レビュー Zyre03 (ザイア03) Innovative Future Standard! (革新的次世代標準)!

はじめに

 2025年の卓球新商品の大注目のラバー、Zyre 03 (ザイア03)がやっと出ました!予約購入して早速貼って試打して、性能の高さにこんなに早くレビューを書くつもりはなかったのですが、有益なレビューを投稿できると感じたのと、この心の方がたくさんかけるんじゃないなかーと感じましたのでレビューさせていただきます!Zyre 03 (ザイア03)! 正直、このラバー、個人的にはDignics 05 (ディグニクス05)を超える世界標準となるようなラバーだと思っています。それくらいDignics 05 (ディグニクス05)よりも使いやすいと言っても過言ではないかもしれません!
 レビューに入る前に誰が使っているのか使用者を確認してみましょうか!まずは日本のエース張本智和選手ですね!ラケットをHarimoto Tomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)へ変更しバック側にこのZyre 03 (ザイア03)を使用されていますね!そして妹の張本美和選手!彼女はフォア面にZyre 03 (ザイア03)を使用されています。続いて戸上隼輔選手と宇田幸矢選手!戸上選手はアウターALCのFan Zhendong ALC (樊振東ALC)に両面Zyre 03 (ザイア03)を、宇田幸矢選手はバックにZyre 03 (ザイア03)を使用していますね。海外選手では台湾エースで中国選手とも渡り合うLin Yun-Ju (林昀儒 )選手がアウターSZLCのLin Yun-Ju Super ZLC (林昀儒SZLC)のバック面にZyre 03 (ザイア03)を使用していますね。またドイツのPatrick Franziska (フランチスカ)選手はインナーZLCのPatrick Franziska Innerforce ZLC (フランチスカインナーフォースZLC)の両面にZyre 03 (ザイア03)を使用していますね。要するにどんなタイプの選手でもそしてインナーカーボンでもアウターカーボンでも多くのプロ選手がZyre 03 (ザイア03)を使用しているのがわかります!
 ただ気を付けたいのはこのラバー、プロ仕様ではないか、そう感じさせるようなラバーでもあると思います。このあたりもレビューさせていただければと存じます!それではZyre 03 (ザイア03)のレビューです、どうぞ!

説明

Zyre 03 (ザイア03) ~つよさの形を変えていけ~

新たな視点で開発された、低く密集したツブ構造のシート。
そのイノベーションは、かつてないスピンを生み、打球の軌道を、高く深く変え、決定打も、つなぎの一打も、その質を高めてゆく。
あらゆる一打が変わる。
戦い方が増える。成長の道筋が広がる。
つよさの形がここから変わる。

ツブをとにかく低くする。
進化したシート形状技術「リコシート」。
リコシートは、「ツブを従来よりも低くし、高密度に配置」する形状技術。
ラバーのスピードおよびスピン性能を飛躍的に高め、打球にさらなる威力をもたらします。
※スピードとスピンのエネルギーの総和

ボール衝突時のエネルギーをスポンジにより効率的に伝えられるようになりました。ボール衝突時にツブが過剰に変形しづらくなることも、打球のエネルギーロスを防ぐ一因となります。
シート表面もたわみづらくなることでボールとシート表面の接触面積が増加。グリップ力が向上し、ラバー性能が進化しました。

開発コードNo.303のツブ形状
『ディグニクス05』と同程度の厚みのシートベースに従来よりも極端に低いツブを密集させた、リコシート技術による設計のツブを組み合わせました。
開発コードNo.303のツブ形状は、従来よりも直径の小さなツブをルール限界まで高密度に配置しているのが特徴。 低いツブ形状が最大限に機能し、高いグリップによる回転性能とエネルギー効率の向上で、さらなる威力を発揮します。
※ツブ形状:「直径」「高さ」「ツブとツブの間隔」などの要素で構成

低いツブが耐久性向上にも寄与
強い衝撃に対する表面強度が飛躍的に向上
密集した低いツブ構造により、ツブが倒れても表面が切れにくくなり、強い衝撃に対する耐久性が大幅に向上。バタフライ独自の試験では、『ディグニクス05』比で表面強度が約40%アップしていることがわかりました。ラケットを台にぶつけた際も、ラバーがより傷みにくくなっています。
※バタフライ独自のラバー強度試験の結果から判断。実際の打球では発生しないような強い衝撃をラバー表面の同じ位置に衝突させ続け、切れるまでの回数で比較

表面の摩耗耐久性も高くキープ
『ディグニクス05』と同じ配合技術により、同等の摩耗耐久性を実現。弾力を維持したまま柔軟性を高める独自配合は、球持ちの良さにも貢献しています。
※バタフライ独自のラバー耐久性の結果から判断

薄いシートに合わせた極厚スポンジで、最適化された反発力。

ツブを低くすることに注目した結果、シートが薄型に。その分、スポンジを厚くして、最適な反発力を確保。分厚いスポンジが打球時のボールの変形を抑え、エネルギーロスを防ぐ構造を実現しました。※『ザイア03』のスポンジ厚が2.5の場合、ラバー全体の厚みは従来の1.9(旧アツ)と、スポンジ厚が2.7の場合、ラバー全体の厚みは従来の2.1(旧トクアツ)とそれぞれ同程度です。

極厚かつ硬めのスポンジ。だけど、それほど重くない。
『ザイア03』は、薄めのシート(ゴム板状で比重が大きい)と、厚めのスポンジ(気泡を含むゴムで比重が小さい)を組み合わせた構造になっています。このため、ラバー全体の硬度が比較的低く、軽くなりやすいのが特徴です。実際に、『ザイア03』(スポンジ厚2.7)は、スポンジ硬度44と硬めのスポンジを採用しているにも関わらず、『ディグニクス05』(2.1)と比べて約1g重く、『ディグニクス09C』(2.1)と比べると約2g 軽いという結果になりました。ラバーの重量化によるスイングスピードの低下を防ぎ、組み合わせるラケットの選択肢も減らしません。

軟らかい打球感と控えめな打球音。これが新世代ラバーの心地よさ。
ツブ形状の工夫とスポンジ比率の高さにより、エネルギーロスが減少。スイングの力をより効率よくボールに伝えることができるようになりました。結果として、同じスポンジ硬度の従来ラバーよりも軟らかく感じやすいことに加え、打球音が控えめという新世代ラバーの心地よい打球体験が誕生しました。

スプリング スポンジX
ディグニクス シリーズと同性能で、ディープレッドに染められたスポンジを搭載。「変形しやすいのに弾みが良い」という相反する性質を両立。ボールをよくつかんでから跳ね返すことができるため、強いスピンとスピードを実現する超高性能を誇ります。

弧線は高く、着地は深く。スピード、スピン、そして軌道が相手を圧倒する

ラバーの特徴と活かせる打法
 カウンタードライブ
 高い弧線を描くドライブ
 鋭いツッツキ
 ハーフロングボールに対する強打
 パワフルなドライブ
 バック対バックのラリー

衝撃的な大幅進化、再び。未だかつてないスピン性能を。
『ディグニクス05』から『ザイア03』へのスピン性能向上は、かつて『テナジー 05』が『ブライス スピード』を超えて登場したときと同等レベル。ラバーの歴史に新たな転換点を刻む、圧倒的スピンの進化です。かつてない回転性能と飛距離を備えた『ザイア03』は、ラケット面を被せて打つ場面でその真価を発揮。カウンタードライブなどを多用するプロや上級者のポテンシャルを引き出します。※ いずれもラバー性能指標を基準に算出。『ブライス スピード』から『テナジー05』における進化幅は2008年当時の指標で算出。

この性能の高さは、プロのためだけではない。
 上級者・プロのみならず、中級者でもその性能を体感可能。回転をかける感覚をつかみやすく、体力に自信がなくても深く速いボールを打ち込める性能設計で、プレーのレベルアップをサポートします。

プレーヤーの願望には、革新で応える
〇シミュレーションと測定技術の進化
 コンピューターによるシミュレーション技術を活用することで、  ボールとラバーの衝突を仮想環境で再現可能となり、  実際のサンプル作成にかかる負担が大幅に減少しました。   「高性能のカギは低いツブ」  という結論に早期に到達できたのも、 この技術によるものです。 加えて、 測定技術も進歩。 測定条件がより実戦に近づき、 測定作業の効率が上昇することで、 開発期間全体の短縮が実現しました。
〇頼りにするのは選手の声
 シミュレーションと機械評価で仕様候補を絞り込んだ後、バタフライが誇る多数の世界トップの契約選手による試打を実施し、実使用時の性能を検証しました。初期段階で高く評価した選手もいれば、新しい打球感に違和感を覚え、「性能が低い」と評価した選手もいました。これらの意見を踏まえて調整を重ね、最終的にはやや硬めのスポンジ硬度44を採用。トップ選手の知見を生かした緻密な仕様設計により、ラバーの高い性能を実現しています。
〇数値と感覚値の融合
 従来は単一条件で用具性能を評価していました。しかし現在は多様な打球条件を想定した評価が可能になったため、評価性能が選手の体感に近づいてきています。契約選手へのヒアリングでは、「カウンタードライブ時にボールが落ちにくい」という点が重視されていることが判明。『ザイア03』はこれらの要望を踏まえて設計されており、カウンター時のグリップ性能が強化されました。
 たとえ数値上は高性能であっても、打球感が従来と大きく異なると選手からの高評価を得られないことがあります。そのため、スポンジ硬度の微調整などにより打球感の最適化を図る一方で、大幅な仕様変更は行わず、選手が感覚に慣れることでラバー性能が発揮され、のちに高評価へとつながるケースもあります。性能評価手法の信頼性が向上した結果、ときには選手の感覚よりも数値データを重視することで、結果的に「プレーヤーのため」の性能を実現できるのです。

プレーヤーの「願望」に応える そして新たな「願望」を生み出す
 ラバー作りのプロであり、卓球を愛するバタフライを駆り立てるのは、「今までにないものを」「世界の先端を」そして「プレーヤーを勝利へと導くより高性能なラバーを」という純粋な情熱です。
それは、ハイテンション技術を世界で初めて搭載したときも、スポンジに着目するという革新的な視座を得たときも、そして『ザイア03』を形にする日々でも、変わることなく持ち続けてきたものです。
 ラバーの進化がプレーヤーの技術向上を促し、競技の進化へとつながる。プレーヤーはさらなる飛躍を求め、用具に対する新たな願望を抱く。そして私たちは、その願望に応えるために、再びラバーを進化させる。プレーヤーとバタフライの長年にわたる「真剣勝負」が、卓球をよりダイナミックで、クリエイティブで、そして魅力的なスポーツに発展させてきました。『ザイア03』がもたらす競技の進化を期待とともに見守りながら、私たちは新たなラバーづくりを続けます。卓球の未来に欠かせない、プレーヤーの新たな「願望」を生み出すために。

’バタフライさん特設サイトより’

 素晴らしいプレゼンテーションといえる特設ページですね。Buttefly (バタフライ)さんのホームページではいつも新商品のプレゼンテーションをホームページでされていて、素敵だなーと思います。メディアを上手に使用されていて、自分が勤める会社にもまねしてほしいと感じざるを得ませんね汗。特に素晴らしいと思うのが、これは完全に個人の感想なのですが研究開発の部分ですね。シミュレーションを使う、というのはとても大切なことでタマスさんも日本企業で古い企業体質も絶対あると思うのですが、その中でも変化をしっかりと取り入れて古いやり方を抜け出し、新しい価値を世の中に提供するという点で素晴らしいと感じました。You tube情報ですが、シミュレーションによってラバーの金型を作らずして最適化が進めることができて開発が加速したそうですね!コンセプトを固めきった後だと思いますが、大変で時間がかかって難しいと想像するのが選手試打ですね。選手は試打なんかしてる暇ないってこともあると思いますので上手に選手スケジュールを確保して試打しているのだと想像します。ここの上手なフィードバックがめちゃめちゃ大変なんじゃないかと個人的には思います。おそらくベテランで確かな感覚を持つ選手に試打していただきつつ、決まったコンセプトの中で硬度を決めていくのかなーなんて勝手に想像します。

性能値

 公表性能値を比較してみましょう。

SpeedSpinArcSpongePrice
(yen / without tax)
Zyre 03881009644Open price
Dignics 0586858840Open price
Dignics 8088828640Open price
Dignics 6490798440Open price
Dignics 09C79969644Open price
Tenergy 05 Hard82969243Open price
Tenergy 0583767936Open price
Tenergy 8085737736Open price
Tenergy 6487707536Open price
Tenergy 2564768636Open price
Tenergy 1984757836Open price
Tenergy 05 FX81646532Open price
Tenergy 80 FX83616332Open price
Tenergy 64 FX85586132Open price
Tenergy 25 FX62647232Open price
Glayzer817382385,500+tax
Glayzer 09C758795425,500+tax
Rozena837075355,000+tax
Brycehighspeed925446356,000+tax

 Zyre 03 (ザイア03)のスピード性能はDignics 64 (ディグニクス64)やBryce Highspeed (ブライスハイスピード)には劣るものの回転性能は粘着性ハイテンションラバーのDignics 09C (ディグニクス09C)を超えて100!とエグイ値を出してきました。Butterfly (バタフライ)さんの性能表は硬度の影響も踏まえた性能値となっており、非常にイメージしやすいものとなっていると思います。イメージはこの数値表からつかめるのではないかと思いますね!そしてArc、つまり弧線値がDignics 09C (ディグニクス09C)と同等の96をもったハイテンションラバー!ほぼほぼDignics 09C (ディグニクス09C)の上位互換のラバー性能と言えてしまうというとんでもないラバーが発売されたということです。ここでkatsuo000のページの特徴でもある硬度計による硬度チェックです!

WeightShore aShore aShore cShore cSheet-SpongeSheet-Sponge
gsheetspongesheetspongeshore ashore c
Zyre 034832.326.843.941.45.502.50
Dignics 054734.331.350.048.22.921.83
Dignics 804733.129.548.647.73.580.92
Dignics 644532.328.448.046.73.921.33
Dignics 09C5033.431.850.849.11.581.67
Tenergy 05 Hard5035.832.647.746.93.170.75
Tenergy 054732.226.844.643.35.421.25
Tenergy 254931.625.342.838.56.334.33
Tenergy 194732.125.841.640.96.250.67
Tenergy 05 FX4628.821.437.834.77.333.12
Tenergy 80 FX4527.520.734.530.86.833.67
Glayzer4630.021.041.235.89.005.33
Glayzer 09C4826.323.340.736.73.084.00
Rozena4831.425.942.438.85.503.67

 硬度計で硬さをチェックしたら衝撃の値が出てきました!今までも季節が異なる時期に計測してもほぼほぼButterfly (バタフライ)クオリティーはさすがMade in Japanで公表値に対応する値となってきました。なので間違いはほぼないはず。従って。。。ラバー全体で見た時、Zyre 03 (ザイア03)は明らかに柔らかいラバーであることがわかりました!基本的にShore cのシート側の値が体感的な硬度と対応します。その値が6回測定の平均で43.9!Dignics 05 (ディグニクス05)で50°に対して、Zyre 03 (ザイア03)はなんと脅威の43.9°です!こりゃ柔らかいわ!もうわけわからんくらい硬度計の評価値に差があったので、これはおそらくRico Sheet (リコシート)の薄さが利いているのではないかと思いました。多分、スポンジはSpring Sponge X (スプリングスポンジX)ということですので、スポンジ硬度は硬いのだと思いますが、シートが薄いので全体の硬さが柔らかくなっているのではないかと想像します。そして何より個人的に注目したいのはShore aのシート側とスポンジ側の硬さの差が大きいことです!今回Zyre 03 (ザイア03)は5.50°という差値になりました!この値は非常に大きくTenergy 05 (テナジー05)Rozena (ロゼナ)に近い値となっています。この値が大きいと使いやすいと感じると個人的に考察しており、この値やshore cの硬度から、Butterfly (バタフライ)さんが中級者以上でも高い性能を感じられる、と宣伝してきたのではないかと感じました。これは革命的ですよ!!!

 正直にいいます、katsuo000はZyre 03 (ザイア03)へラバーを変更しました!これは素晴らしいラバーで多分新時代の世界標準 (World Standard) = Future Standard!といえるラバーになると思いました。多分2026年の全日本選手権上位ランカーの3割~5割はこのラバーを使ってくるのではないかと現時点でも想像つきます。そしてさらにスゴイこととして、まだ硬度を硬くできる伸びしろがあることですね!もうわけわからんですが、どのようなシート形状になるのかわかりませんがいわゆる粘着系のシートと組み合わせたZyre (ザイア)シリーズが期待されますね。その性能は、正直想像もつきません。。。粘着ラバーを販売する前にスピード系や中間的なラバーなどヴァリエーションの発売やスポンジ硬度を柔らかくした初中級向けラバーの発売もありそうと感じており、粘着バージョンは2027年以降ではないかと個人的に予想します。この伸びしろがあるのって、マジで怖いしスゴイですね。革新的だし卓球ラバーに対しDisclose the Worldしてきたなーと改めて感じました。ここまで人に影響力を与える会社、Butterfly (バタフライ)って凄いですね!
 ちなみにZyre (ザイア)の名前の由来はDesire (欲望)からきているそうです。Dignics (ディグニクス)の語源はDignity (尊厳)と聞きます。なかなか洒落たネーミングで素晴らしいですね!

Zyre 03の貼りと重量

 メインのZhang Jike ZLC (張継科ZLC)に貼りました。

Zyre 03 (ザイア03)
・Sponge厚:2.5 mm、2.7 mm
・Spin:100
・Speed:88
・Arc:96
・Sponge硬度:44
・Open価格
・70 g(切断前) → 48 g(Zhang jike ZLC (張継科ZLC): 157 x 150 mmのブレード面積に貼って)

 軽いですね。公表通りの重さでスゴイですね。ちなみに自分はサイドバランサー2本にサイドテープも貼っていますので、重いです。重いラケットがこのみなのです汗。

Zyre 03の3つの特徴

 最近のButterfly (バタフライ)さんのラバーの中でも1、2を争う好みのラバーでした!とにかく回転をかけにいくと良さを感じやすいラバーです。カットマンにも良いラバーなのかもしれません。フォアで軽く使ったときにものすごい弧線の高いドライブができて驚きました。Dignics 09C (ディグニクス09C)でもあんな弧線は出ないと思います汗。バックハンドであの弧線の高いドライブが打てるように練習していきたいと感じました!

1. ディグ05よりも弱い力で球を持てて上にあがる!

 まず圧倒的に弱い力で球を持てます!これ本当に凄いです。バックハンドで使っているのですが、チキータがめちゃめちゃやりやすくなりました!弱い力でもボールを擦れるのでDignics 05 (ディグニクス05)よりも圧倒的にチキータがやりやすいですね!とにかくボールが上にあがります!チキータがしやすいのでドンドン狙えると感じました。宇田幸矢選手が2025年チャイナスマッシュで快進撃と攻撃的なレシーブチキータを決めていましたがZyre 03 (ザイア03)の力も少なからず影響しているのではないかと個人的に感じましたね。
 対下回転に対するドライブもやりやすいと思います。というのは回転全振りのドライブがしやすいためでキレイに相手のコートにおさまりますね。ただ打感が確かに感じにくいのでギュって感覚が感じにくくどれくらい回転をかけたのかわかりにくいかもしれません。これは素晴らしいラバーです!

2. 粘着ラバーのような弧線と回転量!

 かけたつもりはなくても勝手にオートマ的に回転がかかってしまいます!そして凄い弧線!抗菌プラボールになって回転が本当にかからなかく感じますが、その回転の落ちを補う素晴らしい回転性能です。相手がブロックでふかすのを久々に確認できました。これぞまさに期待していた性能ですね!完全に回転に全振りしたドライブがとてもやりやすいのでループドライブの質を上げたい人にも薦めたいと感じました。
 一部のレビューでも触れられていますが、粘着ラバーに近い打感というのも感じました。球持ちが凄いのでカーテン打ちの時などにボールを持つことを意識して打つと想像以上にボールを持てる感じがありましたね。この持ち方は粘着ユーザーはかなり好みではないかと思います!

3. ミートよりも圧倒的にドライブ特化ラバー

 ここが一番難しかったのですが、スピードドライブがかなり難しかったです。厚く当てる系のドライブですね。反発力があるので、思った以上に飛距離が出やすいと感じました。フォアハンドなら使えるのかもしれないですが、バックハンドにはまだない感覚で、これから付き合って感覚を掴みたいと感じました。牽制になるようなある程度のスピード感のある面を被せたドライブはめちゃめちゃ安定するので、正直そのレベルでも自分のレベル感では十分に性能を発揮すると感じましたね。チキータ含めてスピードドライブよりも回転に寄せたドライブが効果的だと思います!

各技術レビュー

フォアハンド

軽打

ロングボールやラリーでのドライブ
 軽く使いましたがものすごい弧線が高いです。ただ自分は下からスイングしたいのですが、フォアだとオーバーミスしそうな気がしましたね。

面を開いたドライブ

対下回転に対するループドライブ

対下回転に対するスピードドライブ

カーブ/シュートドライブ

ブロック

カウンタードライブ

ストップ

ツッツキ

フォアフリック

サービス

バックハンド系

軽打
 違和感感じませんが、ボールが落ちないです。圧倒的に落ちません。やりやすいです。

ロングボールやラリーでのドライブ
 まだ試合で使えるほど慣れていませんがボールの上を捉えるイメージで安定すると感じています。そのくらいボールが落ちません。素晴らしいですね!感覚がつかめればLin Shidong (林詩棟)選手のように弧線の高いバックハンドドライブもできそうな気がしてます (正直妄想です)。

対下回転に対するループドライブ
 めちゃめちゃやりやすいです。多分Dignics 05 (ディグニクス05)よりもやりやすいと思います!弱い近田でもボールを持つのと球を持つのでラバーと接触している時間を増やしやすく回転をめちゃめちゃかけいやすいですね!この感覚をもっともっと磨きたいのと、欲張って押したりスピードを出そうとした瞬間ミスする感じはあります汗。

対下回転に対するスピードドライブ
 トライしたのですが、全然安定しなかったです。バックハンドではまだボールを沈ませる感覚がないことがうまく打てない理由ではないかなーと感じてます。つかめたらかなり凄いことになりそうではありますが、つかめない気がします。

カーブ/シュートドライブ
 チキータもいけますし、横回転の強いチキータもやりやすいですね!球をよく持つからだと思います。これチートですわ。

ブロック
 自分はやりにくさを感じませんでした。多分、スポンジが硬いので回転の影響を受けにくいためだと思います。素晴らしい!

カウンタードライブ
 やりにくかったです。弾き過ぎです汗。多分かけ返しがバランスがいいかなーって勝手に感じてます。かけ返しでも回転特化で回転だけを掛けるイメージですかね。

ストップ
 やりやすいと思います。

ツッツキ
 ツッツキの感覚が良かったです。少なくともDignics 05 (ディグニクス05)よりも飛び出しが大人しいと感じました。凄いですね。

チキータ
 チートです。このラバーはチキータめちゃしやすいです。

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 (これ以上のラバーを今のところ知りません) Zyre 03Hurricane NEO III Blue Sponge

スピード
 Brycehighspeed > Zyre 03 > Dignics 05

https://amzn.to/48l6CD7

レビュー Fan Zhendong Super ALC (樊振東SALC)

説明

 Zhang Jike ZLC (張継科ZLC)とどうしても比較したくButterfly (バタフライ)さんの樊振東ラケットシリーズのFan Zhendong Super ALC (樊振東SALC)をレビューします!世間ではZyre 03 (ザイアー03)がメチャ話題で、もちろん購入しましたがまだサラリーマンkatsuo000は打てていないです涙。そのうち試打しますので、お待ちください!このページでは、Fan Zhendong Super ALC (樊振東SALC)をレビューします!Super ALC素材のアウターラケットですね!Super ALC素材のアウターラケット、Viscaria Super ALC (ビスカリアSALC)などが販売されてから、時間も経っていますが紆余曲折を経てアウターラケットへ回帰し、いざレビューしたいと思います!個人的にはZhang Jike ZLC (張継科ZLC)と比較したいと思って購入しました。以前もZhang Jike ZLC (張継科ZLC)の素晴らしさと愛を語りました。Zhang Jike ZLC (張継科ZLC)を超える良さを感じられるのか、非常に気になりこの度Fan Zhendong Super ALC (樊振東SALC)を買ってしまいました。まずはアウターカーボンのラケット設計を確認してみましょう。

Fan Zhendong series (樊振東シリーズ)

 樊振東選手モデルのラケットシリーズの特徴は、ほぼほぼ張継科選手モデルの後継とkatsuo000は考えております。ということで実は樊振東ラケットシリーズは初購入になります。過去にはZhang Jike ZLC (張継科ZLC)Zhang Jike ALC (張継科ALC)Lin Gaoyuan ALC (林高遠ALC)などButterfly (バタフライ)さんのラケットを使ってみました。どのラケットも特徴として上板にコト材を使った硬質な打感が特徴の本格派アウターラケットシリーズになりますね。個人的には同じブレードといえど、角型のグリップのTimo Boll Spirit (ティモボルスピリット)やTimo Boll ALC (ティモボルALC)よりもグリップがつまっているので、非常に気に入っています。初めて使うとどれも硬いアウター特殊素材ラケットだと感じると思いますが個人的にはそれぞれ異なっていて差別化されています。katsuo000のイメージを記載させていただきます。

Arylate Carbon (アリレートカーボン): 最もバランスの取れたブレード。個人的には7枚合板のような板厚を感じるラケット。言い換えると相手のボールの影響を受けにくくかつマニュアルに威力が出せて、台上の繊細なタッチから中・後陣のドライブ、多少浮いたらカチコミドライブまで、上手い選手ならオールマイティに扱いやすさと威力のバランスが◎だと思います。オールラウンダーに前中後陣どこからでも攻撃的にボールを扱えるラケットだと思います!個人的には扱いやすいのですが中陣からのドライブで威力を求めるとリスクを必要と感じるのと2025年現在のプラボールではボールが揃って処理されやすくかつ回転量もスピードも最もオーソドックスで取られ慣れしていると感じます。
 Arylate (アリレート)といえばButterfly (バタフライ)の商標登録された特殊素材で、芳香族ポリエステル系の繊維だと思います。近い素材と思われるのはmizuno (ミズノ)さんのDual Web (デュアルウェブ)というポリエステル繊維ですね。木材よりもクッション性と一定の硬さのある繊維のイメージで、ボールを掴んで飛ばすことのできる特殊素材だと思います。このアリレート繊維をカーボンと一緒に編み込んだものが、未だに卓球界で主力の特殊素材であり、カーボンの硬さを補って柔軟性と球持ちを与えるALC (アリレートカーボン)になります。katsuo000も大好きな素材で、ただのカーボン繊維と比べるとドライブ強打時でも確かな球持ちとナチュラルで強い弧線を示してくれるとともに、カーボンらしいスピードと威力の出しやすさ、を有するため世界中で認められている特殊素材だと思います。他の素材と比べても高いわけでもなく非常にオススメの素材になります。katsuo000がレビューしているラケットは以下になります。
 Outer ALC
 ・Lin Gaoyuan ALC (林高遠ALC) 5.8 mm / 157 × 150 mm Koto (廃盤)
 ・Zhang Jike ALC (張継科ALC) 5.8 mm / 157 × 150 mm Koto (廃盤)
 ・Timo Boll Spirit (ティモボルスピリット) 5.8 mm / 157 × 150 mm Koto (廃盤)

Zylon Carbon (ザイロンカーボン): ALCよりもさらに弾んで直線的で密度の高い硬質な特殊素材。カーボンと異なる点はぶつけてもドライブをかけている感覚が得られる特殊繊維。Butterfly (バタフライ)のカーボンといえばTamuca5000というカチコチのカーボンがあり、このカチコチカーボンよりもドライブとか回転系の技術のやりやすさや回転のかけやすさが得られるので、特殊素材としてZLCは優れていると思います。人によってはカーボンは同じように感じる人もいるかもしれませんがALCやT5000、他メーカーのカーボンと、ZLCはかなり異なっていると感じます。最近感じるのですが、ZLCはやや早すぎて、プラボールでスピードも決定打も打ちにくくなった今こそ良い素材だと感じますね。抗菌プラボールの今だからこそ他の人よりも攻撃的なボールを求めるならZLCを選択したいところではないでしょうか。特にアウターZLCの良さはラリー戦になったときの中陣や前陣の強打で、アウターALCよりも容易に決定打が打てるところですね。また恐らくZhang Jike ZLC (張継科ZLC)Mizutani Jun ZLC (水谷隼ZLC)と同様に操作性重視の設計で板厚をかなり薄く、5.5 mmと薄い設計とすることでまるで5枚合板のような操作性のあるラケットと思います。自分が中学生まで5枚合板に近い打感のラケットを使っていたことも相まってかZhang Jike ZLC (張継科ZLC)のとっさの使いやすさは自分の体に染みついているんじゃないかと感じることが多く、今ではこのラケット以外は考えられないくらいマイラケですね。相手の回転や威力の影響は受けやすいですが、その分、板薄のおかげで飛距離が出にくいので回転をかけやすく扱いやすさが際立つので本当に愛用しています。特にフォアドライブの感覚はアウターラケットの中でもこのラケットが1番しっくりきます。
 Zylon (ザイロン)はArylate (アリレート)よりもさらに硬くてタフな繊維になります。水谷隼選手がZylon (ザイロン)とCarbon (カーボン)を編み込んだZylon Carbon (ザイロンカーボン、ZLC)を使用していて、一気に人気が出た印象がありますね。このZylon Carbon (ザイロンカーボン)は、相手のボールの回転量に押されず打ち返せるような特徴があるのに球持ちも感じられる非常に高性能な特殊素材になりますね。ただZylon (ザイロン)もタフな繊維で、Arylate (アリレート)よりもAromatic (芳香族)性高く、かつ不対電子を持つ窒素原子によって、電子の偏りを持たせているので、分子間で強固にスタックしやすい材料です。要はArylate (アリレート)繊維よりも硬く、カーボンに近い部分もあるんですね。カーボンのみのラケットと比較すると弧線を描いて球持ちを与えてくれますが、やはりカーボンに近いづいている特殊素材がZylon Carbon (ザイロンカーボン)だと思います。ALC (アリレートカーボン、ALC)を超える威力と球持ちを求めると、Zylon (ザイロン)とカーボンを編み込んだZylon Carbon (ザイロンカーボン、ZLC)が挙げられます。硬い材料は加工も大変ですのでコストが高くなり、現状価格もALC<ZLCという状況が覆ることはありませんね。katsuo000は転々として、こちらのZLCに戻ってきた感があります汗。個人的にはインナーに配したZLCインナー系のラケットはこするときと厚く当てた時の飛距離や弧線の差が大きいと強く感じ、体感的な想像よりも弾み過ぎるイメージが強く、無理となりました。個人的に使うならアウター系の方が違和感なく扱えると感じます。またZylon Fiber (ザイロンファイバー、ZLF)を配したラケットは木材系と変わらぬ球持ちと威力およびスイートスポットの拡大が計られたラケットでしたが、Arylate (アリレート)のみを採用したラケットの廃盤に引き続き、Zylon Fiber (ザイロンファイバー、ZLF)を配したラケットも廃盤になりました。過去には福原愛選手モデルのラケットとして、インナーにZylon Fiber (ザイロンファイバー、ZLF)を配したラケット、Ai Fukuhara Pro ZLF (福原愛プロZLF) (廃盤)なども販売されていました。こちらのラケットは初心者からトップ選手までカバーできるかなり良質なラケットと聞いたことがあります。katsuo000も学生時代に使っていたラケットに似ているのでZylon Fiber (ザイロンファイバー、ZLF)をもちいたラケットは好みでした。Inner Force Layer ZLF (インナーフォースレイヤーZLF)Timo Boll ZLF (ティモボルZLF)も良いラケットです。どちらもかなり扱いやすいラケットですが、少し値段が高いこともあり、また時代の流れを受け、2024年11月に廃番となりました。非常に使いやすくてオススメでしたが致し方なしかと思います。katsuo000がレビューしているラケットは以下になります。
 Outer ZLC
 ・Zhang Jike ZLC (張継科ZLC) 5.5 mm / 157 × 150 mm Koto (廃盤)
 ・Mizutani Jun ZLC (水谷隼ZLC) 5.7 mm / 157 × 150 mm Limba

Super Arylate Carbon (スーパーALC): 今回レビューするFan Zhendong Super ALC (樊振東SALC)で使用されている素材です。イメージとしてはALCよりも密度を上げたALCでALC素材の工夫でザイロンを使わずに密度や硬さを上げた素材だと思います。ALCとZLCの間に位置するような素材と認識してますし、実際どうなのか確認していきたいと思います。ラケットの板厚は5.7 mmとZhang Jike ZLC (張継科ZLC)Fan Zhendong ZLC (樊振東ZLC)よりも厚く、Lin Gaoyuan ALC (林高遠ALC)Fan Zhendong ALC (樊振東ALC)よりも0.1 mm薄く設計されています。恐らく他のアウターALCと同じようにやや7枚合板感がありつつアウターALCの打感を継承しながらも威力の出し易いラケットとなっていると想像して購入しました。今回どう出るのか楽しみですね。
 本レビュー記事のメインである、Super Arylate Carbon (スーパーアリレートカーボン、SALC)になりますね。既にViscaria Super ALC (ビスカリアSALC)というアウター配置のSuper ALC (スーパーALC)ブレードは発売となっていました。Super ALCはALCよりも弾み、ZLCよりも弧線が出るような説明で発売されているイメージです。ラケット性能表を確認しても高い反発特性があるのに、板薄にしているため、Viscaria (ビスカリア、アウターALCラケット)よりも低い振動特性を有するラケットになっています。このように反発性能と球持ちを進化させられる素材がSuper ALC (スーパーALC)ということになりそうです。そんなSALCをアウターに配し上板にコトをもちいて、ALCよりも速いスピードが得られるラケットがFan Zhendong Super ALC (樊振東SALC)になりますかね。

Cellulose Nanofiber (セルロースナノファイバー、CNF): 新たな特殊素材として登場したCNF素材は、上板に硬質な素材を使いつつも木材感の強いかなり異質な特殊素材系のラケットです。個人的には打球感は他のアウターカーボン系のラケットと同様に硬質で、木材ユーザーから移行するというよりも、アウターALCを使っていてもっと安定感と弧線が欲しい人向けのラケットだと思います。インナーカーボンユーザーは上板の硬質な打感は得手不得手が分かれるポイントではないかと想像します。カーボンのような無機質で直線性のボールではなく、速いけど弧線を描く独特のボールが特長と思います。球を持つ感覚は感じにくいのですが、上板の硬質のわりにボールをひきつけらることができるラケットで、弧線が勝手に出て安定感が非常にあがります。ただマニュアルにボールを持てないので、卓球全体がピッチ野早い連打型になりやすい気がしますね。これもハマる人とハマらない人がいるのではないかと想像します。あと打感が苦手という意見が多い印象で、先述のとおり回転をかけたと感じる球持ち感の打感は感じにくく、katsuo000も同じ印象です。上板が硬質で芯材が軽い木材のようで芯を感じにくくカーボンとも違う打感で確かに今までにない革新的なラケットと思います。アウターZLCと比較するとやはり決定打の出しやすさはアウターZLC未満で、木材感もあるけどカーボンなみの決定力も欲しい人用と思いますね。とにかく当てれば安定感が得られるのが良くて、残念ながら球の回転量が揃い易い気もします。前中陣の連打で勝負したい人が一番需要があると思いますね。このあたり好みが分かれやすそうだと思います。個人的には変化系ラバーを使う人が使いこなせれば回転を残し易く、相手のボールにも負けないんじゃないかと想像しますね。katsuo000が持っているCNFラケットはRevoldia CNF (レボルディアCNF)になります。

Super Zylon Carbon (スーパーザイロンカーボン、SZLC): 今バタフライの特殊素材の中で最も高価な素材がSZLCですね。Zhang Jike SZLC (張継科SZLC)は使ったことがないですが、Mizutani Jun Super ZLC (水谷隼SZLC)を持っているので何となく打感が想像できます。アウターZLC系のラケットを7枚合板ぽく仕上げた攻撃的なラケットがSZLC系ですね。板厚も厚くなっていて相手のボールの影響を感じにくく、かつ手の振動も抑えられているので、1球1球のボールの細かな違いを感じるとかよりもタイミングと弾みで相手のコートへねじ込みたい人向けだと思います。個人的には一般層には不要とも言えるようなかなり特殊なラケットだと思います。やはり7枚合板感が苦手ですね汗。

総括すると特殊素材の大人しいものから順番にあげると
 CNF < ALC < SALC < ZLC < SZLC
と考えていただければ良いと個人的には思います。

なおsuper ALC素材をもちいたラケットは二本目で、一本目はHarimoto Tomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)になります。Harimoto Tomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)は、非常に攻撃的なラケットでバックハンドの決定力を上げることができると感じましたが、フォアが弾むと感じ、やはり自分はフォア主戦なので諦めました。でも良いラケットでしたね。また個人的にはブレード面積の広いラケットは苦手と思っていたのですがHarimoto Tomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)は苦手とかも感じなかったのも好印象でした。フォアだけダメでそれ以外はかなり良いラケットでした!

なおFan Zhendong (樊振東)シリーズのブレード面積はZhang Jike (張継科)シリーズと同様の157 × 150 mmのレギュラーサイズになり、グリップは丸みを帯びたタイプになりますね。個人的にはTimo Boll (ティモボル)選手は大好きですがTimo Boll (ティモボル)シリーズのラケットの四角型のグリップはやや持ちにくいと感じます。昔からラウンドタイプのグリップのラケットを使っているからでしょうね。

Blade Design (ラケット性能)

 Zhendong Super ALC (樊振東SALC) 5.7 mm / 157 × 150 mm Koto

 届いたFan Zhendong Super ALC (樊振東SALC)は90 gでした。個人的に重いラケットは好きなので、好みの方向で良かったです。ラバーは現在メインで使用しているものを新しく貼りました。フォア面にJekyll &Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)を、バック面にDignic 05 (ディグニクス05)を貼りました。グルーはフォア面バック面ともにButterfly (バタフライ製)のFree Chack II (フリーチャック2)を使いました。

 フォア面Jekyll &Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)が55 g、バック面Dignic 05 (ディグニクス05)が48 gでブレード面積157 × 150 mmで、。それでも191 gで個人的には軽いので、先端にNittaku (ニッタク)製のサイドバランサーを2本 (1本で約1g増)とButterfly (バタフライ)製6 mmのサイドテープを貼って194~195 gで試打しました。

樊振東SALCの3つの特徴

張継科ZLCよりバックドライブが上にあがりやすい!

 アウターカーボンラケットでもここまで変わるのかーと思うくらい感覚が変わりました。Zhang Jike ZLC (張継科ZLC)はバックハンドがやはり難しく、チキータが本当にオーバーミスしやすいです。最近意識して練習するようになって安定してきましたが、やはり難しい。一方このFan Zhendong Super ALC (樊振東SALC)では簡単にボールがあがるんですよね!これはチキータとかバックドライブの安定感があがる!と感じました。ただし、いいのですが残念ながら威力は明らかにZhang Jike ZLC (張継科ZLC)の方があると感じました。このあたりは安定を取るか威力を取るのか、というもののようです。

フォアの打感はやはり7枚合板より!

 Fan Zhendong Super ALC (樊振東SALC)を使って一番感じたのがこの7枚合板感でした。悪くないです、むしろこれぞまさにViscaria (ビスカリア)系のアウターALCの王道!という打感に近かったです。そして自分はこの打感がやはり苦手だと感じましたね。パワーでイケるなら微妙な高さのボールも厚くあてつつ安定感をもってスピードドライブが、低いボールについては薄く当ててループドライブがそれぞれ打てるのでしょうが、自分にはそのベースが多分Zhang Jike ZLC (張継科ZLC)にあっているんですよね汗。Fan Zhendong Super ALC (樊振東SALC)だとループドライブはオーバーし、スピードドライブはオーバーかネットというのが多く、なかなき扱いにくさを感じました。ラリーでもLin Gaoyuan ALC (林高遠ALC)や最近試したArc Caster Over (アークキャスターオーバー)よりも速くて決定力があると感じました。でもZhang Jike ZLC (張継科ZLC)の方がスピードは出せて好きだと感じました。もしLin Gaoyuan ALC (林高遠ALC)などのアウターALCのスピードが遅いと感じるなら是非使ってみることをオススメします!

セカンドラケットは確定!?

 Zhang Jike ZLC (張継科ZLC)はスピード感、フォアの打感が最高ですが、やはりレシーブがやや難しいのが難点です。やはりバランスをとるならFan Zhendong Super ALC (樊振東SALC)は扱いやすく、良いラケットだし使い心地もありというのが本音ですね!

他ラケットとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Zhang Jike ZLC (張継科ZLC) > Fan Zhendong SALC > Fortius FT ver. D

スピード
 Zhang Jike ZLC (張継科ZLC) > Fan Zhendong SALC > Lin Gaoyuan ALC (林高遠ALC)

https://amzn.to/4ohJ0nF

レビュー Arc Caster Over (アークキャスターオーバー)

説明

 気になるラケットブランドRally Ace (ラリーエース)さんが2025年に刷新しました!木材の名前を全面に出したラケット名から上板の種類にあわせて弧線を冠したラケット名へ刷新されました。刷新に伴い、ラケットデザインも変わりましたね!個人的に板薄アウターカーボンを探していて、Rally Ace (ラリーエース)さんのラケットは、打感が本当に素晴らしくてkatsuo000は推している良きラケットブランドですね!トレンドをしっかり押さえた球持ちの良いラケットばかりなので中級者以上にもオススメできます!今回、katsuo000がRally Ace (ラリーエース)のラケットを注目したのは、ちょうど欲しい特徴のラケットがあったからですね。今回注目したラケットはアウターカーボンかつブレード面積がアウターカーボンなのに、インナーラケットで採用されている158 × 152 mmと広い面積、かつ板厚も5.6 mmという薄さに注目して、Arc Caster Over (アークキャスターオーバー)を購入しました。
 今までにRally Ace (ラリーエース)さんのラケットはLimba Inner (リンバインナー)Maple S Inner (メイプルSインナー)、とレビューしていて、今回3本目になります。Rally Ace (ラリーエース)のラケットは素晴らしくて、katsuo000の感覚としては、まず木材の品質が高く、作りも良く、かつ一般的に販売されているインナーカーボン系のラケットよりも板薄なので全体的に技術が安定するのがポイントだと思いますね!カーボンラケットであれば威力も十分にあります!

 1本目に試打したラケットはLimba Inner (リンバインナー)は打感はまさに現在トレンドのインナーカーボンラケットで、しかも板薄なので安定感のあるレシーブ展開が可能でした。しかも威力も回転量も抜群でしたね!Yasaka (ヤサカ)さんのラケットよりも高品質で、Butterfly (バタフライ)さんのラケットやkatsuo000が好きなOSP (ハンガリーのハンドメイドラケットメーカー)に近いクオリティーのラケットといって良いと思います。
 2本目に購入したMaple S Inner (メイプルSインナー)は、Limba (リンバ)よりも硬質なMaple (メイプル、楓)の柾目を上板に配したインナーラケットですね。硬質なMaple (メイプル、楓)ですが柾目を使用することで打感が柔らかくなるとともに球質や回転量はLimba (リンバ)を上板に配したラケットよりもあがるというラケットですね。やはり打感が柔らかくなるのでKoto (コト)材を上板に配したラケットと比較すると球質や回転量は劣る気がしますが、木材の特徴を理解した非常に品質の高いラケットでしたね。

 そして今回Rally Ace (ラリーエース)さんのラケットシリーズが刷新されました!上板に使う木材によって次のように名前が変わりましたね!
 上板Maple (メイプル、楓): Arc Caster Series (アークキャスター)シリーズ
 上板Limba (リンバ):    Arc Slider Series (アークキャスター)シリーズ
 上板Zebra (ゼブラ):    Rune Split Series (ルーンスプリット)シリーズ
 上板Ash (アッシュ):    Rune Frontier Series (ルーンフロンティア)シリーズ

上板にあわせてラケット名が刷新され、さらに合板構成にあわせて名前がつくようになりました。
 V (ファイブ):    5 play woods (5枚合板)
 Over (オーバー):   FE Carbon Outer (FEカーボンアウター)
 Inner (インナー):   FE Carbon Inner (FEカーボンインナー)
 Deep (ディープ):   FE Carbon Center (FEカーボンセンター)
 CNF (シーエヌエフ): Cellulose Nanofiber (セルロースなのファイバー)

ラケットにおいて最も重要な設計の1つであるブレード厚さは、刷新にともないそれぞれのシリーズで絶妙に変更していますのでいったん割愛させていただきます。最もオーソドックスなカーボン系ラケットは基本5.6 mmと刷新前と変わらないブレード厚さになっていました。この薄さだからこそRally Ace (ラリーエース)さんの良さが出ると思います。そしてBlade Area (ブレード面積)も158 × 152 mmと、Harimoto Tomokazu Innerforce series (張本智和インナーフォース)シリーズと同じブレード面積で設計されていますね!特徴的だと思います。

Rally Ace: https://www.center-field.co.jp/

全然Arc Caster Over (アークキャスターオーバー)と関係ないのですが、2025年8月にRallys (ラリーズ)とのコラボラケットが販売されていたようです。その名はRallys Blitz CNF (ラリーズブリッツCNF)!粒高用のラケットで攻守を可能とするラケットのようですね!

【限定100本】Rallys Blitz CNF|中国式ペン|安藤実慶監修卓球ラケット

Arc Caster Over (アークキャスターオーバー)

 Maple (メイプル、楓)の密度を調べると幅はあるもののどうやらKoto (コト)と類似の密度、ということで硬質な木材のようです。つまり上板硬めで回転がよくかかるラケットシリーズがArc Caster Series (アークキャスター)シリーズということですね!FEカーボンをアウター、インナーにもちいたArc Caster Over (アークキャスターオーバー)およびArc Caster Inner (アークキャスターインナー)は板厚5.6 mmと薄く非常にしなりとおさまりのようなのあるラケットになりますね。そして、アウターのFEカーボンのArc Caster Over (アークキャスターオーバー)はラケット設計だけで特徴といえるくらい尖がったラケットになってます。①FEカーボンアウター、②アウターカーボンなのに、158 × 152 mmのブレード面積が広い、③上板Maple (メイプル、楓)で、板厚5.6 mmですね。この3つが揃っているラケットは、おそらく他メーカーでは、ないでしょう。

↑軽かったのでサイドバランサーを2本使いました。

 アウターカーボンとの相性を考慮して、普段はフォアはJekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)を使っていますが、Arc Caster Over (アークキャスターオーバー)は板厚が薄くFEカーボンもしなやかさのあるカーボンなので、フォアにJekyll & Hyde C57.5 (ジキル&ハイドC57.5)、バックはDignics 05 (ディグニクス05)を貼りました。

Arc Caster Over (アークキャスターオーバー)の3つの特徴

これはいい!アウターALCに球持ちを加えて安定型のラケット!

 アウターカーボンらしさを持ったまま、5.6 mmの板厚とブレード面積158 × 152 mmで、レギュラーブレード面積の157 × 150 mmよりもしなりと球持ちを感じる素晴らしいラケットでした。やはりRally Ace (ラリーエース)さんのラケットは非常に安心感と安定感のある打感とラリー重視のラケットが多く、とにかく格下に負けたくない、安定志向の選手にドンピシャなラケットだと思いました!使ったその日からチョリやループに対してしっかりカウンタードライブを入れに行ける感覚でとにかくド安定感が良かったです!ガンガン収まる気持ち良さを示してくれました。

王道アウターよりも球持ち良好!

 もしかしたらMaple (メイプル、楓)材が上板であるせいかもしれませんが、王道アウターであるViscaria (ビスカリア)系のラケット、katsuo000所有のラケットではLin Gaoyuan ALC (林高遠ALC)Zhang Jike ALC (張継科ALC)などと比較しても、非常に球持ちを感じました。軽量な固体のせいなのか、FEカーボンが軽量なカーボンであるからなのか、ブレード面積が158 × 152 mmと広いためなのか、それらの全てが相乗してなのか、まではわかりませんでしたが、インナーALC系のReinforce AC (リーンフォースAC)方向の球持ちを感じるアウターカーボンでした。アウターカーボンなのでリンバ材の安心した打感は感じられないのですが、王道アウターカーボンと比較すれば球持ちを感じられる素晴らしさのあるラケットだと思います。多分、katsuo000の中では、90 g台の重い個体のLin Gaoyuan ALC (林高遠ALC)よりも安定感重視で、標準的な88 g前後の固体のZhang Jike ALC (張継科ALC)よりも安心感のある打感でした。つまり、守りと安定感を重視するならZhang Jike ALC (張継科ALC)よりもArc Caster Over (アークキャスターオーバー)を選びます!それくらい良きラケットでした!

5.6 mmのブレード厚さは、やはりかなりおさまりが良い!

 ALC系のアウターカーボンで5.6 mmという薄さのラケットは現在販売されていません。つまり、ある意味攻撃力をある程度犠牲にして安定感重視のラケットとしてアウターカーボンを探索すると、自然とArc Caster Over (アークキャスターオーバー)に行きつくのではないかと思います。ラリー重視で、中陣からの巻き返しも狙えてそれでも守備力の高いラケットとして、また回転性能の高いラケットとしても非常に気に入ったラケットがArc Caster Over (アークキャスターオーバー)でした!

他ラケットとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量(Max)
 Lin Gaoyuan ALC > Arc Caster Over > Reinforce AC

スピード
 Lin Gaoyuan ALC > Arc Caster Over > Limba Inner (Arc Slider Inner)

考察 Zhang Jike ZLC (張継科ZLC)の打球感:王道ビスカリア系ブレードからインナーカーボンラケットとの徹底比較

はじめに

 ここ最近、自分の打球感覚に変化があり、以前ほどラバーの違いを敏感に感じ取れなくなってきました。その中で改めて感じたのは、「自分にはアウターZLC系のラケットが最もしっくりくる」という確信です。この記事では、これまで使ってきたラケットやラバーとの比較を通じて、現在使用中のZhang Jike ZLC (張継科ZLC)の魅力や、それに至るまでの試行錯誤についてまとめていきます。

現在の使用用具と選定理由

本職用具
 Blade: Zhang Jike ZLC (張継科ZLC)
 Fore:  Jekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)
 Back:  Dignics 05 (ディグニクス05)

 この組み合わせを選んだ最大の理由は、「低く、質の高いループドライブを安定して打てること」にあります。Zhang Jike ZLC (張継科ZLC)は硬質でありながら板厚が5.5 mmと薄く、飛距離が出過ぎない点が大きな魅力です。特に自分のように、対上回転でも下回転と似た角度でドライブするプレースタイルにおいては、回転を強くかけてもオーバーミスしにくい特性が非常に合っています!
 アウターZLCらしくスピード性能も申し分なく、「入れるだけのボール」でも鋭さが出るため、シンプルな回転作業の繰り返しでもラリーに優位性を持てる感覚があります。

Zhang Jike ZLC (張継科ZLC)の使用感と特長

  • 安定性の高いドライブ:擦る打ち方が合いやすく、弧線が低くまとまる!
  • レシーブ性能:ツッツキも切れて、チキータにも回転が乗せやすい!
  • 中陣対応力:異質選手からオーソドックスまで、中陣ラリーで繋ぎと強打のバランスが取りやすい。
  • 難点:レシーブの難しさ、相手の強打に対する守備の面。

これらの点から、「決定力と安定感のバランス」を高水準で実現しているラケットだと感じています。現在は廃盤品となってしまいましたが、後継モデルであるFan Zhendong ZLC (樊振東ZLC)の再評価を求めたいところです。

王道ビスカリア系ALCブレードとの比較

 Zhang Jike ALC (張継科ALC)Lin Gaoyuan ALC (林高遠ALC)などの「王道ビスカリア系ALCブレード」は、確かに使いやすく、何より多くの実績のあるラケットですが、個人的には物足りなさを感じました。

  • ミート寄りでないと威力が出ない
  • 回転重視で薄く当てるとミスが出やすい
  • 中陣での決定打にやや力不足を感じる

重量がある個体 (Lin Gaoyuan ALC (林高遠ALC)、91 g)は好感触でしたが、それでもやや「守備的寄り」のラケットという印象です。対してZhang Jike ZLC (張継科ZLC)は、より攻撃的で、“回転で押し込む”卓球にマッチすると再確認しました。

Vario+ ACとの比較と選別理由

 Vario+ AC (ヴァリオ+AC)は、板厚6.1 mmというやや厚めのブレードで、王道ビスカリア系(板厚5.8 mm)と比べて0.3 mm厚いのが特徴です。7枚合板ほどではありませんが、飛距離が出やすく、オーバーミスも起きやすい傾向がありました。

特筆すべきは、片面に上板コト材+アウターアラミドカーボン系構成、もう片面に上板リンバ+インナーアラミドカーボン系構成を採用した、極めてユニークなハイブリッド設計です。フォア面には威力、バック面には球持ちと操作性を求める選手にとって、攻撃的で実戦的な性能を両立した魅力あるラケットだと感じました。
 特に、バックハンドの感覚を養ううえでは非常に優れたラケットで、自分にとっても技術向上の一助となりました。ただし、強く回転をかけたときのオーバーミスや、ドライブの“沈み”の不足が徐々に気になるようになり、結果的に使用を控えるようになりました。
 良いラケットであることは間違いありませんが、使用するにはより繊細な打球コントロールと技術が求められる印象です。

インナーラケットへの挑戦と限界

 過去数年間、バックハンド改善を目的としてインナー系にも数多く挑戦してきました。
使用してきた代表的なラケット:
 ・Reinforce AC (リーンフォースAC) 板厚 6.0 mm
  ≒ Harimoto Tomokazu Innerforce ALC (張本智和インナーフォースALC) 板厚6.0 mm
  = Inner Force Layer ALC (インナーフォースレイヤーALC) 板厚6.0 mm
 ・Alnade Inner (アルネイドインナー) (Reinforce AC (リーンフォースAC)よりも弾みをおさえる5.8 mm)
 ・Virtuoso AC (ヴィルトゥーソAC) 高威力で高品質 板厚5.7 mm
 ・Ice Cream iAZX (アイスクリームiAZX) フォア面とバック面で特殊素材の異なる
 ・上板コト材系のインナーカーボンラケット
  Tornado King Power (トルネードキングパワー)
  Ma Lin Carbon (馬林カーボン) (YASAKAの名作)
  Liberta Glorious (リベルタグロリアス) (上板コト材ではないものの硬質な上板)
  Ma Lin Hard Carbon (馬林ハードカーボン)
  Maple S Inner (メイプルSインナー) (打感はコト材ほど硬くないけど回転のかかる良ブレード)
   今はArc Caster Inner (アークキャスターインナー)

 インナー×リンバ材系の特徴として、球持ちの良さ=安定感は高いものの、強打や決定打の質が落ちやすく、引きつけ→インパクトの操作が難しく感じる場面が多くありました。特に薄く当てるドライブが主体の自分にとっては、「持ちすぎて飛ばない」「打ち切るには筋力や踏み込みが必要」といった印象です。
 インナー×コト材系のMa Lin Carbon (馬林カーボン)Liberta Glorious (リベルタグロリアス)Tornado King Power (トルネードキングパワー)といったブレードも試しましたが、インナー特有の打球時の安定感と引き換えに、攻撃時の鋭さが損なわれる感覚は拭えませんでした。やはり、アウターZLC × コト材 × 薄板という構成が、今の自分には最適だと感じています。

 今最も注目しているインナーラケットは前中陣でも使えるだろうHarimoto Tomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)ですね。今後の選択肢としてはありえるのかなーと思います。使ってみた印象としては、回転をかけにくいというのが一番感じましたが、その分下がっても押し返せるラケットで、バックハンドでも得点しやすい威力を出せると感じました。回転のかけやすさと威力が担保できるならHarimoto Tomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)もかなり良いラケットだと思いますね。

今後の候補:Revoldia CNF(レボルディアCNF)とFan Zhendong Super ALC (樊振東SALC)

現在気になっているのは以下の2本です。

 Revoldia CNF(レボルディアCNF)
 ・カーボン非使用で芯の硬さがなく、弧線が自然に出る
 ・板厚5.7 mmで回転安定性が高く、細かいラリーが得意
 ・ただし、芯がない分、強打の感覚はぼやけやすいかも。ラリー重視の一本。

 Fan Zhendong Super ALC (樊振東SALC) (アウターSALC)
 ・安定感+決定力を両立できる可能性あることを期待
 ・張継科ALCよりもパワーは確実に得られるはず、あとはループドライブの質

特にRevoldia CNF(レボルディアCNF)は、ラリーの安定感を高めつつ弧線のあるドライブを打ちたい方には魅力的だと感じます。

まとめ

打球感の変化とともに、多くの用具を試してきましたが、現時点での結論は次の通りです。

  • 自分にはアウターZLC系=Zhang Jike ZLC (張継科ZLC)がベストマッチ
  • 王道ビスカリア系ALCブレードはやや守備寄りに感じる
  • インナー系は高い攻撃技術力と鍛錬と筋力が必要で、安定重視ラリー向き
  • 攻撃的な卓球を支える用具=アウターZLC × 薄板 × コト材 = Zhang Jike ZLC (張継科ZLC)

これからも用具探求は続けていきますが、同じような悩みを持つ方の参考になれば幸いです。

内部リンク紹介

Zhang Jike ZLC (張継科ZLC)ってどんなラケットか、紹介、レビューZhang Jike ZLC (張継科ZLC)

Jekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)の使用感と比較: Jekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)
Dignics 05 (ディグニクス05)の使用感と比較:Dignics 05 (ディグニクス05)

王道ビスカリア系ALCブレード:
 Zhang Jike ALC (張継科ALC)
 Lin Gaoyuan ALC (林高遠ALC)
 Timo Boll Spirit (ティボルスピリット)
 Stradivarius (ストラディバリウス)

レビュー Hybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)

はじめに

 TIBHAR (ティバー)さんの最新のラバー、Hybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)をレビューさせていただきます!TIBHAR(ティバー)といえば、多くのYou tuber卓人と契約をして圧倒的な存在感を持つブランドになりました。katsuo000が大好きなのは引退してしまったベラルーシの巨人Vladimir Samsonov(ブラディミル サムソノフ)選手です。現在はスター選手と契約しまくりで、フランスのダブルエース、Lebrun Brothers (ルブランブラザーズ)こと、Felix Lebrun (フェリックス・ルブラン)選手Alexis Lebrun (アレクシス・ルブラン)選手スロベニアのエース、Darko Jorgic(ヨルジッチ)選手、天才松平健太選手元オランダ代表のG.C. Foerster(フォースター)さんや、ルーマニアの美人選手Bernadette Szocs(スッチ)選手漢のプレーヤー神巧也選手、と契約選手もスター選手ばかりの卓球ブランドですね!

 個人的にTIBHAR (ティバー)契約の選手で注目は、Darko Jorgic(ヨルジッチ)選手イギリスのPaul Drinkhall(ドリンコール)選手クロアチアのTomislav Pucar(プツァル)選手ベルギーのCedric Nuytinck(ニュイティンク)選手ですかね。特にPaul Drinkhall (ドリンコール)選手は日本では有名ではないですけど、イギリスのトップ選手で、WTTツアーでたまに日本選手に勝ってしまいます!バックのチキータからラリーにもちこみ、打ち込まれてもフォアドライブで何球も何球も引き返しまくる超ラリータイプで打ち合いに強い選手です!

 今回レビューするHybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)は、Felix Lebrun (フェリックス・ルブラン)選手松平健太選手が使用するラバーですね!話題のラバーで思わず即買いしていて、なかなかレビューできませんでした汗。どんなラバーなのでしょうか。まずはHybrid K3 (ハイブリッドK3)についてどのようなラバーだったのか確認していきましょう。

Hybrid K3 (ハイブリッドK3)

 「世界に衝撃を与えた粘着テンション」
 Hybrid K3 (ハイブリッドK3)は、これまで同時に実現できないと思われていた特性を兼ね備えています。 「強烈な回転、弧線」と、「強い反発性能」が一枚のラバーに内包されていることを、実感できるでしょう。 強いバックスピンやトップスピンも難なくかけ返せる感覚を与えてくれるトップシート。速い打球を生み出すハードスポンジ。高性能ラバーは、コントロールやコース取りが難しいものですが、K3を使えばマスター出来るでしょう。K3の無限の可能性を体感してください。

 Hybrid K3 (ハイブリッドK3)というラバーは、粘着ラバーらしさを抜群に感じられるのに、抜群に弾みとスピードも出せるラバーで、Tenergy 05 (テナジー05)の上位互換といえるような高性能ラバーと評させていただきました。使いやすいのに軽いし回転もかかり、粘着ラバーらしい癖球は少なめで、プラボール時代の新基準ともいえるようなラバーでしたね。かなりありよりのありで、katsuo000は重いラバーが好みなので、軽いという点が不満点でした汗。巷の卓人には、Hybrid K3 (ハイブリッドK3)Dignics 09C (ディグニクス09C)か、と選択肢を提供してくれるラバーだと思います。個人的にはDignics 09C (ディグニクス09C)はシートもスポンジも結構ハードなので、Hybrid K3 (ハイブリッドK3)の方がもちもち感があり、相手のボールを利用してくい込ませやすく伸びのあるボールが打ちやすいと思いますね。

Hybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)

 「ハイブリッドK3PRO」は妥協のない攻撃的なプレーヤーのために開発された「ティバー史上最高性能」を誇るラバー
 スポンジ硬度を高めたことで打球時のエネルギーロスを軽減し、さらなるパワープレーが可能に。「ハイブリッドK3PRO』は、トップシートの粘着力と硬めのスポンジにより、強烈な回転と高い弾道で相手コートの深くにボールを送ることができます。前陣だけではなく、中陣からでも強いボールを生み出すことが出来るため、ゲームをコントロールすることができます。ティバー契約のトップ選手たちも続々と「ハイブリッドK3PRO」に変更している。

性能値

 Tibhar (ティバー)さんのラバーの公表性能値を比較してみましょう。

SpeedSpinControlSpongePrice
(yen / without tax)
Hybrid K3 Pro12513090558,100
Hybrid K3 118130100538,100
Hybrid K3 FX115130105488,100
Hybrid K2 Pro12212885547,500
Hybrid K1J11212580547,500
Hybrid MK Pro130125105517,200
Hybrid MK125125110487,200
Hybrid MK FX115125125447,200
Evolution MX-D1351258051.57,100
Evolution MX-P 5012812075506,800
Evolution MX-P1251208045.7~47.77,700
Evolution MX-S1251208045.7~47.76,900
Quantum X Pro1151159547.56,100

 現在のTibhar (ティバー)さんのTop of Topのラバーは、Hybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)であることがわかりますね。

 続いて、Tibhar (ティバー)さんのラバーの中で、重量と硬度計比較を実施しました。

WeightShore aShore aShore cShore cSheet-SpongeSheet Sponge
gSheetShpongeSheetSpnoge(shore a)(shore c)
Hybrid K3 Pro5130.830.248.248.40.67-0.25
Hybrid K3 5128.525.342.240.33.171.92
Hybrid K2 Pro5030.034.146.746.3-4.080.33
Hybrid K1J5024.530.142.543.8-5.58-1.33
Hybrid MK Pro4733.129.246.344.23.922.17
Hybrid MK4729.824.441.740.05.331.67
Evolution MX-D5331.529.845.642.11.753.50
Evolution MX-P 50°5031.530.445.844.31.081.42
Evolution MX-P4730.823.942.438.76.923.75
Evolution MX-S5031.327.144.740.44.174.25

 最新のHybrid K3 (ハイブリッドK3)、Hybrid K2 Pro (ハイブリッドK2プロ)、Hybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)を貼った際に気づきましたがTibhar (ティバー)さんのラバーは硬度の硬いProを冠したラバーでも重量が重いということはないんですよね!前回のHybrid MK Pro (ハイブリッドMKプロ)とその中間硬度のHybrid MK (ハイブリッドMK)も重量差はほとんどありませんでした。もちろん、硬度計で測った硬度はHybrid MK(ハイブリッドMK)よりもHybrid MK Pro (ハイブリッドMKプロ)の方が硬かったです。この技術って凄いなーと思いますね。本題のHybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)に着目すると、総じて硬度に相当するshore cの結果を確認すると、TIBHAR (ティバー)さんのラバーの中でやはり最も硬い結果となりました。2025年現在最もTIBHAR (ティバー)さんのラバーで硬いラバーがHybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)と明言できそうですね。また誤差かもしれませんが粘着テンションラバーらしく、スポンジ側からの計測値の方が大きくなりました。ただShore aではシート側の方が硬いので、誤差は否めません。数値もかなり僅差ですので、非常にテンションラバーに近い出来のラバーがHybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)と言えそうです。実際試打した感覚からもかなり飛距離が出しやすいラバーでしたので、感覚的にはハードなテンションよりラバーと位置付けています。スピードや飛距離は出るが安定感と弧線を粘着ラバーらしさで引き出していて、癖球は少ないといえると思います。

ハイブリッドK3プロの貼りと重量

 かなり気になったので当時のメインに近い構成でフォアラバーとしてまずは試しました。またラケットには気になっていた上板硬めのインナーカーボンラケット、Maple S Inner (メイプルSインナー)に貼りました。ブレード面積のスペックは158 × 150 mmになりますのでやや広いですが、最近のインナーラケットではありえるブレード面積だと思います。

Hybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)
 粘着系テンション OFF+
・Sponge Thickness:2.0/max mm
・Speed:125
・Spin:130
・Control:90
・Sponge硬度:55°
・8,100円 + 税
・73-4 g → 51 g(Maple S Inner (メイプルSインナー) (158 × 150 mm)に貼って)

 驚いたことに、そこまで重たくなかったです!55°のハードな硬度ですが51 gなら十分軽いといえるでしょう。なかなかスゴイ技術だと思います!参考にならないかもですがZhang Jike ZLC (張継科ZLC)のバックにも貼って、バックラバーとしても試しましたのでそのレビューも書かせていただきます。

Hybrud K3 Proの3つの特徴

硬くなって過激に弾む!

 Jekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)Jekyll & Hyde C57.5 (ジキル&ハイドC57.5)のように、硬くなったことでよりテンションラバーのように弾むようになったラバーがJekyll & Hyde C57.5 (ジキル&ハイドC57.5)でした。同様にHybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)Hybrid K3 (ハイブリッドK3)で感じた粘着感が若干低下して、その分テンションラバーよりに、弾みやすくなったラバーとなっています。攻撃的、アグレッシブ、という言葉が相応しいラバーになっていますね。硬いのに弾むので制御やコントロールも難しくなっていると感じて、katsuo000は最近Jekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)をメインにしています。Jekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)の方がいい意味で扱いやすくて回転もかかって、粘着らしさも許容できていいですね。同様に弾みや弾き安さを求めるならHybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)は良い選択だと思います。個人的にはJekyll & Hyde C57.5 (ジキル&ハイドC57.5)は制御のしにくさを感じましたがHybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)なら軽い点も総合すると制御しやすいと思います。ただし性能を引き出そうとすると難しいラバーでもあるのでまずはHybrid K3 (ハイブリッドK3)で慣れてもっと硬い方が良いと感じてからHybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)を使うでも良いと思います!

高い回転性能でドライブがしっかり相手のボールへ沈みこむ!

 katsuo000はフォアで使った時に相手のコートで沈むと感じられるかは、重要なポイントです。下からスイングを開始しても相手コートで弧線を描いてボールが沈むイメージが持てるか、は試打のときに良く確認します。Hybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)はしっかり相手コートで沈むイメージを感じられました。特に中陣に下げられた際に、下回転打ちと同じようなバックスイングで思い切り回転を掛けても相手のコートへオーバーせずに入るかどうか、が一つの基準です。中陣から下回転打ちと同じ打ち方でしっかり回転をかけて強烈な回転で相手コートへ打てる感覚を感じられたのは良かったですね!テンションラバーやオールバタフライで構成したラケットだと、下回転打ちと同じバックスイングで中陣からドライブを打つと十中八九オーバーしますね。しかしHybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)および中国粘着系のラバーはしっかり相手コートに入る感覚があります。そしてこの打ち方で中陣からドライブが打てると回転量やスピードをコントロールしやすいので得点しやすいパターンが得られます。ラバー重量を抑えたいならJekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)よりもHybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)を推します!

バックハンドでも十分に使える粘着テンション!

 今回Zhang Jike ZLC (張継科ZLC)のバック面にHybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)を貼って試してみました、感触良かったです!回転も良くかけられるし、相手のロングボールに対してあわせるだけで質の高いドライブ返球ができると感じました。自分の実力を考慮するとおそらくHybrid K3 (ハイブリッドK3)の方が扱いやすさは上だと思いますが、Hybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)でも硬さが気になる、ということはほとんど感じませんでした。バックラバーとしての選択肢も広げる事実は良い選択肢を提供していると思います。むしろバックで使用するラバーにドライブなどで癖球を期待する方がなかなか稀有だと思います。スピン系テンションラバーに近くて、高い回転性能や安定感を求めるならHybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)は良い選択肢となると思います!

各技術レビュー

フォアハンド系

 Jekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)との比較がメインとなります。

軽打
 特に違和感なかったです。もう最近の粘着テンションラバーは使いにくいことはほぼないですね。

ロングボールやラリーでのドライブ
 Jekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)と比較すると粘着らしさは下がると感じましたが、その分弾みを感じました。硬度はドイツ基準でHybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)Jekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)で55°と同硬度ですが、より弾き安いのはHybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)になると思います。逆に粘着ラバーらしさが残るのがJekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)だと思います。球離れは感覚的ですが、Hybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)の方が速いと思います。球を持てる分、Jekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)は少し球がラケットに残ると思いますが、その分回転で相手のコートについてから伸びたり弾道の伸びを感じると思います。
 癖球があるかどうか、はボールを受けていないのであまりわかりませんが、Jekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)よりもHybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)の方が癖球は少なく素直なボールが相手に行くように感じました。どちらも回転性能も弧線も強く弾みも強いので、十分にフォアメインラバーで活躍できるラバーだと思います。あとは好みの部分で重量や打球感が重くなってもいいならJekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)、軽量さを求めるならHybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)でしょうか。
 軽量を求めるとDignics 09C (ディグニクス09C)も選択肢となるかもですがDignics 09C (ディグニクス09C)の方がもう少しマッド感が強い気はしますかね。

面を開いたドライブ
 Jekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)は面を開いて打つ方がスピードドライブが安定しますし決まるイメージです。一方Hybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)は弾きやすいので個人的には面を開くと制御が難しいと感じました。スピン系テンションぽくなるので、制御するなら寝かしてドライブする方が安定はさせやすいと思います。

対下回転に対するループドライブ
 最近katsuo000はラケットによってループドライブのやりやすさが決まると感じており、Maple S Inner (メイプルSインナー)は比較的やりやすいと思います。板厚が薄くて硬い上板のラケットがやはりやりやすく、つまりZhang Jike ZLC (張継科ZLC)がやりやすいですね。強いインパクトの時の方が回転がかかる感じがあるので、とにかく板厚が薄くて飛距離が出にくいラケットでループドライブした方が質は高いと思います。
 Hybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)も高い回転量と質の高いループドライブを得られるラバーですが、飛び出しも結構あるラバーだと思います。Dignics 09C (ディグニクス09C)はシートが硬く、ループドライブにもクイックネスが必要なイメージで時間を補えるループはやや難しいイメージですが、Hybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)Jekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)はシートがDignics 09C (ディグニクス09C)系のラバーよりは柔らかめなのでソフトに打球しつつボールとの接触時間を長くして回転量を得るような打ち方も比較的やりやすいと思います。

対下回転に対するスピードドライブ
 Hybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)は結構ぶつけに行った方がスピードは出しやすいのですが、反発で飛び出してしまう前に回転もかけたいと思うと身体を上手に使った回転運動で打つ必要があると思います。スピードドライブは個人的には、スピン系テンションラバーのようなイメージで打った方がやりやすかったです。粘着ラバーのような打ち方をしようとしても自分のスイングスピードでは遅くてその特徴を得られるとは感じませんでした。

ストップ
 良くとまりました。

ツッツキ

フォアサーブ
 良く切れました。

バックハンド系

軽打
 普段はDignics 05 (ディグニクス05)を使っていますので、Dignics 05 (ディグニクス05)との比較になります。最近粘着系のラバーをバックに使えるかどうかを考えているのですが、あまりメリットを感じないんですよね。やはりDignics 05 (ディグニクス05)は軽量にもかかわらず、回転性能も抜群で、シートが硬く相手の回転の影響も受けにくいので良いラバーだと思います。
 一方、Hybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)Dignics 05 (ディグニクス05)と比較するとマッド感がどうしてもありますが、軽く当てるだけでも飛距離が出るので扱いやすいと感じましたね。また弧線が出るのでDignics 05 (ディグニクス05)よりも安心して相手コートに入ると感じました。

ロングボールやラリーでのドライブ
 粘着ラバーの良い点としてHybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)はボールをしっかり持って相手コートへ置くように返球できるので、時間を得られる感じはありました。ただうまい人になるとそのボールを上から叩いてきそうなので、一長一短だとも思います。

ストップ
 

ツッツキ
 切れますね。弾むのでしっかり受け止めないといけないかもです。

チキータ
 Hybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)は個人的にはかなりチキータがやりやすかったです。球持ちがいいんですね。あとDignics 05 (ディグニクス05)よりも弧線が出るので安心して強く打てる気がしました。Dignics 05 (ディグニクス05)はやはり直線的で決定力はありますが、そもそもそんなボールをなかなか打てない汗

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Hurricane III Hybrid K3 ProTenergy 05

スピード
 Dignics 05Hybrid K3 ProDignics 09C

https://amzn.to/4loxfcR

レビュー Genextion V2C (ジェネクションV2C)

はじめに

 幸運なことに、Nittaku (ニッタク)さんのジェネクション&ジェネクションV2Cモニター募集キャンペーンに当選しました。ということで、ガチレビュー&モニターさせていただきます!Nittaku (ニッタク)さんの本気のラバー、Genextion V2C (ジェネクションV2C)Genextion (ジェネクション)です!まず、Nittaku (ニッタク)さんの2024年の新作ラバーはGenextion (ジェネクション)でしたね。として、日本一売れていたラバーFastarc G-1 (ファスタークG-1)、およびHammond Z2 (ハモンドZ2)を超えるラバーとして発売されたラバーがGenextion (ジェネクション)でした!そして2025年春、Genextion (ジェネクション)に粘着シートをあわせたラバーとして発売されたのがGenextion V2C (ジェネクションV2C)になります!

 Nittaku (ニッタク)さんの2024年の新作ラバー、Genextion (ジェネクション)はマッド感の増したスピン系テンションラバーでした!Genextion (ジェネクション)という言葉は、Generation = 世代から派生したNittaku (ニッタク)さんの造語とkatsuo000は考えております。もしかしたら、次の世代 = Next Generationをもじった造語なのかもしれませんね。

 日本一売れていたラバーFastarc G-1 (ファスタークG-1)の次のラバーとして2022年に発売したラバーがHammond Z2 (ハモンドZ2)が発売されました。Nittaku (ニッタク)さんが、日本一売れていたラバーFastarc G-1 (ファスタークG-1)からの次の日本一売れるモンスターラバーを模索していることが伺えました。Fastarc G-1 (ファスタークG-1)がなぜ日本一売れていたのか、これはButterfly (バタフライ)さんのTenergy (テナジー)のオープン価格化、ラバー高騰などの外部環境因子が大きかったのが実情でしょう。外部環境因子が大きいとはいえ、Fastarc G-1 (ファスタークG-1)の性能も高かったのは事実で、Tenergy (テナジー)らしい球持ちを有しながら、ドイツ製ラバーらしくドライブボールが揃わず荒れ球 ≒ 癖球が出るラバーでした。Fastarc G-1 (ファスタークG-1)の次のラバーとして、2022年に発売されたHammond Z2 (ハモンドZ2)は国産製造のラバーではありますが、ドイツ製造のFastarc G-1 (ファスタークG-1)を継承したラバーといえる高性能ラバーです!特にHammond Z2 (ハモンドZ2)で特筆すべきはシートの透明感で、ドイツ製ラバーの曇り系シートとは差別化された美しいラバーです!しかも価格もFastarc G-1 (ファスタークG-1)と同価格で設定されていて円安でドイツ製ラバーの高騰を考慮すると、とても良い選択肢だったと思います!あまり話題にはなりませんでしたが、昨年2024年には、硬度を柔らかくした特別仕様のHammond Z2 (ハモンドZ2)も発売されました。これはHammond Z2 (ハモンドZ2)に対し一定の評価を得られていることが伺えますね!そして、Nittaku (ニッタク)の2024年に発売された新しいドイツ製ラバーがGenextion (ジェネクション)ですね!ドイツ製の新ラバーとして、Fastarc G-1 (ファスタークG-1)を超えるラバーとして、Genextion (ジェネクション)はマッド感の増したスピン系テンションラバーでした。そして、シートに粘着性シートを採用したGenextion V2C (ジェネクションV2C)はどのようなラバーなのでしょうか!?Genextion (ジェネクション)自体が粘着ラバーテイストのシートを適用したスピン系テンションラバーでマッド感マシマシでした。そのGenextion (ジェネクション)に、さらに粘着性シートを採用することで、より粘着ラバーらしさが加味されたのではないかと想像されますね。どのようなラバーなのか試打レビューしていきます!

 なお、Nittaku (ニッタク)さんのGenextion V2C (ジェネクションV2C)の紹介ページには、時吉佑一選手の名前を挙がっています。katsuo000が学生時代に対戦も経験しています。時吉選手は同世代で憧れの選手でした。現在はチキータやバックハンドドライブがとても綺麗でエグイイメージが強いですね。個人的な時吉選手のイメージは、豪快なフォアドライブやフォアスマッシュだと思います。中学生のときから変わらないイメージです。
 時吉選手が使用するGenextion V2C (ジェネクションV2C)はどのようなラバーなのか楽しみながら試打しました!

説明

 改めて、Nittaku (ニッタク)のスピン系テンションラバーについて俯瞰してみようと思います。まずは各ラバーの説明を、Nittaku (ニッタク)さんのホームページから引用してみました。

Genextion V2C (ジェネクションV2C) 微粘着が成すハイクオリティな球質

 絶妙な微粘着の配合で、ボールとラバーのほどよい接触時間を確立。相手の強い回転の影響を受けづらく、特に台上技術においてよりコントロールがしやすくなりました。また、ラケット面をより被せて水平スイングをしてもボールをしっかりと掴んでくれるため、早い打点での質の高いカウンターを可能に。台についてからグッと沈むボールの軌道で相手を翻弄します。質の高い台上技術とカウンターを武器にする、ワンランク上のプレーヤーへ。

Genextion (ジェネクション) 掴んで深く飛ばすパワーヒッター

 硬いラバーの特長である重いドライブや押し負けない引き合いを可能にしながら、ブロックなどの守備技術では操作性に優れます。インパクトの強いドライブの質が高く、インパクト後にボールの軌道がグッと上がり、より飛距離の出る鋭いボールを繰り出すことが可能に。台についてからグンと上に伸び上がるボールの軌道も特長で、相手を圧倒します。パワーとスピードで押していく、ダイナミックなトッププレーヤーへ。

Hammond Z2 (ハモンドZ2) “落ちない”から打ち負けない

 ニッタクを象徴する“赤”をまとった「バルクヘッドスポンジ」は、隔壁が強く、エネルギーロスを軽減し、反発力を強化。天然ゴム比率が高く、ゴムシート密度が大きい「ナチュラルリッチシート」は、薄くとらえても“落ちない”のが魅力。相手の回転を利用したカウンター、台から離れても相手のコートに深く突き刺さるドライブを武器に打ち合いを制す!ベストセラー「ハモンドシリーズ」の爽快感のある打球の良さを継承しながら、トップ仕様のラバーに仕上げました。

Fastarc G-1 (ファスタークG-1) スピンドライブ重視

 スピンドライブ重視!シートでグリップして弧を描く、強烈なスピン!どんな位置からでも打ち抜ける威力、強いドライブに打ち負けない強靭さが魅力!その実力は世界のトップが証明し続ける!
ファスタークとは?:Fast(速さ)とArc(弧)を描くボール軌道を開発コンセプトとした、トップ選手が勝つために選ぶギアです。
テンションスピンシート:グリップ感覚に優れたゴム成分と粒形状で、抜群の威力を実現した「テンションスピンシート」。硬く粒が詰まったシートは打ち合いで押し負けず、ボールにパワーが伝わります。
ストロングスポンジ:ハードな打球感でありながらボールをしっかり捉えて押し出し、ボールに更なる威力を生み出すスポンジです。
G-1・・・シートでグリップして弧を描く!強いドライブに打ち負けない強靭さが魅力!

 説明からGenextion (ジェネクション)Fastarc G-1 (ファスタークG-1)や特にHammond Z2 (ハモンドZ2)よりもボールが上に上がり、弾みも回転も高性能化しつつシート形状を粘着ラバーよりにすることで、粘着ラバーらしさを備えたスピン系テンションラバーと理解できそうです。そして、Genextion V2C (ジェネクションV2C)は、シート形状に加え、粘着成分を配合させたシートを適用したラバーであり、さらに粘着ラバーらしさの増したラバーに仕上がっているといえそうです。ちなみに、「卓球グッズ2025」によるとV2Cは Various Value (多様な価値)の意味も含ませているということです。
 普段フォアにはドイツ製粘着ラバーであるJekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)を使用していますので、ドイツ製粘着ラバーとしてどのようなラバーなのかレビューしていきたいと思います!

性能値

 公表性能値を比較してみましょう。

SpeedSpinSpongePrice
(yen / without tax)
Genextion V2C16.0014.052.5 (42.5)9,800
Genextion16.5013.552.5 (42.5)9,800
Hammond Z216.0013.050.0 (40.0)6,800
Fastarc G-115.0012.547.5 (37.5)6,800
Hurricane Pro III Turbo Blue14.7515.060.0 (50.0)6,600

 公表性能値としてkatsuo000が気にするのは回転性能です!Genextion V2C (ジェネクションV2C)はHurricane (キョウヒョウ)を除くラバーで最もスピン性能が高いことが伺えますね!性能値だけで決めるならkatsuo000はGenextion V2C (ジェネクションV2C)を使いたいと感じますね!

WeightShore aShore aShore cShore cSheet-SpongeSheet Sponge
gSheetShpongeSheetSpnoge(shore a)(shore c)
Genextion V2C4929.828.043.843.81.750.00
Genextion4930.927.144.341.63.832.67
Jekyll & Hyde C555331.431.450.952.10.00-1.17
Dignic 09C5033.431.850.849.11.581.67
Hurrican Pro III
Turbo Blue
5836.841.453.157.6-4.67-4.50
Triple Double Extra5025.131.842.146.1-6.67-4.00
Rakza Z Extra Hard5530.330.846.547.8-0.50-1.25
Rising Dragon II4631.432.547.245.7-1.081.50
Rasanter C535228.426.142.839.22.333.67
Dynaryz ZGR5833.732.248.248.01.500.17
DNA Dragon Grip5231.630.545.546.91.08-1.42
DNA Dragon Power 57.55533.632.249.948.01.421.92
Hybrid K35128.525.342.240.33.171.92
Hybrid K3 Pro5130.830.248.248.40.67-0.25
Hurricane NEO III
Blue Sponge 39°
4529.833.245.644.9-3.330.67

 各社の粘着ラバーを比較しました。予想はしていましたが、Genextion V2C (ジェネクションV2C)は中国粘着ラバーの特徴であるシート側の方が柔らかくスポンジ側が硬い設計のラバーではなく、スピン系テンションラバーに近い硬度値を示しました。これはNittaku (ニッタク)さんの扱うラバーの中には中国製粘着ラバーであるHurricane (キョウヒョウ)があり、このHurricane (キョウヒョウ)との差別化を考慮した結果ではないかと想像します。一方で、Genextion (ジェネクション)と比較するとGenextion V2C (ジェネクションV2C)の硬度は近しい値ではあるものの、シート側、スポンジ側の硬度差が小さくなっていました。シート側がスポンジ側よりも軟らかい、という設計ではないですが、シートがより柔らかい仕様となっていることが伺え、やはりGenextion V2C (ジェネクションV2C)Genextion (ジェネクション)よりも粘着ラバーらしい数値となっていることがわかりました。これらの結果を鑑みると、Genextion V2C (ジェネクションV2C)はスピン系テンションラバーよりの粘着テンションであり、katsuo000が使用しているJekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)に近いラバーであると考えられますね。Jekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)は絶妙な設計でシートが若干柔らかい設計で中国製ラバーらしさを有しながら、スピン系テンションラバーらしいイキイキとした打球感というまさに矛盾をはらんだラバーでした。Genextion V2C (ジェネクションV2C)はどのようなラバーでしょうか!?

ジェネV2Cの貼りと重量

 この1年紆余曲折が激しく、katsuo000はアウターカーボンをメインラケットとして使うようになってきています汗。今回は、久々におし入れから出してきたTimo Boll Spirit (ティモボルスピリット、廃盤)へ貼りました。学生時代にメインで使っていたラケットであるため汗をよく吸ってややマイルドな打感のアウターALCラケットです!

↑ピントがずれていてすみません汗。

Genextion V2C (ジェネクションV2C)にはNittaku製のラバー保護フィルムが同封されていました。これは嬉しいですね。

Genextion V2C (ジェネクションV2C)
・Sponge厚:厚、特厚
・Spin:14.0
・Speed:16.0
・Sponge硬度:52.5 (42.5)
・9,800円 + 税
・72 g(切断前) → 49 g(:Timo Boll Spirit (ティモボルスピリット、廃盤) 157 x 150 mmのブレード面積に貼って)

 重量は49 gでGenextion (ジェネクション)と同じ重量でした!粘着ラバーとしてはそこまで重たくないといえそうですね。

ジェネV2Cの3つの特徴

1. 粘着ラバーの中では弾む!正統派粘着テンション!

 教科書のような粘着テンションラバーといえるのかもしれません!Genextion (ジェネクション)よりもさらにボールを掴んで球を持つようになったと感じました。他社のドイツ製ラバーと比較すると打球音は低めでこもり気味の打球音のため良いボールを打った感がやや控えめなラバーだと感じました。その分、思い切りぶつけるように打球することで、良いボールが行く感じがありましたね。気になるのはエネルギーロスを感じやすい点で、エネルギーロスととるのかループドライブとのギャップが出しやすい、ボールをしっかり持てる、と考えるかは使用者によると思いました。Hurricane (キョウヒョウ)に近く、かつHurricane (キョウヒョウ)ではスピードドライブが打てないと感じるなら、Genextion V2C (ジェネクションV2C)は一つの選択肢となると思います。

2. 粘着ラバーの中では飛ばせるラバー!相手のドライブを倍返し!

 Genextion (ジェネクション)では、マッドな打感が一つの特徴として挙げましたが、Genextion V2C (ジェネクションV2C)は粘着ラバーだと思って使うと、粘着ラバーの中では飛ばすことのできるラバーだと感じました。思い切り打てたときは、相手のコートから回転でさらにボールが伸びる感じがあり、Jekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)に近いものも感じました。Jekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)はかなりエネルギーロスを感じづらい、イキイキとしたラバーなので、これは好みの分かれ目だと多みますね。Genextion V2C (ジェネクションV2C)の方がどんなラケットでもループドライブがしやすく、その分、下回転打ちにはパワーを要するラバーだと思います!またラリー重視で相手の回転の影響を受けにくく相手のドライブを利用して「倍〇し」しやすいラバーがGenextion V2C (ジェネクションV2C)だと思います!

3. 球持ちが増して台上やサーブがやりやすい!

 Genextion (ジェネクション)と比べると球持ちがマシマシなので、台上からフリックやストップがとてもやりやすかったです。またサーブも回転を思い切りかけることができるためやりやすいと感じました。球持ちがある分、1秒に満たない時間ではあるものの相手に時間的余裕を与えると思います。相手の時間をほんの一瞬でも与えたくないなら、Genextion (ジェネクション)がオススメであり、球持ちを活かして懐深くドライブを掛けたいなら、Genextion V2C (ジェネクションV2C)が良さそうです!どちらもスピン系テンションに準ずるスピードは十分に出せるので、十分ノータッチも狙えるラバーであり、その中でもっと球持ちと粘着ラバーらしいラバーがGenextion V2C (ジェネクションV2C)といえそうです。
 最近の卓球トレンドに合致した良いラバーで、時吉選手が使用していることからも高い性能が伺える1枚だと思います!

各技術レビュー

フォアハンド

軽打
 違和感はありませんでした。テンション系らしいスピードがでます!

ロングボールやラリーでのドライブ
 中陣くらいで腰を落として、どんなボールに対してもガンガンドライブをかけて相手コートに放り込むようなラバーだと思います。Jekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)は中陣からでも打ちぬけるラバー、Genextion V2C (ジェネクションV2C)は中陣から粘りつつチャンスメイクするラバーだと思いました。

面を開いたドライブ
 面を開いてぶつけるようにして回転を掛けた方が良いドライブが打てると思います。チョリはしやすいですが、シートが結構柔らかいのスポンジ含めてドライブするイメージが強いと思います。

対下回転に対するループドライブ
 Jekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)よりもループの質を高くしやすいと思います。回転量は多分Jekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)の方が出しやすいと思いました。ただJekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)はスピードも出やすいので使いこなすには結局どちらも技量が必要といえるでしょう。

対下回転に対するスピードドライブ
 Jekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)と比較するとパワーを要すると思います。ただ打てないわけではないので、思い切りぶつけて粘着ラバーらしく弧線で相手のコートに落とし込めると思います。

カーブ/シュートドライブ
 カーブ/シュートとどちらもやりやすいです。玄人好みのラバーだと思います。

ブロック
 ブロックのやりやすさはGenextion (ジェネクション)同様やりやすかったですね。ブロッキングゲームがめちゃめちゃやりやすいです。戦型が思い切りかわりそうなラバーです。

カウンタードライブ
 これもやりやすかったですね。Genextion (ジェネクション)以上にかけ返しがやりやすくて回転もかけやすいので相手のコートに収まると感じました。カウンタードライブを軸に試合する、という戦い方もできそうな気になるかもしれません。

ストップ
 Genextion (ジェネクション)もやりにくい感じはありませんでしたが、シートが柔らかいのでより球持ちを感じやすくなったラバーがGenextion V2C (ジェネクションV2C)ですね。

ツッツキ

フォアフリック
 相手の逆をつくようなフリックがしやすいと思います。

サービス
 よく切れるし、2バウンドもさせやすいと思います。

バックハンド系

軽打

ロングボールやラリーでのドライブ

対下回転に対するループドライブ

対下回転に対するスピードドライブ

カーブ/シュートドライブ

ブロック

カウンタードライブ

ストップ

ツッツキ

チキータ

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Dignics 09CGenextion V2C > Rasanter C53

スマッシュやミートのスピード
 Dignics 09CGenextion V2CHurricane Pro III Turbo Blue

https://amzn.to/4kTUPhn

レビュー Genextion (ジェネクション)

はじめに

 Nittaku (ニッタク)さんの2024年の新作ラバー、Genextion (ジェネクション)をレビューします!Genextion (ジェネクション)という言葉は、Generation = 世代から派生したNittaku (ニッタク)さんの造語と思われます。もしかしたら、次の世代 = Next Generationをもじった造語なのかもしれませんね。

 日本一売れていたラバーFastarc G-1 (ファスタークG-1)の次のラバーとして2022年に発売したラバーがHammond Z2 (ハモンドZ2)が発売されました。Nittaku (ニッタク)さんが、日本一売れていたラバーFastarc G-1 (ファスタークG-1)からの次の日本一売れるモンスターラバーを模索していることが伺えますね!Fastarc G-1 (ファスタークG-1)がなぜ日本一売れていたのか、これはButterfly (バタフライ)さんのTenergy (テナジー)のオープン価格化、ラバー高騰などの外部環境因子が大きかったのが実情でしょう。外部環境因子が大きいとはいえ、Fastarc G-1 (ファスタークG-1)の性能も高かったのは事実で、Tenergy (テナジー)らしい球持ちを有しながら、ドイツ製ラバーらしくドライブボールが揃わない荒れ球が出るラバーでした。Fastarc G-1 (ファスタークG-1)の次のラバーとして、2022年に発売されたHammond Z2 (ハモンドZ2)は国産製造のラバーではありますが、ドイツ製造のFastarc G-1 (ファスタークG-1)を継承したラバーといえる高性能ラバーです!特にHammond Z2 (ハモンドZ2)で特筆すべきはシートの透明感で、ドイツ製ラバーの曇り系シートとは差別化された美しいラバーです!しかも価格もFastarc G-1 (ファスタークG-1)と同価格で設定されていて円安でドイツ製ラバーの高騰を考慮すると、とても良い選択肢だったと思います!あまり話題にはなりませんでしたが、昨年2024年には、硬度を柔らかくした特別仕様のHammond Z2 (ハモンドZ2)も発売されました。これはHammond Z2 (ハモンドZ2)に対し一定の評価を得られていることが伺えますね!そして、Nittaku (ニッタク)の2024年に発売された新しいドイツ製ラバーはGenextion (ジェネクション)ですね!ドイツ製の新ラバーとして、Fastarc G-1 (ファスタークG-1)を超えるラバーとして、Genextion (ジェネクション)はどんなラバーなのでしょうか!?

説明

 改めて、Nittaku (ニッタク)のスピン系テンションラバーについて俯瞰してみようと思います。まずは各ラバーの説明を、Nittaku (ニッタク)さんのホームページから引用してみました。

Genextion (ジェネクション) 掴んで深く飛ばすパワーヒッター

 硬いラバーの特長である重いドライブや押し負けない引き合いを可能にしながら、ブロックなどの守備技術では操作性に優れます。インパクトの強いドライブの質が高く、インパクト後にボールの軌道がグッと上がり、より飛距離の出る鋭いボールを繰り出すことが可能に。台についてからグンと上に伸び上がるボールの軌道も特長で、相手を圧倒します。パワーとスピードで押していく、ダイナミックなトッププレーヤーへ。

Hammond Z2 (ハモンドZ2) “落ちない”から打ち負けない

 ニッタクを象徴する“赤”をまとった「バルクヘッドスポンジ」は、隔壁が強く、エネルギーロスを軽減し、反発力を強化。天然ゴム比率が高く、ゴムシート密度が大きい「ナチュラルリッチシート」は、薄くとらえても“落ちない”のが魅力。相手の回転を利用したカウンター、台から離れても相手のコートに深く突き刺さるドライブを武器に打ち合いを制す!ベストセラー「ハモンドシリーズ」の爽快感のある打球の良さを継承しながら、トップ仕様のラバーに仕上げました。

Fastarc G-1 (ファスタークG-1) スピンドライブ重視

 スピンドライブ重視!シートでグリップして弧を描く、強烈なスピン!どんな位置からでも打ち抜ける威力、強いドライブに打ち負けない強靭さが魅力!その実力は世界のトップが証明し続ける!
ファスタークとは?:Fast(速さ)とArc(弧)を描くボール軌道を開発コンセプトとした、トップ選手が勝つために選ぶギアです。
テンションスピンシート:グリップ感覚に優れたゴム成分と粒形状で、抜群の威力を実現した「テンションスピンシート」。硬く粒が詰まったシートは打ち合いで押し負けず、ボールにパワーが伝わります。
ストロングスポンジ:ハードな打球感でありながらボールをしっかり捉えて押し出し、ボールに更なる威力を生み出すスポンジです。
G-1・・・シートでグリップして弧を描く!強いドライブに打ち負けない強靭さが魅力!

 時代の変化を受け、説明文の変化を感じますね。説明からGenexion (ジェネクション)Fastarc G-1 (ファスタークG-1)よりもボールが上に上がり、弾みも回転も高性能化したラバーと理解できるでしょう。普段Fastarc G-1 (ファスタークG-1)を使いこんでいるわけではないですが、Dignics 05 (ディグニクス05)と比較してGenextion (ジェネクション)がどのようなラバーかレビューしていきましょう。

性能値

 公表性能値を比較してみましょう。

SpeedSpinSpongePrice
(yen / without tax)
Genextion16.5013.552.5 (42.5)9,800
Hammond Z216.0013.050.0 (40.0)6,800
Fastarc G-115.0012.547.5 (37.5)6,800
Genextion V2C16.0014.052.5 (42.5)9,800
Hurricane Pro III Turbo Blue14.7515.060.0 (50.0)6,600

 公表性能値としてkatsuo000が気にするのは回転性能です!Nittaku (ニッタク)のスピン系テンションラバーの中で最も回転性能が高く、かつ最もスピードも速い、スピン系テンションラバーとしていますね!これは期待が持てますね!待望のGenextion (ジェネクション)の性能、を確認する前に、他社ラバーとの硬度比較です!

WeightShore aShore aShore cShore cSheet-SpongeSheet Sponge
gSheetShpongeSheetSpnoge(shore a)(shore c)
Genextion4930.927.144.341.63.832.67
Dignics 054834.331.350.048.22.921.83
Q Power5031.229.443.842.71.751.08
Fastarc G-14928.926.442.339.82.502.58
Hammond Z24932.230.643.242.21.581.00
Genextion V2C4929.828.043.843.81.750.00
Ventus Extra4929.927.842.141.02.171.08
Rakza XX5131.527.942.340.63.581.75
Rakza X5027.824.741.339.33.171.92
Rakza 74927.827.240.039.00.581.00
Nuzn 555432.327.848.244.54.423.67
Rasanter R535234.029.947.045.34.081.67
Blue Strom Pro5029.626.343.240.63.332.58
Dynaryz Inferno5228.127.341.440.90.750.50
DNA Platinum XH5333.630.346.243.73.332.50
Evolution MX-D5331.529.845.642.11.753.50
Hybrid MK Pro4733.129.246.344.23.922.17

 各社のラバーと比較した表になります。今回の試打をして強く感じた点として、硬度表だけではラバー性能を表現できない部分があるなーと感じました。レビューにもあるとおり、Nittaku (ニッタク)製ラバーや一部のドイツ製ラバーには、「マット感」をもったラバーが一定の割合で存在しています!このマット感、katsuo000は、過去には中国製粘着ラバーなどの打球感として表現したり感じたものでした。近年ドイツ製ラバーにもマッド感のあるラバーとマッド感のない軽快なラバーとの2分化が進んでいるように感じています。どちらが優れるか、というよりも完全に好みの世界だと思いますね。個人的にkatsuo000はマッドな打球感のあるラバーをフォアに、軽快な打感のラバーをバックに使いたい卓人です。今回のGenextion (ジェネクション)、Nittaku (ニッタク)製ラバーらしさといえるようなマッド感の強いラバーでした!非常にマッド感の強くなった打球感を有していましたね。このマッドな打球感は、硬度計で計測した値ではわかりにくいもので、大きな影響はシートの粒形状やシートの厚さが影響していると想像します。しかもマッド感な打感は、大きく使用感に影響するので、今後シートの粒形状についての表現が増えていくのではないかと思いますね。
 今回のGenextion (ジェネクション)はマッド感は強またはMaxで、近いラバーとしてはOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)や廃盤のOmega VII Hyper (オメガVIIハイパー)などが挙げられると思います!マッド感の要因の大部分は、おそらくシートの粒形状でしょう!卓球グッズ2024でも特集されており分かった点としてGenextion (ジェネクション)Fastarc G-1 (ファスタークG-1)とHurricane (キョウヒョウ)系ラバーのシートの中間のシート形状を有するようです、つまり次のようなシートの特徴を持つのがGenextion (ジェネクション)になりますね!
 Fastarc G-1 (ファスタークG-1): 薄いシート、高い粒
 Hurricane (キョウヒョウ)系ラバー: 厚いシート、低い粒
 Genextion (ジェネクション): 中間の厚さのシート、中間の高さの粒
 いきなり上の情報だけだと、まるでFastarc G-1 (ファスタークG-1)は薄いシートで高い粒形状のラバーと認識されるかもしれませんが、Fastarc G-1 (ファスタークG-1)は他のFastarc (ファスターク)ラバーと比較して、粒と粒の間は狭く、粒形状は太めと比較説明されています!

 この事実を考慮すると、Genextion (ジェネクション)はスピン系テンションラバーを意識しつつ、粘着ラバーよりの設計も採用して開発されたスピン系テンションラバーであることがわかりますね!そりゃ打球感がマッドになりますね。同じようなラバーコンセプトとして、シートは粘着ではないものの粘着ラバーのシートに近い設計で開発されたラバーの1枚がOmega VII Hyper (オメガVIIハイパー)でした。そりゃ打感のマッド感が似てくるはずだと思います。そして粘着ラバーの筆頭であるHurricane (キョウヒョウ)と比較するとスピン系テンションラバーよりのシート設計であることから、粘着テンションに近いラバーがGenextion (ジェネクション)というラバーといえるでしょう!つまり、粘着性シートではないもののシートは粘着ラバーを参考に設計したスピン系テンションラバー、それがGenextion (ジェネクション)の姿の一つといえそうですね!
 重量についてもそこまで重たいラバーではないのですが、Genextion (ジェネクション)の50 g以下の重量よりも、上述の打感のマッド感が使い手を選ぶものと想像します。この感覚はFastarc G-1 (ファスタークG-1)Hammond Z2 (ハモンドZ2)にも感じられたものでしたが、Genextion (ジェネクション)では、マッド感に磨きがかかっていて、Fastarc G-1 (ファスタークG-1)Hammond Z2 (ハモンドZ2)を上回るマッド感Maxなラバーだと強く感じました!
 Genextion (ジェネクション)の計測された重量や硬度は、大人しいともいえる値を示しました。しかしながらシートの粒形状から、シートは硬さを感じないわけではないですし、スポンジもくい込みの良さを感じますが、それ以上に全体としてかなりマッドな打球感であるため、かなりインパクトを強く打つことで初めて良いボールが出るラバーだと感じるラバーでした。シート形状の評価を進めることができていないため、試打者のイメージや感覚が先行した部分は否めませんが、卓球王国などの情報と総合しても、間違ってはいないレビューとなっていると思います。

ジェネクションの貼りと重量

 紆余曲折もあり、katsuo000はアウターカーボンをメインラケットとして使うようになってきています汗。今回は、久々におし入れから出してきたTimo Boll Spirit (ティモボルスピリット、廃盤)へ貼りました。学生時代にメインで使っていたラケットであるため汗をよく吸ってややマイルドな打感のアウターALCラケットです!

↑指が入ってすみません。

Genextion (ジェネクション)
・Sponge厚:厚、特厚
・Spin:13.5
・Speed:16.5
・Sponge硬度:52.5 (42.5)
・9,800円 + 税
・74 g(切断前) → 49 g(:Timo Boll Spirit (ティモボルスピリット、廃盤) 157 x 150 mmのブレード面積に貼って)

 重量は49 gで近年では、中程度に重たいと判断できそうな重さです。しかしながら前述のとおり、かなりマッド感のあるラバーです!重量以上に重さを感じるような気がするのが、Genextion (ジェネクション)の特徴ともいえるでしょう。

ジェネクションの3つの特徴

1. スピン系テンションラバーなのにかなりのマッド感!強インパクトでエグ味が出る!

 スマッシュばりのインパクトが出せると、相当良いボールが飛び出る感じがあります!どこまでのインパクトが出せるか、は選手にもよると思いますが、katsuo000は声を出すくらい瞬間的なインパクトが必要だと感じるラバーでした。強いインパクトで打球することができると相当いいボールが行く感じがありますね!このインパクトを継続的に出せるかどうか、がポイントだと思います!従って自分から3球目などカチコム際には結構しっかり打たないといけないし、楽ではない感じがあると思います。一方で、相手のボールをうまく利用するような考えでラバーをくい込ませると、良いボールが打ちやすかったです!

2. マッドなラバーだからこそブロック性能が高い!

 マッドな打感であることで、ブロック時に利点が得られるラバーだと思います。まず相手の回転の影響を受けにくいですね!なのでブロックがしやすいです!また強インパクトはブロック時の方がむしろ出しやすいこともあり、相手のボールを利用した打球時はエゲつないボールで返球できてしまいます。もちろん慣れも必要ですが相手の回転を活かしていると実感しやすいラバーとなっていますね。加えて、打球感がマッドですがボールは落ちにくいので、ミート気味の打球も落ちることなく、相手コートに入ります。この辺りの使い方は使用者に依存しますが、ブロック時にむしろ活きる要素をもったラバーに仕上がっていると感じました!

3. 相手のボールを利用したドライブ時に回転量と伸びを実感!

 ブロックはどちらかというと台にはりついて使うことが多いと思いますが、アウターカーボンラケットを使うと、中陣から刺すようなボールを打ちやすくなります。下がった位置から打点を落としつつ、ドライブで回転とプレッシャーのかかるようなボールを送ることはプレッシャーになるのではないかと思います。そういった打点を落としつつラバーに強くくい込ませてドライブするときに、Genextion (ジェネクション)がイキイキと良いドライブが打ちやすく、ドライブボールの伸びは良かったです!自分から3球目などでスピードを出すときよりも楽に良いボールやスピードが出せる感じがありました。ブロック性能も高いのでラリー志向でラバーを選ぶのであれば、このラバーはかなり良い選択肢だと思いますね!感覚ですがFastarc G-1 (ファスタークG-1)よりもスピードが欲しいと感じる卓人、また粘着ラバーのように上へ上がってほしいと感じるならGenextion (ジェネクション)への移行をオススメします!

各技術レビュー

フォアハンド

軽打

ロングボールやラリーでのドライブ

面を開いたドライブ

対下回転に対するループドライブ

対下回転に対するスピードドライブ

カーブ/シュートドライブ

ブロック

カウンタードライブ

ストップ

ツッツキ

フォアフリック

サービス

バックハンド系

軽打
 違和感はありませんでした。テンション系らしいスピードがでます!

ロングボールやラリーでのドライブ
 下がった時、バックサイドを突かれると、硬くてマッド感のあるラバーですので、インパクトを出しづらくラケットをあわせるだけになってしまってボールの質が下がるというのがありました。むしろ回転を掛けに行くときは違和感なくかかるのと、インパクトがないとスピードが出しづらいので、相手のボールの威力を活かしながら回転をかけて安定させると非常に安定すると感じました。
 硬さからくる球離れは感じますが、球持ちを感じられるラバーなのでしっかり打てばしっかりドライブ回転でボールが沈むので安心して強打しやすいと思います。

対下回転に対するループドライブ
 しっかり回転がかかりますが、インパクトが不足すると回転量も落ちる感じがあり、良い意味で癖が出ていると感じました。回転量はしっかりとしたインパクトがないと出づらい感じはありましたので、このあたり好みが分かれそうな気がしました。

対下回転に対するスピードドライブ
 インパクトが必要なので技量が必要だと思います。自分にはやや難しかったです。

カーブ/シュートドライブ

ブロック
 やりやすいですね、中陣からでもかなり安定して返球できました。ブロックやラリーから試合をメイクできると思いました。

カウンタードライブ
 カウンタードライブまたはカウンターでかけ返しがやりやすかったです。相手のボールを利用してかけ返すとループドライブなどの感覚以上に、回転がかかっていて台に収まる感じがあると感じました。

ストップ

ツッツキ

チキータ
 ボールを掴むのでチキータはやりやすかったです!意外と前に振ってもボールがあがるので、ナックル系のボールや横回転が強いサーブなら攻撃的にチキータがしやすいと感じました。チキータの自信が持てるようなラバーだと思います!

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Dignics 05GenextionFastarc G-1

スマッシュやミートのスピード
 Dignics 05GenextionFastarc G-1

ドライブのスピード
 Dignics 05GenextionFastarc G-1

https://amzn.to/46lpWPt

レビュー Hybrid MK Pro (ハイブリッドMKプロ)

はじめに

 今や存在感が凄い!ドイツの卓球ブランド、TIBHAR (ティバー)さんですね。その躍進はやはり、フランスのLubran Brothers (ルブランブラザーズ)の影響でしょうか!?初めは兄のAlex Lubran (アレックス・ルブラン)選手がWTTで張本智和選手や上位ランカーに勝利したことから名前をとどろかせ、そして弟のFelix Lubran (フェリックス・ルブラン)選手がパリ五輪で銅メダルに輝きました。ブランドとしてもTIBHAR (ティバー)さんはものすごいことになっているというのが、katsuo000のイメージです!
 レビューしたいラバーがだいぶたまってしまって恐縮です。今回は松平健太選手 = MK (エムケー)仕様のラバーの1枚、Hybrid MK Pro (ハイブリッドエムケープロ)をレビューします!このラバーはTIBHAR (ティバー)さんのHybrid (ハイブリッド)ラバーシリーズに分類はされますが、ラバーは粘着ではなくテンション系のラバーです。名前の由来は、Hybrid K3 (ハイブリッドケースリー)開発時の技術やデータなどを活用して、Hybrid MK (ハイブリッドエムケー)が開発されたそうで、開発経緯から「Hybrid (ハイブリッド)」を冠したそうです。もしかしたら製造ラインも、Hybrid MK (ハイブリッドエムケー)シリーズHybrid K3 (ハイブリッドケースリー)や最新のHybrid K2 Pro (ハイブリッドケーツープロ)など他のHybrid (ハイブリッド)シリーズも同じなのかもしれませんね。

説明

Hybrid MK (ハイブリッドエムケー)シリーズ

緩急剛柔であり変幻自在 松平健太のプレイを支えて高める新しいハイブリッド!
 サムソノフ、ヨルジッチなどのトップ選手とともに行ったハイブリッドK3の研究が、ハイブリッドMKのベースとなっています。集結された全ての知識と松平健太の個人的な要望の組み合わせが、この攻撃的ラバーに組み込まれています。ハイブリッドMKは、健太がゲームで発揮する全ての技術に応えます。優れた回転量、抜群の球持ちと感覚、そして、相手に圧力をかけるための十分な威力を備えています。

 松平健太選手は、TIBHAR (ティバー)さんと契約する前にButterfly (バタフライ)さんと契約していました。Butterfly (バタフライ)契約時、松平健太選手はフォア面にTenergy 05 (テナジー05)を使用していました。Tenergy 05 (テナジー05)が発売されたときから、相当長い間、Tenergy 05 (テナジー05)を使っていたそうですね。ほぼほぼTenergy 05 (テナジー05)しか使ったことがないくらい、松平健太選手はTenergy 05 (テナジー05)を使っていたそうです。そして、結構有名だと思いますが松平健太選手はフォア面はかなり柔らかいラバーがお好きらしく、Tenergy 05 (テナジー05)でも柔らかいものを希望して使っていたそうですね。そして、TIBHAR (ティバー)さんと契約し、松平健太選手好みのラバーとして開発されたのがHybrid MK (ハイブリッドエムケー)ですね。やはり松平健太選手の好みのラバーとして作られており、Hybrid MK (ハイブリッドエムケー)はドイツ基準で48°とファオ側へ使うには柔らかい硬度といえると思います。

 そして硬度違いとして、本ページの硬いHybrid MK Pro (ハイブリッドエムケープロ)、と柔らかいHybrid MK FX (ハイブリッドエムケーエフエックス)が発売されました。

食い込みの良さと、ボールが上がる性能にスピンとスピードをプラスさせた待望のハイエンドモデル!
 ハイブリッドMKシリーズの特徴である、高い弧線を描くための優れた回転量をボールを掴む感覚を残しながら、更に威力を求めるプレーヤーのために開発された『ハイブリッドMKプロ』

 Hybrid MK (ハイブリッドエムケー)Tenergy 05 (テナジー05)のイメージでしたので、Hybrid MK Pro (ハイブリッドエムケープロ)Tenergy 05 Hard (テナジー05ハード)のようなイメージのラバーで、購入しました。さてどのようなラバーなのでしょうか。

性能値

 Tibhar (ティバー)さんのラバーの公表性能値を比較してみましょう。

SpeedSpinControlSpongePrice
(yen / without tax)
Hybrid MK Pro130125105517,200
Hybrid MK125125110487,200
Hybrid MK FX115125125447,200
Evolution MX-D1351258051.57,100
Evolution MX-P 5012812075506,800
Evolution MX-P1251208045.7~47.77,700
Evolution MX-S1251208045.7~47.76,900
Hybrid K3 Pro12513090558,100
Hybrid K3 118130100538,100
Hybrid K3 FX115130105488,100
Hybrid K2 Pro12212885547,500
Hybrid K1J1121258052.55,400
Quantum X Pro1151159547.56,100

 実は現在のTibhar (ティバー)さんのスピン系テンションの中でスピード性能、回転性能、コントロール性能の3つが最もバランスされているラバーがHybrid MK Pro (ハイブリッドエムケープロ)になりますね。バランス系ラバーではありますが、硬度は51°と硬いので、硬度で使用者が分かれるラバーと考えられます。もちもちした打球感でTenergy 05 Hard (テナジー05ハード) Made in Germayの立ち位置ととらえられるラバーといえると思います。

 続いて、Tibhar (ティバー)さんのラバーの中で、重量と硬度計比較を実施しました。

WeightShore aShore aShore cShore cSheet-SpongeSheet Sponge
gSheetShpongeSheetSpnoge(shore a)(shore c)
Hybrid MK Pro4733.129.246.344.23.922.17
Hybrid MK4729.824.441.740.05.331.67
Evolution MX-D5331.529.845.642.11.753.50
Evolution MX-P 50°5031.530.445.844.31.081.42
Evolution MX-P4730.823.942.438.76.923.75
Evolution MX-S5031.327.144.740.44.174.25

 最近のHybrid K3 (ハイブリッドK3)とHybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)を貼った際にも気づきましたがTibhar (ティバー)さんのラバーは硬度の硬いProを冠したラバーでも重量が重いということはないんですよね。今回のHybrido MK Pro (ハイブリッドMKプロ)とその中間硬度のHybrid MK (ハイブリッドMK)も重量さはほとんどありませんでした。もちろん、硬度計で測った硬度はHybrid MK(ハイブリッドMK)よりもHybrido MK Pro (ハイブリッドMKプロ)の方が硬かったです。この技術って凄いなーと思いますし、ある程度計算して設計しているのではないかと思いますね!硬度が硬くなるだけで重量は大きく変化しないので、スイングスピードやインパクトにあわせてラバーを選べるのだと思いますね。またshore aなどのシート側とスポンジ側からの硬度差を比較するとで計測した値に注目するとshore aで3.92と高く、Hybrido MK (ハイブリッドMK)では5.33と大きな値となっていました。この値が大きくなる点はTenergy 05 (テナジー05)の1つの特徴だと思います。この特徴をやはりHybrid MK (ハイブリッドMK)シリーズは有していることがうかがえる硬度計の測定結果でした。また過去記事でも記載していますが、古いラバーのEvolution MX-P (エボリューションMX-P)もかなりTenergy 05 (テナジー05)の特徴を有しているラバーということが際立ったかと思います。ただ古いラバーのEvolution MX-P (エボリューションMX-P)は古い技術でTenergy 05 (テナジー05)の打球感を追求したラバーのようで回転性能はやや劣るのが一つの特徴と思います。一方、Hybrid MK (ハイブリッドMK)シリーズは新しい技術で開発しているので、回転性能を維持したままTenergy 05 (テナジー05)の打球感を追求したようなラバーと言えると思います。

ハイブリッドMKプロの貼りと重量

 Liberta Glorious (リベルタグロリアス)に貼りました。Liberta Glorious (リベルタグロリアス)は今は廃盤の上板硬めのインナーラケットTornado King Power (トルネードキングパワー)とほぼ同じブレードといえるラケットだと思います。上板硬めのインナーラケットは好みのわかれるラケットですね。多分最も有名なラケットはMa Lin Carbon (馬林カーボン)ですが、安い分特殊繊維を編み込んでいないカーボンであるため、ALCやZLCの打感に慣れていたり、カーボンの弾きが苦手な人は違うと感じるブレードだと思います。一方、Liberta Glorious (リベルタグロリアス)はイザナスカーボンをもちいているので、ALCなどと同様に球持ちを感じられるラケットとなっていてオススメです!

Hybrid MK Pro (ハイブリッドMKプロ)
・Sponge厚:2.0 mm、MAX
・Spin:125
・Speed:130
・Control:105
・Sponge硬度:51
・7,200円 + 税
・71 g(切断前) → 47 g(Liberta Glorious (リベルタグロリアス): 157 x 150 mmのブレード面積に貼って)

 硬度51で47 gとこれは中間的な重さでかなりありなラバーだと思いました。この硬度で軽いのはなかなかない選択肢だと思います。Liberta Glorious (リベルタグロリアス)はなかなかハードなラケットで硬めのラバーがどのようにマッチするのか楽しみに試打しました。

Hybrid MK Proの3つの特徴

1. 硬いのにもっちもちで球持ちが良いテンションラバー!

 かなりモチモチですね!昨今では、Dignics (ディグニクス)シリーズのようにシートもスポンジも硬いラバーが多く出回っている印象がありますが、このHybrid MK Pro (ハイブリッドMKプロ)は硬度の硬い51度のプロでもモチモチを感じるシートでした。スポンジはやや硬さを感じますがボールが上に上がるので、普段使うラバー次第で全然扱いやすいと感じるラバーだと思います。まさにTenergy (テナジー)のような、くい込みの良さと弾力のあるラバーで、しっかりボールを掴んで相手のコートに投げられるようなラバーとなっていますね!普段Dignics 05 (ディグニクス05)を使っていて比較しながら使ったので、むしろHybrid MK Pro (ハイブリッドMKプロ)は球持ちと使いやすさを感じるラバーでした。またモチモチでくい込みが良いのでしっかりぶつけるとDignics 05(ディグニクス05)よりも気持ちの良い高い打球音でボールが走る、そんなラバーがHybrid MK Pro (ハイブリッドMKプロ)でした。

2. もっちもちだけどぶつけるとしっかりミートも可能!

 もちもちしているので、柔らかい中国製粘着ラバーのような球持ちを感じられると思うのですが、ぶつけるとミートが可能で、テンションラバーらしさが際立ちます!しかも硬めのドイツ製ラバーらしくぶつけた方が飛距離もスピードも出しやすく、スピン系テンションラバーらしさも際立つと感じました。強いインパクトでタイミング良く打てれば、かなり爽快なドライブが打てますね!自分のバックハンドの技量ではなかなか難しかったですが、ボールが上に上がって飛距離が出すぎる感じがあったので、ドライブも回転よりもスピード重視で打てると感じましたね!試打前のイメージはTenergy 05 Hard (テナジー05ハード)と思っていたHybrid MK Pro (ハイブリッドMKプロ)ですが、Tenergy 05 Hard (テナジー05ハード)よりもくい込みが良く、扱いやすさのあるラバーだと感じましたね。Tenergy 05 Hard (テナジー05ハード)よりもくい込みが良い分、回転量はおちるかもしれませんが、中陣や後塵でしならせてドライブをかけた際はエグいドライブが打てる感じがありました。

3. 粘着ラバーのように上にあがるラバー

 密かに気になっていたのが、Tenergy 05 (テナジー05)の高騰に連動して、ポストTenergy 05 (テナジー05)として一定の地位を確立していたEvolution MX-P (エボリューションMX-P)との比較ですね。Evolution MX-P (エボリューションMX-P)は硬度、球持ち、打球感がTenergy 05 (テナジー05)に近く、多くの卓人が使用していると公言するくらい地位を得ていたラバーだと思います。katsuo000もバック側で使用を検討したEvolution MX-P (エボリューションMX-P)ですが、採用しなかった理由は回転性能とボールがやや上がりにくい点でした。最新の技術を採用して製造されているHybrid MK (ハイブリッドMK)シリーズは、おそらく松平選手の声を反映したのか、弧線も高く、回転性能もあがり、粘着ラバーのように上にあがるラバーとなっていると感じました。価格も高くはなりますが、やはりEvolution MX-P (エボリューションMX-P)あるいはEvolution MX-P 50° (エボリューションMX-P50°)よりも、高性能化したラバーがHybrid MK Pro (ハイブリッドMKプロ)といえるでしょう。価格を気にしないならもうHybrid MK (ハイブリッドMK)シリーズを推したいと感じました!

各技術レビュー

フォアハンド

軽打

ロングボールやラリーでのドライブ

面を開いたドライブ

対下回転に対するループドライブ

対下回転に対するスピードドライブ

カーブ/シュートドライブ

ブロック

カウンタードライブ

ストップ

ツッツキ

フォアフリック

サービス

バックハンド系

軽打
 違和感ありません。もちもちですね。ぶつけるとポヨーンとボールが飛び出します。

ロングボールやラリーでのドライブ
 ぶつけるイメージでも飛距離が出しやすく、良いドライブが打ちやすいですね。ドイツ系ラバーで柔らかさや使いやすさもあるラバーでドイツと日本の融合感がありますね。

対下回転に対するループドライブ
 もちもち過ぎて球持ちがあってボールが上に上がりすぎて飛距離出すぎる感がありました。でももちもちの球持ちなのでドライブしやすいですね。多少、逆を突かれてもドライブできますね。

対下回転に対するスピードドライブ
 ぶつけても球を持ってボールが上にあがるのでスピードドライブもしやすいですね。ただ、沈まないので自信を持って打てる感じが自分にはないです汗。

カーブ/シュートドライブ
 くい込ませた方が回転がかかって曲がると思います。そういう打ち方をバックハンドでできないので模索中です。

ブロック
 球持ちがあるのでやりやすです。ただかけ返しとかはシートがやや軟らかいので相手の回転にあわせる必要がありそうでした。

カウンタードライブ

ストップ

ツッツキ

チキータ
 メチャ上にあがるのでやりやすいです。ただ回転をかけて安定させるという感じではないかもです。

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Dignics 05Hybrid MK ProTenergy 80 FX

スマッシュやミート、ドライブのスピード
 Dignics 05Hybrid MK ProOmega VII China Ying

https://amzn.to/4eLlATV

レビュー Jekyll & Hyde C57.5 (ジキル&ハイドC57.5)

はじめに

 またまた早速打ちました!世界の両ハンド大砲であり、ブラジルの至宝、Hugo Calderano (ユーゴカルデラノ)選手がパリ五輪で使用と宣伝されたラバー、XIOM (エクシオン)さんの最新ハイエンドラバー、Jekyll & Hyde C57.5 (ジキル&ハイドC57.5)ですね!katsuo000は2024年秋に発売となったXIOM (エクシオン)さんのJekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)をすぐに使用開始しました。かなり良きラバーで、粘着らしさを持ちながらかなりスピードも出るラバーで、ひと言で表現するとドイツ製の重たいDignics 09C (ディグニクス09C)になっています。Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)を使う前はOmega VII China Ying (オメガ7チャイナ影)を使っていました。Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)の前に使用していたOmega VII China Ying (オメガ7チャイナ影)もかなり良いラバーで愛用していたのですが、ミートでも結構弾むのと中陣からのドライブでも60°という異常な硬さのためにラバーへのボールのくい込みを感じにくく、ボールの伸びも感じにくいラバーという印象です。Omega VII China Ying (オメガ7チャイナ影)の性能や特徴に不満はなかったのですが、Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)の方がより粘着らしさも有り、ボールがしっかり沈むし、しかも弾むし、まずまず重たいということで、気に入って使っていました。今回は、Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)の硬度違いで55°からさらに硬くなったJekyll & Hyde C57.5 (ジキル&ハイドC57.5)の57.5°という硬さに期待して本職使用も想定して購入、試打しました。まずは、Jekyll & Hyde (ジキル&ハイド)シリーズについて俯瞰しましょう。

説明

Jekyll & Hyde series (ジキル&ハイド)シリーズ

 2024年秋に、XIOM (エクシオン)さんのラバーの日本での取り扱いがVICTAS (ヴィクタス)に戻りました。これに伴い、素早くVICTAS (ヴィクタス)さんホームページも更新され情報が得やすくなったように思います。そして2025年春のVICTAS (ヴィクタス)さんパンフレットにはXIOM (エクシオン)さんのカタログも掲載されています!

赤と青で「2in1」を表現しているんでしょうか。かっこいいですね!

2 IN 1 (Dual Max / 氷と炎の融合!)
 相反するパフォーマンスを1つのラバーに
ジキル&ハイド それは、互いに相反する要素が1つの個体に入っていることを意味する。飛び出しの速さとコントロール、スピンと打球速度は、互いに逆ベクトルの要素であり、その両方を同時に満たすラバーを作ることは難題だ。今回私たちは、ディープラーニングを基にしたCYCLOIDテクノロジーを中心に、新時代のデジタル技術を活用。これらの相反する要素を1つの調和した作品に統合し、驚くべき新商品を誕生させた。
 Jekyll & Hyde series (ジキル&ハイドシリーズ)には大きな種類としてH、V、X、Z、Cの全5種類の種類があり、さらに高度が硬いものと柔らかいものがあるようで10種類くらいを想定したラバーシリーズのようです。そしてJekyll & Hyde Z52.5 (ジキル&ハイドZ52.5)Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)およびJekyll & Hyde C Series (ジキル&ハイドCシリーズ)はハイエンドラバーであり、高額でカスタマイズされたラバーとなっているみたいですね。さて、各アルファベットはそれぞれ次のような意味、ネーミングになっています。各シリーズのラインナップとパンフレット情報を展開させていただきます。
 H series Hybrid (Hシリーズ): テンションと粘着のハイブリッド
 V series Drag (Vシリーズ): 最大級のスピンを生む超強力摩擦 (VはVelocity?)
 X series Power (Xシリーズ): 極限のドライブ攻撃のための強弾性
 Z series Custom (Zシリーズ): 世界トップレベルの選手のための特級仕様

 C series Sticky (Cシリーズ): 取り扱い簡単な新世代の中国式粘着ラバー (CはChina)

 メーカー情報によると2面性を持ったラバーシリーズになりますね。コンセプトは相反する性能を併せ持つラバーシリーズです。XIOM (エクシオン)のフラグシップとしてJekyll & Hyde series (ジキル&ハイドシリーズ)が上位シリーズの位置づけのようです。このあたり、ラバーの種類が多いからこそできるのかもしれませんね。

Jekyll & Hyde H52.5 (ジキル&ハイド H52.5)

中国式粘着トップシート搭載の二面性ギア
 ボールをキャッチする感覚と圧力のある攻撃という、相反する二面性を同居させることに成功したハイブリッドラバー。中国ラバーに近い最新型の粘着性トップシートが確実で強烈なスピンを生み出し、エネルギーに満ちた高硬度スポンジがうねるような弾道でド迫力のドライブを発射させる。一度体感したら病みつきだ。
 Jekyll & Hyde H52.5 (ジキル&ハイドH52.5)は粘着シートと高反発なスポンジをあわせていて、台上はストップなど最低限しっかり止まりながらも、下回転打ちではエゲツない快速スピードドライブが打ちやすい、そんなラバーになっています。粘着の安定感と下回転打ちのしやすさ、そしてスピン系テンションのスピードを備えたようなそんなラバーがJekyll & Hyde H52.5 (ジキル&ハイドH52.5)になります。

Jekyll & Hyde X47.5 / 50.0 / 55.0 (ジキル&ハイド X47.5 / 50.0 / 55.0)

ミート力とスピン力の双方をMAX強化
 ボールをたたくミート系打法による垂直方向への飛び出しの速さと、ボールをこするスピン系打法による水平方向への牽引力と回転量ーその相反する双方向の要素を極限レベルにまで強化したモンスターラバー。スマッシュとドライブを使い分けて戦いたいプレーヤーにとって最高の相棒となる。
 Jekyll & Hyde X50.0 (ジキル&ハイドX50.0)は弾きやすさもありながらシートが硬めでシートの強さで回転もかなりかかるラバーでしたね。とあるレビューではTIBHAR (ティバー)さんのEvolution MX-D (エボリューションMX-D)に似ているというものもありました。たしかにシートは硬く、それでいて食い込みのよいスポンジをあわせていて、回転はよくかかるがボールは直線的、というスピン系テンションの中でも直線性で味のあるラバーという印象でしたので、ナイスなレビューだと感じて覚えています。2025年はパンフレットではJekyll & Hyde X55.0 (ジキル&ハイドX55.0)が発売されるようなので少し気になっています。

Jekyll & HydeV52.5 / V47.5 (ジキル&ハイドV52.5 / V47.5)

超特急の引っかかりの中に潜む高反発力
 ボールを最高のパワーで引っかけて猛烈な回転を作りたいーそんなプレーヤーの願いをいとも簡単に実現してくれるスピンモンスター。ボールの接触時間が長いから、どんな状況でも確実な回転をかけることが可能。しかも、スピードを出したい時には自由に出せる。超回転と不意打ちの速球。
 Jekyll & Hyde V52.5 (ジキル&ハイド V52.5)は抜群の安定感でしたね。Rozena (ロゼナ)Glayzer (グレイザー)は軽量でいて素晴らしい回転量のボールが打てるラバーですが、その分ボールの軽さや癖球が出にくいイメージがあります。つまりラリーや連打で卓球する方向に向かうイメージですね。一方でJekyll & Hyde V52.5 (ジキル&ハイド V52.5)はやはりラバーが重いので、しっかり身体を使って打つことで、ボールの威力や重さが出るラバーだと感じました。50 gを超えるラバーはやはりくい込ませた時のほんの少しの違いで回転や威力、弾道に違いが出せるイメージです。それが1球1球の違いや変化、そして癖といわれるものに変わるイメージですね。ドイツ製ラバーらしい特徴を求めるならJekyll & Hyde V52.5 (ジキル&ハイド V52.5)でしょう。

Jekyll & Hyde Z52.5 (ジキル&ハイド Z52.5)

世界代表クラスラバーの一般普及モデル
 世界トップレベルで活躍する選手が使っている用具を、一般レベルの自分も使えないだろうかーそうした市民プレーヤーの願いをかなえた夢のラバー。元々は少数生産しかできなかったアイテムだが、技術革新が問題を解決。最上級のスピンとスピードが、より多くの人の手に届くようになった。
 Jekyll & Hyde Z52.5 (ジキル&ハイド Z52.5)はもっちもちのTenergy05という感じのラバーでした。想像以上に打球感がもちもちで、Tenergy 05 (テナジー05)と比較すると硬度は硬いので、Tenergy 05 Hard (テナジー05ハード)に似ている、と感じる人もいると思いますが、katsuo000はTenergy 05 Hard (テナジー05ハード)ほど硬いとは感じず、Tenergy 05 (テナジー05)を少し硬くして、イキイキさせたラバーのように感じました。従って「もっちもちのTenergy 05 (テナジー05)」というのが、katsuo000がJekyll & Hyde Z52.5 (ジキル&ハイド Z52.5)に冠した表現です。またOmega VII Tour i 50 (オメガVIIツアーi50)と比較するとバランスの良いラバーで、Omega VII Tour i 50 (オメガVIIツアーi50)は弾丸のようなスピード感のあるドライブが特徴的ですが、Jekyll & Hyde Z52.5 (ジキル&ハイド Z52.5)はバランス型のラバーでくい込ませやすく、弧線も強い、安定感のあるラバーだと感じました。またかなりくい込ませやすくインパクトが苦手な方にゼッサンお薦めしたいラバーでした!また何より、くい込みがいいのにシートが全く負けないっていう感じで、良いラバーだと万人が納得するラバーだと思います。

Jekyll & Hyde C52.5 / 55.0 / 57.5 (ジキル&ハイドC52.5 / 55.0 / 57.5)

誰もが絶賛する最新最強の微粘着ラバー
 Hugo Calderano (ウーゴ・カルデラノ)選手を筆頭に、XIOM契約選手の多数がフォア面に使用。中国式粘着ラバーを凌駕する回転量と破壊力を備えた最新最強の兵器。
 Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)はかなり良いラバーだったので、発売して使ってすぐに使用したラバーでした。粘着ラバーらしさがありながら打ちぬける、そんなかなり秀逸なラバーで自分が求めているものを持っていたのが印象的です。そして、さらに硬度が硬くなったJekyll & Hyde C57.5 (ジキル&ハイドC57.5)はどのようなラバーなのか、このページでレビューしていきますね。期待の粘着テンションラバーになります!

性能値

 公表性能値を比較してみましょう。

SpeedSpinPrecision
(コントロール)
SpongePrice
(yen / without tax)
J & H C57.58.59.78.957.510,000
J & H C55.08.49.88.955.010,000
J & H C52.58.29.69.052.510,000
J & H Z52.58.99.39.652.510,000
J & H V47.58.58.89.147.57,700
J & H V52.58.79.18.952.57,700
J & H X47.59.28.48.947.57,700
J & H X50.09.18.69.250.07,700
J & H H52.59.68.99.052.57,700
Omega VII Tour i509.99.99.950.0廃番
Omega VII China Guang9.09.09.555.06,700
Omega VII China Ying8.79.59.060.06,700
Omega VII Hyper9.49.69.355.06,700
Omega VII Tour9.49.39.155.06,700
Omega VII Asia9.39.29.052.56,700
Omega VII Euro8.99.08.742.56,700
Omega VII Pro9.38.79.047.56,700
Omega V Tour DF8.38.08.847.56,200
Omega V Pro8.58.08.747.56,200
Omega Asia DF8.28.28.550.06,200
Omega V Euro DF8.58.08.745.06,200
Vega Pro Hybrid8.47.48.247.55,900
Vega Asia Hybrid8.27.67.850.05,000
Vega Europe Hybrid8.07.18.445.05,000
Vega X8.08.48.447.55,000
Vega Tour7.88.08.545.05,500
Vega DEF8.27.08.057.5廃番
Vega China8.27.97.954.0廃番
Vega Japan8.07.98.048.05,200
Vega Asia DF7.87.97.542.55,000
Vega Euro DF7.98.37.837.55,000
Vega Pro8.07.27.947.55,000
Vega Asia7.97.87.347.54,800
Vega Euro7.97.08.242.54,800

 日本では、VICTAS (ヴィクタス)さんがXIOM (エクシオン)のラバーの販売元に戻りました。これに伴ったものなのか、よくわかりませんが、ラバーの性能値の記載の更新を受けています。また2025年春のパンフレットでは、またまた異なる性能値が記載されていました。今回はいったん2024年秋のパンフレット記載させていただきました。
 そしてkatsuo000が気にするのは回転性能です。回転性能の高いラバーを挙げると次のようになります。

SpeedSpinPrecision
(コントロール)
SpongePrice
(yen / without tax)
J & H C57.58.59.78.957.510,000
J & H C55.08.49.88.955.010,000
Omega VII Hyper9.49.69.355.06,700
Omega VII China Ying8.79.59.060.06,700
Omega VII Tour9.49.39.155.06,700
J & H Z52.58.99.39.652.510,000

 katsuo000はJekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)へ変更する前は、Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)を愛用していました。まずまずの高い回転性能です。本ページで注目すべきは、Jekyll & Hyde C57.5 (ジキル&ハイドC57.5)の回転性能が、Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)よりも低いことですね汗。この公表性能値には正直がっかりしたのですが、それでも硬度が硬くなることによる威力アップを期待してJekyll & Hyde C57.5 (ジキル&ハイドC57.5)を試打してみました。ちなみにJekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)は「イキイキとした粘着テンションラバーで09C × 中国粘着ラバー = ジキハイC55!」と表現させていただきました。Jekyll & Hyde C57.5 (ジキル&ハイドC57.5)も同じくイキイキした粘着テンションラバーで09C × 中国粘着ラバーらしさを有していると想像してました。Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)と比較して、Jekyll & Hyde C57.5 (ジキル&ハイドC57.5)はどのようなラバーなのか?続いて硬度チェックです。まず各社で比較ですね!

WeightShore aShore aShore cShore cSheet-SpongeSheet Sponge
gSheetShpongeSheetSpnoge(shore a)(shore c)
J & H C57.55534.334.051.451.20.330.25
J & H C55.05331.431.450.952.10.00-1.17
Omega VII China Ying5734.332.650.550.31.670.17
Dignic 09C5033.431.850.849.11.581.67
Hurrican Pro III
Turbo Blue
5836.841.453.157.6-4.67-4.50
Triple Double Extra5025.131.842.146.1-6.67-4.00
Rakza Z Extra Hard5530.330.846.547.8-0.50-1.25
Rising Dragon II4631.432.547.245.7-1.081.50
Rasanter C535228.426.142.839.22.333.67
Dynaryz ZGR5833.732.248.248.01.500.17
DNA Dragon Grip5231.630.545.546.91.08-1.42
Hybrid K35128.525.342.240.33.171.92
Hybrid K3 Pro5130.830.248.248.40.67-0.25
Hurricane NEO III
Blue Sponge 39°
4529.833.245.644.9-3.330.67

 Jekyll & Hyde C57.5 (ジキル&ハイドC57.5)の硬度に注目すると、Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)はシートよりもスポンジの方が硬いという中国ラバーにみられる特徴を持っていますが、Jekyll & Hyde C57.5 (ジキル&ハイドC57.5)はスポンジよりもシートの方が硬い、いわゆるスピン系テンションラバーに近い特徴を有するラバーになっていました。スピン系テンションよりになっていたのはやや残念でしたね。シートの方が柔らかいラバーは非常に球持ちが良くて好みです。
 スポンジ側の方が硬い仕様というのは、差がマイナスになっているラバーなので、上の表を俯瞰すると、Triple Double Extra (トリプルダブルエキストラ)Rakza Z Extra Hard (ラクザZエキストラハード)が同様にスポンジ側の方が硬いラバーになってきます。Shore Cでの計測だけなら、DNA Dragon Grip (DNAドラゴングリップ)とHybrid K3 Pro (Hybrid K3プロ)も同様にシートが柔らかめになりますね。この差がマイナスになるラバーというものは、中国製粘着ラバーや一部の粘着ラバーにしか見られない特徴で、おそらく「粘着らしさ」に影響する部分だと思います。この部分は人によって良きとする人、ボールが飛ばない、良い球が行っていないと感じるか、の分かれ目かもしれません。
 続いて、XIOM (エクシオン)さんのラバーの中での比較を実施しました。

WeightShore aShore aShore cShore cSheet-SpongeSheet Sponge
gSheetShpongeSheetSpnoge(shore a)(shore c)
J & H C57.55534.334.051.451.20.330.25
J & H C55.05331.431.450.952.10.00-1.17
Omega VII Hyper5433.929.646.946.04.330.92
Omega VII China Ying5734.332.650.550.31.670.17
Omega VII Tour5235.129.949.248.25.171.00
J & H Z52.55231.427.945.943.73.502.25
Omega VII Tour i505132.028.643.341.83.421.42

 やはり硬度で比較すると見えてくるものがあるような気がしますね。Jekyll & Hyde C57.5 (ジキル&ハイド C57.5)Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)にならぶ、かなり硬いラバーであることが良くわかると思います。特にスポンジが硬いですね。軽いのに硬い、ということで品質の高いスポンジとシートであるのだと思います。これはかなり期待できますね!

ジキハイC57.5の貼りと重量

 メインのVario+AC (ヴァリオ+AC)に貼りました。ブレード面積は158 x 150 mmとButterfly (バタフライ)さんのレギュラーブレード面積の157 × 150 mmよりも大きく、Dimitryj Ovtcharov Innerforce ALC (オフチャロフインナーフォースALC)などのインナーで広ブレード面積 (158 × 152 mm)よりも狭いラケットになっていますね。

 Jekyll & Hyde C57.5 (ジキル&ハイド C57.5)のパッケージです。Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)は↓です。

 硬度の色が異なるだけ、と思いきや裏側は結構違います。

Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)は黒ですが、Jekyll & Hyde C57.5 (ジキル&ハイド C57.5)は赤で目立ちますね!ペンドラではないのですが、赤色は好きなkatsuo000です苦笑。

Jekyll & Hyde C 57.5 (ジキル&ハイド C57.5)
・Sponge厚:2.1 mm、MAX
・Spin:9.7
・Speed:8.5
・Precision (コントロール):8.9
・Sponge硬度:57.5
・10,000円 + 税
・78 g(切断前) → 55 g(Vario+AC (ヴァリオ+AC): 158 x 150 mmのブレード面積に貼って)

 重たいと判断される重量ですね。自分は重いラケットの方が好みなのでJekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)よりも重くなったのは嬉しかったです。ナイス!

Jekyll & Hyde C57.5の3つの特徴

 結論から申し上げるとJekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)よりもサービスの回転性能が上がって、使用感はJekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)と類似ですんなり移行でき、本職にしました。唯一、フォア強打時の感覚はスピン系テンションのような面と粘着のような面の中間の感じがあって難しいと感じています。ここだけが唯一どのように自分をfixするか悩んでいる部分ではありますね。キョウヒョウなどのように中国粘着ラバーでは、ぶつけて回転をかけて沈められる感覚があるのですが、Jekyll & Hyde C 57.5 (ジキル&ハイド C57.5)Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)以上に飛距離を出やすくスピン系テンションに近い打ち方をした方が良いときもあると感じています。使い込んで慣れないといけない部分だと思いますね。

1. もっとイキイキとした粘着テンションラバー!
 Dignics 09C × 中国粘着ラバー = Jekyll &Hyde C57.5 (ジキル&ハイドC57.5)

 Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)と比較してもそこまで硬度差は感じませんでした。ラバーは重くなったので、サイドバランサーはいらないと感じました。難しいと感じたのがフォアブロックになります。ただぶつけるだけだとオーバーミスが増えた印象があります。しっかり球を持ってあげると質の高いかけ返しなる感じはありますが、そのあたりは選手の実力がモロに出るところと思います。
 シートはJekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)と同じ微々粘着でドイツ製粘着ラバーらしく、強粘着ではありません。強粘着を求めるならやはり中国製のシートが良いでしょう。スポンジが硬くなりましたが、イキイキしている弾力はJekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)と同様で、上回転ラリー時のボールの伸びを感じられるラバーでした。Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)と同様にTenergy (テナジー)系のSpring Sponge (スプリングスポンジ)をさらに硬くモチモチにしたようなスポンジという感じですね。弾みの強さを感じますが、しっかりボールを包むようにループドライブをすることで弧線が強く出せてキョウヒョウに近い質のボールも打てる感じがあり、かなり良いですね。やはり、良いラバーです!回転のかけやすさを思うと、相手の回転の影響を受けまくって逆に使いにくいのではないか、と少し心配になりましたが、実際に使ってみるとスポンジの硬さで抑え込むことができて、むしろ相手の回転を上書きしやすいと感じましたね。Dignics 09C (ディグニクス09C)と同じように上にあがって飛距離も出るラバーなので面をしっかり寝かしたくなる、超高性能ラバーでした。ラバー変えたてホヤホヤはかなり弾みが強く、1月程度使った後が自分にはあいそうな感じでした。

2. 粘着ラバーなのにボールが速い!

 おそらく、Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)よりもスピードが出しやすく、かつ相手のコートについてからの二速も伸ばせると感じました。特にポイントは中国粘着ラバーでもいわれる2速といわれる性能で、相手のコートについてからの伸びは圧倒的にOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)よりもJekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)の方が速く、またアゲレッシブと感じました。これは、スポンジの設計によるものだと思います。Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)はコチコチで中国製のスポンジに近い感じがありますが、弾きやすい鉄板系のスポンジでスピードドライブはやりやすいですが、結局くい込みにくいので、初速に対し、2足が遅くなりやすい感じがありますね。一方、Jekyll & Hyde C57.5 (ジキル&ハイドC57.5)は中国粘着と比較すると扱いやすくそれでいて重いボールが打ちやすい特徴があると思います。ただボールのスピードで抜きされるほどスピードが出せるわけではないので、連打が重要と思います。
 Jekyll & Hyde C57.5 (ジキル&ハイドC57.0)のスポンジは、Jekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)と同じくHurricane NEO III Blue Sponge (キョウヒョウNEO3ブルースポンジ)のブルースポンジの方が似ています。Jekyll & Hyde C57.5 (ジキル&ハイドC57.5)のスポンジは硬いのですが反発力も強くなっているので、よりスピン系テンションよりのカスタマイズがされたJekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)という感じが結構強いですね。このあたりが好きとなるかどうかは結構使用者に依存すると思います。

3. 粘着ラバーらしい、強い弧線と癖球!

 Jekyll & Hyde C57.5 (ジキル&ハイドC57.5)を手に取ってドライブをしたときの印象はJekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)と同じように弧線の強さです。弧線がとても強いです。Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)よりも弧線を強く描いてボールの放物線を感じさせる打球線を描いています。中陣から下がった時も相手の回転量などの影響もありますが、思い切り振っても弧線で相手の台の深いところに沈み込んで入ってくれるような安心感があります。ただかなりインパクトも重要なので、しっかり引き付けてしっかりぶつけてインパクトして、そのインパクトを利用して回転を掛けるイメージを持って打つ必要はあると思います。この感覚が強くなってくると、中陣や打点が落ちたボールに対してもスピードドライブが打てそうな気になると思います。Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)だと打点を落とし過ぎると弧線を描けないので、オーバーかネットミスしやすいのですが、Jekyll & Hyde C57.5 (ジキル&ハイドC57.5)なら台よりも低い打点からでも強打で相手のコートを襲うようなスピードドライブを思い切り打ち込むことができるでしょう。

各技術レビュー

フォアハンド

軽打
 Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)と比較して違和感ありませんでした。個人的にはJekyll & Hyde C57.5 (ジキル&ハイドC57.5)は重くなってくれたのでかなり嬉しかったです。

ロングボールやラリーでのドライブ
 打球点を結構落とした方がラバーにくい込ませて飛ばせるので、回転やボールの伸び、特に相手のコートについてからの伸びが得られるようなドライブが打てるような気がしました。逆に相手のボールが弱くて自分で打ち込もうとするときには、やや自分の力を最大限に使わないと良いボールが打ちにくいかもしれません。

面を開いたドライブ
 このラバーを使っているともちろんカーブドライブは使わないわけではないですが、やはりぶつけ気味に使ってこそ活きるので、ぶつけるような打ち方、面を開いたドライブが自然と身につくかもしれません。また面を開いたドライブが打てていると感じる感覚がかなり強いラバーでもあるので、ステップアップとしては高いですが、かなり良いラバーだと思います。

対下回転に対するループドライブ
 反発力は結構あるので、打球点をとにかく落とすことが重要だと感じるラバーです。ついつい焦って高い打点でループドライブをチョリすると棒球となって打たれやすいので、できれば打点を落として打点を落とした分、回転量にしてあげるイメージでドライブがしたいラバーだと思います。

対下回転に対するスピードドライブ
 最近の粘着系ラバーはやはり打点が重要となってきていると感じていて、打点を多少おとしても引き込んでインパクトとインパクトの当て方を統一することで安定してスピードドライブが打ちやすくなると思います。厚ラケなら威力は出しやすい気がしているのですがその分、回転もかからず結構スピードメインのドライブになるイメージですが、上手にラケットのしなりを活かせると回転もついてくる印象がありました。

カーブ/シュートドライブ
 カーブドライブは対上回転のカウンタードライブ時には安定感が得られるのでいいですね。

ブロック
 弾みが強いのでできるだけ、こちらもドライブをかけ返したいと感じました。その方が安定します。当てるだけが一番難しいと思います。

カウンタードライブ
 キョウヒョウなどのように引き付けて入れに行くことがやりやすいラバーでもあるので引き合いへもっていったりするのはやりやすいと思います。

ストップ
 切れるので、止まると思います。

ツッツキ
 やりやすいです。

フォアフリック
 結構飛び出してくれるのでやりやすいと感じました。

サービス
 サーブも良く切れますね!

バックハンド系

軽打

ロングボールやラリーでのドライブ

対下回転に対するループドライブ 

対下回転に対するスピードドライブ

カーブ/シュートドライブ

ブロック

カウンタードライブ

ストップ

ツッツキ

チキータ

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Hurricane NEO III Blue SpongeJekyll & Hyde C57.5Omega VII China Ying

スマッシュやミートのスピード
 Dignics 05Dignics 09COmega VII China YingJekyll & Hyde C57.5Hurricane NEO III Blue Sponge

ドライブのスピード
 Dignics 05Jekyll & Hyde C57.5Omega VII China Ying > Dignics 09C

食い込ませたときの弧線の出しやすさ(ボールの沈み込みやすさ)
 Hurricane NEO III Blue SpongeJekyll & Hyde C57.5Omega VII China YingTenergy 05 Hard

レビュー VARIO+ AC (ヴァリオ+AC)

説明

 OSP (オーエスピー)さんのラケット、VARIO+AC (ヴァリオ+AC)をレビューします。今年2024年の1年は結局いろいろ紆余曲折して、Virtuoso AC (ヴィルトーソAC)にお世話になりました。Virtuoso AC (ヴィルトーソAC)は今時のInner Aramid Carbon (インナーアラミドカーボン、インナーAC)で、かつOSP (オーエスピー)さんの詰まった木材感がかなり良くて、個人的にはReinforce AC (リーンフォースAC)などの上位互換だと思ってVirtuoso AC (ヴィルトーソAC)を使ってきました。本当に良いラケットで詰まっているので重いボールも打ちやすいし、レシーブもしっかり相手コートにおさまるし、それでいて威力を出したいときに厚く当てるとしっかり弾むし、150 x 157 mmにピンポンキッズさんで加工してもらったので、バックハンドも振り抜きやすいし、かなり良いラケットだと感じて使ってきました。これ以上のブレード、となるとHurrican Long 5 (キョウヒョウ龍V)か先日レビューしたHarimoto Tomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)かなーと思います。Hurrican Long 5 (キョウヒョウ龍V)はかなりいいラケットなんですが、どうしてもエラがはっているのが自分は好みではなく、またJTTAがついていないことも気になってしまい、本仕様にはなりそうでならなかったラケットです。Harimoto Tomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)は軽い個体であったこととフォアがどうしてもすっぽ抜けるような打球感が気になってバックやブロックは良かったですがどうしてもスピード重視のラケットだと感じてしまい、本仕様には至らなかったです。個人的にはもっとつまった打球感と回転量が欲しいと思いました。

Virtuoso AC (ヴィルトーソAC)

 回転量を求める場合、Virtuoso AC (ヴィルトーソAC)ですら、板厚5.7 mmです。板厚を薄くすれば、回転量を得やすくなると思いますが、5.7 mmよりも薄くすると威力や中陣からのスピード不足を感じやすくなるだろうなーと思います。Virtuoso AC (ヴィルトーソAC)でもたまにスピード不足や威力不足を感じやすくて、これ以上の威力の低下は嫌だと思いました。つまり、これ以上板厚を薄くできないわけですね。そこで考えられる策は上板を硬くすることが考えられると思います。Virtuoso AC (ヴィルトーソAC)の上板はLimba (リンバ)なんで、Limba (リンバ)よりも硬い木材をもちいたラケットの探索が挙げられるかなーと思います。代表的な木材はやはりKoto (コト)を採用したラケットになるでしょう。上板Koto (コト)Inner Aramid Carbon (インナーアラミドカーボン、インナーAC)のラケットとなるとこだわって使っていたTornado King Power (トルネードキングパワー)が候補になります。ただTornado King Power (トルネードキングパワー)は上板が硬くてバックが不安定でした。難しかったですね。上板Koto (コト)はやはり硬くて難しいんですよね。使うとなると色々と躊躇しちゃいます。結構使い込みましたがやはり扱い切れない感じがあり、諦めました。またTornado King Power (トルネードキングパワー)は廃盤ラケットで、数回ぶつけたりしていますが、破損すると替えもないので、結構怖かったりもしました。ということで、上板硬めのラケットで類似でかつ販売されているラケットをカタログで探したりもしました。本仕様まで至っていないものの上板硬めでTornado King Power (トルネードキングパワー)に近くて、良いと感じたラケットがLiberta Glorious (リベルタグロリアス)ですね。このラケットはほぼTornado King Power (トルネードキングパワー)に近く、威力は申し分なし、ただ使い込んでいかないと扱いきれるとは思えないラケットでもあり、やはり躊躇してしまいました。上板硬めのラケットってやはり難しいんですよね。そこでブランドとして良かったRally Ace (ラリーエース)さんのラケットが次に気になりました。それがMaple S Inner (メイプルSインナー)になりますね。Maple (メイプル)材はGoogle (グーグル)で調べるとKoto (コト)に近い密度でもある木材のようでした。Rally Ace (ラリーエース)さんということもあり、結構期待して試打しました。実際Maple S Inner (メイプルSインナー)はかなり良いラケットで本職仕様でも全然ありといえるかなり良いラケットでした。ただ届いたラケットが軽量で、また板の硬さもLimba (リンバ) Maple S (メイプルS = メイプル柾目) < Koto (コト)、と感じそのまま回転量もLimba (リンバ)Maple S (メイプルS = メイプル柾目) < Koto (コト)、と感じました。やはり威力不足を感じてしまったわけですね。かなり良かったですけどね。

Tornado King Power (トルネードキングパワー)

 そんなとき、2024年の最大のNewsの1つ、レジェンドの中のレジェンド、Timo Boll (ティモボル)選手の引退となりました。これはkatsuo000にとってかなり大きかったです。大きな存在、Timo Boll (ティモボル)選手Timo Boll (ティモボル)選手は、自分よりも年上でいて、それでいてなお、現役を2024年まで続けていたんですよ。本当にすごい選手であり、偉大な選手だと思います。Timo Boll (ティモボル)選手はオリンピックではなかなかメダルは取れなかったものの、ヨーロッパ選手権や世界選手権、ワールドカップで優勝経験複数で大活躍のドイツの皇帝です。日本の至宝、水谷隼選手と試合して、通算2~4敗しているかと思いますが、それ以外の試合で通算2桁以上の勝利をおさめているんですね!あの全日本選手権10回優勝している水谷隼選手でも数回しか勝てないんですよ!これはやっぱりスゴイなーって思います。そしてそして改めてTimo Boll (ティモボル)選手にフォーカスしようと思ったわけです。改めて注目したのはフォアハンドドライブでした。最近バックハンドの感覚も良くなってきていて、改めてフォアハンドドライブを見直そうと思ったわけですね。フォアハンドドライブの感覚から見直そうと感じました。

Timo Boll Spirit (ティモボルスピリット) (廃盤)

 フォアハンドドライブを打つとき、今の上板Limba (リンバ)だと安心感は随一なのですが、やはり柔らかすぎると感じることが多いんですね。思い切り打ち込んでもラケットの柔らかさをどうしても感じざるを得ない感じです。上板Limba (リンバ)は操作性の面では最高で本当にいいんですが、やはり威力を求めると、AC (アラミドカーボン)よりも硬いZLC (ザイロンカーボン)系と組み合わせるか、あるいは板厚を厚くするか、になると思います。板厚を増やすとなるとFortius FT ver. D (フォルティウスFT ver. D)Fortius FT ver. D RE (フォルティウスFT ver. D RE)が挙げられるますが、この7枚合板+アウターDual Web (デュアルウェブ)のラケットは板厚6 mm以上ということもあり、飛距離が出すぎて回転量がやや落ちると感じました。どうすれば。。。ということで最後の頼みで注目したのは、上板Koto (コト)と上板Limba (リンバ)の両方を持った異色のラケット、OSP (オーエスピー)製のVario (ヴァリオ)シリーズのラケットです。

Fortius FT ver. D (フォルティウスFT ver. D)

 過去に表面と裏面で異なる素材構成で作られたラケットを使っていたことはあります。その一つがIce Cream AZXi (アイルクリームAZXi)で、メインでも使っていました。このIce Cream AZXi (アイルクリームAZXi)は上板Limba (リンバ)のインナーカーボン仕様で、表面 (A面)にはAxylium Carbon (アクシリウムカーボン)裏面 (Z面)にはZephilium Carbon (ゼフィリウムカーボン)をもちいたラケットになります。打球感は正直表面 (A面)でも裏面 (Z面)でもあまり差を感じないのですが、表面 (A面)は少し直線的で裏面 (Z面)は少し弧線を描くラケットでした。このように、表面と裏面とで、異なる素材構成のラケットでは大きな打感の違いはないものの弧線の描き方が変わってくる、というのが特長の一つだそうで、確かにバックハンドドライブは安定感があったようにも思います。Ice Cream AZXi (アイルクリームAZXi)もとても良いラケットでスピードが得られるラケットではありましたが、バックにDignics 05 (ディグニクス05)を使っていてそれを使いこなせず、用具の力を借りたくて使っていた面が強かったです。使っていたときも感覚を見出すことができず、弾みが強くて良いと感じていたVirtuoso AC (ヴィルトーソAC)へ移行することになりました。他にも、Vario (ヴァリオ)シリーズに似ているラケットを購入試打実績があります。そのラケットの1つはPro-13s (プロ13s)という中国ブランドの銀河 (YINHE)のラケットになりますね。このPro-13s (プロ13s)は表面にアウターALC (アリレートカーボン?)、裏面に染色した上板とインナーKLC (Kevlar Carbon?ケプラーカーボン?)をもちいたラケットになります。面白いラケットで安かったこともあり購入していました。ただ銀河 (YINHE)の他のラケットである上板硬めのインナーKLC (Kevlar Carbon)のラケット、970-XX KLCを使って試合へ行って、あまりにも結果が悪かったことあり、もろもろ考察してラケットが良くないんじゃないかという結論に至っていて、安い中国製ラケットはあまり信用しなくなりました。悪くはないのですが、上板硬めであるはずなのに、思ったより回転量が得られず、それでいて操作性も悪いということで、Tornado King Power (トルネードキングパワー)に近いはずなのに、性能は低くて使いにくいという踏んだり蹴ったりのラケットのようでした。中国製、特に銀河 (YINHE)はやはり良くない、とkatsuo000は結論をもちました。一方で、OSP (オーエスピー)のラケットはVirtuoso AC (ヴィルトーソAC)をメインで使ってきて大きな信頼を持っています。そのOSP (オーエスピー)製のラケットとして、Pro-13s (プロ13s)と同じようなラケットがVario (ヴァリオ)シリーズである、と認識しました。OSP (オーエスピー)が製作したら、絶対Pro-13s (プロ13s)970-XX KLCのようなことにはならないじゃないかなーと思いました。2024年の自分へのクリスマスと言い訳をしつつ、今回VARIO+AC (ヴァリオ+AC)を購入することにしました!VARIO+AC (ヴァリオ+AC)は在庫も豊富で重い個体がストックされていることもわかったので、買いじゃーと思いポチっとして、90 g以上の重い個体希望で発注しました!結構冒険ではありましたが、VARIO+AC (ヴァリオ+AC)、買っちゃいましたよ~!さてさてどのようなラケットなのでしょうか!?

VARIO siries (ヴァリオシリーズ)

 VARIO (ヴァリオ)は、片面側は上板にKoto (コト)材とOuter Aramid Carbon (アウターアラミドカーボン、アウターAC)を配したラケットになります。Koto (コト)+アウターACということで、トップ選手も良く使うViscaria (ビスカリア)系のブレードになっているわけですね。逆側は、上板Limba (リンバ)系の球持ちの良いブレード構成となっており、面によって打球感や弧線を変化させたラケットがVARIO (ヴァリオ)というラケットになりますね。購入したVARIO+AC (ヴァリオ+AC)Koto (コト)+Outer Aramid Carbon (アウターアラミドカーボン、アウターAC)の表面に、Limba (リンバ)+Inner Aramid Carbon (インナーアラミドカーボン、インナーAC)を裏面に配した構成のラケットになります。こんな厨二的なラケットをOSP (オーエスピー)という手作りラケットメーカーが販売ということで、矛盾した性能 ≒ 一本のブレードで表と裏で打球感が異なる、をどこまで再現・実現しているラケットとなっているのか気になっていたのも買わせるモチベーションになりました。
 XIOM (エクシオン)さんのIce Cream AZXi (アイスクリームAZXi)をメインで使っていましたが、また異なるラケット構成の2面性のあるラケットはどのようなラケットなのか楽しみでしたね。Ice Cream AZXi (アイスクリームAZXi)は性能は良かったですが、若干Virtuoso AC (ヴィルトーソAC)と比較すると威力不足も感じていました。悪いラケットではないのでセカンドラケットのポジションです。またラケットの魅力/特徴でもあるA面Z面の違いを活かせているか、というとあまり感じていなかったのも本仕様から遠ざかることに一役買っていたかもしれません。とにかくIce Cream AZXi (アイスクリームAZXi)は良いラケットではあるものの、違うなーという感じでした。
 ちなみに昨今ラケット構成として片面と構成が異なるラケットというのはちょくちょく増えてはいます。期待すべきは性能であり、打球感はそこまで求めてはいけない、というのが個人的なポイントだと思います。やはり1つのラケットなので、打感が合体して中間位の打感になるイメージですかね。今回のVARIO+AC (ヴァリオ+AC)でいうと上板Koto (コト)材とOuter Aramid Carbon (アウターアラミドカーボン、アウターAC)上板Limba (リンバ)+Inner Aramid Carbon (インナーアラミドカーボン、インナーAC)なんで、両面Limba (リンバ)+Inner Aramid Carbon (インナーアラミドカーボン、インナーAC)より硬く両面上板Koto (コト)材とOuter Aramid Carbon (アウターアラミドカーボン、アウターAC)より柔らかい、そんな中間的な打球感となるのかなーと思って購入しました。

類似のシェイクで面でブレード構成が異なるラケット

 かなり近いコンセプトのラケットは、Rallys (ラリーズ)さん発売のDual izc (デュアルizc)ですね。上板材は不明ですが、太陽面はOuter Izanas Carbon (アウターイザナスカーボン)、月面はInner Izanas Carbon (インナーイザナスカーボン)ということで、まさにVARIO+AC (ヴァリオ+AC)に近いコンセプトですね。公表の板厚も6 mmとVARIO+AC (ヴァリオ+AC)と同じで、イザナスカーボンもほぼほぼALCに近い素材なので、要は完全に同じようなラケットといえるでしょう。情報として確認したい点としては、上板に何を使っているか、ですかね。

 ついでに、他社ブランドのAramid Carbon (アラミドカーボン)系のラケットもまとめさせていただきます。執筆時 (2024年12月)にkatsuo000がメインで使用しているVirtuoso AC (ヴィルトーソAC)はAramid Carbon (アラミドカーボン)を採用したimba (リンバ)+Inner Aramid Carbon (インナーアラミドカーボン、インナーAC)になりますね。Butterfly (バタフライ)以外のブランドは以下になります。
 Outer Aramid-type Carbon
 ・Tornado King Speed (トルネードキングスピード) 5.7 mm / 157 × 150 mm Limba (廃盤)
 ・Stradivarius (ストラディバリウス) 5.8 mm / 157 × 150 mm Koto?
 Inner Aramid-type Carbon
 ・Tornado King Power (トルネードキングパワー) 5.8 mm / 157 × 150 mm Koto (廃盤)
 ・Alnade Inner (アルネイドインナー) 5.8 mm / 157 × 150 mm Limba (廃盤)
 ・Reinforce AC (リーンフォースAC) 6.0 mm / 157 × 150 mm Limba
 ・Virtuoso AC (ヴィルトーソAC) 5.7 mm / 158 × 152 mm Limba

Vario+ACの公表Blade Design (ラケット性能)

 Vario+AC (ヴァリオ+AC)
  ブレード厚さ: 6.0 mm
  ブレードサイズ: 158 × 150 mm
  ブレード構成: Koto (1) / AC (2) / ? (3) / ? (4) / AC (5) / ? (6) / Limba (7)
   Koto+Outer AC / Limba+Inner AC
 Virtuoso AC (ヴィルトーソAC)
  ブレード厚さ: 5.65 mm
  ブレードサイズ: 158 × 150 mm
  ブレード構成: Limba (1) / ? (2) / AC (3) / ? (4) / AC (5) / ? (6) / Limba (7)
   Limba+Inner AC

 OSP (オーエスピー)社は固体一つ一つのOSP (オーエスピー)社側で計測したカードがついています。届いた固体の計測値は次のようになります。

 Vario+AC (ヴァリオ+AC) 固体
  ブレード厚さ: 6.10 mm
  重さ: 90.5 g
  5 ply wood
   + FH 1ply Aramid/Carbon – TopBoost
   + BH 1ply Aramid/Carbon – InnerBoost
 Virtuoso AC (ヴィルトーソAC) 固体
  ブレード厚さ: 5.69 mm
  重さ: 88.1 g
  5ply wood 2ply Aramid/Carbon-inner

VARIO+AC (ヴァリオ+AC)

 届いたVARIO+AC (ヴァリオ+AC)は90.5 gで6.10 mmの板厚のラケットでした。ブレード面積は150 × 158 mmと若干広めですね!もちろんグリップはFLにしました。

 アウターとインナーの位置にACが挟んであることがわかるでしょうか。右側がインナー、左側がアウターで、それぞれインナー、アウター位置に黒い線が入っています。

 アウター側がグリップにカーボンを意味する黒色のOSP (オーエスピー)ロゴが入ってますね。上板はKoto (コト)材ということで、白いですね!

 こちらはインナー側です。グリップ部分にも黒のロゴはありません。上板はリンバーですね。

 やっぱりOSP (オーエスピー)のラケットはかっこ良すぎていいですね。ちなみにグリップ周りをやすりカケしません。しなくても問題ないくらい角は取れているためですね!いやーかっこいいし素晴らしい。ラケットもなかなかの重量のある、詰まったラケットで凄く良いと感じました。ラバーはもちろん現在メインで使用しているものを新しく貼りました。フォア面にJekyll &Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)を、バック面にDignic 05 (ディグニクス05)を貼りました。グルーはフォア面はButterfly (バタフライ製)のFree Chack II (フリーチャック2)、バック面はThe World Connect製のTWC Glue Feng (TWCグルーフェン)を使いました。TWC Glue Feng (TWCグルーフェン)をバック側で使う理由は、使いにくさがないのにスピードが速いと感じられたからですね。また過去Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)TWC Glue Feng (TWCグルーフェン)を使ってみたのですが、硬さが前に出すぎて弾き安くなってしまったのでFree Chack II (フリーチャック2)で粘着系のラバーをフォア面へ貼ることにしています。フォア面Jekyll &Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)が55 g、バック面Dignic 05 (ディグニクス05)が46 gでした。ブレード面積158 × 150 mmということで、個人的には軽いと感じました。先端にNittaku (ニッタク)製のサイドバランサーを1本とButterfly (バタフライ)製6 mmのサイドテープを貼って194 gで試打しました。

VARIO+ACの3つの特徴

 一発目使って、一発で本仕様確定でした。めちゃめちゃ良いです!期待通り、いや期待以上の性能に一発で惚れました。初め弾みすぎるんじゃないかと少し優しくフォアドライブしてみたのですが、ネットミスで思ったよりも飛距離が出なかったんですね。これはいい!と思いました。実際フォアバックの切り替えとかしても弾みと硬さは感じていたのでこれは結構じゃじゃ馬かなーとも思ったのですが、自分はフルスイングしたい人で、思い切り打っても飛距離がそんな出ないならかなりいいと思いました。Virtuoso AC (ヴィルトーソAC)に近い使い心地もあり、その中でOuter Aramid Carbon (アウターアラミドカーボン)の威力も出せるとなるとやはり魅力的です。Virtuoso AC (ヴィルトーソAC)よりは板厚は厚くなっているのでスピードは出しやすいと感じ、使いやすいと感じる使い心地で、さらに上板Koto (コト)材とOuter Aramid Carbon (アウターアラミドカーボン、アウターAC)は硬くなっているので、非常に良い回転量が得られる、と感じました。

フォア側は上板Koto (コト)+アウターACで最大限の威力と回転量!

 求めていた回転量が得られてかなり良かったです。ブレード厚さは6.1 mmと厚くなっているので回転量があがるかどうか正直不安でした。あがると感じなかったら変更しなかったと思います。また飛距離が出すぎてしまう感覚になるんじゃないかと少し不安になりましたが、全て杞憂でした!めちゃめちゃいいです!思ったより飛距離が出なくて、さすがOSP (オーエスピー)と感じましたね。当てるだけではなく、しっかりスイングしていけると感じました。サーブもドライブもめちゃめちゃ回転がかかるんでいいです!上板上板Koto (コト)材とOuter Aramid Carbon (アウターアラミドカーボン、アウターAC)のおかげで打感はハードですが、その分カチっと回転がかかるんでしっかりボールが沈んでくれて安心してふれると感じました。おそらく上板Koto (コト)+アウターALC (アリレートカーボン)系のラケットであるViscaria (ビスカリア)と比べると柔らかい打球感で、Virtuoso AC (ヴィルトーソAC)と比較すると硬いといえるラケットがVARIO+AC (ヴァリオ+AC)だと思います。これはかなり良いラケットでした!
 バックハンドはやはりVirtuoso AC (ヴィルトーソAC)よりも硬さはあるんですが、それでも上板Koto (コト)材とOuter Aramid Carbon (アウターアラミドカーボン、アウターAC)側と比較すると強く弧線が出ます。またバックの感覚がつかめてきたこともあって違和感なくかつ球を持つと感じました。とにかく全然違和感なく使えそうだという感じでした。前より若干相手の回転に鈍感になっているような気もしていて、板厚がだいぶ厚くなってVirtuoso AC (ヴィルトーソAC)よりもおされなくなったのではないかと思います。弧線も出てラリー中やブロックなどの技術については、バックハンドが今まで以上に安定した気がしました。
 フォアハンドは、ラケットの変更と同時に振り方を意識して変更・改造を開始しました。より上板Koto (コト)材とOuter Aramid Carbon (アウターアラミドカーボン、アウターAC)を使いこなすためにかなりTimo Boll (ティモボル)選手を意識して、ひねるようにスイングするようにしています。まだ慣れ切ったわけではないですが、上板Koto (コト)材とOuter Aramid Carbon (アウターアラミドカーボン、アウターAC)上板Limba (リンバ)+Inner Aramid Carbon (インナーアラミドカーボン、インナーAC)と比較すると振り方が違うものだなーと感じるようになってきましたし、そのスイングに慣れてきて、Virtuoso AC (ヴィルトーソAC)は柔らかいなーとも強く感じるようにもなりましたね。ただやはり調整力が下がっていて凡ミスも増えていると感じています。板がやはり硬いので半歩以上は今までよりも下がった方がいいなーとも感じていますね。ただ、インパクトが上手にあわせられるとかなり強烈で回転のかかったドライブが打てると感じています。これに自分をFixさせたいと感じますね!

板厚6.1 mmなのに全体的にインナーに近いおさまりの良さ!

 2024年に一時期使っていた7枚合板系のラケットFortius FT ver. D RE (フォルティウスFT ver. D RE)も、実は板厚6.1 mmになります。自分の中では、Fortius FT ver. D RE (フォルティウスFT ver. D RE)との比較にもなりました。正直、Fortius FT ver. D RE (フォルティウスFT ver. D RE)はめちゃめちゃ良いラケットなんですが、やや弾み過ぎる、飛距離が出すぎる、と感じて変更していました。飛距離が出すぎるんで特にレシーブがやりにくく、また回転もやや鈍化するなーという感じはあり、変更しました。それ以外はやはり深いボールが打ちやすくて、ラリーでは弧線も描きながら強烈なボールが打ちやすいと思いました。7枚合板の威力は結構魅力ですよね。このFortius FT ver. D RE (フォルティウスFT ver. D RE)も抜群に良いのですが、やや弾みすぎるのが使いにくく、かつやはり7枚合板系でカーボンが入っていないので相手のボールの回転の影響をカーボンの入っていないラケットと比較すると、受けやすいと感じました。良く響くということだと思います。威力は出るもののやはり使いにくさもあったので、どうしたもんかなーとは思って結局Virtuoso AC (ヴィルトーソAC)を使っていましたね。
 そのFortius FT ver. D RE (フォルティウスFT ver. D RE)と比較すると、同じ板厚6.1 mmなのにVARIO+AC (ヴァリオ+AC)は、かなり台におさまりが良くて飛距離が出すぎず、Virtuoso AC (ヴィルトーソAC)の感覚のまますんなり移行できる素晴らしい操作性でした。これは驚きましたね!もちろん、Virtuoso AC (ヴィルトーソAC)と比較すると安定感は若干落ちました。この部分は練習量、タッチ、スイングで修正できるように努力したいですね! 

フォアもバックもLiberta Glorious (リベルタグロリアス)よりも硬い!

 正直な部分をレビューすると、Liberta Glorious (リベルタグロリアス)Tornado King Speed (トルネードキングスピード)よりも硬いです!この部分は強調した方がいいのではないかなーと思い書いています。もちろんフォア側で強く感じますが、バックハンド側でも硬さはかなり感じましたね。バックハンドは上板Limba (リンバ)+Inner Aramid Carbon (インナーアラミドカーボン、インナーAC)だと思って購入すると少し痛い目見るかもしれません。バックハンドは、上板Koto (コト)+Inner Aramid Carbon (インナーアラミドカーボン、インナーAC)くらいのイメージでちょうどいいと思います。

他ラケットとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Virtuoso+OFF > Vario+AC > Harimoto Inner SALC

スピード
 Zhang Jike ALC > Vario+AC > Virtuoso AC