2023/6/7 雑感 Blade (ラケット)考

Outer (アウター) か Inner (インナー)か

 近年の流行りは明らかにInner (インナー)ですよね。自分自身も安定感、球持ちを考慮するとスピードのOuter Carbon (アウターカーボン)よりもInner Carbon (インナーカーボン)志向になりました。自分なりに感じるInner Carbon (インナーカーボン)ラケットのメリット、デメリットは以下になります。

Inner Carbon (インナーカーボン)のメリット
・要は木材系ラケットとカーボン系ラケットのいいところどり!
・ボールが持てる!もっと具体的に言うと、インパクトが弱くてもボールを持って回転をかけることができる!
・ハードにぶつけた時にカーボンらしい威力を出せる!
・木材系ラケットよりもボールは押されにくい!カーボンが入っている分、手への響きが弱い!
・木材系ラケットのように止めるブロックが出る!相手がラリータイプの時は、下がりっぱなしではなく前にも動かすことが出来る!

Inner Carbon (インナーカーボン)のデメリット
・中陣よりも後ろに下がると、アウターカーボンよりも威力を出しにくい。アウターカーボンと比べるとやはりスピードは劣る。
・木材系ラケットと比較するとやはり弾むので、繊細なプレイは難しい。
・木材系ラケット特有の球のばらつきは小さい。カーボンによってボールが揃いやすい。
・中陣からだとバックハンドのミート打ちにはパワーが必要。
・ボールを持つ分、伸ばすブロックをしないとボールが止まるのでチャンスボールになりやすい。

ラバーの弾みと体幹を使った打ち方をすることでスピードと威力は補えると考えると、Inner Carbon (インナーカーボン)ラケットの方がバランスが取れていると考えて、現在はメインで使用しています。ただし、Inner Carbon (インナーカーボン)の中でも上板が硬めのTornado King Power (トルネードキングパワー)なのでややアウターカーボンよりだとは思いますね。上板が硬いのが好みで、なんだかんだこのラケットをメインに使用していますね。このラケットはいいですよ~!Nittaku (ニッタク)さん、なぜ廃盤にしたの~!?

ブレード面積について

 最近流行りは、Inner Carbon (インナーカーボン)ラケットで、ブレード面積、152 × 158 mmと広くした仕様が流行りですよね。Harimoto Tomokazu Innerforce (張本智和インナーフォース)シリーズはすべて、ブレード面積が広い152 × 158 mmになっています。このブレード面積、巷ではさらなる球持ちと威力が出せるということで非常に好評のようですが、自分はこのブレード面積はかなり苦手だと感じており、トライしましたが現在は諦めました。152 × 158 mmのInner Carbon (インナーカーボン)ラケットとしてkatsuo000が使用したのは、Virtuoso AC (ヴィルトーソAC)Hurricane Long V (キョウヒョウ龍5)になります。何度使っても小回りの悪さが目立って試合では入ると思ったボールが入らなかったり、オーバーミスしたり、思ったより棒球だったり、と使いこなせないなーと感じました。特によくないのがバックハンドで、重さを感じてしまいます。もちろんいいところもあって、ラケット全体が重くなるので、相手のボールに対し押されにくくなってよりブロックが良く泊まるようになった気がしました。一方で自分から打ちに行くと安定しなくてイライラしましたね。ブレード面積150 × 157 mmのメリット・デメリットは次のようになるのではないかと思います。

150 × 157 mmのメリット
・小回りが利く!切り返しや台上などやりやすいし、面が出やすい!
・スイングが振りぬきやすい!特にバックハンド主戦型はやはり150 × 157 mmが好みだと思う!
・ラケットが軽くなりやすい (152 × 158 mmと比較して面積がせまいのでラバーの面積も少なくなる)

150 × 157 mmのデメリット
・152 × 158 mmのラケットよりも響くので、相手のボールの影響を受けやすい。
・ブレード面積が狭い分、152 × 158 mmよりもやや相手のボールに押されやすくてブロックが難しい。
・下がった時、遠心力が弱い分、威力不足を感じやすい。152 × 158 mmの方が遠心力を利用した威力を出しやすい!

 最近は流行りの152 × 158 mm仕様は注目だったのですが、個人的にはダメでしたね。そこで注目していて購入もかなり本格的に考えていた2023年の新商品をいったん取りやめることにしました。
 ・Synteliac VCI (シンテリアックVCI) (andro)
 ・Libra (リブラ) (TIBHAR)
 ・SOTEN (蒼天) (Nittaku)
 (・Hina Hayata H2 (早田ひなH2) (Nittaku) 2023年春発売ではないが。)
この3本はマジでほしいと思っておりました。でも今は自分にはあわないだろうと結論づけてしまっております。でもTornado King Power (トルネードキングパワー)は廃盤で、ガチで試打するときには貼り換えを要し面倒だったりします。上板硬めのInner Carbon (インナーカーボン)ラケットで、ブレード面積は広くないものはないかなーと思っていたら、候補が出てきました。それはYasaka (ヤサカ)さんのMa Lin Carbon (馬林カーボン)とMa Lin Hard Carbon (馬林ハードカーボン)になりますね!まずは一番硬いであろう、Ma Lin Hard Carbon (馬林ハードカーボン)を試してみようと思っています。Tornado King Power (トルネードキングパワー)と比較すると、板厚は0.1 mm厚い5.8 mm、ブレード横幅が1 mm長い151 mmですが、良い感じであれば、そのままMa Lin Hard Carbon (馬林ハードカーボン)をメインにしていこうかなーなんて考えたりしていますね。上板にウエンジ材という高級家具にも使われるかなり硬そうな木材を仕様しているということなので、使いこなせるかどうか、不安な部分もありますが楽しみですねー。ダメならもう少しマイルドになりそうなMa Lin Carbon (馬林カーボン)を試してみようかなーと思ってます。

気になっているラケットたちの仕様比較
 ・Tornado King Power (トルネードキングパワー): 5.7 mm、150 mm × 157 mm、ACカーボン
 ・Ma Lin Hard Carbon (馬林ハードカーボン): 5.8 mm、151 mm × 157 mm、カーボン
 ・Ma Lin Carbon (馬林カーボン): 5.7 mm、151 mm × 157 mm、カーボン
 ・Sweden EK Carbon (スウェーデンEKカーボン): 5.5 mm、151 mm × 157 mm、カーボン

Tornado King Power (トルネードキングパワー)は実はハードだけど、板薄なのでしなるんですよね。このしなりが得手不得手を作るとは思うのですが、個人的には好きです。Ma Lin Hard Carbon (馬林ハードカーボン)を試して硬いなら、続けてMa Lin Carbon (馬林カーボン)を試していこうと思ってます。どれも10,000円以下で購入できるのでなかなかいい候補だなーと感じているところですね。

レビュー Rakza XX (ラクザダブルX)

説明

 卓人に親身なイメージの強いYasaka (ヤサカ)さんから、2023年春、最新ハイエンドラバー、Rakza XX (ラクザXX)が発売となりました!早速試打しましたので、レビューしていきます!Yasaka (ヤサカ)さんといえば、春のMark V (マークファイブ)に、やはりコスパの高いRigan (ライガン)やRakza (ラクザ)シリーズになりますね。katsuo000も評価させていただき、Rakza Z Extra Hard (ラクザZエキストラハード)Rakza Z (ラクザZ)Rakza X (ラクザX)Rakza 7 (ラクザ7)など、レビューページも好評です!また極めて高コスパの中級者向けラバー、Rigan Spin (ライガンスピン)も好評いただいてますし、katsuo000もお気に入りのラバーの一つですね。2023年はButterfly (バタフライ)さんからGlayzer (グレイザー)およびGlayzer 09C (グレイザー09C)が発売となり市場への影響は大きいと思いますが、是非Yasaka (ヤサカ)さんには卓人に寄り添うメーカーとして頑張ってほしいと思ってます。そして、Rakza XX (ラクザXX)についてになります!まずはパンフレットなどからRakza XX (ラクザXX)の説明になります。

シリーズ最高峰の攻撃力
 ラクザXXは従来よりも気泡が大きく変形しやすい新スポンジを採用。これにより従来よりもハードなスポンジでありながらも打球時にはボールをしっかりと食い込ませることが出来るため、安定して高い威力のボールを生み出すことが出来る。このスポンジとテンションを最大限にかけた高いグリップ力を持つトップシートを組み合わせることで強烈なスピンとスピードを兼ね備えた、打ち合いで負けないトップ選手のためのラバーです。

 ヤサカが今回新たに開発したRAKZA XXはハードながらも気泡が大きく変形しやすい新スポンジを採用。この新しいスポンジにより打球時には従来よりもボールが掴みやすくなり、エネルギー伝導性も高くなるためより威力のあるボールを安定して放つことが可能になった。また従来のRAKZAシリーズと同様に天然ゴムを主体とした高いグリップ力を持つトップシートと組み合わせる事により、高い回転力や安定性を保ちながらも驚異的なスピード性能を発揮します。ラクザXXで勝利を掴め!

2023年Yasaka (ヤサカ)パンフレットおよびラバーパッケージより

 近年、andro (アンドロ)さんのEnergy Cell (エナジーセル)搭載のRasanter R53 (ラザンターR53)発売以降、ドイツ製ハイエンドラバーはメイドインジャパン世界標準Tenergy 05 (テナジー05)のスプリングスポンジに酷似する、硬いのに食い込みの良い最先端スポンジが搭載されるようになりました。この最先端スポンジを採用されているとkatsuo000が睨んでいるラバーは
 andro (アンドロ)
 ・Rasanter R53 (ラザンターR53)
 ・Rasanter R48 (ラザンターR48)
 ・Rasanter R45 (ラザンターR45)
 ・Rasanter C53 (ラザンターC53)
 ・Rasanter C48 (ラザンターC48)
 cornilleau (コニヨール)
 ・Target PRO XD-52.5 (ターゲットプロXD-52.5)
 ・Target PRO XD-47.5 (ターゲットプロXD-47.5)
 Donic (ドニック)
 ・Blue Storm PRO (ブルーストームPRO)
 ・Blue Storm PRO AM (ブルーストームPRO AM)
 ・Blue Star A1 (ブルースターA1)
 Joola (ヨーラ)
 ・Dynaryz AGR (ダイナライズAGR)
 ・Dynaryz ACC (ダイナライズACC)
 STIGA (スティガ)
 ・DNA Platinum XH (DNAプラチナXH)
 ・DNA Platinum H (DNAプラチナH)
 ・DNA Platinum M (DNAプラチナM)
 ・DNA Platinum S (DNAプラチナS)
 TIBHAR (ティバー)
 ・Evolution MX-D (エボリューションMX-D)
 ・Evolution EL-D (エボリューションEL-D)
 ・Evolution FX-D (エボリューションFX-D)
 VICTAS (ヴィクタス)
 ・V>20 Double Extra (V>20ダブルエキストラ)
 ・V>22 DOuble Extra (V>22ダブルエキストラ)
といったところになります。おそらくXIOMさんのラバーも適用されているのですが、それ以上にシートや硬度を大きく変更しているようなのでわからないです。本ページに戻って、Yasaka (ヤサカ)さんのRakza XX (ラクザXX)の発売によって各メーカーのハイエンドラバーとして、だいたい出そろった感じではないかと思いますね!あとはもっと軟テンションや中間硬度、廉価版、Nittaku (ニッタク)のFastarc G-1 (ファスタークG-1)に次ぐラバー、などが発売になるかもしれませんが、上述のラバーは価格、打球感は似てきていると思いますし、個人的にはかなり団子な性能になってきていて、想像しやすいと感じています。このドイツ製のスプリングスポンジに酷似したスポンジ技術搭載のラバーの中でも注目は、ドイツ製の特徴のあるシートとの組み合わせですね。Tenergy 05 (テナジー05)のシートはグリップ力の強い太目の粒を組み合わせていて、シートそのものは透明でやや軟らかい印象のあるものを使用しています。極めて酷似していてTenergy 05 (テナジー05)を明らかに意識しているDNA Platinum XH (DNAプラチナXH)とは対照的に、差別化をはかるために、Evolution MX-D (エボリューションMX-D)Rasanter C53 (ラザンターC53)では、シート設計にそれぞれ味を出そうとしていることがうかがえて、特徴的で無二なラバーを実現していました。用具マニアとしては楽しい部分を有したラバーだったと感じます。今回のRakza XX (ラクザXX)でも、Rakza X (ラクザX)の継承しているネーミングで、Rakza X (ラクザX)で採用している硬めのノンスリップシート (NSS)のような硬めのドイツ製シートと類似のものを採用しているのであれば、Evolution MX-D (エボリューションMX-D)のようなラバーに仕上がっているのではないかと期待をして試打に臨みました。練習パートナーにも簡単に試打していただきましたが、やはり値段相応で、Glayzer 09C (グレイザー09C)を抑えて一番好感触と評されたのはRakza XX (ラクザXX)でしたね!

ラクザXXの性能

SpinSpeedControlSponge StiffnessPriceMade in
Rakza XX13+12-9-47 ~ 526,800Germany
Rakza Z Extra Hard14+11-952 ~ 576,000Germany
Rakza Z14+11-947 ~ 526,000Germany
翔龍 (Rising Dragon)13+10+947 ~ 524,500China
輝龍 (Shining Dragon)13+101045 ~ 504,500China
Rakza X13+111045 ~ 506,000Germany
Rakza X Soft1410+10+40 ~ 456,600Germany
Rakza 71411945 ~ 505,500Germany
Rakza 7 Soft14+11-9+37 ~ 425,500Germany
Rakza 913+11+8+40 ~ 455,500Germany
Rigan Spin13-10+11-40 ~ 454,200Germany
Rigan12+10+1140 ~ 454,000Germany

 シリーズ最高のスピード性能になっていますね!特に旧ドイツ製のスピン系テンションラバーであったRakza (ラクザ)シリーズはどちらかというと、マッドな打球感があり、打ち方や力の入れ方の違いで球がばらつきつつも安定感があるラバーシリーズでした。特にマッドな打球感によってボールのスピードは体の使い方から感じるものよりもやや遅い印象は確かにありました。その分、木材系のラケットと組み合わせることで高い安定感とボールのばらつきを感じさせるシリーズでした。最近契約満了となってしまいましたが、神巧也選手がRakza X (ラクザX)Rakza 7 (ラクザ7)を使用して 全国大会上位入賞を果たしていることから高い性能は折り紙付きです。Rakza XX (ラクザXX)Rakza X (ラクザX)の高いスピン性能を継承しつつ安定感のあるスピードが発揮できるようなラバーに仕上がっていそうですね。

硬度計比較

WeightShore aShore aShore cShore cSheet-SpongeSheet Sponge
gSheetSpongeSheetSpnoge(shore a)(shore c)
Rakza XX5131.527.942.340.63.61.8
Dignics 09C5033.431.850.849.11.61.7
Dignics 054834.331.350.048.22.91.8
Tenergy 054732.226.844.643.35.41.3
Rozena4831.429.342.438.85.53.7
Rigan Spin4730.125.142.840.95.01.9
Rakza X5027.824.741.339.33.21.9

 硬度を比較すると、Rakza XX (ラクザXX)は、ちょっと硬めのTenergy 05 (テナジー05)と表現しても良さそうですね。ぶっちゃけ、そう思って使用しても良いくらい高い性能のラバーに仕上がっていました。Tenergy 05 (テナジー05)にこだわるなら、重量ぐらいだと感じるほどですね。

Rakza XXの貼りと重量

 Yasaka (ヤサカ)さんのラケット、Alnade Inner (アルネイドインナー)に貼りました。

Rakza XX (ラクザXX)
・Sponge Thickness:厚、特厚 mm
・Speed: 12-
・Spin: 13+
・Control: 9-
・Sponge硬度:47~52 °
・6,800円 + 税
・51 g (Alnade Inner (アルネイドインナー)に貼って)

 やはりやや重たいですね。シートはRakza X (ラクザX)のような曇り系でした。もちろん値段もシリーズ中最も高いですが、それでもTenergy 05 (テナジー05)と比べると実売で2,000円程度安く、コスパの良さは健在です!

Rakza XXの3つの特徴

Tenergy + Rakza X = Rakza XX !

 中陣からのフォアドライブで感じました、予想通りの弾力と打球感!まさにTenergy 05 (テナジー05)のような打ち心地でした。食い込んでそこからボールが離れた時の回転量の乗り方とボールの伸び方はかなり気持ちが良くてエネルギー効率の高さを感じさせるものでした。そしてややシートが硬い!この硬い感じはRakza X (ラクザX)を彷彿とさせるものでした。硬度計で計測した結果、シート側-スポンジ側硬度差がやや低めの値になったこともうなずけました。このラバーはスプリングスポンジに酷似するドイツ製最先端スポンジと硬めRakza X (ラクザX)採用の曇り系シート (ノンスリップシート NSSに類似のもの)を組み合わせたラバーがRakza XX (ラクザXX)といえるでしょう!ボールはややそろいやすいかもしれませんが、マッド感はなく気持ちよく打球するとボールはしっかりと回転量を得てのびのびとボールが伸びていく、そんなラバーになっていました。強いて言うなら、Tenergy 05 (テナジー05)よりでTenergy 80 (テナジー80)のような弾きやすさも有したマニュアルラバーだと思います。

硬いのに食い込みがいいから抜群の安定感と気持ちのいい打球感!

 Rakza X (ラクザX)にあったマッドな打球感はまったくなく、簡単に食い込むのでボールに安定感を感じました。サーブを出すときにはやや弾みが良すぎてボールが浮きやすいとも感じましたが、それだけイキイキとしたラバーなのだと思います。このラバーであれば、木材系でもあうと思いますが、癖や球質の変化よりも安定感のあるラリー志向で、インナー系カーボンラケットやアウター系カーボンラケットのほうがあうと思います。自分があわせるのであれば、Ma Lin Carbon (馬林カーボン)やMa Lin Hard Carbon (馬林ハードカーボン)、Reinforce AC (リーンフォースAC)などのインナーカーボンラケット、また廃盤になってしまいましたが、Viscaria (ビスカリア)を意識したAlnado (アルネイド)などとあわせることをオススメします。

V>20ダブルエキストラよりも攻撃的でドイツ的!

 説明でも触れましたが、ドイツ製最先端スポンジを搭載しているだろうラバーが現在乱発されていて、値段も様々でどれを選ぶべきか迷う状況だと思います。本記事を書いている現在で最も安く、ドイツ製最先端スポンジ搭載ラバーを買おうと思うとV>20 Double Extra (V>20ダブルエキストラ)が、5,005円の実売価格でした。Rakza XX (ラクザXX)V>20 Double Extra (V>20ダブルエキストラ)に次ぐ5,236円で、日本一売れていたFastarc G-1 (ファスタークG-1)Hammond Z2 (ハモンドZ2)と同じ実売価格でした。V>20 Double Extra (V>20ダブルエキストラ)やNittaku (ニッタク)のスピン系テンションラバーと比較すると、Hammond Z2 (ハモンドZ2)より大人しい分安定感のあるドイツ系のテイストをもったスピン系テンションがRakza XX (ラクザXX)だと感じました。V>20 Double Extra (V>20ダブルエキストラ)は、ここで挙げられたラバーと比較するとかなり大人しいと感じると思います。自分ならバックにV>20 Double Extra (V>20ダブルエキストラ)、フォアにRakza XX (ラクザXX)やHammond Z2 (ハモンドZ2)を選びたいと思いますね。V>20 Double Extra (V>20ダブルエキストラ)では安定はするものの攻撃力を不足すると感じるならば、Rakza XX (ラクザXX)がオススメになりますね!

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打
 特に違和感なかったです。硬さも全然感じませんでした。人によっては、Rakza Z (ラクザZ)Rakza X (ラクザX)などよりも軟らかさを感じるかもしれません。

ロングボールやラリーでのドライブ
 やはり中陣からのボールは心地よい食い込みを感じますね。しっかりと食い込んでから飛び出るので、しっかりとボールを掴んで回転を掛けてから飛ばしている感じがあります。ドライブの伸びも、食い込ませば食い込ませるほど、伸びているように感じました。Dignics 05 (ディグニクス05)Dignics 09C (ディグニクス09C)のような上に伸びるような癖球はわかりませんでしたが、十分ドライブの伸びを感じられると思います! 

対下回転に対するループドライブ
 いいですね、シートだけに食い込ませるようにドライブするとエグイ回転量が得られます。Tenergy 05 (テナジー05)を彷彿とさせるようなドライブが打てると思います。硬度的にはTenergy 05 Hard (テナジー05ハード)とも比較をしたくなりますよね。katsuo000のイメージではドライブの回転に特化したいのであればTenergy 05 Hard (テナジー05ハード)が一番良いですが、その分、インパクトも求められるイメージです。一方扱いやすさと安定感を求めるのであれば、V>20 Double Extra (V>20ダブルエキストラ)がずば抜けていて扱いやすく、バックでもループドライブがしやすいと思います。ループドライブはセンスと腕が求められますが、その分キレのある回転量が得やすいのが、Rakza XX (ラクザXX)になると思います。というのも、シートがやや硬いので、あまりスイングが手だけで遅いと、球離れが早い分、回転がかからず、早くスイングするとゆっくりで浅いループドライブが難しくなるためですね。このあたりは近年のディグニクスシリーズを使いこなすうえで、一つのポイントにもなるところだと思います。自分のループドライブの打ち方にあったものを使うことをオススメします。

対下回転に対するスピードドライブ
 食い込みがいいので、Rakza X (ラクザX)よりも打ちやすいと思います!面を開いたほうがより食い込みので、自分は打ちやすいと感じました。

ブロック
 個人的にブロックはやりやすかったです。V>20 Double Extra (V>20ダブルエキストラ)もどちらかというと、ブロックがやりやすいラバーでした。ドイツ製最先端スポンジ搭載のラバーは、Tenergy 05 (テナジー05)よりも相手の回転の影響を受けにくいため、全体的にブロックはやりやすいと思います。この辺りからも、ラリーが増えてきている近年の卓球ではTenergy 05 (テナジー05)よりも、ドイツ製最先端スポンジ搭載のV>20 Double Extra (V>20ダブルエキストラ)Rakza XX (ラクザXX)の方がオススメしやすいと思います。

カウンタードライブ
 カウンタードライブもブロック同様にやりやすかったです。V>20 Double Extra (V>20ダブルエキストラ)もやりやすかったですが、Rakza XX (ラクザXX)もやりやすくてよかったですね。

ストップ
 シートがしっかりグリップするのでやりやすかったです。

ツッツキ
 切れていい感じでした。硬度以上に食い込みがいいので、短くとめるよりも飛び出しが良いと感じました。Yasaka (ヤサカ)ラバーですので、重めのRakza XX (ラクザXX)をはればより止めやすいと思います。

フォアサーブ
 印象として、硬度以上に弾むイメージでしたので、薄めにあてるイメージのほうが切りやすいと思います。

バックハンド系

軽打
 バックでも打感がいいですね!

ロングボールやラリーでのドライブ
 下がってもボールをグリップしてくれるので、ドライブをかけやすかったです。Rakza X (ラクザX)では、硬いのでグリップできるように少し横をとらえるようにしたりインパクトを強くする必要がありますが、Rakza XX (ラクザXX)は食い込みがあるので、ゆっくりあわせるように打球しても回転をかけやすかったですね。

対下回転に対するループドライブ
 ループドライブは安定していました。Dignics 05 (ディグニクス05)は食い込ませると飛距離が出やすいので球を持つ感覚も重要なのですが、Rakza XX (ラクザXX)はそこまで気にしなくても安定してドライブができました。回転量は並みだと思います。

対下回転に対するスピードドライブ
 身体の回旋を利用するイメージで打つことで安定したスピードドライブがやりやすかったです。 

カーブ/シュートドライブ
 食い込ませるほど曲がるイメージです。

ブロック
 フォア同様にやりやすかったです。

ストップ
 Rakza X (ラクザX)と同類のシートで、しっかりグリップするので、非常にやりやすかったです。

ツッツキ
 弾むので少しプッシュ気味のツッツキもやりやすかったです。

チキータ
 チキータはとてもやりやすかたですね。食い込みが良いからだと思います。 

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Tenergy 05 Hard (テナジー05ハード)Rakza XXV>20 Double Extra (V>20ダブルエキストラ)

スピード
 Hammond Z2 (ハモンドZ2)Rakza XXV>20 Double Extra (V>20ダブルエキストラ)

レビュー Hurricane Pro III Turbo Blue (キョウヒョウプロ3ターボブルー)

 Hurricane Pro III Turbo Blue (キョウヒョウプロ3ターボブルー) (Nittaku)のレビューになります。近年の粘着ラバーのブームの中で、中国製の粘着シートと日本製のハードスポンジを組み合わせたキョウヒョウになります。Nittaku製のキョウヒョウは、中国製シート+日本製スポンジのタイプをラインナップしていて、Nittaku製キョウヒョウは基本的には、中国製シート+日本製スポンジで構成されているイメージです。もちろん、katsuo000は後加工やブースター、有機溶剤を使わない貼り付けでのレビューになりますので、よろしくお願い申し上げます。

説明

 中国卓球を語る上で今や避けては通れない粘着ラバーの代表的な存在、それがHurricane (キョウヒョウ)になります。今回はニッタク製のHurricane (キョウヒョウ)シリーズである、Hurricane Pro (キョウヒョウプロ)シリーズの1枚、最硬硬度のスポンジとあわせた、Hurricane Pro III Turbo Blue (キョウヒョウプロ3ターボブルー)をレビューします。それでは、まずNittakuさんのカタログの説明、およびホームページの説明を引用させていただきます。

パワー系スイングのターボブルー!

 スイングの速さで勝負するプロ仕様!破壊力のあるプレーをするならコレ!キョウヒョウプロ3のトップシートにスピード性能を向上させるアクティブチャージ (AC)を内蔵した日本製高弾性スポンジを搭載。

Nittaku カタログより

平野早矢香さん (ニッタクボール・用具アドバイザー) コメント

 バチンって当たるか、キュってループをかけるか。面の出し方・当て方・つかむ技術を磨いて使いこなす、上級者向けラバーです。使いこなす事ができればとにかく威力が出ます!ボールを受けた側も押される感覚があります。そして、相手が取りにくいと感じる変化のある球質が出せるラバーなので、試合展開を優位に運べると思います。パワー系スイングの男子や上級の女子に使ってもらいたい、破壊力のあるプレーで勝負してください!

時吉佑一選手 / コーチ (吉村真晴選手のコーチとして世界卓球2023などに帯同)コメント
 待望のブルースポンジです!私はずっとキョウヒョウを使っていますが、このブルースポンジはかなり威力のあるボールが出せます!キョウヒョウを使いこなすプレーヤーが求める条件は「回転をかけたときに飛ぶ」という部分にあります。それがターボブルーでは十分に発揮されるので、まさに待望のキョウヒョウラバーという感じてですね。使いこなしているプレーヤー全体に言えるのは、しっかりと回転を掛けて飛ばすためのパワーを要するということです。相手コートにバウンドした後、ボールが伸びるような軌道を描けるのも、このブルースポンジの特徴なので、私はとても気に入っています。キョウヒョウユーザーだけでなく、パワー系スイングを得意とする上級者にもオススメです。

新井卓将コーチコメント

 カットマンにもおすすめです!ツッツキがめちゃくちゃやりやすくて、カットもかなり切れますよ!相手のボールの威力を吸収してくれるような感じで、ゆったりとしたカットができます。反撃時もミート打ちやドライブで威力を発揮しますし、特に低い打点でのカーブロングが抜群に安定して、とにかくスゴイと感じました。カットのしやすさ切りやすさ、高い打点でのスマッシュ、ドライブの威力と安定感、低い打点でのカーブロング、連続攻撃をされないためのしのぎのブロックなど、ブルースポンジはかなり高いレベルでそれらの要求を満たしてくれるラバーです。攻撃型プレーヤーだけでなく、高いレベルで勝負するカットマンにもおすすめです。

Nittakuのホームページより

ハードなブルースポンジ

『ターボオレンジ』よりも5度硬い日本製スポンジを搭載し、ハードヒッターのみが使うことが許された仕様になっている。ラバーの色は黒のみなので選ぶ時は注意しよう。
翔龍と比較した性能
スピード: -2 (遅い)
強ドライブのスピン: -1 (少ない)
ループドライブのスピン: +1 (多い)
カウンタードライブ: +3 (入る)
ツッツキ&ストップの質: +1 (高い)

コントロール (扱いやすさ): -3 (難しい)

球の重み: -2 (軽い)

 かなり硬いラバーですが、ある程度飛ぶので好印象でした。気をつけないといけないのは、他のラバーに比べてもビックリするくらい重いこと。ラケットがズシッときます。よほどパワーに自信のある選手か、ラケットを軽くして全体重量を抑えないと振り切ることは難しいと思います。私もスイングスピードが落ちてしまい、良いボールになりにくかった。カウンターはかなり質の高いボールが打てました。相手の回転を利用するプレーはすごくやりやすい。逆に自分のボールにして打つのは大変です。少しでも逆を突かれてしまった時は対応できない難しさがありました。

岩崎栄光選手/コーチの試打企画 (卓球王国)より

 パワーヒッター御用達であることが伝わる説明になりますね。自分自身は、ハードなラバーをフォアに使うことが好きなので、Hurriane Pro III Turbo Blue (キョウヒョウプロ3ターボブルー)のようなラバーは好みですね。初めて使ったころは、軽いラバーを使用していたので、硬すぎて使いこなせる感じではありませんでした。改めて使いこなせるのか、どのようなラバーなのかレビューしていきたいと思います。

Nittaku製Hurricane (キョウヒョウ)

 中国トップ選手はDouble Happiness Shanghai (紅双喜、DHS)製を使用していますが、日本ではNittaku (ニッタク)が総代理店でありキョウヒョウという名前のラバーを販売しています。同じ名前ですが、スポンジが日本製であるため、基本的にはDHS製キョウヒョウとは別物だと考えてください。唯一キョウヒョウ3国狂ブルー (Hurricane III National Rubber Blue Sponge)は、DHS製のいわゆる中国トップ選手も使用するラバーと同じ品質のラバーになりますね。Nittaku製のキョウヒョウは中国製の粘着シートに日本製のスポンジを組み合わせたものが主流で、扱いやすい分やや回転量や癖球が出にくいラバーとなっています。初中級者で導入として使用するのは非常にオススメのラバーになるでしょう。

 2023年時点でNittaku製キョウヒョウは、以下のラインナップとなっていました。
・Nittaku Hurricane II(ニッタク キョウヒョウ2)
・Nittaku Hurricane III(ニッタク キョウヒョウ3)
・Hurricane Pro II(キョウヒョウプロ2)
・Hurricane Pro III(キョウヒョウプロ3)
・Hurricane NEO III(キョウヒョネオ3)
・Hurricane Pro III Turbo Orange(キョウヒョウプロ3ターボオレンジ)
・Hurricane Pro III Turbo Blue(キョウヒョウプロ3ターボブルー)

・Hurricane III National Rubber Blue Sponge(キョウヒョウ3国狂ブルー)
 計8種類ですね。

 Nittaku製のキョウヒョウは、スポンジ厚さとシートの色(赤・黒)を選ぶことになりますが、本ページでレビューするHurricane Pro III Turbo Blue (キョウヒョウプロ3ターボブルー)Hurricane III National Rubber Blue Sponge (キョウヒョウ3国狂ブルー)はシートの色は黒のみになります。シートがすけてしまいスポンジの青色が透けてしまうため黒シートのみになるというものですね。Hurricane III National Rubber Blue Sponge(キョウヒョウ3国狂ブルー)を除いてNittaku製のキョウヒョウは、中国製のシートに日本製のスポンジをあわせているので、比較的弾ませやすい傾向があります。自分がもし、Nittaku製キョウヒョウの中からラバーを選ぶとしたら硬くて粘着力も強いプロを冠するシリーズ、とりわけ本ページでレビューしているHurricane Pro III Turbo Blue(キョウヒョウプロ3ターボブルー)を選ぶと思います。このラバーは、硬いもののスポンジのおかげで結構弾むラバーになっている印象ですね。その分、DHS製のキョウヒョウと比べると癖球も出にくい印象です。続いて、Nittaku公表の回転性能、スピード性能になります。

SpinSpeedSponge
Stiffness
Hurricane III National Rubber Blue Sponge
キョウヒョウIII国狂ブルー
15.0014.7542.5
Hurricane Pro III Turbo Blue
キョウヒョウプロIIIターボブルー
15.0014.7550.0
Hurricane Pro III Turbo Orange
キョウヒョウプロIIIターボオレンジ
15.0014.7545.0
Hurricane Pro III
キュウヒョウプロIII
15.0010.2542.5
Hurricane Pro II
キョウヒョウプロII
15.5010.0042.5
Hurricane NEO III
キョウヒョウNEO III
15.0011.2542.5
Nittaku Hurricane III
ニッタクキョウヒョウIII
14.5010.2537.5
Nittaku Hurricane II
ニッタクキョウヒョウII
15.009.7537.5

↓Hurricane Pro III Turbo(キョウヒョウ プロ3ターボ)シリーズ(Hurricane Pro III Turbo Blue (キョウヒョウプロ3ターボブルー)とHurricane Pro III Turbo Orange(キョウヒョウプロ3ターボオレンジ))は同じスピードとスピン性能になります。

硬度計比較

Weight Shore a
(sheet)
Shore a
(sponge)
Shore c
(sheet)
Shore c
(sponge)
sheet-sponge
(shore a)
sheet sponge
(shore c)
Hurricane Pro III Turbo Blue
(キョウヒョウプロ3ターボブルー)
5836.841.453.157.6-4.67-4.50
Hurricane NEO III
National Rubber
Blue Sponge
(国チーム用
キョウヒョウ3
ブルースポンジ
国狂3
ブルースポンジ)
4836.938.251.152.1-1.25-1.00
Hurricane Pro III Turbo Orange
(キョウヒョウプロ3ターボオレンジ)
5533.137.951.353.2-4.83-1.92
Dignics 09C5033.431.850.849.11.581.67
Omega VII China Ying
オメガVIIチャイナ影
5734.332.650.550.31.670.17

 表からわかるように、キョウヒョウはシートよりもスポンジの方が硬いラバーになっています。またこのスポンジが硬くてシートが柔らかい、という特徴は一つのキョウヒョウシリーズの特徴といえるでしょう。このようにシートの方が柔らかいラバーを硬度表から探すと、中国製粘着ラバーをのぞくと、Rakza Z Extra Hard (ラクザZエキストラハード)Rakza Z (ラクザZ)Golden Tango (ゴールデンタンゴ)、Hybrid K1J (ハイブリッドK1J)、Vega DEF (ヴェガDEF)、などが挙げられます。挙げられたラバーで硬いラバーは、やはり癖球が出やすいラバーのイメージがありますね。かなりシート側が柔らかくて、非常に球持ちを感じやすいラバーになっています。球持ちという点では非常に球を持つと感じやすいラバーがキョウヒョウシリーズであることは確かだと思います。

ターボブルーの貼りと重量

 やはりキョウヒョウはアウターカーボンに貼らないと、ということで、今回は廃盤になってしまったZhang Jike ALC (張継科ALC)に貼りました。Fine Zip (ファインジップ)を使うか迷いましたが、今回は試打ということで、トロサラ系のFree Chack II (フリーチャック2)で貼りました。

Hurricane Pro III Turbo Blue (キョウヒョウプロ3ターボブルー)
・Sponge Thickness:中 / 厚 / 特厚 mm
・Sponge硬度:50.0°
・92 g(切断前) → 58 g (Fine ZipでZhang Jike ALC (張継科ALC)に貼って)

 さすがに重たいですね。普段からOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)を使っているので違和感はありませんでしたが、この重量が良いと感じるかは人によると思います。

キョウヒョウプロIIIターボブルーの3つの特徴

キョウヒョウの中ではかなり弾む!でもやはりキョウヒョウ!

 キョウヒョウの中ではかなり弾みますね。この打球感は、DHS製のキョウヒョウNEOシリーズ並みかそれ以上の弾みだと感じました。ただし、DHS製のキョウヒョウNEOはもっと軽くてスポンジもしなやかさがを感じますが、ターボブルーは、スポンジがコチコチの鉄板のようなラバーでした。硬くてしなやかさががないので、どうしてもスピン系テンションラバーのようにくいこませても、弾いたドライブになりやすく、勝手にスピードが出てしまいやすいと感じるラバーでした。この感覚は、Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)にも感じさせられる部分がありますが、Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)と比べると弾みは弱いため、自分好みかもしれません。ただし、アウターALCのZhang Jike ALC (張継科ALC)にあわせてもボールのスピードが遅いと感じるラバーでした。特にキョウヒョウの特徴である2速の伸びを求めた場合、かなり打ち方を意識しないと棒球になりやすいイメージもありました。岩崎栄光選手/コーチの試打でもあるように弾む分、癖を出せる打ち方を意識しないと味が出せないラバーであるともいえるでしょう。Nittaku製のキョウヒョウシリーズの中では最も新しいラバーだけあって、飛ばしやすいと感じる点は、ありと感じさせるラバーだと感じました。ただスピード性能を意識すると、アウターカーボンか、インナーカーボンでも硬めで威力の出しやすいラケットとあわせる必要があると思います。

めちゃめちゃ重い!Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)よりもマッドで重さを感じる!

 Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)は癖や回転量も得られるラバーではありますが、前陣から中陣位からでもスピードが遅いと感じにくいくらいスピードを出しやすいラバーでもありますが、このターボブルーは、打感がマッドで、中陣のスピードドライブでノータッチはやや難しいかもしれないと感じました。この感覚はキョウヒョウらしいなーとも感じますし、キョウヒョウといえば、この弾まない性能ですので、当然といえば当然かもしれません。トップ選手でこのラバーを使用して勝つ選手が出てくると人気も出ると思いますが、本場のHurricane III National Rubber Blue Sponge(キョウヒョウ3国狂ブルー)も発売されてしまうと、DHS製を使うだろうと思いますね。

Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)よりもループドライブの質は高い!

 ループドライブの質を比較したとき、勝手に弾みやすいOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)と比較すると、ターボブルーの方が質の高いループドライブがしやすいといえるでしょう。プラボールになって、抗菌仕様も増え、回転や癖で点数をとりにくくなりましたので、正直ループドライブの質は高いものの慣れられるとOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)よりもターボブルーの方がスピードドライブが打ちにくい分、選択肢がせばまるようにも思いました。この辺りは好みにもよると思いますね。キョウヒョウの、相手のコートについてから低く前に伸びるドライブを目指すのであればOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)よりも断然ターボブルーの方が良いですが、ボールの伸びがあってもうまい選手は上手に返球しますし、スピードが遅いことを活かせるかどうかがポイントだと思いますね。

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打
 思ったよりも弾みます。弾きやすくラケットを厚ラケにすれば下回転のミートもしやすいかもしれません。

ロングボールやラリーでのドライブ
 くいこまないので、手で打球してはだめですね。しっかり体幹を使って打ちましょう。そうすることでいいボールが打てると思います。また中国選手のように面を開いた方がボールの伸びも得られると思います。

面を開いたドライブ
 この打ち方ができないと、キョウヒョウは使いきれないです。巻き込んでしまうと味が出ないので、しっかり面を開き、気持ちシュート回転をかけるようにドライブをするのがコツだと思います。ただこのラバーはかなり弾むので回転をしっかりかけれるようにインパクトを強く、かつしっかり球を持つイメージでドライブするといいと思います。

対下回転に対するループドライブ
 非常に質の高いループドライブがしやすいです。ただし、弾みもあるので、高くなると撃ち込まれると思います。上手に浅く低く薄くとらえるといいと思います。

対下回転に対するスピードドライブ
 アウターカーボンでようやく使えそうなスピードが出ました。でも結構弾いているのと、回転を掛けにくいとも感じました。自分レベルでは、インナーの方が回転をかけやすくて扱いやすいかもしれませんね。

ブロック
 やりにくさはなかったです。

ストップ

ツッツキ

フォアサーブ
 少したたきつけるように切ると切りやすいと思います。やはり弾みますね。

バックハンド系

軽打

ロングボールやラリーでのドライブ

対下回転に対するループドライブ

対下回転に対するスピードドライブ

ブロック

ストップ

ツッツキ

チキータ
 

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 キョウヒョウ3国狂ブルー ≧ キョウヒョウProIII ターボブルー オメガVIIチャイナ影

スピード
 オメガVIIチャイナ影キョウヒョウProIII ターボブルー 普狂NEO3

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レビュー Glayzer 09C (グレイザー09C)

説明

 今年のバタフライさんの大本命商品、Glayzer 09C (グレイザー09C)をレビューします。Rozena (ロゼナ)が発売後、常に売れ筋ラバー上位にくい込んでいるように、Glayzer (グレイザー)およびGlayzer 09C (グレイザー09C)も上位にくい込んでくることが大いに予想されますね。もう、小-中学生でも手に入るようなラバーといえると思いますので、このラバーで幅広い層の選手が卓球するようになったとしてもおかしくないと思います。他メーカーは戦々恐々としているのかもしれませんね。

『ディグニクス』の魅力をそのままに。そして、その魅力を
より多くのプレーヤーに体験してもらえるように。

その性能で、可能性を引き出せ
 スプリングスポンジXを搭載。ディグニクスシリーズの技術を用いて開発したシートを採用。そして、手に入れやすい価格設定。目指すプレーに応じて選べる2種類のラインナップ。
 あなたの可能性を引き出せる性能に、今、手は届く。さぁ、その手応えを、実感しよう。

粘着力と弾みを両立するハイパフォーマンスラバー
 グレーの「スプリングスポンジX」を採用した『グレイザー09C』。高いハイテンション効果を持つ粘着性シートと、スポンジ硬度42に設計された「スプリングスポンジX」の組合せが、回転量の豊富な威力ある打球と台上技術のやりやすさを高いレベルで両立しつつ、安定した弧線を描いた打球を可能にします。粘着性ハイテンションラバー特有の回転重視のドライブや鋭い前陣カウンターが打てる喜びを、より幅広いレベルの選手に提供します。

ディグニクスシリーズよりも軟らかいスプリングスポンジXを採用し、使いやすさが向上
 グレイザーシリーズに採用した「スプリング スポンジX」は、ディグニクス シリーズで採用したスポンジをベースに開発したものです。『グレイザー09C』は42°に設定。『グレイザー09C』と『ディグニクス09C』をそれぞれ比較すると、2度軟らかくなっています。

ディグニクス09Cと同じ技術を用いて開発したシート
 高いテンションをかけるとシートの粘着力が低下しやすく、粘着性ラバーの特性が発揮されにくい傾向にあります。この難題をバタフライ独自の配合技術で解決しました。高いテンション効果と粘着性ラバーの特長を両立したシートが『グレイザー09C』の重要な要素となっています。

“粘着性らしさ”をもたらすツブ形状
 厚めのベースと、細めで低いツブが特徴である開発コードNo.209の形状を採用。強い回転をかけつつも、相手のネット際に短くコントロールするストップなど、粘着性ラバーの特性を生かしたプレーを引き出します。

https://www.butterfly.co.jp/catalog/ または https://www.butterfly.co.jp/product/glayzer/

 ということで、Glayzer 09C (グレイザー09C)の魅力は、特設サイトを読めば非常にわかりやすいのではないかと思います。バタフライさんは看板ラバーや看板製品については、特設サイトを作成してくれますので、情報も得やすいと思いますね。続いて、硬度計比較、重量比較へ移ります。

硬度計比較

Weightshore ashore ashore cshore cshore ashore c
gsheet sidesponge sheetsponge sidesheet-spongesheet-sponge
Dignics 09C5033.431.850.849.11.581.67
Dignics 054834.331.350.048.22.921.83
Tenergy 054732.226.844.643.35.421.25
Glayzer 09C4826.323.340.736.73.084.00
Rozena4831.425.942.438.85.503.67

 Glayzer 09C (グレイザー09C)を確認すると、なんとRozena (ロゼナ)よりも軟らかい結果となりました汗。どれも室温で測定していますので季節の影響を受けているのかもしれないですね。一方でshore aのsheet-spongeの値はRozena (ロゼナ)よりも低い結果となっており、Rozena (ロゼナ)よりもくい込ませにくいことが予想されますね。また特筆したい点として、Dignics 09C (ディグニクス09C)と比較すると48 gということで粘着テンションラバーとしてかなり軽いラバーといえるでしょう。またDignics 09C (ディグニクス09C)は扱いやすいラバーでしたが、50 gと重たいラバーでもありましたので、Glayzer 09C (グレイザー09C)は高い回転性能を有しながら、48 gと軽くて扱いやすいラバーとなっていることが予想できますね。

Glayzer 09Cの貼りと重量

 Glayzer 09C (グレイザー09C)が粘着テンションということで、Zhang Jike ALC (張継科ALC)に貼りました。

Glayzer 09C (グレイザー09C)
・Sponge Thickness:厚 (1.9)、特厚 (2.1) mm
・Sponge硬度:42°
・Spin:87
・Speed:75
・弧線:95
・5,500円 + 税
・48 g (Zhang Jike ALC (張継科ALC)に貼って)

 粘着はあるもののDignics 09C (ディグニクス09C)の微々粘着同様、Glayzer 09C (グレイザー09C)も微々粘着ラバーでした。バタフライ品質は高いことで有名ですよね。高いスピン性能と弧線の高さを有していながら48 gと相当軽いことが今回わかりました。この軽さは他社メーカーにとっては脅威になるのではないかと想像します。

グレイザー09Cの3つの特徴

良い意味でDignics 09C (ディグニクス09C)の廉価版!バックに最適!

 重量を計測した段階で感じましたが、良い意味でDignics 09C (ディグニクス09C)の廉価版というのがフレーズとして浮かびました。Dignics 09C (ディグニクス09C)はテンションと粘着のいいところどりをしたラバーで、悪く言うと中途半端らしさもあるラバーでもあります。フォアで使ったときに回転量でいやらしさを与えられるといいですが、Hurricane (キョウヒョウ)シリーズのラバーのように癖があるわけでもなく、むしろバタフライ品質で、打ち方によっては球がそろいやすいという点もあります。粘着とテンションの良さをバックに求めようとと思ってもDignics 09C (ディグニクス09C)は重量が50 gで打球感もややマッド、契約選手の中には吉村真晴選手や篠塚大登選手、及川瑞基選手のようにバック側に使用する選手も増えていますが、やはり一般層でこれをバックハンドに使うのはかなり難しいラバーになると思います。ならば、やはりGlayzer 09C (グレイザー09C)が良いといえるでしょう。打球感はDignics 09C (ディグニクス09C)よりも軽快で、バックハンドにちょうど良いラバーに仕上がっていると思いました。またDignics 09C (ディグニクス09C)をバックハンドで使用して最大限ラバーのポテンシャルを引き出せるほどハードにドライブなどが打てるか、というと相当難しいイメージですね。

回転量は十分!ただしDignics 09C (ディグニクス09C)より弱いか

 回転量は予想通り高いものでした!ただし、イメージとして回転のキレ、最大値はDignics 05 (ディグニクス05)Dignics 09C (ディグニクス09C)の方が重いと感じました。その分、Glayzer 09C (グレイザー09C)の方が回転をかけやすく、扱いやすく、自分のイメージ通りに回転をかけやすいと感じました。逆にいえば、Dignics 05 (ディグニクス05)Dignics 09C (ディグニクス09C)では、扱いが難しかったり、イメージした回転量と異なることがあると感じますね。これはおそらく、自分の力量もあると思いますが、やはりDignics 05 (ディグニクス05)Dignics 09C (ディグニクス09C)の方がハードなラバーであるためにコントロールが難しいということだと思います。

Rozena (ロゼナ)よりもカウンタードライブがやりやすい!

 感覚的な話かもしれませんが、廉価版ラバーの中でカウンタードライブが最もやりやすいと感じました。弧線がめちゃめちゃ強いのですが、この弧線の強さはディグニクスシリーズにもあったので、ディグニクスシリーズのようにスイングすれば入るというイメージですね。Dignics 09C (ディグニクス09C)も弧線が強すぎてオーバーミスしそうになるラバーで、同じようにGlayzer 09C (グレイザー09C)も非常に弧線が強くオーバーミスしそうになるようなラバーでした。つまり打点を落とすことができ、より前方向へスイングできるラバーだといえるでしょう。この弧線の強さがディグニクスシリーズやGlyazer 09C (グレイザー09C)の特徴ともいえるでしょう。

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打

ロングボールやラリーでのドライブ
 ラバーで回転をかけて、アウターのラケットで飛ばすイメージですね。木材系やインナーでは少々スピードを出すことは難しいなーと思いました。特に中陣で打ち合いではそれが顕著だと思います。

面を開いたドライブ
 打ちやすいですね。粘着ラバーらしいと思いました。

対下回転に対するループドライブ
 高い回転量を感じした。 

対下回転に対するスピードドライブ
 ぶつけるように打つことで結構簡単にスピードドライブが打てました。ぶつけても弧線を描くんですよね。しっかりボールが沈むので素晴らしいです。

カーブ/シュートドライブ
 

ブロック
 ボールをもちやすいので非常に安定すると思います。一方で、やや相手の回転の影響も受けやすいと感じました。

カウンタードライブ
 はじめはオーバーミスが頻発するかもしれません。なれると前にスイングできていボールが走ると思います。 

ストップ
 止まりますね。 

ツッツキ
 切りやすいです。ただ、ディグニクスシリーズ全般、はじきやすいので薄くとらえる感覚が必要だと思います。 

フォアフリック

フォアサーブ
 十分切れます。 

バックハンド系

軽打
 バックで使った印象として、マッド感がないです。これはいい!アウターカーボンを使うならバックはこのGlayzer 09C (グレイザー09C)を使いたいですね! 

ロングボールやラリーでのドライブ
 中陣からのボールも非常にいいです。アウターカーボンなのでスピードが出しやすいですね。 

対下回転に対するループドライブ
 ループドライブもやりやすいですが、やや軽い気がしました。 

対下回転に対するスピードドライブ 

カーブ/シュートドライブ

ブロック
 違和感なくブロックできました。このあたりは粘着らしさを感じませんでした。 

カウンタードライブ

ストップ
 よくとまりました。

ツッツキ
 きれますね。好みの切れ方です。

チキータ
 やりやすかったです。ほぼ前にスイングして入るイメージです。

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Dignics 09C (ディグニクス09C)Glayzer 09C (グレイザー09C) > Rozena (ロゼナ)

スピード
 Dignics 05 (ディグニクス05)Glayzer 09C (グレイザー09C) > Hurricane NEO 3

https://amzn.to/43hur96

2023年 STIGA卓球用具カタログ

ラケットのSTIGA!

 STIGAといえば、やはりラケットですね!高級木材ラケットを多く扱う老舗のイメージが強いSTIGAですが、良い意味で新たな挑戦、Cyber Shape (サイバーシェイプ)シリーズを発売し、その今までの型にはまらない形状に賛否がありつつも受け入れられている状況です。

STIGAさんの電子カタログ: スティガ製品カタログ – STIGA Japan (stigasports.jp)

2023年の新商品!

Cyber Shape Wood (サイパーシェイプウッド)

 サイバーシェイプカーボンの木材ラケットバージョンですね。板厚は6.0 mmと5枚合板ラケットでは薄い方だといえると思いますが、その分ブレード面積は大きいため、張本シリーズのような方向性のラケットではないかと想像します。このラケット形状は会場でも目立つので、今後増えていくとかなり良い宣伝になると思いますね。

Cyber Shape Carbon CWT (サイパーシェイプカーボンCWT)

 サイバーシェイプカーボンと基本は同じで、グリップの部分で、重量調整が可能になったモデルですね。やや高いですがこれから買うならこれですね!

Cyber Shape Wood CWT (サイパーシェイプウッドCWT)

 サイバーシェイプカーボンの木材ラケットバージョンの重量調整バージョンになります。こういった選手それぞれで調整できる部分があると愛着がわきますので、長く使うことがわかっているのであれば、アリだと思います!

2023年 TIBHAR卓球用具カタログ

存在感がマシマシのブランド、TIBHAR!

 松平健太選手の電撃移籍により、存在感がマシマシのブランドがTIBHARですね。松平健太選手、田添響選手、神巧也選手、と有名選手と契約していますね。また海外では、スロベニアのDarko Jorgic (ダルコ・ヨルジッチ)選手、フランスのAlexis Lebrun (アレクシス・ルブラン)選手とFelix Lebrun (フェリックス・ルブラン)選手 (ルブラン兄弟)と有名選手と契約していますね。2023年もその存在感は全開のようですね。注目はラバーに加え、新商品のラケットになりますね!

TIBHARさんの電子カタログ: TIBHAR CATALOG 2023 (sanei-net.co.jp)

2023年の新商品!

MK Carbon (MKカーボン)

 松平健太選手と共同開発した新ブレードが登場。一般的なカーボンよりも厚くて柔らかい設計のクリプトカーボンは、威力を持ちながらも安定感が抜群。特にブロックとカウンター精度が高く、「打たれた時に強い」ラケットになっている。松平健太選手の感覚を繊細に伝え、彼のブロッキングゲームを支える。だそうです。アウターカーボンで、板厚は5.8 mmと標準的ですね。クリプトカーボンはALCと比較するともっと球持ちを感じやすいラケットのようで、ALCでも十分球持ちを感じやすい素材でしたがさらに感じやすいということで、性能の高い素材のようです。その分気になるのは球質がどのようになるのかが気になるところですね。

MK 7 (MKセブン)

 安定重視の7枚合板ということです。板厚7 mmということで、最近の7枚合板の中では厚めですね。

Libra (リブラ)

異次元の攻守のバランス / インナーハイブリッドZACという新提案
 ハイブリッドZCとハイブリッドACをかけ合わせたような性能を持つ新素材「ハイブリッドZAC」をインナーに搭載。リブラ (てんびん座)の名にふさわしく、攻守のバランスの良さが際立ち、柔らかくて芯のある打球感が特徴だ。打球のコントロールが容易で、回転をかけた時には深いアーチを描いて台に収まってくれる。だそうです。個人的には、上板にリンバなのか、それともコトなのか、どっちを使っているのか気になっているラケットです。既に試打動画がYou tubeにあげられていて、硬めのインナーカーボンということなので気になっています。ハイブリッドZCもハイブリッドACも使ったことがないので、本当にわからないんですよね汗。ただ、ハイブリッドZCインサイドとハイブリッドACインサイドの間というラケットであることは性能表からわかりますね。ということは、上板はリンバの可能性が高いかな、と想像しています。約20,000円なんで、高価ラケットで買うか悩む一本です。

2023年 XIOM卓球用具カタログ

Vega (ヴェガ)のエクシオンに新しい顔、Jekyll&Hyde (ジキル&ハイド)!

 XIOMといえば、コスパ最強のテンション系ラバーVega (ヴェガ)が有名ですね!特に、Vega Europe (ヴェガヨーロッパ)は多くのジュニア選手やレディース選手が一度は手にするラバーとなっているのではないかと思います。そのVega (ヴェガ)シリーズから、ハイエンドラバーであるOmega (オメガ)シリーズへとツナグ、中級者用ラバーとして、Jekyll&Hyde (ジキル&ハイド)シリーズが2022年に発売されました。このシリーズがまた非常に人気をはくしているそうです。XIOMさんはとにかくラバーの種類であらゆる選手のニーズに応える方向へ商品を展開している点が非常にユーザー側にたった戦略で好感が持てるのではないかと思います。一般的には、商品数は少なくして、できるだけ多くのユーザーへ普及し買ってもらえる方が、企業側の管理が楽となりコストも削減できるのですが、そのような戦略を取らないのだから素敵ですね。個人的にはラバー種類がめちゃめちゃ多いのは、XIOMに加え、DONICが挙げられると思いますね。

2023年の新商品!

An Jaehyun TMX (アンジェヒョンTMX)

 アン・ジェヒョン選手が使用するラケットはAn Jaehyun TMXi (アン・ジェヒョンTMXi)というインナーカーボンラケットになります。このラケットはHurricane Long V (キョウヒョウ龍5)を模したラケットらしく、板厚5.9 mmで、ブレードサイズも158 × 152 mmと公表値はほぼ一緒ですね。新発売のAn Jaehyun TMX (アン・ジェヒョンTMX)はアウターカーボンですね。ブレードサイズは157 × 150 mmということで、近いラケットはFan Zhendong ALC (樊振東ALC)になりますね。ただ板厚は5.7 mmとやや薄いラケットになりますね。個人的にはAn Jaehyun TMXi (アン・ジェヒョンTMXi)になりますが、アウターラケットとして一つ注目でしょう。

Paltida (パルティーダ)

 エントリーモデルとして、定価5,500円+税という非常に手に取りやすいラケットとして発売されたのが、Paltida (パルティーダ)になります。6.3 mmという板厚ですので、まずまず弾むと想像します。同じ価格のMizutani Jun Major (水谷隼メジャー)と比較すると、大人しい中で、回転をかけたり、台におさまりやすい、ラリータイプが、Mizutani Jun Major (水谷隼メジャー)、より攻撃的で一発の威力を求めたい人にはPaltida (パルティーダ)をオススメしますね。

2023年 DONIC卓球用具カタログ

2022年インターハイ3冠王の鈴木颯選手のDONIC!

 DONICといえば、長く天才Jan-Ove Waldner (ヤン-オベ ワルドナー)選手でしたが、2022年は新星として、鈴木颯選手が表紙を飾りました!鈴木颯選手は、ずっとDONICのラバーとラケットを使用していて、3冠のときに使用していたのは、Original True Carbon (オリジナルトゥルーカーボン)に両面Blue Storm Z1 Turbo (ブルーストームZ1ターボ)になりますね。やや古いラバーではありますが、そのラバーの良さを活かすような快速のパワードライブとラリー力を示したのだと思います。今後も活躍が期待される新星の若手選手がDONICという老舗メーカーの日本のカタログの表紙を飾るのはとても嬉しいことですね!

DONICさんの電子カタログ: https://www.donic.jp/home/download.php?pg=DownLoad

2023年の新商品!

Blue Star A1 (ブルースターA1)

 このラバー、名前はスターとさわやかですが、粘着テンションラバーになります。卓球王国のPick Up Product (ピックアッププロダクト)でもしっかり取り上げられており、注目の用具です!もう既にkatsuo000は購入済みでどこかで早く試打したいラバーの1枚ですね。貼って触ってみた印象は、Dignics 09C (ディグニクス09C)をもう少し重くして、その分、癖を出しやすくしたようなラバーでした。スピードや中陣からのドライブの失速の程度がDignics 09C (ディグニクス09C)と比較してどうなのかが気になるラバーですね。

2023年 andro卓球用具カタログ

元日本代表で激アスリート、大島祐哉選手の新たな門出、andro!

 mizunoさんのラバーの縮小など激震が走って、さらに電撃移籍が起こりました。卓球界では、かなりのアスリートの大島祐哉選手がmizunoからandroへ電撃移籍となりました。大島選手は昨年の全日本社会人選手権で優勝していますし、木下マイスターでずっとプレイする選手ですね。戦績も輝かしく、水谷隼選手のライバル、ドイツの若きエースDimitrij Ovtcharov (オフチャロフ、オリンピックシングルス銅メダル2回、2023年時) 選手に何度か勝利していますし、卓球帝国中国のMa Long (馬龍、オリンピック、世界卓球、ワールドカップでシングルス金メダルの大満貫)選手やXu Xin (許昕、2022年1月時世界ランキング3位と世界最強のペンドラ選手、団体やダブルスでの金メダル多数)選手にセットオールまでくらいついた経験のあるのが大島選手です。その大島選手がandroと契約ということで、用具は売れるのではないかと想像します。

androさんの電子カタログ: 2023SS_Catalog – andro Japan 公式サイトandro Japan 公式サイト

2023年の新商品!

Synteliac ZCO OFF/S (シンテリアックゼットシーオーオフエス)

Synteliac VCI OFF (シンテリアックブイシーアイオフ)

 注目はやはり、Synteliac VCI OFF (シンテリアックVCIオフ)でしょうか。このラケットは大島選手が選んだ一本になりますね。インナーカーボンになります。なお、大島選手はmizunoではFortius FT ver. D RE (フォルティウスFT ver. D RE)というアウターにDual WEB (ポリエステル繊維)をはさんだ7枚合板を使用していました。アウター繊維+7枚合板からインナーカーボンへ変更したということなので、木材よりのインナーなのではないかと予想してます。実際、androと契約しているコーチの方に伺うと、かなり使いやすいということでした。ちなみにその方が使用されているラケットはTreiber FI OFF (トレイバーFI OFF)というインナーにファイバーを入れた板厚のラケットになりますね。Synteliac VCI OFF (シンテリアックVCIオフ)とFortius FT ver. D RE (フォルティウスFT ver. D RE)をスペックで比較すると次のようになると思います。

Composition
構成
Blade thickness
厚さ
Blade Size
ブレード面積
Weight
重量
Synteliac VCI OFF
(シンテリアックVCIオフ)
Inner Voltema Carbon
5+2
5.9 mm158 x 152 mm86 g
Fortius FT ver. D RE
(フォルティウスFT ver. D RE)
Outer Dual Web
7+2
6.1 mm157 x 149 mm90 g

 結構変化していることがわかるかと思います。特に、katsuo000が注目したいのは、厚さとブレード面積ですね。katsuo000は厚さとブレード面積でラケットを選んでおります。厚さは0.2 mm薄くなる一方で、ブレード面積は大きくなるということで、結構な打球感覚の変化ではないかと個人的には思います。ブレード面積は、過去使っていたFortius FT ver D (フォルティウスFT ver. D)とほぼ同じ広めのブレード面積で、本人としては慣れているのかもしれないですね。一方、カーボンの入ったラケットを使わないことが大島選手のこだわりではないかと想像しておりましたが、2023年は新たにインナーカーボンラケットということで挑戦の年となりそうですね。現在、非常に注目しているのですが、同じくらいTIBHAR (ティバー)さんのLIBRA (リーブラ)というインナーラケットも気になっており、迷っております。でも気になっているので、どちらかは買う気がします。その時はレビューしますので、よろしくお願いします!