レビュー

XIOM (エクシオン) Rubbers (ラバー)

XIOM -コスパのヴェガと本気のオメガ、そしてバランスのジキハイ!

 XIOM (エクシオン)さんといえば、まずはVega (ヴェガ)シリーズですね!テナジーシリーズのオープン価格化の後、安価でテンションラバーとして市場を席巻したヴェガシリーズ。 そして、ヴェガの上位シリーズであるオメガシリーズ。2022年にはヴェガとオメガをつなぐ中上級者用ラバーシリーズJekyll & Hyde (ジキル&ハイド)シリーズを発売し、いよいよ多種多様なラバーを取り扱うブランド。それがエクシオンさんですね。このエクシオンさんなら、ややラバー重量の重いラバーは多いものの、好みの硬さ好みの粘着、好み回転性能、好みのシート、好みのスポンジ硬度と、欲しいラバーが見つかる、そんなブランドになりつつあると思います。多数のラバーを取り扱っているため、全てを試打できていませんが、少しでも参考になればと考えて情報はまとめましたので、参考いただければ幸いです。

Omega Series (オメガ) シリーズ

Omega VII Tour i50 (オメガVIIツアーi50)

 Spin:16.0、 Speed:16.5、 スポンジ硬度: 50.0°
 ラバー重量:xx g
 硬度計評価 shore a (sheet):xx.x、 shore a (sponge):xx.x
       shore c (sheet):xx.x、 shore c (sponge):xx.x
 katsuo000のレビュー:

Omega VII Tour i48 (オメガVIIツアーi48)

 Spin:16.0、 Speed:16.0、 スポンジ硬度: 48.0°

Omega VII Tour (オメガVIIツアー)

 Spin:14.5、 Speed:14.5、 スポンジ硬度: 55.0°
 ラバー重量:52 g
 硬度計評価 shore a (sheet):35.1、 shore a (sponge):29.9
       shore c (sheet):49.2、 shore c (sponge):48.2
 katsuo000のレビュー: https://katsuo000.com/review_omega_vii_tour/

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Omega VII Hyper (オメガVIIハイパー)

 Spin:15.0、 Speed:14.5、 スポンジ硬度: 55.0°
 ラバー重量:54 g
 硬度計評価 shore a (sheet):33.9、 shore a (sponge):29.6
       shore c (sheet):46.9、 shore c (sponge):46.0
 katsuo000のレビュー: https://katsuo000.com/review_omega_vii_hyper/

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Omega VII China Guang (オメガVIIチャイナ光)

 Spin:16.0、 Speed:13.0、 スポンジ硬度: 55.0°

Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)

 Spin:17.0、 Speed:12.5、 スポンジ硬度: 60.0°
 ラバー重量:57 g
 硬度計評価 shore a (sheet):33.0、 shore a (sponge):31.6
       shore c (sheet):49.3、 shore c (sponge):49.1
 katsuo000のレビュー: https://katsuo000.com/review_omega_vii_china_ying/

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Omega VII Pro (オメガVIIプロ)

 Spin:14.0、 Speed:14.0、 スポンジ硬度: 47.5°
 ラバー重量:49 g
 硬度計評価 shore a (sheet):29.9、 shore a (sponge):22.8
       shore c (sheet):39.8、 shore c (sponge):35.2
 katsuo000のレビュー: https://katsuo000.com/review_omega_vii_pro/

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Omega VII Asia (オメガVIIアジア)

 Spin:14.0、 Speed:14.5、 スポンジ硬度: 52.5°

Omega VII Euro (オメガVIIユーロ)

 Spin:14.0、 Speed:13.5、 スポンジ硬度: 42.5°

Omega V Asia DF (オメガVアジアDF)

 Spin:13.0、 Speed:13.0、 スポンジ硬度: 50.0°
 ラバー重量:xx g
 硬度計評価 shore a (sheet):xx.x、 shore a (sponge):xx.x
       shore c (sheet):xx.x、 shore c (sponge):xx.x
 katsuo000のレビュー:

Omega V Tour DF (オメガVツアーDF)

 Spin:13.0、 Speed:12.5、 スポンジ硬度: 47.5°
 ラバー重量:51 g
 硬度計評価 shore a (sheet):28.2、 shore a (sponge):24.7
       shore c (sheet):38.7、 shore c (sponge):36.1
 katsuo000のレビュー: https://katsuo000.com/review_omega_v_tour_df/

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Omega V Euro DF (オメガVユーロDF)

 Spin:13.0、 Speed:12.0、 スポンジ硬度: 45.0°

Omega V Pro (オメガVプロ)

 Spin:12.5、 Speed:12.5、 スポンジ硬度: 47.5°

Omega IV Pro (オメガIVプロ)

 Spin:11.5、 Speed:11.5、 スポンジ硬度: 47.5°

Omega IV Asia (オメガIVアジア)

 Spin:11.0、 Speed:11.3、 スポンジ硬度: 47.5°

Omega IV Euro (オメガIVユーロ)

 Spin:11.0、 Speed:11.0、 スポンジ硬度: 42.5°

Omega IV Elite (オメガIVエリート)

 Spin:11.0、 Speed:10.5、 スポンジ硬度: 40.0°

Jekyll & Hyde Series (ジキル&ハイド) シリーズ

Jekyll & Hyde H52.5 (ジキル&ハイド H52.5)

 Spin:15.5、 Speed:13.5、 スポンジ硬度: 52.5°
 ラバー重量:xx g
 硬度計評価 shore a (sheet):xx.x、 shore a (sponge):xx.x
       shore c (sheet):xx.x、 shore c (sponge):xx.x
 katsuo000のレビュー:

Jekyll & Hyde X50.0 (ジキル&ハイド X50.0)

 Spin:14.0、 Speed:15.0、 スポンジ硬度: 50.0°

Jekyll & Hyde X47.5 (ジキル&ハイド X47.5)

 Spin:14.0、 Speed:14.5、 スポンジ硬度: 47.5°

Jekyll & Hyde V52.5 (ジキル&ハイド V52.5)

 Spin:14.0、 Speed:14.0、 スポンジ硬度: 52.5°

Jekyll & Hyde V47.5 (ジキル&ハイド V47.5)

 Spin:14.0、 Speed:13.5、 スポンジ硬度: 47.5°

Jekyll & Hyde Z52.5 (ジキル&ハイド Z52.5)

 Spin:16.0、 Speed:16.5、 スポンジ硬度: 52.5°
 ラバー重量:xx g
 硬度計評価 shore a (sheet):xx.x、 shore a (sponge):xx.x
       shore c (sheet):xx.x、 shore c (sponge):xx.x
 katsuo000のレビュー:

Vega Series (ヴェガ) シリーズ

Vega X (ヴェガX)

 Spin:11.5、 Speed:12.0、 スポンジ硬度: 47.5°
 ラバー重量:52 g
 硬度計評価 shore a (sheet):30.3、 shore a (sponge):25.6
       shore c (sheet):43.0、 shore c (sponge):39.1
 katsuo000のレビュー: https://katsuo000.com/review_vega_x/

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Vega Tour (ヴェガツアー)

 Spin:12.5、 Speed:12.0、 スポンジ硬度: 45.0°
 ラバー重量:48 g
 硬度計評価 shore a (sheet):29.7、 shore a (sponge):26.5
       shore c (sheet):40.6、 shore c (sponge):38.3
 katsuo000のレビュー: https://katsuo000.com/review_vega_tour/

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Vega Pro (ヴェガプロ)

 Spin:10.0、 Speed:10.0、 スポンジ硬度: 47.5°

Vega Asia (ヴェガアジア)

 Spin:8.0、 Speed:9.0、 スポンジ硬度: 47.5°

Vega Euro (ヴェガユーロ)

 Spin:8.0、 Speed:8.5、 スポンジ硬度: 42.5°

Vega Asia DF (ヴェガアジアDF)

 Spin:9.0、 Speed:9.0、 スポンジ硬度: 42.5°

Vega Euro DF (ヴェガヨーロDF)

 Spin:9.0、 Speed:8.5、 スポンジ硬度: 37.5°

Vega China (ヴェガチャイナ)

 Spin:12.5、 Speed:7.0、 スポンジ硬度: 54.0°

Vega Japan (ヴェガジャパン)

 Spin:10.5、 Speed:10.3、 スポンジ硬度: 45.0°

Vega Elite (ヴェガエリート)

 Spin:8.0、 Speed:8.0、 スポンジ硬度: 40.0°

Vega Intro (ヴェガイントロ)

 Spin:7.0、 Speed:7.0、 スポンジ硬度: 47.5°

Vega DEF (ヴェガDEF)

 Spin:12.0、 Speed:8.0、 スポンジ硬度: 57.5°

流行のドイツ製ラバー比較 ~スピード~

 ランキング形式での評価ページは、閲覧いただけることが多いですね。もう少し増やしていきたいと思います!ドイツ製ラバーは、スピード特化のテンションラバーはほぼないです。どのラバーも高い回転性能を持たせつつ、スピードに特徴があるようなラバーが多い印象です。Butterfly (バタフライ)さんのBryce Highspeed (ブライスハイスピード)のようなラバーはほぼないと思います。従ってスピード性能の高いラバーだからといって、回転がかからないということは全くありません。粘着ラバーや粘着テンションラバーにも注目が集まっていますが、スピードで圧倒するのも一つの勝ち方だと思いますね。

現代はドイツ製ラバー (ESN社)だらけ!

 ドイツ製ラバーというのは、ほぼラバー製造メーカーであるESNという会社が製造しています。andro (アンドロ)、DONIC (ドニック)、Joola (ヨーラ)、STIGA (スティガ)、TIBHAR (ティバー)、XIOM (エクシオン)と挙げ出したらキリがないくらい、ESN社はラバーを製造しているそうです。おそらく、VICTAS (ヴィクタス)やYasaka (ヤサカ)、Nittaku (ニッタク)のラバーも製造していると思われます。日本では、ほぼほぼESN vs Tamasu (タマス) (Butterfly)という図式になってきているのだと思いますね。世界的には中国のDHS (Double Happiness Shanghai、紅双嬉)が、本場中国で君臨していますし、他の中国製ラバーも質が上がってきているので、今後新たに台頭してきそうなのは、中国のマイナーブランドかもしれません。ただ、世界的には、試合会場でみるラバーの大半はドイツ製ラバー ≒ ESN社ラバーであるといえるでしょう。

・ESN社の求人情報 (卓球王国): https://world-tt.com/blog/news/archives/25622
・ESN社のホームページ: https://www.esn-tt.de/en/home

 ではでは、そのドイツ製ラバーについて、最新トレンドのラバーを回転、スピード、コントロール、総合の観点で独断と偏見でランキングしてみたいと思います。なお今回の考察では、粘着ラバーは外して、スピン系テンションラバーで考察していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

勝手にエントリー ~各ブランドの最新ラバー~

 まず、各ブランドの最新ラバーを勝手にエントリーしました。

・andro (アンドロ):
  Rasanter R53 (ラザンターR53)
  Rasanter R48 (ラザンターR48)
  Rasanter C53 (ラザンターC53)
  Rasanter C48 (ラザンターC48)
・DONIC (ドニック):
  Blue Storm PRO (ブルーストームPRO)
・Joola (ヨーラ):
  Dynaryz AGR (ダイナライズAGR)
・cornilleau (コニヨール):
  Target Pro XD-52.5 (ターゲットプロXD52.5)
・STIGA (スティガ):
  DNA Platinum XH (DNAプラチナXH)
・TIBHAR (ティバー):
  Evolution MX-D (エボリューションMX-D)
  Quantum X Pro (クァンタムXプロ)
・Victas (ヴィクタス):
  V>20 Double Extra (V>20ダブルエキストラ)
  V>22 Double Extra (V>22ダブルエキストラ)
・XIOM (エクシオン):
  Vega X (ヴェガX)
  Jekyll & Hyde H52.5 (ジキル&ハイド H52.5)
  Jekyll & Hyde V52.5 (ジキル&ハイド V52.5)
  Jekyll & Hyde Z52.5 (ジキル&ハイド Z52.5)

 まだ内部リンクのないラバーは試打できておりません。試打出来たら更新していきたいと思います。

スピード

1位 TIBHAR (ティバー): Evolution MX-D (エボリューションMX-D)

 回転量ではDNA Platinum XH (DNAプラチナXH)でした。スピード部門は、ダントツでMX-Dですね!このMX-Dの凄いところは、スピン系テンションラバーらしさをもちながらスピード性能が高いことで、強調したい点としてスピードの出るラバーなのに、台上がしっかりおさまり浮きにくい点にあると思います。むしろ台上は攻めの姿勢で回転をしっかりかけたり、スピードツッツキができるようなラバーですね。これは硬めのシートにスポンジ硬度も51.5°とハードなためだと思います。やや扱いにくさはありますがその性能はまさにドイツ製Dignics 05 (ディグニクス05)だと思います。しっかり回転をかけると強い回転がかかり、Tenergy 05 (テナジー05)なみにかかります。それでいて明らかにTenergy 05 (テナジー05)よりも走ります。これぞスピン系テンションンラバーといえる一枚だと思いますね。特に上回転ラリーに強いラバーでカウンター性能も高く、その性能はまさにDignics 05 (ディグニクス05)に近いラバーだと思います。Dignics 05 (ディグニクス05)なみの性能となれば、コスパ最高ですが、ややDignics 05 (ディグニクス05)の方が回転性能は高いと思います。ドイツ製ラバーの中でもオススメのラバーの1枚です!

2位 Joola (ヨーラ): Dynaryz AGR (ダイナライズAGR)

 続いてランクインしたラバーは、Joola (ヨーラ)さんのDynaryz AGR (ダイナライズAGR)です。このダイナライズAGRは、知名度が低いラバーですが、高性能なラバーでTenergy 05 (テナジー05)なみの回転性能をもちながら、攻撃的なドライブがガンガン打てるラバーになっています。少し台上が浮きにくい印象はありましたが、ラリーに強いポストテナジーラバーの1枚だと思います。やや高いですが性能は高い1枚です!

3位 DONIC (ドニック): Blue Storm PRO (ブルーストームPRO)

 第3位はドニックさんのBlue Storm PRO (ブルーストームPRO)です。このラバーもめちゃめちゃ回転かかります。個人的には、かなりいいラバーで、インハイ王者の鈴木颯選手が使用するBlue Storm Z1 Turbo (ブルーストームZ1ターボ)よりも好みなラバーです。Z1ターボは弾力のあるもちもちラバーでハードヒットして回転がかかるやや古いドイツ製ラバーらしさのあるラバーになります。弧線が低くカウンターしやすい一方でどうしても回転性能が低い点がきになりました。ブルーストームPROはブルーストーム系のラバーの中でも抜群の高い回転性能を持つラバーで、非常に良いラバーでした。硬度もそこまで硬いと感じるラバーではないので、非常にオススメです。テナジーらしさがあり、まさに最近流行のドイツ製テンションラバーらしいラバーだと思います。ドニックというラバーで他人とは違いを出したい方にオススメですね!

4位 andro (アンドロ): Rasanter R53 (ラザンターR53)

5位 XIOM (エクシオン): Vega X (ヴェガX)

流行のドイツ製ラバー比較 ~回転量~

現代はドイツ製ラバー (ESN社)だらけ!

 ドイツ製ラバーというのは、ほぼラバー製造メーカーであるESNという会社が製造しています。andro (アンドロ)、DONIC (ドニック)、Joola (ヨーラ)、STIGA (スティガ)、TIBHAR (ティバー)、XIOM (エクシオン)と挙げ出したらキリがないくらい、ESN社はラバーを製造しているそうです。おそらく、VICTAS (ヴィクタス)やYasaka (ヤサカ)、Nittaku (ニッタク)のラバーも製造していると思われます。日本では、ほぼほぼESN vs Tamasu (タマス) (Butterfly)という図式になってきているのだと思いますね。世界的には中国のDHS (Double Happiness Shanghai、紅双嬉)が、本場中国で君臨していますし、他の中国製ラバーも質が上がってきているので、今後新たに台頭してきそうなのは、中国のマイナーブランドかもしれません。ただ、世界的には、試合会場でみるラバーの大半はドイツ製ラバー ≒ ESN社ラバーであるといえるでしょう。

・ESN社の求人情報 (卓球王国): https://world-tt.com/blog/news/archives/25622
・ESN社のホームページ: https://www.esn-tt.de/en/home

 ではでは、そのドイツ製ラバーについて、最新トレンドのラバーを回転、スピード、コントロール、総合の観点で独断と偏見でランキングしてみたいと思います。なお今回の考察では、粘着ラバーは外して、スピン系テンションラバーで考察していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

勝手にエントリー ~各ブランドの最新ラバー~

 まず、各ブランドの最新ラバーを勝手にエントリーしました。

・andro (アンドロ):
  Rasanter R53 (ラザンターR53)
  Rasanter R48 (ラザンターR48)
  Rasanter C53 (ラザンターC53)
  Rasanter C48 (ラザンターC48)
・DONIC (ドニック):
  Blue Storm PRO (ブルーストームPRO)
・Joola (ヨーラ):
  Dynaryz AGR (ダイナライズAGR)
・cornilleau (コニヨール):
  Target Pro XD-52.5 (ターゲットプロXD52.5)
・STIGA (スティガ):
  DNA Platinum XH (DNAプラチナXH)
・TIBHAR (ティバー):
  Evolution MX-D (エボリューションMX-D)
  Quantum X Pro (クァンタムXプロ)
・Victas (ヴィクタス):
  V>20 Double Extra (V>20ダブルエキストラ)
  V>22 Double Extra (V>22ダブルエキストラ)
・XIOM (エクシオン):
  Vega X (ヴェガX)
  Jekyll & Hyde H52.5 (ジキル&ハイド H52.5)
  Jekyll & Hyde V52.5 (ジキル&ハイド V52.5)
  Jekyll & Hyde Z52.5 (ジキル&ハイド Z52.5)

 まだ内部リンクのないラバーは試打できておりません。試打出来たら更新していきたいと思います。

回転量

1位 STIGA (スティガ): DNA Platinum XH (DNAプラチナXH)

 回転量はこのラバーだと思います!DNAプラチナXH!このラバーは大人しさはあるからこそ、ドライブの回転量としっかり相手のコートに入ってくれるという安心感の高いラバーだと思います!テナジー05派の方へ、やや重いですが類似の打球感と寿命の点で長いのは、こちらのDNAプラチナXHをオススメしたいと思います。05ハードのハードなスプリングスポンジから放たれるドライブの威力と回転量と比較してしまうと、DNAプラチナXHはスピード系のラバーのように感じるかもしれませんし、少し物足りなくなるかもしれません。もうポストテナジーラバーは、テナジーと並んだといえるでしょう!まずドイツ製ラバーを手に取るなら、このDNAプラチナシリーズのラバーで少し硬度硬めを選ぶことをオススメしますね!

2位 andro (アンドロ): Rasanter C53 (ラザンターC53)

 最新ラバー、C53がランクインです。このラバー、話題性がありましたね。自分自身の印象としては、2位にランクインです。明らかにR53のラバーよりもシートが硬くて素材も変わっているように感じました。粒形状が台形であるために、思ったよりもくい込んで思ったよりも硬いラバーと感じました。一応微粘着で発売されていますが、katsuo000は勝手にスピン系テンションに入れてしまってます、というのは、粘着テンションラバーのように力いっぱい振ってもおさまるラバーというよりも、Maxスピードで打つとおさまらない、と感じたためですね。台形の粒形状のために、やや慣れが必要なラバーになっていると思います。個人的には台形の粒形状のために、回転性能もスピード性能も中途半端になっているようにも思いました。ただこの台形の粒形状のために無二なラバーにもなっていると思います。ディグニクスのような扱いにくさはあるものの、ディグニクスよりもおさまるラバー、それがC53だと思います。回転性能はもちろん折り紙つきで、ループドライブ主戦の人にとってはR53よりも好みなラバーだと思います!

3位 cornilleau (コニヨール): Target Pro XD-52.5 (ターゲットプロXD52.5)

 回転量というよりもバランスの良いラバーとしてランクインしていると思われるのが、コニヨールのターゲットプロXD52.5になります。このラバーは使っている人が少ないですけど、めちゃめちゃ良かったです。一時期、元卓球王国のゆうさんが、このラバーの硬度を下げたターゲットプロXD-47.5を裏面に使用されていたみたいですが、やはりいいんですよね。このターゲットの新シリーズは非常に良くて、R53をより日本人好みにしたようなラバーがターゲットプロXD52.5というイメージです。つまりボールをつかむんですね。しっかり掴んで、放してくれる印象です。XD-47.5はやや大人しいですが、XD52.5は他のハイエンドラバーと全く遜色ないです。知名度であまり使われていないですが、このラバーを使っている人はわかっているなー!(上から目線ですみません m(_ _)m)と思いますね!回転量が想像以上にかかっているという意味で高い回転性能を持っていると思いました。扱いやすさもあるラバーなので、DNAプラチナXHC53が難しいならこちらのラバーをオススメしますね!

4位 andro (アンドロ): Rasanter R53 (ラザンターR53)

5位 DONIC (ドニック): Blue Storm PRO (ブルーストームPRO)

6位 Joola (ヨーラ): Dynaryz AGR (ダイナライズAGR)

レビュー Ice Cream AZXi (アイスクリームAZXi)

説明

 Ice Cream AZXi (アイスクリームAZXi)は2020年4月にXIOM (エクシオン)より販売されたラケットになります。XIOMの契約選手で鉄壁鉄腕、韓国のJeoung Youngsik (鄭栄植 / チェン・ヨンシク)選手が使用するラケットになりますね。Jeoung Youngsik選手といえばその鉄腕バックハンドで韓国の代表選手の座を長く維持した選手ですね。バックハンドに威力が欲しい一方でフォアは球持ちが欲しいというJeoung Youngsik選手の要望にこたえて設計されたのがこのIce Cream AZXi (アイスクリームAZXi)になります。JTTAの刻印が入っているラケットの中で、反対面で異種の特殊素材をもちいたラケットはこのIce Cream (アイスクリーム)シリーズだけではないでしょうか。

 Jeoung Youngsik選手はインナーに異種の特殊素材をもちいたIce Cream AZXi (アイスクリームAZXi)を、中華台北のトップ選手であるHung Chieh Chiang (ジャン・ホンジェ)選手はアウタータイプのIce Cream AZX (アイスクリームAZX)を使用しているようです。
 XIOM契約選手: https://xiom.jp/?tid=3&mode=f7

 アイスクリームシリーズに採用されている特殊素材は、Axylium Carbon (アクシリウムカーボン、A面)とZephylium Carbon (ゼフィリウムカーボン、Z面)になります。アクシリウムカーボンがどうやら、Butterfly (バタフライ)でいうところのアリレートカーボン (Arylate Carbon、ALC)に、ゼフィリウムカーボンが、バタフライでいうところのザイロンファイバー (Zylon Fiber、ZLF)に近い素材であるそうです (完全に同じではないと思いますが、試打した印象としてこの説明が最も適切だと考えております)。

 以下、「Ice Creamプロジェクト」からの引用です。

ICE CREAMプロジェクト

 アイスクリームラケットは、XIOMの契約選手であり、韓国のスーパースターでもある栄植(ジョン・ヨンシク)選手が世界でのメダル獲得を目指して制作した野心作である。 プレーヤーの中にはフォアハンドが得意なタイプがいる反面、バックハンドが得意なタイプもいる。 世界トップ選手である鄭栄植(ジョン・ヨンシク)選手は、自らバックハンドが強力でフォアハンドが比較的弱いと語っている。 彼は、自分の弱みであるフォアハンドを補うために色んなラケットを使用してみたが、フォアハンドが補完されるとバックハンドの強みが生かせず、バックハンドの強みが出てきたら、 再びフォアハンドの弱みが生じてしまうというジレンマに陥っていた。

 そのような鄭栄植(ジョン・ヨンシク)選手の悩みを解決するため、XIOMのラケット開発チームは、彼のバックハンドの強みを生かしながらフォアハンドも 補完可能なラケット・アイスクリームの開発に成功した。フォア面とバック面に違う素材が入っているアイスクリームは、鄭栄植(ジョン・ヨンシク)選手のためのラケットであると同時に、 彼のような悩みを持っているプレーヤーに相応しいラケットである。 卓球において最も重要なことは、攻撃の決定率であるが、それと両立しなければならないのが、ミスを減らすことだ。今まで、アイスクリームをテストしたユーザーのほとんど全員が、 ミスを大きく減らせたという評価をしている。アイスクリームは、自らのプレーに信頼を与え、果敢かつ安定的なプレーを可能にしてくれるラケットだ。

 スーパーハイブリットラケットであるアイスクリームには、特徴が異なる2種類のラケットが存在する。 ひとつは、ゼフィリウムカーボンとアクシリウムカーボンをアウターに片側ずつ搭載した「アイスクリームAZX」、 もうひとつはゼフィリウムカーボンとアクシリウムカーボンをインナーに片側ずつ搭載した「アイスクリームAZXi」である。 一見、特殊素材の位置が異なるだけで他は全て同じなのではないかと思ってしまいそうだが、実は違う。それぞれのラケットの特徴を最大限発揮できるよう他にも工夫が施されているのだ。 一体、それによって性能がどう変わってくるのか、次回詳しくお伝えする。

https://xiom.jp/?tid=3&mode=f12

Ice Cream AZXi (アイスクリームAZXi): https://xiom.jp/?pid=150436822

 続いて、Ice Cream AZXi (アイスクリームAZXi)に関する引用になります。

ICE CREAM AZXi

 特殊素材であるゼフィリウムカーボンとアクシリウムカーボンを片側ずつ内側(インナー)に搭載した新概念のハイブリットラケット「アイスクリームAZXi」。外側(アウター)に特殊素材を搭載した「アイスクリームAZX」と同じ木材を使用しているように思われがちだが、実は違う。 それぞれのラケットの特長がより引き出せるよう木材選びにもこだわっている。下の写真は表面材を比べたものだ。

 まず、表面材は「アイスクリームAZX」よりも柔らかい「リンバ」を使用。 また、中心材も異なる木材を採用している。さらに、特殊素材をインナーにすることで、ボールを掴む感覚を得ながら重いボールを放つことができる。 自分に合うラバーと組み合わせれば、回転量の多いボールを打つことも可能だ。下はレイヤーイメージを表したものである。 これからもわかるように「アイスクリームAZX」とは異なる木材を使用しており、特殊素材の配置も変えてある。

https://xiom.jp/?tid=3&mode=f14

 「アイスクリームAZXi」の片側に搭載されているアクシリウムカーボンは球の弾きの良さ、 もう片側に搭載されているゼフィリウムカーボンは球持ちの良さを特徴としている。ボールを掴む感覚を兼ね備えながら異なる特殊素材を搭載することで、 フォアとバックで球質の違うボールを安定して飛ばすことができる。対戦相手は予想できないボールとミスをしない安定したレシーブに脅威を感じることだろう。 下の画像は、実際の「アイスクリームAZXi」のブレードの断面を拡大したものである。 オレンジとブラックが一緒になっているレイヤーの部分がアクシリウムカーボン、黄金色とブラックが一緒になっているレイヤーがゼフィリウムカーボンである。 これらの特殊素材を内側(インナー)に配置している。

https://xiom.jp/?tid=3&mode=f14

 ラケットを選ぶ際、今までは最終的にフォアかバックのどちらかの好みに合わせるしかなかった。 また、苦手な方を優先すれば、得意な方は物足りなさを感じ、得意な方を優先すれば苦手な方はもっと苦手になってしまっていた。 実際のところ、“好みも技術レベルも両方同じ”というプレーヤーはそこまでいないはずだ。だからこそ、「アイスクリームシリーズ」 は多くのプレーヤーを満足させる可能性を秘めている。組み合わせ次第であなたの卓球スタイルは今よりももっと広がることだろう。まずは試していただくことをおすすめする。

https://xiom.jp/?tid=3&mode=f14

 上記の引用にあるように、今回レビューするアイスクリームAZXiには、上板にインナーラケットの上板によく採用されているLimba (リンバ)を採用して球持ちを持たせています。そして、インナー位置に異なる特殊素材を使用しています。

 選手によってファオとバックのどちらかが得意であり、どちらかが苦手ということはよくありますよね。反対面と異なる特殊素材をもちいることで、極めて高いバランスのラケットとして、仕上げてあるのが、アイスクリーム系のラケットになるわけです。Jeoung Youngsik選手の場合、バックハンドが得意であり、インパクトも強くA面をバック側で使っているのではないかと思います。Jeoung Youngsik選手のラバーはフォアにHurricane Blue Sponge (キョウヒョウブルースポンジ)を、バックにOmega VII Tour i (オメガVIIツアーi)を使用されているようですね。

アイスクリームAZXi

 フォアには、Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)を、バックにはDignics 05 (ディグニクス05)を貼りました。

Ice Cream AZXi (アイスクリームAZXi)
 157 × 150 mm、5.7 mm、85 g
 Limba (1) / Ayous? (2) / Axylium Carbon (3) / Kiri? (4) / Zephylium Carbon (5) / Ayous (6) / Limba (7)

新概念のハイブリッド 〈インナー〉ラケット

 ブレード両面に特性の違う素材<アクシリウムカーボン&ゼフィリウムカーボン>を配したXIOMラケットの意欲作・アイスクリームシリーズ。AZX iはインナータイプ、かつ表面材に粘りのあるリンバを採用したことで非常に回転量の多い重みのあるドライブを放つことができるトップモデルだ。やや重量感があり、扱うには相応のパワーが必要となるが、ツボに入った時の剛球はクセになる。その名に反し、甘くない強力兵器である。

合板構成: 木材5枚 + ゼフィリウムカーボン1枚 + アクシリウムカーボン1枚

ブレード厚さ: 5.7 mm

重量: 85 ± g

ブレードサイズ: 157 × 150 mm

原産国: 韓国

https://xiom.jp/?pid=150436822

 重量やブレード面積、実際に触ってみた感想としては、重量感は感じませんでした。むしろ初使用時は、その前に使っていたラケットが重かったので、アイスクリームAZXiは軽くて少し違和感がありました。一方で振り抜きやすくてポテンシャルの高さも感じました。

アイスクリームAZXiの特徴

1. フォアとバックで打球感や弾みが異なるラケット

 フォアとバックで特殊素材構成が異なるラケットといえば、過去に銀河のPro-13S (プロ-13S)を試打しています。このPro-13S (プロ-13S)というラケットは、片側がアウターALC、片側がインナーKLCというラケットです。試打した感想としては、アウターALC側には、確かなアウター感と弾きやすさ、そしてスピードを感じる一方で、バック側のインナーKLC側の球持ちの良さも感じました。ただし、インナーKLC側の上板には染色したコト材を使用していて、インナーKLCといいつつもかなり硬い打球感になっています。打球感として一番近いのはTornado King Power (トルネードキングパワー)で、インナーなのにかなり硬い打球感と高い回転性能が得られるラケットでした。なのでPro-13S (プロ-13S)はアウターと、半アウターみたいなラケットという印象でした。

 一方、アイスクリームAZXiはどちらもインナー位置に特殊素材があり、そのインナーの中で差があるラケットだと感じました。A面であるアクシリウムカーボン側は、ループドライブを打つと満足できる高い回転量と、厚く当てた時には疾走感やスピードが得られて、スピンとスピード性能は満足できるものでした。一方で、バック側Z面であるゼフィリウムカーボン側は、飛距離はカーボンらしさがある一方で、打球感や球持ちはかなり合板に近いと感じました!もうボールに吸い付くような打球感で、それでいて、上板リンバかつカーボンも入っていて密度の高いブレードかつ5.7 mmの薄さによるしなりが、しっかりボールへエネルギーと回転を伝えてくれていると感じました。つまり、アイスクリームAZXiはReinforce AC (リーンフォースAC)やInner Force Layer ALC (インナーフォースレイヤーALC)のように抜群の球持ちをもちつつ、片面は弾きとスピードが、もう片面はより木材合板に近い、といえるラケットでした。インナーカーボン系ラケットを使っていて、苦手なフォアあるいはバック側の補いたいと考えるならアイスクリームAZXiはかなりありなラケットだと思います!

2. グリップはやや細みで、バックハンドがふり抜きやすい!

 バックハンドが得意な韓国のJeoung Youngsik (鄭栄植 / チェン・ヨンシク)選手のモデルラケットということで、ブレード面積は157 × 150 mmとレギュラーサイズになっています。そう、バックハンド主戦で活躍した、Zhang Jike (張継科)選手が使用したViscaria (ビスカリア)と同じ、157 × 150 mmですね。また丸みがあってやや細みのグリップは非常に振り抜きやすいラケットだと感じました。アイスクリームAZXiに一番近いと感じたのは、Butterfly (バタフライ)のZhang Jike ALC (張継科ALC)のグリップになります。張継科シリーズのラケットのグリップは丸みがあって、個人的にはかなり好みのグリップになりますね。また157 × 150 mmというブレード面積は、ラケット重量が重くなって、かつ先端重心になりすぎることを抑えるために一役買っています。素晴らしいですね。

3. 何故かDignics 05 (ディグニクス05)に抜群の球持ちを与える!?

 You tubeでアイスクリームAZXiの情報を探してみると、出てくるのがDignics 05 (ディグニクス05)との相性になります。元卓球王国のゆうさんが、アイスクリームAZXとDignics 05 (ディグニクス05)との相性がバツグンに良いことを試打している動画ですね。ゆうさんは、Dignics 05 (ディグニクス05)を何とかして使いたい、使いやすい組み合わせはないか、と探してくれたそうです。確かにDignics 05 (ディグニクス05)は相性が不思議なラバーで、katsuo000もInner force Layer ZLF (インナーフォースレイヤーZLF)Dignics 05 (ディグニクス05)をあわせたことがあります。Inner force Layer ZLF (インナーフォースレイヤーZLF)は非常にブレードが薄くて、カーボンではなくザイロンファイバーをインナーに配して、とにかく球持ちと回転性能の高いラケットになります。カーボンが入っていないので木材のような打球感だから、一般的にはどのようなラバーにもあうとされるのですが、Dignics 05 (ディグニクス05)を貼ると全然あわないんですね。ラケットが先にしなるのかDignics 05 (ディグニクス05)へのくい込みが悪くなったのか、非常に回転をかけにくくなる組み合わせでした。このようにDignics 05 (ディグニクス05)は、ラケットも考えて選ぶ必要があるラバーです。ゆうさんは、様々なラケットから、アイスクリームAZXとの相性がバツグンに良いことを紹介しています。ちなみにインナーのアイスクリームAZXiも球は持つけど、ボールの走り方まで考慮すると、インナーではなくアウターのアイスクリームAZXの方が良いとコメントされています。

Youtube動画: https://www.youtube.com/watch?v=ZX8CqV2rmJo

 ただ、アイスクリームAZXiもDignics 05 (ディグニクス05)の球持ちを抜群に上げてくれていて驚きました。非常にあいます!Dignics 05 (ディグニクス05)はフォアならともかくバックだと、ループドライブが難しいと感じていたのですが、アイスクリームAZXiとDignics 05 (ディグニクス05)を組み合わせると、むしろループドライブの方が安定感があって良くなりました。また上回転ラリーでの球持ちもかなり上がっていて驚きました。Dignics 05 (ディグニクス05)の球持ちをここまで上げてくれるとは想像しておらず非常に良かったです!Dignics 05 (ディグニクス05)が気になる方は是非アイスクリームシリーズを試してみてください!

おすすめのラバー組み合わせ(あくまでも個人の感想)

フォアラバー

バックラバー

Dignics 05(ディグニクス05)

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打
 

ロングボールやラリーでのドライブ

 

面を開いたドライブ
 

対下回転に対するループドライブ
 

対下回転に対するスピードドライブ
 

カーブ/シュートドライブ
 

ブロック
 

カウンタードライブ
 

ストップ
 

ツッツキ
 

フォアフリック
 

バックハンド系

軽打
 

ロングボールやラリーでのドライブ

対下回転に対するループドライブ 
 

対下回転に対するスピードドライブ
 

カーブ/シュートドライブ
 

ブロック
 

カウンタードライブ
 

ストップ

ツッツキ
 

チキータ
 

他ラケットとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Virtuoso OFF+ > Ice Cream AZXi > Mizutani Jun ZLC

回転のかけやすさ
 インナーフォースレイヤーZLF > Ice Cream AZXiZhang Jike ALC

スピード
 Zhang Jike ALC > Virtuoso ACIce Cream AZXiインナーフォースレイヤーZLF

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レビュー リンバインナー (Limba Inner)

説明

 久々にラケットを買いまくってしまいました。今回レビューするのは、新進気鋭のブランド、Rally Ace (ラリーエース)さんのリンバインナーになります!発売したときから、ブレード厚さが薄くて最近の卓球のトレンドを把握したラインナップだと思っておりました。そして、木材を前面に出したネーミングをしていると思います。4種類の木材それぞれに、5枚合板、7枚合板、アウター、インナー、が基本的なラインナップになります。そして、最近カーボンを芯材にしたセンターシリーズも登場しました。katsuo000が気になっていたのはカーボンシリーズで、アウターもインナーも5.6 mmと非常に薄いブレード厚さのラケットシリーズになります。メイプルインナーにしようか迷ったのですが、やはり個人的に非常に大好きなリンバのインナーを購入することにしました。リンバは本当にいい木材で、現在メインで使用しているラケットも上板はリンバで比較もしやすいだろうと思いリンバにしました。

Rally Ace Blade (ラリーエース) ラケット

Rally Ace: https://www.center-field.co.jp/

 改めてインナーシリーズについて比較してみます。Rally Ace (ラリーエース)さんでは4つの木材、メイプル、リンバ、ゼブラ、マホガニーを扱っています。それぞれのインナーシリーズについて次のような簡単な説明がされています。
 Maple Inner (メイプルインナー):
  高い反発力と安定性を兼ね備え、威力ある攻守のバランスがとても良いです。
 Limba Inner (リンバインナー):
  インナーの良さからボールを掴む感覚と球持ちが良いタイプです。
 Zebra Inner (ゼブラインアー):
  天然木とインナーカーボンとの組み合わせで威力と安定性を高めています。
 Mahogany Inner (マホガニー):
  アウターよりやや弱い反発力で、技巧タイプに向いています。

 最も上に記載されているのが、メイプル系ですので、メイプルを推しているように思います。確かにメイプルを上板にもちいているラケットをkatsuo000は知りません。お小遣いに余力があれば、メイプルも購入してみたいですね。一方で、リンバは最近のインナーカーボン系のラケットの上板に最も採用されている木材であるため、他のブランドとの差別化は弱いのかもしれません。また木目が特徴的なゼブラもあまりききませんね。マホガニーは使ったことがありませんが、聞いたことがあるので、他ブランドでも扱いがあったと思います。木材の違いは、打球感に大きく影響するので、こだわる人は本当にこだわります。それではリンバインナーを試打していきましょう。

 スペックでは90 g ± となっていましたので、想像よりも軽いものが届きました。

 貼ったラバーは、Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)Dignics 09C (ディグニクス09C)になります。

 ブレード面積のスペックは158 × 150 mmになりますが、バタフライなどのレギュラー面積である157 × 150 mmに近いと感じました。

Limba Innerの3つの特徴

まさにトレンドのインナーラケットど真ん中!

 違和感なく使えると感じました。一番近いと感じたラケットは、Virtuoso AC (ヴィルトーソAC)になります。Virtuoso AC (ヴィルトーソAC)はもちろん上板にリンバを使用しており、そのブレード厚さは5.65 mm ± 0.05で、katsuo000が所有しているものは、5.69 mmになります。リンバインナーは5.6 mmなので、そりゃ似ますよね笑。非常に良かったです!やや高級ラケットではある分、申し分ないスペックで、しっかり回転もかかりしなり、厚く当てるとカーボンが前に出てきて高い音もなり非常に良かったですね。今後サブラケットとして使用していきたいと本気で思っています。

ブレード面積が小さく、バックハンド主戦向き!

 Virtuoso AC (ヴィルトーソAC)のブレード面積は、158 × 152 mmとかなり広いです。この広さによってしなりと球持ちを与えている設計ですね。近年トレンドの張本智和インナーフォース系やオフチャロフインナーフォース系のラケットと同じブレード面積であるのがVirtuoso AC (ヴィルトーソAC)になるんですね。一方リンバインナーは正直、そこまでブレード面積の広さを感じず、個人的には非常に振り抜きやすいと感じました。張継科 (Zhang Jike)選手や樊振東 (Fan Zhendong)選手は157 × 150 mmのブレード面積である、Viscaria (ビスカリア)や樊振東ALC (Fan Zhendong ALC)を使用しています。ブレード面積が小さいラケットの方が切り返しがしやすくバックハンド主戦の選手の中には好む方も多いのではないかと思います。katsuo000もブレード面積は157 × 150 mmの方がバックハンドはやりやすいと感じています。もちろん、158 × 152 mmの方が遠心力が働く分、Maxの威力は出るイメージですが、コントロールが悪くなると感じます。最近158 × 152 mmが増えてきていますが、あえての158 × 150 mmでバランスをとったブレード面積は、良い選択肢だと思います。ブレード面積が小さい方が好きという方には、オススメですね!逆に、ブレード面積が広い方が好み、というのであれば張本智和インナーフォース系やVirtuoso AC (ヴィルトーソAC)をオススメします。

5.6 mmのブレード厚さはおさまりが良い!

 相当厚くぶつけて初めてカーボンの音が鳴る印象です。厚く当ててカーボンまで到達すると、高い音が鳴るので、おそらくカーボン素材は普通のカーボンだと思いました。アラミドカーボンやALC系であればもう少し柔らかい、または低い音が鳴ると思います。普通のカーボンなので、5.6 mmとかなりブレード厚さは薄いラケットになりますね。そのおかげもあり、かなりおさまりが良いと感じました。飛距離が出にくいです!張本智和インナーフォースALCやReinforce AC (リーンフォースAC)、オフチャロフインナーフォースALC、サイバーシェイプカーボンなどのインナーラケットは、下がった時に飛距離が出にくいということもあるためか、6.0 mm以上のブレード厚さになります。個人的には下がった時には楽ですが、少し弾み過ぎるようにも感じますね。また薄いブレードは回転性能も高くなりやすいです。ここら辺は好みだと思いますが、katsuo000はブレード厚さは薄いのが好みなので、リンバインナーのブレード厚さ5.6 mmはかなり気に入りました。

他ラケットとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量(Max)
 Virtuoso+ > Limba Inner > Virtuoso AC

スピード
 Virtuoso AC > Limba Inner > Virtuoso+

飛距離
 Reinforce AC > Limba Inner > Virtuoso+

Review Triple Double Extra

Explanation

It’s been a long time since the release, but I would like to review VICTAS’s Triple Double Extra. At the time of its release, it became a hot topic that Koki Niwa used it for the back side! Due to the integration of TSP and VICTAS, TSP’s Triple rubber was released again in December 2020 under the VICTAS brand. Butterfly released the super popular Dignics 09C in April 2020, so I think that each company was conscious of releasing adhesive rubber. This VICTAS Triple series is made in China, which is famous for its adhesive rubber. It will be a tension type rubber. Moreover, the sponge is a blue sponge, and it is clearly a rubber that is conscious of the leopard NEO3 blue sponge.

It’s been a long time since the release, but I would like to review VICTAS’s Triple Double Extra. At the time of its release, it became a hot topic that Koki Niwa used it for the back side! Due to the integration of TSP and VICTAS, TSP’s Triple rubber was released again in December 2020 under the VICTAS brand. Butterfly released the super popular Dignics 09C in April 2020, so I think that each company was conscious of releasing adhesive rubber. This VICTAS Triple series is made in China, which is famous for its adhesive rubber. It will be a tension type rubber. Moreover, the sponge is a blue sponge, and it is clearly a rubber that is conscious of the Hurricane NEO3 blue sponge.

It was popular at the time of its release, but Niwa didn’t show much results after changing the equipment, and at the Tokyo Olympics 2020, he returned to V>15 Extra and participated in the war, so the impression that the popularity has declined slightly after that. is. On the other hand, Kobe TC coach Kazuya Yoshida, who participated in the All Japan Championship as a table tennis YouTuber, uses Triple Double Extra on the back side, which is reviewed on this page. It seems that the 2-ton push, which is also mentioned in the technical video, has become even sharper by using the triple-double extra, and the back volley in Chiquita and the rally and the triple-double extra’s features are used to score. It’s explained in game videos.

2-ton push: https://www.youtube.com/watch?v=PJJPQOxcog4

This rubber was well received by the people around me, and some players used it on both sides immediately after its release. It was used because the sheet is soft, so the ball is held well and the Chiquita is stable. I also felt that the rubber is characterized by the softness of the sheet in spite of the hardness of the sponge, and it is a rubber that does not feel that peculiar. I will introduce a review that I bought myself this time and put it on the outer ALC and tried it!

Performance value

Let’s compare the published performance values.

VICTAS’s performance chart was a little confusing, but from the 2022 pamphlet, a chart centered on speed and seat strength (spin) has been published. When creating such a diagram, the rubber in the upper right will be the rubber with the highest performance. In the figure, V>15 Stiff and V>11 Extra look like high performance rubbers. I would like to do an actual trial comparison in the future. Of course, V>20 Double Extra and V>22 Double Extra, which are hot topics in 2022, have high performance values. On the other hand, Triple Double Extra reviewed on this page has a fairly low speed performance due to its strong adhesion, and the sheet is soft, so the spin (sheet strength) performance is not that high. .

It should be noted that Triple Double Extra has the highest arc height of 9.4 among VICTAS rubbers! Since VICTAS rubber has many straight rubbers, triple double extra can be said to be a rubber characterized by the strength of the arc line among them. Next is a comparison of values measured with a hardness tester.

The weight is the same as V>15 Extra, and the hardness is the same as V>15 Extra and Ventus Extra. Comparing sponge hardness in the VICTAS catalog, V>15 Extra has a hardness of 47.5° according to German standards, and Triple Double Extra has a hardness of 57.5°, which is V>15 Extra suggests that the seat is hard, while triple double extra suggests that the seat is soft. Even though the sponge is hard, the triple double extra rubber seems to have the same hardness as high-end rubber.

If you check the difference between the hardness on the seat side and the hardness on the sponge side, you can clearly see that the triple double extra seat is very soft. I think that this difference in hardness between the sheet side and the sponge side plays a role in creating a strong arc line.

Triple Double Extra application and weight

Triple Double Extra
 Tacky rubber
・Sponge Thickness: 2.0/MAX mm
・Sponge stiffness: 57.5°
・Arc height: 9.4
・Speed: 6.2
・Drive accuracy: 7.3
・Sheet strength: 8.0
・Backlash: 5.8
・5,200 yen + tax
・67 g (before cut) → 50 g (after cut)

At 50g, it’s a bit heavy. Recently, heavier rubbers have appeared, so I can’t call it the heaviest, but I think it’s a heavy rubber.

Three features of Triple Double Extra

Easy to handle for strong adhesive rubber made in China!

I felt that the rubber made in China, in short, was much easier to handle than the Hurricane rubber. Instead of trying to drive, I drew an arc even if I hit it, so even if I didn’t intend to hit the drive, I felt like I could draw an arc and enter the opponent’s court. Also, if you spin it as much as you want, it feels like a strong drive rotation like an adhesive rubber, but if you hit it like you hit it, you can hit a drive with speed and weight. Only when trying to make a strong habit, it is necessary to strongly bite into the hard sponge of 57.5 °, and in my case I felt it was a little difficult unless it was fore. Although the sinking and peculiarities of the arc line are superior to the leopard, it is an adhesive rubber that can achieve both rotation amount and speed, and I think it will be popular like the recently popular German-made adhesive tension rubber.

Push is cut well, and chiquita is stable!

It was very good to use it in the back, and it was easy to draw out the high rotation performance of Lin Gaoyuan ALC. I can’t go as far as a cut man, but I think I can dare to hit the opponent’s long serve and aim for a mistake. Also, since the arc is very high, it was very easy to lift the opponent’s serve and backhand drive or chiquita. This ease of use was reminiscent of the Moon Blue Sponge of the Galaxy. Dare to show the hardness comparison with Moon Blue Sponge here.

Moon Blue Sponge has a slightly harder seat, and the sponge is softer. However, I personally felt that both rubbers have similar shot feeling. The feel at impact was quite similar, so if you want a feel at impact, Moon Blue Sponge may be cheaper and better. However, I felt that the speed was higher with Triple Double Extra than with Moon Blue Sponge.

Rubber swinging forward

I think that the adhesive rubber itself is a rubber that comes out good by opening the surface and swinging, but this Triple Double Extra was the same. If you try to hit with just the sheet too much, the sheet will be soft, so it will be difficult to get a good taste. Rather, I think that you can hit a pretty good drive by opening the face and swinging forward, hitting the sponge while hitting it and giving it a lot of rotation. I think that it will be difficult to get the taste of this rubber if you hit it with a sheet. I think the way to bring out the taste of the Triple Double Extra is to drive with the sides open as if you were digging into a hard sponge.

Each technical review

Forehand

Light hit
I didn’t feel any particular discomfort. I think that Omega VII China Ying has more momentum.

Drive balls and rallies
After all, I thought that Omega VII China Ying, which has a harder hardness, would be easier to put out. Also, the sheet was too soft, and when I tried to spin with just a thin sheet, I slipped well. I personally feel it takes some getting used to.

Drive with open face
When I open the arc and hit it, I hit the sponge with all my might, but at this time I felt that the sponge was harder than I imagined. I felt a gap because the seat was soft.

Top spin (loop) drive against back spin
It’s not bad, but the seat is a little soft, so I felt that it was hard to apply a lot of rotation. V>15 Extra may be higher only in the amount of rotation.

Speed drivae against back spin
It was very easy to hit because it was easy to make arcs. Even if the hit point was dropped a little, I felt that I could easily enter the opponent’s court by firmly attracting the ball and hitting it with all my might. This sounds good. It was very good because the speed came out reasonably well.

Curve / shoot drive
I don’t recommend curve drive. I think that the shoot drive is good because it opens the side.

Block
I felt that the seat was more cushioned than I thought, so it didn’t bounce. Because it is an adhesive rubber, it is said that blocking is difficult, but I did not feel that it was easy to do.

Counter drive
I hit with a sheet, so it was difficult.

Stop & push
It stopped well, cut well and was my favorite rubber.

Serve
I can cut it. However, since the seat is soft, it was necessary to make it bite with all one’s might.

バックハンド系

Light hit
It was a rubber that can be used even in the back. The seat was soft, so it was better than I thought.

Drive balls and rallies
Since the seat is soft, it was easy to give a sense of stability anyway. Personally, I felt that I wanted to use it for the backhand. However, in my case, it was difficult to make a habit that I could put out in the foreground because of the lack of impact in the back.

Top spin (loop) drive against back spin
The sheet is soft, so it was easy to just put it in.

Speed drive against back spin
It was easier than I thought. However, if the impact is not strong, it will not be stable.

Block
There were more network mistakes than I expected. I think that it is good to settle down as much as it does not bounce.

Counter drive
It was difficult with my own hands.

Stop & push
Like the fore, it stopped well and cut well.

Chiquita
Easy to do! It was great!

Comparison with other rubbers (personal impressions only)

Max Spin
 Dignics 09C > Triple Double Extra ≧ Rakza Z

Speed
 Rakza Z Extra Hard > Triple Double Extra > Hurricane

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レビュー Rasanter C53 (ラザンターC53)

説明

 この2022年夏の注目のラバー、andro (アンドロ)のRasanter C53 (ラザンターC53)について、レビューさせていただきます。 

 まずはandro (アンドロ)さん公式HPのRasanter C53 (ラザンターC53)の説明ですね!

高次元の回転力とスピードの融合

 相手の球威に負けず、威力や回転を上書きして打球しやすくした最新テクノロジー搭載のトップシートを採用。そこに、高い正確さや安定性を生み出すエナジー・セル搭載の硬いスポンジを組み合わせることで、高次元の回転力と破壊力をもたらす。

https://www.andro.de/ja/rasanter-c53jp

 ラザンターのVは「Velocity」=速さRは「Rotation」=回転、という意味を持たせてネーミングされています。今回のCは「Counter Spin」=カウンタースピン、というネーミングになります。andro (アンドロ)初の粘着ラバーとして、そしてEnergy・Cell (エナジー・セル)搭載の新ラバーとして発売されたのが、Rasanter C53 (ラザンターC53)およびRasanter C48 (ラザンターC48)です。

 既にレビューもあがってきていますね。やっと打てたのでレビューさせていただきます。

性能値

 公表性能値を比較してみましょう。andro (アンドロ)の公式ページには記載されていませんが、卓球ナビさんに性能値が記載されていましたので、そちらを採用しました。

 今回のラザンターシリーズは他のラバーよりもスピード性能が5ポイント程度下がっていますね。その分スピン性能は抜群に高くて、R53でもかなり高かったですがR53からさらに5ポイント高くなっています。テナジーシリーズの05的ポジションのイメージですね。

 続いて硬度計での硬さの確認になります。

 意外や意外、C53はR53よりも硬度としては柔らかい値となりました。ただ、測定した季節の影響などを受けているかもしれません。andro (アンドロ)の濱川選手も、スポンジは同じで、シートが異なるだけ、とおっしゃっていましたので、この差はおそらくシートです。先行して情報開示された際にシートの粒形状は台形になっていたので、シートの硬さをおさえつつ、カウンターもしやすい粒形状なのかもしれません。

 このような台形の粒形状はよく表ソフトラバーで採用されるイメージですが、今回andro (アンドロ)さんが最新のフラグシップラバーに採用してきたのが、個人的には注目ですね!

C53の貼りと重量

 Yasaka (ヤサカ)さんのAlnade Inner (アルネイドインナー)で試打しました。

Rasanter C53 (ラザンターC53)
 微粘着テンション
・Sponge Thickness:2.0/Ultra Max mm
・Speed:114
・Spin:130
・Control:87
・Sponge硬度:53°
・6,900円 + 税
・74-5 g (シートなし、切断前) → 52 g (アルネイドインナーに貼って)

 正直、シートに粘着は感じませんでした。微微々々粘着という感じでしょうか。最近のドイツ製粘着テンションのようなシートだと思います。重量は、52 gで重たいのですが、最近Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)を使っているので、そこまで重いとは感じませんでした。

Rasanter C53の初期インプレッション

R53ほどの驚きの荒々しさは感じにくい (感じられないわけではない。)
 正直R53の衝撃というものと比較するとC53は小さい衝撃でした。R53はその回転性能、スピード性能、そのバランスが秀逸で、横回転も入ってボールがうねるように沈むので、まさに荒れ球と表現されるようなボールが打ちやすくて非常に完成度の高いラバーだと思います。これは、スプリングスポンジのような性能のスポンジ技術を開発する過程でたどり着いたエナジー・セルというスポンジによるところが大きいと思います。結果的にスプリングスポンジと類似だが異なるエナジー・セルスポンジで、やや硬めに設計されたことでテナジー80やDignics 80 (ディグニクス80)では再現できない荒々しい癖球とも呼べるボールがR53の一つの特徴だと思います。この荒々しい癖球によって唯一無二感のあるラバーだったのがR53になります。一方でC53では、このような荒々しいボールを打つのにさらなるパワーが必要になった感じがありました。インナーラケットで試打したこともあり、スピード感はかなり大人しくなった印象です。ただR53でもう少し欲しいと感じた球持ちやおさまりやすさは、C53に感じられました。R53が80っぽさなら、C53はまさに05っぽさを強く感じるラバーでもありました。このあたりは好みですが、C53の方が日本人には受けが良いように思います。実際、Simon Gauzy (シモンゴーズィー)選手はR53のままのようですからね。

・粘着らしさは小さい。
 (Dignics 09C (ディグニクス09C)などスピン系テンションから移行しやすいラバー)

・かなりパワーが必要!
 粘着ラバーというよりもスピン系テンションラバーに近いラバーですが、扱いこなすには、かなりのインパクトとパワーが必要だと感じました。R53以上のパワーが必要でしょう。Tenergy 05 Hard (テナジー05ハード)と比べるとやはり自分の力で打ったボールの伸びも少なく感じたので、スピード性能や純粋なボールの伸びはDignics 09C (ディグニクス09C)に近いと思います。従って粘着テンションに分類されるラバーでもあると思います。
 シートの粒形状が台形となっていることもあって、触ると思ったよりも硬度は柔らかめに感じました。Dignics 05 (ディグニクス05)と比べると、インパクトがないとくい込まない、ということもないシート形状で、球持ちは非常に強く感じましたし、Dignics 09C (ディグニクス09C)と比べればミート系のボールはスピードも出しやすいと感じました。ただやはり高い性能を最大限引き出すには、かなりのパワーが必要な印象です。

 今後もっとしっかり試打して、残りのレビューも記載予定です。 (2022/8/7)

Rasanter C53の3つの特徴

今までにない打球感のスピン系テンションラバー
 スポンジだけでなくシートもボールを掴もうとするようなラバー

 Counter Spin Damper (カウンタースピンダンパー)というシートの粒形状をよく見ると台形になっています。台形で、スポンジ側に向かって粒が細くなっているんですね。この粒形状にすることで、Dignics 05 (ディグニクス05)Dignics 09C (ディグニクス09C)Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)などの粒が太いスピン系テンションラバーや粘着テンションラバーとはやや異なる打球感だと感じました。Dignics 05 (ディグニクス05)Dignics 09C (ディグニクス09C)などと比べると、C53は思ったよりくい込みが良く、くい込みやすいのに、Dignics 05 (ディグニクス05)Dignics 09C (ディグニクス09C)などのように、球持ちの良さと、ボールがしっかり沈み込むと感じるラバーでした。個人的にはこういったしっかり回転がかかるラバーが大好きですね。
 どのような特徴を求めるか、にもよりますがC53は台形でくい込ませやすい分、やや沈み込みが弱いようにも感じました。Rasanter R53 (ラザンターR53)の方がスピードや勢いもありますし、もっと強回転と球の伸びを求めるのであれば、Dignics 05 (ディグニクス05)Dignics 09C (ディグニクス09C)などの王道的なラバーが良いでしょう。良いところどりがしたいならC53だと思います。
 あとは、くい込みの良さを利用して、中陣~後陣から打点を落としたときのドライブで威力と高い回転量とスピードが得られる気がします。打点を落として相手の台にホーミング弾のようにドライブを打つならこのラバーが良いと思いますね。

弧線があがって下回転打ちがしやすい!

 You tuberのごぶりんずさんも動画でコメントしていますが、Rasanter R53 (ラザンターR53)は上回転の打ち合いに強い分、やや下回転打ちが難しいラバーになっています。特に対下回転スピードドライブが難しくて、しっかりくい込ませつつインパクト時にしっかり回転をかけないとボールが沈まないのでオーバーするかネットミスしやすいんですよね。一方、このC53はかなり弧線を強く描くのとドライブ時にボールがめちゃめちゃ上がるので非常に下回転打ちがしやすいラバーでした。これはラザンターの中で新しい、そして今までにない選択肢になると思います!下回転打ちのためにC53を使うのはありではないでしょうか。

もの凄くカウンタードライブがやりやすい!

 Rasanter R53 (ラザンターR53)は上回転に対するラリーはやりやすかった一方で、シートが柔らかいので、前陣でのカウンターやループドライブに対するカウンタードライブはやや難しいラバーでした。一方C53はとにかくおさまりが良くて、どんな風に振っても入るんじゃないかっていうくらいカウンターがしやすかったです。弧線は上がる一方で飛距離は出にくい感じがありましたので、カウンターがしやすいのだと思います!カウンターがやりやすい形状をもとめた結果がカウンタースピンダンパーなのかもしれません。

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打
 特に変な感じはなかったです。 

ロングボールやラリーでのドライブ
 このラバーが難しいと感じたのは、ハードヒットしたときですね。ハードヒットすると、粒形状のためか、思ったよりもくい込むんですが、その後の球離れが感覚的にはかなり早いです。球離れが早いのでグッと回転をかけることができない、と感じました。逆に人によっては、ハードヒットしたときのボールの伸びや球のスピードを求める人にはささるかもしれません。またシートで打つとテナジー05のようにボールをしっかり持って低くて浅く打ちやすい感じですね。 

面を開いたドライブ
 思ったよりやりにくかったです。これは粒形状のためで、慣れが必要だと思います。 

対下回転に対するループドライブ
 打ちやすいですね。シートがボールをかむからだと思います。R53よりも打ちやすいと思います。 

対下回転に対するスピードドライブ
 ループドライブと同様に打ちやすいです。R53よりも打ちやすいと思います。 

カーブ/シュートドライブ
 R53のようなボールの荒れがなくなったのが残念でした。荒れがでるなら使いたいとも思ったのですが。もしかしたら、上手に使いこなせば荒れるのかもしれません。

 

ブロック

カウンタードライブ
 これはかなり良かったです。おさまりますし、飛距離がいい意味ででないので、相手のコートに入ります。カウンタードライブのために変えるのはありかもです。

ストップ
 粘着ラバーのようなやりやすさは、なくはないですけど、そこまでないと思います。台形の粒形状のためにくい込みがややよいからでしょう。 

ツッツキ

フォアフリック

フォアサーブ
 しっかり切ることができて良かったです。好感触でした!

バックハンド系

軽打 

ロングボールやラリーでのドライブ 

対下回転に対するループドライブ 

対下回転に対するスピードドライブ 

カーブ/シュートドライブ

ブロック 

カウンタードライブ 

ストップ

ツッツキ

チキータ

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量

スピード

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Review Jupiter II Blue Sponge 39°

Explanation

This review will be a review of adhesive rubber from a Chinese manufacturer. When it comes to China, Double Happiness Shanghai (DHS) is famous, but this time we will review Jupiter II Blue Sponge (YINHE, Miky Way, Galaxy)! Everyone knows WRM’s rubber. I lightly googled the information of the manufacturer galaxy, but I could not get much, so I will omit it. Ginga is a manufacturer that names celestial bodies in rubber names, and there are other names such as Apollo, Moon, Venus, and Sun. I’ve reviewed Moon Blue in the past. It’s a little heavy, but I personally felt it was similar to VICTAS’s Triple Double Extra with good cost performance adhesive rubber. Push cuts well, the sheet is soft and the ball is good. Following such moon blue, I would like to review Jupiter II Blue Sponge.

The Jupiter II Blue Sponge has been described as close to the Hurricane NEO III Blue Sponge for the provincial team by Mr. WRM’s Guccii. I would like to touch on that. Of course, I tried the Jupiter II blue sponge, 39° black.

Public performance value

I tried to look it up but couldn’t find the performance chart. This time, I will only compare the hardness.

As I mentioned in Moon Blue, it is heavy because it is made in China. The Jupiter II blue sponge weighed 52 g, which is the same weight as high-end rubber in recent years. The Hurricane NEO III Blue Sponge for the ministry team is light and weighs less than 50 g, and the butterfly rubber is also light. Focusing on hardness, the Jupiter II Blue Sponge is hard, resulting in it being harder than Dignics 09C. If you can master hard rubber, you can hit a powerful ball with a large amount of rotation, so this is something to pay attention to. It’s harder than Moon Blue, so it’s easy to imagine that it’s easier to put out more power than Moon Blue!

When focusing on adhesive rubber, what we think is important is the difference in hardness between the sheet and the sponge. It can be seen that the difference in hardness between the sheet and the sponge is very close to 0 for the Hurricane NEO III blue sponge for the provincial team. On the other hand, you can see that the seat of Dignics 05, which has a hard seat and is difficult to bite into, is 2° or more harder. You can see that the moon blue sponge is 4 degrees harder than the sponge, and the Jupiter II blue sponge is about 6 degrees harder. As you can see, rubber with a sponge that is harder than the seat is characterized by being easy to show outstanding ball retention. I think that it will be a rubber that can be used on the back side depending on the person because it is easy to feel the ball holding strongly, so it is easy to make a high quality loop drive. The 36° Jupiter II Blue Sponge is also on sale, so I think it can be used as a bag.

Jupiter II blue sponge paste and weight

I pasted it on the Pro-13S. Jupiter II blue sponge is pasted on the outer carbon side. I pasted Dignics 05 on the inner carbon side.

Jupiter II Blue Sponge
・Sponge Thickness:2.2 mm
・Sponge Stiffness:36°、39°
・3,480 yen + tax
・77 g (before cut) → 52 g (after cut)

It was a sticky adhesive rubber that seems to be made in China. Recent German-made adhesive tension rubbers, such as Rasanter C53 and Omega VII China Ying, do not have a sticky feeling, but Chinese-made adhesive rubbers still have a good stickiness. I think there are different tastes in this area.

Three features of Jupiter II Blue Sponge

Easy to handle and high quality loop drive like a Hurricane blue sponge!

I felt that the Jupiter II Blue Sponge certainly has a shot feeling similar to the Hurricane NEO III Blue Sponge for the provincial team. The shot feeling is clearly different from the so-called Fukyo NEO3. Jupiter II Blue Sponge is close to the Hurricane NEO III Blue Sponge for the Ministry Team in a good way, so it is a rubber that I would like to recommend to those who cannot afford the Hurricane NEO III Blue Sponge for the Ministry Team because it is expensive! Also, the ball holding is outstanding, so it was very easy to do a high-quality loop drive. Other galaxy sticky rubbers such as Venus Blue Sponge and Apollo 5 were stiff and easy to play, so I felt it was difficult to rotate with a speed drive, but Jupiter II Blue The sponge is easy to rotate even with a speed drive, and I think it’s a rubber close to the Hurricane NEO III Blue Sponge for the Ministry of Teams. I had a pretty good impression of this area. Speaking of greed, 39° is still a little soft, so I personally prefer a little harder one, and the Hurricane NEO III Blue Sponge for the Ministry of Teams was still better in terms of rotation performance and habits. However, the Hurricane NEOIII Blue Sponge for the provincial team is expensive, so I thought that Jupiter II Blue Sponge was a pretty good rubber if I thought it was a cheap version.

It’s easier to hit a speed drive than Hurricane Blue Sponge!

Hurricane NEO III Blue Sponge for the Ministry of Teams is still super strong, so if you don’t use a method that suits your needs, you won’t be able to take full advantage of its high performance. Also, Hurricane is a rubber that is difficult to speed up, so I think it is necessary to compensate for the speed according to the outer ALC blade racket. I think this hit is the difficult part of Hurricane NEO III Blue Sponge for provincial teams. With the Jupiter II blue sponge, the speed drive was more stable than I imagined because it was soft. I think that this area is a rubber that can be driven more easily than leopard. However, its speed performance is also at a level that is better than hurricane-type rubber, and it may be easy to be dissatisfied with its speed performance compared to spin-type tension rubber. I imagine that this is a part where tastes are greatly divided. If possible, I imagine that the overall power can be increased by pasting it on an outer ALC blade racket to supplement the speed. If you still want to use Chinese-made adhesive rubber, the racket should be made of inner carbon (such as Hurricane Long V, which is said to be closer to outer than inner carbon) or so-called ALC type outer carbon (Zhang Jike ALC). ) or Lin Gaoyuan ALC), you may be a little worried about speed performance.

It is easy to put on the table, just an honor student rubber

After all, it is an adhesive rubber, so there is a tremendous sense of security on the table. Although it is not a rubber that specializes in rotation, you can get the same amount of rotation as the top rubber of the spin type tension rubber, and it may pale in comparison to the amount of spin of the Hurricane NEO III Blue Sponge for the Ministry of Teams. However, it is also a rubber that is easier to handle than the Hurricane NEO III Blue Sponge for the provincial team, so I think it will be an honor student rubber. An excellent balanced rubber, including the price, will be the Jupiter II Blue Sponge.

Each technical review

Forehand

Light hit
A sticky rubber-like hitting feeling was transmitted. I think that it is good for those who want to hit the ball slowly.

Driving long balls and rallies
Compared to spin-type tension rubber, the speed is slow because it settles well. Compared to the latest spin type tension rubber Evolution MX-D, the speed is still slow. It’s a stiff sponge, so I think you can hit the drive with a taste if you hit it.

Drive with open face
After all, when hitting a speed drive with a Chinese adhesive rubber, I felt that it was easier to hit by opening the surface and applying rotation while flipping.

Top spin (loop) drive against back spin
It was easy to hit a very high quality loop drive. I think that the Hurricane NEO III Blue Sponge for the provincial team can achieve a higher quality including shallowness and the sinking of the ball, but I think that the Jupiter 2 Blue Sponge can also hit a high-quality loop drive that can score enough points. . 

Stop / push
Because it grips, it was very easy to stop. nice one!

Serve
It was good that the amount of rotation of the lower rotation could be obtained even with the serve that involved because it was an adhesive rubber. However, the serve as a whole is slow, so I think it’s better to check the power of a fast long serve and the quality of missing the opponent’s timing.

Backhand

Light hit
I have the ball!

Driving long balls and rallies
When you go down, the slowness of the ball stands out. This area may depend on your backhand technique. However, since it is easy to rotate, I thought that there was a great sense of stability.

Block
Since the seat is soft, I felt that it was easily affected by the rotation of the other party.

Chiquita
It’s really easy to do. Chiquita with a high sense of stability was made. The power (speed and amount of spin) may be a little low.

Comparison with other rubbers (personal impressions only)

Max Spin amount
 Hurricane NEO III Blue Sponge > Jupiter II Blue Sponge ≧ Tenergy 05

Speed
 Tenergy 05 > Jupiter II Blue Sponge > Hurricane NEO III Blue Sponge

レビュー Triple Double Extra(トリプルダブルエキストラ)

説明

 発売から随分間が空いてしまいましたが、VICTAS (ヴィクタス)さんのTriple Double Extra (トリプルダブルエキストラ)をレビューさせていただきます。発売当時は丹羽孝希選手がバック面に使用するということで話題になりました!TSP (ティーエスピー)とVICTAS (ヴィクタス)の統合によってTSPのTriple (トリプル)というラバーが、VICTAS (ヴィクタス)ブランドで2020年12月に、改めて発売となりました。Butterfly (バタフライ)さんは2020年4月に現在も超人気のDignics 09C (ディグニクス09C)を発売していますので、各社粘着ラバーを発売することは意識していたものと思います。このVICTAS (ヴィクタス)さんのTriple (トリプル)シリーズは、粘着ラバーで有名な中国製になりますが、中国粘着ラバーのように重くて弾まないラバーではなく、現在流行の一定の弾むを持った粘着テンション系のラバーになります。しかもスポンジはブルースポンジで明らかにキョウヒョウNEO3ブルースポンジを意識したラバーになっていますね。

 発売時は人気でしたが丹羽選手が用具変更後にあまり結果を出せず、東京五輪2020ではV>15 Extra (V>15エキストラ)へ戻して参戦したこともあり、その後の人気はやや下がった印象です。一方で卓球You Tuberで全日本選手権にも出場した神戸TCの吉田和也コーチは、バック面に本ページでレビューするTriple Double Extra (トリプルダブルエキストラ)を使用されていますね。技術動画にも挙がっている2トンツッツキはトリプルダブルエキストラを使うことでさらに切れるようになったようですし、チキータやラリーでのバックボレーと、トリプルダブルエキストラの特徴を活かして得点していることを試合動画などで説明されています。

2トンツッツキ: https://www.youtube.com/watch?v=PJJPQOxcog4

 周りでもこのラバーは好評で、発売後すぐに両面で使用する選手もいました。シートが柔らかめなため球持ちが良くてチキータが安定し、ラリーでぶつけ気味に打っても弧線を強く描くので安定する、ということで、使用されていましたね。自分もスポンジの硬さの割にシートの柔らかさが特徴のラバーだであり、そこまで癖を感じないラバーだと感じました。今回自分も購入し、アウターALCに貼って試打したレビューを紹介させていただきます!

性能値

 公表性能値を比較してみましょう。

 VICTAS (ヴィクタス)さんの性能表はややわかりにくかったですが、2022年のパンフレットから、スピードとシートの強さ (スピン)を軸にとった図が掲載されるようになりました。このような図を作成すると、右上にあるラバーが最も性能の高いラバーというイメージになります。図の中では、V>15 Stiff (V>15スティフ)やV>11 Extra (V>11エキストラ)が性能の高いラバーのように見えてきますね。実際の試打比較を今後してみたいところです。もちろん、2022年話題のV>20 Double Extra (V>20ダブルエキストラ)やV>22 Double Extra (V>22ダブルエキストラ)は高い性能値になっていますね。一方で本ページでレビューするTriple Double Extra (トリプルダブルエキストラ)は強粘着のためかスピード性能はかなり低く、シートも柔らかいのでスピン (シートの強さ)性能もそこまで高くない値となっていますね。

 Triple Double Extra (トリプルダブルエキストラ)について注目すべきはVICTAS (ヴィクタス)ラバーの中で「弧線の高さ」が9.4と最も高い値になっていますね!VICTAS (ヴィクタス)のラバーは直線的なラバーが多いので、トリプルダブルエキストラは、その中でも弧線の強さが特徴のラバーといえるでしょう。続いて硬度計で測定した値比較です。

 重量は、V>15 Extra (V>15エキストラ)と同等で、硬さもV>15 Extra (V>15エキストラ)Ventus Extra (ヴェンタスエキストア)と同等と、なりました。VICTAS (ヴィクタス)のカタログでスポンジ硬度を比較すると、V>15 Extra (V>15エキストラ)はドイツ基準で硬度47.5°、Triple Double Extra (トリプルダブルエキストラ)は57.5°になり、これはV>15 Extra (V>15エキストラ)はシートが硬く、トリプルダブルエキストラはシートが柔らかいことを示唆するものといえるでしょう。スポンジは硬くてもトリプルダブルエキストラは、ラバー全体ではハイエンドラバーと同等の硬さにおさまっているようです。

 シート側の硬さとスポンジ側の硬さの差を確認すると、トリプルダブルエキストラのシートがとても柔らかいことがよくわかると思います。このシート側とスポンジ側の硬さの差が強い弧線を作り出すことに一役かっているのではないかと思います。

Triple Double Extraの貼りと重量

 今回はLin Gaoyuan ALC (林高遠ALC)に貼りました。

Triple Double Extra (トリプルダブルエキストラ)
 粘着ラバー
・Sponge Thickness:2.0/MAX mm
・Sponge硬度:57.5°
・弧線の高さ:9.4
・スピード:6.2
・ドライブの精度:7.3
・シートの強さ:8.0
・反発:5.8
・5,200円 + 税
・67 g (切断前) → 50 g (林高遠ALCに貼って)

 50 gということで、やや重いですね。最近はもっと重いラバーも登場していますので、最重量級とは呼べませんが、重たいラバーではあると思います。

Triple Double Extraの3つの特徴

中国製強粘着ラバーにしては扱いやすい!

 中国製ラバー、要はHurricane (キョウヒョウ)系のラバーと比べると抜群に扱いやすいラバーだと感じました。ドライブをかけようとするのではなくて、ぶつけるような打ち方でも弧線を描くので、ドライブを打ったつもりではなくても弧線を描いて相手のコートに勝手に入る感じがありました。また思い切り回転をかければ、粘着ラバーらしい強いドライブ回転が、ぶつけるように打てばスピードと重さのあるドライブが打てる感じがありました。癖を強く出そうとするときだけ、57.5°の硬いスポンジに強くくい込ませる必要があり、自分の場合はフォアでないと少し難しいと感じました。弧線の沈み込みや癖はキョウヒョウに軍配があがりますが、回転量とスピードの両立は十分にできる粘着ラバーで、最近流行のドイツ製粘着テンションラバー同様に人気の出るラバーだと思います。

ツッツキが切れて、チキータもど安定!

 バックで使うと非常に良くて、Lin Gaoyuan ALC (林高遠ALC)の高い回転性能を引き出しやすくてツッツキがブチ切れて良かったですね。カットマンとまではいきませんが、相手のロングサーブに対してあえてツッツキして打ちミスも狙えると思います。また弧線が非常に高いので、相手のサーブを持ち上げてバックハンドドライブしたりチキータしたりするのが非常にやりやすかったです。このやりやすさは、銀河のMoon Blue Sponge (月ブルー)を思い出させるものでした。あえてここで、Moon Blue Sponge (月ブルー)との硬度比較を示します。

 Moon Blue Sponge (月ブルー)の方が、ややシートは硬くて、その分スポンジが柔らかい設計になっていますね。ただ個人的にはどちらも打球感が似ているラバーだと感じました。かなり近い打球感でしたので、打球感を求めるなら、Moon Blue Sponge (月ブルー)の方が安くて良いかもしれません。ただスピードはMoon Blue Sponge (月ブルー)よりもTriple Double Extra (トリプルダブルエキストラ)の方が高いと感じました。

前へスイングするラバー

 粘着ラバー自体、面を開いてスイングすることで良さが出るラバーだと思いますが、このTriple Double Extra (トリプルダブルエキストラ)も同様でした。あまりシートだけで打とうとするとシートが柔らかいので、味が出づらいです。むしろ面を開いて前へスイングし、弾くようにぶつけながらスポンジにくい込ませて回転をグイとかけてあげるとかなりいいドライブが打てると思います。シートで打つような打ち方はこのラバーの味が出づらくなるかと思います。硬いスポンジにガンガンくい込ませるように面を開いてドライブをするのが、トリプルダブルエキストラの味の出し方だと思います。

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打
 特に違和感を感じませんでした。弾みはOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)の方があると思います。

ロングボールやラリーでのドライブ
 やはり威力はもっと硬度が硬いOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)の方が出しやすいと思いました。またシートが柔らかすぎて、薄目にシートだけで回転をかけようとした際に、自分はよく滑りました。個人的には慣れが必要だと感じました。

面を開いたドライブ
 弧線を開いて打つと、思い切りスポンジにあたるのですが、このとき想像以上にスポンジが硬いと感じました。シートが柔らかい分かなりギャップを感じましたね。

対下回転に対するループドライブ
 悪くはないのですが、シートがやや柔らかいので、結構回転をかけるのが大変だと感じました。V>15 Extra (V>15エキストラ)の方が回転量だけは上かもしれません。

対下回転に対するスピードドライブ
 弧線を作りやすいので、とても打ちやすかったです。多少打球点を落としてもしっかり引き付けて、思い切りぶつけつつしっかり回転をかけることで簡単に相手のコートに入る感じがありました。これはいいですね。スピードもまずまず出るので非常に良かったです。

カーブ/シュートドライブ
 カーブドライブはあまりオススメしません。シュートドライブは面を開くので、良いと思います。

ブロック
 思ったよりシートがクッションになるので弾まないと感じました。粘着ラバーなので、ブロックはやりにくいといわれますが、例にもれずやりやすいとは感じませんでした。

カウンタードライブ
 自分はシートで打つので、やりにくかったです。

ストップ & ツッツキ
 良く止まるし、良く切れて好みなラバーでした。

フォアサーブ
 切れます。ただ、シートが柔らかいので思い切りくい込ませる必要はありでした。

バックハンド系

軽打
 バックでも使えるラバーでした。シートが柔らかい分、思ったよりおさまりが良かったです。

ロングボールやラリーでのドライブ
 シートが柔らかいので、とにかく安定感を出しやすかったです。個人的にはバックハンドに使いたいと感じました。ただ自分の場合は、フォアで出せるような癖は、バックではインパクト不足で出しにくかったです。

対下回転に対するループドライブ
 シートがやわらかいので入れるだけならやりやすかったです。

対下回転に対するスピードドライブ
 思ったよりやりやすかったです。ただ、インパクトは強くないと安定しません。

ブロック
 思ったよりネットミスが多かったです。弾まない分おさまりがいいのだと思います。

カウンタードライブ
 自分の腕では難しかったです。

ストップ & ツッツキ
 フォア同様、良く止まってよく切れました。

チキータ
 やりやすいですね!素晴らしかったです!

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Dignics 09C > Triple Double Extra ≧ Rakza Z

スピード
 Rakza Z Extra Hard > Triple Double Extra > Hurricane

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レビュー Jupiter II Blue Sponge 39°(木星2ブルースポンジ39°)

説明

 今回のレビューは、中国メーカーの粘着ラバーのレビューになります。中国というと、紅双喜(Double Happiness Shanghai、DHS)が有名ですが、今回レビューするのは、銀河 (YINHEMiky WayGalaxy) のJupiter II Blue Sponge (木星2ブルースポンジ)になります!みなさんご存知WRMさんののラバーですね。メーカー銀河の情報は、軽くググってみましたがあまり得られなかったので割愛させていただきます。銀河は、ラバーの名前に天体の名前を付けるメーカーで他にもアポロや月、金星、太陽などがあります。過去には月ブルーをレビューしています。やや重たいですが、コスパの良い粘着ラバーで個人的には、VICTAS (ヴィクタス)のTriple Double Extra (トリプルダブルエキストラ)に近いものを感じました。ツッツキはよく切れるし、シートは柔らかめで球持ちもいい。そんな月ブルーに続き、木星2ブルスポをレビューしていきたいと思います。

 木星2ブルースポンジは、WRMさんのぐっちぃさんは、省チーム用キョウヒョウNEOIIIブルースポンジに近い、と表現されています。そのあたりに触れていきたいと思います。もちろん試打したのは、木星2ブルースポンジ、39°の黒になります。

性能値

 調べてみましたが性能表を見つけることができませんでした。今回は硬度比較のみとさせていただきます。

 月ブルーでも言及しましたが、やはり中国製ラバーということで重いですね。木星2ブルースポンジは52 gと近年のハイエンドラバーと同等の重さがありました。省チーム用キョウヒョウNEOIIIブルースポンジは軽くて50 gを切りますし、バタフライのラバーも軽いですね。
 硬度に注目すると、木星2ブルースポンジは硬くて、ディグニクス09Cよりも硬いという結果になりました。硬いラバーは使いこなせれば、回転量が多くて威力のあるボールを打つことができるので、これは注目ですね。月ブルーよりも硬いということで、月ブルーよりも威力が出しやすいことは想像しやすいですね!

 粘着ラバーに注目する場合、重要だと考えているのが、シートとスポンジの硬度差になります。省チーム用キョウヒョウNEOIIIブルースポンジはシートとスポンジの硬度差が少なく限りなく0に近いことがわかります。一方シートが硬くて、くい込ませにくいDignics 05 (ディグニクス05)はシートの方が2°以上硬いことがわかりますね。月ブルーは4°もスポンジの方が硬く、木星2ブルースポンジ約6°もスポンジの方が硬いことがわかります。このようにシートよりもスポンジが硬いラバーというのは抜群の球持ちを示しやすいのが特徴です。球持ちを強く感じやすいので質の高いループドライブがしやすく人によってはバック側でも使うことができるようなラバーになると思います。36°の木星2ブルースポンジも販売されていますので、そちらならバックでも十分使えるのではないかと思いますね。

木星2ブルースポンジの貼りと重量

 Pro-13Sに貼りました。アウターカーボン側に木星2ブルースポンジを貼っています。インナーカーボン側にはDignics 05 (ディグニクス05)を貼りました。

Jupiter II Blue Sponge (木星2ブルースポンジ)
・Sponge Thickness:2.2 mm
・Sponge Stiffness:36°、39°
・3,480円 + 税
・77 g (切断前) → 52 g (Pro-13Sに貼って)

 中国製らしいベタツキのある粘着ラバーでした。最近のドイツ製の粘着テンションラバー、例えばRasanter C53 (ラザンターC53)やOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)は、粘着感がないですが、中国製の粘着ラバーはやはりこのベタつきがいいですよね。この辺りは好みが分かれると思いますね。

Jupiter II Blue Spongeの3つの特徴

キョウヒョウブルースポンジのような扱いやすさと質の高いループドライブ!

 木星2ブルースポンジは確かに省チーム用キョウヒョウNEOIIIブルースポンジに似た打球感だと感じました。いわゆる普狂NEO3とは明らかに打球感が異なります。木星2ブルースポンジはいい意味で省チーム用キョウヒョウNEOIIIブルースポンジに近いので、省チーム用キョウヒョウNEOIIIブルースポンジが高くて手が出せないという人にはオススメしたいラバーになりますね!また球持ちがバツグンですので、質の高いループドライブがめちゃめちゃやりやすかったです。他の銀河の粘着ラバーであるVenus Blue Sponge (金星ブルースポンジ)Apollo 5 (アポロ5)は、カチコチしていて、弾きやすい分、スピードドライブで回転をかけにくい感じがありましたが、木星2ブルースポンジはスピードドライブでも回転をかけやすい、まさに省チーム用キョウヒョウNEOIIIブルースポンジに近いラバーだと思います。このあたりはかなり好印象でした。欲を言えば、39°は少しまだ柔らかいので、もう少し硬い方が個人的には好みですし、回転性能や癖のエグさはやはり省チーム用キョウヒョウNEOIIIブルースポンジの方が上ではありました。ただ省チーム用キョウヒョウNEOIIIブルースポンジは高いので、廉価版だと思えば木星2ブルースポンジはかなりありなラバーだと思いました。

キョウヒョウブルースポンジよりもスピードドライブが打ちやすい!

 省チーム用キョウヒョウNEOIIIブルースポンジはやはりキョウヒョウですので、キョウヒョウにあった打ち方をしないと高い性能を活かしきれません。またキョウヒョウはやはりスピードを出すのが難しいラバーですので、どうしてもアウターALC系のラケットにあわせてスピードを補う必要性があるとは思います。この当たりが省チーム用キョウヒョウNEOIIIブルースポンジの難しいところだと思います。木星2ブルースポンジでは、柔らかいこともあって想像以上にスピードドライブが安定しました。このあたりはキョウヒョウよりも楽に打ち込めるラバーだと思います。
 ただしそのスピード性能もキョウヒョウ系ラバーよりはマシというレベルで、スピン系テンションラバーと比べるとどうしてもスピード性能に不満はでやすいのかもしれません。このあたりは好みが大きく分かれる部分ではないかと想像します。できればアウターALC系のラケットなどに貼ってスピードを補う方が、総合的な威力は高めることができるのではないかと想像しますね。やはり中国製粘着ラバーを使おうと思うなら、ラケットはインナーカーボン (インナーカーボンの中でもアウターに近いといわれるHurricane Long V (キョウヒョウ龍V)など)やいわゆるALC系のアウターカーボン (Zhang Jike ALC (張継科ALC)Lin Gaoyuan ALC (林高遠ALC)など)にしないと少しスピード性能に不安が出るかもしれません。

台上もしやすく、まさに優等生的なラバー

 やはり粘着ラバーですので台上の安心感はもの凄くあります。回転にめちゃめちゃ特化したラバーではないものの、スピン系テンションラバーのトップラバーと同程度の回転量は得られますし、省チーム用キョウヒョウNEOIIIブルースポンジの回転量と比較すると見劣りするかもしれませんが、省チーム用キョウヒョウNEOIIIブルースポンジよりも扱いやすいラバーにもなっていますので、まさに優等生的なラバーになると思います。値段も含めて優秀なバランス型的ラバーが木星2ブルースポンジになるでしょう。

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打
 粘着ラバー的な打感が伝わってきました。ゆっくりボールを打ちたい人にはいいと思います。 

ロングボールやラリーでのドライブ
 スピン系テンションラバーと比べるとおさまりがいい分、スピードは遅いですね。最近の最新のスピン系テンションラバーであるEvolution MX-D (エボリューションMX-D)などと比べるとやはりスピードが遅いです。コシのあるスポンジなので、ぶつけるようにした方が味が出るドライブが打てると思います。

面を開いたドライブ
 やはり中国製粘着ラバーでスピードドライブを打つ時は面を開いて弾くようにしつつ回転をかけた方が打ちやすいと感じました。 

対下回転に対するループドライブ
 非常に質の高いループドライブが打ちやすかったです。省チーム用キョウヒョウNEOIIIブルースポンジの方が浅さやボールの沈みこみ含めた質の高さが得られると思いますが、木星2ブルースポンジでも十分得点のとれる質の高いループドライブが打てると思います。 

対下回転に対するスピードドライブ
 

カーブ/シュートドライブ

ブロック
 

カウンタードライブ
 

ストップ / ツッツキ
 グリップするので、非常に止めやすかったです。良いですね!

フォアフリック

フォアサーブ
 粘着ラバーなんで巻き込むサーブでも下回転の回転量が得られるのが良かったです。ただサーブ全体として遅くなるので、速いロングサーブの威力や相手のタイミングを外す質については確認した方が良いと思います。 

バックハンド系

軽打
 球は持ちますね!

ロングボールやラリーでのドライブ
 下がるとボールの遅さが際立ちますね。このあたりは自分のバックハンドの技術力にもよるところかもしれません。ただ回転はかけやすいので、安定感は非常にあると思いました。

対下回転に対するループドライブ

対下回転に対するスピードドライブ

カーブ/シュートドライブ

ブロック
 シートが柔らかいので少し相手の回転の影響をもろにうけやすいと感じました。

カウンタードライブ 

ツッツキ

チキータ
 めちゃめちゃやりやすいですね。安定感の高いチキータができました。威力 (スピードや回転量)は少し低いかもしれません。

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Hurricane NEO III Blue Sponge > Jupiter II Blue Sponge ≧ Tenergy 05

スピード
 Tenergy 05 > Jupiter II Blue Sponge > Hurricane NEO III Blue Sponge