レビュー

レビュー Jekyll & Hyde H52.5 (ジキル&ハイドH52.5)

説明

 2022年XIOM (エクシオン)さんの話題の新作、Jekyll & Hyde H52.5 (ジキル&ハイド H52.5)をレビューします。このラバーは、2022年の話題の1枚になりました。火付け役はYou tuber のごぶりんずさんでしょうか。Dignics 09C (ディグニクス09C)からこのJekyll & Hyde H52.5 (ジキル&ハイド H52.5)へ変更して結果を出ているとなると、注目が集まることは納得ですね。その他では、元卓球王国のゆうさんが、Jekyll & Hyde H52.5 (ジキル&ハイド H52.5)の試打動画で、絶賛していたことも大きいように思います。そんな話題のJekyll & Hyde H52.5 (ジキル&ハイド H52.5)を試打してみました。

 まず、Jekyll & Hyde (ジキル&ハイド)シリーズについての説明になります。

2 IN 1 (Dual Max / 氷と炎の融合!)
 相反するパフォーマンスを1つのラバーに
ジキル&ハイド それは、互いに相反する要素が1つの個体に入っていることを意味する。飛び出しの速さとコントロール、スピンと打球速度は、互いに逆ベクトルの要素であり、その両方を同時に満たすラバーを作ることは難題だ。今回私たちは、ディープラーニングを基にしたCYCLOIDテクノロジーを中心に、新時代のデジタル技術を活用。これらの相反する要素を1つの調和した作品に統合し、驚くべき新商品を誕生させた。
 H series Hybrid (Hシリーズ): テンションと粘着のハイブリッド
 V series Drag (Vシリーズ): 最大級のスピンを生む超強力摩擦
 X series Power (Xシリーズ): 極限のドライブ攻撃のための強弾性
 Z series Custom (Zシリーズ): 世界トップレベルの選手のための特級仕様

 C series ? Sticky (Cシリーズ)?: 取り扱い簡単な新世代の中国式粘着ラバー

 メーカー情報によると2面性を持ったラバーシリーズのようですね。また卓球王国のゆうさんの情報では、人気の低価格テンションラバーシリーズ、Vega series (ヴェガシリーズ)と、上級者用をコンセプトとしているOmega series (オメガシリーズ)をつなぐシリーズとして発売されたのが、Jekyll & Hyde (ジキル&ハイド)シリーズだということです。katsuo000は現在、とんがったラバーのOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)を使っていますので、それなりに気になるシリーズになりますね。Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)と比較できるようなレビューがしたいと思います。

 続いて、各シリーズのラインナップとパンフレット情報を展開させていただきます。

Jekyll & Hyde H52.5 (ジキル&ハイド H52.5)

中国式粘着トップシート搭載の二面性ギア
 ボールをキャッチする感覚と圧力のある攻撃という、相反する二面性を同居させることに成功したハイブリッドラバー。中国ラバーに近い最新型の粘着性トップシートが確実で強烈なスピンを生み出し、エネルギーに満ちた高硬度スポンジがうねるような弾道でド迫力のドライブを発射させる。一度体感したら病みつきだ。

Jekyll & Hyde X47.5 / 50.0 (ジキル&ハイド X47.5 / 50.0)

ミート力とスピン力の双方をMAX強化
 ボールをたたくミート系打法による垂直方向への飛び出しの速さと、ボールをこするスピン系打法による水平方向への牽引力と回転量ーその相反する双方向の要素を極限レベルにまで強化したモンスターラバー。スマッシュとドライブを使い分けて戦いたいプレーヤーにとって最高の相棒となる。

Jekyll & Hyde V47.5 / 52.5 (ジキル&ハイド V47.5 / 52.5)

超特急の引っかかりの中に潜む高反発力
 ボールを最高のパワーで引っかけて猛烈な回転を作りたいーそんなプレーヤーの願いをいとも簡単に実現してくれるスピンモンスター。ボールの接触時間が長いから、どんな状況でも確実な回転をかけることが可能。しかも、スピードを出したい時には自由に出せる。超回転と不意打ちの速球。

Jekyll & Hyde Z52.5 (ジキル&ハイド Z52.5)

世界代表クラスラバーの一般普及モデル
 世界トップレベルで活躍する選手が使っている用具を、一般レベルの自分も使えないだろうかーそうした市民プレーヤーの願いをかなえた夢のラバー。元々は少数生産しかできなかったアイテムだが、技術革新が問題を解決。最上級のスピンとスピードが、より多くの人の手に届くようになった。 

性能値

 公表性能値を比較してみましょう。

SpeedSpinSpongePrice (without tax)
J & H Z52.516.51652.59,800
J & H V47.513.51447.56,500
J & H V52.5141452.56,500
J & H X47.514.51447.57,000
J & H X50.0151450.07,000
J & H H52.513.515.552.56,500
Omega VII Tour i48161648.010,600
Omega VII Tour i5016.51650.010,600
Omega VII China Guang131655.07,000
Omega VII China Ying12.51760.07,000
Omega VII Hyper14.51555.07,000
Omega VII Tour14.514.555.07,000
Omega VII Asia14.51452.57,000
Omega VII Euro13.51442.57,000
Omega VII Pro141447.57,000
Omega V Tour DF12.51347.56,000
Omega V Pro12.512.547.56,000
Omega Asia DF131350.06,000
Omega V Euro DF121345.06,000
Vega X1211.547.55,000
Vega Tour1212.545.05,000
Vega DEF81257.54,400
Vega China712.554.04,400
Vega Japan10.310.545.04,400
Vega Asia DF9942.54,200
Vega Euro DF8.5937.54,200
Vega Pro101047.54,200
Vega Asia9847.54,400
Vega Euro8.5842.54,400
Vega Elite8840.04,000
Vega Intro7747.53,200

 プロットが多くわかりにくいですが、Jekyll & Hyde H52.5 (ジキル&ハイド H52.5、J&H H52.5)はJ&Hシリーズの中で粘着ラバーの位置付けになりますね。やや価格が安くなって、扱いやすく、手に取りやすくなったラバーがJ&H H52.5といえそうです。続いて硬度チャックです。

WeightShore aShore aShore cShore cSheet-SpongeSheet Sponge
gSheetShpongeSheetSpnoge(shore a)(shore c)
Dignics 09C5033.431.850.849.11.61.7
Dignics 054834.331.350.048.22.91.8
Tenergy 054732.226.844.643.35.41.3
Jekyll & Hyde H52.54933.429.345.544.94.10.6
Omega VII China Ying5734.332.650.550.31.70.2
Omega VII Tour5235.129.949.248.25.21.0

 Jekyll & Hyde H52.5 (ジキル&ハイド H52.5、J&H H52.5)は想像以上に軽いラバーでした。一方で、触った感触はかなりOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)に似た粘着感とラバーの質感でした。表からわかるようにOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)は55 gを超える超重量級ラバーですので、使いやすくなったOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)が、Jekyll & Hyde H52.5 (ジキル&ハイド H52.5、J&H H52.5)と考えることもできそうです。またshore aのシート側とスポンジ側の差が、Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)よりも大きいので、より扱いやすいラバーになっていると予想できると思います。粘着ラバーはこの差が大きいラバーが多いのですが、Dignics 09C (ディグニクス09C)Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)など差が小さいラバーも増えてきた印象です。ドイツテイスト感が増したラバーほど、この差が小さくなり、扱いが難しくなる傾向があるように思います。

J&H H52.5の貼りと重量

 Virtuoso AC (ヴィルトーソAC)に貼りました。

Jekyll & Hyde H52.5 (ジキル&ハイド H52.5)
・Sponge Thickness:2.1/MAX mm
・Speed:13.5
・Spin:15.5
・Sponge硬度:52.5°
・6,500円 + 税
・70 g (カット前) → 49 g (Virtuoso ACに貼って)

 硬いラバーなんですが、XIOMのラバーにしてはかなり軽いと感じました。個体差によって軽いものをだったかもしれませんが、この重量なら扱いやすいラインに入ってくると思います!

Jekyll &Hyde H52.5の3つの特徴

スピード性能が抜群に高い粘着テンション系ラバー
オメガVIIチャイナ影よりもスピードが抜群に出る!

 このラバー、初めはかなりOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)に似たラバーと思いましたが、フォアクロスのドライブ連打のときのスピード性能が抜群に高く、まるで、Dignics 64 (ディグニクス64)やBryce Highspeed (ブライスハイスピード)系の驚くようなスピード性能を体感しました。これは目が覚める速さですね!打球感はかなりOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)に似てるんですが、Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)よりも格段にスピードが速いと感じました。というか、弧線が弱い分直線的に飛ぶイメージがこのJekyll & Hyde H52.5 (ジキル&ハイド H52.5、J&H H52.5)だと思います。粘着テンションラバーといいながら、ここまでスピード性能の高いラバーは面白く特徴になると思いました。またスピード性能の高いスピン系テンションラバーは直線的な弾道であるために、やや下回転打ちは難しかったり、打点を落とせない感じがあります。ですがJekyll & Hyde H52.5 (ジキル&ハイド H52.5、J&H H52.5)は粘着ラバーらしさもあるので、下回転打ちもやりやすくて、多少打点を落としても弧線で入れやすいと感じました。現代プラボールや抗菌ボールにあうようなラバーだと思います。

ストップは抜群にとまる!

 1つ目で高いスピード性能について触れました。そうなると気になるのが、台上になりますね。実際、スピード性能に特徴のあるラバーは台上が止まりにくいということはよくあります。ですが、このJekyll & Hyde H52.5 (ジキル&ハイド H52.5、J&H H52.5)は台上、ピタどまりでした!初めて使ってみて一発ピタリと止められたのはかなりいい感触でした。これだけストップが止めやすいのは、まさに粘着ラバーと呼んでいいラバー性能だと思います!

回転をかけたい時にはしっかりかかる!

 スピードも出るのに、台上が止まり、回転がかけたい時にはかかる。まさに矛盾をあわせもったようなラバーといえるのが、このJekyll & Hyde H52.5 (ジキル&ハイド H52.5、J&H H52.5)というラバーでした。回転量は確かにOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)の方が高いと感じましたが、スピード性能が高い分、想像以上の回転量に相手は困惑するような感じでした。ラリーにおいて、打点を落としてしまった時にループドライブのように回転量の多いドライブを打つことがあると思いますが、このラバーも粘着ラバーのように、ラリーのつなぎのドライブで相手のブロックをオーバーミスさせられるくらい、回転差をつけられるラバーでした。こういった使い方ができるラバーは非常に好みですね!

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打
 特に違和感なかったです。

ロングボールやラリーでのドライブ
 思い切りくい込ませるとボールがかなり走って驚きました。めちゃめちゃ速いです。でも思い切り回転をかけると、回転もかかるんですね。この感じはかなり好みでした。

面を開いたドライブ

対下回転に対するループドライブ
 Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)よりも弧線は低いと感じました。弾みますが弧線はイメージに近くて打ちやすかったです。ただOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)の方が回転量はやはり上ですね。

対下回転に対するスピードドライブ
 これは早くていいですね!走ってます!ただ、ボールはやや軽いかもしれません。ただ、地方大会レベルならこの速さでノータッチ量産だと思います。

カーブ/シュートドライブ

ブロック

カウンタードライブ

ストップ
 グリップするので、非常に止めやすかったです。良いですね!

ツッツキ

フォアフリック

フォアサーブ
 切れますが、Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)の方が切れますね。

バックハンド系

軽打

ロングボールやラリーでのドライブ

対下回転に対するループドライブ

対下回転に対するスピードドライブ

カーブ/シュートドライブ

ブロック

カウンタードライブ

ストップ

ツッツキ

チキータ

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Omega VII China Ying > Jekyll &Hyde H52.5 ≧ Tenergy 05

スピード
 Dignics 05 > Jekyll & Hyde H52.5 > Omega VII China Ying

https://amzn.to/3hz5inU

レビュー Q Quality (キュークオリティー)

説明

 mizuno (ミズノ)さんの2022年の新製品、Q Quality (キュークオリティー、キューキュー)をレビューします。ミズノさんはやはり大手で判断やアクションが速く、トップ選手も使用するフラグシップラバー、Q5 (キューファイブ)や回転系の表ラバーとして、これまたトップ選手も使用するBooster SA (ブースターSA)が廃盤となるようです。ブースターSAに関しては、継承されるラバーとしてBooster JP (ブースターJP)が発売になるみたいなので良いですが、Q5についてはどうなるのか情報は出てきていないですね。特にQ5については、使用している選手が多いと思いますし、何よりフラグシップラバーですので、後継ラバーが確実に出ると予想していますが、その間が出来てしまうのかどうかが気になるところですね。

 本ページでレビューするQ Quality (キュークオリティー)は非常に人気で、欠品も相次ぐ非常に売れているラバーになります。火付け役はおそらく、元卓球王国の編集者で卓球用具については非常に詳しいゆうさんが、You tube上で絶賛したためではないかと想像します。ゆうさん曰く、Q Quality (キュークオリティー)は、まさにTenergy 05 (テナジー05)やDignics 05 (ディグニクス05)に近い打球感で、ちょうどTenergy 05 (テナジー05)とDignics 05 (ディグニクス05)の間のようなラバーと表現したことと、他のQシリーズよりも中級者以上をターゲットに価格を下げつつ、シートの耐久性を上げる、というこれで売れなきゃ何が売れるの?という要素を盛り込みまくりのラバーになります。 

性能値

 公表性能値を比較してみましょう。正直公表されている情報は下の図のみになりますね。

 QQは、なんとフラグシップラバーQ5よりも高いスピン性能を持つラバーのようですね。これはシートの材質の変更によるものではないかと予想します。というのも、QQは今までのQシリーズのラバーよりも耐久性を抜群に高くしたラバーという売り込みで、発売されました。実際触ってみてもシートの変化を感じます。言葉にすると、TIBHAR (ティバー)さんのEvolution MX-P (エボリューションMX-P)のシートが今までのQシリーズ、Evolution MX-S (エボリューションMX-S)のシートがQQのシート、というようにQQのシートは非常にピンと張りがあってツヤヤかで、強い感じがしました。

 続いて硬度計になります。中級者志向のラバーということで、Q5と比較すると軽くて柔らかいラバーに仕上がっていました。バタフライさんと比較しても、重量はディグニクス05と同程度で硬さはテナジー05よりも柔らかい結果となりました。

Weightshore ashore ashore cshore c
gsheetspongesheetsponge
Dignics 09C5033.431.850.849.1
Dignics 054834.331.350.048.2
Tenergy 054732.226.844.643.3
Q Quality4830.127.840.339.5
Q55131.831.145.844.3

 硬度を比較すると、やや威力不足が心配になるラバーだと思いますが、その分扱いやすさをもったラバーがQQとなりそうですね。テナジーよりも回転がかかるのか否か、ここがポイントになりそうです。

QQの貼りと重量

 インナーラケットの970XX-KLCに貼りました。

Q Quality (キュークオリティー)
・Sponge Thickness:1.7/1.9/2.1 mm
・Sponge硬度:46°
・5,300円 + 税
・67 g(切断前) → 48 g(970XX-KLCに貼って)

 過去のQシリーズにたがわず、あいかわらずの反り返りの凄さでした。一方で今までのQシリーズ特有の臭さはなくなっており、非常に好印象でしたね。今後発売の新しいQラバーはニオイが抑えられたラバーになっていそうですね。今回主にバックで使用したレビューになります。

Q Qualityの3つの特徴

テナジーのようなくい込みの良さ!

 このラバーは抜群の扱いやすさでした。シートに張りを感じますので、スポンジが柔らかいということでしょう。今までのQシリーズと比較するとやはり硬度が柔らかいので、中間硬度のラバーに近い立ち位置のラバーになります。比較するのであれば、テナジーシリーズよりもテナジーFXシリーズやRozena (ロゼナ)の方が妥当とも感じました。他メーカーであればRasanter R48 (ラザンターR48)Rasanter R45 (ラザンターR45)Evolution EL-S (エボリューションEL-S)などになると思います。R45よりは硬く、R48と同じくらいの立ち位置と表現できると思います。R48はやや、倒れやすい粒形状でドライブ回転でボールを沈ませにくいラバーですが、QQは回転でボールを沈めやすい日本人好みのラバーになっていると思いました。

扱いやすいラバーの中で十分な回転量と球持ち

 特に気に入った点としては、球持ちの良さですね。ドイツ製ラバーやディグニクスシリーズのラバーがどうしても性能が高い分、やや球持ちを感じにくいラバーになりつつある中で、高性能かつ球持ちを強く感じられるラバーというのは刺さる人には刺さるラバーだと思います。球を持つことで、どんな技術も自信をもってスイングできると思います。

コスパ最高のテナジー

 この性能で市場価格4,000円台はかなりコスパの良いラバーだと思います。ラザンターシリーズでも4,000円台ですが、4,000円台後半でしょう。ラバーの高騰が進む中、このレベルのラバーを4,000円台前半で発売してくるあたり、ミズノさんのマーケティングレベルの高さを感じますね。これは売れるでしょう。

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打

ロングボールやラリーでのドライブ

面を開いたドライブ

対下回転に対するループドライブ

対下回転に対するスピードドライブ

カーブ/シュートドライブ

ブロック

カウンタードライブ

ストップ

ツッツキ

フォアフリック

フォアサーブ

バックハンド系

軽打
 ディグニクスらしさはあまり感じませんでした。

ロングボールやラリーでのドライブ
 安定感抜群でした。ただ威力は他のトップラバーと比べるとやや落ちると感じました。

対下回転に対するループドライブ
 安定感と球持ちを感じるドライブができました。

対下回転に対するスピードドライブ
 少しくい込みがいいので、しっかり身体で振った方が入ると思います。弾みもあるラバーなので、慣れればミート気味でも入ると思います。

カーブ/シュートドライブ

ブロック
 2022年発売の他のスピン系テンションラバーと比較するとくい込みがいい分、少し回転の影響を受けやすいラバーと感じました。

カウンタードライブ
 ブロックと同じく、相手の回転の影響を受けやすかったです。

ストップ
 ゆうさんもおっしゃっていましたが、やはりややボールが浮きやすいですね。これは重要なポイントだと思います。

ツッツキ
 ストップ同様にツッツキは浮きますね。この特徴は、残念ながらマイナスですね。

チキータ
 やりやすいですね!素晴らしかったです!

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Dignics 05 > Q quality ≧ Tenergy 05

スピード
 Dignics 05 > Q Quality ≧ Tenergy 05

レビュー Hammond Z2 (ハモンドZ2)

説明

 Nittaku (ニッタク)さんの2022年の新商品、Hammond Z2 (ハモンドZ2)をレビューします!あの日本一売れているラバー、Fastarc G-1 (ファスタークG-1)を、公表性能値で超えるラバー、Hammond Z2 (ハモンドZ2)ですね!Nittaku (ニッタク)さんの2022年春のパンフレット、卓球王国やYou tubeなどでの宣伝広報を見て、Hammond Z2 (ハモンドZ2)への本気度が伝わってきました。「落としてたまるか! I’ll Never Drop it Down!」の広告をたくさん見たのではないでしょうか。Nittaku (ニッタク)さんの2022年パンフレットからの説明文になります!

”落ちない”から打ち負けない

 ”赤”をまとった「バルクヘッドスポンジ」は、隔壁が強く、エネルギーロスを軽減、反発力を強化。天然ゴム比率が高い「ナチュラルリッチシート」は、薄くとらえても”落ちない”のが魅力。相手の回転を利用したカウンター、台から離れても相手のコートに深く突き刺さるドライブを武器に打ち合いを制す!

 ニッタクを象徴する”赤”の「バルクヘッドスポンジ」。ゴムシート密度が大きい「ナチュラルリッチシート」

Nittaku 2022年春パンフレットより

 、Fastarc G-1 (ファスタークG-1)も、グリップ力が強くて多くのトップ選手が使うラバーですが、ドイツ製ラバーのためか、シートが厚くて硬い分、チップしやすいというイメージがある人もいるかもしれません。スポンジ厚さMaxが発売されて、チップはしにくくなりましたが、落とすというのはいいイメージはありません。そのイメージを払拭するような宣伝広告になりますね。評判も悪くないようで、非常に期待の試打になりました。

性能値

 公表性能値を比較してみましょう。

SpinSpeedSponge硬度Price
Hammond Z2
ハモンドZ2
13.0016.0040.06,800 + tax
Fastarc G-1
ファスタークG-1
12.5015.0037.56,300 + tax
Fastarc P-1
ファスタークP-1
12.2515.5037.56,300 + tax
Sieger PK50
ズィーガーPK50
12.7514.7540.05,000 + tax
Hurricane III National Rubber Blue Sponge
キョウヒョウ国狂ブルー
15.0014.7542.515,000 + tax
Hurricane Pro III Turbo Blue
キョウヒョウプロ3ターボブルー
15.0014.7550.06,300 + tax
Hurricane Pro III Turbo Orange
キョウヒョウプロ3ターボオレンジ
15.0014.7545.06,000 + tax

 あのFastarc G-1 (ファスタークG-1)よりもスピンもスピードも高い性能を持つのがHammond Z2 (ハモンドZ2)になっていますね。キョウヒョウ系のラバーと比べると少し回転性能に劣りますが、キョウヒョウは粘着ラバーです。ハモンドZ2の前にはSieger PK50 (ズィーガーPK50)も発売されましたが、Fastarc G-1 (ファスタークG-1)を超えるラバーではありませんでした。今回、Fastarc G-1 (ファスタークG-1)を超えることを明示して発売されたハモンドZ2は、期待を持ってしまいますね。ただし、ラバーの値段も500円高くなっています。このあたり、どのように評価されるか、市場の動向も楽しみですね。続いて、硬度計で計った硬さを比較してみましょう。

Weightshore ashore ashore cshore cshore ashore c
gsheet sidesponge sheetsponge sidesheet-spongesheet-sponge
Dignics 09C5033.431.850.849.11.61.7
Dignics 054834.331.350.048.22.91.8
Tenergy 054732.226.844.643.35.41.3
Hammond Z24932.230.643.242.21.61.0
Fastarc G-1 Max4928.926.442.339.82.52.6

 Hammonde Z2 (ハモンドZ2)は、Fastarc G-1 (ファスタークG-1)と同じ重さで、硬さだけが硬くなったラバーということで、Fastarc G-1 (ファスタークG-1)ユーザーが非常に移行しやすいラバーといえそうな値となりました。このあたりは、意識していそうですね。一方でFastarc G-1 (ファスタークG-1)を使用するトップ選手があまり移行していないようで、このあたりは影響しそうな気がしています。Fastarc G-1 (ファスタークG-1)ユーザーで有名な選手は、女子トップ選手の伊藤美誠選手や男子では森園政崇選手が有名ですが、こういったトップ選手がFastarc G-1 (ファスタークG-1)からハモンドZ2へ移行しないのは、なぜか。トップ選手の感覚はわかりませんので、想像の域を出ることはないですが、やはりFastarc G-1 (ファスタークG-1)には他のラバーにはない味があるのかもしれませんね。

Hammond Z2の貼りと重量

 今回Hammond Z2 (ハモンドZ2)は、Alnade Inner (アルネイドインナー)に貼りました。

Hammond Z2 (ハモンドZ2)
 ZCセットチャージ
・Sponge Thickness:中/厚/特厚/MAX mm
・Speed:16.00
・Spin:13.00
・Sponge硬度:40.0°
・6,800円 + 税
・69 g(切断前) → 49 g (Alnade Inner (アルネイドインナー)に貼って)

 貼りあがり重量は49 gと一般的な重さでした。あけるとシートに強いテンションがかかっていて、反りあがっていました。今回主にバックで使用しています。

Hammond Z2の3つの特徴

日本製だけどドイツ製ラバーのようにカウンターがやりやすい!

 2021年の終わりから2022年にかけて、ドイツ製ラバーが非常に日本製ラバー (要はTenergy 05 (テナジー05))に非常に近づきました。その中で、Nittaku (ニッタク)さんの新製品として発売されたHammond Z2 (ハモンドZ2)は、日本製ラバーなのにいい意味でドイツ製ラバーらしさ、相手のドライブに負けない攻撃的なラバーでした。テンションも強いので、強く弾む感じもあり、攻撃的なラバーだと感じました。タイミング的にも、Tenergy 05 (テナジー05)よりもDignics 05 (ディグニクス05)を意識しているような使い心地でした。要はDignics 05 (ディグニクス05)に似た強い弾みと回転性能のあるラバーだということです。Fastarc G-1 (ファスタークG-1)はいいラバーですが、ハモンドZ2の方が弾みも強く、ドライブが突き刺さると同時に、カウンターも打ちやすく、攻撃的で非常に好みだと感じました。

イカついパワフルなドライブ!

 インパクトの強い「落としてたまるか!」のフレーズから、シートの強いスピンテンション系のラバーをイメージする人が多いと思うのですが、思ったよりドライブがパワフルでイカついと感じました。バックハンドで使用しましたが、重く感じた分、非常に攻撃的で相手のドライブにも負けにくく、悪い点がみつからなかったです。少しシートの粒がわかるくらいテンションがかかっている分、ちょっとツッツキが飛び出るイメージがありましたが、ここは慣れで対応可能だと思います。チキータやバックハンドドライブも非常に安定感があってネットミスよりもオーバーミスが多かったと感じたところからも「落としてたまるか!」を体現しているラバーだと感じました。弧線の強さはDignics 05 (ディグニクス05)の方が強いのですが、ラバーがDignics 05 (ディグニクス05)ほど硬くはないので、しっかりボールをグリップできてチキータやバックハンドドライブが非常にやりやすく感じました。ただ、ボールを持っている感が少し弱いので、このあたりは得手不得手が出そうなイメージですね。こういった特徴もDignics 05 (ディグニクス05)らしさを感じました。

いい意味でDiginics (ディグニクス)の廉価版!

 値段も考慮すると、Dignics (ディグニクス)の廉価版という表現をしても良いのではないかと思いました。どこまで意識しているかわかりませんが、スポンジの色、シートの粒形状など、Dignics 05 (ディグニクス05)に似ていると感じました。今後ハモンドZシリーズのようなラバーが登場するかもしれませんが、ディグニクスの中でもDignics 05 (ディグニクス05)Dignics 80 (ディグニクス80)に近いラバーという認識で良いと思います。ディグニクスシリーズの性能を高く評価するのであれば、このラバーを高く評価するのではないかと思います。まだ、バタフライさんからディグニクスシリーズの廉価版が発売されていない今、かなり良い選択肢ではないかと思いますね!

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打
 特に違和感なかったです。ただ抗菌ボールで打ったためか、少し威力がないようにも思いました。

ロングボールやラリーでのドライブ
 全然違和感なく使えました。Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)と比べるとやはりスピード性能が高く、回転性能は劣る、という感じでした。

面を開いたドライブ

対下回転に対するループドライブ
 思ったより打ちにくかったです。ディグニクスっぽさがあるという表現が正しいと思います。慣れるとディグニクスよりも弧線は弱いので、扱いやすいと感じました。

対下回転に対するスピードドライブ

カーブ/シュートドライブ

ブロック
 これはよかったです。相手のボールに負けないんですよね。この感じのラバーは好みです。

カウンタードライブ
 やりやすかったです。

ストップ

ツッツキ
 少し飛び出すと感じました。

フォアフリック

フォアサーブ

バックハンド系

軽打
 やや重たいと感じつつも、ボールが早くて良かったです。

ロングボールやラリーでのドライブ
 ボールがイカつくてかなり驚きました。これはありですね。もし欠点を挙げるならFastarc G-1 (ファスタークG-1)の方が、ボールが荒れやすく、Hammond Z2 (ハモンドZ2)の方がボールが揃いやすいかもしれません。

対下回転に対するループドライブ
 ループドライブも打ちやすかったです。Dignics 05 (ディグニクス05)と比べると少し回転量が弱い気もしましたが、抗菌ボールの影響が出ているかもしれません。

対下回転に対するスピードドライブ

カーブ/シュートドライブ

ブロック
 非常にやりやすかったです。回転に負けない硬さを感じました。

カウンタードライブ
 やりやすいと感じました。シートが強いからかなと感じます。

ストップ

ツッツキ
 少し弾みが強いと感じやすかったです。テンションの強いラバーだからだと思います。

チキータ
 ネットミスがほとんどなかったです。良くボールを持ち上げてくれて使いやすかったです。

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Dignics 05 > Hammond Z2 ≧ Fastarc G-1

スピード
 Dignics 05 > Hammond Z2 > Fastarc G-1

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レビュー V>20 Double Extra (V>20ダブルエキストラ)

説明

 既にV>22 Double Extra (V>22ダブルエキストラ)が発売され、巷でレビューがあふれています。そんな中、katsuo000は2022年4月の新商品、V>20 Double Extra (V>20ダブルエキストラ)についてレビューさせていただきます!

 V>20 Double Extra (V>20ダブルエキストラ)は2022年1月の全日本選手権から、VICTASさんの広報が始まっていたようです。その時から、V>22 Double Extra (V>22ダブルエキストラ)も同じように広報していたようですね。その後、卓球王国などで情報が解禁されました。2022年春のカタログでは、バタフライとの契約終了と同時に電撃契約した、日本の至宝、岸川聖也選手の選んだラバーとしてV>20 Double Extra (V>20ダブルエキストラ)が見開きで紹介されています。↓

岸川聖也が考え、試打して、選び抜いたラバー。
キーワードは「許容」「遊び」

 昨年VICTASとのアドバイザリースタッフの契約を結んだ岸川聖也が着手したのは新ラバーのプロデュースだった。岸川の用具へのこだわりは有名だった。ボールを打った時のタッチを嗅ぎ分ける男だ。そんな岸川が最初の試打会で気づいたことがあった。
 「卓球は自分から打ちにいくときの回転力、スピードだけが重要ではない、半分は相手から打たれるラリーになり、それをどうしのぎ、どうカウンターで狙うのか。」
 岸川がラバーに求めている要素は、バック対バックなど前陣でのスピン対スピン、チキータに対しての両ハンド攻撃、前中陣でのカウンタードライブ、中後陣でのドライブ対ドライブである。
 「ラバーの反応が良すぎる、言い換えれば敏感なために選手はそこにストレスを感じることもあります。トップ選手が使うラバーというのは相手から強い回転ボールを打たれた時にはインパクトの瞬間に『許容』してほしい。言い方を換えればインパクトの『遊び』です。この『許容』『遊び』というのは機械測定ではわからないかもしれないけど、トップ選手はわかります」

 一時期、「ノンスリップラバー」という言葉が流行した。相手のドライブに対して、その回転力に負けてスリップ (滑る)するのではなく、相手の回転に負けないグリップ力を持つラバーが「ノンスリップラバー」。
 しかし、岸川は、トップ選手の多くはノンスリップラバーでは回転に過敏に反応するためにストレスになる、ストレスなくプレーするためには瞬間的な『許容』と『遊び』が必要だと言う。
 そこで新しいラバーに求めたものはストレスなく打てるラバーだった。サンプルが届き、試打した岸川。そして数多いサンプルの中から選んだのが[V>20]だ。
 スポンジ硬度は52.5度で、[V>22]の50度よりも硬めだが、打ってみると[V>20]の打球感のほうが柔らかく感じる。それはトップシートのゴム質、粒形状の違いによるものだ。

 「ラバーの反応が良すぎると打球した時に台(相手コート)に収まらない。これが大事な試合の競り合いになった時にはとても怖いことです。相手の強いドライブ、ループドライブ、チキータという回転の強いボールが来た時にストレスなくプレーしたい。
 この[V>20]は自分から打ちにいく時にはかなり威力のあるボールが打てるのはもちろんだが、カウンターの時に相手の台にボールが収まる。余分な力を入れずに振り切った時にしっかり台に収まる。もっと簡単に言えば、気を使わずに振り切れる。間違いなく今までのラバーとは違う。つまり大事な試合の最終ゲームのジュースで振り切ることができる、信頼できるラバーです」(岸川)。

2022年3月発売
VICTASから新感覚ラバーが登場、威力だけでなく台に収まるラバー
 キーワードはインパクトの瞬間の『許容』『遊び』。スポンジ硬度は52.5度だが、硬さは感じない。むしろその威力が心地よく、その打球感に誰もが驚く。打った時のボールは威力十分、あらゆる攻撃で相手コートに収まる安心感。「競り合いで信頼できるラバー」が生まれた。

VICTAS 2022年春カタログより。

 長いですね。それだけ、VICTASさんの本気度が伝わってくる、そんな風に感じて良いのではないかと思います。続いて、月刊 卓球王国 別冊 卓球グッズ2022で、V>20 Double Extra (V>20ダブルエキストラ)の試打ページから情報を抜粋させていただきました。

 岸川がラバーに求めた性能は、「ストレスなくカウンタードライブが打てる点。相手の強い回転のボールを打ち返した時に勝手に相手コートに収まる感覚。ゲームの終盤や競り合いの場面で信頼できるラバーでなければ、僕は使うことはできない。」というものだった。一切の妥協を許さず、自身を持って世に出せるラバーの開発を目指した。
 そうして誕生したのが、3月末に発売された『V>20ダブルエキストラ』(以下『V>20』)だ。岸川はその性能をこう語る。「従来のドイツ製ラバーを試打した時に感じたことは、自分から回転をかける時はしっかりかかるけれど、相手の強い回転のドライブをカウンターする時に過敏に反応しすぎるため、オーバーミスしてしまう。『V>20』はその部分の改良を重点的に行い、打球時の許容範囲の広さを実現された。間違いなく、今までのラバーとは違う性能がある」。

2度の試打会でも高評価「許容と威力」という高次源のバランス性能
 VICTASでは2015年に発売した『V>15 エキストラ』(以下『V>15』)がフラグシップラバーとして確固たる地位を確立しており、丹羽孝希(スヴェンソンホールディングス)らトップ選手が長く愛用している。
 『V>20』が発売されたことで、『V>15』と比較されることが多いが、この2枚のラバーは性能、コンセプトとも異なるため、「どちらが上で、どちらが下という区分けはしていない」とVICTAS開発チームの仲村錦治郎氏(元オリンピック日本代表)は話す。
「『V>20』と『V>15』はトップシートのゴムの配合から粒形状まで、全く違うように作られています。合わせるスポンジも配合や気泡、硬度も違いますから、全く異なる性能のラバーになります。ひと言で違いを表すとすれば、『V>20』は打球時の許容範囲が広く、威力を落とさずにしっかりと台の中に収まるラバー。『V>15』はインパクトが強ければ強いほど、より高いパフォーマンスを発揮するラバーです」(仲村)
 2021年12月にVICTASと卓球王国が共同で行ったブラインド試打会では、既存のVICTASのラバーの中に発売前の『V>20』を加えて、5種類のラバーを参加者に打ってもらった(ラバー名がわからないように商品名部分を切り取り、スポンジは黒く塗りつぶした)。その中で高い評価を得たのは『V>20』と『V>15』の2枚だった。『V>20』に対する評価は、「弧線の高さ」が圧倒的に多く、スピンとスピードのバランスが高く、威力が出るのに扱いやすいという評価を得た。これこそが『V>20』の特徴である「許容と威力」であり、ラバーの性能と試打者の感想がマッチしていたと言える。

VOICE 試打選手に聞いた! (松平 賢二選手(協和キリン))
 他のラバーだと打球した瞬間にスイングやラケット角度をわずかに調整しなければならないストレスがありますが、『V>20ダブルエキストラ』は勝手に入ってくれる間隔がありますね。自分の打った感覚と打球が一致します。同じようにスイングしてもさらに良いボールになって、わずかにクセ球も出る。すぐにこのラバーに替えたいですね。選手の立場から言えばストレスなく使える用具は安心感があります。そういう意味では『V>20』はストレスフリーでとても良いラバーです。

卓球王国 7月号 別冊 卓球グッズ2022

 やはり扱いやすさと許容と表現されるラバーのようですね。ただここでkatsuo000は申し上げたい点として、「許容」という言葉に似た言葉でトレランス≒寛容という言葉が既に先に、バタフライさんのRozena (ロゼナ)で使用されてしまっている点です。「許容」、「許容」、といわれると、どうしてもRozena (ロゼナ)がちらついてしまいますね。このあたりについて言及していきたいと思います。

 またやや余談ですが、VICTAS (ヴィクタス)さんは、粘着ラバーのトリプル、およびV>20とV>22を発売する前は、数字の後の英語はスポンジ硬度に対応させていたはずです。トリプルシリーズ、V>20とV>22の発売によって、ダブルエキストラで硬いんだろうけど、それぞれのラバーで、硬度が異なるような状況になっていますね。ダブルエキストラという言葉はなんかインパクトありますし、50°以上のラバーはダブルエキストラとほぼネーミングされてます。このルールに則らないラバーは、Triple Extra (トリプルエキストラ) (硬度 55°)、VS>401 (VS>401) (硬度57.5°)くらいでしょうか。 

性能値

 公表性能値を比較してみましょう。2022年のパンフレットから、ラバーの公表性能値におけるスピード (≒反発力)とシートの強さ (スピン)の関係を図として示されるようになりました。バタフライでいうところのスピードとスピン性能の図と同じようなものだと思われます。VICTASさんのラバーはドイツ製ラバーがフラグシップラバーであり、シートの強いラバーほど回転性能が高いということも明らかとなったといえるでしょう。実は最もシートの強いラバーはV>11 Extraになります。ポテンシャルとして、シートの強いラバーほど回転の最大値が高いことを示しているのでしょう。一方で、弧線の高さなども示してくれています。VICTASのラバーは弧線が低い、攻撃的なラバーも多いので、回転がかかる≠弧線が高いラバーが多いブランドといえるかもしれません。では、代表的なVICTASラバーを比較してみます。

 また卓球王国2022年10月号で新たに発信されたVICTASさんの広告の一部を紹介します。

 V>20 Double Extra (V>20ダブルエキストラ)に注目してみます。際立った特徴は、公表性能値よりもスポンジ硬度と粒形状に現れていると言えると思います。V>15 Extra (V>15エキストラ)やV>22 Double Extra (V>22ダブルエキストラ)と比較すると、最もスポンジ硬度が硬いのがV>20 Double Extra (V>20ダブルエキストラ)であり、ドイツ基準で52.5°になりますね。また粒が低くて太い点もV>20 Double Extra (V>20ダブルエキストラ)の特徴でしょう。公表性能値からわかるようにシートの強さが最も低い値であるのが、V>20 Double Extra (V>20ダブルエキストラ)ですので、シートはくい込みやすい柔らかめなものを採用しているのではないかと思います。続いて、硬度計の測定値です。

 図にするとV>20 Double Extra (V>20ダブルエキストラ)はやや重いものの、ほぼTenergy 05 (テナジー05)と同じ硬度になりました。これは予想通りの値だとも感じました。前情報やレビューを拝見する限り、V>20 Double Extra (V>20ダブルエキストラ)はテナジーに近いラバーであることは予想しておりました。ドイツ工場の製造技術がバタフライのスプリングスポンジにおいつきつつあり、ドイツでもテナジーのようなラバーが製造できるに至ったといっても良いのかも言しれません。もちろん完全に同じではなく、ドイツ製ラバーのほうが、やや重い傾向であるようですね。

V>20の貼りと重量

 サブラケットとして非常に扱いやすいLimba Inner (リンバインナー)に貼りました。

V>20 Double Extra (V>20ダブルエキストラ)
 ハイエナジーテンション裏ソフト
・Sponge Thickness:1.8/2.0/MAX mm
・弧線の高さ:7.0
・Speed:9.1
・ドライブの精度:8.2
・シートの強さ:7.2
・反発:8.5
・Sponge硬度:52.5 ± 3°
・6,200円 + 税
・72 g(切断前) → 51 g(リンバインナーに貼って)

 やや重たいですね。人によっては重たいと感じるでしょう。

V>20 Double Extraの3つの特徴

抜群に扱いやすい!ロゼナの上位互換!?

 このラバーを初めに使ったとき、とにかく感じたのがバツグンの扱いやすさでした。自分がバックハンド、得意になったのか、と思えるくらい扱いやすかったです。ちょっとした技術なんですけど、止めるブロック、かけ返すドライブブロック、サイドスピンブロック、中陣ドライブが簡単に安定しました。これは試合で頼れる奴だなって感じましたね!Rozena (ロゼナ)と比較すると、V>20の方がマニュアル感がある分、おさまりが良くて扱いやすさに長けるイメージです。Rozena (ロゼナ)の方がイキイキしていて回転がバツグンにかかる分、オートマでスピードが出てしまいコントロールするのに、練習が必要になると思います。もちろん、V>20も回転がかからないわけではなく、むしろしっかり回転がかけられるなら、エグイドライブが打てます。これは自分はバックハンドよりもフォアでしっかりループドライブしたときに、ループドライブの回転量の多さを感じました。似ていますが、Rozena (ロゼナ)よりもV>20の方が上級者向けで、ドイツ製ラバーらしさ (ボールの回転量が揃わない感じ)、カウンター性能を盛り込んだようなラバーに仕上がっていると思います。

テナジーよりもカウンターがしやすい!

 1つ目でも既にふれましたが非常にカウンターがしやすいラバーでした。全体的に相手のドライブに強く、ブロックから相手のループドライブに対して容易にカウンターをとれると思います。このよりやすさは現代卓球ではかなり魅力的なラバーではないかと思いました。Tenergy 05 (テナジー05)はしっかりボールがもてれば非常にカウンターも安定しますが、自分ではそのような打ち方はフォアでないとできません。バックハンドでも容易にカウンターが取りやすいラバーがV>20になるでしょう!

テナジーとドイツ製ラバーの融合!

 想像通りテナジーらしさを強く感じるラバーでしたが、ツッツキや対下回転ドライブ時にドイツ製ラバーらしい弾みや回転のバラツキを感じました。またドライブも弧線は思ったより上がらず弧線の強さも感じにくくて、弾道に直線性も感じました。この攻撃的な直線性はVICTASドイツ製ラバーの特徴のようにも感じましたね。VICTASテイストをもったテナジーといっても良いように思います!

 実際、V>20へ移行している選手、移行していない選手がいるようで、VICTASの契約選手のうち、村松雄斗選手、吉村和弘選手、岩渕幸洋選手、岸川聖也選手(コーチ)が使用しているようです(2022/10/23時)。吉村和弘選手はテナジー系のラバーを使用していたので、納得のチョイスだと思いますね。いっぽうで V>15 Extra (V>15エキストラ)を好んで使用していたと思われる選手はそのままV>22 Double Extra (V>20ダブルエキストラ)へ変更している印象です。同じ年に発売されたラバーでネーミングもかなり似ていますが、その性能はかなり異なるのかもしれませんね。

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打

ロングボールやラリーでのドライブ

面を開いたドライブ

対下回転に対するループドライブ
 グリップ力があって、非常にやりやすかったです。ボールが深くいく印象がありましたが、回転量も抜群で何も選択肢がなければフォアもバックもV>20でもありかもしれないと思いました。もちろんフォアはもっと硬いラバーが好みなのでかえませんが。

対下回転に対するスピードドライブ

カーブ/シュートドライブ

ブロック

カウンタードライブ

ストップ

ツッツキ

フォアフリック

フォアサーブ

バックハンド系

軽打
 特に違和感なしです。どちらかというと馴染みやすさも感じました。

ロングボールやラリーでのドライブ
 これは良いです!打ちやすかったですね。個人的には重さも感じず非常にバックハンドドライブが打ちやすいと感じました。回転もしっかりかかっていて納得のボールが連続で打てて良かったです。

対下回転に対するループドライブ
 Dignics 05 (ディグニクス05)と比較すると、弧線は低いですがその分、コントロールしやすいと思いました。打球点を落としてしっかり回転がかけられるラバーだと思いますので、使い込めばバックハンドループドライブでも点数が取れるのではないかと思います。

対下回転に対するスピードドライブ
 これは少し今までと感覚が異なっていて、回転をかけてボールを沈めようとするよりもインパクトの強さでネットだけ超すようなイメージで打つと安定すると思います。このあたりはブランドの違いを感じましたね。

カーブ/シュートドライブ

ブロック
 やりやすかったです。最近アクティブブロック(伸ばすブロック)を練習中て非常にやりやすくて良かったですね。

カウンタードライブ
 やりやすいと感じました。おさまりが良くてびっくりでした。あまり持ってしまうとオーバーミスしやすくなると思うのですが、V>20はボールをしっかりテナジーのように持つのにおさまる点が非常に魅力を感じました。

ストップ

ツッツキ
 切れるとは思いますが、ややボールが浮くときもあると思いました。このあたりは好みもあるように思います。Dignics 05 (ディグニクス05)のようなボールへの吸い付きはなかったです。

チキータ
 最近Dignics 05 (ディグニクス05)を使っていて感覚が少し違うと感じました。慣れればV>20の方がやりやすいと思いますね!

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Dignics 05 > V>20 Double Extra ≧ Tenergy 05

スピード
 Dignics 05 > V>20 Double Extra > Tenergy 05

XIOM (エクシオン) Rubbers (ラバー)

XIOM -コスパのヴェガと本気のオメガ、そしてバランスのジキハイ!

 XIOM (エクシオン)さんといえば、まずはVega (ヴェガ)シリーズですね!テナジーシリーズのオープン価格化の後、安価でテンションラバーとして市場を席巻したヴェガシリーズ。 そして、ヴェガの上位シリーズであるオメガシリーズ。2022年にはヴェガとオメガをつなぐ中上級者用ラバーシリーズJekyll & Hyde (ジキル&ハイド)シリーズを発売し、いよいよ多種多様なラバーを取り扱うブランド。それがエクシオンさんですね。このエクシオンさんなら、ややラバー重量の重いラバーは多いものの、好みの硬さ好みの粘着、好み回転性能、好みのシート、好みのスポンジ硬度と、欲しいラバーが見つかる、そんなブランドになりつつあると思います。多数のラバーを取り扱っているため、全てを試打できていませんが、少しでも参考になればと考えて情報はまとめましたので、参考いただければ幸いです。

Omega Series (オメガ) シリーズ

Omega VII Tour i50 (オメガVIIツアーi50)

 Spin:16.0、 Speed:16.5、 スポンジ硬度: 50.0°
 ラバー重量:xx g
 硬度計評価 shore a (sheet):xx.x、 shore a (sponge):xx.x
       shore c (sheet):xx.x、 shore c (sponge):xx.x
 katsuo000のレビュー:

Omega VII Tour i48 (オメガVIIツアーi48)

 Spin:16.0、 Speed:16.0、 スポンジ硬度: 48.0°

Omega VII Tour (オメガVIIツアー)

 Spin:14.5、 Speed:14.5、 スポンジ硬度: 55.0°
 ラバー重量:52 g
 硬度計評価 shore a (sheet):35.1、 shore a (sponge):29.9
       shore c (sheet):49.2、 shore c (sponge):48.2
 katsuo000のレビュー: https://katsuo000.com/review_omega_vii_tour/

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Omega VII Hyper (オメガVIIハイパー)

 Spin:15.0、 Speed:14.5、 スポンジ硬度: 55.0°
 ラバー重量:54 g
 硬度計評価 shore a (sheet):33.9、 shore a (sponge):29.6
       shore c (sheet):46.9、 shore c (sponge):46.0
 katsuo000のレビュー: https://katsuo000.com/review_omega_vii_hyper/

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Omega VII China Guang (オメガVIIチャイナ光)

 Spin:16.0、 Speed:13.0、 スポンジ硬度: 55.0°

Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)

 Spin:17.0、 Speed:12.5、 スポンジ硬度: 60.0°
 ラバー重量:57 g
 硬度計評価 shore a (sheet):33.0、 shore a (sponge):31.6
       shore c (sheet):49.3、 shore c (sponge):49.1
 katsuo000のレビュー: https://katsuo000.com/review_omega_vii_china_ying/

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Omega VII Pro (オメガVIIプロ)

 Spin:14.0、 Speed:14.0、 スポンジ硬度: 47.5°
 ラバー重量:49 g
 硬度計評価 shore a (sheet):29.9、 shore a (sponge):22.8
       shore c (sheet):39.8、 shore c (sponge):35.2
 katsuo000のレビュー: https://katsuo000.com/review_omega_vii_pro/

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Omega VII Asia (オメガVIIアジア)

 Spin:14.0、 Speed:14.5、 スポンジ硬度: 52.5°

Omega VII Euro (オメガVIIユーロ)

 Spin:14.0、 Speed:13.5、 スポンジ硬度: 42.5°

Omega V Asia DF (オメガVアジアDF)

 Spin:13.0、 Speed:13.0、 スポンジ硬度: 50.0°
 ラバー重量:xx g
 硬度計評価 shore a (sheet):xx.x、 shore a (sponge):xx.x
       shore c (sheet):xx.x、 shore c (sponge):xx.x
 katsuo000のレビュー:

Omega V Tour DF (オメガVツアーDF)

 Spin:13.0、 Speed:12.5、 スポンジ硬度: 47.5°
 ラバー重量:51 g
 硬度計評価 shore a (sheet):28.2、 shore a (sponge):24.7
       shore c (sheet):38.7、 shore c (sponge):36.1
 katsuo000のレビュー: https://katsuo000.com/review_omega_v_tour_df/

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Omega V Euro DF (オメガVユーロDF)

 Spin:13.0、 Speed:12.0、 スポンジ硬度: 45.0°

Omega V Pro (オメガVプロ)

 Spin:12.5、 Speed:12.5、 スポンジ硬度: 47.5°

Omega IV Pro (オメガIVプロ)

 Spin:11.5、 Speed:11.5、 スポンジ硬度: 47.5°

Omega IV Asia (オメガIVアジア)

 Spin:11.0、 Speed:11.3、 スポンジ硬度: 47.5°

Omega IV Euro (オメガIVユーロ)

 Spin:11.0、 Speed:11.0、 スポンジ硬度: 42.5°

Omega IV Elite (オメガIVエリート)

 Spin:11.0、 Speed:10.5、 スポンジ硬度: 40.0°

Jekyll & Hyde Series (ジキル&ハイド) シリーズ

Jekyll & Hyde H52.5 (ジキル&ハイド H52.5)

 Spin:15.5、 Speed:13.5、 スポンジ硬度: 52.5°
 ラバー重量:xx g
 硬度計評価 shore a (sheet):xx.x、 shore a (sponge):xx.x
       shore c (sheet):xx.x、 shore c (sponge):xx.x
 katsuo000のレビュー:

Jekyll & Hyde X50.0 (ジキル&ハイド X50.0)

 Spin:14.0、 Speed:15.0、 スポンジ硬度: 50.0°

Jekyll & Hyde X47.5 (ジキル&ハイド X47.5)

 Spin:14.0、 Speed:14.5、 スポンジ硬度: 47.5°

Jekyll & Hyde V52.5 (ジキル&ハイド V52.5)

 Spin:14.0、 Speed:14.0、 スポンジ硬度: 52.5°

Jekyll & Hyde V47.5 (ジキル&ハイド V47.5)

 Spin:14.0、 Speed:13.5、 スポンジ硬度: 47.5°

Jekyll & Hyde Z52.5 (ジキル&ハイド Z52.5)

 Spin:16.0、 Speed:16.5、 スポンジ硬度: 52.5°
 ラバー重量:xx g
 硬度計評価 shore a (sheet):xx.x、 shore a (sponge):xx.x
       shore c (sheet):xx.x、 shore c (sponge):xx.x
 katsuo000のレビュー:

Vega Series (ヴェガ) シリーズ

Vega X (ヴェガX)

 Spin:11.5、 Speed:12.0、 スポンジ硬度: 47.5°
 ラバー重量:52 g
 硬度計評価 shore a (sheet):30.3、 shore a (sponge):25.6
       shore c (sheet):43.0、 shore c (sponge):39.1
 katsuo000のレビュー: https://katsuo000.com/review_vega_x/

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Vega Tour (ヴェガツアー)

 Spin:12.5、 Speed:12.0、 スポンジ硬度: 45.0°
 ラバー重量:48 g
 硬度計評価 shore a (sheet):29.7、 shore a (sponge):26.5
       shore c (sheet):40.6、 shore c (sponge):38.3
 katsuo000のレビュー: https://katsuo000.com/review_vega_tour/

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Vega Pro (ヴェガプロ)

 Spin:10.0、 Speed:10.0、 スポンジ硬度: 47.5°

Vega Asia (ヴェガアジア)

 Spin:8.0、 Speed:9.0、 スポンジ硬度: 47.5°

Vega Euro (ヴェガユーロ)

 Spin:8.0、 Speed:8.5、 スポンジ硬度: 42.5°

Vega Asia DF (ヴェガアジアDF)

 Spin:9.0、 Speed:9.0、 スポンジ硬度: 42.5°

Vega Euro DF (ヴェガヨーロDF)

 Spin:9.0、 Speed:8.5、 スポンジ硬度: 37.5°

Vega China (ヴェガチャイナ)

 Spin:12.5、 Speed:7.0、 スポンジ硬度: 54.0°

Vega Japan (ヴェガジャパン)

 Spin:10.5、 Speed:10.3、 スポンジ硬度: 45.0°

Vega Elite (ヴェガエリート)

 Spin:8.0、 Speed:8.0、 スポンジ硬度: 40.0°

Vega Intro (ヴェガイントロ)

 Spin:7.0、 Speed:7.0、 スポンジ硬度: 47.5°

Vega DEF (ヴェガDEF)

 Spin:12.0、 Speed:8.0、 スポンジ硬度: 57.5°

流行のドイツ製ラバー比較 ~スピード~

 ランキング形式での評価ページは、閲覧いただけることが多いですね。もう少し増やしていきたいと思います!ドイツ製ラバーは、スピード特化のテンションラバーはほぼないです。どのラバーも高い回転性能を持たせつつ、スピードに特徴があるようなラバーが多い印象です。Butterfly (バタフライ)さんのBryce Highspeed (ブライスハイスピード)のようなラバーはほぼないと思います。従ってスピード性能の高いラバーだからといって、回転がかからないということは全くありません。粘着ラバーや粘着テンションラバーにも注目が集まっていますが、スピードで圧倒するのも一つの勝ち方だと思いますね。

現代はドイツ製ラバー (ESN社)だらけ!

 ドイツ製ラバーというのは、ほぼラバー製造メーカーであるESNという会社が製造しています。andro (アンドロ)、DONIC (ドニック)、Joola (ヨーラ)、STIGA (スティガ)、TIBHAR (ティバー)、XIOM (エクシオン)と挙げ出したらキリがないくらい、ESN社はラバーを製造しているそうです。おそらく、VICTAS (ヴィクタス)やYasaka (ヤサカ)、Nittaku (ニッタク)のラバーも製造していると思われます。日本では、ほぼほぼESN vs Tamasu (タマス) (Butterfly)という図式になってきているのだと思いますね。世界的には中国のDHS (Double Happiness Shanghai、紅双嬉)が、本場中国で君臨していますし、他の中国製ラバーも質が上がってきているので、今後新たに台頭してきそうなのは、中国のマイナーブランドかもしれません。ただ、世界的には、試合会場でみるラバーの大半はドイツ製ラバー ≒ ESN社ラバーであるといえるでしょう。

・ESN社の求人情報 (卓球王国): https://world-tt.com/blog/news/archives/25622
・ESN社のホームページ: https://www.esn-tt.de/en/home

 ではでは、そのドイツ製ラバーについて、最新トレンドのラバーを回転、スピード、コントロール、総合の観点で独断と偏見でランキングしてみたいと思います。なお今回の考察では、粘着ラバーは外して、スピン系テンションラバーで考察していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

勝手にエントリー ~各ブランドの最新ラバー~

 まず、各ブランドの最新ラバーを勝手にエントリーしました。

・andro (アンドロ):
  Rasanter R53 (ラザンターR53)
  Rasanter R48 (ラザンターR48)
  Rasanter C53 (ラザンターC53)
  Rasanter C48 (ラザンターC48)
・DONIC (ドニック):
  Blue Storm PRO (ブルーストームPRO)
・Joola (ヨーラ):
  Dynaryz AGR (ダイナライズAGR)
・cornilleau (コニヨール):
  Target Pro XD-52.5 (ターゲットプロXD52.5)
・STIGA (スティガ):
  DNA Platinum XH (DNAプラチナXH)
・TIBHAR (ティバー):
  Evolution MX-D (エボリューションMX-D)
  Quantum X Pro (クァンタムXプロ)
・Victas (ヴィクタス):
  V>20 Double Extra (V>20ダブルエキストラ)
  V>22 Double Extra (V>22ダブルエキストラ)
・XIOM (エクシオン):
  Vega X (ヴェガX)
  Jekyll & Hyde H52.5 (ジキル&ハイド H52.5)
  Jekyll & Hyde V52.5 (ジキル&ハイド V52.5)
  Jekyll & Hyde Z52.5 (ジキル&ハイド Z52.5)

 まだ内部リンクのないラバーは試打できておりません。試打出来たら更新していきたいと思います。

スピード

1位 TIBHAR (ティバー): Evolution MX-D (エボリューションMX-D)

 回転量ではDNA Platinum XH (DNAプラチナXH)でした。スピード部門は、ダントツでMX-Dですね!このMX-Dの凄いところは、スピン系テンションラバーらしさをもちながらスピード性能が高いことで、強調したい点としてスピードの出るラバーなのに、台上がしっかりおさまり浮きにくい点にあると思います。むしろ台上は攻めの姿勢で回転をしっかりかけたり、スピードツッツキができるようなラバーですね。これは硬めのシートにスポンジ硬度も51.5°とハードなためだと思います。やや扱いにくさはありますがその性能はまさにドイツ製Dignics 05 (ディグニクス05)だと思います。しっかり回転をかけると強い回転がかかり、Tenergy 05 (テナジー05)なみにかかります。それでいて明らかにTenergy 05 (テナジー05)よりも走ります。これぞスピン系テンションンラバーといえる一枚だと思いますね。特に上回転ラリーに強いラバーでカウンター性能も高く、その性能はまさにDignics 05 (ディグニクス05)に近いラバーだと思います。Dignics 05 (ディグニクス05)なみの性能となれば、コスパ最高ですが、ややDignics 05 (ディグニクス05)の方が回転性能は高いと思います。ドイツ製ラバーの中でもオススメのラバーの1枚です!

2位 Joola (ヨーラ): Dynaryz AGR (ダイナライズAGR)

 続いてランクインしたラバーは、Joola (ヨーラ)さんのDynaryz AGR (ダイナライズAGR)です。このダイナライズAGRは、知名度が低いラバーですが、高性能なラバーでTenergy 05 (テナジー05)なみの回転性能をもちながら、攻撃的なドライブがガンガン打てるラバーになっています。少し台上が浮きにくい印象はありましたが、ラリーに強いポストテナジーラバーの1枚だと思います。やや高いですが性能は高い1枚です!

3位 DONIC (ドニック): Blue Storm PRO (ブルーストームPRO)

 第3位はドニックさんのBlue Storm PRO (ブルーストームPRO)です。このラバーもめちゃめちゃ回転かかります。個人的には、かなりいいラバーで、インハイ王者の鈴木颯選手が使用するBlue Storm Z1 Turbo (ブルーストームZ1ターボ)よりも好みなラバーです。Z1ターボは弾力のあるもちもちラバーでハードヒットして回転がかかるやや古いドイツ製ラバーらしさのあるラバーになります。弧線が低くカウンターしやすい一方でどうしても回転性能が低い点がきになりました。ブルーストームPROはブルーストーム系のラバーの中でも抜群の高い回転性能を持つラバーで、非常に良いラバーでした。硬度もそこまで硬いと感じるラバーではないので、非常にオススメです。テナジーらしさがあり、まさに最近流行のドイツ製テンションラバーらしいラバーだと思います。ドニックというラバーで他人とは違いを出したい方にオススメですね!

4位 andro (アンドロ): Rasanter R53 (ラザンターR53)

5位 XIOM (エクシオン): Vega X (ヴェガX)

流行のドイツ製ラバー比較 ~回転量~

現代はドイツ製ラバー (ESN社)だらけ!

 ドイツ製ラバーというのは、ほぼラバー製造メーカーであるESNという会社が製造しています。andro (アンドロ)、DONIC (ドニック)、Joola (ヨーラ)、STIGA (スティガ)、TIBHAR (ティバー)、XIOM (エクシオン)と挙げ出したらキリがないくらい、ESN社はラバーを製造しているそうです。おそらく、VICTAS (ヴィクタス)やYasaka (ヤサカ)、Nittaku (ニッタク)のラバーも製造していると思われます。日本では、ほぼほぼESN vs Tamasu (タマス) (Butterfly)という図式になってきているのだと思いますね。世界的には中国のDHS (Double Happiness Shanghai、紅双嬉)が、本場中国で君臨していますし、他の中国製ラバーも質が上がってきているので、今後新たに台頭してきそうなのは、中国のマイナーブランドかもしれません。ただ、世界的には、試合会場でみるラバーの大半はドイツ製ラバー ≒ ESN社ラバーであるといえるでしょう。

・ESN社の求人情報 (卓球王国): https://world-tt.com/blog/news/archives/25622
・ESN社のホームページ: https://www.esn-tt.de/en/home

 ではでは、そのドイツ製ラバーについて、最新トレンドのラバーを回転、スピード、コントロール、総合の観点で独断と偏見でランキングしてみたいと思います。なお今回の考察では、粘着ラバーは外して、スピン系テンションラバーで考察していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

勝手にエントリー ~各ブランドの最新ラバー~

 まず、各ブランドの最新ラバーを勝手にエントリーしました。

・andro (アンドロ):
  Rasanter R53 (ラザンターR53)
  Rasanter R48 (ラザンターR48)
  Rasanter C53 (ラザンターC53)
  Rasanter C48 (ラザンターC48)
・DONIC (ドニック):
  Blue Storm PRO (ブルーストームPRO)
・Joola (ヨーラ):
  Dynaryz AGR (ダイナライズAGR)
・cornilleau (コニヨール):
  Target Pro XD-52.5 (ターゲットプロXD52.5)
・STIGA (スティガ):
  DNA Platinum XH (DNAプラチナXH)
・TIBHAR (ティバー):
  Evolution MX-D (エボリューションMX-D)
  Quantum X Pro (クァンタムXプロ)
・Victas (ヴィクタス):
  V>20 Double Extra (V>20ダブルエキストラ)
  V>22 Double Extra (V>22ダブルエキストラ)
・XIOM (エクシオン):
  Vega X (ヴェガX)
  Jekyll & Hyde H52.5 (ジキル&ハイド H52.5)
  Jekyll & Hyde V52.5 (ジキル&ハイド V52.5)
  Jekyll & Hyde Z52.5 (ジキル&ハイド Z52.5)

 まだ内部リンクのないラバーは試打できておりません。試打出来たら更新していきたいと思います。

回転量

1位 STIGA (スティガ): DNA Platinum XH (DNAプラチナXH)

 回転量はこのラバーだと思います!DNAプラチナXH!このラバーは大人しさはあるからこそ、ドライブの回転量としっかり相手のコートに入ってくれるという安心感の高いラバーだと思います!テナジー05派の方へ、やや重いですが類似の打球感と寿命の点で長いのは、こちらのDNAプラチナXHをオススメしたいと思います。05ハードのハードなスプリングスポンジから放たれるドライブの威力と回転量と比較してしまうと、DNAプラチナXHはスピード系のラバーのように感じるかもしれませんし、少し物足りなくなるかもしれません。もうポストテナジーラバーは、テナジーと並んだといえるでしょう!まずドイツ製ラバーを手に取るなら、このDNAプラチナシリーズのラバーで少し硬度硬めを選ぶことをオススメしますね!

2位 andro (アンドロ): Rasanter C53 (ラザンターC53)

 最新ラバー、C53がランクインです。このラバー、話題性がありましたね。自分自身の印象としては、2位にランクインです。明らかにR53のラバーよりもシートが硬くて素材も変わっているように感じました。粒形状が台形であるために、思ったよりもくい込んで思ったよりも硬いラバーと感じました。一応微粘着で発売されていますが、katsuo000は勝手にスピン系テンションに入れてしまってます、というのは、粘着テンションラバーのように力いっぱい振ってもおさまるラバーというよりも、Maxスピードで打つとおさまらない、と感じたためですね。台形の粒形状のために、やや慣れが必要なラバーになっていると思います。個人的には台形の粒形状のために、回転性能もスピード性能も中途半端になっているようにも思いました。ただこの台形の粒形状のために無二なラバーにもなっていると思います。ディグニクスのような扱いにくさはあるものの、ディグニクスよりもおさまるラバー、それがC53だと思います。回転性能はもちろん折り紙つきで、ループドライブ主戦の人にとってはR53よりも好みなラバーだと思います!

3位 cornilleau (コニヨール): Target Pro XD-52.5 (ターゲットプロXD52.5)

 回転量というよりもバランスの良いラバーとしてランクインしていると思われるのが、コニヨールのターゲットプロXD52.5になります。このラバーは使っている人が少ないですけど、めちゃめちゃ良かったです。一時期、元卓球王国のゆうさんが、このラバーの硬度を下げたターゲットプロXD-47.5を裏面に使用されていたみたいですが、やはりいいんですよね。このターゲットの新シリーズは非常に良くて、R53をより日本人好みにしたようなラバーがターゲットプロXD52.5というイメージです。つまりボールをつかむんですね。しっかり掴んで、放してくれる印象です。XD-47.5はやや大人しいですが、XD52.5は他のハイエンドラバーと全く遜色ないです。知名度であまり使われていないですが、このラバーを使っている人はわかっているなー!(上から目線ですみません m(_ _)m)と思いますね!回転量が想像以上にかかっているという意味で高い回転性能を持っていると思いました。扱いやすさもあるラバーなので、DNAプラチナXHC53が難しいならこちらのラバーをオススメしますね!

4位 andro (アンドロ): Rasanter R53 (ラザンターR53)

5位 DONIC (ドニック): Blue Storm PRO (ブルーストームPRO)

6位 Joola (ヨーラ): Dynaryz AGR (ダイナライズAGR)

レビュー Ice Cream AZXi (アイスクリームAZXi)

説明

 Ice Cream AZXi (アイスクリームAZXi)は2020年4月にXIOM (エクシオン)より販売されたラケットになります。XIOMの契約選手で鉄壁鉄腕、韓国のJeoung Youngsik (鄭栄植 / チェン・ヨンシク)選手が使用するラケットになりますね。Jeoung Youngsik選手といえばその鉄腕バックハンドで韓国の代表選手の座を長く維持した選手ですね。バックハンドに威力が欲しい一方でフォアは球持ちが欲しいというJeoung Youngsik選手の要望にこたえて設計されたのがこのIce Cream AZXi (アイスクリームAZXi)になります。JTTAの刻印が入っているラケットの中で、反対面で異種の特殊素材をもちいたラケットはこのIce Cream (アイスクリーム)シリーズだけではないでしょうか。

 Jeoung Youngsik選手はインナーに異種の特殊素材をもちいたIce Cream AZXi (アイスクリームAZXi)を、中華台北のトップ選手であるHung Chieh Chiang (ジャン・ホンジェ)選手はアウタータイプのIce Cream AZX (アイスクリームAZX)を使用しているようです。
 XIOM契約選手: https://xiom.jp/?tid=3&mode=f7

 アイスクリームシリーズに採用されている特殊素材は、Axylium Carbon (アクシリウムカーボン、A面)とZephylium Carbon (ゼフィリウムカーボン、Z面)になります。アクシリウムカーボンがどうやら、Butterfly (バタフライ)でいうところのアリレートカーボン (Arylate Carbon、ALC)に、ゼフィリウムカーボンが、バタフライでいうところのザイロンファイバー (Zylon Fiber、ZLF)に近い素材であるそうです (完全に同じではないと思いますが、試打した印象としてこの説明が最も適切だと考えております)。

 以下、「Ice Creamプロジェクト」からの引用です。

ICE CREAMプロジェクト

 アイスクリームラケットは、XIOMの契約選手であり、韓国のスーパースターでもある栄植(ジョン・ヨンシク)選手が世界でのメダル獲得を目指して制作した野心作である。 プレーヤーの中にはフォアハンドが得意なタイプがいる反面、バックハンドが得意なタイプもいる。 世界トップ選手である鄭栄植(ジョン・ヨンシク)選手は、自らバックハンドが強力でフォアハンドが比較的弱いと語っている。 彼は、自分の弱みであるフォアハンドを補うために色んなラケットを使用してみたが、フォアハンドが補完されるとバックハンドの強みが生かせず、バックハンドの強みが出てきたら、 再びフォアハンドの弱みが生じてしまうというジレンマに陥っていた。

 そのような鄭栄植(ジョン・ヨンシク)選手の悩みを解決するため、XIOMのラケット開発チームは、彼のバックハンドの強みを生かしながらフォアハンドも 補完可能なラケット・アイスクリームの開発に成功した。フォア面とバック面に違う素材が入っているアイスクリームは、鄭栄植(ジョン・ヨンシク)選手のためのラケットであると同時に、 彼のような悩みを持っているプレーヤーに相応しいラケットである。 卓球において最も重要なことは、攻撃の決定率であるが、それと両立しなければならないのが、ミスを減らすことだ。今まで、アイスクリームをテストしたユーザーのほとんど全員が、 ミスを大きく減らせたという評価をしている。アイスクリームは、自らのプレーに信頼を与え、果敢かつ安定的なプレーを可能にしてくれるラケットだ。

 スーパーハイブリットラケットであるアイスクリームには、特徴が異なる2種類のラケットが存在する。 ひとつは、ゼフィリウムカーボンとアクシリウムカーボンをアウターに片側ずつ搭載した「アイスクリームAZX」、 もうひとつはゼフィリウムカーボンとアクシリウムカーボンをインナーに片側ずつ搭載した「アイスクリームAZXi」である。 一見、特殊素材の位置が異なるだけで他は全て同じなのではないかと思ってしまいそうだが、実は違う。それぞれのラケットの特徴を最大限発揮できるよう他にも工夫が施されているのだ。 一体、それによって性能がどう変わってくるのか、次回詳しくお伝えする。

https://xiom.jp/?tid=3&mode=f12

Ice Cream AZXi (アイスクリームAZXi): https://xiom.jp/?pid=150436822

 続いて、Ice Cream AZXi (アイスクリームAZXi)に関する引用になります。

ICE CREAM AZXi

 特殊素材であるゼフィリウムカーボンとアクシリウムカーボンを片側ずつ内側(インナー)に搭載した新概念のハイブリットラケット「アイスクリームAZXi」。外側(アウター)に特殊素材を搭載した「アイスクリームAZX」と同じ木材を使用しているように思われがちだが、実は違う。 それぞれのラケットの特長がより引き出せるよう木材選びにもこだわっている。下の写真は表面材を比べたものだ。

 まず、表面材は「アイスクリームAZX」よりも柔らかい「リンバ」を使用。 また、中心材も異なる木材を採用している。さらに、特殊素材をインナーにすることで、ボールを掴む感覚を得ながら重いボールを放つことができる。 自分に合うラバーと組み合わせれば、回転量の多いボールを打つことも可能だ。下はレイヤーイメージを表したものである。 これからもわかるように「アイスクリームAZX」とは異なる木材を使用しており、特殊素材の配置も変えてある。

https://xiom.jp/?tid=3&mode=f14

 「アイスクリームAZXi」の片側に搭載されているアクシリウムカーボンは球の弾きの良さ、 もう片側に搭載されているゼフィリウムカーボンは球持ちの良さを特徴としている。ボールを掴む感覚を兼ね備えながら異なる特殊素材を搭載することで、 フォアとバックで球質の違うボールを安定して飛ばすことができる。対戦相手は予想できないボールとミスをしない安定したレシーブに脅威を感じることだろう。 下の画像は、実際の「アイスクリームAZXi」のブレードの断面を拡大したものである。 オレンジとブラックが一緒になっているレイヤーの部分がアクシリウムカーボン、黄金色とブラックが一緒になっているレイヤーがゼフィリウムカーボンである。 これらの特殊素材を内側(インナー)に配置している。

https://xiom.jp/?tid=3&mode=f14

 ラケットを選ぶ際、今までは最終的にフォアかバックのどちらかの好みに合わせるしかなかった。 また、苦手な方を優先すれば、得意な方は物足りなさを感じ、得意な方を優先すれば苦手な方はもっと苦手になってしまっていた。 実際のところ、“好みも技術レベルも両方同じ”というプレーヤーはそこまでいないはずだ。だからこそ、「アイスクリームシリーズ」 は多くのプレーヤーを満足させる可能性を秘めている。組み合わせ次第であなたの卓球スタイルは今よりももっと広がることだろう。まずは試していただくことをおすすめする。

https://xiom.jp/?tid=3&mode=f14

 上記の引用にあるように、今回レビューするアイスクリームAZXiには、上板にインナーラケットの上板によく採用されているLimba (リンバ)を採用して球持ちを持たせています。そして、インナー位置に異なる特殊素材を使用しています。

 選手によってファオとバックのどちらかが得意であり、どちらかが苦手ということはよくありますよね。反対面と異なる特殊素材をもちいることで、極めて高いバランスのラケットとして、仕上げてあるのが、アイスクリーム系のラケットになるわけです。Jeoung Youngsik選手の場合、バックハンドが得意であり、インパクトも強くA面をバック側で使っているのではないかと思います。Jeoung Youngsik選手のラバーはフォアにHurricane Blue Sponge (キョウヒョウブルースポンジ)を、バックにOmega VII Tour i (オメガVIIツアーi)を使用されているようですね。

アイスクリームAZXi

 フォアには、Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)を、バックにはDignics 05 (ディグニクス05)を貼りました。

Ice Cream AZXi (アイスクリームAZXi)
 157 × 150 mm、5.7 mm、85 g
 Limba (1) / Ayous? (2) / Axylium Carbon (3) / Kiri? (4) / Zephylium Carbon (5) / Ayous (6) / Limba (7)

新概念のハイブリッド 〈インナー〉ラケット

 ブレード両面に特性の違う素材<アクシリウムカーボン&ゼフィリウムカーボン>を配したXIOMラケットの意欲作・アイスクリームシリーズ。AZX iはインナータイプ、かつ表面材に粘りのあるリンバを採用したことで非常に回転量の多い重みのあるドライブを放つことができるトップモデルだ。やや重量感があり、扱うには相応のパワーが必要となるが、ツボに入った時の剛球はクセになる。その名に反し、甘くない強力兵器である。

合板構成: 木材5枚 + ゼフィリウムカーボン1枚 + アクシリウムカーボン1枚

ブレード厚さ: 5.7 mm

重量: 85 ± g

ブレードサイズ: 157 × 150 mm

原産国: 韓国

https://xiom.jp/?pid=150436822

 重量やブレード面積、実際に触ってみた感想としては、重量感は感じませんでした。むしろ初使用時は、その前に使っていたラケットが重かったので、アイスクリームAZXiは軽くて少し違和感がありました。一方で振り抜きやすくてポテンシャルの高さも感じました。

アイスクリームAZXiの特徴

1. フォアとバックで打球感や弾みが異なるラケット

 フォアとバックで特殊素材構成が異なるラケットといえば、過去に銀河のPro-13S (プロ-13S)を試打しています。このPro-13S (プロ-13S)というラケットは、片側がアウターALC、片側がインナーKLCというラケットです。試打した感想としては、アウターALC側には、確かなアウター感と弾きやすさ、そしてスピードを感じる一方で、バック側のインナーKLC側の球持ちの良さも感じました。ただし、インナーKLC側の上板には染色したコト材を使用していて、インナーKLCといいつつもかなり硬い打球感になっています。打球感として一番近いのはTornado King Power (トルネードキングパワー)で、インナーなのにかなり硬い打球感と高い回転性能が得られるラケットでした。なのでPro-13S (プロ-13S)はアウターと、半アウターみたいなラケットという印象でした。

 一方、アイスクリームAZXiはどちらもインナー位置に特殊素材があり、そのインナーの中で差があるラケットだと感じました。A面であるアクシリウムカーボン側は、ループドライブを打つと満足できる高い回転量と、厚く当てた時には疾走感やスピードが得られて、スピンとスピード性能は満足できるものでした。一方で、バック側Z面であるゼフィリウムカーボン側は、飛距離はカーボンらしさがある一方で、打球感や球持ちはかなり合板に近いと感じました!もうボールに吸い付くような打球感で、それでいて、上板リンバかつカーボンも入っていて密度の高いブレードかつ5.7 mmの薄さによるしなりが、しっかりボールへエネルギーと回転を伝えてくれていると感じました。つまり、アイスクリームAZXiはReinforce AC (リーンフォースAC)やInner Force Layer ALC (インナーフォースレイヤーALC)のように抜群の球持ちをもちつつ、片面は弾きとスピードが、もう片面はより木材合板に近い、といえるラケットでした。インナーカーボン系ラケットを使っていて、苦手なフォアあるいはバック側の補いたいと考えるならアイスクリームAZXiはかなりありなラケットだと思います!

2. グリップはやや細みで、バックハンドがふり抜きやすい!

 バックハンドが得意な韓国のJeoung Youngsik (鄭栄植 / チェン・ヨンシク)選手のモデルラケットということで、ブレード面積は157 × 150 mmとレギュラーサイズになっています。そう、バックハンド主戦で活躍した、Zhang Jike (張継科)選手が使用したViscaria (ビスカリア)と同じ、157 × 150 mmですね。また丸みがあってやや細みのグリップは非常に振り抜きやすいラケットだと感じました。アイスクリームAZXiに一番近いと感じたのは、Butterfly (バタフライ)のZhang Jike ALC (張継科ALC)のグリップになります。張継科シリーズのラケットのグリップは丸みがあって、個人的にはかなり好みのグリップになりますね。また157 × 150 mmというブレード面積は、ラケット重量が重くなって、かつ先端重心になりすぎることを抑えるために一役買っています。素晴らしいですね。

3. 何故かDignics 05 (ディグニクス05)に抜群の球持ちを与える!?

 You tubeでアイスクリームAZXiの情報を探してみると、出てくるのがDignics 05 (ディグニクス05)との相性になります。元卓球王国のゆうさんが、アイスクリームAZXとDignics 05 (ディグニクス05)との相性がバツグンに良いことを試打している動画ですね。ゆうさんは、Dignics 05 (ディグニクス05)を何とかして使いたい、使いやすい組み合わせはないか、と探してくれたそうです。確かにDignics 05 (ディグニクス05)は相性が不思議なラバーで、katsuo000もInner force Layer ZLF (インナーフォースレイヤーZLF)Dignics 05 (ディグニクス05)をあわせたことがあります。Inner force Layer ZLF (インナーフォースレイヤーZLF)は非常にブレードが薄くて、カーボンではなくザイロンファイバーをインナーに配して、とにかく球持ちと回転性能の高いラケットになります。カーボンが入っていないので木材のような打球感だから、一般的にはどのようなラバーにもあうとされるのですが、Dignics 05 (ディグニクス05)を貼ると全然あわないんですね。ラケットが先にしなるのかDignics 05 (ディグニクス05)へのくい込みが悪くなったのか、非常に回転をかけにくくなる組み合わせでした。このようにDignics 05 (ディグニクス05)は、ラケットも考えて選ぶ必要があるラバーです。ゆうさんは、様々なラケットから、アイスクリームAZXとの相性がバツグンに良いことを紹介しています。ちなみにインナーのアイスクリームAZXiも球は持つけど、ボールの走り方まで考慮すると、インナーではなくアウターのアイスクリームAZXの方が良いとコメントされています。

Youtube動画: https://www.youtube.com/watch?v=ZX8CqV2rmJo

 ただ、アイスクリームAZXiもDignics 05 (ディグニクス05)の球持ちを抜群に上げてくれていて驚きました。非常にあいます!Dignics 05 (ディグニクス05)はフォアならともかくバックだと、ループドライブが難しいと感じていたのですが、アイスクリームAZXiとDignics 05 (ディグニクス05)を組み合わせると、むしろループドライブの方が安定感があって良くなりました。また上回転ラリーでの球持ちもかなり上がっていて驚きました。Dignics 05 (ディグニクス05)の球持ちをここまで上げてくれるとは想像しておらず非常に良かったです!Dignics 05 (ディグニクス05)が気になる方は是非アイスクリームシリーズを試してみてください!

おすすめのラバー組み合わせ(あくまでも個人の感想)

フォアラバー

バックラバー

Dignics 05(ディグニクス05)

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打
 

ロングボールやラリーでのドライブ

 

面を開いたドライブ
 

対下回転に対するループドライブ
 

対下回転に対するスピードドライブ
 

カーブ/シュートドライブ
 

ブロック
 

カウンタードライブ
 

ストップ
 

ツッツキ
 

フォアフリック
 

バックハンド系

軽打
 

ロングボールやラリーでのドライブ

対下回転に対するループドライブ 
 

対下回転に対するスピードドライブ
 

カーブ/シュートドライブ
 

ブロック
 

カウンタードライブ
 

ストップ

ツッツキ
 

チキータ
 

他ラケットとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Virtuoso OFF+ > Ice Cream AZXi > Mizutani Jun ZLC

回転のかけやすさ
 インナーフォースレイヤーZLF > Ice Cream AZXiZhang Jike ALC

スピード
 Zhang Jike ALC > Virtuoso ACIce Cream AZXiインナーフォースレイヤーZLF

https://amzn.to/3CydZXF

レビュー リンバインナー (Limba Inner)

説明

 久々にラケットを買いまくってしまいました。今回レビューするのは、新進気鋭のブランド、Rally Ace (ラリーエース)さんのリンバインナーになります!発売したときから、ブレード厚さが薄くて最近の卓球のトレンドを把握したラインナップだと思っておりました。そして、木材を前面に出したネーミングをしていると思います。4種類の木材それぞれに、5枚合板、7枚合板、アウター、インナー、が基本的なラインナップになります。そして、最近カーボンを芯材にしたセンターシリーズも登場しました。katsuo000が気になっていたのはカーボンシリーズで、アウターもインナーも5.6 mmと非常に薄いブレード厚さのラケットシリーズになります。メイプルインナーにしようか迷ったのですが、やはり個人的に非常に大好きなリンバのインナーを購入することにしました。リンバは本当にいい木材で、現在メインで使用しているラケットも上板はリンバで比較もしやすいだろうと思いリンバにしました。

Rally Ace Blade (ラリーエース) ラケット

Rally Ace: https://www.center-field.co.jp/

 改めてインナーシリーズについて比較してみます。Rally Ace (ラリーエース)さんでは4つの木材、メイプル、リンバ、ゼブラ、マホガニーを扱っています。それぞれのインナーシリーズについて次のような簡単な説明がされています。
 Maple Inner (メイプルインナー):
  高い反発力と安定性を兼ね備え、威力ある攻守のバランスがとても良いです。
 Limba Inner (リンバインナー):
  インナーの良さからボールを掴む感覚と球持ちが良いタイプです。
 Zebra Inner (ゼブラインアー):
  天然木とインナーカーボンとの組み合わせで威力と安定性を高めています。
 Mahogany Inner (マホガニー):
  アウターよりやや弱い反発力で、技巧タイプに向いています。

 最も上に記載されているのが、メイプル系ですので、メイプルを推しているように思います。確かにメイプルを上板にもちいているラケットをkatsuo000は知りません。お小遣いに余力があれば、メイプルも購入してみたいですね。一方で、リンバは最近のインナーカーボン系のラケットの上板に最も採用されている木材であるため、他のブランドとの差別化は弱いのかもしれません。また木目が特徴的なゼブラもあまりききませんね。マホガニーは使ったことがありませんが、聞いたことがあるので、他ブランドでも扱いがあったと思います。木材の違いは、打球感に大きく影響するので、こだわる人は本当にこだわります。それではリンバインナーを試打していきましょう。

 スペックでは90 g ± となっていましたので、想像よりも軽いものが届きました。

 貼ったラバーは、Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)Dignics 09C (ディグニクス09C)になります。

 ブレード面積のスペックは158 × 150 mmになりますが、バタフライなどのレギュラー面積である157 × 150 mmに近いと感じました。

Limba Innerの3つの特徴

まさにトレンドのインナーラケットど真ん中!

 違和感なく使えると感じました。一番近いと感じたラケットは、Virtuoso AC (ヴィルトーソAC)になります。Virtuoso AC (ヴィルトーソAC)はもちろん上板にリンバを使用しており、そのブレード厚さは5.65 mm ± 0.05で、katsuo000が所有しているものは、5.69 mmになります。リンバインナーは5.6 mmなので、そりゃ似ますよね笑。非常に良かったです!やや高級ラケットではある分、申し分ないスペックで、しっかり回転もかかりしなり、厚く当てるとカーボンが前に出てきて高い音もなり非常に良かったですね。今後サブラケットとして使用していきたいと本気で思っています。

ブレード面積が小さく、バックハンド主戦向き!

 Virtuoso AC (ヴィルトーソAC)のブレード面積は、158 × 152 mmとかなり広いです。この広さによってしなりと球持ちを与えている設計ですね。近年トレンドの張本智和インナーフォース系やオフチャロフインナーフォース系のラケットと同じブレード面積であるのがVirtuoso AC (ヴィルトーソAC)になるんですね。一方リンバインナーは正直、そこまでブレード面積の広さを感じず、個人的には非常に振り抜きやすいと感じました。張継科 (Zhang Jike)選手や樊振東 (Fan Zhendong)選手は157 × 150 mmのブレード面積である、Viscaria (ビスカリア)や樊振東ALC (Fan Zhendong ALC)を使用しています。ブレード面積が小さいラケットの方が切り返しがしやすくバックハンド主戦の選手の中には好む方も多いのではないかと思います。katsuo000もブレード面積は157 × 150 mmの方がバックハンドはやりやすいと感じています。もちろん、158 × 152 mmの方が遠心力が働く分、Maxの威力は出るイメージですが、コントロールが悪くなると感じます。最近158 × 152 mmが増えてきていますが、あえての158 × 150 mmでバランスをとったブレード面積は、良い選択肢だと思います。ブレード面積が小さい方が好きという方には、オススメですね!逆に、ブレード面積が広い方が好み、というのであれば張本智和インナーフォース系やVirtuoso AC (ヴィルトーソAC)をオススメします。

5.6 mmのブレード厚さはおさまりが良い!

 相当厚くぶつけて初めてカーボンの音が鳴る印象です。厚く当ててカーボンまで到達すると、高い音が鳴るので、おそらくカーボン素材は普通のカーボンだと思いました。アラミドカーボンやALC系であればもう少し柔らかい、または低い音が鳴ると思います。普通のカーボンなので、5.6 mmとかなりブレード厚さは薄いラケットになりますね。そのおかげもあり、かなりおさまりが良いと感じました。飛距離が出にくいです!張本智和インナーフォースALCやReinforce AC (リーンフォースAC)、オフチャロフインナーフォースALC、サイバーシェイプカーボンなどのインナーラケットは、下がった時に飛距離が出にくいということもあるためか、6.0 mm以上のブレード厚さになります。個人的には下がった時には楽ですが、少し弾み過ぎるようにも感じますね。また薄いブレードは回転性能も高くなりやすいです。ここら辺は好みだと思いますが、katsuo000はブレード厚さは薄いのが好みなので、リンバインナーのブレード厚さ5.6 mmはかなり気に入りました。

他ラケットとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量(Max)
 Virtuoso+ > Limba Inner > Virtuoso AC

スピード
 Virtuoso AC > Limba Inner > Virtuoso+

飛距離
 Reinforce AC > Limba Inner > Virtuoso+

Review Triple Double Extra

Explanation

It’s been a long time since the release, but I would like to review VICTAS’s Triple Double Extra. At the time of its release, it became a hot topic that Koki Niwa used it for the back side! Due to the integration of TSP and VICTAS, TSP’s Triple rubber was released again in December 2020 under the VICTAS brand. Butterfly released the super popular Dignics 09C in April 2020, so I think that each company was conscious of releasing adhesive rubber. This VICTAS Triple series is made in China, which is famous for its adhesive rubber. It will be a tension type rubber. Moreover, the sponge is a blue sponge, and it is clearly a rubber that is conscious of the leopard NEO3 blue sponge.

It’s been a long time since the release, but I would like to review VICTAS’s Triple Double Extra. At the time of its release, it became a hot topic that Koki Niwa used it for the back side! Due to the integration of TSP and VICTAS, TSP’s Triple rubber was released again in December 2020 under the VICTAS brand. Butterfly released the super popular Dignics 09C in April 2020, so I think that each company was conscious of releasing adhesive rubber. This VICTAS Triple series is made in China, which is famous for its adhesive rubber. It will be a tension type rubber. Moreover, the sponge is a blue sponge, and it is clearly a rubber that is conscious of the Hurricane NEO3 blue sponge.

It was popular at the time of its release, but Niwa didn’t show much results after changing the equipment, and at the Tokyo Olympics 2020, he returned to V>15 Extra and participated in the war, so the impression that the popularity has declined slightly after that. is. On the other hand, Kobe TC coach Kazuya Yoshida, who participated in the All Japan Championship as a table tennis YouTuber, uses Triple Double Extra on the back side, which is reviewed on this page. It seems that the 2-ton push, which is also mentioned in the technical video, has become even sharper by using the triple-double extra, and the back volley in Chiquita and the rally and the triple-double extra’s features are used to score. It’s explained in game videos.

2-ton push: https://www.youtube.com/watch?v=PJJPQOxcog4

This rubber was well received by the people around me, and some players used it on both sides immediately after its release. It was used because the sheet is soft, so the ball is held well and the Chiquita is stable. I also felt that the rubber is characterized by the softness of the sheet in spite of the hardness of the sponge, and it is a rubber that does not feel that peculiar. I will introduce a review that I bought myself this time and put it on the outer ALC and tried it!

Performance value

Let’s compare the published performance values.

VICTAS’s performance chart was a little confusing, but from the 2022 pamphlet, a chart centered on speed and seat strength (spin) has been published. When creating such a diagram, the rubber in the upper right will be the rubber with the highest performance. In the figure, V>15 Stiff and V>11 Extra look like high performance rubbers. I would like to do an actual trial comparison in the future. Of course, V>20 Double Extra and V>22 Double Extra, which are hot topics in 2022, have high performance values. On the other hand, Triple Double Extra reviewed on this page has a fairly low speed performance due to its strong adhesion, and the sheet is soft, so the spin (sheet strength) performance is not that high. .

It should be noted that Triple Double Extra has the highest arc height of 9.4 among VICTAS rubbers! Since VICTAS rubber has many straight rubbers, triple double extra can be said to be a rubber characterized by the strength of the arc line among them. Next is a comparison of values measured with a hardness tester.

The weight is the same as V>15 Extra, and the hardness is the same as V>15 Extra and Ventus Extra. Comparing sponge hardness in the VICTAS catalog, V>15 Extra has a hardness of 47.5° according to German standards, and Triple Double Extra has a hardness of 57.5°, which is V>15 Extra suggests that the seat is hard, while triple double extra suggests that the seat is soft. Even though the sponge is hard, the triple double extra rubber seems to have the same hardness as high-end rubber.

If you check the difference between the hardness on the seat side and the hardness on the sponge side, you can clearly see that the triple double extra seat is very soft. I think that this difference in hardness between the sheet side and the sponge side plays a role in creating a strong arc line.

Triple Double Extra application and weight

Triple Double Extra
 Tacky rubber
・Sponge Thickness: 2.0/MAX mm
・Sponge stiffness: 57.5°
・Arc height: 9.4
・Speed: 6.2
・Drive accuracy: 7.3
・Sheet strength: 8.0
・Backlash: 5.8
・5,200 yen + tax
・67 g (before cut) → 50 g (after cut)

At 50g, it’s a bit heavy. Recently, heavier rubbers have appeared, so I can’t call it the heaviest, but I think it’s a heavy rubber.

Three features of Triple Double Extra

Easy to handle for strong adhesive rubber made in China!

I felt that the rubber made in China, in short, was much easier to handle than the Hurricane rubber. Instead of trying to drive, I drew an arc even if I hit it, so even if I didn’t intend to hit the drive, I felt like I could draw an arc and enter the opponent’s court. Also, if you spin it as much as you want, it feels like a strong drive rotation like an adhesive rubber, but if you hit it like you hit it, you can hit a drive with speed and weight. Only when trying to make a strong habit, it is necessary to strongly bite into the hard sponge of 57.5 °, and in my case I felt it was a little difficult unless it was fore. Although the sinking and peculiarities of the arc line are superior to the leopard, it is an adhesive rubber that can achieve both rotation amount and speed, and I think it will be popular like the recently popular German-made adhesive tension rubber.

Push is cut well, and chiquita is stable!

It was very good to use it in the back, and it was easy to draw out the high rotation performance of Lin Gaoyuan ALC. I can’t go as far as a cut man, but I think I can dare to hit the opponent’s long serve and aim for a mistake. Also, since the arc is very high, it was very easy to lift the opponent’s serve and backhand drive or chiquita. This ease of use was reminiscent of the Moon Blue Sponge of the Galaxy. Dare to show the hardness comparison with Moon Blue Sponge here.

Moon Blue Sponge has a slightly harder seat, and the sponge is softer. However, I personally felt that both rubbers have similar shot feeling. The feel at impact was quite similar, so if you want a feel at impact, Moon Blue Sponge may be cheaper and better. However, I felt that the speed was higher with Triple Double Extra than with Moon Blue Sponge.

Rubber swinging forward

I think that the adhesive rubber itself is a rubber that comes out good by opening the surface and swinging, but this Triple Double Extra was the same. If you try to hit with just the sheet too much, the sheet will be soft, so it will be difficult to get a good taste. Rather, I think that you can hit a pretty good drive by opening the face and swinging forward, hitting the sponge while hitting it and giving it a lot of rotation. I think that it will be difficult to get the taste of this rubber if you hit it with a sheet. I think the way to bring out the taste of the Triple Double Extra is to drive with the sides open as if you were digging into a hard sponge.

Each technical review

Forehand

Light hit
I didn’t feel any particular discomfort. I think that Omega VII China Ying has more momentum.

Drive balls and rallies
After all, I thought that Omega VII China Ying, which has a harder hardness, would be easier to put out. Also, the sheet was too soft, and when I tried to spin with just a thin sheet, I slipped well. I personally feel it takes some getting used to.

Drive with open face
When I open the arc and hit it, I hit the sponge with all my might, but at this time I felt that the sponge was harder than I imagined. I felt a gap because the seat was soft.

Top spin (loop) drive against back spin
It’s not bad, but the seat is a little soft, so I felt that it was hard to apply a lot of rotation. V>15 Extra may be higher only in the amount of rotation.

Speed drivae against back spin
It was very easy to hit because it was easy to make arcs. Even if the hit point was dropped a little, I felt that I could easily enter the opponent’s court by firmly attracting the ball and hitting it with all my might. This sounds good. It was very good because the speed came out reasonably well.

Curve / shoot drive
I don’t recommend curve drive. I think that the shoot drive is good because it opens the side.

Block
I felt that the seat was more cushioned than I thought, so it didn’t bounce. Because it is an adhesive rubber, it is said that blocking is difficult, but I did not feel that it was easy to do.

Counter drive
I hit with a sheet, so it was difficult.

Stop & push
It stopped well, cut well and was my favorite rubber.

Serve
I can cut it. However, since the seat is soft, it was necessary to make it bite with all one’s might.

バックハンド系

Light hit
It was a rubber that can be used even in the back. The seat was soft, so it was better than I thought.

Drive balls and rallies
Since the seat is soft, it was easy to give a sense of stability anyway. Personally, I felt that I wanted to use it for the backhand. However, in my case, it was difficult to make a habit that I could put out in the foreground because of the lack of impact in the back.

Top spin (loop) drive against back spin
The sheet is soft, so it was easy to just put it in.

Speed drive against back spin
It was easier than I thought. However, if the impact is not strong, it will not be stable.

Block
There were more network mistakes than I expected. I think that it is good to settle down as much as it does not bounce.

Counter drive
It was difficult with my own hands.

Stop & push
Like the fore, it stopped well and cut well.

Chiquita
Easy to do! It was great!

Comparison with other rubbers (personal impressions only)

Max Spin
 Dignics 09C > Triple Double Extra ≧ Rakza Z

Speed
 Rakza Z Extra Hard > Triple Double Extra > Hurricane

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