レビュー Maple S Inner (メイプルSインナー)

説明

 最近ラケットを買いまくっています汗。本ページではRally Ace (ラリーエース)さんのラケット、Maple S Inner (メイプルSインナー)をレビューします。Rally Ace (ラリーエース)さんのラケット、2本目になります。1本目に試打したラケットはLimba Inner (リンバインナー)になります。このラケット、かなり良かったですね。ちょくちょく使っていましたが、カーボンが特殊なのか、木材か、接着剤なのか、現在流行りの上板Limba (リンバ)+インナーカーボンラケットと大差ない性能を感じました。しっかり弧線が出るので、Yasaka (ヤサカ)さんのラケットよりも高品質で、Butterfly (バタフライ)さんのラケットやkatsuo000が好きなOSP (ハンガリーのハンドメイドラケットメーカー)に近いクオリティーのラケットといっても良いように思います。惜しむとすれば、Rally Ace (ラリーエース)さんの上板の違いが性能にどのように影響しているのか、もう少し言及してほしいなーという点と、威力不足を感じるのでインナーモデルでも板厚のラインナップを増やしてほしいなーという点でしょうか。用具レビュワーとして言及できることを言及していきますね。
 1本目で試打したLimba Inner (リンバインナー)は、現在大流行のインナーカーボン系ラケットと同じ上板にLimba (リンバ)をもちいたインナーカーボンラケットになります。一方、Rally Ace (ラリーエース)さんは、Limba (リンバ)に加え、Maple (メイプル)、Zebra (ゼブラ)、今は廃盤のようですがMahogany (マホガニー)がラインナップしていました。種々調べるとLimba (リンバ)よりもMaple (メイプル)の方が密度が高くおそらく硬質な木材といえそうです。またRally Ace (ラリーエース)さんは、Maple S (メイプルS)シリーズという、Maple (メイプル)をもちいた木材のみシリーズの拡充をはじめたり、またCellurose Nano Fiber (セルロースナノファイバー (CNF))を採用したArc Caster (アークキャスター)でも上板に楓 (カエデ) ≒ Maple (メイプル)を採用、ということで、結構Maple (メイプル)推しなのかなーと思ってます。Limba Inner (リンバインナー)がかなり良かったこともうけ、上板硬めのインナーラケットはどのようなラケットなのか気になっていました。
 Rally Ace (ラリーエース)さんのLimba Inner (リンバインナー)は、おそらくカーボンだけの素材ラケットだと思うのですが、Yasaka (ヤサカ)のMa Lin Carbon (馬林カーボン)などと比較しても明らかに強打時の弧線の強さや球持ちの良さ、粘りを感じ、普通のカーボンではなくALC (アリレートカーボン)やAC (アラミドカーボン)系の打感に近いものを感じるラケットだと思ってます。使っていて本当に違和感がなくてRally Ace (ラリーエース)さんのラケットは良かったですね。Limba Inner (リンバインナー)から心を掴まれ、今回レビューするのは、Maple S Inner (メイプルSインナー)というラケットになります。
 Rally Ace (ラリーエース)さんのラケット、2本目は何がいいかなーと、パンフレットを眺めながら考えていました。どのラケットがいいのか、結構悩みました。前述のとおり、Rally Ace (ラリーエース)さんはMaple (メイプル)材が推しではないか、と感じました。そこで、Maple (メイプル)のインナーに着目し、かつ他の木材と明らかに異色なMaple S (メイプルS)シリーズのインナーが気になりました。つまりMaple S Inner (メイプルSインナー)ですね。

Rally Ace Blade (ラリーエース) ラケット

Rally Ace: https://www.center-field.co.jp/

 改めてインナーシリーズについて比較してみます。Rally Ace (ラリーエース)さんでは4つの木材、メイプル、リンバ、ゼブラ、マホガニーを扱っていましたが、現在はマホガニーがなくなっていますね。それぞれのインナーシリーズについて次のような簡単な説明がされていました。
 Maple Inner (メイプルインナー):
  高い反発力と安定性を兼ね備え、威力ある攻守のバランスがとても良いです。
 Limba Inner (リンバインナー):
  インナーの良さからボールを掴む感覚と球持ちが良いタイプです。
 Zebra Inner (ゼブラインアー):
  天然木とインナーカーボンとの組み合わせで威力と安定性を高めています。
 (Mahogany Inner (マホガニー):
  アウターよりやや弱い反発力で、技巧タイプに向いています。)

Maple S Inner (メイプルSインナー)

 まず、Maple S (メイプルS)シリーズとは何ぞや?ということで、調べてました。Maple S (メイプルS)シリーズでは、なんと柾目 (まさめ)の木材を上板にもちいているそうです。

 板目 (いため)がよく使われるもので、板目 (いため)で木材を使ったほうが、無駄なく木材を使えるようです。一方、柾目 (まさめ)で木材を使おうとすると無駄が生じるため、どうしても量が少なくなってしまう使い方になるそうです。
 今回のMaple S Inner (メイプルSインナー)はMaple Inner (メイプルインナー)よりも軟らかい打球感を求め、それでいて、Maple (メイプル)材の特徴的な質の高い回転量や威力をそなえさせたモデルではないかと思います。それではLimba Inner (リンバインナー)と比較してどのようなラケットなのかレビューしていきたいと思います。

 スペックでは90 g ± となっていましたが、84 gとやや軽いものが届きました。貼ったラバーはHybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)Dignics 05 (ディグニクス05)になります。ちなみにブレード面積のスペックは158 × 150 mmになります。

Maple S Innerの3つの特徴

思ったより柔らかいのに上板の硬さが活き活きとした鋭い回転量!

 まず初打ちの感想は、「違和感なく使える」でした。上板変更したのに、いいじゃん!と思いました。打っていて感じたのは若干Limba (リンバ)よりも打感が硬い気がするけど、インナーらしい球持ちと弧線が得られるね、と感じました。そして2つ目の感想は、「違和感なく使えるのに、かなりボールが沈むし回転量も多そう!」でした。これはいいですね!おそらく硬質なMaple (メイプル)の良い面と、柾目 (まさめ)の柔らかさによって得られる、矛盾した性能の両立を感じました。これはかなりあり!だと感じましたね。またMaple (メイプル)という硬質な木材にかなり好印象をもちました!
 ちなみにMaple S Inner (メイプルSインナー)の硬さは、上板Limba (リンバ)のインナーカーボンよりも若干硬く、上板Koto (コト)のインナーカーボンよりも軟らかいと感じる打球感でした。

ブレード面積が小さく、バックハンド主戦向き!

 Limba Inner (リンバインナー)の特徴でもふれましたが、近年トレンドの張本智和インナーフォース系やオフチャロフインナーフォース系のラケットは、158 × 152 mmとレギュラーサイズよりもブレード面積が広い設計となっています。インナーカーボン系のラケットについては、この158 × 152 mmのブレード面積が一般的になってきていて、Nittaku (ニッタク)さんの最新の彩 (いろどり)シリーズのインナーカーボンであるSO-TEN (蒼天 (そうてん))も同じ158 × 152 mmのブレード面積になりますね。最近Harimoto Tomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)を試打したときにはあまりブレード面積の広さの影響を感じませんでしたが、やはりブレード面積が異なるとラケット重量や、操作性への影響も出ます。もちろん練習量でカバーはできると思いますが、フォアバックの切り返し、ドライブ待ちしていて、いきなり台上、や台上待ちしてのロングに対するドライブなど、コンマ1秒で遅れてしまうとNGな場面で、影響を感じると思います。気にする人はしっかり気にしてほしい部分だと思います。

5.6 mmのブレード厚さは、やはりかなりおさまりが良い!

 Limba Inner (リンバインナー)の特徴でもやはり触れましたが、板厚5.6 mmは、かなり薄い運類になると思います。これはトップのトップ層よりも一般層を意識した扱いやすい、思い切り打ってもオーバーミスしづらい板厚ではないかと思いますね。相当厚くぶつけて初めてカーボンの音が鳴る感じですね。板厚5.6 mmは、かなりおさまりが良いです。飛距離が出にくいです!張本智和インナーフォースALCやReinforce AC (リーンフォースAC)、オフチャロフインナーフォースALC、サイバーシェイプカーボンなどのインナーラケットは、下がった時に飛距離が出にくいということもあるためか、6.0 mm以上のブレード厚さになります。個人的には下がった時には楽ですが、少し弾み過ぎるようにも感じるラケットですね。やはり板厚6 mmとなると7枚合板などと同じくらいの板厚にもなってくるので飛距離がでますね。ここら辺は好みだと思いますが、katsuo000はブレード厚さは薄いのが好みなので、Maple S Inner (メイプルSインナー)のブレード厚さ5.6 mmはかなり気に入りました。

他ラケットとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量(Max)
 Tornado King Power > Maple S Inner > Ma Lin Hard Carbon

スピード
 Ma Lin Hard Carbon > Maple S Inner > Inner Force Layer ALC.S

レビュー Jekyll & Hyde X50.0 (ジキル&ハイドX50.0)

はじめに

 先日やっと出た、Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)に続き、Jekyll &Hyde (ジキル&ハイド)シリーズ最後の1枚、Jekyll & Hyde X50.0 (ジキル&ハイドX50.0)をレビューします。
 さてさて発売を待ちに待ったJekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)は世界の両ハンド、ブラジルの至宝、Hugo Calderano (ユーゴカルデラノ)選手がパリ五輪で使用したラバーでした。XIOM (エクシオン)さんの最新ハイエンドラバー、Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)は、2024年秋からkatsuo000はさっそく使用しています。粘着らしさがあってかなり良きですね!ただ、2025年春に、硬度の異なるJekyll & Hyde C52.5 (ジキル&ハイドC52.5)Jekyll & Hyde C57.5 (ジキル&ハイドC57.5)が発売されるらしいんですよ。。。マジか!?とkatsuo000は思いましたね汗。

 メーカー公表値では、Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)が最もスピン性能が高いようですが、個人的には硬い方が回転が良くかかり好みなので、多分2025年春にはJekyll & Hyde C57.5 (ジキル&ハイドC57.5)を使っている気がしますね汗。

 さてさて、本ページのレビューするラバー、Jekyll & Hyde X50.0 (ジキル&ハイドX50.0)について確認していきたいと思います。このJekyll & Hyde X50.0 (ジキル&ハイドX50.0)、はXのついたジキハイの中では一番硬い硬度になります。50°というと、数年前は結構硬いイメージでしたが、今はそんなに硬いという気はしませんね。スピード系ラバーっぽい記述もされつつ回転量も得られる、ということで、ラバー評論家でないかぎり、 Jekyll & Hyde V52.5 (ジキル&ハイド V52.5)とどう違うの?ってなる人、結構いるんじゃないかなーと思います。発売されたとき、ラバーの公表回転性能とスピード性能もなかったこともあり、Jekyll & Hyde X50.0 (ジキル&ハイドX50.0)の少なくとも初動はあまり良くなかったんじゃないかなーと想像してます。実際に情報と貼ったラバーの感じなどから、今いまはある程度どんなラバーか把握しておりますが、情報がないとかなり冒険となるラバーでもあったと思いますね。
 よくよく考えるとVega (ヴェガ)シリーズは硬度と名前である程度どんなラバーか、使わなくてもわかるくらい、確立した地位を得たラバーだなーと思います。そして今さらですが、XIOM (エクシオン)さんのラバーにおいて、スピード系ラバー、スピード回転を両立した80の位置のラバー、回転特化のラバー、というものがないんですよね。要はButterfly (バタフライ)さんのマーケティング戦略である粒形状によるラバー性能の違いをあまりウリにしていないんです。むしろ、XIOM (エクシオン)さんは粒形状の違いを明示せず、そのかわりにあらゆる硬度の製品を出すことで痒い所に手が届く戦略なんですよね。こうすることで、自分にあう硬度が絶対にある、といえるくらいラバー種類やラバー硬度はあると思います。そして、あまり粒形状に顕著な差はないのかもしれないなー、と思いました。XIOM (エクシオン)さんのラバーは、基本硬度が硬いほど、回転もスピードも出る、基本的には80っぽいか、粘着入れば、マッド感の強い05系のラバーになっていると思います。
 今回のJekyll & Hyde X50.0 (ジキル&ハイドX50.0)は、XIOM (エクシオン)のラバーの中では一線を画しておりました。やはり弧線が低い!ボールを持ち上げても思ったよりボールが沈まずオーバー。オーバーするから低く打つと弧線が低すぎてネットミス、とそもそも表のように使った方がいいような気もするラバーでした。もちろん回転もかかるのですが、やはりミートしたときのボールの直線的なボールは魅力的でしたね。少なくともVega X (ヴェガX)とかのイメージで使うとかなり使いにくく、だからといって64系のスピードラバーという感じでもなくて、シートの硬さからEvolution MX-S (エボリューションMX-S)Evolution EL-S (エボリューションEL-S)を硬くしたようなレバーといえばいいでしょうか。軟テンション系のラバーをそのまま硬くしたような、そういったラバーがJekyll & Hyde X50.0 (ジキル&ハイドX50.0)だと思います。そして、使い心地としては、表のように使っても良いようなラバーでMaxの回転量は粘着やスピン系テンションラバーの方が高いですが、表のようにキュっと回転をかけるとツッツキもストップも質高く、ミートもできるしドライブは弧線が低いので前中陣だと相手の時間を奪える、そんなラバーだと思いますね!非常に野心的なラバーで個人的には面白いと感じました。

説明

Jekyll & Hyde series (ジキル&ハイド)シリーズ

 2022年に引き続き、XIOM (エクシオン)さんの話題の新ラバーシリーズ、大々的に宣伝されているJekyll & Hyde (ジキル&ハイド) シリーズです。2024年のパンフレットでは新発売のVega Pro Hybrid (ヴェガプロハイブリッド)などの発売もあり、Jekyll & Hyde (ジキル&ハイド) シリーズはやや大人しい感じでした。そこで2023年のXIOMさんのパンフレットからJekyll & Hyde (ジキル&ハイド) シリーズのラバー紹介を確認していきましょう。冒頭からJekyll & Hyde (ジキル&ハイド) シリーズを激しくプッシュしています!

 見開きページを惜しまずドドント3ページも使用してジキ&ハイをアピールしてますね!

2 IN 1 (Dual Max / 氷と炎の融合!)
 相反するパフォーマンスを1つのラバーに
ジキル&ハイド それは、互いに相反する要素が1つの個体に入っていることを意味する。飛び出しの速さとコントロール、スピンと打球速度は、互いに逆ベクトルの要素であり、その両方を同時に満たすラバーを作ることは難題だ。今回私たちは、ディープラーニングを基にしたCYCLOIDテクノロジーを中心に、新時代のデジタル技術を活用。これらの相反する要素を1つの調和した作品に統合し、驚くべき新商品を誕生させた。
 Jekyll & Hyde series (ジキル&ハイドシリーズ)には大きな種類としてH、V、X、Z、Cの全5種類の種類があり、さらに高度が硬いものと柔らかいものがあるようで10種類くらいを想定したラバーシリーズのようです。ただし、Jekyll & Hyde Z52.5 (ジキル&ハイドZ52.5)Jekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)はハイエンドよりのラバーであり、高額かつカスタマイズされたラバーとなっていますね。さて、各アルファベットはそれぞれ次のような意味、ネーミングになっています。各シリーズのラインナップとパンフレット情報を展開させていただきます。
 H series Hybrid (Hシリーズ): テンションと粘着のハイブリッド
 V series Drag (Vシリーズ): 最大級のスピンを生む超強力摩擦
 X series Power (Xシリーズ): 極限のドライブ攻撃のための強弾性
 Z series Custom (Zシリーズ): 世界トップレベルの選手のための特級仕様

 C series Sticky (Cシリーズ): 取り扱い簡単な新世代の中国式粘着ラバー

katsuo000の解釈は次のようになります。
 H Hybrid (ハイブリッド): 粘着シートと高弾性なスポンジ
 V Drag (ドラッグ、おそらくVはvelocity、ドラッグは補助剤的な意味合いか?): スピン系テンションで直線弾道 (80的ラバー。超スピンは粘着ラバーの方が上。Omega VII Tour (オメガ7ツアー)よりも扱いやすくてVega X (ヴェガX)よりも負けないパワーと高いスピン性能のイメージ。)
 X Power (パワー): 攻撃的な弾力とミート力 (64的ラバー。)
 Z Custom (カスタム): 国家代表級のカスタムメイドの品質をお手軽に (グルーイングしているようなイキイキした回転性能と弾力を一般普及モデルに。)
 C Sticky (スティッキー、おそらくCはChina): 使いやすい中国製粘着ラバー。

 メーカー情報によると2面性を持ったラバーシリーズになりますね。コンセプトは相反する性能を併せ持つラバーシリーズです。XIOM (エクシオン)のフラグシップともいえる安価なラバーシリーズであるVega series (ヴェガシリーズ)からトップ選手御用達のOmega series (オメガシリーズ)の橋渡し的な位置付けのラバーシリーズと、用具レビュワーゆうさんがおっしゃっていました。2024年秋冬で価格改定を実施され、Omega series (オメガシリーズ)よりもJekyll & Hyde series (ジキル&ハイドシリーズ)の方が高くなりました。ということは、もしかしたら、Jekyll & Hyde series (ジキル&ハイドシリーズ)の方が上位シリーズなのかもしれないですね。実際トップ選手が使用していることからも上位シリーズになっていくのかもしれません。このあたり、ラバーの種類が多いからこそできるのかもしれませんね。

Jekyll & Hyde H52.5 (ジキル&ハイド H52.5)
 Spin: 9.6、 Speed: 8.9、 Control: 9.0
使いやすく威力も出せる中欧ハイブリッド
 中国式の粘着ラバーと欧州式のテンションラバーを融合させたハイブリッドタイプ。使いやすいのに威力抜群で、攻守に死角のない性能を発揮。
 Jekyll & Hyde H52.5 (ジキル&ハイドH52.5)は粘着シートと高反発なスポンジをあわせていて、台上はストップなど最低限しっかり止まりながらも、下回転打ちではエゲツない快速スピードドライブが打ちやすい、そんなラバーになっています。粘着の安定感と下回転打ちのしやすさ、そしてスピン系テンションのスピードを備えたようなそんなラバーがJekyll & Hyde H52.5 (ジキル&ハイドH52.5)になります。

Jekyll & Hyde X47.5 / 50.0 (ジキル&ハイド X47.5 / 50.0) (47.5のカタログ情報)
 Spin: 9.2、 Speed: 8.4、 Control: 8.9
低弾道の連続攻撃が可能な快速モデル
 ボールのつかみと走りが両立されたコントロール性能の高いラバー。低弾道で相手コートへの到達速度が速く、相手を連打で押し込んでいける。
 本ページでレビューしているラバーはJekyll & Hyde X50.0 (ジキル&ハイド X50.0)になります。性能だけ見ると、スピードは出しやすい公表性能値でもなく、どちらかというとスピン系テンションラバーに近い印象を受けるラバーになっていますね。コンセプトとしてはスポンジを柔らかく、シートを硬くし、ミートのしやすさやスピードドライブのやりやすさ、そしてシートの硬さで得られる回転量を得るようなコンセプトのラバーだと思いますね。

Jekyll & HydeV52.5 / V47.5 (ジキル&ハイドV52.5 / V47.5) (47.5のカタログ情報)
 Spin: 8.8、 Speed: 8.5、 Control: 9.1
鋭い飛び出しと自在な弧線のハーモニー
 鋭いボールの飛び出しによる決定力と、自由な弧線を描けるスピン性能の高さが両立されたオールマイティーな1枚。Vega X (ヴェガX)の上位進化モデル。
 Jekyll & Hyde V52.5 (ジキル&ハイド V52.5)は抜群の安定感でしたね。Rozena (ロゼナ)Glayzer (グレイザー)は軽量でいて素晴らしい回転量のボールが打てるラバーですが、その分ボールの軽さや癖球が出にくいイメージがあります。つまりラリーや連打で卓球する方向に向かうイメージですね。一方でJekyll & Hyde V52.5 (ジキル&ハイド V52.5)はやはりラバーが重いので、しっかり身体を使って打つことで、ボールの威力や重さが出るラバーだと感じました。50 gを超えるラバーはやはりくい込ませた時のほんの少しの違いで回転や威力、弾道に違いが出せるイメージです。それが1球1球の違いや変化、そして癖といわれるものに変わるイメージですね。ドイツ製ラバーらしい特徴を求めるならJekyll & Hyde V52.5 (ジキル&ハイド V52.5)でしょう。

Jekyll & Hyde Z52.5 (ジキル&ハイド Z52.5)
 Spin: 9.3、 Speed: 8.9、 Control: 9.6
トップ選手に信頼される特級ハイバランス
 特別なラボでの小規模生産で丹念に作られたプレミアムラバー。正確な打球を生むバランスの良い性能で、トップ選手の多くがバック面に使用。
 Jekyll & Hyde Z52.5 (ジキル&ハイド Z52.5)はもっちもちのTenergy05という感じのラバーでした。想像以上に打球感がもちもちで、Tenergy 05 (テナジー05)と比較すると硬度は硬いので、Tenergy 05 Hard (テナジー05ハード)に似ている、と感じる人もいると思いますが、katsuo000はTenergy 05 Hard (テナジー05ハード)ほど硬いとは感じず、Tenergy 05 (テナジー05)を少し硬くして、イキイキさせたラバーのように感じました。従って「もっちもちのTenergy 05 (テナジー05)」というのが、katsuo000がJekyll & Hyde Z52.5 (ジキル&ハイド Z52.5)に冠した表現です。またOmega VII Tour i 50 (オメガVIIツアーi50)と比較するとバランスの良いラバーで、Omega VII Tour i 50 (オメガVIIツアーi50)は弾丸のようなスピード感のあるドライブが特徴的ですが、Jekyll & Hyde Z52.5 (ジキル&ハイド Z52.5)はバランス型のラバーでくい込ませやすく、弧線も強い、安定感のあるラバーだと感じました。またかなりくい込ませやすくインパクトが苦手な方にゼッサンお薦めしたいラバーでした!また何より、くい込みがいいのにシートが全く負けないっていう感じで、良いラバーだと万人が納得するラバーだと思います。

Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)
 Spin: 9.8、 Speed: 8.4、 Control: 8.9
誰もが絶賛する最新最強の微粘着ラバー
 ウーゴ・カルデラノを筆頭に、XIOM契約選手の多数がフォア面に使用。中国式粘着ラバーを凌駕する回転量と破壊力を備えた最新最強の兵器。
 katsuo000が現在フォア面にメインで使用しているラバーJekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)です。抜群の回転量が得られるラバーですね。しかも重量はOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)よりも軽くそれでいて、弾みよりも中国粘着らしさがあって、中陣から伸びるドライブが打てると感じたラバーですね。Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)もかなりいいラバーだったんですが、硬さにものを言わせているラバーでその良さを引き出すには相当なインパクトが必要になる部分もあるラバーですね。硬さで相手の回転の影響は受けにくかったりカウンタードライブがしやすかったり、回転も抜群にかかるのに弾むんで好きでしたが、中国粘着ラバーらしさはJekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)の方が上と感じ、こちらへ移行しました。VICTASさんから発売です!高いですが、かなりオススメの1枚ですね!

Jekyll & Hyde C52.5 (ジキル&ハイドC52.5)
 Spin: 9.6、 Speed: 8.2、 Control: 9.0
扱いやすくなった最新最強の微粘着ギア
 強烈な噛みつきと回転力を誇るジキル&ハイドCのトップシートに、やや柔軟なスポンジを搭載して操作性を向上。幅広いレベルに対応させた。

Jekyll & Hyde C57.5 (ジキル&ハイドC57.5)
 Spin: 9.7、 Speed: 8.5、 Control: 8.9
極めて凶暴な打球を産む最強微粘着ギア
 ボールに食いつく唯一無二の打球感、相手を恐怖に陥れる超絶ハイスピンに加え、スーパーハードなスポンジが爆発的豪速球を産むモンスター。
 公表スピン性能はJekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)に劣るものの、多分来春にはこのラバーを使っている気がしてます汗。速く使いたい。

性能値

 公表性能値を比較してみましょう。

SpeedSpinPrecision
(コントロール)
SpongePrice
(yen / without tax)
J & H C57.58.59.78.957.510,000
J & H C55.08.49.88.95510,000
J & H C52.58.29.69.052.510,000
J & H Z52.58.99.39.652.510,000
J & H V47.58.58.89.147.57,700
J & H V52.58.79.18.952.57,700
J & H X47.59.28.48.947.57,700
J & H X50.09.18.69.250.07,700
J & H H52.59.68.99.052.57,700
Omega VII Tour i509.99.99.950.0廃番
Omega VII China Guang9.09.09.555.06,700
Omega VII China Ying8.79.59.060.06,700
Omega VII Hyper9.49.69.355.06,700
Omega VII Tour9.49.39.155.06,700
Omega VII Asia9.39.29.052.56,700
Omega VII Euro8.99.08.742.56,700
Omega VII Pro9.38.79.047.56,700
Omega V Tour DF8.38.08.847.56,200
Omega V Pro8.58.08.747.56,200
Omega Asia DF8.28.28.550.06,200
Omega V Euro DF8.58.08.745.06,200
Vega Pro Hybrid8.47.48.247.55,900
Vega Asia Hybrid8.27.67.850.05,000
Vega Europe Hybrid8.07.18.445.05,000
Vega X8.08.48.447.55,000
Vega Tour7.88.08.545.05,500
Vega DEF8.27.08.057.5廃番
Vega China8.27.97.954.0廃番
Vega Japan8.07.98.048.05,200
Vega Asia DF7.87.97.542.55,000
Vega Euro DF7.98.37.837.55,000
Vega Pro8.07.27.947.55,000
Vega Asia7.97.87.347.54,800
Vega Euro7.97.08.242.54,800

 日本では、VICTAS (ヴィクタス)さんがXIOM (エクシオン)のラバーの販売元に戻りました。これに伴ったものなのか、よくわかりませんが、ラバーの性能値の記載の更新を受けています。

SpeedSpinPrecision
(コントロール)
SpongePrice
(yen / without tax)
J & H C55.08.49.88.955.010,000
J & H C57.58.59.78.957.510,000
J & H C52.58.29.69.052.510,000
Omega VII Hyper9.49.69.355.06,700
Omega VII China Ying8.79.59.060.06,700

 katsuo000が愛用していたOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)よりも、Omega VII Hyper (オメガVIIハイパー)の方が回転性能もスピードも上ですね~。続いてkatsuo000の硬度比較になります。

WeightShore aShore aShore cShore cSheet-SpongeSheet Sponge
gSheetShpongeSheetSpnoge(shore a)(shore c)
J & H X50.05131.226.341.739.84.831.92
Dignics 644532.328.448.046.73.921.33
Rakza 9493023.639.937.26.422.75
Blue Storm Z1Turbo5030.326.240.740.04.170.67
Evolution MX-S5031.327.144.740.44.174.25

 Jekyll & Hyde X50.0 (ジキル&ハイドX50.0)の硬度に注目します。ラバー重量は50 gオーバーですが、適度な硬度で特にShore Cで見ると40前後で一般的な47.5度よりもかなり柔らかいといえますね。ただシートはしっかりしていて、硬めでShore aのシート側は硬いことがわかります。つまりシートが硬く、この硬さでグリップと回転量を得ているラバーであることがわかりますね。このような指針のラバーは他社のEvolution MX-S (エボリューションMX-S)などが類似になってくると思います。Evolution MX-S (エボリューションMX-S)は、世界の壁、サムソノフ選手がバックに愛用したラバーですね。従って、Jekyll & Hyde X50.0 (ジキル&ハイドX50.0)はバックで使うのがありかもしれませんね。思ったよりも回転性能もあるラバーだったので、ミート打ちというよりドライブも意識してバックハンドで使うと良いかもしれません。

ジキハイX50.0の貼りと重量

 木材合板のラケット、TRiAD (トライアド)に貼りました。このラケットは良い木材合板なんですが、合板らしく、思い切りボールへぶつけてもカチっと感がなくしっかりボールをキャッチして放物線を描けるラケットですね。弧線がどのようになるのか確認したくて貼りました。ちなみにkatsuo000が所有しているTRiAD (トライアド)は154 x 146 mmのブレード面積と板厚5.5 mm、90 g台の重量、とかなり尖ったラケットですね。グリップがキレイなんですけど短いので、どうしても先端重心ぽくなるラケットでもあります。ラケット自体は使いにくいとかはなく、しっかりボールを掴むし、めちゃめちゃ弧線が出ますね。Jekyll & Hyde X50.0 (ジキル&ハイドX50.0)と組み合わさって、どのようなラケットになるのか楽しみながら試打しました。

Jekyll & Hyde X50.0 (ジキル&ハイド X50.0)
・Sponge厚:2.1 mm、MAX
・Spin:8.6
・Speed:9.1
・Precision (コントロール):9.2
・Sponge硬度:50
・7,000円 + 税
・67 g(切断前) → 51 g(TRiAD (トライアド): 154 x 146 mmのブレード面積に貼って)

 まずまず重たいと判断される重量ですね。フォア側にはOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)を貼っています。かなり重たいラケットになってしまいましたね汗。

Jekyll & Hyde X50.0の3つの特徴

1. 表のようなテンションラバー

 とにかく弧線が低くて扱いにくかったですね。このラバー、もしガチで使っていくなら個人的には厚ラケに近いラケットに貼ってミート打ちベースで戦術を組み立てたりすると面白いかもと思います。逆に木材系ラケットに貼ってしまうと木材系ラケットで飛距離が出づらく弧線を描こうとするのに、ラバーは直線的に飛ぼうとするので、扱いにくかったです。正直、良い組み合わせではなかったかもですね汗。あわせるなら厚ラケットととか、アウターカーボン系のラケットの方が相性が良いと思います。表らしいスポンジの柔らかさを活かしたいなら、Jekyll & Hyde X47.5 (ジキル&ハイド X47.5)と7枚合板系を組み合わせると良いように感じました。逆にJekyll & Hyde X50.0 (ジキル&ハイド X50.0)は表ラバーを使っていて、表のスポンジの柔らかさのせいで相手のボールをさばききれないと感じていたり、もっとラバーに頼らずに自分から変化をつけていきたいマニュアル感が欲しいと感じたときに選ぶと良いラバーかもしれません。個人的には野心的でどのように使ってあげるのが良いか考えていくことで今までにない卓球の門が開きそうなラバーだと思います。ただ王道ではない方向へ進みますので、ある程度覚悟をもって選んだ方が良さそうです。

2. 回転量もしっかり得られる強いシート!

 比較で出てきたラバーは軟テンション系のEvolution EL-S (エボリューションEL-S)やシートの硬さが非常に特徴的だったEvolution MX-S (エボリューションMX-S)ということで、非常にシートの硬さが特長的なラバーでした。シートの硬さでストップや強い回転のサーブやツッツキ、チキータも打てると思います。ただ弧線はEvolution MX-S (エボリューションMX-S)よりも低くこのあたりは慣れないと難しく感じるかもしれません。厚ラケットで飛距離を出してあげるとこの直線的な弾道でも入れやすくなるんじゃないかなーと思います。
 回転量はしっかり得られるラバーで弧線の低いラバーといいつつも、回転量は満足すると思います。特にシートにくい込ませたときはかなりキュっとかかります。ただシートが硬いので、シートに負けてスイングすると回転がかからないと思います。この辺りは使いこなせるか、にもかかわると思いますね。

3. ミート打ちがしやすいのに、下がってもドライブで引き返せる!

 表ラバーの最大の弱点は下がった時ですね。表を使う人は下がったらカットくらいしか打てません。これは宿命です。しかしJekyll & Hyde X50.0 (ジキル&ハイド X50.0)は、表のように使いながら下がったらドライブを打てば巻き返しは可能といえるでしょう。スポンジは柔らかめなのでくい込ませることで想像以上のエグイ回転量も期待できると思います。こういった幅を持てるという意味では、Jekyll & Hyde X50.0 (ジキル&ハイド X50.0)は面白い野心的ラバーだと思います。

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 GlayzerJekyll & Hyde X50.0Blue Storm Z1 Turbo

スマッシュやミートのスピード
 Dignics 64 Jekyll & Hyde X50.0Rasanter C53

レビュー Harimoto Tomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)

説明

 Butterfly (バタフライ)さんの期待の最新ラケット、そして張本兄妹の新しいブレード、Harimoto Tomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)をレビューします。Super ALC素材のアウターではなくインナーラケット、これは多くの卓人が待ちに待っていたやつですよね!Super ALC素材のアウターラケット、Viscaria Super ALC (ビルカリアSALC)などが販売されてから、Super ALC素材のインナーラケットが販売されなくてずっと不思議であり、待ちに待ったやつで、期待していました!パリ五輪で、メダルをとれていたらもっともっともっと売れたのかもしれません。既に発売後、欠品となって増産となった凄さは卓球界にとどろいてますね。品切れ続出ということで、日本中や世界中の卓人が張本兄妹を認めたのだと思います。katsuo000も気になって気になって仕方がなくなって買ってしまいました苦笑。まずは張本智和シリーズのラケットについて確認してみましょう。 

Harimoto Tomokazu siries (張本智和シリーズ)

 張本智和選手モデルのラケットの特徴について概説していきたいと思います。張本智和選手はButterfly (バタフライ)と契約後、Inner Force Layer ALC (インナーフォースレイヤーALC)の特注を使用していました。2018年1月の全日本選手権でジュニアに加え、絶対王者水谷隼選手に決勝で勝利し、一般優勝を決めました。Butterfly (バタフライ)では張本ラケットプロジェクト、ということで、新たなラケットシリーズの販売を企画しました。張本智和選手が選んだラケットは、使用していたInner Force Layer ALC (インナーフォースレイヤーALC)と同じ合板構成で、ブレード面積をレギュラーサイズから広くしたラケット、Harimoto Tomokazu Innerforce ALC (張本智和インナーフォースALC)になります。このHarimoto Tomokazu Innerforce ALC (張本智和インナーフォースALC)の発売に伴い、Harimoto Tomokazu Innerforce ZLC (張本智和インナーフォースZLC)Harimoto Tomokazu Innerforce Super ZLC (張本智和インナーフォースSZLC)をラインナップされました。張本智和シリーズは、全てブレード面積をレギュラーサイズの157 × 150 mmから158 × 152 mmと広く設計されています。また全てインナーカーボンのシリーズとなっており、Harimoto Tomokazu Innerforce ALC (張本智和インナーフォースALC)のブレード構成はInner Force Layer ALC (インナーフォースレイヤーALC)と、Harimoto Tomokazu Innerforce ZLC (張本智和インナーフォースZLC)のブレード構成はInner Force Layer ZLC (インナーフォースレイヤーZLC)と、それぞれ同じになりますね。変更点はグリップデザインとブレード面積ということになります。そもそも張本智和選手は、チキータと台上から前陣での攻守とカウンターが特長の選手であり、アウターカーボンよりも操作性の高いラケットを望むことがよくわかります。ブレード面積158 × 152 mmと広くしているのも、レギュラーサイズのラケットよりもさらにしなって球持ちをよくする効果があるとともにスイートスポットが広がりブロックやカウンターもやりやすくなるそうですね。しかしながら、158 × 152 mmとブレード面積が広くなることで、ラケット重量が重くなったり、切り返しが遅くなりやすくなったりとデメリットもないわけではありません。Butterfly (バタフライ)さんも、未だにInner Force Layer ALC (インナーフォースレイヤーALC)Inner Force Layer ZLC (インナーフォースレイヤーZLC)を取り扱いして、販売していることからも、ブレード面積が異なるということは、完全に異なるラケットであると認識しているのではないかと思いますね。このあたりはさすがです。続いて、各カーボン素材について確認したいと思います。

Arylate Carbon (アリレートカーボン、ALC)
 Arylate (アリレート)といえばButterfly (バタフライ)の商標登録された特殊素材で、芳香族ポリエステル系の繊維だと思います。近い素材と思われるのはmizuno (ミズノ)さんのDual Web (デュアルウェブ)というポリエステル繊維ですね。木材よりもクッション性と一定の硬さのある繊維のイメージで、ボールを掴んで飛ばすことのできる特殊素材だと思います。このアリレート繊維をカーボンと一緒に編み込んだものが、未だに卓球界で主力の特殊素材であり、カーボンの硬さを補って柔軟性と球持ちを与えるALC (アリレートカーボン)になります。katsuo000も大好きな素材で、ただのカーボン繊維と比べるとドライブ強打時でも確かな球持ちとナチュラルで強い弧線を示してくれるとともに、カーボンらしいスピードと威力の出しやすさ、を有するため世界中で認められている特殊素材だと思います。他の素材と比べても高いわけでもなく非常にオススメの素材になります。katsuo000がレビューしているラケットは以下になります。
 Outer ALC
 ・Lin Gaoyuan ALC (林高遠ALC) 5.8 mm / 157 × 150 mm Koto (廃盤)
 ・Zhang Jike ALC (張継科ALC) 5.8 mm / 157 × 150 mm Koto (廃盤)
 ・Timo Boll Spirit (ティモボルスピリット) 5.8 mm / 157 × 150 mm Koto (廃盤)
 Inner ALC
 ・Inner Force Layer ALC. S (インナーフォースレイヤーALC.S) (レビュー前)

ちなみに、一応Butterfly (バタフライ)以外のブランドではAramid Carbon (アラミドカーボン)が類似の素材といわれています。個人的には、Arylate Carbon (アリレートカーボン、ALC)よりも若干、Aramid Carbon (アラミドカーボン)の方が硬い気はしますが、引っ張り強度や物性を比較をしたことがありませんので確かなことは不明です。ついでに、他社ブランドのAramid Carbon (アラミドカーボン)系のラケットもまとめさせていただきます。執筆時 (2024年11月)にkatsuo000がメインで使用しているVirtuoso AC (ヴィルトーソAC)はAramid Carbon (アラミドカーボン)を採用したインナーラケットになりますね。Butterfly (バタフライ)以外のブランドは以下になります。
 Outer Aramid-type Carbon
 ・Tornado King Speed (トルネードキングスピード) 5.7 mm / 157 × 150 mm Limba (廃盤)
 ・Stradivarius (ストラディバリウス) 5.8 mm / 157 × 150 mm Koto?
 Inner Aramid-type Carbon
 ・Tornado King Power (トルネードキングパワー) 5.8 mm / 157 × 150 mm Koto (廃盤)
 ・Alnade Inner (アルネイドインナー) 5.8 mm / 157 × 150 mm Limba (廃盤)
 ・Reinforce AC (リーンフォースAC) 6.0 mm / 157 × 150 mm Limba
 ・Virtuoso AC (ヴィルトーソAC) 5.7 mm / 158 × 152 mm Limba
 ・Hurricane Long V (キョウヒョウ龍5) 5.9 mm / 158 x 152 mm Limba (DHS製)

Zylon Carbon (ザイロンカーボン、ZLC)
 Zylon (ザイロン)はArylate (アリレート)よりもさらに硬くてタフな繊維になります。水谷隼選手がZylon (ザイロン)とCarbon (カーボン)を編み込んだZylon Carbon (ザイロンカーボン、ZLC)を使用していて、一気に人気が出た印象がありますね。このZylon Carbon (ザイロンカーボン)は、相手のボールの回転量に押されず打ち返せるような特徴があるのに球持ちも感じられる非常に高性能な特殊素材になりますね。ただZylon (ザイロン)もタフな繊維で、Arylate (アリレート)よりもAromatic (芳香族)性高く、かつ不対電子を持つ窒素原子によって、電子の偏りを持たせているので、分子間で強固にスタックしやすい材料です。要はArylate (アリレート)繊維よりも硬く、カーボンに近い部分もあるんですね。カーボンのみのラケットと比較すると弧線を描いて球持ちを与えてくれますが、やはりカーボンに近いづいている特殊素材がZylon Carbon (ザイロンカーボン)だと思います。ALC (アリレートカーボン、ALC)を超える威力と球持ちを求めると、Zylon (ザイロン)とカーボンを編み込んだZylon Carbon (ザイロンカーボン、ZLC)が挙げられます。硬い材料は加工も大変ですのでコストが高くなり、現状価格もALC<ZLCという状況が覆ることはありませんね。katsuo000もこちらの繊維も使っていた時がありますね。個人的にはインナーに配したZLCインナー系のラケットはこするときと厚く当てた時の飛距離や弧線の差が大きいと強く感じ、体感的な想像よりも弾み過ぎるイメージが強く、使おうとおもってやめることの方が多いです。個人的に使うならアウター系の方が違和感なく扱えると感じます。またZylon Fiber (ザイロンファイバー、ZLF)を配したラケットは木材系と変わらぬ球持ちと威力およびスイートスポットの拡大が計られたラケットとなり、Arylate (アリレート)のみを採用したラケットは廃盤となって、Zylon Fiber (ザイロンファイバー、ZLF)を配したラケットが補完する形をとりました。過去には福原愛選手モデルのラケットとして、インナーにZylon Fiber (ザイロンファイバー、ZLF)を配したラケット、Ai Fukuhara Pro ZLF (福原愛プロZLF) (廃盤)なども販売されていました。こちらのラケットは初心者からトップ選手までカバーできるかなり良質なラケットと聞いたことがあります。katsuo000も学生時代に使っていたラケットに似ているのでZylon Fiber (ザイロンファイバー、ZLF)をもちいたラケットは好みです。Inner Force Layer ZLF (インナーフォースレイヤーZLF)Timo Boll ZLF (ティモボルZLF)も所有しています。どちらもかなり扱いやすいラケットですが、少し値段が高いこともあり、また時代の流れを受け、2024年11月に廃番がアナウンスされましたね。非常に使いやすくてオススメでしたが致し方なしかと思います。katsuo000がレビューしているラケットは以下になります。
 Outer ZLC
 ・Zhang Jike ZLC (張継科ZLC) 5.5 mm / 157 × 150 mm Koto (廃盤)
 ・Mizutani Jun ZLC (水谷隼ZLC) 5.7 mm / 157 × 150 mm Limba
 Outer ZLF
 ・Timo Boll ZLF (ティモボルZLF) 5.4 mm / 157 × 150 mm Koto (廃盤)
 ・Inner Force Layer ZLF (インナーフォースレイヤーZLF) 5.3 mm / 157 × 150 mm Limba (廃盤)
 ・Franziska Innerforce ZLC (フランチスカインナーフォースZLC) (レビュー前)

Super ZLC (スーパーZLC)
 水谷隼選手が日本のトップとして卓球界をけん引していた時代、水谷隼選手は、とにかく弾みをもとめていたそうです。ラケットもラバーもとにかく弾むものを求めていて、水谷隼選手はTenergy 64 (テナジー64)などのスピードを求めたラバーを使用していました。水谷隼選手には持前の早いフットワークとフィッシュとロビングがあり、その技術によってラリーを完封されます。そういった中-後陣のオールラウンダーにとっては、弾みは命だったのでしょう。そんな彼が求めた素材の一つとして、Super Zylon Carbon (スーパーザイロンカーボン、SZLC)をアウターに配したMIzutani Jun SZLC (水谷隼SZLC)が発売されました。katsuo000も持っていますが、眠っています苦笑。方向性としては、Garaydia ZLC (ガレイディアZLC)などのHinoki (ヒノキ)系厚ラケットに近い弾みをレシーブのしやすい板薄構成で再現できるようにしたラケットだと思います。ただどっしりと重く、軽快さよりも重量のある7枚合板に近いものを感じるラケットになっていると思います。
 上述の高性能なSZLCをインナーに配したラケットが、バタフライのインナーSZLC第1号である、Harimoto Tomokazu Innerforce Super ZLC (張本智和インナーフォースSZLC)になりますね。板厚6.2 mmとかなり厚い印象ですがスピード不足を補うラケットとしては優秀でトップ選手の使用も度々拝見するラケットですね。使ったことはありませんが、球持ちがありつつも、スピードが欲しい選手にはぴったりなラケットなのかもしれません。

Super ALC (スーパーALC)
 本レビュー記事のメインである、Super Arylate Carbon (スーパーアリレートカーボン、SALC)になりますね。既にViscaria Super ALC (ビスカリアSALC)というアウター配置のSuper ALC (スーパーALC)ブレードは発売となっていました。Super ALCはALCよりも弾み、ZLCよりも弧線が出るような説明で発売されているイメージです。ラケット性能表を確認しても高い反発特性があるのに、板薄にしているため、Viscaria (ビスカリア、アウターALCラケット)よりも低い振動特性を有するラケットになっています。このように反発性能と球持ちを進化させられる素材がSuper ALC (スーパーALC)ということになりそうです。そんなSALCをインナーに配することで、球持ちと弧線を得つつ、ALCよりも速いスピードが得られるラケットがHarimoto Tomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)になりますね。
 購入者のラケットを拝見してしりましたが、実は木材も絶妙に変更しているようですね。今までのインナーカーボンラケットの王道のレシピは、芯材にアユース (Ayuse)という木材を使うことが多いです。このアユース (Ayuse)の密度は0.4 ~ 0.6 g cm-3で結構硬くてハードな木材なんですね。一方Harimoto Tomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)の芯材は桐 (Kiri)をもちいているようです。側面を拝見すると他のインナーカーボンラケットと比較して芯材の部分の気泡が多く、密度が低そうなことがわかると思います。ちなみに桐 (Kiri)の密度は0.19 ~ 0.4 g cm-3とアユース (Ayuse)よりも軽い木材であることがわかります。この桐 (Kiri)はアウターカーボンの芯材によく使われる木材だったのですが、 Harimoto Tomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)では芯材にこの桐 (Kiri)を採用したというわけですね。芯材周辺の変化は、ブレードの中ではかなり軽微の印象で変わるとしたらやはり強打時や強いボールを厚くとらえた時でしょうか。正直一般層の卓人にとってはほとんどわからないレベルだと思います。しかし密度の低い木材を使うメリットとして、おそらくラケット重量を低く抑えることができることが挙げられるのではないかと予想しますね。個人的には重い方が好きなので芯材変更は少し残念かなーとも思いました。確かにラケットも軽いものがあることを聞くと芯材の変更の効果があるだろうと思います。また前陣で詰めたいと感じる選手にとってはボールとラケットがぶつかっても芯材の密度が下がることで抜けはよくなるかもしれないですね。逆に下がった時にはボールのスピードで抜いたり威力で得点するよりも、広角に打ち込んで相手を動かすようにした方がラケットの良さが得られると思いますね。

Blade Design (ラケット性能)

 Harimoto Tomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)
  ブレード厚さ: 5.9 mm
  ブレードサイズ: 158 × 152 mm
  ブレード構成: Limba (1/7) / Ayuse? (2/6) / Super ALC (3/5) / Kiri (4)
 Harimoto Tomokazu Innerforce ALC (張本智和インナーフォースALC)
  ブレード厚さ: 6.0 mm
  ブレードサイズ: 158 × 152 mm
  ブレード構成: Limba (1/7) / Ayuse (2/6) / ALC (3/5) Ayuse (4)
 Harimoto Tomokazu Innerforce ZLC (張本智和インナーフォースZLC)
  ブレード厚さ: 5.7 mm
  ブレードサイズ: 158 × 152 mm
  ブレード構成: Limba (1/7) / Ayuse (2/6) / ZLC (3/5) Ayuse (4)
 Harimoto Tomokazu Innerforce Super ZLC (張本智和インナーフォースSZLC)
  ブレード厚さ: 6.2 mm
  ブレードサイズ: 158 × 152 mm
  ブレード構成: Limba (1/7) / Ayuse (2/6) / SZLC (3/5) Ayuse (4)

 Viscaria Super ALC (ビスカリアSALC)はViscaria (ビスカリア)と比較して0.1 mm薄いブレード設計になっています。このSuper ALC仕様と同様に、Harimoto Tomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)はHarimoto Tomokazu Innerforce ALC (張本智和インナーフォースALC)よりも0.1 mm薄い5.9 mmのブレード厚さになりますね。Butterfly (バタフライ)さんのラケットは、弾む特殊素材を組み合わせるほど、基本的には板薄設計にしているようで、設計についてはブレないと感じました。ただHarimoto Tomokazu Innerforce Super ZLC (張本智和インナーフォースSZLC)だけは異常にブレード厚さが厚く、6.2 mmとかなり板厚設計となっていますね。これは中陣~後陣からでも相当なスピードと威力が出せるラケットになっていると思いますね。しかもインナーなので、台上でも多少球持ちを感じられる設計になっているのではないかと想像はします。高価で絶対に使うことはないと思うので、さすがに買いませんが。

HarimotoTomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)

 届いたHarimoto Tomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)は87 gでした。個人的には90 gオーバーくらいの重いものを期待していたのですが、やや軽かったですね汗。ラバーは現在メインで使用しているものを新しく貼りました。フォア面にJekyll &Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)を、バック面にDignic 05 (ディグニクス05)を貼りました。グルーはフォア面はButterfly (バタフライ製)のFree Chack II (フリーチャック2)、バック面はThe World Connect製のTWC Glue Feng (TWCグルーフェン)を使いました。

 フォア面Jekyll &Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)が55 g、バック面Dignic 05 (ディグニクス05)が49 gとやはり、ブレード面積158 × 152 mmと広いことで、ラバーの重量も重くなっていましたね。それでも191 gで個人的には軽いので、先端にNittaku (ニッタク)製のサイドバランサーを2本 (1本で約1g増)とButterfly (バタフライ)製6 mmのサイドテープを貼って194~195 gで試打しました。

張本インナーSALCの3つの特徴

とにかく扱いやすい!

 やはり上板Limba (リンバ)ということで、なんら違和感なく移行できました。非常に良いブレードだと思います。また初使用で違和感なくということなので、ラケットが手汗や湿気を吸えばもっと打感が柔らかくなり、ほぼ木材のようなラケットになるんじゃないかなーと感じました。また弾むんですが、他のハードな特殊素材と比較して自分のイメージしたベクトル方向へしっかりとまっすぐ飛ばせるくらい手の響きが良かったですね。ハードなラケットでは思った方向から結構ずれた方向、ベクトルへ飛び出してしまうことはよくあります。つまりブレード面積など広くて重いにもかかわらず、かなり扱えていると感じるブレードだったということです。唯一、フォアが思ったよりも飛距離が出すぎてしまいました。このあたりはラケットを変更すると生じる違和感で、1月程度使えばFixできる感覚だと思います。また試打日にそのまま試合もしましたが、オーバーと思ったボールもしっかり沈んで入っていたので、じゃじゃ馬感は全くなく想像以上に大人しいラケットでした。

バックハンドのスピードが良い!

 バックハンドの感覚がついてきて、かなり良いイメージで打てました。これはもしかしたらブレード面積が広くてより木材のように響きやすくなっていることも関わっているかもしれません。とにかく安定感があり、しかも適度にスピードも出せるので、ミスするイメージがなくてとにかく良さしかなかったですね。唯一バックの方が少し回転量が少ない気がしましたが、安定してボールは弧線を描いていたのでフォアと比べるとどうしても回転量が低い、というレベルだと思います。回転量や癖を求めるとメインで使っているVirtuoso AC (ヴィルトーソAC)の方が良かったですね。ハンガリーのOSPのラケットはとにかく詰まっていて、非常に弾むからButterfly (バタフライ)のラケットよりも板薄なのに思い切り厚く打つとめちゃめちゃ弾むんですよね。この部分は大量生産よりもハンドメイドの方が良いのかもしれません。Virtuoso AC (ヴィルトーソAC)は1本しか持っておらずしかもPing Pong Kids (ピンポンキッズ)さんで158 × 152 mmから157 × 150 mmにカットいただき小回りの効く仕様にしました。ただHarimoto Tomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)を試打して、今の自分としてはブレード面積をそこまで気にならない感じがあったので、今後ブレード面積は広いものにも抵抗なくトライしたいと感じました。家で試打していてもブレード面積の広さを感じない感覚が出てきています。唯一気になるのはHurricane Long V (キョウヒョウ龍V)のブレードのエラのはり出方ですかね。あのエラのはり出方は気になります汗。だいぶ枝葉の話が長くなりましたが、Harimoto Tomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)は何ら違和感なく扱える非常に扱いやすいラケットでバックハンドのようにぶつけやすい打ち方では弧線を描いて安定しつつスピードも求められる扱いやすさと威力を両立するラケットでした。

パワータイプの選手にはインナーALCか!?

 ボールのスピードは確実に速くなりますがやはりスピードが出て弾むということはその分ボールは軽くなりやすいということでもあります。中陣くらいから多少打点を落としてもしっかりボールを持って回転量のあるボールを打つなら、一般層ならインナーALCに準ずるラケットでも十分かもしれません。トップ層ではスピード不足となるのかもしれませんのでアウターやインナーなど種々選択肢があるのかもしれないですね。自分もどちらかというとパワータイプだと思っているので、Harimoto Tomokazu Innerforce Super ALC (張本智和インナーフォースSALC)はピッチと前~中陣で勝負する選手に向いていると思いますね。これはインナーZLC系のラケットにも感じていて、スピードは出るんですがパワーや回転量の怖さが減るイメージがありますね。ZLCと比較すると球持ちとパワーを与えられると思ったので好感触ですが、やはり弾む方向へ進むということで難しさもあるということを感じました。それでもかなり扱いやすく、矛盾を可能にしようとしたメーカーの努力と技術力の高さを感じました。

他ラケットとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Inner Force Layer ALC.S > Harimoto Inner SALC > Franziska Innerforce ZLC

スピード
 Franziska Innerforce ZLC > Harimoto Inner SALC > Inner Force Layer ALC.S

https://amzn.to/49XeUzG

雑感 2024年11月

 最近全然更新できておらず、御覧いただいている皆様には残念な思いをさせてしまったかもしれません。だいぶレビューもたまっているので、少しずつ書いていきたいと思っております。

直近のマイラケ

 上板Limba (リンバ)にこだわり、最近はVirtuoso AC (ヴィルトーソAC)をメインにしてます。フォア側はJekyll &Hydo C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)に変更、バックハンドは一時期キョウヒョウも考えていましたが今はDignics 05 (ディグニクス05)に戻ってます。

 Blade: Virtuoso AC (ヴィルトーソAC) 157 × 150 mm、5.7 mm、上板Limba (リンバ)
 Fore: Jekyll &Hydo C55.0 (ジキル&ハイドC55.0) Max、Free Chack II貼り
 Back: Dignics 05 (ディグニクス05) 2.1 mm、TWCグルーフェン貼り
 Nittaku製サイドバランサー、先端に貼り付け、かつサイドテープ保護
 トータル重量: 193 g

上記用具、めちゃめちゃいいです。特に気に入っているのが重量ですかね。重くても個人的には国感じないので、あえて重くなるようにしています。Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)はかなり重かったので、サイドバランサーとサイドテープはなしにして、195 g前後にしていました。Jekyll &Hydo C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)に変更して、軽くなったので久々にサイドバランサーとサイドテープを使うようにしています。重い方がやはり押されないので、いいですね~!そこがポイント。また、TWCのグルーフェン、かなり個人的には良かったです。ただOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)にはあわないと感じ、基本的にはフォア側はButterfly (バタフライ)さんのFree Chack II (フリーチャック2)を使っていますね。
 最近バックハンドの感覚が良くなってきていて、ラケットを思い切り変更するかもです。というのは、話題のHarimoto Tomokazu Innerforce SuperALC (張本智和インナーフォースSALC)を買いまして、思ったよりブレード面積広いことが苦にならなかったのです。Harimoto Tomokazu Innerforce SuperALC (張本智和インナーフォースSALC)は非常に期待していたのですが、残念なことにラケットは86 gとやや軽く、悪くはないのですが、とにかく軽くておされて、球も軽いということで本職にはなりませんでした。フォアだと特にZLCインナーっぽさを感じて、思い切り厚く当てると感覚以上に飛んでいってオーバーがあるんですよね。この感覚は、ALCとZLCの間に来ていると思います。板厚も5.9 mmでVirtuoso AC (ヴィルトーソAC)よりも厚く、飛距離が出やすいのでなしかなーと。アウターカーボンのZhang Jike ALC (張継科ALC)などは、やはり硬すぎるという感じで無理そうです。今注目は上板Koto (コト)またはLimba (リンバ)よりも硬い素材を使ったインナーラケットで、Maple S Inner (メイプルSインナー)、Liberta Glorious (リベルタグロリアス)Tornado King Power (トルネードキングパワー)、そして上板硬めでカーボンなしのRevoldia CNF (レボルディアCNF)になりますね。この中で重いのはRevoldia CNF (レボルディアCNF)で、5.7 mmと薄いし、ちょっと試したいなーと思っています。上板硬いからダメーとなる可能性もありそうですが、上板を硬くできるなら回転量も武器にできることを期待したいですね~。ただRevoldia CNF (レボルディアCNF)は結構弾むのと、スピードも出るのでスピードが速すぎると感じたら、やはり大人しい方向になるかもです。とにかく、最近バックハンドがかなり良くて、ようやっと土俵にたったなーと感じてます。試合に出たりするのが楽しみですね~。なかなか試合には出れそうにないですが汗。

 粘着ラバーで衝撃はJekyll &Hydo C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)で、かなり良かったです。世の中的にはHybrido K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)などの方が注目されてそうですが、Hybrido K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)はかなり弾むので、スピン系テンションが好きな人にあうと思いますね。今度またTibhar (ティバー)さんから発売されるHybrid K2 Pro (ハイブリッドK2プロ)の方が粘着感は強そうです。個人的に次の楽しみはOmega VIII China (オメガVIIIチャイナ)で、Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)なみの重量のあるラバーを期待していますね。ラケット重量をあげるために、Virtuoso AC (ヴィルトーソAC)の158 × 152 mmで90 g以上のFLも欲しいなーと欲張ったりしています。なんにしても自分がどういうものが欲しいのかわかってくると、卓球って楽しいし、軸がしっかりすると、なかなか用具は変えなくてすみなーと感じる今日この頃ですね。

レビュー Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)

はじめに

 やっと出ました!発売を待ちに待ちましたよ!世界の両ハンド大砲であり、ブラジルの至宝、Hugo Calderano (ユーゴカルデラノ)選手がパリ五輪で使用と宣伝されたラバー、XIOM (エクシオン)さんの最新ハイエンドラバー、Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)ですね!katsuo000は普段はXIOM (エクシオン)さんのOmega VII China Ying (オメガ7チャイナ影)をフォア側に使っています。Omega VII China Ying (オメガ7チャイナ影)の性能や特徴に不満はほぼなかったのですが、卓球用具レビュワーとして、そして、公式性能でもOmega VII China Ying (オメガ7チャイナ影)以上の回転性能である情報を拝見すると、ガチレビューせざるを得ないと感じました。金額はXIOM (エクシオン)さん最新ハイエンドラバーということもあり、ほぼTenergy (テナジー)、Dignics (ディグニクス)と同等金額とやや高いです。それでもkatsuo000は予約購入して早速試打しましたよ!Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)ことジキハイC55!また今回軽くではありますが、同時にTibhar (ティバー)さんの最新ハイエンドラバーHybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)も打ちました。こちらTibhar (ティバー)さんのHybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)は、松平健太選手も使用し、フランスの星であり中国選手にも勝つLebrun (ルブラン)兄弟らもメインで使用するラバーですね。弟のFelix Lebrun (フェリックス・ルブラン)選手がパリ五輪で銅メダルも勝ち取ったことからも、かなり良きラバーであることが期待できます。またJekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)ことジキハイC55と同じ価格帯のJekyll & Hyde Z52.5 (ジキル&ハイドZ52.5)や、最近の粘着テンションラバーであるHybrid K3 (ハイブリッドK3)Dignics 09C (ディグニクス09C)Omega VII China Ying (オメガ7チャイナ影)Triple Double Extra (トリプルダブルエキストラ)DNA Dragon Grip (DNAドラゴングリップ)DNA Hybrid XH (DNAハイブリッドXH)Rakza Z Extra Hard (ラクザZエキストラハード)などとも比較しながらレビューしていきたいと思います。

説明

Jekyll & Hyde series (ジキル&ハイド)シリーズ

 2022年に引き続き、XIOM (エクシオン)さんの話題の新ラバーシリーズ、大々的に宣伝されているJekyll & Hyde (ジキル&ハイド) シリーズです。2024年のパンフレットでは新発売のVega Pro Hybrid (ヴェガプロハイブリッド)などの発売もあり、Jekyll & Hyde (ジキル&ハイド) シリーズはやや大人しい感じでした。そこで2023年のXIOMさんのパンフレットからJekyll & Hyde (ジキル&ハイド) シリーズのラバー紹介を確認していきましょう。冒頭からJekyll & Hyde (ジキル&ハイド) シリーズを激しくプッシュしています!

 見開きページを惜しまずドドント3ページも使用してジキ&ハイをアピールしてますね!

2 IN 1 (Dual Max / 氷と炎の融合!)
 相反するパフォーマンスを1つのラバーに
ジキル&ハイド それは、互いに相反する要素が1つの個体に入っていることを意味する。飛び出しの速さとコントロール、スピンと打球速度は、互いに逆ベクトルの要素であり、その両方を同時に満たすラバーを作ることは難題だ。今回私たちは、ディープラーニングを基にしたCYCLOIDテクノロジーを中心に、新時代のデジタル技術を活用。これらの相反する要素を1つの調和した作品に統合し、驚くべき新商品を誕生させた。
 Jekyll & Hyde series (ジキル&ハイドシリーズ)には大きな種類としてH、V、X、Z、Cの全5種類の種類があり、さらに高度が硬いものと柔らかいものがあるようで10種類くらいを想定したラバーシリーズのようです。ただし、Jekyll & Hyde Z52.5 (ジキル&ハイドZ52.5)Jekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)はハイエンドよりのラバーであり、高額かつカスタマイズされたラバーとなっていますね。さて、各アルファベットはそれぞれ次のような意味、ネーミングになっています。各シリーズのラインナップとパンフレット情報を展開させていただきます。
 H series Hybrid (Hシリーズ): テンションと粘着のハイブリッド
 V series Drag (Vシリーズ): 最大級のスピンを生む超強力摩擦
 X series Power (Xシリーズ): 極限のドライブ攻撃のための強弾性
 Z series Custom (Zシリーズ): 世界トップレベルの選手のための特級仕様

 C series Sticky (Cシリーズ): 取り扱い簡単な新世代の中国式粘着ラバー

katsuo000の解釈は次のようになります。
 H Hybrid (ハイブリッド): 粘着シートと高弾性なスポンジ
 V Drag (ドラッグ、おそらくVはvelocity、ドラッグは補助剤的な意味合いか?): スピン系テンションで直線弾道 (80的ラバー。超スピンは粘着ラバーの方が上。Omega VII Tour (オメガ7ツアー)よりも扱いやすくてVega X (ヴェガX)よりも負けないパワーと高いスピン性能のイメージ。)
 X Power (パワー): 攻撃的な弾力とミート力 (64的ラバー。)
 Z Custom (カスタム): 国家代表級のカスタムメイドの品質をお手軽に (グルーイングしているようなイキイキした回転性能と弾力を一般普及モデルに。)
 C Sticky (スティッキー、おそらくCはChina): 使いやすい中国製粘着ラバー。

 メーカー情報によると2面性を持ったラバーシリーズになりますね。コンセプトは相反する性能を併せ持つラバーシリーズです。XIOM (エクシオン)のフラグシップともいえる安価なラバーシリーズであるVega series (ヴェガシリーズ)からトップ選手御用達のOmega series (オメガシリーズ)の橋渡し的な位置付けのラバーシリーズと、用具レビュワーゆうさんがおっしゃっていました。2024年秋冬で価格改定を実施され、Omega series (オメガシリーズ)よりもJekyll & Hyde series (ジキル&ハイドシリーズ)の方が高くなりました。ということは、もしかしたら、Jekyll & Hyde series (ジキル&ハイドシリーズ)の方が上位シリーズなのかもしれないですね。実際トップ選手が使用していることからも上位シリーズになっていくのかもしれません。このあたり、ラバーの種類が多いからこそできるのかもしれませんね。

Jekyll & Hyde H52.5 (ジキル&ハイド H52.5)

中国式粘着トップシート搭載の二面性ギア
 ボールをキャッチする感覚と圧力のある攻撃という、相反する二面性を同居させることに成功したハイブリッドラバー。中国ラバーに近い最新型の粘着性トップシートが確実で強烈なスピンを生み出し、エネルギーに満ちた高硬度スポンジがうねるような弾道でド迫力のドライブを発射させる。一度体感したら病みつきだ。
 Jekyll & Hyde H52.5 (ジキル&ハイドH52.5)は粘着シートと高反発なスポンジをあわせていて、台上はストップなど最低限しっかり止まりながらも、下回転打ちではエゲツない快速スピードドライブが打ちやすい、そんなラバーになっています。粘着の安定感と下回転打ちのしやすさ、そしてスピン系テンションのスピードを備えたようなそんなラバーがJekyll & Hyde H52.5 (ジキル&ハイドH52.5)になります。

Jekyll & Hyde X47.5 / 50.0 (ジキル&ハイド X47.5 / 50.0)

ミート力とスピン力の双方をMAX強化
 ボールをたたくミート系打法による垂直方向への飛び出しの速さと、ボールをこするスピン系打法による水平方向への牽引力と回転量ーその相反する双方向の要素を極限レベルにまで強化したモンスターラバー。スマッシュとドライブを使い分けて戦いたいプレーヤーにとって最高の相棒となる。

Jekyll & HydeV52.5 / V47.5 (ジキル&ハイドV52.5 / V47.5)

超特急の引っかかりの中に潜む高反発力
 ボールを最高のパワーで引っかけて猛烈な回転を作りたいーそんなプレーヤーの願いをいとも簡単に実現してくれるスピンモンスター。ボールの接触時間が長いから、どんな状況でも確実な回転をかけることが可能。しかも、スピードを出したい時には自由に出せる。超回転と不意打ちの速球。
 Jekyll & Hyde V52.5 (ジキル&ハイド V52.5)は抜群の安定感でしたね。Rozena (ロゼナ)Glayzer (グレイザー)は軽量でいて素晴らしい回転量のボールが打てるラバーですが、その分ボールの軽さや癖球が出にくいイメージがあります。つまりラリーや連打で卓球する方向に向かうイメージですね。一方でJekyll & Hyde V52.5 (ジキル&ハイド V52.5)はやはりラバーが重いので、しっかり身体を使って打つことで、ボールの威力や重さが出るラバーだと感じました。50 gを超えるラバーはやはりくい込ませた時のほんの少しの違いで回転や威力、弾道に違いが出せるイメージです。それが1球1球の違いや変化、そして癖といわれるものに変わるイメージですね。ドイツ製ラバーらしい特徴を求めるならJekyll & Hyde V52.5 (ジキル&ハイド V52.5)でしょう。

Jekyll & Hyde Z52.5 (ジキル&ハイド Z52.5)

世界代表クラスラバーの一般普及モデル
 世界トップレベルで活躍する選手が使っている用具を、一般レベルの自分も使えないだろうかーそうした市民プレーヤーの願いをかなえた夢のラバー。元々は少数生産しかできなかったアイテムだが、技術革新が問題を解決。最上級のスピンとスピードが、より多くの人の手に届くようになった。
 Jekyll & Hyde Z52.5 (ジキル&ハイド Z52.5)はもっちもちのTenergy05という感じのラバーでした。想像以上に打球感がもちもちで、Tenergy 05 (テナジー05)と比較すると硬度は硬いので、Tenergy 05 Hard (テナジー05ハード)に似ている、と感じる人もいると思いますが、katsuo000はTenergy 05 Hard (テナジー05ハード)ほど硬いとは感じず、Tenergy 05 (テナジー05)を少し硬くして、イキイキさせたラバーのように感じました。従って「もっちもちのTenergy 05 (テナジー05)」というのが、katsuo000がJekyll & Hyde Z52.5 (ジキル&ハイド Z52.5)に冠した表現です。またOmega VII Tour i 50 (オメガVIIツアーi50)と比較するとバランスの良いラバーで、Omega VII Tour i 50 (オメガVIIツアーi50)は弾丸のようなスピード感のあるドライブが特徴的ですが、Jekyll & Hyde Z52.5 (ジキル&ハイド Z52.5)はバランス型のラバーでくい込ませやすく、弧線も強い、安定感のあるラバーだと感じました。またかなりくい込ませやすくインパクトが苦手な方にゼッサンお薦めしたいラバーでした!また何より、くい込みがいいのにシートが全く負けないっていう感じで、良いラバーだと万人が納得するラバーだと思います。

Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)

誰もが絶賛する最新最強の微粘着ラバー
 Hugo Calderano (ウーゴ・カルデラノ)選手を筆頭に、XIOM契約選手の多数がフォア面に使用。中国式粘着ラバーを凌駕する回転量と破壊力を備えた最新最強の兵器。
 このページでレビューしているラバーですね。期待の粘着テンションラバーになります!

性能値

 公表性能値を比較してみましょう。

SpeedSpinPrecision
(コントロール)
SpongePrice
(yen / without tax)
J & H C55.08.49.88.95510,000
J & H Z52.58.99.39.652.510,000
J & H V47.58.58.89.147.57,700
J & H V52.58.79.18.952.57,700
J & H X47.59.28.48.947.57,700
J & H X50.09.18.69.250.07,700
J & H H52.59.68.99.052.57,700
Omega VII Tour i509.99.99.950.0廃番
Omega VII China Guang9.09.09.555.06,700
Omega VII China Ying8.79.59.060.06,700
Omega VII Hyper9.49.69.355.06,700
Omega VII Tour9.49.39.155.06,700
Omega VII Asia9.39.29.052.56,700
Omega VII Euro8.99.08.742.56,700
Omega VII Pro9.38.79.047.56,700
Omega V Tour DF8.38.08.847.56,200
Omega V Pro8.58.08.747.56,200
Omega Asia DF8.28.28.550.06,200
Omega V Euro DF8.58.08.745.06,200
Vega Pro Hybrid8.47.48.247.55,900
Vega Asia Hybrid8.27.67.850.05,000
Vega Europe Hybrid8.07.18.445.05,000
Vega X8.08.48.447.55,000
Vega Tour7.88.08.545.05,500
Vega DEF8.27.08.057.5廃番
Vega China8.27.97.954.0廃番
Vega Japan8.07.98.048.05,200
Vega Asia DF7.87.97.542.55,000
Vega Euro DF7.98.37.837.55,000
Vega Pro8.07.27.947.55,000
Vega Asia7.97.87.347.54,800
Vega Euro7.97.08.242.54,800

 日本では、VICTAS (ヴィクタス)さんがXIOM (エクシオン)のラバーの販売元に戻りました。これに伴ったものなのか、よくわかりませんが、ラバーの性能値の記載の更新を受けています。katsuo000が気にするのは回転性能ですね。回転性能の高いラバートップ5を挙げると次のようになります。

SpeedSpinPrecision
(コントロール)
SpongePrice
(yen / without tax)
J & H C55.08.49.88.955.010,000
Omega VII Hyper9.49.69.355.06,700
Omega VII China Ying8.79.59.060.06,700
Omega VII Tour9.49.39.155.06,700
J & H Z52.58.99.39.652.510,000

 実は、Omega VII Hyper (オメガVIIハイパー)はなかなか回転性能が高いことになっていて驚きでした。評価方法が変わったなら明示してほしいわー、とも思いましたね (苦笑)。Butterfly (バタフライ)さんも急に性能値の示し方を変えましたがそのときは、スポンジ硬度の影響を反映したものだと理解しています。変更前は、Tenergy 05 FX (テナジー05FX)Tenergy 05 Hard (テナジー05ハード)も同じ性能値でしたからね汗。XIOMさんの性能値表記変更も硬度を反映しているように思いますが、何が変わったのか知りたいですね汗。
 さて、katsuo000愛用のOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)はまずまずの高い回転性能です。注目すべきは、Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)で、Hugo Calderano (ユーゴ・カルデラノ)選手が使用するにもかかわらずOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)と比較して回転性能は高いもののスピード性能はOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)よりも低くなっています!これは驚きましたね。確かにOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)は結構弾きやすいラバーでもあり、なかなか面白いラバーでもありましたが、そのOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)よりも弾まなくて回転性能が高いラバーをHugo Calderano (ユーゴ・カルデラノ)選手が使うのかな?と感じました。Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)は硬さがあるがゆえに、弾きやすい性能のために結構オーバーミスもありました。Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)はもっと弾みを大人しくなっているのか、でも硬度は55°でOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)よりも軟らかいし、どんなラバーなんだ?というのが、数値から見た印象でした。硬度が硬くなっていたらわかるんですけどね。Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)の性能がOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)よりも軟らかくなっていて、回転性能は高いけど、スピード性能もあがってしまいスピンテンション系によっていて癖球がでないとかになるなら、Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)を継続することもありかなーとか思いつつ試打に臨みました。続いて硬度チェックです。まず各社で比較ですね!

WeightShore aShore aShore cShore cSheet-SpongeSheet Sponge
gSheetShpongeSheetSpnoge(shore a)(shore c)
J & H C55.05331.431.450.952.10.00-1.17
Omega VII China Ying5734.332.650.550.31.670.17
Dignic 09C5033.431.850.849.11.581.67
Hurrican Pro III
Turbo Blue
5836.841.453.157.6-4.67-4.50
Triple Double Extra5025.131.842.146.1-6.67-4.00
Rakza Z Extra Hard5530.330.846.547.8-0.50-1.25
Rising Dragon II4631.432.547.245.7-1.081.50
Rasanter C535228.426.142.839.22.333.67
Dynaryz ZGR5833.732.248.248.01.500.17
DNA Dragon Grip5231.630.545.546.91.08-1.42
Hybrid K35128.525.342.240.33.171.92
Hybrid K3 Pro5130.830.248.248.40.67-0.25
Hurricane NEO III
Blue Sponge 39°
4529.833.245.644.9-3.330.67

 Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)の硬度に注目します。まず全体比較するときは、Shore Cでみることにしていますが、Shore Cの値はシート側が50.9と50°超えでした。この硬さは実は、Nittaku (ニッタク)さんのHurricane Pro III Turbo Orange (キョウヒョウPro3ターボオレンジ)と同じ硬さ、Hurricane Pro III Turbo Blue (キョウヒョウPro3ターボブルー)より柔らかい、というレベルになりますね。ラバー全体で硬いことがよくわかります!また驚きだったのが、スポンジ側からの硬度で、52.1°とシート側よりも硬い仕様となっていました。シートよりもスポンジ側の方が硬いという特徴は中国製粘着ラバーに多い傾向で、Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)もその特徴を軽微ながら有することがわかりましたね。この特徴は好みが分かれる部分ですが、katsuo000は好みな特徴です。相手の回転の影響は受けやすくはなるものの、その分上書き能力が上がるので、自分の回転にしてドライブしたい人にはうってつけの特徴と認識しています。そうか、スポンジ側を硬くしたのかーと納得でした。スポンジが詰まってくるとテンションぽさはグッとなくなります。Nittaku (ニッタク)さんのHurricane Pro III Turbo Blue (キョウヒョウPro3ターボブルー)なんか硬すぎて尖りすぎてます汗。このHurricane Pro III Turbo Blue (キョウヒョウPro3ターボブルー)は相当インパクト強くしないと弾みもあるラバーなので棒球になりやすいですね。インパクトしたときの良さはありますが、あんなラバー使いこなせるんかい、という感じです。かなりインパクトが強いと、良いボールが行く感じがありますが毎回そのインパクトはしんどいっすね。カットマンとかにはいいかもです。キョウヒョウ系はそれぞれ良さがありますが、katsuo000はスピードが遅すぎることは許容できないという結論に至り、キョウヒョウは今は使っていません。
 スポンジ側の方が硬い仕様というのは、差がマイナスになっているラバーなので、上の表を俯瞰すると、Triple Double Extra (トリプルダブルエキストラ)Rakza Z Extra Hard (ラクザZエキストラハード)が同様にスポンジ側の方が硬いラバーになってきます。Shore Cでの計測だけなら、DNA Dragon Grip (DNAドラゴングリップ)とHybrid K3 Pro (Hybrid K3プロ)になりますね。この差がマイナスになるラバーというものは、中国製粘着ラバーや一部の粘着ラバーにしか見られない特徴で、おそらく「粘着らしさ」に影響する部分だと思います。この部分は人によって良きとする人、ボールが飛ばない、良い球が行っていないと感じるか、の分かれ目かもしれません。もちろんkatsuo000はマイナスになる、つまりシートが柔らかくてスポンジが硬いラバーが好きなんですが、好みの影響が大きい部分だと思いますので、しっかり当ブログなどでご確認いただければと思います。またスピン系テンションラバーよりのラバーが好きな方は、どちらかというマイナスになるラバー、つまりシートが柔らかくてスポンジが硬いラバーはあまり好みではないのではないかなーと想像しますね。
 続いて、XIOM (エクシオン)さんのラバーの中での比較を実施しました。

WeightShore aShore aShore cShore cSheet-SpongeSheet Sponge
gSheetShpongeSheetSpnoge(shore a)(shore c)
J & H C55.05331.431.450.952.10.00-1.17
Omega VII Hyper5433.929.646.946.04.330.92
Omega VII China Ying5734.332.650.550.31.670.17
Omega VII Tour5235.129.949.248.25.171.00
J & H Z52.55231.427.945.943.73.502.25
Omega VII Tour i505132.028.643.341.83.421.42

 やはり硬度で比較すると見えてくるものがあるような気がしますね。Jekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイド C55)は実はかなり硬いラバーであることが良くわかると思います。特にスポンジが硬いですね。軽いのに硬い、ということでスポンジが詰まっているわけではなく軽くて硬いというゴムを使っているのかもしれません。一方、回転性能が急に高くなったOmega VII Hyper (オメガVIIハイパー)はシートが硬いことがよくわかりますね。シート側が硬くシートの強さで回転をかける系のラバーであることが想像できると思います。愛用のOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)はやはり硬いですが、実はシートは微粘着であるもののやはりスピン系テンションぽさがあることがよくわかると思います。

ジキハイC55の貼りと重量

 メインのVirtuoso AC (ヴィルトーソAC)に貼りました。ちなみに、katsuo000のVirtuoso AC (ヴィルトーソAC)はピンポンキッズさんで加工いただいて、157 x 150 mmのブレード面積にカットしていただきました。バックハンドが振り抜きやすくなって個人的には好みです。

Jekyll & Hyde C 55.0 (ジキル&ハイド C55.0)
・Sponge厚:2.1 mm、MAX
・Spin:9.8
・Speed:8.4
・Precision (コントロール):8.9
・Sponge硬度:55
・10,000円 + 税
・77 g(切断前) → 53 g(Virtuoso AC (ヴィルトーソAC): 157 x 150 mmのブレード面積に貼って)

 まずまず重たいと判断される重量ですね。Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)を愛用していたので、実は軽い!と思いはしましたが、一般的にはまずまずヘビーであると感じると思います。この辺りは好みが分かれそうな部分だと思います。ちなみに、katsuo000は重い方が好きなので、再度バランサーを久々に1つ使用するとともに6 mmのサイドテープも使用しました。

Jekyll & Hyde C55.0の3つの特徴

 正直、結論から申し上げると今までにない矛盾した微粘着テンションラバーです!一般的な粘着ラバーよりも強い弧線が出て、そしてとにかく弾きにくいラバーでDignics 09C (ディグニクス09C)をドイツ製にしたようなラバーだと感じました。個人的には、Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)の方が弾きやすくボールとぶつかりやすい印象です。弾きにくいので、どうボールを打っても弧線が出てドライブっぽくなりますし、オーバーしたと思うボールも回転で沈んでくれます。個人的には好みの方向に性能が良くなっていて早速これに変えようというのが個人のレビューですね!55°とやや硬いですが、硬さ以上に弾くのではなくドライブを打つラバー、回転をかけるラバーなのでスピン系テンションと比較するとボールが行ってる感はどうしても感じにくくてスピン系テンションのようなスピードや弾き、性能を期待すると面をくらうと思います。ただOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)よりも中陣でのドライブで伸びが期待でき、また軽くなったので振り抜きもしやすく、かつ回転性能も抜群にかかる、ということで、katsuo000としてはいいことばかりで変更をすぐに決めました!

1. イキイキとした粘着テンションラバー!
 Dignics 09C × 中国粘着ラバー = Jekyll &Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)

 球をついてみると驚きでした。凄くイキイキしているラバーなんですね。キュっと回転をかけてラバーで受けると、そのレスポンスでボールがめちゃめちゃ弾みました。こんな回転に対するレスポンスがいいの!?って驚くレベルでした。シートにテンションがかかっている感じでとてもイキイキしています。シートは微粘着でOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)と比較しても同等くらいかなーという感じでした。余談ですが粘着力の強いドイツ製粘着ラバーはほとんどないのかもしれないですね。スポンジが硬いんですが、とにかくイキイキしている弾力を感じるラバーで、強いていうなら、Tenergy (テナジー)系のSpring Sponge (スプリングスポンジ)をさらに硬くモチモチにしたようなスポンジだと感じました。このレスポンスの良いラバーだと、中陣からでも思い切りくい込ませることで粘着ラバーであるのに、Tenergy (テナジー)系を超え、Dignics 09C (ディグニクス09C)なみのボールの伸びが得られるのではないかと感じました。Dignics 09C (ディグニクス09C)は軽くて、結構弾んで癖球が出づらく、回転量で相手のコートについてから上にホップするような打球が特徴だと思います。Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)は、オートマチックではなくマニュアル性の高いラバーではありますが、粘着ラバーらしさが強く、それでいてDignics 09C (ディグニクス09C)なみに弾み、かつ粘着ラバーらしい癖球も出るラバーだと感じました。これはいいですね!
 このレスポンスだと相手の回転の影響を受けまくって逆に使いにくいのではないか、と少し心配になりましたが、実際に使ってみるとスポンジの硬さで抑え込むことができて、むしろ相手の回転を上書きしやすいと感じましたね。非常に良いラバーで、Dignics 09C (ディグニクス09C)に中国製粘着ラバーらしさを加えたラバーだと感じました。またkatsuo000が感じたことにはなりますが、Dignics 09C (ディグニクス09C)を意識して試行錯誤、デザインされたラバーがJekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)だと感じました。

2. 粘着ラバーなのにボールが速い!

 おそらく、Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)よりもスピードが出しやすいと感じました。特にポイントは中国粘着ラバーでもいわれる2足といわれる性能で、相手のコートについてからの伸びは圧倒的にOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)よりもJekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)の方が速いと感じました。これは、スポンジの設計によるものだと思います。Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)はコチコチで中国製のスポンジに近い感じがありますが、弾きやすい鉄板系のスポンジでスピードドライブはやりやすいですが、結局くい込みにくいので、初速に対し、2足が遅くなりやすい感じがありますね。一方、katsuo000が気に入ったJekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)の特徴である2足の伸びは、かなり良くて、自分で使っていてもボールの伸びを感じられるラバーでした。このあたりスピン系テンションラバーに近いイメージでもあり、スピン系テンションラバーを使っている人でも気に入るような高い性能だと思います。ステップアップとして、Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)を使うのはやや値段は高い気がしますが、性能はオススメですね。
 中国粘着ラバーというと、やはり気になるのは、Hurricane NEO III Blue Sponge (キョウヒョウNEO3ブルースポンジ)ですね。全く気泡の入っていないHurricane NEO 3 (キョウヒョウNEO3、普狂)のオレンジスポンジはとにかく、気泡が見えません。このHurricane NEO 3 (キョウヒョウNEO3、普狂)のオレンジスポンジは、どちらかといえばOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)のスポンジに近い感じがあります。Hurricane NEO 3 (キョウヒョウNEO3、普狂)のオレンジスポンジよりも弾むようにしたスポンジがOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)のブラックのカーボスポンジだと思います。一方、Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)のスポンジは、Hurricane NEO III Blue Sponge (キョウヒョウNEO3ブルースポンジ)のブルースポンジの方が似ています。Hurricane NEO III Blue Sponge (キョウヒョウNEO3ブルースポンジ)のブルースポンジは若干、気泡が入っていて結構弾むんですよね。まさに、Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)のスポンジはHurricane NEO III Blue Sponge (キョウヒョウNEO3ブルースポンジ)のブルースポンジに結構似ていて弾みます。Hurricane NEO III Blue Sponge (キョウヒョウNEO3ブルースポンジ)のブルースポンジは、じゃっかんもちもち感がなく、やはりキョウヒョウらしさをもとめてカチカチしています。Hurricane NEO III Blue Sponge (キョウヒョウNEO3ブルースポンジ)のブルースポンジをもっともっちり弾力を持たせてあげると、Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)のスポンジのようになる気がしますね。

3. 粘着ラバーらしい、強い弧線と癖球!

 Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)を手に取ってドライブをしたときの印象はとにかく弧線の強さですね。弧線がとても強いです。Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)よりも弧線を強く描いてボールの放物線を感じさせる打球線を描いています。中陣から下がった時も相手の回転量などの影響もありますが、思い切り振っても弧線で相手の台の深いところに沈み込んで入ってくれる安心感がありますね。Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)だと打点を落とし過ぎると弧線を描けないので、オーバーかネットミスしやすいのですが、Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)なら台よりも低い打点からでも強打で相手のコートを襲うようなスピードドライブを思い切り打ち込むことができると感じました。こういう性能はやはりとても大切で、中陣での打ち合いで気持ち良く打てることにつながると思います。Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)は中陣からのボールにOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)よりも高く評価できると感じたので、このラバーへ変更しようと決めることができました。
 またラバーがやや軟らかく軽くなったので、インパクトが弱くてもドライブをかけることができる感じがあります。ハーフロングの台から出るか出ないかのボールでもボールにあわせてスイングすることで、入れにいくこともできますし、しっかりバックスイングをとってガツっとかけるとかなり良いループドライブが打てるし、一球一球回転量の変化が顕著に出るドライブが打てている感じがありました。ドイツ製ラバーに近い癖球のようにも感じましたが、とにかく相手は結構ブロックのときに繊細に角度を変更するか少しボールを持ってブロックする必要があるようなボールが打てていると思います。このあたりもかなり気に入った部分ですね!

各技術レビュー

フォアハンド

軽打
 Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)と比較して違和感ありませんでした。ただしラケット重量が減ったこともあり、ややおされる感じはあると感じました。正直個人的にはJekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)はもっと重い方が嬉しかったかもですね。余談ですが、バックハンドでもスイングできる感覚が身についてきたこともありブレード面積の広いラケットへ今後移行していくかもしれません。やはり上板はリンバで。上板リンバが一番いいことがこの1年で強く感じることですね。

ロングボールやラリーでのドライブ
 打球点を結構落として方がラバーにくい込ませて飛ばせるので、回転やボールの伸び、特に相手のコートについてからの伸びが得られるようなドライブが打てるような気がしました。逆に相手のボールが弱くて自分で打ち込もうとするときには、やや自分の力を最大限に使わないと良いボールが打ちにくいかもしれません。
 軽くしか使っていませんが、Hybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)と比較すると、Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)の方が硬く、かつ重いので粘着らしさが強いラバーがやはりJekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)であり、スピン系テンションやDignics 09C (ディグニクス09C)に近いラバーがHybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)だと思います。Hybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)は硬くなったのにラバー重量は変わらず、またラバーのイキイキした感じもあったので、かなり弾むと感じ、オーバーミスも多くなりそうと感じました。また威力を出していくにはバックハンドではパワー不足になりそうなくらい、くい込ませることで味が出るラバーだと感じましたね。Hybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)は良いラバーだと感じましたが、Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)を使っていたメリットである重いラバーを使うメリットを継続したいという思いもあり、Hybrid K3 Pro (ハイブリッドK3プロ)はいったん使用はしないことにしました。

面を開いたドライブ
 最近面を開いて打つことを意識できていなかったのですが、このJekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)はスポンジがイキイキしているので、確実に面を開いてしっかりとスポンジにくい込ませたほうが良いボールが行くラバーだと思います。もちろんシートだけでチョリチョチの延長線のようなボールでもいいボールは打てますが、ラバーの特徴からするとぶつけながら擦った方がいいボールが行くと思います。

対下回転に対するループドライブ
 初打ちでは、やや飛び出しが強すぎてオーバーミスが多かったです。この飛び出しの良さはOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)や最近のシートの硬いラバー全体に感じる点でした。Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)は慣れてくるとかなりボールを持てると感じていて、非常に気に入っています。

対下回転に対するスピードドライブ
 Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)と比較すると、弾きにくいので深いボールに対するスピードドライブがやや難しくなったように感じました。弾きにくいのですが、シートは柔らかめでOmega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)よりも球離れの早さも感じました。粘着ラバーらしい打ち方をして常に弧線を意識するような打ち方をする方が安定すると思いますね。

カーブ/シュートドライブ
 エグイくらい曲がりますね。一つの武器です。

ブロック
 ブロックは少しやりにくいかもしれません。かなり相手のボールの回転量の影響をうけやすいです。基本的に当てるだけはよろしくないと思います。ボールを持つか、少しドライブ回転をかけたりすると良いと思います。Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)はラバーの重さでブロックしやすい感じがありましたが、その重量で止めやすくなる感じはJekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)では減少したと感じました。

カウンタードライブ
 初めは結構相手の回転の影響を受けてオーバーしていると感じました。上書きするようなイメージで打つとかなり打ちやすかったです。Jekyll & Hyde C55.0 (ジキル&ハイドC55.0)を信じて、相手のボールよりも強いドライブ回転をかけてあげれば、自ずと相手のコートへ沈みこんでくれるカウンタードライブになると思います。

ストップ

ツッツキ

フォアフリック

サービス
 よく回転がかかります!くい込みの良いスポンジを利用した打ち方でも、シートの柔らかい粘着を利用してもしっかり回転がかかると思います。回転性能はかなり高いラバーだと思います。

バックハンド系

軽打

ロングボールやラリーでのドライブ

対下回転に対するループドライブ 

対下回転に対するスピードドライブ

カーブ/シュートドライブ

ブロック

カウンタードライブ

ストップ

ツッツキ

チキータ

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Hurricane NEO III Blue SpongeJekyll & Hyde C55.0Omega VII China Ying

スマッシュやミートのスピード
 Dignics 05Dignics 09COmega VII China YingJekyll & Hyde C55.0Hurricane NEO III Blue Sponge

ドライブのスピード
 Dignics 05Jekyll & Hyde C55.0Omega VII China Ying > Dignics 09C

食い込ませたときの弧線の出しやすさ(ボールの沈み込みやすさ)
 Hurricane NEO III Blue SpongeJekyll & Hyde C55.0Omega VII China YingTenergy 05 Hard

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レビュー Hexer Power Grip (ヘキサーパワーグリップ)

説明

 andro (アンドロ)さんの中級者志向のラバー、Hexer Power Grip (ヘキサーパワーグリップ)をレビューします。近いのかなーと思っていたラバーはRigan Spin (ライガンスピン)ですね。同じようなラバーなのかなーと思って試打しました。ちなみに、NUZN (ニューゾーン)、発注しましたよ!(^^)/

 話題のラバーも早く試打したいところですが、今回本ページは、Hexer Power Grip (ヘキサーパワーグリップ)ですね。このラバーは中級者志向の安価、またはコスパの良い高性能ラバーとして発売されました。ヘキサーシリーズ自体は4種類のラバーが発売されています。円安の影響で、今は良コスパとはいいづらいのが辛いですが、使いやすくてしっかり球を持つイメージかなーということで、試してみたくなり、レビューさせていただきます。

公表性能値

 andro (アンドロ)さんの過去の公表性能値を記載させていただきました。直近のパンフレットでは性能値は公表されていなくて、少し寂しいですね。またかなり使いやすいRasanter C45 (ラザンターC45)は公表性能値ではありませんが、他のラバー性能値からの推定性能値を記載してみました。おそらく当たらずとも遠からずかと思います。

硬度SpinSpeedControl
Hexer Power Gripヘキサーパワーグリップ47.511811779
Hexer Gripヘキサーグリップ45.011711383
Rasanter C48ラザンターC4848.012911389
Rasanter C45ラザンターC4545.0128?91?
Rasanter R48ラザンターR4848.012411989
Rasanter R45ラザンターR4545.012311791

 公表性能値を比較するとスピード性能はRasanter R45 (ラザンターR45)と同等ということで、結構弾む印象を受けました。やはりRasanter (ラザンター)シリーズの代名詞Energy Cell (エナジーセル)による回転性能は高くて、Hexer (ヘキサー)シリーズの中で最も硬いHexer Power Grip (ヘキサーパワーグリップ)でも、回転性能は劣るとなると、中級者志向という言葉が分かる気がしました。つまり、相手の回転の影響は受けにくい分、回転性能もやや低いということなのではないかと想像できますね。使いやすいことにもつながるので大事なラバー特性だと思います。

硬度計測定

 続いてお馴染みの硬度計測定です。

公表
硬度
Spin重量
/ g
Shore a
Sheet
Shore a
Sponge
Shore c
Sheet
Shore c
Sponge
Sheet –
Sponge
(a)
Sheet –
Sponge
(c)
Hexer Power Grip47.51185029.026.141.439.62.921.83
Rasanter R45451234930.524.543.137.16.006.00
Rigan Spin40-45 /4730.125.142.840.95.001.92
Rigan40-45 /4427.622.935.531.94.673.58

 Rasanter R45 (ラザンターR45)は技術が一世代先のものであるため、スポンジ側はかなり柔らかく食い込みの良さを利用して、高い回転性能が引き出せるラバーということがわかりますね。特にシート側硬度とスポンジ側の硬度の差が大きいほど、球持ちと食い込みを感じやすくなりますね。一方、本ページでレビューするHexer ower Grip (ヘキサーパワーグリップ)は一世代古い製造技術で作られているためか、全体的に硬めですね。比較で、Yasaka (ヤサカ)さんのRigan Spin (ライガンスピン)とRigan (ライガン)の硬度を比較しています。思ったより、Hexer Power Grip (ヘキサーパワーグリップ)は柔らかく、Rigan Spin (ライガンスピン)の方が硬い結果となりましたね。これは思ったより回転性能重視のラバーではなく、軟テンション系よりのラバーかもしれないですね。

ヘキサーパワグリの貼りと重量

 Virtuoso + OFF (ヴィルトゥーソ+OFF)に貼りました。余談ですが、抗菌仕様など含めて最近のプラボールはさらに硬く、回転がかからなくなり、5枚合板系のラケットでも全然手に響かないなーと久々に使って感じましたね。5枚合板は手に響き過ぎて苦手でしたがこれはありやなーと久々に使って強く感じました。

Hexer Power Grip (ヘキサーパワーグリップ)
・Speed: 117
・Spin: 118
・Control: 79
・Sponge Thickness: 2.1 mm
・Sponge硬度: 47.5°
・5,600 円 + 税
・72 g(切断前) → 50 g (Virtuoso + OFF (ヴィルトゥーソ+OFF)に貼って)

 Virtuoso + OFF (ヴィルトゥーソ+OFF)に貼りました。上板Limba (リンバ)の5枚合板で、このラケットがダメな人は多分いないだろってくらい球持ちを感じられるのに、めちゃめちゃ板がしっかりしてて威力も抜群のラケットです。スピードと飛距離は出しづらいですが、その分オールラウンドに立ち回れるラケットですね~。ではではヘキサーパワグリ

ヘキサーパワグリの3つ特徴

掴んで飛ばせるヨーロッパ系ラバー!

 ラバー硬度は47.5°と最近の高硬度化が進む卓球ラバー界では、ヘキサー系の中でも最も硬いラバーではあるものの、柔らか目で正直フォアで使うには硬さ不足を感じさせるラバーでした。思い切りドライブで回転をかける時も少し沈み込みが甘い感じがあって、どちらかというとRozena (ロゼナ)っぽさがありましたね。その分5枚合板でも十分下がって打点を落として引き込んでも攻撃的に飛ばせるのはヨーロッパ系の軟テンション系を彷彿とさせられました。名前の通り、グリップ感は強いですが、andro (アンドロ)さんらしい軟テンション系ラバーの1枚だと感じました!

扱いやすさ抜群のオールラウンドラバー

 軟らかさがあるため、非常に扱いやすかったです。中級者向けという言葉のとおり、扱いやすさを感じました。例えば、チキータのときも、ゆっくりスイングしたとしても球を持って回転をかけられるので、かなり引き付けて安定して台におさめることができると感じました。個人的にはバックに使いやすいラバーで台上から中陣までこなしやすいと感じました。軟テンションなので、下がって思い切りくい込ませてのドライブで、驚きのあるボールが打ちやすいですが、バックハンドの技量が不足してそこまではできなかったですね。ただこのラバーならそういった新しい技術にも挑戦しやすいと感じました。

パワーグリップという名前通り、扱いやすさと回転とスピードで押すラバー

 実際に使う前はHexer Power Grip (ヘキサーパワーグリップ)というラバーは、Hexer (ヘキサー)シリーズ最硬硬度のラバーということで、回転性能の高いラバーと思い込んでいて軟テンション系ラバーという認識ではありませんでした。名前、使ってみた印象、そしてドイツ製ということを考慮すると、しっかり球を持ちつつ、回転とスピードで押すラバー、Tenergy (テナジー)系のラバーの中では80の立ち位置のラバーであると感じました。回転でもスピードでもどちらでも押していく扱いやすいラバーとして、Tenergy 80FX (テナジー80FX)というラバーもあります。Tenergy 80FX (テナジー80FX)はもう少し回転性能が高い印象で、ラバーももう少し柔らかいラバーになりますね。Hexer Power Grip (ヘキサーパワーグリップ)は硬さがあって回転性能が低い分、相手の回転にも鈍感でラリーを引いて勝負していく方に向いているラバーだと思います。またコスパも良いですね。回転性能が鈍感というのも、一つの特徴でありラリー勝負したい選手には良い選択肢だと思います!

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打
 違和感ありません。

ロングボールやラリーでのドライブ
 思い切り回転をかけてみましたが、ボールは沈むものの、威力は低い気がしました。スピードが出ないのは仕方ないですが組み合わせ的には回転は良いはずだと思っていたので、残念でしたね。

面を開いたドライブ

対下回転に対するループドライブ
 入るけど、質は低いかもです。

対下回転に対するスピードドライブ
 Virtuoso + OFF (ヴィルトゥーソ+OFF)としては、スピードドライブの方が個性が出て良かった気がしました。かなりやりやすいと感じましたね。 

カーブ/シュートドライブ

ブロック

カウンタードライブ

ツッツキ/ストップ

フォアサーブ

バックハンド系

軽打

ロングボールやラリーでのドライブ

対下回転に対するループドライブ

対下回転に対するスピードドライブ

ブロック 

ツッツキ/ストップ

チキータ

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Tenergy 80FXHexer Power GripRasanter V47

スピード
 Dignics 80Hexer Power GripTenergy 80FX

https://amzn.to/4edNSFb

レビュー DNA Hybrid (ハイブリッド) XH

説明

 2024年話題のSTIGA (スティガ)さんから、新ラバーが登場ですね!その名もDNA Hybrid Series (DNAハイブリッドシリーズ)!STIGA (スティガ)は最近評判良いですよね!まずはラケットですよね、Cycber Shape Series (サイバーシェイプシリーズ)!そしてこれまた評判の良いDNA Platinum Series (DNAプラチナシリーズ)!katsuo000が初めてSTIGA (スティガ)を知った時は木材ラケットのイメージが強かったですが、今では明らかにラバーでも存在感があるSTIGA (スティガ)さんですね!katsuo000はDNA Platinum XH (DNAプラチナエキストラハード)DNA Dragon Grip (DNAドラゴングリップ)Mantra Pro XH (マントラProエキストラハード)をレビューしています!DNAを冠するラバーはどちらも素晴らしいラバーでしたね。特にオススメはDNA Platinum XH (DNAプラチナエキストラハード)で多くのレビュワーやYou tuberが絶賛していますね!ドイツ製ラバーの中でも、1、2を争う球持ち感と、抜群の回転量、弾み、まさにTenergy 05 (テナジー05)に近く、誰も文句のつけようのないスピン系テンションラバーだと思います。そしてインパクトのある見た目で、使用者が一発でわかるCycber Shape Series (サイバーシェイプシリーズ)のラケットですね。売れていて種々展開していますね。

 インナーのCyber Shape Carbon (サイバーシェイプカーボン)はやや板厚で、Dimitrij Ovtcharov Innerforce ALC (オフチャロフトインナーフォースALC)に近い仕様ですね。個人的には今年発売のCyber Shape Clipper (サイバーシェイプクリッパー)の方が気になりますね。ラケットが今までにない形だと、新しい感覚の発見とかがありそうでそれだけでも気になったりします。それにしても、ドイツブランドは上手ですね。andro (アンドロ)しかり、TIBHAR (ティバー)しかり、上手に日本人トップ選手と契約しています。ドイツは働き方が日本と真逆で残業する奴が無能とされ、法律のため週末はコンビニであれ全てのお店が閉まったりするそうです。日本もそういう働き方してほしい、そしてもっともっと皆で卓球できたらいいのに、と思います。ドイツの世界的に有名なメーカーにはNike (ナイキ)がありますが、戦略は明確で一番有名な選手と契約して、ブランド力を築く、ということをしっかりしてますよね。おそらく、日本選手で日本メーカーと契約していた選手たちは日本メーカーへの恩を感じつつ、それ以上の大きな敬意を示されて契約しているのではないかと想像します。決して日本を日本メーカーを裏切ったわけではない、と。契約は一個人として大きな転機でもあるはずで、色々な思いがあったのではないかと思いますね。日本もそういうブランドメイクをしてほしいと強く強く思いますね。「春はマーク⚪︎の季節」なんて言っていたらあかんと思います。変化の激しい世界、卓球界も変化しないと。今まで通りのやり方、今まで通りの考え方でなく、アスリートファーストで先進的な考えをもつべきでしょう。Butterfly (バタフライ)さんなんかは、グレイザーマンとか、色々とアプローチしていて面白いなーと思いますね。この2024年のビッグニュースとして、Tリーグなどで大活躍する及川選手五十嵐選手は2024年にSTIGA (スティガ)契約となりました。かなりの激震でしたね。トップ選手ネタで挙げると、吉山僚一選手がandro (アンドロ)と契約になりましたね。これも致し方ないとしか言えないと思います。andro (アンドロ)の最新ラバーNUZN (ニューゾーン)と一緒に劇的な移籍ですね。

 ちなみに、Rasanter C53 (ラザンターC53)の回転性能は132 (単位はrpsではないですが)ですので、NUZN (ニューゾーン)の方が回転性能も高そうだなーと思います。どのような設計のラバーなのか今から楽しみですね。

 余談が長くなりました。本記事でレビューするのは今ホットな五十嵐選手が使用するラバー、DNA Hybrud XH (DNAハイブリッドエキストラハード)になります!

 DNAと冠するラバーシリーズは、現在までに3種類あります。DNA Pro(DNAプロ)シリーズDNA Platinum Series (DNAプラチナシリーズ)DNA Dragon Grip (DNAドラゴングリップ)になりますね。2024年春、このDNAシリーズに新しいラバーが加わりました。その名もDNA Hybrid Series (DNAハイブリッドシリーズ)ですね!この新しいDNA Hybrid Series (DNAハイブリッドシリーズ)DNA Platinum Series (DNAプラチナシリーズ)DNA Dragon Grip (DNAドラゴングリップ)の間をとったようなラバーのようですね。ではメーカーの説明を確認してみましょう。

DNA Hybrid XH (DNAハイブリッドエキストラハード)
:驚異的な回転と最高のスピードを求める選手に (2024年2月16日販売)

非常に強いトップシートで回転系の技術がやりやすく、スピードとのバランスもミックスされていて、より威力が出る。ボールの弧線が出しやすく、コントロール性も良いラバー。テンション系ラバーのスピードに回転力、グリップ力+コントロール性能を最大限に兼ね備えた、まさにハイブリッドラバー。

エクストラハードスポンジは、驚異的な回転と最高スピードを求める選手のために開発されました。非常に強いトップシートにより、困難な状況でボールをより簡単に回転をかけることができます。

DNA HYBRID XH | stiga (stigasports.jp)

 コンセプトから、尖がったというより使いやすくてスピードも回転量もいいところどり、悪く言うと中途半端で回転量もスピードもあいのこ、というイメージですね。またHybrid (ハイブリッド)という名前からXIOM (エクシオン)のVega Hybrid Series (ヴェガハイブリッドシリーズ)も同じような製造ラインで作られているのでは、などと想像してしまったりしてしまいました。この手のコンセプトはあまり好みではないので、期待値はあまり高くなく、試打に入りました。ちなみにVega Pro Hybrid (ヴェガプロハイブリッド)も試打予定です!

公表性能値

 STIGA(スティガ)さんのサイトから引用させていただきました。

硬度SpinSpeedControl
DNA Hybrid XHDNA Hybrid エキストラハード52.514416474
DNA Hybrid HDNA Hybrid ハード5014416076
DNA Hybrid MDNA Hybrid M47.514415678
Mantra Pro XHマントラProエキストラハード5313515678
DNA Dragon GripDNAドラゴンGrip5514613280
DNA Platinum XHDNAプラチナエキストラハード52.514016872

 DNA Hybrid XH (DNA Hybrid エキストラハード)は性能としては、DNA Platinum XH (DNAプラチナXH)DNA Dragon Grip (DNAドラゴンGrip)の間の性能になりますね。これは予想通りといえる性能だと思います。それぞれかなり日本人好みのラバーといえるラバーでしたので、DNA Hybrid XH (DNA Hybrid エキストラハード)も期待はできますね。

硬度計測定

 続いてお馴染みの硬度計測定です。

公表
硬度
Spin重量
/ g
Shore a
Sheet
Shore a
Sponge
Shore c
Sheet
Shore c
Sponge
Sheet –
Sponge
(a)
Sheet –
Sponge
(c)
DNA Hybrid XH52.51445030.728.148.645.82.582.83
Mantra Pro XH531355031.030.446.145.30.580.83
DNA Dragon Grip551465231.630.545.546.91.08-1.42
DNA Platinum XH52.51405333.630.346.243.73.332.50
DNA Pro H501345130.126.343.540.83.752.75
Dignics 09C5033.431.850.849.11.581.67

 硬度計の結果になります。比較は日本製粘着の代表であるDignics 09C (ディグニクス09C)ですね。公表硬度は52.5°で重量も50 gですので、この数字だけだとスピン系テンションぽいと思えると思います。DNA Hybrid XH (DNA Hybridエキストラハード)は硬度比較でもDNA Platinum XH (DNAプラチナXH)DNA Dragon Grip (DNAドラゴンGrip)の間に入るような性能になっていると思いますね。

DNAハイブリッドXHの貼りと重量

 Virtuoso AC (ヴィルトーソAC)に貼りました。

 ラバーのソリを感じましたね。いいそりです!

DNA Hybrid XH (DNA Hybrid エキストラハード)
・Speed: 164
・Spin: 144
・Control: 74
・Sponge Thickness: Max
・Sponge硬度: 52.5°
・9,900 円 + 税
・71 g(切断前) → 50 g (Virtuoso ACに貼って)

 Virtuoso ACに貼りました。上板Limba (リンバ)のかなり球持ちの良いラケットですね。シートの粘着感はほとんどなく、微々粘着かそれ以下の粘着ですね。ドイツ製粘着ラバーは、白いシートが貼ってあって、わかりやすいですね。中国粘着ラバーと比べれば卓球を知らない人でも気にならないレベルのニオイでドイツ製粘着ラバーはいいですね。粘着テンションラバーとして販売されないとそもそも粘着ラバーと認識しづらいレベルで、正直粘着って何?ってなる卓人と思います。

DNA Hybrid XHの3つ特徴

しっかり掴んでコントロールできて、抜群の回転量!

 普段使いのOmeg VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)と比較しても、高い回転量は顕在でとても好印象でした。このレベルの回転量が得られないとなかなか使いたい、とはならないですね。また遜色なく使える感じがあって、意外でした。やはりDNA Hybrid XH (DNA Hybridエキストラハード)は粘着ラバーといえば粘着ラバーなのでしょう。またやはりOmeg VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)と比較するとスピードはDNA Hybrid XH (DNA Hybridエキストラハード)の方が速かったと感じました。回転の話に戻りますが、katsuo000はループドライブを多用します。DNA Hybrid XH (DNA Hybridエキストラハード)は違和感なくしっかりおさまり、しかも回転量で相手がふかすレベルでしたね。自分にとってラバー選択の上で重要な要素であるループドライブの質を十分保ちつつ、スピードも出せるということで非常に気に入りましたね。普通にメインラバーで使えると感じました。Omeg VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)は重いラバーでとてもとんがってますので、一般受けするのはむしろ、DNA Hybrid XH (DNA Hybridエキストラハード)だと思います。ただ昨今のいわゆるスピン系テンション、Dignics 05 (ディグニクス05)などと比較するとスピードの威圧感は若干抑え気味といえるでしょう。この辺りは好みが分かれるかもしれませんね。

後ろに下がった時のスピードは抜群!

 Omeg VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)は良いラバーでかなり気に入っているのですが、下がって打ち合ってしまうとややスピード不足を感じやすく、身体をしっかり使って打ち込む必要があります。特に中陣での打ち合いではこれを良く感じますね。多分、Omeg VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)は中陣からなら、パワー勝負と玄人らしい回転量やカーブ、シュートを駆使する方が味が出ます。とにかく打ち込んでいくような勝負をするならやはりスピン系テンションらしさの割合が多いDNA Hybrid XH (DNA Hybridエキストラハード)の方が手数+スピードでつめられると感じますね。このあたりは相手の力量のブロックの好みにもよると思いますので、どちらが優れるかというのも甲乙つけがたいです。ただ粘着感を持ちつつ、スピードで打ち抜きたいと思うのであれば、DNA Hybrid XH (DNA Hybridエキストラハード)が良いでしょう。こういった気づきを与えてくれたのは素晴らしいラバーだと感じました。

扱いやすさは想像以上!テンションも粘着も選べないときはありな選択!

 扱いやすさが抜群で驚きました!この扱いやすさは、Jekyll & Hyde (ジキル&ハイド)シリーズに通じる扱いやすさと角度コントロールの緩さを感じましたね。最近のドイツラバーはカチコチ系からこういった許容性という特徴をもつラバーが増えてきている印象です。この許容性はV>20 Double Extra (V>20ダブルエキストラ)などのラバー群が挙げられるでしょうか。入れたいときに修正の必要なく入ってくれるラバーは試打していても自分がうまくなったような錯覚を生むので気持ちいいですね。現在めちゃめちゃ楽しみにしている、Hugo Calderano (ウーゴ カルデラノ)選手も使用するというJekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)がそろそろ発売だと思いますので、そちらとも比較しながらメインラバーを考えていきたいですね。
 余談ですが、Jekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)が発売されると、XIOM (エクシオン)のラバーの中で回転性能が最も高いラバーがJekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)になるみたいです。Omega VIII (オメガVIII)シリーズが発売になり、Omega VIII China (オメガVIIIチャイナ)もおそらく同時のタイミングで発売になるみたいで、Omega VIII China (オメガVIIIチャイナ)の方がスピード性能が高いラバーとなっているみたいですね。Jekyll & Hyde (ジキル&ハイド)シリーズはかなり扱いやすいラバーでもありましたし、Jekyll & Hyde C55 (ジキル&ハイドC55)にはかなり期待を持っています。ドイツ製ラバーの最新ラバーが個性的な方向へ行くのか、扱いやすい方向へ行くのか楽しみですね。

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打
 軽打からドライブ打ちで、少し角度を調整しましたが、それ以外はあまり意識せずに使えると感じましたね。

ロングボールやラリーでのドライブ
 ボールは走ると感じました。特に下がった時のボールの走り方が気持ち良かったですね。Omeg VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)も別に遅いラバーではないのですが、やはりボールの伸びがなくて、下がると取りやすいボールになる感じはあります。一方DNA Hybrid XH (DNA Hybridエキストラハード)は下がっても抜けるくらいのスピードは出せる感じがありました。もちろん、Virtuoso AC (ヴィルトーソAC)はインナーで薄いのにめちゃめちゃ弾むので、そのおかげもあると感じました。

面を開いたドライブ
 粘着感は若干低いですが、スポンジが強いので面を開いても十分ドライブできると思います。めちゃめちゃ気持ち良く打てると思います。

対下回転に対するループドライブ
 かなりしっかり回転がかかるので、粘着っぽくドライブでチョリチョリしつつ裏からでも決められる卓球ができると思います。最近はゆっくり低いループドライブを打つ選手が少ないので、相手に打たせないループドライブも打てると思います。ただやや弾むので、打点をしっかり落としてから思い切りかけた方が低くて質の高いループドライブになりますね。逆に最近のループといいつつやや速いドライブも出せると思います。

対下回転に対するスピードドライブ
 打ちやすいですね。粘着ラバーらしくしっかりくい込むのでスポンジで打球している感があると思います。スポンジにしっかりくい込ませて飛ばすことで安定したスピードドライブが打てると思います。 

カーブ/シュートドライブ
 ややボールが走るので、あまり曲がる感じは少ないと感じました。 

ブロック
 やや弾みますね。角度調整があわなかったです。

カウンタードライブ
 打てますね。しっかりボールを掴んではなしてあげると安定すると思います。こういうラバーが好きなんだなーと実感しました。

ツッツキ/ストップ
 切れますし短くコントロールできると思います。

フォアサーブ
 切れますね。これくらいの回転量は必要最低限ほしいです。

バックハンド系

軽打

ロングボールやラリーでのドライブ

対下回転に対するループドライブ

対下回転に対するスピードドライブ

ブロック 

ツッツキ/ストップ

チキータ

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Hurricane NEO III Blue SpongeDNA Hybrid XHTenergy 05

スピード
 Dignics 05DNA Hybrid XHOmega VII China Ying

https://amzn.to/3SbjG4Q

レビュー Mantra Pro XH (マントラPro エクストラハード)

説明

 ドイツメーカーはうまいですね。andro (アンドロ)しかり、TIBHAR (ティバー)しかり、上手に日本人トップ選手と契約しています。ドイツは働き方が日本と真逆で残業する奴が無能とされ、週末はコンビニであれ全てのお店が閉まったりするそうです。日本もそういう働き方してほしい、そしてもっともっと皆で卓球できたらいいのに、と思います。ドイツの世界的に有名なメーカーにはNike (ナイキ)がありますが、戦略は明確で一番有名な選手と契約して、ブランド力を築いてますよね。おそらく、日本選手で日本メーカーと契約していた選手たちは日本メーカーへの恩を感じつつ、それ以上の大きな敬意を示されて契約しているのではないかと想像します。それが厚意というものでしょう。日本もそういうブランドメイクをしてほしいと強く思いますね。今まで通りのやり方、今まで通りの考え方でなく、アスリートファーストで先進的な考えをもつべきだと思います。

 話がだいぶそれてしまいました。Tリーグなどで活躍する及川選手、五十嵐選手は2024年にSTIGA(スティガ)契約となりました。そんなノリノリのSTIGA (スティガ)さんから、日本製粘着テンションラバー、Mantra Pro (マントラPro) XH (エキストラハード)をレビューします。最近メインラケットのラバーを両面粘着ラバーにしています。そして世の粘着ラバーブームで粘着ラバー増えてますねー。気になってしまいます。DNA Hybrid XH (DNAハイブリッド XH)は後日レビューしますので少々お待ちください。ちなみにかなり良かったです。粘着ラバーは多くなりましたが、なかなか気に入るラバーに出会えることはないですね。これはkatsuo000がど粘着のキョウヒョウとかが好きだから仕方ないのかもしれません。

 さてスティガさんはドイツ製ラバーのDNAシリーズを発売するまでは、基本的には日本製のラバーを発売取り扱いしておりました。そんなスティガさんの元祖日本製ラバー、Mantra (マントラ)シリーズのラバー、Mantra Pro XH (マントラProエキストラハード)をレビューします。日本製粘着は初なので楽しみに試打しました。Mantra (マントラ)シリーズは、一時期トップ選手のモーレゴート選手などが使用していた時もあったと思いますが、今はトップ選手に人気があるラバーではないようです。古くMantra (マントラ)シリーズのラバーが販売されていて、新しくProシリーズが販売となり、その一番硬いMantra Pro XH (マントラProエキストラハード)を試打しました。2024年現在Mantra (マントラ)シリーズは種類が増えていて硬度違いで複数販売されています。早速STIGA (スティガ)さんの公表性能値表を確認してみましょう。

公表性能値

 STIGA(スティガ)さんのサイトから引用させていただきました。

硬度SpinSpeedControl
Mantra Pro XHマントラProエキストラハード5313515678
Mantra Pro HマントラProハード5013515280
Mantro Pro MマントラPro M4713514882
Mantra Hマントラ H5213215677
Mantra Mマントラ M4813215577
Mantra Sマントラ S4413214684
Mantra Soundマントラ サウンド4290141131
Mantra Controlマントラ コントロール4510899140
DNA Hybrid XHDNA Hybrid エキストラハード52.514416474
DNA Dragon GripDNAドラゴンGrip5514613280
DNA Platinum XHDNAプラチナエキストラハード52.514016872
DNA Pro HDNAプロ H5013416076

比較のため、DNAシリーズのラバーも掲載しています。Mantra Pro (マントラPro) XH (エキストラハード)をDNAと比較すると、DNA Pro H (DNAプロH)と比較すると、回転性能と扱いやすさは高いということがわかりますね。DNA Pro H (DNAプロH)は正直Fastarc G-1 (ファスタークG-1)にかなり似ています。発売されたころは、日本一売れているラバーがFastarc G-1 (ファスタークG-1)でしたので、納得といえば納得ですが、元祖ドイツ製ラバーらしいラバーでしたね。Mantra Pro (マントラPro) XH (エキストラハード)は扱いやすいのに性能もあがった良いラバーといえるのかもしれないですね。ただ2024年現在は最新のDNA Platinum XH (DNAプラチナXH)やDNA Hybrid XH (DNA Hybridエキストラハード)、DNA Dragon Grip (DNAドラゴンGrip)などと比較すると見劣りすることが予想されますね。このあたりは「頑張れMade in Japan!」という感じですね。実際にどのようなラバーか打ってみてレビューしていきたいと思います。
 まだMantra (マントラ)シリーズはMantra Pro (マントラPro)シリーズが加わるとともに、DONIC (ドニック)のようにSound (サウンド)などかなり軟らかいラバーも発売となりました。意図はわかりませんが、初心者やビギナー向けのラバーとしてMantra (マントラ)を推したいのかもしれませんね。粘着ラバーではありますが回転をかけるということを覚えたりラリーを楽しむという点では現代卓球ではむしろ粘着こそスタンダードなのかもしれません。また世界一強いのは中国であり、中国選手が使うのは粘着ラバーですからね。Hurricane (キョウヒョウ)の次のスタンダードとしての粘着ラバーの立ち位置を得られれば売れることは期待できますし、ビギナー用粘着の位置を狙っているのかもしれませんね。ここまでやわらかくなると個人的には粘着ラバーではなくてスピン系テンションラバーに近づく感じもあるので、個人的にはあまり好きではないですね。

硬度計測定

 続いてお馴染みの硬度計測定です。

公表
硬度
Spin重量
/ g
Shore a
Sheet
Shore a
Sponge
Shore c
Sheet
Shore c
Sponge
Sheet –
Sponge
(a)
Sheet –
Sponge
(c)
Mantra Pro XH531355031.030.446.145.30.580.83
DNA Hybrid XH52.51445030.728.148.645.82.582.83
DNA Dragon Grip551465231.630.545.546.91.08-1.42
DNA Platinum XH52.51405333.630.346.243.73.332.50
DNA Pro H501345130.126.343.540.83.752.75
Dignics 09C5033.431.850.849.11.581.67

 硬度計の結果になります。比較は日本製粘着の代表であるDignics 09C (ディグニクス09C)ですね。公表硬度は53°ですが、思ったより柔らかい印象で、Shore cで比較するとDNA Hybrid XH (DNA Hybridエキストラハード)より柔らかい値となりました。粘着ラバーとして代表的なHurricane (キョウヒョウ)などではシート側の方が柔らかいということがよくあるのですが、Mantra Pri XH (マントラProエキストラハード)はシートが柔らかいということもなく、スピン系テンションと同じようにSheet側が硬いラバーでした。そこまで硬くなく、扱いやすさとスピード性能もある粘着ラバーなのかもしれないと思いましたね。

マントラProXHの貼りと重量

 今回はYasaka (ヤサカ)のReinforce AC (リーンフォースAC)に貼りました。

樊の字が何故書いてあるのか、謎です汗。

Mantra Pro XH (マントラProエキストラハード)
・Speed: 156
・Spin: 135
・Control: 78
・Sponge Thickness: 特厚
・Sponge硬度: 53.0°
・5,400 円 + 税
・76 g(切断前) → 50 g(Reinforce AC (リーンフォースAC)に貼って)

 50 gということで、やや重たいですね!粘着は触ってもわかるかわからないかの微々粘着で、そこまでべたべたしているとかそういうのはないラバーでした。日本製って、Butterfly (バタフライ)製か否かで大きく変わるイメージで、そのイメージを覆す感じもない感じだと思います。

Mantra Pro XHの3つ特徴

粘着ラバーなのに爽快な弾き安さ!

 正直、個人的には良い感想ではないのですが、粘着ラバーのカテゴリーなのにめちゃめちゃ弾きやすいラバーでした。バックハンドでミートを多用するならありかもしれませんが、あまりそういう選択をする人もいないのではないかと感じるレベルですね。フォアでミート打ちを目指すならありかもですね汗。粘着ラバーですが、3球目スピードドライブを狙ってカチコム人には快速なスピードドライブが出しやすいかもしれないですね。スピードは良いですが、ボールはやや軽い気がしましたし、ボールが沈まないので、回転をしっかりかけないと安定もしない気がしましたね。このあたりの難しさはハードなラバーらしさも感じました。

粘着だけど扱いやすい!

 粘着ですがかなりスピン系テンションラバーらしいラバーであるため、良い意味でも悪い意味でもやりにくさもなく、驚きもなく、個人的には回転量が粘着のわりに低い気がしましたが、それ以外は可もなく不可もないラバーでした。ただ無二のラバーでもないので、自分には選択肢としてはないですね。STIGA (スティガ)のラケットは木材系のラケットが多く、球持ちの良いラケットが多いので、球持ちの良さで回転をしっかりかけて、木材のデメリットであるスピードをラバーでサポートするイメージで使うと良いのかもしれませんね。使いやすさと価格がメリットだと思いますので、その2点で選ぶのはありだと思います。
 余談ですが反対側にはJekyll & Hyde Z52.5 (ジキル&ハイドZ52.5)を貼って試打しました。球持ち感は正直、Jekyll & Hyde Z52.5 (ジキル&ハイドZ52.5)の方が上で、もっちり感が良かったと再認識しましたね。まーJekyll & Hyde Z52.5 (ジキル&ハイドZ52.5)は非常に高額なラバーでトップ選手や契約選手も使うラバーですので、納得といえば納得です。Mantra Pro XH (マントラProエキストラハード)は高性能なマークVに近い感じでシートが粘着のラバーというイメージで良いかもしれません汗。

威力よりもラリー重視なラバー

 やはり威力を求めると他のラバーの方が威力があるといえるかもしれません。プラボールの硬質化に伴い、回転量や質を求めても相手のミスを誘いにくい方向へドンドン卓球が進んでいますので質よりラリー重視の選手には安定感のあるラバーとしてありといえるかもしれませんね。

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打
 テンション系ラバーのような弾みで違和感ありませんでした。結構ボールが飛ぶので、どらいかというとぶつけるよりもコスリ強めで打った方が安定すると思います。

ロングボールやラリーでのドライブ
 重いボールを打てている感じはあまりしませんでした。フォアだと使えますが柔らかすぎるかもしれないですね。

面を開いたドライブ
 面は開かない方がいいと思います。そこまでスポンジが強くないと思いますので。コスリ打ちの方がいいかなーと思いました。

対下回転に対するループドライブ
 結構弾いてしまうので、打点を落としてもいいかもですね。Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)を使っているとそういうループドライブを使うので、違和感はなかったですが粘着のループドライブ感はやや薄かったです。

対下回転に対するスピードドライブ
 面を開くと回転をかけにくいと感じたので、擦った方が良いと思います。

カーブ/シュートドライブ

ブロック
 ブロックはやりやすいですね。粘着の落ちる感じは皆無です。  

カウンタードライブ
 やりやすいですね。他のハイエンドで回転量が良くかかるラバーと比べると相手の回転の影響は受けにくいと感じました。

ツッツキ/ストップ

フォアサーブ
 回転量は弱い気がしました。

バックハンド系

軽打
 ほぼスピン系テンションと感じました。

ロングボールやラリーでのドライブ
 最近粘着を使うので、ボールが沈まなくてオーバーミスが多かったですね。 

対下回転に対するループドライブ
 自分のバックハンドの技術力ではややおさまりが悪かったです。

対下回転に対するスピードドライブ
 オーバーミスが多かった気がします。ナックルとかをスピードドライブを打つときは良かったですね。 

ブロック
 やりにくさはそこまでありませんでした。

カウンタードライブ
 伸ばすのもやりやすいですが、あまり伸びているとかは感じませんでした。

ツッツキ/ストップ 

チキータ

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Tenergy 05 HardMantra Pro XHBlue Storm Z1 Turbo

スピード
 Rakza Z Extra HardMantra Pro XHHurricane NEO III

https://amzn.to/3xV2Hgc

レビュー Apollo V 38° (アポロV 38°)

説明

 銀河 (YINHE)さんのラバー、Apollo 5 (アポロ5)の中間硬度38°のラバーをレビューさせていただきます。WRM (ワールドラバーマーケット)さん販売のラバーですね。銀河 (YINHE)のラバーは面白くて安価なラバーが多いので個人的には面白いなーと思うメーカーさんです。種々ラバーがあるようで、全貌を垣間見たいと感じますが、中国語はよくわからず、DHS (Double Happiness Shanghai, 紅双嬉)同様にネットで調べてもよくわからないことが多いですね。是非情報求むです。
 さて、今回レビューするApollo 5 (アポロ5)は、Apollo (アポロ)シリーズの5番目のラバーということ、そしてWRM (ワールドラバーマーケット)さんが取り扱っているものは非常に品質の高いラバーになった国用のもののようですね。国用といいつつ、価格は3000円台ということで嬉しいですよね。中国ラバーということで前加工されていて、しかもラミネート加工もしっかりされているため空気の入り込む余地なく長持ちする点も嬉しい限りです。WRM (ワールドラバーマッケット)さんが取り扱いするApollo 5 (アポロ5)の硬度は36、38、40°の3種類になりますね。過去にも40°のApollo 5 (アポロ5)を使ったことがあり、WRM (ワールドラバーマーケット)さんのレビューへ投稿もしたことがあります。

 Apollo 5 (アポロ5) 40°: アポロ5【銀河】 – katsuo000 : 卓球ラバーレビュー[卓球用品比較評価サイト] (blog.jp)

今総括するとApollo 5 (アポロ5) 40°は、フォア主戦型の選手のフォアに適したラバーで、サーブの切れ味、ループドライブの質と回転量は非常に素晴らしいものがありました。打感は木星IIブルースポンジ (Jupiter 2 Blue Sponge)と比較するとシートが特に硬さを感じやすく、ミートもしやすい打感であるところが異なる点ですね。ぶつけるようにボールを打球するとカチっと結構いい音とともに適度にボールが弾けるイメージで、粘着ラバーにしては回転性能も高くかつミートもしやすいラバーということで主揃さのあるラバーだと思います。シートが硬いのでテナジーよりもディグニクスらしさがある、という表現でいいのかわかりませんが、相手の回転の影響を受けにくいのでカウンターはしやすいと思います。ただ硬いので、バックハンドで上手に上書きして、というのは個人的には難しいかなーと思います。

 最近自分はバックハンドに粘着ラバーを使っていて、メインはHurricane NEO 3 Blue Sponge (省チーム用キョウヒョウNEO3ブルースポンジ)を回してます。多少傷んでしまっているラバーでも粘着ともちもち感が素晴らしいので古いやつ含めて流用して使っていますね。バックハンドで使う分にはスピードが遅いと感じるようなことはなくて全く気にならず、レシーブやツッツキの操作性の高さ、ロングサーブに対するドライブやループドライブ、加えてバックハンドドライブもまずまずイケると感じて今に至ります。今回中間硬度の38°のApollo 5 (アポロ5)をバックハンドに使ってみようと感じて、試してみました。それではApollo 5 (アポロ5) 38°のレビューをしていきます。

性能値

 硬度計での硬さ比較になります。

WeightShore aShore aShore cShore cSheet-SpongeSheet-Sponge
gsheetspongesheetspongeshore ashore c
Apollo 5 38°5135.840.254.253.3-4.420.92
Jupiter II
Blue Sponge
39°
5232.838.351.751.7-5.580.00
Venus II
Blue Sponge
5032.635.551.451.0-2.920.42
Dignics 09C5033.431.850.849.11.581.67
Hurricane Pro III
Turbo Blue
5836.841.453.157.6-4.67-4.50
Triple Double Extra5025.131.842.146.1-6.67-4.00
Rakza Z Extra Hard5530.330.846.547.8-0.50-1.25
Rasanter C535228.426.142.839.22.333.67
Hybrid K35128.525.342.240.33.171.92
Omega VII
China Ying
6134.734.851.049.6-0.171.42
Hurricane NEO III
Blue Sponge
4729.833.245.644.9-3.330.67

 Moon Blue Sponge (月ブルー)でも言及しましたが、やはり中国製ラバーということで重いです。全て50 gを超えてくる、ということで使用者を制限する重さですね。省チーム用キョウヒョウNEOIIIブルースポンジは高価な分、軽くて50 gを切ります。そしてApollo 5 (アポロ5)は中国製粘着ラバーらしく、シートよりもスポンジの方が硬いラバー群の1枚ですね。個人的にはこういうラバーは相手の回転の影響に敏感ではありますが、球持ちが良くて好みです。Apollo 5 (アポロ5) 38°は思ったより硬く、Omega VII China Ying (オメガVIIチャイナ影)に匹敵する硬さ、という結果になりました。38°でここまで硬いのは違和感ありますが個体差ですかね?

アポロ5の貼りと重量

 5枚合板のVirtuoso+ OFF (ヴィルトーソ+OFF)に貼りました。

Jupiter II Blue Sponge (木星2ブルースポンジ)
・Sponge Thickness:2.2 mm
・Sponge Stiffness:36°、38°、40°
・3,480円 + 税
・74 g (切断前) → 51 g (Virtuoso+ OFF (ヴィルトーソ+OFF)に貼って)

 中国製らしい強粘着ラバーでした。中国製の粘着ラバーはやはりこのベタつきがいいですよね。そしてコチコチということで、癖のあるラバーであることは間違いありませんね。

Apollo 5 38°の3つの特徴

強粘着とカチコチの共演!

 Apollo 5 (アポロ5)はカチコチですね。このカチコチがポイントでループドライブのエグイ回転量を特徴としながら、簡単に弾けるので、スマッシュで決めにいけるような戦型にバチっとあるようなラバーになります。カチコチラバーであるためなかなかApollo 5 (アポロ5)はくい込みにくいラバーになるため、スピードドライブはくい込ませる系のスピードドライブではなく、擦る系のスピードドライブがメインになるのではないかと思います。イメージではスピード重視のドライブではなく、最大でもスピン5、スピード5のドライブが安定するようなスピードドライブのイメージになるかなーと思います。柔らかい38°や、まだ使っていませんが36°の硬度のApollo 5 (アポロ5)を選んで、思い切りぶつけてインパクトを出せば、くい込ませるスピードドライブも可能になってくるかもしれませんが、硬度計で測っても38°でカチコチ感が凄いので、そういう設計のラバーになるのかなーと思います。Nittaku (ニッタク)さんのHurricane Pro III Turbo Blue (キョウヒョウPro3ターボブルー)なみか、それ以上にくい込ませるドライブが難しいイメージです。3球目スピードドライブをメインで考える場合は難しさを感じると思うので、気を付けてほしいと思うところです。

Apollo 5 (アポロ5)の38°で、台上や球離れを活かしたバックハンド技術は操作性〇!

 38°を今回使ってみて、微妙に柔らかいので思ったよりも球を持ったりできた印象です。ツッツキ、ストップ、ミートも球持ちを感じられました。ただ他のラバーと比べるとやや硬いので、40°と比べた体感やりやすいと感じたレベルですね。また5枚合板のラケットに貼ったので、弧線が普段より強く感じ、かつ飛距離も抑えられたためにも、操作性が良いと感じた部分はあったかと思っています。
 そういった副次的な操作性の良さを感じつつ、Apollo 5 (アポロ5) 38°はバックで十分使えると感じました。特にツッツキ、ミート、あとフリックまたは乗せ打ちのような打ち方をするときにバックハンドでやりやすいと感じました。逆にドライブは硬すぎるのと球離れが早いことがあるので、ナックルをドライブするくらいならいいですが、ぶち切れのボールを持ち上げるのは苦労しそうな気がしました。

バックで使えてバックハンドループの質がかなり高い!

 持ち上げるのはやや難しい感はありますが、カチコチラバーのため回転量はえぐく、しっかり身体でバックハンドループドライブが打てれば、バックハンドのループドライブで点数を稼げるレベルでした。バックハンドドライブは、多分一発狙うのはレベル差があるときか、バックハンド主戦型の取れる戦術で基本フォアハンド主戦はバックハンドドライブは、とっさのループさえできれば十分合格だと思ってます。そういうループドライブで点数も狙えるなら十分良い選択肢になると思います。
また粘着なので、ストップやツッツキも非常に質高く返球できるはずですので、相手が打ち急げば打ち急ぐほど懐深い卓球ができるかもしれませんね。個人的にやりにくいと感じた技術はやはりブロックで硬い分、角度がすべてで角度を間違えるとオーバーかネットミスしてしまうと感じました。

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打
 軽く使いましたがフォアには個人的には40°でいけると思います。ただ、くい込ませた感がないラバーなので、その感覚が好きな人には少し敬遠されるかもしれません。キョウヒョウよりもミート打ちやスマッシュがしやすいラバーなので、下がらず前陣で使う選手にはあうと思います。 

ロングボールやラリーでのドライブ
 カチコチなので、思い切りぶつけて感じになると思うのですが、ラケットによっては回転がかからず沈まないことがあるので、このあたりの修正はいるかもしれません。少し中陣からのドライブがやりにくいと感じました。

面を開いたドライブ
 面を開いた方が良いのは明白ですが、くい込みにくいのでそれでも上へスイングすることになると思います。 

対下回転に対するループドライブ
 しっかり準備すればかなり質の高いループドライブが打てると思います。どうしても硬い分、インパクト強めに打つことになると思いますので、思い切って打球点を落として低くツーバウンドを狙うぐらいでちょうどいいと思います。 

対下回転に対するスピードドライブ
 これはやや難しいです。コスリ強めの方が安定はすると思いますが、スピードが出しづらいと思います。 

カーブ/シュートドライブ
 ややくい込みにくいので、打点を落としてカーブしてもあまり曲がらないかもしれません。シュートは打点を早めにとると思いますので、威力が出しやすいと思います。

ブロック
 難しいですね。硬いから仕方ないですが。まだ38°は気持ちやりやすいかもです。

カウンタードライブ
 カウンターはしやすいというか、相手の回転はあまり影響されにくいですが、とっさのカウンターはくい込ませられるほどインパクトを出せなくて落ちる、ということがありそうです。

ストップ / ツッツキ
 ぶち切れが簡単に出せます。飛距離が出やすいですが、多少思い切り切って相手をけんせいするのはありかもです。

フォアフリック

フォアサーブ
 切れますね。巻き込みでも下回転が切りやすいです。 

バックハンド系

軽打
 硬いですね。ミートに寄せた方がいいかもです。

ロングボールやラリーでのドライブ
 少し難しいです。それはやはり硬さからくるインパクト不足ですね。こういう硬いラバーは結構振り遅れしたりインパクト強すぎてオーバーしたり、安定させることが難しいです。

対下回転に対するループドライブ
 入ればエグイ回転の超ループになります。上方向に振る意識が良いと思います。

対下回転に対するスピードドライブ
 このApollo 5 (アポロ5) 38°の場合、ミート打ちか乗せ打ちの方が楽にスピードが出せると思います。

チキータ
 できますが、自分の力量ではなかなか使いこなしが難しいと感じました。

ブロック
 やりにくいですね。できなくはないですが。

カウンタードライブ
 回転重視のかけ返しに近いカウンターは自分には難しかったです。

ツッツキ
 切れていいですね。

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Hurricane NEO IIApollo 5 > Tenergy 05

スピード
 Tenergy 05Apollo 5Hurricane NEO II

 

レビュー Rasanter C45 (ラザンターC45)

説明

 andro (アンドロ)さんの大人気ラバー、Rasanter C45 (ラザンターC45)をレビューします。もしかしたら一般層にとっては、硬いRasanter C53 (ラザンターC53)Rasanter C48 (ラザンターC48)よりも、人気のラバーなのかもしれないですね!柔らかい硬度で、かつ球を持ちやすいシート形状ということでイメージとしてはTenergy 05 FX (テナジー05FX)と同系統のラバーといえるかなーと思います。まだ試打できていませんが、DNA Platinum S (DNAプラチナS)も近いラバーではないかと思いますね。柔らかいラバーとなると、回転量は落ちますが、その分容易に回転をかけられるので、バックに貼ってもスピードドライブやスピードチキータがしやすいことが特徴の1つになってきますよね。またブロックもしやすかったり扱いやすいということも特徴として挙げられると予想されますね。そのあたり確認していきたいと思います。そもそもRasanter (ラザンター)は非常に人気のラバーとなった印象で、You tubeを中心に流行っているイメージですね。2024年春はRasanter (ラザンター)の新商品の発売はないようです。ちなみに最新のハイエンドラバー、Nuzn (ヌーズ?)も英語などのサイトでは掲載されていますね!秋くらいに発売でしょうか、気になります!それではRasanter C45 (ラザンターC45)を確認していきましょう。

Rasanter (ラザンター)シリーズ

 Rasanter C Serieas (ラザンターCシリーズ)はシートの粒形状を変更し、微々粘着系のテイストを加えたラバーになっています。粘着は近年一つの流行ではありますが、中国製粘着などと比べると、Rasanter C Series (ラザンターCシリーズ)は粘着感はほとんどなく、スピン系テンションらしさの方が強いですね。ボールをしっかりカミつきつつ、初速から相手のコートに向けて伸びる感じがあるラバーになってきていると思います。またシートの硬さがしっかりあるため、カウンターもしやすいラバーシリーズになっています。Counter Spin (カウンタースピン)のC Series (Cシリーズ)ですので、時代にあったラバーだと思いますね。

 まずはandro (アンドロ)さん公式HPのRasanter C45 (ラザンターC45)の説明ですね!

カウンタースピンダンパー搭載 高次元の回転力と安定感の両立

 ラザンターC48の高性能はそのままに、エナジー・セル搭載の45度スポンジを合わせることで最高級の球持ちを実現。攻守のバランスや回転量を求めるプレーヤーにオススメ。

https://www.andro.de/ja/rasanter-c45jp

 安定感が売りだということがよくわかりますね。やはり柔らかいラバーを選ぶ一番の理由は安定感を求めるからでしょう。

 ラザンターのVは「Velocity」=速さRは「Rotation」=回転、という意味を持たせてネーミングされています。今回のCは「Counter Spin」=カウンタースピン、というネーミングになります。andro (アンドロ)初の粘着ラバーとして、そしてEnergy・Cell (エナジー・セル)搭載の新ラバーとして発売されたのが、Rasanter C53 (ラザンターC53)Rasanter C48 (ラザンターC48)、そして本ページのRasanter C45 (ラザンターC45)ですね。

性能値

 公表性能値を比較してみましょう。探してみましたが、見つけられませんでした。ボールの変化もあるためか非公表のようですね汗。

SpinSpeedControlSponge Stiffness
Rasanter C531301148753
Rasanter C481291138948
Rasanter C4545
Rasanter R531251188753
Rasanter R481241198948
Rasanter R451231179145
Rasanter R501221208050
Rasanter R471211198547
Rasanter R421191169342
Rasanter R371171129737
Rasanter V471191218847
Rasanter V421161199642
Hexer Power Grip1181177947.5
Hexer Grip1171138345.0
Hexer Power Grip SFX1231099742.5
Hexer Grip SFX1231069940.0
GTT45108999145.0
GTT40108939940.0
Plaxon 5251081168052.5
Plaxon 4501081088945.0
Plaxon 400911059140.0
Plaxon 350108989635.0

 ラザンターCシリーズは他のエナジーセル搭載のラザンターラバーよりも、スピード性能が5ポイント程度下がっています。その分スピン性能は抜群に高くて、Rasanter R53 (ラザンターR53)でもかなり高かったですがR53からさらに5ポイント高くなっています。テナジーシリーズの05的ポジションのイメージだと思うとよさそうですね。硬度から、Rasanter C53 (ラザンターC53)が、Tenergy 05 Hard (テナジー05ハード)Rasanter C48 (ラザンターC48)Tenergy 05 (テナジー05)のようなラバーととらえて良いのではないかと思いますね。もちろん打球感は、やや異なりますが性能は次のようにまとめることができるでしょう。

Rasanter C53Tenergy 05 Hard
Rasanter C48Tenergy 05
Rasanter C45Tenergy 05 FX
Rasanter R53(Tenergy 80 Hard)
Rasanter R48Tenergy 80
Rasanter R45Tenergy 80 FX

 続いて硬度計での硬さの確認になります。

WeightShore aShore aShore cShore cSheet-SpongeSheet-Sponge
gsheetspongesheetspongeshore ashore c
Rasanter C455028.923.240.136.85.83.3
Rasanter C485030.325.340.838.85.02.0
Rasanter R484831.525.339.636.06.23.6
Rasanter C535228.426.142.839.22.33.7
Dignics 054834.331.350.048.22.91.8
Tenergy 054732.226.844.643.35.41.3
Tenergy 05 FX4628.821.437.834.77.33.2

 Rasanter C45 (ラザンターC45)は、想定より重い値となりました。固体差でしょうか。やはり硬度はRasanter C48 (ラザンターC48)と比べて全て柔らかいですね。

C45の貼りと重量

 今回はMa Lin Hard Carbon (馬林ハードカーボン)に貼りました。

Rasanter C45 (ラザンターC45)
 微粘着テンション
・Sponge Thickness:2.0/Ultra Max mm
・Sponge硬度:45°
・7,200円 + 税
・73-4 g (シートなし、切断前) → 50 g (馬林ハードカーボンに貼って)

 シートに粘着は感じませんでした。微微々々粘着という感じでしょうか。最近のドイツ製粘着テンションのようなシートだと思います。重量は、50 gで予想より重いです。やや硬めのシートですが、ボールに吸い付くような感じがあり、扱いこなせれば高い回転性能の得られるシートだと思いますね。

Rasanter C45の3つの特徴

 抜群の扱いやすさと安定感でしたね。やはりバックハンドに持って来いの安定感でラリーが良く続くようなラバーでした。バックハンドで安定感と、プラスαを求めるなら、選択肢の1つとして良いと思います。また近年のトップラバー群は、柔らかい硬度でもストップがやりやすいです。これはシートの進化があるのではないかと思いますね。ツッツキ、ストップが止められるなら柔らかいラバーへ移行するのもありだなーと感じました。

バックに持ってこい!チキータ、ドライブ、ブロックなどなど技術がやりやすい!

 練習などしなくても簡単に合わせやすくて使いやすかったです!スピードドライブの角度は修正要でしたが、その他の技術、入れるチキータやドライブ、ブロックなどは入る角度やスイングの強さの幅が広く、違和感なく使えました。最近プラボールが硬くなって回転や球質で決まりにくくなっているので、思い切ってラリー志向をあげて、こういったラバーを使うのもありだなーと改めて思いました。

ツッツキ、ストップが質高い!

 最近のラバーの素晴らしい点ですね。スピードが出しやすいRasanter V47 (ラザンターV47)は、ストップやツッツキが難しかったです。最近のラバーでもDignics 80 (ディグニクス80)もツッツキはいけますが、ややストップが難しいんですよね。使いやすいと感じた意外なラバーはV>22 Double Extra (V22ダブルエキストラ)Evolution MX-D (エボリューションMX-D)などですね。最近のラバーは弾むのに結構ストップしやすいんですよね。この心はラバーにもよりますが、シートが一番重要だと思います。シートが硬いため、シートだけで打球するようなタッチで止まるんですよね。柔らかいのに、シートの力によって、Rasanter C45 (ラザンターC45)もストップが良かったです。Rasanter C series (ラザンターCシリーズ)はかなりストップがやりやすいので、自分に合った硬度を選ぶことはアリですね!

ラリー力が素晴らしい!

 試合で強烈なスピードドライブを打たれても、柔らかいスポンジで相手のボールを上手につかんで威力を吸収してくれるラバーでした。硬いラバーはかなりシビアなのですが、やはり柔らかいラバーはブロックがしやすいですね。 

各技術レビュー

フォアハンド系

軽打
 特に変な感じはなかったです。 

ロングボールやラリーでのドライブ
 個人的には柔らかすぎて無理でした。くい込みすぎて板に当たっている感じがあり、くい込ませないで打とうとすると柔らかすぎて酷いとボールが落ちます。こういうことがあるため、柔らかいラバーはやはりフォアにはあわせませんね。

対下回転に対するループドライブ
 柔らかすぎて、回転量はそこまで高くないと思います。

対下回転に対するスピードドライブ
 打ちやすいです。

ブロック
 やりやすかったです。良く止まります。

カウンタードライブ
 ミート系のカウンターの方がやりやすいかもですね。

ストップ
 粘着ラバーまではいかないものの、やりやすさを感じました。止まりまくりです。

ツッツキ
 軟らかいので、切るのはシートだけを意識しないと切りにくく、切れたと思ってもあまり切れていないと思います。

バックハンド系

軽打
 違和感ありませんでした。 

ロングボールやラリーでのドライブ
 馬林ハードカーボンのせいですかね、少し飛距離が出すぎました。馬林ハードカーボンは打感について違和感なく移行できそうだったのですが、使っていくと、オーバーミスが多いんですよね。カーボンがノーマルカーボンで直線的で弧線を描かないのだと思います。上板硬めのインナーカーボンで良いのですが、カーボンらしい直線性が前へ出ていることに慣れないと使いこなせないと感じました。
 C45はその中でも柔らかいので、ゆっくりふってもくい込みでしっかり回転がかかりますね。自分のスイングをしっかり確認しながらスイングできるのは技術確認や打点を確認するとき、制御したいと思うときに非常に良いですね。

対下回転に対するループドライブ
 やりやすかったです。しっかりボールをかみますね。回転量も思ったよりあった気がしました。 

対下回転に対するスピードドライブ
 角度は結構被せた方がいいんですよね。最近分かってきた気がしています。

ブロック 
 やりやすかったです。最強の安定感。

カウンタードライブ
 ミート系の方が良かったです。

ストップ
 良く止まります。いいですね。安定感を求めるならありです!

ツッツキ
 ストップの質が高いのでそちらを良く使った方がいいと思います。

チキータ
 やりやすかったです。スピードも出しやすいですね。

他ラバーとの比較(あくまでも個人の感想)

回転量
 Tenergy 05Rasanter C45Tenergy 05 FX

スピード
 Dignics 05Rasanter C45Tenergy 05 FX

https://amzn.to/3USjfwU