Yasaka (ヤサカ)の名作、Ma Lin (馬林)シリーズからMa Lin Hard Carbon (馬林ハードカーボン)をレビューさせていただきます。Ma Lin (馬林)シリーズは長きにわたって人気の名作シリーズですね。Ma Lin (馬林)シリーズは、5枚合板1種、7枚合板1種、インナーカーボン3種と合計5種類のラケットが販売されています。馬琳 (Ma Lin)選手自身は有機溶剤による後加工可の時代では5枚合板を、その後はMa Lin Carbon (Ma Lin Carbon)を使用していたそうです。Ma Lin (馬林)選手といえば豪快なフォアドライブが特徴的ですよね!当時は同じ時代に活躍した、中国出身のWang Liqin (王励勤)選手も5枚合板に有機溶剤、その後、カーボンラケットを使用したようです。2人とも右利きでエゲつないパワードライブを打つ剛腕フォアドライブ型でした。未だに多くの卓人があこがれたり、参考にするのが馬琳選手/監督たちになると思いますね。それではラケットについて言及していきたいと思います。
Ma Lin (馬琳)選手が使った5枚合板と類似の仕様のラケットが、Ma Lin Extra Offensive (馬林エキストラオフェンシブ)ですね。情報ではMa Lin (馬琳)選手が使用したMa Lin Extra Offensive (馬林エキストラオフェンシブ)は、100 gくらいの超ヘビーラケットだったらしいです。そのような固体はさすが流通していない可能性が高く、特注の非常にマレな固体をご本人は好んで使っていたようですね。さらにパワフルな7枚合板仕様のラケットがMa Lin Extra Special (馬林エキストラスペシャル)になります。このラケットは最近では愛工大の吉山僚一選手が使用していたラケットになりますね。海外ツアーへ出場するようになり吉山選手はMa Lin Carbon (馬林カーボン)へ変更したようですが、大島祐哉選手がandro (アンドロ)の7枚合板「和の極み -煉-」を使用していて改めて注目しても良いのではないかと思いますね。やはり7枚合板は5枚合板よりもラリーに強くて木材合板らしさもあるラケットに分類されると思いますね。安価でいてトップ選手も使用している、という点は非常に良い選択肢の1つだと思いますね。
Ma Lin (馬林)シリーズのカーボンは3本ありますが、どれも全てInner Carbon (インナーカーボン)になります。インナーカーボンなのに3種類もラインナップしている点が現代卓球を先んじていたように思いますね。Ma Lin Carbon (馬林カーボン)はMa Lin (馬林)シリーズを踏襲する、上板硬めの合板構成でインナーにカーボンをはさんだラケットになります。そして今回レビューするのがMa Lin Hard Carbon (馬林ハードカーボン)で上板にウエンジ材というハードな木材を使用して、シリーズ1弾むラケットになります。そして近年流行りのソフトな上板を使ったインナーカーボンがMa Lin Soft Carbon (馬林ソフトカーボン)になります。 ここからは個人的なコメントです。Ma Lin Soft Carbon (馬林ソフトカーボン)は上板が柔らかくかつ板厚も5.7 mmとかなり薄いラケットになります。このラケットを選ぶのであれば、カーボンにアラミドカーボンやALCを使っていないことにこだわるか、上板が柔らかいのに6 mm未満の板厚の薄いラケットを求めるなら良いと思います。インナーラケットの王道を求めるならButterfly (バタフライ)さんのInner Force Layer ALC (インナーフォースレイヤーALC)などがやはり王道ですので、そちらを選ぶことをオススメするかと思いますね。 逆に、上板の硬いインナーカーボンを探すのであれば、このMa Lin Carbon (馬林カーボン)やMa Lin Hard Carbon (馬林ハードカーボン)は他のインナーカーボンと一線を画していて、手に入れやすい数少ないインナーカーボンになると思います。個人的には上板硬めのラケットはサーブの切れ味も上がり、回転量も上がるので球の質を求めていくならオススメのラケットになりますね。
・Ma Lin Extra Offensive (馬林エキストラオフェンシブ): 上板やや硬めの5枚合板 ・Ma Lin Extra Special (馬林エキストラスペシャル): 上板やや硬めの7枚合板 ・Ma Lin Carbon (馬林カーボン): 上板やや硬めのインナーカーボン ・Ma Lin Hard Carbon (馬林ハードカーボン): 上板ハードなインナーカーボン ・Ma Lin Soft Carbon (馬林ソフトカーボン): 上板ソフトなインナーカーボン
このラケットを購入する動機はただ1つ、上板硬めでブレード面積の狭いラケットを購入することでした。今回購入して打ってみて、Ma Lin Hard Carbon (馬林ハードカーボン)はまさに上板硬めの名前通りのハードラケットでした。打球感は新しいコトもあってかなりハードでTornado King Power (トルネードキングパワー)よりも弾むと感じましたね。上板硬めで質はかなり高いですが、それ以上に硬さで弾みすぎる感じもありましたね。上板硬めのインナーカーボンラケットはアウターカーボンラケットのようなパワフルさがありますが、このMa Lin Hard Carbon (馬林ハードカーボン)も類にもれず非常にパワフルなラケットでした。
ノーマルカーボンのため、しなりよりも弾きの良いラケット!
Tornado King Power (トルネードキングパワー)と比較してどうか、という観点で試打しました。やはりカーボンがノーマルカーボンということもあって、弾きの良さを強く感じましたね。Tornado King Power (トルネードキングパワー)は、アラミドカーボンを使用しているため、やはり弾みの中にしなりの良さを改めて認識できました。一方でMa Lin Hard Carbon (馬林ハードカーボン)は、例えば表ラバーを貼ってミートすると丁度良い硬さと弾みが得られそうなラケットだと感じました。粘着ラバーもいいですが、ミートやスマッシュを多用する人にあっていると感じましたね。
DONIC (ドニック)さんが2023年に本気の一枚を発売しました。その名もBlue Star A1 (ブルースターA1)です。2022年インターハイ3冠王の鈴木颯選手がBlue Storm Z1 Turbo (ブルーストームZ1ターボ)から両面、Blue Star A1 (ブルースターA1)へ変更しました。トップ選手が使用して満足いくラバー、それがBlue Star A1 (ブルースターA1)のようですね。既に元卓球王国のゆうさんのレビュー動画も配信されました。どのようなラバーなのか、見る前にブルーラバーについて確認しましょう。
・Blue Grip(粘着ラバー)6種 Blue Grip C1 (ブルーグリップC1) Blue Grip C2 (ブルーグリップC2) Blue Grip S1 (ブルーグリップS1) Blue Grip S2 (ブルーグリップS2) Blue Grip V1 (ブルーグリップV1) 廃盤? (2023年パンフレット記載なし) Blue Grip R1 (ブルーグリップR1) 廃盤? (2023年パンフレット記載なし) ・Blue Storm(ブルーストーム)7種 Blue Storm PRO (ブルーストームPRO) Blue Stom PRO AM (ブルーストームPRO AM) Blue Stom Z1 Turbo (ブルーストームZ1ターボ) Blue Storm Z1 (ブルーストームZ1) Blue Storm Z2 (ブルーストームZ2) Blue Storm Z3 (ブルーストームZ3) Blue Storm Big Slam (ブルーストームビッグスラム) ・Blue Fire(ブルーファイヤ) 9種 Blue Fire M1 Turbo (ブルーファイヤM1ターボ) Blue Fire M1 (ブルーファイヤM1) Blue Fire M2 (ブルーファイヤM2) Blue Fire M3 (ブルーファイヤM3) Blue Fire JP01 Turbo (ブルーファイヤJP01ターボ) 廃盤? (2023年パンフレット記載なし) Blue Fire JP01 (ブルーファイヤJP01) 廃盤? (2023年パンフレット記載なし) Blue Fire JP02 (ブルーファイヤJP02) 廃盤? (2023年パンフレット記載なし) Blue Fire JP03 (ブルーファイヤJP03) 廃盤? (2023年パンフレット記載なし) Blue Fire Big Slam (ブルーファイヤビッグスラム) 廃盤? (2023年パンフレット記載なし)
廃盤と思われるラバー含め、22種類のブルーラバーがあります。数が多いですね。未だにBlue Fire (ブルーファイヤ)シリーズが販売されているのはスゴイと思いますね。最近のDONIC (ドニック)最新ラバーは非常にいいラバーが多く、昨年2022年発売のBlue Storm PRO (ブルーストームPRO)は税抜7,800円と高いだけありTenergy 05 (テナジー05)を超える高い回転性能を有する高性能ラバーでした。今回のBlue Star A1 (ブルースターA1)も税抜8,600円と高いだけあり抜群の性能が期待できます!実際、高評価が多いようですね。2023年の卓球王国の別冊卓球グッズでも高い評価をされているようですね。それでは各情報を一つ一つ確認していきましょう。
卓人に親身なイメージの強いYasaka (ヤサカ)さんから、2023年春、最新ハイエンドラバー、Rakza XX (ラクザXX)が発売となりました!早速試打しましたので、レビューしていきます!Yasaka (ヤサカ)さんといえば、春のMark V (マークファイブ)に、やはりコスパの高いRigan (ライガン)やRakza (ラクザ)シリーズになりますね。katsuo000も評価させていただき、Rakza Z Exta Hard (ラクザZエキストラハード)、Rakza Z (ラクザZ)、Rakza X (ラクザX)、Rakza 7 (ラクザ7)など、レビューページも好評です!また極めて高コスパの中級者向けラバー、Rigan Spin (ライガンスピン)も好評いただいてますし、katsuo000もお気に入りのラバーの一つですね。2023年はButterfly (バタフライ)さんからGlayzer (グレイザー)およびGlayzer 09C (グレイザー09C)が発売となり市場への影響は大きいと思いますが、是非Yasaka (ヤサカ)さんには卓人に寄り添うメーカーとして頑張ってほしいと思ってます。そして、Rakza XX (ラクザXX)についてになります!まずはパンフレットなどからRakza XX (ラクザXX)の説明になります。
シリーズ最高のスピード性能になっていますね!特に旧ドイツ製のスピン系テンションラバーであったRakza (ラクザ)シリーズはどちらかというと、マッドな打球感があり、打ち方や力の入れ方の違いで球がばらつきつつも安定感があるラバーシリーズでした。特にマッドな打球感によってボールのスピードは体の使い方から感じるものよりもやや遅い印象は確かにありました。その分、木材系のラケットと組み合わせることで高い安定感とボールのばらつきを感じさせるシリーズでした。最近契約満了となってしまいましたが、神巧也選手がRakza X (ラクザX)、Rakza 7 (ラクザ7)を使用して 全国大会上位入賞を果たしていることから高い性能は折り紙付きです。Rakza XX (ラクザXX)はRakza X (ラクザX)の高いスピン性能を継承しつつ安定感のあるスピードが発揮できるようなラバーに仕上がっていそうですね。
中陣からのフォアドライブで感じました、予想通りの弾力と打球感!まさにTenergy 05 (テナジー05)のような打ち心地でした。食い込んでそこからボールが離れた時の回転量の乗り方とボールの伸び方はかなり気持ちが良くてエネルギー効率の高さを感じさせるものでした。そしてややシートが硬い!この硬い感じはRakza X (ラクザX)を彷彿とさせるものでした。硬度計で計測した結果、シート側-スポンジ側硬度差がやや低めの値になったこともうなずけました。このラバーはスプリングスポンジに酷似するドイツ製最先端スポンジと硬めRakza X (ラクザX)採用の曇り系シート (ノンスリップシート NSSに類似のもの)を組み合わせたラバーがRakza XX (ラクザXX)といえるでしょう!ボールはややそろいやすいかもしれませんが、マッド感はなく気持ちよく打球するとボールはしっかりと回転量を得てのびのびとボールが伸びていく、そんなラバーになっていました。強いて言うなら、Tenergy 05 (テナジー05)よりでTenergy 80 (テナジー80)のような弾きやすさも有したマニュアルラバーだと思います。
硬いのに食い込みがいいから抜群の安定感と気持ちのいい打球感!
Rakza X (ラクザX)にあったマッドな打球感はまったくなく、簡単に食い込むのでボールに安定感を感じました。サーブを出すときにはやや弾みが良すぎてボールが浮きやすいとも感じましたが、それだけイキイキとしたラバーなのだと思います。このラバーであれば、木材系でもあうと思いますが、癖や球質の変化よりも安定感のあるラリー志向で、インナー系カーボンラケットやアウター系カーボンラケットのほうがあうと思います。自分があわせるのであれば、Ma Lin Carbon (馬林カーボン)やMa Lin Hard Carbon (馬林ハードカーボン)、Reinforce AC (リーンフォースAC)などのインナーカーボンラケット、また廃盤になってしまいましたが、Viscaria (ビスカリア)を意識したAlnado (アルネイド)などとあわせることをオススメします。
対下回転に対するループドライブ いいですね、シートだけに食い込ませるようにドライブするとエグイ回転量が得られます。Tenergy 05 (テナジー05)を彷彿とさせるようなドライブが打てると思います。硬度的にはTenergy 05 Hard (テナジー05ハード)とも比較をしたくなりますよね。katsuo000のイメージではドライブの回転に特化したいのであればTenergy 05 Hard (テナジー05ハード)が一番良いですが、その分、インパクトも求められるイメージです。一方扱いやすさと安定感を求めるのであれば、V>20 Double Extra (V>20ダブルエキストラ)がずば抜けていて扱いやすく、バックでもループドライブがしやすいと思います。ループドライブはセンスと腕が求められますが、その分キレのある回転量が得やすいのが、Rakza XX (ラクザXX)になると思います。というのも、シートがやや硬いので、あまりスイングが手だけで遅いと、球離れが早い分、回転がかからず、早くスイングするとゆっくりで浅いループドライブが難しくなるためですね。このあたりは近年のディグニクスシリーズを使いこなすうえで、一つのポイントにもなるところだと思います。自分のループドライブの打ち方にあったものを使うことをオススメします。
対下回転に対するスピードドライブ 食い込みがいいので、Rakza X (ラクザX)よりも打ちやすいと思います!面を開いたほうがより食い込みので、自分は打ちやすいと感じました。
ロングボールやラリーでのドライブ 下がってもボールをグリップしてくれるので、ドライブをかけやすかったです。Rakza X (ラクザX)では、硬いのでグリップできるように少し横をとらえるようにしたりインパクトを強くする必要がありますが、Rakza XX (ラクザXX)は食い込みがあるので、ゆっくりあわせるように打球しても回転をかけやすかったですね。
対下回転に対するループドライブ ループドライブは安定していました。Dignics 05 (ディグニクス05)は食い込ませると飛距離が出やすいので球を持つ感覚も重要なのですが、Rakza XX (ラクザXX)はそこまで気にしなくても安定してドライブができました。回転量は並みだと思います。
Hurricane Pro III Turbo Blue (キョウヒョウプロ3ターボブルー) (Nittaku)のレビューになります。近年の粘着ラバーのブームの中で、中国製の粘着シートと日本製のハードスポンジを組み合わせたキョウヒョウになります。Nittaku製のキョウヒョウは、中国製シート+日本製スポンジのタイプをラインナップしていて、Nittaku製キョウヒョウは基本的には、中国製シート+日本製スポンジで構成されているイメージです。もちろん、katsuo000は後加工やブースター、有機溶剤を使わない貼り付けでのレビューになりますので、よろしくお願い申し上げます。
説明
中国卓球を語る上で今や避けては通れない粘着ラバーの代表的な存在、それがHurricane (キョウヒョウ)になります。今回はニッタク製のHurricane (キョウヒョウ)シリーズである、Hurricane Pro (キョウヒョウプロ)シリーズの1枚、最硬硬度のスポンジとあわせた、Hurricane Pro III Turbo Blue (キョウヒョウプロ3ターボブルー)をレビューします。それでは、まずNittakuさんのカタログの説明、およびホームページの説明を引用させていただきます。
パワーヒッター御用達であることが伝わる説明になりますね。自分自身は、ハードなラバーをフォアに使うことが好きなので、Hurriane Pro III Turbo Blue (キョウヒョウプロ3ターボブルー)のようなラバーは好みですね。初めて使ったころは、軽いラバーを使用していたので、硬すぎて使いこなせる感じではありませんでした。改めて使いこなせるのか、どのようなラバーなのかレビューしていきたいと思います。
Nittaku製Hurricane (キョウヒョウ)
中国トップ選手はDouble Happiness Shanghai (紅双喜、DHS)製を使用していますが、日本ではNittaku (ニッタク)が総代理店でありキョウヒョウという名前のラバーを販売しています。同じ名前ですが、スポンジが日本製であるため、基本的にはDHS製キョウヒョウとは別物だと考えてください。唯一キョウヒョウ3国狂ブルー (Hurricane III National Rubber Blue Sponge)は、DHS製のいわゆる中国トップ選手も使用するラバーと同じ品質のラバーになりますね。Nittaku製のキョウヒョウは中国製の粘着シートに日本製のスポンジを組み合わせたものが主流で、扱いやすい分やや回転量や癖球が出にくいラバーとなっています。初中級者で導入として使用するのは非常にオススメのラバーになるでしょう。
2023年時点でNittaku製キョウヒョウは、以下のラインナップとなっていました。 ・Nittaku Hurricane II(ニッタク キョウヒョウ2) ・Nittaku Hurricane III(ニッタク キョウヒョウ3) ・Hurricane Pro II(キョウヒョウプロ2) ・Hurricane Pro III(キョウヒョウプロ3) ・Hurricane NEO III(キョウヒョネオ3) ・Hurricane Pro III Turbo Orange(キョウヒョウプロ3ターボオレンジ) ・Hurricane Pro III Turbo Blue(キョウヒョウプロ3ターボブルー) ・Hurricane III National Rubber Blue Sponge(キョウヒョウ3国狂ブルー) 計8種類ですね。
Nittaku製のキョウヒョウは、スポンジ厚さとシートの色(赤・黒)を選ぶことになりますが、本ページでレビューするHurricane Pro III Turbo Blue (キョウヒョウプロ3ターボブルー)とHurricane III National Rubber Blue Sponge (キョウヒョウ3国狂ブルー)はシートの色は黒のみになります。シートがすけてしまいスポンジの青色が透けてしまうため黒シートのみになるというものですね。Hurricane III National Rubber Blue Sponge(キョウヒョウ3国狂ブルー)を除いてNittaku製のキョウヒョウは、中国製のシートに日本製のスポンジをあわせているので、比較的弾ませやすい傾向があります。自分がもし、Nittaku製キョウヒョウの中からラバーを選ぶとしたら硬くて粘着力も強いプロを冠するシリーズ、とりわけ本ページでレビューしているHurricane Pro III Turbo Blue(キョウヒョウプロ3ターボブルー)を選ぶと思います。このラバーは、硬いもののスポンジのおかげで結構弾むラバーになっている印象ですね。その分、DHS製のキョウヒョウと比べると癖球も出にくい印象です。続いて、Nittaku公表の回転性能、スピード性能になります。
Spin
Speed
Sponge Stiffness
Hurricane III National Rubber Blue Sponge キョウヒョウIII国狂ブルー
15.00
14.75
42.5
Hurricane Pro III Turbo Blue キョウヒョウプロIIIターボブルー
15.00
14.75
50.0
Hurricane Pro III Turbo Orange キョウヒョウプロIIIターボオレンジ
15.00
14.75
45.0
Hurricane Pro III キュウヒョウプロIII
15.00
10.25
42.5
Hurricane Pro II キョウヒョウプロII
15.50
10.00
42.5
Hurricane NEO III キョウヒョウNEO III
15.00
11.25
42.5
Nittaku Hurricane III ニッタクキョウヒョウIII
14.50
10.25
37.5
Nittaku Hurricane II ニッタクキョウヒョウII
15.00
9.75
37.5
↓Hurricane Pro III Turbo(キョウヒョウ プロ3ターボ)シリーズ(Hurricane Pro III Turbo Blue (キョウヒョウプロ3ターボブルー)とHurricane Pro III Turbo Orange(キョウヒョウプロ3ターボオレンジ))は同じスピードとスピン性能になります。
硬度計比較
Weight
Shore a (sheet)
Shore a (sponge)
Shore c (sheet)
Shore c (sponge)
sheet-sponge (shore a)
sheet sponge (shore c)
Hurricane Pro III Turbo Blue (キョウヒョウプロ3ターボブルー)
58
36.8
41.4
53.1
57.6
-4.67
-4.50
Hurricane NEO III National Rubber Blue Sponge (国チーム用 キョウヒョウ3 ブルースポンジ 国狂3 ブルースポンジ)
48
36.9
38.2
51.1
52.1
-1.25
-1.00
Hurricane Pro III Turbo Orange (キョウヒョウプロ3ターボオレンジ)
55
33.1
37.9
51.3
53.2
-4.83
-1.92
Dignics 09C
50
33.4
31.8
50.8
49.1
1.58
1.67
Omega VII China Ying オメガVIIチャイナ影
57
34.3
32.6
50.5
50.3
1.67
0.17
表からわかるように、キョウヒョウはシートよりもスポンジの方が硬いラバーになっています。またこのスポンジが硬くてシートが柔らかい、という特徴は一つのキョウヒョウシリーズの特徴といえるでしょう。このようにシートの方が柔らかいラバーを硬度表から探すと、中国製粘着ラバーをのぞくと、Rakza Z Extra Hard (ラクザZエキストラハード)、Rakza Z (ラクザZ)、Golden Tango (ゴールデンタンゴ)、Hybrid K1J (ハイブリッドK1J)、Vega DEF (ヴェガDEF)、などが挙げられます。挙げられたラバーで硬いラバーは、やはり癖球が出やすいラバーのイメージがありますね。かなりシート側が柔らかくて、非常に球持ちを感じやすいラバーになっています。球持ちという点では非常に球を持つと感じやすいラバーがキョウヒョウシリーズであることは確かだと思います。
ターボブルーの貼りと重量
やはりキョウヒョウはアウターカーボンに貼らないと、ということで、今回は廃盤になってしまったZhang Jike ALC (張継科ALC)に貼りました。Fine Zip (ファインジップ)を使うか迷いましたが、今回は試打ということで、トロサラ系のFree Chack II (フリーチャック2)で貼りました。
Hurricane Pro III Turbo Blue (キョウヒョウプロ3ターボブルー)
・Sponge Thickness:中 / 厚 / 特厚 mm
・Sponge硬度:50.0°
・92 g(切断前) → 58 g (Fine ZipでZhang Jike ALC (張継科ALC)に貼って)
キョウヒョウの中ではかなり弾みますね。この打球感は、DHS製のキョウヒョウNEOシリーズ並みかそれ以上の弾みだと感じました。ただし、DHS製のキョウヒョウNEOはもっと軽くてスポンジもしなやかさがを感じますが、ターボブルーは、スポンジがコチコチの鉄板のようなラバーでした。硬くてしなやかさががないので、どうしてもスピン系テンションラバーのようにくいこませても、弾いたドライブになりやすく、勝手にスピードが出てしまいやすいと感じるラバーでした。この感覚は、Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)にも感じさせられる部分がありますが、Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)と比べると弾みは弱いため、自分好みかもしれません。ただし、アウターALCのZhang Jike ALC (張継科ALC)にあわせてもボールのスピードが遅いと感じるラバーでした。特にキョウヒョウの特徴である2速の伸びを求めた場合、かなり打ち方を意識しないと棒球になりやすいイメージもありました。岩崎栄光選手/コーチの試打でもあるように弾む分、癖を出せる打ち方を意識しないと味が出せないラバーであるともいえるでしょう。Nittaku製のキョウヒョウシリーズの中では最も新しいラバーだけあって、飛ばしやすいと感じる点は、ありと感じさせるラバーだと感じました。ただスピード性能を意識すると、アウターカーボンか、インナーカーボンでも硬めで威力の出しやすいラケットとあわせる必要があると思います。
Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)は癖や回転量も得られるラバーではありますが、前陣から中陣位からでもスピードが遅いと感じにくいくらいスピードを出しやすいラバーでもありますが、このターボブルーは、打感がマッドで、中陣のスピードドライブでノータッチはやや難しいかもしれないと感じました。この感覚はキョウヒョウらしいなーとも感じますし、キョウヒョウといえば、この弾まない性能ですので、当然といえば当然かもしれません。トップ選手でこのラバーを使用して勝つ選手が出てくると人気も出ると思いますが、本場のHurricane III National Rubber Blue Sponge(キョウヒョウ3国狂ブルー)も発売されてしまうと、DHS製を使うだろうと思いますね。
ループドライブの質を比較したとき、勝手に弾みやすいOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)と比較すると、ターボブルーの方が質の高いループドライブがしやすいといえるでしょう。プラボールになって、抗菌仕様も増え、回転や癖で点数をとりにくくなりましたので、正直ループドライブの質は高いものの慣れられるとOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)よりもターボブルーの方がスピードドライブが打ちにくい分、選択肢がせばまるようにも思いました。この辺りは好みにもよると思いますね。キョウヒョウの、相手のコートについてから低く前に伸びるドライブを目指すのであればOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)よりも断然ターボブルーの方が良いですが、ボールの伸びがあってもうまい選手は上手に返球しますし、スピードが遅いことを活かせるかどうかがポイントだと思いますね。
エントリーモデルとして、定価5,500円+税という非常に手に取りやすいラケットとして発売されたのが、Paltida (パルティーダ)になります。6.3 mmという板厚ですので、まずまず弾むと想像します。同じ価格のMizutani Jun Major (水谷隼メジャー)と比較すると、大人しい中で、回転をかけたり、台におさまりやすい、ラリータイプが、Mizutani Jun Major (水谷隼メジャー)、より攻撃的で一発の威力を求めたい人にはPaltida (パルティーダ)をオススメしますね。