しました。試打では「硬めのラバーだがボールがしっかり飛んでいく」、「弧線がしっかり描ける」「ラバーで打っている感覚が強いわりにコントロールが良い」と評価されました。

 そして、そのEvolution (エボリューション)のDに柔らかいスポンジの
・Evolution EL-D (エボリューションEL-D) (エラスティック ダイナミック)
・Evolution FX-D (エボリューションFX-D) (フレキシブル ダイナミック)

が発売されうようです。

 個人的に注目は、契約選手のフランス Lebesson (ルベッソン)選手がEvolution FX-P (エボリューションFX-P)からエボFX-Dへ変更するかどうかですかね。ルベッソン選手は5枚合板に柔らかいラバーを使用される選手で、東京オリンピックでもミックスダブルス銅メダリストです。そのルベッソン選手がラバー変更するか、注目していきたいと思います。あとは、中間硬度のEvolution EL-S (エボリューションEL-S)との比較ですね。Evolution EL-S (エボリューションEL-S)は扱いやすくてシートが硬くて、まさにヨーロッパを中心に中間硬度スポンジ+シート硬め設計のラバーでしたが、EL-Dがどのようなラバーなのか楽しみです。中間硬度のラバーでも、値段は変わらないのはやや残念ですが、注目の高い秋冬になりそうです。

2022/7/29~8/8 全国高等学校総合体育大会

2022年インターハイ!

 今年は開催されるということで、本当に良かったと思います。開催場所は愛媛になりますね。学生さんの熱い思いをぶつけてほしいです。

高体連: http://www.koutairen-tt.net/

インターハイ応援サイト: https://inhightv.sportsbull.jp/competition?id=5

 動画が無料開放されているみたいです。高校生の熱い青春を、動画で確認できるって素敵だと思いますね。

結果

学校対抗

男子

優勝 愛工大名電高校 (愛知)

準優勝 野田学園高校 (山口)

男子団体決勝 愛工大名電高校 vs 野田学園高校: https://inhightv.sportsbull.jp/archive?id=1778

女子

優勝 四天王寺高校 (大阪)

準優勝 明徳義塾高校 (高知)

女子団体決勝 四天王寺高校 vs 明徳技術高校: https://inhightv.sportsbull.jp/archive?id=1825

ダブルス

男子

優勝
 鈴木 颯選手(愛工大名電高校) 
  ブレード: Original True Carbon(オリジナルトゥルーカーボン)
  フォア: Blue Storm Z1 Turbo(ブルーストームZ1ターボ)
  バック: Blue Storm Z1 Turbo(ブルーストームZ1ターボ)
 萩原 啓至選手 (愛工大名電高校)
  ブレード: Viscaria (ビスカリア)
  フォア: Dignics 05(ディグニクス05)
  バック: Tenergy 05 (テナジー05)

準優勝
 徳田 幹太選手(野田学園高校)
  ブレード: Harimoto Tomokazu Inner Force ZLC (張本智和インナーフォースZLC)
  フォア: Dignics 05(ディグニクス05)
  バック: Dignics 05(ディグニクス05)
 木方 圭介選手 (野田学園高校)
  ブレード:
  フォア:
  バック:

男子ダブルス決勝: https://inhightv.sportsbull.jp/archive?id=2567

女子

優勝
 大藤 沙月選手(四天王寺高校) 
  ブレード: Harimoto Tomokazu Inner Force ALC(張本智和インナーフォースALC)
  フォア: キョウヒョウIII国狂ブルー
  バック: Dignics 05(ディグニクス05)
 横井 咲桜選手(四天王寺高校)  
 
 ブレード: Hurricane Long V (キョウヒョウ龍5)
  フォア: Tenergy 05(テナジー05)?
  バック: Fastarc G-1 (ファスタークG-1)?

準優勝
 小林 りんご選手 (桜丘高校)
 野村 光選手 (桜丘高校)

女子ダブルス決勝: https://inhightv.sportsbull.jp/archive?id=2673

シングルス

男子

優勝
 鈴木 颯選手(愛工大名電高校) 
  ブレード: Original True Carbon(オリジナルトゥルーカーボン)
  フォア: Blue Storm Z1 Turbo(ブルーストームZ1ターボ)
  バック: Blue Storm Z1 Turbo(ブルーストームZ1ターボ)

準優勝
 吉山 僚一選手(愛工大名電高校) 
  ブレード: Ma Lin Extra Special(馬琳エキストラスペシャル)
  フォア: Rakza X (ラクザX)
  バック: Rakza 7 (ラクザ7)

男子決勝: https://inhightv.sportsbull.jp/archive?id=3140

3位
 三木 隼選手 (野田学園高校)

  ブレード: Viscaria (ビスカリア)
  フォア: Dignics 05(ディグニクス05)
  バック: Dignics 05(ディグニクス05)

3位
 芝 拓人選手 (野田学園高校)

  ブレード: Revoldia CNF (レボルディアCNF)
  フォア: Dignics 05(ディグニクス05)
  バック: Dignics 05(ディグニクス05)

ベスト8
 徳田 幹太選手 (野田学園高校)

  ブレード: Harimoto Tomokazu Innerforce ZLC (張本智和インナーフォースZLC)
  フォア: Dignics 05(ディグニクス05)
  バック: Dignics 05(ディグニクス05)

ベスト8
 坂井 雄飛選手 (愛工大名電高校)

  ブレード: Viscaria (ビスカリア)
  フォア: Dignics 05(ディグニクス05)
  バック: Tenergy 05 (テナジー05)

ベスト8
 萩原 啓至選手 (愛工大名電高校)

  ブレード: Viscaria (ビスカリア)
  フォア: Dignics 05(ディグニクス05)
  バック: Tenergy 05 (テナジー05)

ベスト8
 中村 煌和選手 (愛工大名電高校)

  ブレード: Zhang Jike ZLC (張継科ZLC)
  フォア: Dignics 80 (ディグニクス80)
  バック: Dignics 80 (ディグニクス80) 

女子

優勝
 赤江 夏星選手 (香ヶ丘リベルテ)
  ブレード: Harimoto Tomokazu Inner Force ZLC (張本智和インナーフォースZLC)
  フォア: Dignics 09C (ディグニクス09C)
  バック: Tenergy 05 Hard (テナジー05ハード)

準優勝
 大藤 沙月選手(四天王寺高校) 
  ブレード: Harimoto Tomokazu Inner Force ALC(張本智和インナーフォースALC)
  フォア: Hurricane III National Rubber Blue Sponge (キョウヒョウ3国狂ブルー)
  バック: Dignics 05(ディグニクス05)

女子決勝: https://inhightv.sportsbull.jp/archive?id=3353

3位
 横井 咲桜選手 (四天王寺高校)

  ブレード: Timo Boll ALC (ティモボルALC)
  フォア: Dignics 09C (ディグニクス09C)
  バック: Dignics 05(ディグニクス05)

3位
 由本 楓羽選手 (香ヶ丘リベルテ)

  ブレード: Inner Force Layer ALC (インナーフォースレイヤーALC)
  フォア: Dignics 09C (ディグニクス09C)
  バック: Tenergy 05 (テナジー05)

ベスト8
 青井 さくら選手 (明徳義塾高校)

  ブレード: Fire Fall FC (ファイヤーフォールFC)
  フォア: VENTUS Extra (ヴェンタス エキストラ)
  バック: V>15 Extra (V>15エキストラ)

ベスト8
 山﨑 唯愛選手 (明誠高校)

  ブレード: Alnade (アルネイド)
  フォア: Rakza X (ラクザX)
  バック: Rakza 7 (ラクザ7)

ベスト8
 牧野 里菜選手 (遊学館高校)

  ブレード: Viscaria (ビスカリア)
  フォア: Hurricane III National Rubber Blue Sponge (キョウヒョウ3国狂ブルー)
  バック: Fastarc G-1 Max (ファスタークG-1 Max)

ベスト8
 吉松 寿莉選手 (開新高校)

  ブレード: Timo Boll ALC (ティモボルALC)
  フォア: Hurricane III National Rubber Blue Sponge (キョウヒョウ3国狂ブルー)
  バック: Tenergy 64 (テナジー64)

張本智和選手 チャンピオンズ優勝!

WTTチャンピオンズヨーロッパサマーシリーズでひさびさに張本くん!

 張本くんがやってくれました!優勝です。ライブをYou tubeで拝見していましたが、負けそうなところはしっかり踏ん張っていました!とにかくサーブが最後まで効いていて、そのアドバンテージがLin Gaoyuan (林高遠)選手を精神的に追い込んだ結果になったのではないかと思いました (素人解説でした)。

JTTA: https://jtta.or.jp/tour/7161
WTT: https://worldtabletennis.com/eventInfo?eventId=2593

 チャンピオンズの勝ち上がりなどを改めてまとめたいと思います。張本選手はFinalとか今回のチャンピオンズとか、初戦からトップ選手とあたるような試合では結果がでやすいのかもしれませんね。Ma Long (馬龍)選手らトップ選手が出場する中での優勝は、金メダル級の価値があると思います。優勝おめでとう!

レビュー Jupiter II Blue Sponge 39°(木星2ブルースポンジ39°)

説明

 今回のレビューは、中国メーカーの粘着ラバーのレビューになります。中国というと、紅双喜(Double Happiness Shanghai、DHS)が有名ですが、今回レビューするのは、銀河 (YINHEMiky WayGalaxy) のJupiter II Blue Sponge (木星2ブルースポンジ)になります!みなさんご存知WRMさんののラバーですね。メーカー銀河の情報は、軽くググってみましたがあまり得られなかったので割愛させていただきます。銀河は、ラバーの名前に天体の名前を付けるメーカーで他にもアポロや月、金星、太陽などがあります。過去には月ブルーをレビューしています。やや重たいですが、コスパの良い粘着ラバーで個人的には、VICTAS (ヴィクタス)のTriple Double Extra (トリプルダブルエキストラ)に近いものを感じました。ツッツキはよく切れるし、シートは柔らかめで球持ちもいい。そんな月ブルーに続き、木星2ブルスポをレビューしていきたいと思います。

 木星2ブルースポンジは、WRMさんのぐっちぃさんは、省チーム用キョウヒョウNEOIIIブルースポンジに近い、と表現されています。そのあたりに触れていきたいと思います。もちろん試打したのは、木星2ブルースポンジ、39°の黒になります。

性能値

 調べてみましたが性能表を見つけることができませんでした。今回は硬度比較のみとさせていただきます。

 月ブルーでも言及しましたが、やはり中国製ラバーということで重いですね。木星2ブルースポンジは52 gと近年のハイエンドラバーと同等の重さがありました。省チーム用キョウヒョウNEOIIIブルースポンジは軽くて50 gを切りますし、バタフライのラバーも軽いですね。
 硬度に注目すると、木星2ブルースポンジは硬くて、ディグニクス09Cよりも硬いという結果になりました。硬いラバーは使いこなせれば、回転量が多くて威力のあるボールを打つことができるので、これは注目ですね。月ブルーよりも硬いということで、月ブルーよりも威力が出しやすいことは想像しやすいですね!

 粘着ラバーに注目する場合、重要だと考えているのが、シートとスポンジの硬度差になります。省チーム用キョウヒョウNEOIIIブルースポンジはシートとスポンジの硬度差が少なく限りなく0に近いことがわかります。一方シートが硬くて、くい込ませにくいDignics 05 (ディグニクス05)はシートの方が2°以上硬いことがわかりますね。月ブルーは4°もスポンジの方が硬く、木星2ブルースポンジ約6°もスポンジの方が硬いことがわかります。このようにシートよりもスポンジが硬いラバーというのは抜群の球持ちを示しやすいのが特徴です。球持ちを強く感じやすいので質の高いループドライブがしやすく人によってはバック側でも使うことができるようなラバーになると思います。36°の木星2ブルースポンジも販売されていますので、そちらならバックでも十分使えるのではないかと思いますね。

木星2ブルースポンジの貼りと重量

 Pro-13Sに貼りました。アウターカーボン側に木星2ブルースポンジを貼っています。インナーカーボン側にはDignics 05 (ディグニクス05)を貼りました。

Jupiter II Blue Sponge (木星2ブルースポンジ)
・Sponge Thickness:2.2 mm
・Sponge Stiffness:36°、39°
・3,480円 + 税
・77 g (切断前) → 52 g (Pro-13Sに貼って)

 中国製らしいベタツキのある粘着ラバーでした。最近のドイツ製の粘着テンションラバー、例えばRasanter C53 (ラザンターC53)やOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)は、粘着感がないですが、中国製の粘着ラバーはやはりこのベタつきがいいですよね。この辺りは好みが分かれると思いますね。

Jupiter II Blue Spongeの3つの特徴

キョウヒョウブルースポンジのような扱いやすさと質の高いループドライブ!

 木星2ブルースポンジは確かに省チーム用キョウヒョウNEOIIIブルースポンジに似た打球感だと感じました。いわゆる普狂NEO3とは明らかに打球感が異なります。木星2ブルースポンジはいい意味で省チーム用キョウヒョウNEOIIIブルースポンジに近いので、省チーム用キョウヒョウNEOIIIブルースポンジが高くて手が出せないという人にはオススメしたいラバーになりますね!また球持ちがバツグンですので、質の高いループドライブがめちゃめちゃやりやすかったです。他の銀河の粘着ラバーであるVenus Blue Sponge (金星ブルースポンジ)Apollo 5 (アポロ5)は、カチコチしていて、弾きやすい分、スピードドライブで回転をかけにくい感じがありましたが、木星2ブルースポンジはスピードドライブでも回転をかけやすい、まさに省チーム用キョウヒョウNEOIIIブルースポンジに近いラバーだと思います。このあたりはかなり好印象でした。欲を言えば、39°は少しまだ柔らかいので、もう少し硬い方が個人的には好みですし、回転性能や癖のエグさはやはり省チーム用キョウヒョウNEOIIIブルースポンジの方が上ではありました。ただ省チーム用キョウヒョウNEOIIIブルースポンジは高いので、廉価版だと思えば木星2ブルースポンジはかなりありなラバーだと思いました。

キョウヒョウブルースポンジよりもスピードドライブが打ちやすい!

 省チーム用キョウヒョウNEOIIIブルースポンジはやはりキョウヒョウですので、キョウヒョウにあった打ち方をしないと高い性能を活かしきれません。またキョウヒョウはやはりスピードを出すのが難しいラバーですので、どうしてもアウターALC系のラケットにあわせてスピードを補う必要性があるとは思います。この当たりが省チーム用キョウヒョウNEOIIIブルースポンジの難しいところだと思います。木星2ブルースポンジでは、柔らかいこともあって想像以上にスピードドライブが安定しました。このあたりはキョウヒョウよりも楽に打ち込めるラバーだと思います。
 ただしそのスピード性能もキョウヒョウ系ラバーよりはマシというレベルで、スピン系テンションラバーと比べるとどうしてもスピード性能に不満はでやすいのかもしれません。このあたりは好みが大きく分かれる部分ではないかと想像します。できればアウターALC系のラケットなどに貼ってスピードを補う方が、総合的な威力は高めることができるのではないかと想像しますね。やはり中国製粘着ラバーを使おうと思うなら、ラケットはインナーカーボン (インナーカーボンの中でもアウターに近いといわれるHurricane Long V (キョウヒョウ龍V)など)やいわゆるALC系のアウターカーボン (Zhang Jike ALC (張継科ALC)Lin Gaoyuan ALC (林高遠ALC)など)にしないと少しスピード性能に不安が出るかもしれません。

台上もしやすく、まさに優等生的なラバー

 やはり粘着ラバーですので台上の安心感はもの凄くあります。回転にめちゃめちゃ特化したラバーではないものの、スピン系テンションラバーのトップラバーと同程度の回転量は得られますし、省チーム用キョウヒョウNEOIIIブルースポンジの回転量と比較すると見劣りするかもしれませんが、省チーム用キョウヒョウNEOIIIブルースポンジよりも扱いやすいラバーにもなっていますので、まさに優等生的なラバーになると思います。値段も含めて優秀なバランス型的ラバーが木星2ブルースポンジになるでしょう。

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打
 粘着ラバー的な打感が伝わってきました。ゆっくりボールを打ちたい人にはいいと思います。 

ロングボールやラリーでのドライブ
 スピン系テンションラバーと比べるとおさまりがいい分、スピードは遅いですね。最近の最新のスピン系テンションラバーであるEvolution MX-D (エボリューションMX-D)などと比べるとやはりスピードが遅いです。コシのあるスポンジなので、ぶつけるようにした方が味が出るドライブが打てると思います。

面を開いたドライブ
 やはり中国製粘着ラバーでスピードドライブを打つ時は面を開いて弾くようにしつつ回転をかけた方が打ちやすいと感じました。 

対下回転に対するループドライブ
 非常に質の高いループドライブが打ちやすかったです。省チーム用キョウヒョウNEOIIIブルースポンジの方が浅さやボールの沈みこみ含めた質の高さが得られると思いますが、木星2ブルースポンジでも十分得点のとれる質の高いループドライブが打てると思います。 

対下回転に対するスピードドライブ
 

カーブ/シュートドライブ

ブロック
 

カウンタードライブ
 

ストップ / ツッツキ
 グリップするので、非常に止めやすかったです。良いですね!

フォアフリック

フォアサーブ
 粘着ラバーなんで巻き込むサーブでも下回転の回転量が得られるのが良かったです。ただサーブ全体として遅くなるので、速いロングサーブの威力や相手のタイミングを外す質については確認した方が良いと思います。 

バックハンド系

軽打
 球は持ちますね!

ロングボールやラリーでのドライブ
 下がるとボールの遅さが際立ちますね。このあたりは自分のバックハンドの技術力にもよるところかもしれません。ただ回転はかけやすいので、安定感は非常にあると思いました。

対下回転に対するループドライブ

対下回転に対するスピードドライブ

カーブ/シュートドライブ

ブロック
 シートが柔らかいので少し相手の回転の影響をもろにうけやすいと感じました。

カウンタードライブ 

ツッツキ

チキータ
 めちゃめちゃやりやすいですね。安定感の高いチキータができました。威力 (スピードや回転量)は少し低いかもしれません。

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Hurricane NEO III Blue Sponge > Jupiter II Blue Sponge ≧ Tenergy 05

スピード
 Tenergy 05 > Jupiter II Blue Sponge > Hurricane NEO III Blue Sponge

伝説的なレアラケット!?

もう廃盤になってなかなか手に入らないラケットたち

 ラケットは廃盤になっても日本国内の試合においては、J.T.T.Aの刻印があれば、自由に使用可能です。卓球の歴史も長くなってきて、なかなか手に入らない激レアラケットというものが世の中に存在しています。katsuo000も所有していないものが多いのですが、有名なものほど、例えばラケット交換時に、「うわ、懐かしい!」など言われてニヤついてしまうかもしれません。過去の遺産的なラケットから今の卓球にもマッチするようなラケットまで様々ありますので、紹介していきたいと思います。もし親の卓球用具の中に眠っていたりしたら、メルカリなどで出品してもいいかもしれないですし、有名になったそのラケット性能を感じてみてもいいかもしれません!

Timo Boll Spirit (ティモボルスピリット)

 一本目に紹介するのは、ティモボルスピリットです。現在のTimo Boll ALC (ティモボルALC)の前身となるラケットですね。当ブログでも紹介させていただいてます。katsuo000も学生時代に使用していました。このラケットで試合に出ると、「うわ、ティモスピだ!」と一般層で言われてニヤついてしまうかもしれません。
 katsuo000のレビュー: https//katsuo000.com/review_timoboll_spirit/

 ラケットとしては、前述のとおり、ティモボルALCの前身のラケットですので、今でも現役として十分使えるラケットです。自分が所有するティモスピはかなり汗を吸っているので、打球感が柔らかくなっていますね。Lin Gaoyuan ALC (林高遠ALC)、Zhang Jike ALC (張継科ALC)と並べてアウターALCシリーズとして所有しています。もちろん手放したくない1本ですね。

Sardius (サーディウス)

 続いてご紹介するラケットはSardius (サーディウス)ですね。アウターT5000系カーボン+ヒノキ系のラケットで超攻撃的なラケットになります。ブレード厚さは7 mm越えで、圧倒的な主張を感じるラケットですね。katsuo000はWRMさんにレビューを投稿しています。そのうち本ブログでもレビュー記事を記載したいなーと思ってますが、いつになるやら。
 katsuo000のレビュー: https://rubber.blog.jp/archives/51943460.html

 このラケットにはキョウヒョウは絶対にあわないなーと感じるラケットでしたね。キョウヒョウを貼っても全然回転かからなくて、キョウヒョウらしいループドライブができないのに、キョウヒョウを扱いきれない、みたいな状態に陥りやすかったです。中国粘着は、スピードをラケットで補いたいですが、やはりアウターALCでブレード厚さ6.0 mm未満くらいまでがせいぜいで、それ以上に攻撃的なラケットはあまりオススメされない組み合わせになりますね。この手のヒノキ系ラケットは、1枚単板のペンを使っていた世代にささるラケットだと思います。実際、自分が所有しているサーディウスも父が購入したものです。現在では、後継のGaraydia (ガレイディア)シリーズも廃盤となってしまいました。持っている方は是非大切にしてください。

COFFERLAIT (コファレイト)

 続いてご紹介するラケットはCofferlait (コファレイト)です。こちらもアウターALC+ヒノキ系のラケットで攻撃的なラケットになります。父が所有していて、「返せ」ということで、なくなくテナジーを貼って返したラケットですね。ゆくゆくは自分の手元に帰ってくると信じて待っているラケットになります。このラケットも弾むラケットになりますね。

 残念なことに、ヒノキ系のラケットはヒノキそのものがなかなか手に入らないということで、材料そのものが高く、どんどん卓球界ではマイノリティーへと追いやられてしまっています。バタフライは70周年記念モデルとして「努力 Effort」というラケットを限定発売もしていましたが、基本的にはヒノキ系のラケットは、扱わないスタンスですね。最近ヒノキ系のラケットを探すとなると、XIOM (エクシオン)のFEEL (フィール)系のラケットが挙げられると思います。

Risoud Carbon (リズーカーボン)

 最も高いラケットで有名になったのが、このリズーカーボンですね。2020年にNittaku (ニッタク)が100周年記念で発売したラケットになります。ニッタクの売れ筋ラケットシリーズ、伊藤美誠選手が使用したAcoustic Carbon (アコースティックカーボン)に代表される弦楽器シリーズのラケットの最高ランク品として、発売されたのが、リズーカーボンです。自分もよく知らないのですが、スイスとフランスにまたがる森林リズーの森でとれるスプールスは最高品質と言われていて、今でも高額で取引されて弦楽器に使用されるのだそうです。そのリズーでとれるスプールスを使って卓球のラケットを作ると、これくらいの値段になるということのようです。

 個人的には、ストラディバリウスという億越えのヴァイオリンの音色と、他の世界的に有名で素晴らしいヴィアオリンの音色というのは、プロの音楽家たちの間でも、聞き分けられないという情報を見たことがあります。もちろん中には、類稀なものも存在するのでしょうが、木材のすばらしさがどこまで卓球の強さに関係するか、は個人的には疑問ですね。どちらかというと嗜好品として飾られるべきなのかもしれませんが、katsuo000は飾るなら水谷隼選手の金メダルスペシャルエディションのような記念的なラケットを飾りたいと思ってしまいますね。ただ、試打できるなら試打してみたい。。。

BISIDE (バイサイド)

 VISCARIA (ビスカリア)がALC搭載の初ラケットであったように、Arylate (アリレート)にも初採用されたラケットが存在します。それが、Keyshot (キーショット)というラケットになりますね。こちらは、ブレード厚さ6 mm後半とかなり厚ラケでした。自分が学生時代に使っていたのが、その後継のBISIDE (バイサイド)になります。ブレード厚さは5.6 mm前後で、板薄になります。打球感はとても柔らかくて、このラケットになってからバックハンドに自信が持てるようになったことを覚えておりますね。このバイサイドを使っていた頃は、有機溶剤の使用が可能だったので良かったですが、今使おうと思うと少しスピード性能に心配を感じるラケット設計になっていると思います。後継、というわけではないですが、限りなく近いラケットとしては、Fortius FT ver. D RE (フォルティウスFT ver. D RE)などが挙げられるでしょう。アリレート系の素材の球持ちの良さは卓球感を変えると思いますね。個人的にはver. D REやZX Gear Fiber (ゼクスギアファイバー)などのラケットも興味津々なのですが、結局インナーカーボンに落ち着いた今日この頃ですね。

2022/7/18~7/22 WTT Champions European Summer Series 2022 Budapest

WTTチャンピオンズヨーロッパサマーシリーズ!

 先週に引き続きブダベストでWTTです!どうやらFeederとチャンピオンズに分かれているみたいです。チャンピオンズには出れる人出れない人があるようですね。頑張って上位入賞を目指してほしい!

JTTA: https://jtta.or.jp/tour/7161
WTT: https://worldtabletennis.com/eventInfo?eventId=2593

Live: https://www.youtube.com/watch?v=96TzwNIt3Og

日本の出場選手

男子

 ・張本 智和選手(早稲田大学) WR7 
  ブレード:Harimoto Tomokazu Inner Force ALC(張本智和インナーフォースALC)
  フォア:Dignics 05(ディグニクス05)
  バック:Dignics 05(ディグニクス05)

 ・宇田 幸矢選手(明治大学) WR31 → WR26
  ブレード: 特注(ZLカーボンインナー)
  フォア: Dignics 05(ディグニクス05)
  バック: Dignics 80(ディグニクス80)

女子

 ・早田 ひな選手(日本生命) WR6
  ブレード: Hina Hina H2?
  フォア: キョウヒョウ(特注)
  バック: テナジー05

・伊藤 美誠 選手(スターツ) WR5
  ブレード:Mima Ito Carbon(伊藤美誠カーボン)
  フォア:Fastarc G-1(ファスタークG-1)
  バック:Moristo SP(モリストSP)

 ・石川 佳純選手(全農) WR10
  ブレード: 特殊素材シェーク(ビスカリア?)
  フォア: キョウヒョウIII国狂ブルー
  バック: 裏ソフト(テナジー05?)

 ・木原 美悠選手(JOCエリートアカデミー/星槎) WR15
  ブレード: ファイヤーフォールVC
  フォア: V>15エキストラ
  バック: VO>102(2.0 mm)

結果

 張本選手、久々の優勝です!おめでとう!しかもMa Long (馬龍)選手ら中国選手が出場している大会で優勝したことは大きい自信へつながるのではないでしょうか。

男子

優勝
 ・張本 智和選手(早稲田大学) WR7 
  ブレード:Harimoto Tomokazu Inner Force ALC(張本智和インナーフォースALC)
  フォア:Dignics 05(ディグニクス05)
  バック:Dignics 05(ディグニクス05)

Dignics 05 (ディグニクス05)
 Spin:12.00、 Speed:13.50、 スポンジ硬度:40(Butterfly基準)
 katsuo000のレビュー: https://katsuo000.com/review_dignics_05/

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Review Blue Storm PRO

Explanation

・Blue Grip (tacky tension) 5 kinds
・Blue Storm 7 kinds
・Blue Fire 9 kinds
・Acuda Blue 4 kinds

There are 25 types of blue rubber! Among them, we will review DONIC’s new rubber, Blue Storm PRO, which was released in January 2022. Speaking of DONIC rubber, there are many rubbers that are blue. It also features a large lineup of the Blue Fire series with high spin performance, the Blue Storm series with speed performance and low trajectory, and the Blue Grip series with adhesive tension system for ease of handling and further rotation performance and habit. I think this brings the merit of being able to finely change the hardness and seat according to the skill of the player. The 2022 pamphlet does not include the Blue Fire JP series, but it does appear on the DONIC website in Japan. It may be out of print, but it seems that it is currently available. As a manufacturer, I think that it is a strategy that costs a lot for the company because it handles a lot of inventory, but I think that DONIC’s stance, which has a large lineup of hardness and sponge thickness in each series, is a user-first manufacturer. Let’s check out the hottest rubber, Blue Storm PRO, in DONIC’s latest work.

takkyu-navi: https://takkyu-navi.jp/you/article/3852

The performance of German-made rubber has improved considerably these days, and I expect that it will have the same or higher performance as the evolved Tenergy rubber. The Blue Storm PRO this time probably uses the same technology, and it seems that it has high rotation performance comparable to Tenergy.

It seems that Suzuki of Aikodai Meiden, who is a contract player of DONIC and one of the candidates for the Inter-High championship triple crown this year, also used Blue Storm PRO for a while, but now he is returning to Blue Storm Z1 Turbo. It has been done. It seems that he used blue grip rubber for a while, but he seems to be using the Blue Storm Z1 turbo in search of a habit ball that is drawn out by technology, not a habit of relying on rubber.

The information on DONIC’s homepage and pamphlets is as follows.

Professional select version.

The top sheet has been renewed, and the touch feeling, response, and spin of the ball have been greatly improved. Dynamic rubber with extraordinary ball popping out.

https://www.donic.jp/

In addition, Suzuki’s comment posted on “Table Tennis Goods 2022” is as follows.

In 2022, “Blue Storm PRO” was used for the back in all Japan. Personally, the shot feeling is soft and the bite is good, and I have the impression that it is a rubber that emphasizes rotation rather than speed. Fore uses “Blue Storm Z1 Turbo”, but “PRO” takes rotation even if hit lightly, and it was easier to use the opponent’s ball in blocks etc. I also tried “PRO” in the foreground, but I found it a little difficult to control with my feeling and how to hit. The image of “Z1 Turbo” is that you can make a strong rotation with your own swing, and “PRO” is that you can rotate naturally without being aware of it. I think “PRO” is suitable for players who play in the front team and players who are not good at spinning themselves.

From “Table Tennis Goods 2022”

In this blog, I will review the Blue Storm PRO and compare it with the Blue Storm Z1 Turbo.

Public performance value

Let’s compare the published performance values.

It is the default that it is difficult to refer to the rubber published value of DONIC. You can see that the latest Blue Storm PRO is well-balanced, but there is also an image that the Blue Storm Z1 turbo is better in speed performance, so it is still a little difficult to refer to. Next is the comparison of katsuo000 hardness testers.

When comparing the hardness, I feel that the characteristics of rubber come out. Among DONIC’s rubbers owned by katsuo000, it is lighter than the Blue Fire M1 Turbo and weighs almost the same as the Blue Storm Z1 Turbo. The Z1 turbo was a rubber that bites in very well and feels soft, but the PRO is a little harder, isn’t it? I think it will be about the same hardness as Tenergy 05. As mentioned in the previous reputation, PRO is a rubber with great expectations if it has the same spin performance as Tenergy 05

Blue Storm PRO sticking and weight

Recently, I put it on YASAKA’s Reinforce AC because it’s an inner.

Personally, it was not too hard, not too light, and it was a rubber that could be used by a wide range of players.

Blue Storm PRO
・Sponge Thickness: 2.0 mm, MAX
・Speed: 11+
・Spin:11
・Control:5+
・Sponge stiffness: 50.0°
・7,800 yen + tax
・72 g (before cut) → 50 g (after cut) 

Three features of Blue Storm PRO

High spin performance! This is fantastic!

I felt the outstanding rotation performance among the blue rubbers so far. Blue rubber with high rotation performance is Blue Fire M1 Turbo (Blue Fire M1 Turbo) and Blue Grip C1 (Blue Grip C1), but the overwhelming difference is the good biting. While other rubbers rotate with the hardness of the sponge, Blue Storm PRO is a rubber that makes it very easy to feel that it is rotating with a strong twitch while gripping the ball with the good bite of the sponge. did. I think that strong rotation performance is a condition of good rubber, so it is highly recommended.

Although the spin performance is high, the trajectory is low!

The interesting thing about this Blue Storm PRO is that it has a high trajectory but a low trajectory! A ball with a low trajectory that is close to the grain shape of 80 or 64 series will come out! The Blue Storm Z1 Turbo was also aggressive with a similar low trajectory arc, but the Blue Storm PRO has even higher rotational performance, and I felt that it was a rubber with unprecedented characteristics! I think that it is an interesting rubber that it is aggressive but has high rotation performance. Dignix 64 and Dignix 80 also show aggressive and high rotation performance, but I think that it is also a rubber that is a little difficult to rotate because the seat is hard. I felt that this Blue Storm PRO could be described as a rubber like the Tenergy 64 with the rotational performance of the Tenergy 05. Or is it Tenergy 19 that feels similar? Of course, it bears the name of Blue Storm, so I think PRO is more aggressive than Tenergy 19.

It’s not as sticky, but it’s easy to do on the table!

Since the rotation performance is high, it is easy to do on the table! Of course, it is not as easy to stop as adhesive rubber, but I felt that I was able to stop the ball by rotating it. The seat of the Blue Storm Z1 Turbo is hard, but I also felt that it was a little easy to float, so I felt that it was ant to use PRO for ease of use on the table. The price is a little high, but I think it’s a highly recommended rubber!

Each technical review

Forehand

Light hit
It’s a 50 ° rubber, but I didn’t feel its hardness.

Drive on long balls and rallies
It was very nice to be able to hit a drive that can be applied when you want to apply rotation, and when you want to apply speed, you can apply pressure due to speed with a low trajectory. This slowness may be exactly the difference from the Blue Storm Z1 turbo. With Blue Storm PRO, I think it’s very easy to shoot a chance ball by shaking it with the amount of rotation of the drive!

Top spin (loop) drive against back spin
Even though I could hit such an aggressive drive, I was able to hit a fairly satisfying loop drive. This is highly rated!

Speed drive against back spin
The weight of the ball may be reduced, but a good ball was hit. It was good to feel the stretch like a spin tension rubber.

Curve / shoot drive
Since it has high rotation performance, it will bend considerably if you take the plunge. You will be able to hit a characteristic curve and shoot drive compared to the rubber with high speed performance so far.

Block
Compared to the Blue Storm Z1 Turbo, it is the PRO who feels that the entire rubber is soft. Therefore, PRO is a little more susceptible to the influence of the opponent’s rotation. However, because the arc line is low, there were more net mistakes than I expected. PRO is recommended if you want to rotate and stabilize the block!

Counter drive
The arc line is lower than I expected, so it was surprisingly easy to do counter drive! This was surprising!

Stop & Push
I think it can be stopped enough. I felt that it was possible to attack aggressively with a deep push.

Serve
Since the spin performance is high, I was able to give a satisfactory serve!

Backhand

Light hit
It feels soft enough so I felt it could be used in the back.

Drive on long balls and rallies
It’s very good. I felt that I could aim for the course with grip power even if I was late for swinging because I could wait for my pocket with confidence because the bite was good.

Top spin (loop) drive against back spin
It was easy to do and the rotation performance was sufficient!

Speed drive against back spin
It’s easy to bite in, so it’s easy to do! I want to use it if I don’t have Dignics!

Block
I was surprised that there were more net mistakes than I expected. It may be due to the grain shape.

Stop & push
It was easier to do than the Z1 turbo.

Chiquita
The bite is good, so I felt like I could go to Chiquita after waiting for the ball to the very limit. This is due to the good bite.

Comparison with other rubbers (personal impressions)

Max spin amount
 Dignics05 > Q5 ≧ DNA Platinum XH ≧ Target Pro XD-52.5 ≧ Rasanter R53 > Blue Storm PRO > Fastarc G-1 max > Rasanter R48 ≧ Evolution MX-D > Tenergy 05

Speed
 Dignics 05 ≧ Evolution MX-D > Blue Stom PRO >Rasanter R53 ≧ Q5 ≧ Rasanter R48 > Target Pro XD-52.5 > DNA Platinum XH > Fastarc G-1 Max

レビュー Expert CRWi (旧Expert Carbon)

説明

 Expert CRWi(旧Expert Carbon、エキスパートカーボン)は、ハンガリーのハンドメイド=手作り卓球工房OSP(オーエスピー)より販売されていたラケットの1つになります。katsuo000が購入させていただいたときは、Expert Carbon(エキスパートカーボン)という名前で購入したのですが、現在OSP社では、Expert CRWi(エキスパートCRWi)という名前で取り扱っているようですね。

 Expert CRWi(旧Expert Carbon、エキスパートCRWi)は今流行りのインナーカーボンラケットになりますが、オールラウンダー向けラケットのカテゴリーで販売されています。OSPではExpert II(エキスパートII、5枚合板)という同じ名前とコンセプトの5枚合板も販売されています。どちらもオールラウンダー向けラケットになっていますが、Expert CRWiの方がカーボンを使っている分、スイートスポットが広くてスピードも出しやすい仕様になっているようです。まずはエキスパートシリーズのラケットと現在メインでちょくちょく使用しているVirtuoso AC(ヴィルトーソAC)とを比較してみます。

Expert II(エキスパートII) 
 5 ply woods / Black Limba / 5.40 +/- 0.05 mm 160×151 mm
 weight: 85-90 g  Speed: 5.0  Sweet spot: 6.5  Outer ply hardness: 6.5
 control: 9.5    Spin: 9.5  Arc: 9.0

Expert CRWi(Expert CRWi)(旧Expert Carbon(エキスパートカーボン)
 5+2 Inner Carbon / Black Limba / 5.40 +/- 0.05 mm 160×151 mm
 weight: 86-92 g  Speed: 6.0  Sweet spot: 8.0  Outer ply hardness: 6.0
 control: 8.5    Spin: 8.5  Arc: 8.5

Virtuoso AC(ヴィルトーソAC)
 5+2 Inner AC / Limba / 5.65 +/- 0.05 mm 158×150 mm
 weight: 86-93 g  Speed: 7.5  Sweet spot: 8.5  Outer ply hardness: 6.5
 control: 8.0    Spin: 8.5  Arc: 8.5

やはり大きく異なる点としては、ラケットのブレードの薄さになります。個人的な見解かもしれませんが、ブレード厚さが5.50 mmを切ってくると打球感がまた1段階かわるイメージで、5.40 mmの厚さになってくるとかなりしなりが強くなるイメージです。ぶつけるように打っても勝手にしなってボールに回転を与えてしまうようなイメージですね。ぶつけるようにしてドライブなどの回転をかける人には、ラケットの芯を感じにくくて気持ち悪く感じるかもしれませんし、しなりやすさから回転をかけやすいと感じるかもしれません。それくらい打球感が変化してくると思います。OSPの性能値でみるとVirtuoso ACとExpert CRWiはかなり類似な点もありますが、個人的にはかなり別物です。

OSP Blades

 OSPはハンガリーの卓球ラケットのハンドメイド工房になります。
ホームページ: https://ospblades.com/
 実際にオーダーメイドをお願いしたことがないのですが、ホームページの情報からオーダーメイドすると、下記のように様々な仕様のラケットをお願いすることができるようです。

ラケットモデル(種類)

 OSPのラケットの特徴は、弾み過ぎず強い球持ちのあるラケットです。トップ選手にとっては弾みの弱さや爽快感の低さを感じるかもしれませんが、中級者以上の層にささる高い安定感とラリー志向のラケットが多いと思います。球持ちがあるけどボールが軽くなったり威力不足になるラケットや、もっと弾むラケット、スピードのでるラケットは他メーカーでも扱いがあると思いますが、ここまで球持ちと安定感のあってボールの重さや威力を感じるラケットを販売するラケットメーカーは少ないと思いますね。注目のラケットを以下に挙げます。

Martin AC(マーティンAC)
 アラミドカーボンアウター仕様のラケットです。最新のラインアップで、まだWRMで取り扱いはありません。アウターカーボン、板厚5.8 mm、上板リンバのラケットになります。非常にスタンダードなブレードの厚さですが上板Limba(リンバ)なので、張継科ALCや林高遠ALCよりも柔らかくて球持ちを感じるはずです。打球感が近そうなラケットはフレイタスALCになりますが、フレイタスALCはブレード厚さが6.0 mで、マーティンACの方が薄いので飛距離も抑えられておさまりが良いと思います。水谷隼ZLCシリーズも上板がリンバなので、打球感は似ているかもしれません。

Martin Pro(マーティンプロ)
 7枚合板なのに珍しい板厚6.0 mm、上板リンバのラケットです。上板リンバは、例えばミズノのフォルティウスFT REなどが挙げられるますが、板厚6.0 mmはフォルティウスFT Reの6.1 mmよりも薄いので注目しています。7枚合板の力強さと、飛距離が抑えられたラケットではないかと想像します。

Virtuoso AC(ヴィルトーソAC)
 このラケットは、自分をインナーカーボンに導いてくれたラケットですね。ブレード厚さが5.65 mmと薄く、最近流行の張本智和インナーフォースALCよりも薄いので飛びすぎということは少なくて非常におさまりが良いです。そして上板リンバで抜群に球を持ちます。バックハンドでもかなり持つのでオススメのラケットです。WRMさんではブレード面積やや広めの158 × 150 mmが販売されています。バックハンド主戦を目指すなら海外サイトで157 × 150 mmのレギュラーサイズ(OSPではスモールサイズ)を購入した方がいいかもしれません。非常にオススメの一本で、最近また使うようになってきました。

Virtuoso+(ヴィルトーソ+)
 5枚合板で板厚5.8 mm、上板リンバのラケットです。非常に球持ちを感じるオーソドックスなラケットです。5枚合板なのに、しっかりとした重量があって好印象でした。5枚合板のラケットは、同じ値段のラケットでも、個体を選別して選ばないと軽い個体と重い個体とではかなり異なるラケットになってしまいます。参考までにSTIGA(スティガ)のラケットを一本購入したことがありますが、公表重量よりも10 gも軽い個体で、少しおもちゃのように感じさせるラケットでした。一方で5枚合板でも重量のあるラケットであれば、ボールの威力やスピードは高いことが保証される印象です。5枚合板はやはり中級者以上では重いラケットの方が威力と扱いやすいさを両立できると思います。そういう意味でヴィルトーソ+は重かったので非常に好印象でした。

Vario AC+(ヴァリオAC+)
 最新のOSPラケットで、片面は上板コト材にアラミドカーボンアウター、もう片面は上板リンバにインナーアラミドカーボンという、男心をくすぐる一本ですね。片方は攻撃的に、もう片方は球持ちを重視するという構成になっています。合板構成も芯材から非対称となるラケットはあまり一般的ではなく中途半端になりやすいと言われますが、一般層でフォアもバックも同じレベルでスイングできるレベルの人は少ないわけで、こういったラケットの需要は少なからずあるのではないかと想像します。自分が持っているラケットではPro-13Sという中国製のラケットが近いと思いますが染色剤を上板に使用していてやや硬めのイメージです。OSP製のVario AC+の方が球持ちを抜群に感じられるのではないかと想像します。

グリップ

OSPの特徴として、全てのラケットについて、グリップ形状を6種類から選ぶことができます。
 フレア(FL)
 ラウンドストレート(丸ストレート、R-ST)
 スクエアストレート(角ストレート、S-ST)
 コニック(Co)
 アナトミック(AN)
 中国式ペンホルダー
最近はフレアが主流ですが、ストレートでも2種類から選べるのは嬉しいですね。どのグリップも手に吸い付くようなグリップでオススメです。

ヘッドサイズ(ブレード面積)

 OSPでは、ヘッドサイズ(ブレード面積)もオーダーできるようですね。katsuo000はそこまでヘッドサイズ(ブレード面積)にこだわりはないのですが、S、M、L、XLLなどから選べるようです。ブレード面積が広いとラバーのサイズも必然的に広くなるので、その分ラケットが重くなる印象がありますね。

インナーカーボン

 このExpert CRWi(エキスパートCRWi)はInner Carbon(インナーカーボン)ラケットになります。インナーカーボンは現在の卓球界では主流のラケットカテゴリーです。カーボンの威力はやや落ちますが、木材ラケットと類似の高い球持ちと、強振したときのカーボンらしい威力が前に出るラケットです。インナーカーボンは個人的には避けていたのですが、近年自分のバックハンド技術の低さに、球持ちのよいラケットをどんどん探求して、ついにインナーカーボンに行きつきました。今はインナーカーボンで落ち着いた感があります。

上板ブラックリンバ

 このExpert CRWi(エキスパートCRWi)およびExpert II(エキスパートII)では上板にブラックリンバを使用しています。数値上、リンバよりも硬いのが、ブラックリンバのようですね。リンバそのものの球持ちって本当に安心感があって、自分も好みです。一番自分の卓球が伸びて楽しかった時代に自分も上板にリンバを使用したラケットを使って卓球をしていました。あの球持ちと安心感は本当にバツグンでした。結局自分も安心感を求めていくと、上板リンバ系に落ち着く印象です。もちろん、エキスパート系ラケットにもちいられているブラックリンバもリンバに類似の球持ちを感じさせてくれます。少なくともコト材を上板にもちいたラケットよりも球持ちは強いですね。普通のリンバと比べると気持ち硬さを感じさせてくれます。この硬さはもしかしたら好みが分かれるかもしれませんが、リンバ好きなら練習量でカバーできる程度の硬さだと思います。

性能表

 OSPのホームページより数値を確認して作成しました。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: OSP_table.png

Expert CRWiの特徴

ほぼ木材系の打球感/球持ちに抜群のしなり!

 Virtuoso AC(ヴィルトーソAC)と比較はおそらくあまり適切ではなかったでしょう。やはりオールラウンダー向けのラケットということで、球持ちはもちろん非常に高く、カーボンらしさはほぼ感じませんでした。卓球をする場所にもよると思いますが、体育館などの広い場所では正直「これカーボンラケットだよね?」と感じさせるくらい、木材らしさの強いラケットでした。ただ、カーボンが入ることで芯の強さも感じられて、ぶつけることで一発が、それ以外は上質なつなぎができて良かったです。扱いやすさは抜群で、中級者以上であればすぐに慣れてしまえるだろう、高いコントロール性能でした。この高いコントロール性能は気持ちいいかもしれません。
 また「しなり」を強く強く感じるラケットでした。ブレード面積が広くて160 mm × 151 mmもあります。ほぼカットマン用と同じレベルですね。これだけブレード面積が広いとしなりますよね。ぶつけるように打ってもしなってしなってウナギのようにどこが軸なのかわからなくなってしまいそうな打球感でした。もちろん先述のとおり、カーボンが入っているので、芯は感じられるのですが、同じインナーラケットよりも明らかにラケットの芯の柔軟さを感じられるラケットだと思います。こういったラケットでコントロールを身に着けるというのは非常に良いことだと思いますね。個人的には初級者の方にもオススメできるような品質の高いラケットだと思います。

粘着ラバーを扱いやすくする!

 WRMのうたい文句としては、粘着ラバーの性能を引き出しやすい、ということが書かれていたと思います。katsuo000が感じたExpert CRWiの特徴は、ラケットのしなりのおかげでスイングスピードが遅くても粘着並の回転量を与えてくれる点にあるのではないかと感じました。昨今、プラボールや抗菌ボールで回転量が減っています。そんな中でも一定の回転量を得やすいのがExpert CRWiだと感じました。Maxの回転量は、もっとハードなラケットでないとさすがしなり過ぎて回転のエネルギーを伝えきれていないようにも感じました。Maxの回転量ではなく、回転のかけやすいさ、ラバーのポテンシャルを高さの引き出しやすさが、抜群に優れているのが、Expert CRWiだと思います。

玄人向けのラケット

 ネーミングからもわかるとおり、玄人向けのラケットになっています。ここまでしなると、さすがにスピードが出しにくいラケットになっていて、この部分は好みが分かれるのではないかと察しします。Virtuoso ACは5.65 mmの薄さですが、威力は抜群に出ますし、ノータッチエースも狙えるラケットになっています。一方エキスパートCRWiは中陣から一発で打ち抜くには、さすがにラバーをかなり攻撃的なラバーにしないと難しいと思います。またこれだけしなるラケットは、Dignics(ディグニクス)系のラバーとの相性は悪いと思います。ハイエンドラバーを扱いやすくするためにラケットを球持ちの良いものに変更する、ということは良く行うことだと思います。ただディグニクスはなぜかラケットのとの相性があるようで、硬めのラケットとあわせないと性能、特に高い回転性能を活かすことが難しいラバーだと感じます。その理由はおそらく、シートがかなり硬くなっているためで、ラバーの性能を引き出すにはくい込ませる必要があるのですが、くい込ませるためにぶつけるように打球してもラケットがあまりに柔らかすぎるとラケットがエネルギーを吸収してしまい、ラバーの回転をかけるエネルギーが減ってしまうのだと思います。他にもシートが硬くてスポンジが柔らかいミドル硬度のラバー(Rasanter R45(ラザンターR45)、Evolution EL-S(エボリューションEL-S)、Rhyzer Pro 45(ライザープロ45)、Q Quolity(キュークオリティー)など)も相性がやや悪いのではないかと想像します。ミドル硬度ラバーはアウターやインナーの攻撃的なラケットを使いこなすためにバックハンドなどに貼るラバーが多いので、エキスパートCRWiのようなしなりの強いラケットとの相性はお互いの良さが出過ぎて逆にポテンシャルを引き出しにくいということが生じるのではないかと想像します。ご参考いただければ幸いです。

他ラケットとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量(Max)
 Virtuoso AC > Expert CRWi > Mizutani Jun Super ZLC

スピード
 Virtuoso AC > Expert CRWi(katsuo000所有のラケットの中でもトップ3に入る遅さ)

飛距離
 Virtuoso AC > Expert CRWi > Virtuoso+

リンク

 WRMさんでの販売: https://rubber.ocnk.net/product/2968
 OSPでの販売(英語): https://tabletennis-pingpong.equipment/home/40-osp-expert-mk2-crwi-uni-all.html
 WRMさんへ投稿したレビュー: https://rubber.blog.jp/archives/51936335.html

更新 Butterfly(バタフライ)Rubbers(ラバー)

ブログ記事の整理と更新に力を入れようと思います!

 記事数も増えてきたので、整理とまとめをもう少し増やしていこうと思います。まずは2年前に作成してちょくちょく更新しているバタフライさんのラバーのページですね。

Butterfly(バタフライ)Rubbers(ラバー):https://katsuo000.com/butterfly-rubbers/

雑感

 雑感という名のブログでもめちゃめちゃ閲覧されているものもあります。ラケットとラバーの組合せとかですね。ここら辺について、もっと記載していきたいなーなんて思ったりもしていますが、まずは各社ベースでまとめページを更新や作成していきますので、よろしくお願いします。